JPH0740117A - 穴明け工具 - Google Patents

穴明け工具

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JPH0740117A
JPH0740117A JP18531593A JP18531593A JPH0740117A JP H0740117 A JPH0740117 A JP H0740117A JP 18531593 A JP18531593 A JP 18531593A JP 18531593 A JP18531593 A JP 18531593A JP H0740117 A JPH0740117 A JP H0740117A
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伸一 中村
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B51/00Tools for drilling machines
    • B23B51/02Twist drills
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2251/00Details of tools for drilling machines
    • B23B2251/44Margins, i.e. the narrow portion of the land which is not cut away to provide clearance on the circumferential surface
    • B23B2251/443Double margin drills

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 工具本体20の外周に形成された第1ねじれ
溝21の工具回転方向後方に隣接するランド部24に第
1マージン26を、またヒール27側に隣接するランド
部24にはこの第1マージン26と外径Dが等しい第2
マージン28を設ける。さらにランド部24に、第2マ
ージン28に隣接して先端側から後端側に延在する第2
ねじれ溝25を設けて、その工具回転方向を向く壁面と
先端逃げ面22との交差稜線部に副切刃29を設けると
ともに、第2マージン28の外周面28aと第1ねじれ
溝21の工具回転方向後方を向く壁面21bとの交差稜
線部に、これらの面28a,21bに鈍角に交差して第
2マージン28bに沿って延びる面取り部30を形成す
る。 【効果】 切粉の溶着を防止し、また加工中のドリルを
確実にガイドし、さらにヒール27における工具強度を
確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ドリル等の穴明け工
具に係わり、特に、アルミ鋳物の穴明け加工に適した切
削工具の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、上記のような穴明け
工具としては、例えば図4および図5に示すドリルリー
マが提案されている。これらの図に示すドリルリーマ
は、軸断面において矩形状をなす工具本体1の側部に、
先端面から後端側へ直線的に延在する断面V字状の切屑
排出溝2が形成され、この切屑排出溝2の工具回転方向
を向く壁面と先端逃げ面との交差稜線に先端刃3が、外
周マージン4との交差稜線に外周刃5が形成されたもの
である。また、このドリルリーマでは、外周マージン4
よりも工具回転方向後方のランド部6が平坦に切り落と
され、ランド部6の後側に第2のマージン7が形成され
ている。このような構成のドリルリーマでは、切屑排出
溝がストレート溝のため剛性が高く、また、合計4つの
マージンによりガイドされるため、穴明け加工時の振動
が有効に防止され、高い加工精度が得られるという利点
がある。
【0003】また、図6および図7に示すドリルリーマ
は、実開昭57−100419号に提案されたもので、
工具本体10の外周部に2条の第1切屑排出溝11を形
成し、切屑排出溝11どうしの間のランド部12に、第
2切屑排出溝13および第3切屑排出溝14を工具回転
方向後方に向けて並んで形成し、さらに、第1、第2、
第3切屑排出溝11,13,14の工具回転方向を向く
壁面と先端逃げ面との交差稜線部に、それぞれ荒刃11
a、中仕上げ刃13a、仕上げ刃14aを直径が段階的
に大きくなるように形成したものである。このようなド
リルリーマでは、複数の切刃によって穴明け加工を分担
するので、一刃あたりの切刃の負担つまり切削量が少な
く、したがって穴の加工精度や仕上げ面粗さを向上させ
ることができるとともに切刃の寿命を長くすることがで
きるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のドリルリーマのうち前者においては、外周マージン
が4つも設けられているため、外周マージンと加工穴の
内壁面との摩擦による発熱が生じ易い。また、ランド部
が平坦に形成されているため、切粉が第2マージン側へ
導かれて第2マージンと被削材との間に入り込んで溶着
し易い。このため、仕上げ面の肌荒れが生じたり切削動
力が増加する等の問題があった。また、後者のドリルリ
ーマにおいては、切刃を6つも有しているために全体的
な切削抵抗は二枚刃ドリルのそれよりも大きいにも拘ら
ず、工具本体をガイドするのは2つのマージンである。
このため工具本体の振動が生じ易く、穴の加工精度や仕
上げ面粗さは充分には向上されないというのが実情であ
った。
【0005】さらに、この種の穴明け工具において切屑
詰まり防止等のために切屑排出溝の容量の増大を図る場
合には、専らその工具回転方向後方を向く壁面を工具回
転方向側に湾曲形成して溝容量を確保することが多い。
しかしながら、このような構成を採った場合、この切屑
排出溝の工具回転方向後方を向く壁面とランド部の外周
面(ヒール側のマージンの外周面)とは、その交差稜線
部、すなわち当該穴明け工具のヒールにおいて互いに鋭
角に交差することとなり、この結果該ヒール部における
工具本体の肉厚が確保できなくなるという問題が生じ
る。
【0006】そして、特に上記各従来の穴明け工具の如
く、ランド部のヒール側に形成されたマージンによって
工具本体をガイドするようにされた穴明け工具では、加
工時にこのマージンに作用する負荷によって上記ヒール
の部分に欠け等が発生してしまうおそれがあった。ま
た、このようなヒールの欠けは、切屑が排出溝内でカー
ルする際の力の作用によっても発生するおそれがある。
さらに、特に小径の穴明け工具において上述のようにヒ
ール側にマージンを設ける場合には、切刃の外径が小さ
くなるに従いこのマージンの幅も小さくなるためマージ
ンそのものの強度が損なわれてしまい、これに上記加工
時の負荷や切屑のカールの際の力が作用することによっ
てマージンが破損してしまうおそれもあった。この発明
は、以上のような従来の穴明け工具の欠点を解決するた
めになされたもので、切粉の溶着を防止することができ
るのは勿論のこと、穴明け加工中にドリルを確実にガイ
ドすることができ、従って穴の加工精度や仕上げ面粗さ
を向上させることができるとともに、上記ヒール部にお
ける欠けやマージンの破損を防止することができる穴明
け工具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決してこの
ような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回
転される工具本体の外周に一対の第1切屑排出溝が設け
られ、この第1切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面と
先端逃げ面との稜線部に切刃が形成されるとともに、第
1切屑排出溝の工具回転方向後方に隣接するランド部に
第1外周壁部が設けられ、またヒール側に隣接するラン
ド部にはこの第1外周壁部と外径が等しい第2外周壁部
が設けられた穴明け工具において、上記第1、第2外周
壁部をほぼ等分割に配置し、上記ランド部に第2外周壁
部に隣接して先端側から後端側に延在する第2切屑排出
溝を設け、この第2切屑排出溝の工具回転方向を向く壁
面と上記先端逃げ面との交差稜線部に副切刃を設けると
ともに、この第2外周壁部の外周面と第1切屑排出溝の
工具回転方向後方を向く壁面との交差稜線部に、これら
の面に鈍角に交差して上記第2外周壁部に沿って延びる
面取り部を形成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成の穴明け工具にあっては、ほぼ等分割
に配置された4つの外周壁部によって工具本体が確実に
ガイドされる。また、第2切屑排出溝の先端稜線部に副
切刃を設けているので、この副切刃がさらい刃の役割を
果たし、加工穴の寸法精度や面粗度を向上させることが
できる。さらに、副切刃で生成された微少な切屑あるい
は切粉は、第2切屑排出溝に沿って後端側へ押し上げら
れるので、切粉が第2外周壁部と加工穴との間に入り込
むことが少なく、切粉の加工穴への溶着を防止すること
ができる。一方、この第2外周壁部の外周面と第1切屑
排出溝の工具回転方向を向く壁面との交差稜線部、すな
わちヒール部には、これらの面に鈍角に交差するように
面取り部が形成されているので、上記両面が鋭角に交差
するのを防いで工具強度を確保し、欠け等を防止するこ
とができる。また、このような面取り部を設けることに
より、第2外周壁部の幅は維持したまま、加工穴に摺接
するその外周面の面積を小さくすることができるので、
加工時にこの第2外周壁部が受ける負荷を低減すること
が可能となる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1ないし図3
を参照しながら説明する。図1は本実施例の底面図、図
2は図1のII方向側面図、図3は図2のIII−III線断面
図である。図中に符号20で示すのは工具本体であり、
その外周側部には当該工具本体20の軸線O回りに螺旋
をなす一対の第1ねじれ溝(第1切屑排出溝)21,2
1が形成され、各第1ねじれ溝21の工具回転方向(図
1および図3において反時計回り方向)を向く壁面と工
具本体20の先端逃げ面22との交差稜線部に主切刃2
3が形成されている。この主切刃23は直線状に形成さ
れ、しかも、芯厚を構成する壁部にシンニング部23a
が形成されることにより工具本体20先端の回転中心部
まで延在させられている。また、底面視において主切刃
23に平行で軸線Oを通る中心線Lと該主切刃23との
間の幅Wは、主切刃23の外径Dに対して0.015D
〜0.10Dと狭く設定され、これによりチゼルも小さ
くなっている。
【0010】また、工具本体20の外周において上記第
1ねじれ溝21,21の間に画成されるランド部24に
は、該第1ねじれ溝21に沿って螺旋を描くように第2
ねじれ溝(第2切屑排出溝)25が形成されている。そ
して、この第2切屑排出溝25を挟んで主切刃23側の
ランド部24の縁部には第1マージン(第1外周壁部)
26が形成され、反対側のヒール27側の縁部には第2
マージン(第2外周壁部)28が形成されている。な
お、これら第1、第2マージン26,28のそれぞれの
外周面26a,28aは、本実施例ではいずれも上記軸
線Oを中心とする同一円筒面上に形成されている。ここ
で本実施例では、これら第1、第2マージン26,28
は工具本体20の周方向にほぼ等分割に配置されてい
る。ただし、第1、第2マージン26,28同士が軸線
O回りになす角度は80゜〜100゜の範囲内であれば
よい。
【0011】さらに上記第2ねじれ溝25は、その底壁
が第1マージン26から第2マージン28へ向って連続
的に形成された第1凸曲面部25a、第2凸曲面部25
bおよび凹曲面部25cから構成され、第1マージン2
6から第2マージン28へ向かうに従って深さが漸次深
くなっている。このうち第1凸曲面部25aは、その曲
率半径が大きくほとんど平坦面に近い形状とされている
が、切屑排出溝がストレート溝の場合にはその部分は平
坦面に形成される。さらにまた、底面視において凹曲面
部25cと第2マージン28との境界部は鈍角をなして
おり、その部分における欠けの発生が防止されている。
詳細には、工具本体20の回転中心と凹曲面部25cお
よび第2マージン28の交差部とを結んだ直線と、上記
交差部における凹曲面部25cの接線とがなす角度αは
0°〜20゜に設定されている。
【0012】他方、図3に示すように横断面において
は、工具本体20の回転中心と凹曲面部25cおよび第
2マージン28の交差部とを結んだ直線と、上記交差部
における凹曲面部25cの接線とがなす角度δは−5°
〜20゜とされているが、角度δは正角、つまり凹曲面
部25cと第2マージンとがなす角度は鋭角であること
が望ましい。これは、角度δを正角とすることにより凹
曲面部25cに存在する切粉が第2マージン28側へ入
りにくくなるからである。なお、この図3に示すように
上記第1ねじれ溝21の壁面のうち、芯厚Tを構成する
部分を含む所定幅の溝底の壁面21aは円筒曲面とさ
れ、その半径R1は上記外径Dに対して0.1D〜0.
3Dとされており、さらにこの溝底の壁面21aからヒ
ール27側へ向けての工具回転方向後方を向く壁面21
bも、その断面が工具回転方向側へ湾曲して凹む円筒曲
面とされている。また、上記芯厚Tは0.1D〜0.2
Dに設定されている。
【0013】一方、上記第2ねじれ溝25および第2マ
ージン28は工具本体20の先端逃げ面22にまで延設
されていて、第2マージン28の先端面は該先端逃げ面
22に面一に連ねられている。そして、第2ねじれ溝2
5の凹曲面部25cの工具回転方向を向く壁面と第2マ
ージン28の先端面との交差稜線部には、副切刃29が
形成されている。ただし、上記先端逃げ面22には工具
回転方向後方に向けて逃げ角が与えられているから、こ
の副切刃29の位置は主切刃23の外周端23bよりも
工具基端側に配置されることとなる。また、第2マージ
ン28はその外径が上記第1マージン26の外径に等し
くなるように形成されているため、この副切刃29の外
径は上記主切刃23の外径Dと等しく設定されることに
なる。なお、本実施例ではこの第2マージン28の先端
部は、該第2マージン28の先端面と外周面28aとが
なす交差稜線部P12において、副切刃29側の端部P
1の方が、これと反対側の端部P2よりも工具基端側に配
置されるように形成されている。
【0014】そして本実施例では、この第2マージン2
8の外周面28aと第1ねじれ溝21の工具回転方向を
向く壁面21bとの交差稜線部、すなわち当該穴明け工
具のヒール27部分に、これらの外周面28aおよび壁
面21bの双方に鈍角に交差する面取り部30が形成さ
れており、この面取り部30は第2マージン28に沿っ
て工具本体20の先端逃げ面22から工具基端側に延設
されている。ここで、この面取り部30の上記第2マー
ジン28の外周面28aに対する交差角θは、90°〜
120°となるように設定されている。また、この面取
り部30の幅t1は、第2マージン28の外周面28a
の幅t2に対して0.1×t2〜0.5×t2となるよう
に設定されている。
【0015】このような構成の穴明け工具においては、
ほぼ等分割に配置された第1、第2マージン26,28
によって工具本体20が確実にガイドされるので工具本
体20の振動を防止することができる。また、主切刃2
3で荒加工した後に副切刃29で仕上げ加工を行うこと
ができるので、加工穴の寸法精度や面粗度を向上させる
ことができる。さらに副切刃29で生成された微少な切
屑あるいは切粉は、第2ねじれ溝25を通って工具本体
20の基端側へ排出されるので、切粉が第2マージン2
8と加工穴との間に入り込むことが少なく、切粉の加工
穴への溶着を防止することができる。ここで、本実施例
においては第2ねじれ溝25が第2マージン28側へ向
かうに従って漸次深くなるので、切粉が工具の回転に伴
って流れ易く、第2ねじれ溝25の最も深い部分、つま
り凹曲面部20cへ導かれ、そこから切屑とともに第2
ねじれ溝25に沿って後端側へ排出される。従って、第
2マージン28と加工穴内面との間への切粉の侵入をよ
り一層確実に防止することができ、切粉の溶着に起因す
る肌荒れ等の発生を未然に防止することができる。
【0016】さらにまた上記構成の穴明け工具では、ヒ
ール27における第2マージン28の外周面28aと第
1ねじれ溝21の工具回転方向を向く壁面21bとの交
差稜線部に沿って面取り部30が形成されており、これ
によって上記外周面28aおよび壁面21bが鋭角に交
差することがなくなるので、ヒール27において工具肉
厚が小さくなるのを防ぐことができる。従って、本実施
例のように上記壁面21bを工具回転方向側に凹む円筒
曲面に湾曲形成して第1ねじれ溝21の容量の増大を図
ったような場合でも、上記ヒール27における工具本体
20の強度を確保することができ、穴明け加工時に工具
本体20をガイドする第2マージン28に作用する負荷
や、あるいは第1ねじれ溝21内でカールする切屑の力
の作用によって該ヒール27部分に欠けが生じたりする
のを未然に防止することが可能となる。
【0017】また、このような面取り部30を設けるこ
とにより、第2マージン28の周方向の厚さ自体は維持
したまま、その外周面28aの幅t2、すなわち該外周
面28aの面積を小さくすることができる。ここで、第
2マージン28は、この外周面28aが穴明け加工時に
加工穴に摺接することにより工具本体20をガイドする
ものであるから、この外周面28aの摺接する面積が小
さくなるに伴い加工穴から受ける摩擦力も小さくなり、
結果的に加工時に第2マージン28に作用する負荷の低
減を図ることができる。従って上記構成の穴明け工具に
よれば、このように第2マージン28の肉厚を維持しつ
つ穴明け加工時に作用する負荷そのものを低減させるこ
とによって、かかる負荷により第2マージン28が破損
するような事態をも防ぐことができ、特にこの第2マー
ジン28の強度が不足しがちな小径の穴明け工具におい
て効果的に工具寿命の延長を図ることが可能となる。
【0018】さらに本実施例では、第2マージン28の
先端部において副切刃29側の端部P1の方が、これと
反対側の端部P2よりも工具基端側に配置されるように
形成されており、これにより第2マージン28の先端稜
線部P12を、加工穴内周の仕上げ加工の際のさらい刃
として機能させることができる。すなわち、例えばアル
ミ材の穴明け加工に際しては、切刃によって加工された
穴が瞬時のうちに縮径するので、縮小代を見込んでドリ
ル径を選定するのが一般的である。これに対して本実施
例では、上記構成を採ることにより、主切刃23で穴明
けされた後に縮径した穴は、第2マージン28の先端稜
線部P12でさらわれるため、主切刃23の外径Dと同
じ直径の穴を加工することが可能となるのである。この
ため、本実施例によれば縮小代をほとんど考慮する必要
がないという利点を得ることができる。
【0019】なお、本実施例では第2ねじれ溝25の壁
部を平坦部25a、凸曲面部25b、凹曲面部25cと
から構成しているが、平坦部25aおよび凸曲面部25
bを一つの凸曲面で構成してもよく、また平坦部25a
の部分においては、その深さが必ずしも第2マージン2
8側へ向かって増加するものでなくてももよい。また、
本実施例ではこの第2マージン28の先端面が工具本体
20の先端逃げ面22に面一に連なるように形成されて
いるが、これを工具外周側および工具回転方向後方側に
向かって下り勾配となる傾斜面に形成するようにしても
よい。このような構成を採ることにより、第2マージン
28の先端稜線部P12は、工具回転方向前方側の端部
1が反対側の端部P2よりも工具先端側に位置して先に
被削材と接触するようになるため、反対側の端部P2
被削材との干渉を防止して加工穴の仕上げ面粗度を向上
させることができる。
【0020】さらに、本実施例では第1、第2マージン
26,28の外周面26a,28aはいずれも工具本体
20の軸線Oを中心とする円筒面上に形成されている
が、例えば第1マージン26の外周面26aに所定の逃
げ角を与えるようにしてもよく、このような構成を採る
ことにより加工穴との摩擦を低減して加工箇所の発熱に
起因する種々の悪影響、例えば切粉の溶着や加工後にお
ける穴径の縮小等を抑制することができる。また、工具
本体20のガイド性についても、切削抵抗の主分力方向
の振動は第2マージン28で抑制され、背分力方向の振
動はその程度が小さいので逃げ角を付しても充分に抑制
されるので、4つのマージンを有する場合に比してガイ
ド性はさほど損なわれることはない。
【0021】また一方、本発明は上記実施例のようなツ
イストドリルに限定されるものではなく、ストレート溝
のドリルやエンドミルやドリルリーマ等の種々の穴明け
工具に適用できることは勿論である。さらに摩耗の激し
い部分にTicやTiNあるいはダイヤモンドのコーテ
ィングを施すことにより、耐磨耗性やマージン部におけ
る被削材との潤滑性を向上させることができる。さらに
また、上記実施例では工具本体20に直接的に主切刃2
3や副切刃29を形成した穴明け工具について説明した
が、この工具本体20において、これらの切刃23,2
9の部分に、ダイヤモンドやCBN(立方晶窒化硼素)
を主成分とする超高硬度焼結体をロウ付け等により接合
し、この超高硬度焼結体の部分に切刃23や副切刃29
を形成したような構成としてもよい。このような構成を
採ることにより、摩耗の激しい刃先部分において耐摩耗
性の一層の向上を図ることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
第1切屑排出溝の工具回転方向後方に隣接するランド部
に第1外周壁部を、またヒール側に隣接するランド部に
はこの第1外周壁部と外径が等しい第2外周壁部を設
け、これら第1、第2外周壁部をほぼ等分割に配置し、
上記ランド部に第2外周壁部に隣接して先端側から後端
側に延在する第2切屑排出溝を設けて、この第2切屑排
出溝の工具回転方向を向く壁面と上記先端逃げ面との交
差稜線部に副切刃を設けるとともに、この第2外周壁部
の外周面と第1切屑排出溝の工具回転方向後方を向く壁
面との交差稜線部に、これらの面に鈍角に交差して上記
第2外周壁部に沿って延びる面取り部を形成したもので
あるから、切粉の溶着を防止することができるのは勿論
のこと、穴明け加工中にドリルを確実にガイドすること
ができる。さらに、上記面取り部により、ランド部のヒ
ール側における工具強度を確保することができるので、
穴明け加工時に作用する負荷等によってかかる部分に欠
けが生じたり、あるいは第2マージン自体が破損してし
まうような事態を未然に防止し、工具寿命の延長を図る
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す底面図である。
【図2】図1に示す実施例のII方向側面図である。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】従来の穴明け工具を示す底面図である。
【図5】図4に示す従来例の側面図である。
【図6】従来の他の穴明け工具を示す底面図である。
【図7】図6に示す従来例の側面図である。
【符号の説明】
20 工具本端 21 第1ねじれ溝(第1切屑排出溝) 23 主切刃 24 ランド部 25 第2ねじれ溝(第2切屑排出溝) 26 第1マージン(第1外周壁部) 27 ヒール 28 第2マージン(第2外周壁部) 29 副切刃 30 面取り部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される工具本体の外周に
    一対の第1切屑排出溝が設けられ、この第1切屑排出溝
    の工具回転方向を向く壁面と先端逃げ面との稜線部に切
    刃が形成されるとともに、上記第1切屑排出溝の工具回
    転方向後方に隣接するランド部に第1外周壁部が設けら
    れ、またヒール側に隣接するランド部には上記第1外周
    壁部と外径が等しい第2外周壁部が設けられた穴明け工
    具において、上記第1、第2外周壁部をほぼ等分割に配
    置し、上記ランド部に、上記第2外周壁部に隣接して先
    端側から後端側に延在する第2切屑排出溝を設け、この
    第2切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面と上記先端逃
    げ面との交差稜線部に副切刃を設けるとともに、この第
    2外周壁部の外周面と上記第1切屑排出溝の工具回転方
    向後方を向く壁面との交差稜線部に、これらの面に鈍角
    に交差して上記第2外周壁部に沿って延びる面取り部を
    形成したことを特徴とする穴明け工具。
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