JPH0740163B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0740163B2
JPH0740163B2 JP61133554A JP13355486A JPH0740163B2 JP H0740163 B2 JPH0740163 B2 JP H0740163B2 JP 61133554 A JP61133554 A JP 61133554A JP 13355486 A JP13355486 A JP 13355486A JP H0740163 B2 JPH0740163 B2 JP H0740163B2
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roller
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fixing roller
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子写真複写機、プリンター等の画像形成装置
に用いられる定着装置に関する。
(従来の技術) 従来、この種の定着装置としては、少なくとも一方がハ
ロゲンヒータ等の加熱源を有する一対の定着ローラによ
り、未定着画像を担持したコピー用紙等の支持体を挾持
搬送することによって、該未定着画像を支持体に定着さ
せるローラ定着装置がある。
上記定着ローラは、画像形成装置の電源が投入されると
同時に加熱源に通電され、所定温度に達するまで急速に
加熱されることによってウオームアツプが行なわれる。
この定着ローラは、その表面温度が温度検知素子によっ
て検知され、ウオームアツプが終了して所定温度に達す
ると、以後はその温度を維持するように加熱源への通電
を制御し、常に安定した定着性を維持するようになって
いる。
ところで、加熱された定着ローラからは、その支持部材
や、駆動部材を介しての伝導熱あるいは輻射熱によって
熱が放出されるため、機内温度は著しく上昇し、電気的
部品や機械的部品の熱的劣化、熱的損傷を引起すと共
に、クリーナや現像器内のトナーのブロツキング等が生
じるという問題点があった。
そこで、上記問題点を解決するため、定着装置の後方又
は側方に排熱フアンを設け、該排熱フアンを電源投入と
ともに常時回転させ、機内昇温を防止すること行なわれ
ている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、斯かる従来技術の場合には、電源投入直後の所
謂朝一番は、機内が冷えているにも拘らず排熱フアンを
回転させているため、定着ローラ周辺の空気の対流によ
り定着ローラ等の部材が冷却され、熱効率が30〜45%程
度と非常に悪いものであった。従って、装置の電源投入
直後は、定着ローラからの無駄な放熱が大きくコピーの
定着性が定常状態と比較して非常に悪いという問題点が
あった。特に、省エネルギタイプの高速機においては、
電源投入直後の連続コピーにおける定着保証枚数を著し
く減少させる。
そこで、この問題点を解決するため、装置の電源投入直
後は、定着ローラの設定温度を所定時間だけ通常の設定
温度より高くして、ローラの温度上昇を促進させたり、
ウエイト中にローラ対を回転させることによって、加圧
ローラ側へも熱を付与して、定着性を向上させることが
提案されている。
しかし、前者の場合には、ウエイトタイムが長くなる、
及び、定着ローラやそれに当接した部品の寿命を縮める
という欠点があるばかりでなく、画像形成装置自体の10
0V,15Aといった限られた電力で、定着ローラを加熱する
ヒータのワツト数を高くするのも限度があり、高速処理
を行なう場合に未だ不完全なものであった。また、後者
の場合もやはりウエイトタイムが長くなる、及び、定着
装置内の部品寿命を縮めるという欠点があり、かつ騒音
等の問題も、生じやすいものであった。また、上記の対
策を行なっても、高速複写機の朝一番のコピーにおいて
は完全な定着を保証することは難しいものであった。
そのため、従来の高速機においては、ローラの温度を検
知して、所定温度以下になった場合にコピーを停止さ
せ、定着不良の発生を防止しているのが現状であり、装
置の電源投入直後の定着不良は未解決の状態であった。
なお、ここで述べた熱効率とは、次の式で表されるもの
を意味している。
熱効率η=(WTotal-Wloss(T))×100/WTotal(%) Wloss=(HON/HON+HOFF)×Total(W) ここでWTotal:定着装置内の加熱源の総電力(W) Wloss(T):ローラ温度T(℃)でローラ対を空回転
させたときの放熱量(W) HON:加熱源のONしている時間 HOFF:加熱源のOFFしている時間 本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、少ない電力で良
好な定着性能を達成可能な高効率の定着装置を提供する
ことにある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明は、記録材上に未定着画
像を形成する画像形成手段と、この画像形成手段により
形成された未定着画像を記録材に加熱定着する定着手段
と、この定着手段の温度を検知する温度検知素子と、排
熱ファンと、を有する画像形成装置において、電源投入
から所定時間経過後に前記排熱ファンの駆動を開始する
ファン制御手段を有し、このファン制御手段は電源投入
直後の前記温度検知素子の検知温度に応じて前記所定時
間を変更することを特徴とするものである。
(実施例) 以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第9図は本発明に係る定着装置を適用し得る画像形成装
置を示す説明図である。
図において、103は原稿、104は原稿103を照明するため
のランプ、105は複数枚組合されたミラーやレンズ等か
らなる結像光学系である。1は円筒状に形成された像担
持体たる感光ドラムで、第9図の矢印aで方向に回動可
能に軸支されている。この像担持体1の周囲には、一次
帯電器107、現像器108、転写帯電器2、クリーナ110が
配設されている。図中、Pは転写材である。
この画像形成装置は、一次帯電器107によって一様に帯
電された像担持体1の表面に、結像光学系を介して原稿
103の光像を結像し、静電潜像を形成する。しかして、
この静電潜像を現像器108により可視化し、像担持体1
上の可視像を転写帯電器2によって転写材Pに転写し
て、後述する定着装置5において定着画像とするもので
ある。
第1図は本発明に係る定着装置の一実施例を示す説明図
である。
図において、トナー像Tが転写帯電器2により像担持体
1から転写されたコピー用紙等の転写材Pは、分離帯電
器3によって像担持体1から分離され、搬送ベルト4に
よって定着装置5まで搬送される。
上記定着装置5は、加熱定着ローラ501と加圧ローラ502
を有しており、該加圧ローラ502は加熱定着ローラ501に
公知の加圧手段によって少なくとも定着時に圧接して回
転する。この加熱定着ローラ501は、アルミニウム、ス
テンレス、銅等からなる金属製中空円筒状のローラ芯金
の外周面に、シリコンゴム、フツソゴム等の耐熱弾性体
層を、0.05〜2mm厚に設け、好ましくは、更にその上層
に、PFA、PTFE等の耐熱離型性樹脂層を、3〜100μm厚
に設けたものである。上記加熱定着ローラ501の中空内
部には、ハロゲンヒータ等の加熱用ヒータ503と補助ヒ
ータ503′が配設されており、該補助ヒータ503′は通常
OFF状態であって電源投入後の立上り時にのみ作動す
る。一方、加圧ローラ502は、アルミニウム、ステンレ
ス、銅等からなる金属製中空円筒状のローラ芯金の外周
面に、シリコンゴム、フツソゴム、フロロシリコンゴム
等の耐熱弾性体層を、2〜10mm厚に設け、好ましくは、
更にその上層に、3〜100μm厚のPFA、PTFE等の耐熱離
型性樹脂層を設けたものよりなっている。このように、
加圧ローラ502の耐熱弾性体層が厚いのは、加熱定着ロ
ーラ501との間に圧接領域(ニツプ部)を形成するため
のものである。尚、本実施例では上記加圧ローラ502の
中空内部には、ハロゲンヒータ等の低加熱用のヒータ50
3″が設けられている。
上記加熱定着ローラ501の外周面には、サーミスタ、熱
電対等の温度検知素子504が接触配置されており、その
検出信号を公知の制御手段(図示せず)に導き、該制御
手段によりヒータ503への印加電圧等を制御することに
よって、加熱定着ローラ501の外周面の温度をトナー像
溶融温度に保持している。
また、上記加熱定着ローラ501の外周には、該加熱定着
ローラ501表面へ付着したオフセツトトナーや紙粉等の
異物をローラ表面から除去するためのクリーニング部材
505が設けられている。このクリーニング部材505は、ノ
ーメツクス、ヒメロン、ポリエステル等の耐熱不織布よ
りなるクリーニングウエブ5051を、供給ロール5054から
巻取ロール5053に巻取りつつ、押し当てローラ5052によ
って加熱定着ローラ501に接触させるように構成されて
いる。このクリーニングウエブ5051は、駆動手段(図示
せず)によって回転駆動される巻取ロール5053の巻取り
で、供給ロール5054から微量ずつその当接位置を変える
ように引出され、常にクリーニングウエブ5051の新しい
面が加熱定着ローラ501に接触する。また、クリーニン
グウエブ5051にジメチルシリコンオイル等のオフセツト
防止液を含浸させておくと、クリーニング効果をさらに
高めることができる。
さらに、加熱定着ローラ501の周囲には、熱反射性を有
する曲面状の反射板506,506′がローラ長手方向全体に
わたって近接配置されている。反射板506は、加熱定着
ローラ501の周囲にあって押し当てローラ5052と転写材
Pの進入開口部との間の加熱ローラ表面全体を覆うよう
に配設され、反射板506′は、押し当てローラ5052と後
述する分離爪508との間の加熱ローラ表面全体を覆うよ
うに配設されている。上記反射板506,506′の外周面に
はガラスウール等の断熱材からなる放熱防止用の厚みの
あるカバー507,507′が設けられており、該反射板506,5
06′からの無駄な放熱を防止している。すなわち、反射
板506,506′とカバー507,507′とで加熱定着ローラ501
の放熱防止用覆い部材を構成している。
また、定着装置5の上側には、断面略コ字形状のケーシ
ング部材509が設けられ、クリーニング部材505、反射板
506,506′、カバー507,507′及び温度検知素子504を包
囲している。このケーシング部材509の外側には、空気
層510を介して断面L字形状の別のケーシング511が設け
られている。
一方、加圧ローラ502側にも、反射板506と同様の反射板
512及びカバー507と同様のカバー513が、夫々加圧ロー
ラ502の周囲の大部分を覆うように設けられている。ま
た、カバー513の外側にはケーシング509と同様のケーシ
ング514が設けられている。
これらの反射板506,506′,512及びカバー507,507′,513
を設けることによって、加熱定着ローラ501及び加圧ロ
ーラ502の表面から無駄に失なわれる熱を減少させるこ
とができると共に、温度検知素子504の測温性を安定化
させることができる。それ故、加熱定着ローラ501の設
定温度に対する温調を安定化し、かつ消費電力を低減で
きる。
上記反射板506と反射板512の互いに近接した端部近傍に
は、転写材Pを加熱ローラ501側に導く案内板515が設け
られており、該案内板515はPBT等の断熱性樹脂によって
形成されている。また、本実施例においてはケーシング
部材509の下端に、定着装置の入口を開閉するシヤツタ
ー516が配設されている。該シヤツター516は、プランジ
ヤー等(図示せず)により軸516′を回動支点として回
動される。このシヤツター516は、コピー動作時には図
示のように開状態であり、非コピー時には、回動支点51
6′を中心として回動されて案内板515に接触し、入口側
を閉状態にして無駄な放熱を防止している。
ところで、未定着トナー像Tを有する転写材Pは、加熱
定着ローラ501と加圧ローラ502間で挾持搬送され、加熱
されたローラ501,502による印加熱によって、上記トナ
ー像Tが紙面に永久像として定着され、その後、排紙ロ
ーラ517,518によって挾持されながら装置外へ排出され
る。
上記加熱定着ローラ501の排出口側には、転写材Pを加
熱定着ローラから確実に分離するため、ローラ軸方向に
沿って複数個の分離爪508がローラ表面に接触するよう
設けられている。また、加圧ローラ502の排出口側にも
分離爪508′がローラ502の表面に接触するよう設けられ
ている。分離爪508は、ケーシング509,511と離間状態に
配置された支持板519に保持され、分離爪508′もケーシ
ング部材514と離間状態の支持板520に保持されている。
これらの分離爪508,508′は、ジヤム処理時等に502′を
回動支点として、支持板519,520及び排紙ローラ対517,5
18と一体的に、ローラ対501,502から離間するように移
動可能となっている。
前記反射板506,506′,512としては、表面を研磨したア
ルミニウム、銅板、あるいはクロムメツキ等の表面処理
を施した鉄板等のように光沢面を有する金属板を用いる
のが望ましい。また、反射板506,506′,512の形状は、
ローラ周面と同心円になるよな曲率を有するものが好ま
しく、その厚さは比較的薄いものが好ましい。
また、前記カバー507,507′,513としては、グラスウー
ル、ロツクウール、セラミツクフアイバー、あるいはフ
エノールフオーム、エポキシフオームなどの発泡体等に
よって、単独構成または複合構成されたものが好まし
い。
ところで、本実施例では、前記支持板519に開口部519′
が形成されており、該開口部519′には空冷手段として
の排熱フアン521が連結されている。この排熱フアン521
は第1図において定着装置の側方に設けられている。ま
た、像担持体1の近傍には像担持体回りの排熱を行なう
排熱フアン530が配置されている。そして、上記排熱フ
アン521及び530は、駆動回路531及び534を介して制御回
路532に接続されている。また、制御回路532には、画像
形成装置の電源投入及び加熱定着ローラ501の表面温度
を検出する検出回路533が接続されている。しかして、
検出回路533は電源投入を検知すると、加熱定着ローラ5
01の表面温度を検知し、制御回路532は、検知された加
熱定着ローラ501の表面温度の値に応じて内部タイマ
(図示せず)を作動させて遅延時間の間、排熱フアン52
1及び530の作動を禁止し、遅延時間経過後は駆動回路53
1及び534を介して排熱フアン521及び530を駆動するよう
になっている。
第2図は第1図のX−X線断面を示すものである。
加熱定着ローラ501の回転軸524,524′には、耐熱性断熱
スリーブ523,523′が夫々嵌着されており、該断熱スリ
ーブ523,523′は、定着装置の枠体525,525′に夫々装着
されたベアリング526,526′に支持されている。上記回
転軸524,524′には、耐熱性ギア527,527′が夫々嵌着さ
れ、一方の耐熱性ギア527′は、駆動源Mに連結された
駆動力伝達ギア528に歯合されている。しかして、加熱
定着ローラ501は、駆動源Mの駆動力が駆動力伝達ギア5
28及び耐熱性ギア527′を介して伝達され、回転駆動さ
れる。また、他方の耐熱性ギア527には、手動ノブ529に
固着されたギア529′が歯合されている。該手動ノブは
ローラ間で転写材等がジヤムした際にこれを回転するこ
とにより、ジヤム処理を容易にすることができるように
なっている。
以上のような構成では耐熱性ギア527,527′に加えて耐
熱性スリーブ523,523′を用いているため、ローラ端部
からの枠体525,525′及び駆動系への熱損失を防止で
き、さらに熱効率を向上でき、従って消費電力も減少で
きる。
上記耐熱性スリーブとしては、ポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリアミド、PPS(ポリフエニレンサルフアイ
ド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂、フエ
ノール樹脂等の熱遮断部材であるもの等、或いはこの種
の混合材からなる熱遮断性の材料から構成されるもの等
が好ましい。
又上記ギア527,527′としては、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、PPS、変性フエノール、四弗化エチレンに補
強充てん材を加えたもの等の熱遮断性の良好な耐熱性材
料で構成されるものが好ましい。
(実験例) 以上の構成において、本出願人は、次に示すような定着
装置を用いて実際に定着性の試験を行なった。
加熱定着ローラ501としては、外径φ59.3mm、逆クラウ
ン量150μm、アルミ製ローラ芯金の肉厚6.5mm、表層0.
25mm厚のシリコンゴム及び20μm厚のPTFEを被覆したロ
ーラを、加圧ローラ502として、φ50mmのステンレス製
ローラ芯金上に肉厚5mmの熱加硫型シリコンゴム層及び3
0μm厚のフツソゴムラテツクス層を被覆したローラを
夫々用いた。
また、加熱定着ローラ内のヒータ503は870W、ヒータ50
3′は350Wのハロゲンヒータを夫々用い、ヒータ503′は
立上り角(ウエイト中)のみ点灯させた。一方、加圧ロ
ーラ内のヒータ503″は70Wのシーズヒータを用い、コピ
ー動作時以外のときのみ点灯させた。
なお、ニツプ巾は9.0mm、加熱定着ローラ表面温度は195
℃に維持するようにした。
第3図は上記具体例の実験のための各ローラ表面温度の
時間に対する変化図を説明するものである。時間t=t0
で電源がONされると、ヒータ503,503′及びシーズヒー
タ503″が点灯する。加熱定着ローラ表面温度は図示の
如く上昇して加熱定着ローラ表面温度が170℃に達する
と(A点,時間t1)、停止していた両ローラ501,502は
圧接回転を始め、加圧ローラ表面温度も急激に上昇す
る。
加熱定着ローラ表面温度が195℃に達すると(B点,時
間t2)定着可能状態となり両ローラ501,502は回転を停
止する。そして加熱定着ローラ501は、不図示の制御手
段によって195℃前後の表面温度となるように維持され
る。一方加圧ローラ502は定着ローラからの熱の供給が
なくなるため表面温度は下降する。そして定着可能状態
から約5分後(C点)で加圧ローラ温度は最低となり、
その後内部からのヒータ503″の熱を受けて徐々に温度
上昇する。故に、C点における定着能力が最も低い。従
ってこのC点で連続コピーを行えば定着性の比較実験と
しては極めて好ましいものとなる。本図ではC点におい
て250枚連続コピーを行った際の温度変化を250枚終了時
(D点)を含めて表してある。
以下に示す実験結果は上記C−D間で以下の共通条件の
基に行ったものである。つまり15℃の環境下でコピース
ピード445mm/sec(A3サイズ紙,43枚/分)、秤量80g/m2
A3紙上に縦横に等間隔において3個ずつ格子状に配列さ
れたφ24mmのベタクロを形成し、250枚連続コピーした
ものから、1枚目、25枚目、50枚目……250枚目という
ように、25枚毎にサンプルを抽出し、各紙に対して9箇
所のベタクロを定着性の評価対象とした。
この定着性の評価は、シルボンC(商品名、(株)興
人、シルボン紙)を用いて、圧力40g/cm2で10往復こす
り、こする前後の濃度差をマクベス反射濃度計で測定し
て数値化した。
すなわち D:φ24mmベタクロ画像をこする前の反射濃度(1.0≦D
≦1.1となるように画像濃度を調整する。) D′:φ24mmベタクロ画像をこすった後の反射濃度 ΔD:濃度低下率 そして、9箇所のベタクロ部分の濃度低下率の平均をも
って、定着性の評価とした。
また、本実験例での、排熱フアン521、及び530の動作シ
ーケンスを、第4図に示す。第4図でt0は電源投入時、
t1は各ローラを圧接させた状態で回転させる予備回転開
始時、t2は予備回転が終了したウエイト解除時、t2〜t4
はスタンバイ時(コピー可能な状態であるが、非コピー
時)、t4はコピー開始時、t4〜t5はコピー時、t5はコピ
ー終了時、t5〜はスタンバイ時である。t0で電源が投入
されると排熱フアン521及び530はOFF状態を保ち、時間t
3になってはじめてON状態となる。本実験例では、排熱
フアン521はスタンバイ時は全力の約1/2の状態で作動
し、コピー時には全力状態で作動する。また、排熱フア
ン530は時間t3からは常時全力状態の作動となる。尚、
排熱フアン521を、スタンバイ時に全力の約1/2の状態の
作動としているのは、騒音防止が主目的である。
また、本発明では、電源を投入してから排熱フアン521,
530を作動させるまでの時間t3を電源投入後の加熱定着
ローラ温度に応じて可変とするものである。本実験例で
はt3を以下のように設定した。
なお、時間t3分経過後は排熱フアン521,530を所定時間
毎に間欠的に作動させても、あるいは加熱定着ローラ50
1周辺に温度検知素子を設け、その検知温度が所定温度
以上の時強く、所定温度より低い場合は弱く排熱フアン
を作動させたり、所定温度以上の時のみ作動させるよう
にしても良い。また、排熱フアン521及び530を必ずしも
同期させてON-OFFさせてなくても良い。
上記の条件下での定着性の試験結果を第5図で(a)と
して示す。
上記定着評価方法で、通常のライン画像で良好な定着性
を示す範囲は、濃度低下率が20〜25%以下の場合である
ので、電源投入直後の最悪条件下においても、250枚す
べて良好な定着性を示した。
この場合の加熱ローラ表面温度の変化を示したものが第
6図の(a)である。
また、コピー紙に有効に使われている熱量を算出するた
めに、非通紙で空回転させた場合の放熱量の時間変化を
第7図(a)に示す。本実験例での上記電源投入直後の
空回転放熱量は360Wであった。この電源投入直後におけ
る熱効率ηは59%であった。また、参考に1時間以上ス
タンバイした状態を継続した場合の空回転放熱量は115W
であり、熱効率ηは87%であった。この時点での定着性
は、設定温度を180℃としても良好であった。
第8図は排紙部とドラム回りの機内昇温を示したもので
あり、代表例としてドラム回りは定着装置に最も近いク
リーナ部を選び、排紙部はジヤム検知素子等の電気部品
を選んだ。また、機内昇温測定は、外気温23℃、湿度60
%の環境下で行なった。
その結果、第8図に実線で示すように機内昇温は全く問
題がなかった。
また、排熱フアン521及び530を常時OFF状態とした場合
は、第8図に破線で示したように昇温し、高温環境下に
おいて、排紙部に設置された各種センサーの誤動作や、
クリーナ内のトナーのブロツキング等が生じた。
また、定着が完全に暖まっている状態から電源がOFFさ
れた場合、定着部が完全に冷却するまでには5時間程度
を要する。そこで、定着部が完全に冷却する以前に再び
電源を投入された場合、排熱フアン521,530の作動開始
時間t3を、早めることが好ましい。本発明では前述した
ように電源投入後の加熱定着ローラ501の表面温度を検
出し、その値に応じて時間t3を可変にすることにより、
いかなる場合においても、定着性が良好であり、かつ、
機内昇温による各種問題が生じない制御が可能となっ
た。
(比較例) 定着装置としては、前記実験例のものと同じものを用い
た。ただし、空冷手段としては、従来から知られている
ように、定着装置の後方に設けた排熱フアン(図示せ
ず)を常時強く作動させたものを用い、前記排熱フアン
521及び530は用いなかった。
そこで、実験例と同一の条件下で定着性の試験を行なっ
た結果を第5図で(b)として示す。図から明らかなよ
うに、連続コピー枚数が約85枚で濃度低下率が20%をわ
り、それ以後は定着性が問題となった。第6図(b)は
この時の加熱定着ローラ表面温度の変化を示したもので
あり、ローラ表面温度が急激に低下するのがわかる。
また、上記の条件下における空回転放熱量は、第7図
(b)に示すように、電源投入直後が520Wであり、この
時の熱効率ηは40%と実験例に比較して悪いことがわか
る。また、1時間以上スタンバイ放置させた場合の定常
状態においても、放熱量は315Wと多く、熱効率ηは64%
であり、実験例の87%に比較して大幅に悪いことがわか
る。
なお、前記実験例では、排熱フアンが2つ設けられてい
る場合について説明したが、排熱フアンは1つ又は3つ
以上でもよく、複数ある場合は少なくとも1つを本実施
例の如く制御すればよく、排熱フアンの設置場所も特に
限定されるものではない。
(発明の効果) 本発明は以上の構成及び作用よりなるもので、電源投入
後、遅延時間の間は空冷手段の作動を禁止し、かつ、電
源投入後の定着ローラ表面温度を検知し、その値に応じ
て前記遅延時間を可変とすることにより、機内昇温によ
る問題を生ずることなく、常時少ない電力で良好な定着
機能を達成可能な高効率の定着装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る定着装置の一実施例を示す説明
図、第2図は第1図のX−X線断面図、第3図は装置の
電源投入直後における加熱ローラと加圧ローラの表面温
度の変化を示すグラフ、第4図は本実験例の排熱フアン
の動作状態を示すタイミングチヤート、第5図は本発明
の実験例及び比較例のコピー枚数に対する濃度低下率の
変化を示すグラフ、第6図は本発明の実験例及び比較例
のコピー枚数に対する加熱ローラ表面温度の変化を示す
グラフ、第7図は本発明の実験例及び比較例の時間に対
する放熱量の変化を示すグラフ、第8図は本発明の実験
例の時間に対する機内温度の変化を示すグラフ、第9図
は本発明に係る定着装置を適用し得る画像形成装置の一
実施例を示す説明図である。 5……定着装置、501……加熱定着ローラ、502……加圧
ローラ、503,503′,503″……ヒータ、521,530……排熱
フアン、531,534……駆動回路、532……制御回路、533
……検出回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録材上に未定着画像を形成する画像形成
    手段と、この画像形成手段により形成された未定着画像
    を記録材に加熱定着する定着手段と、この定着手段の温
    度を検知する温度検知素子と、排熱ファンと、を有する
    画像形成装置において、 電源投入から所定時間経過後に上記排熱ファンの駆動を
    開始するファン制御手段を有し、このファン制御手段は
    電源投入直後の上記温度検知素子の検知温度に応じて上
    記所定時間を変更することを特徴とする画像形成装置。
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