JPH07400B2 - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

Info

Publication number
JPH07400B2
JPH07400B2 JP1269011A JP26901189A JPH07400B2 JP H07400 B2 JPH07400 B2 JP H07400B2 JP 1269011 A JP1269011 A JP 1269011A JP 26901189 A JP26901189 A JP 26901189A JP H07400 B2 JPH07400 B2 JP H07400B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal head
ink
ink ribbon
winding
pressing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1269011A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02147281A (ja
Inventor
昌澄 簗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP1269011A priority Critical patent/JPH07400B2/ja
Publication of JPH02147281A publication Critical patent/JPH02147281A/ja
Publication of JPH07400B2 publication Critical patent/JPH07400B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、熱転写記録装置に関する。
(従来の技術) ノンインパクト型の記録装置として熱転写記録装置が注
目されている。
この熱転写記録装置は、加熱いよりインクを記録紙に転
写するという簡単な原理に基づいている。従って装置自
体は、簡単な構成であり、保守の容易さも利点のひとつ
である。
しかし、インク担体からインクを部分的に転写するの
で、インク担体の利用効率が悪かった。
一方、シリアル型熱転写記録装置として、特公昭57-214
71号公報に示される装置がある。この熱転写記録装置
は、第1図に示されるように、発熱抵抗体を含むサーマ
ルヘッド(2)によりインク担体(5)、記録紙(4)
を圧接すること、記録に伴いサーマルヘッド(2)に搭
載されたキャリッジ台(1)を移動させること、キャリ
ッジ台(1)上にインク担体巻取手段(3)を設けてい
ること、が特徴である。
この熱転写記録装置の欠点はやはりインク担体(5)の
利用効率である。特に、この装置では、発熱抵抗体から
の加熱の有無にかかわらず、すなわち記録の有無にかか
わらず、インク担体(5)を巻き取ってしまい、インク
担体(5)を無駄に使用してしまった。
又、これらを解決しようとしたものに特公昭63−5278号
公報に示される装置がある。この装置は予め設定された
移動範囲の間を往復動する取付台、前記取付台に設けた
印字ヘッドと前記取付台に設けられたインクを塗布した
低ぷの供給、巻取のための装置を有し印字工程以外で
は、印字ヘッドの圧接を解除し、記録紙から離間させる
と同時にテープ供給巻取装置も印字位置より離間させ、
テープを記録紙から剥離せしめるようになしたプリンタ
ーにおいて、印字工程において印字文字に空隙がある場
合、前記印字ヘッドの圧接を解除し、前記空隙をスキッ
プさせると同時にテープの巻取を停止してテープの巻取
を中断させる手段を設けたものである。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このような装置においても印字文字の空隙
(余白)の検出のメカニズはおろか、どのような余白の
タイミングで上述したような制御を行えばよいかが全く
解決されておらず、このような点が解決されなければ正
常な印字品質を維持することはできないといってよいだ
ろう。
この発明は、以上の欠点を除去し、インク担体を効率よ
く使用し、しかも印字品質の劣下のない熱転写記録装置
を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明に係る熱転写記録装置は、記録信号が供給される
発熱抵抗体が設けられたサーマルヘッドと、このサーマ
ルヘッドにより前記発熱抵抗体からの熱によって転写さ
れるインクを含むインク担体と、このインク担体からの
インクの転写を受ける記録媒体とを圧接する押圧手段
と、前記発熱抵抗体及び前記記録媒体の間に供給される
前記インク担体を巻き取るインク担体巻取手段と、前記
サーマルヘッドを前記記録媒体に対して移動させる移動
手段と、前記記録信号が余白を示す場合にこの余白が連
続する数を計数する計数手段と、この計数手段により計
数された余白の数が2以上の所定の数に達したときに、
前記押圧手段による圧接を解除させ前記インク担体巻取
手段による巻き取りを中止させる制御手段とを具備し、
前記制御手段における所定の数は、前記押圧手段による
圧接を解除させ再び圧接を行わせるのに要する時間が、
前記所定の数に相当する距離だけ前記移動手段による移
動がなされるのに要する時間より大きくなることがない
よう設定されたものであることを特徴とする。
(作用) 熱転写記録装置の押圧手段による圧接を一旦解除させ再
び圧接を行わせるためには、つまり、サーマルヘッドを
アップダウンさせるには、通常約50msec要する。これに
対し、1キャラクタの印字に要する時間が約48msecであ
るとすると、移動手段であるキャリッジ台の移動速度も
これに一致して1キャラクタ分の距離当たり約48msecと
設定されており、当然サーマルヘッドの移動速度も同一
である。したがって、このような場合に、1キャラクタ
しか余白がない時にインク担体の巻き取りを中止させる
ためサーマルヘッドをヘッドアップさせることは、正常
は印字の妨げとなり、引いては全体の印字速度を落とす
ことにもなる。本発明によれば、このような場合、所定
の数は2であり、押圧手段による圧接解除とインク担体
の巻き取り中止を2キャラクタ以上余白が続いた時のみ
行わせるので、正常は印字を保ちつつインク担体を効率
よく使用できる。
(実施例) 第2図には、この発明の一実施例に係る熱転写記録装置
を示す。この熱転写記録装置は、キャリッジ台(11)を
有する。このキャリッジ台(11)は、サーマルヘッド
(12)と、インク担体巻取手段であるインクリボン巻取
リール(13)と、インクリボン供給リール(14)と、そ
して、第1及び第2のガイド軸(15),(16)とを含
む。
このようなキャリッジ台(11)は、スライド軸(17)に
乗っており、このスライド軸(17)に沿って左右に走査
する。この走査は、モータ(17a)の回転力を原動力と
している。モータ(17a)には、プーリ(18)が取り付
けられており、スライド軸(17)の両端にもプーリ(1
9),(20)が設けられている。これらのプーリ(1
8),(19),(20)にはベルト(21)が巻き付けられ
ている。このベルト(21)は、キャリッジ台(11)と固
着されており、ベルト(21)とキャリッジ台(11)は一
緒に動く。
記録紙(22)は、ピンチローラ(23)によって、プラテ
ンローラ(24)に巻き付く。プラテンローラ(24)に
は、モータ(25)の回転力が、ベルト(26)を介して伝
達される。このプラテンローラ(24)の記録紙(22)と
接する部分は、ゴムで覆われている。このゴムの硬度
は、JIS硬度で25乃至40度である。
次に、記録時を例にし、動作を説明する。まずキャリッ
ジ台(11)が記録紙(22)の左端に配置される。サーマ
ルヘッド(12)には、第2図中には示さない押圧手段に
より、インクリボン(27)、記録紙(22)側へ加圧さ
れ、サーマルヘッド(12)、インクリボン(27)、記録
紙(22)とが圧着状態となる。但し、インクリボン(2
7)のインク塗布面が記録紙(22)に当接している。
この時、図示しない信号ケーブルにより、記録信号がサ
ーマルヘッド(12)に供給される。サーマルヘッド(1
2)には、一群の発熱抵抗体が設けられており、記録信
号が選択的に印加される。記録信号が印加された発熱抵
抗体は、発熱する。この熱は、インクリボン(27)に伝
えられる。
インクリボン(27)は、ベース層とインク層とから成
る。ベース層は、ポリエステルフィルム、コンデンサ
紙、グラシン紙等のように機械的引張強度が大きく、か
つ、厚さ方向の熱抵抗の小さい材料から成る。厚さとし
ては、3乃至15μmが適当である。
インク層は、油溶性染料、オイルブラック、分散染料ま
たは昇華性染料等と、カルナバワックス、マイクロクリ
スタルワックス、低分子量ポリエチレン等のバインダと
を混合し、ベース層上に塗布され、溶融温度60℃乃至80
℃と設定されている。このインク層の厚さは、2乃至15
μmが適当である。
このようなインクリボン(27)が熱を受けると、インク
は、軟化状態又は昇華状態となり、インクリボン(27)
と圧着されている記録紙(22)に転写される。転写が終
了すると、インクリボン(27)は、インクリボン巻き取
りリール(13)によって巻き取られていく。この過程に
ついては後述する。
これらの動作を繰り返し、1行分の印字が終了すると、
サーマルヘッド(12)は、インクリボン(27)側への加
圧を解かれる。すると、モータ(25)が始動し記録紙
(22)が矢印(28)の方向に1行分移動する。同時にサ
ーマルヘッド(12)は、モータ(17a)の逆回転により
印字開始点に戻る。以上の工程を繰り返して記録が終了
する。
次に、キャリッジ台(11)について詳述する。キャリッ
ジ台(11)には、第3図に示されるように、巻取軸(3
1)と供給軸(32)とがベアリング(33)を介して回動
自在に取付けられている。
更に、巻取軸(31)には、止めねじ(34)によって摩擦
プレート(35)が取付けられる。この摩擦プレート(3
5)の下面には、フェルト(36)が圧着される。このフ
ェルト(36)は、フリクションプレート(37)に接着さ
れる。
このフリクションプレート(37)は、巻取軸(31)に対
して回動自在であり、巻取軸(31)とフリクションプレ
ート(37)とは、直接には影響を与え合わない。
フリクションプレート(37)に対して、第1の歯車(3
8)が一体に設けられる。この第1の歯車(38)も、巻
取軸(31)に対して回動自在である。
この第1の歯車(38)の下方には、バネ(39)が配置さ
れる。このバネの下方には、バネ(39)の強度を規定す
るプレート(40)が配置される。プレート(40)は、ネ
ジ(41)によって巻取軸(31)に固定される。
第1の歯車(38)には、第2の歯車(42)が噛み合って
いる。この第2の歯車(42)には、第3の歯車(43)が
噛み合っている。この第3の歯車(43)の軸(44)は、
モータ(45)の回転力を受ける。
このモータ(45)は、キャリッジ台(11)の下面に設け
られたスティ(46)で固定される。又、図示しないステ
ィによって前述の第2の歯車(42)の位置が固定されて
いる。
一方、供給軸(32)側には、ベアリング(33)の下方に
摩擦用スティ(47)が設けられる。この摩擦用スティ
(47)に対し、供給軸(32)は回動自在である。
摩擦用スティ(47)には、供給軸(32)と一体化された
バックテンション用フリクションプレート(48)が当接
して設けられる。このフリクションプレート(48)に
は、バネ(49)の一端が固定される。バネ(49)の他端
はプレート(50)と接する。このプレート(50)は、ネ
ジ51によって供給軸(32)に固定される。
又、インクリボン巻取リール(13)とインクリボン供給
リール(14)、そしてインクリボン(27)とはカセット
(11a)内に設けられる。このカセット(11a)は、キャ
リッジ台(11)に対して着脱自在である。
次に動作について説明する。記録時には、モータ(45)
から一定の回転力が、第3の歯車(43)、第2の歯車
(42)、そして第1の歯車(38)へと伝えられる。この
時、第4図に示されるように、第3の歯車(43)の歯車
数が最も少ないので、第1の歯車(38)の回転数は、モ
ータ(45)の回転数よりも低い。これは、モータ(45)
の性能(回転数等)により変えることが必要である。
更に、第1の歯車(38)は、巻取軸(31)に対して回動
自在であり、巻取軸(31)に直接には回転力を与えな
い。ところが、バネ(39)により第1の歯車(38)と一
体化されたフリクションプレート(37)が上向きの力を
受け、フリクションプレート(37)に接着されたフェル
ト(36)が、摩擦プレート(35)と圧接状態になる。
すなわち、第1の歯車(38)の回転力が、フェルト(3
6)と摩擦プレート(35)との摩擦により減衰されて、
摩擦プレート(35)に伝わる。この伝えられた回転力
は、バネ(39)による力、フェルト(36)と摩擦プレー
ト(35)との摩擦係数、そして巻取軸(31)の回転させ
る質量、すなわち、インクリボン(27)の巻き取り量に
より変化する。
摩擦プレート(35)は、巻取軸(31)と一体化されてお
り、巻取軸(31)の回転数は、摩擦プレート(35)の回
転数と同一である。結局、モータ(45)からダンピング
された回転力が巻取軸(31)およびインクリボン巻取リ
ール(13)に与えられる。
ところで、記録時には、サーマルヘッド(12)がインク
リボン(27)を記録紙(22)側に押圧している。サーマ
ルヘッド(12)が記録紙(14)と相対的に移動しない限
り、インクリボン(27)は、移動できず、固定されてし
まう。
押圧手段について説明する。この押圧手段は、第4図
(b)に示されるように、キャリッジ台(11)の下部に
設けられており、概略、サーマルヘッド(12)をプラテ
ンローラ(24)側に押圧するプッシュブル型ソレノイド
(151)と、反対側にサーマルヘッド(12)を引張るバ
ネ(152)とから成る。
プッシュブル型ソレノイド(151)は、電流が与えられ
ると、矢印(153)の方向にプッシュブル型ソレノイド
(151)を貫通する芯棒(154)が移動する。
この芯棒(154)は、鉄片(155)を押す。鉄片(155)
に加えられた力は、キャリッジ台(11)に固定された軸
(156)を支点として、鉄片(155)と一体となったサー
マルヘッド支持片(157)に伝えられる。
サーマルヘッド支持片(157)には、サーマルヘッド(1
2)が固定されている。又、前述のバネ(152)の一端が
接続されている。
従って、芯棒(154)が矢印(153)方向に移動するとサ
ーマルヘッド(12)は、プラテンローラ(24)側に押圧
される。
一方、プッシュブル型ソレノイド(151)への通電を中
止すると、バネ(157)の作用により芯棒(154)が元の
位置に復帰する。同時に、バネ(152)により、サーマ
ルヘッド支持片(157)が矢印(158)側に引かれる。
すると、この力は、軸(154)を支点として鉄片(155)
に伝えられ、鉄片(155)と芯棒(154)は、接触した状
態となり、押圧状態は解除される。
このように押圧状態が実現されるサーマルヘッド(12)
には、インクリボン(27)の幅方向に9乃至24個の発熱
抵抗体が配列されている。
この発熱抵抗体には、記録画像に応じて同時に通電がな
され、発熱抵抗体は選択的に発熱する。
すると、インクリボン(27)の加熱を受けた部分のみの
インクが軟化し記録紙(22)に転写される。この時、キ
ャリッジ台(11)は、記録紙(22)の右端に向かってわ
ずかに移動しているが、熱の伝達する瞬間でとらえれ
ば、発熱抵抗体と記録紙(22)と互いに静止している程
度の移動速度である。従って、インクの転写は、正確に
行われる。
ここで注意する点は、転写されたインクが記録紙(22)
とインクリボン(27)とを接着状態にしている点であ
る。このインクの接着によってキャリッジ台(11)の移
動にかかわらず、インクリボン(27)は、転写された位
置にとどまろうとしている。
一方、インクリボン供給リール(14)が、インクリボン
(27)に与える力は、バックテンション用フリクション
プレート(48)およびバネ(50)により生じる微小な張
力である。
この張力は、インクリボン(27)をインクリボン供給リ
ール(14)から繰り出す力に対して障害とならず、イン
クリボン(27)にシワやたるみが発生しないように張力
を与えているにすぎない。又、この張力は、サーマルヘ
ッド(12)に与えられる押圧力に比べて無視できる量で
ある。
インクリボン巻取リール(13)は、基本的にサーマルヘ
ッド(12)とインクリボン巻取リール(13)との間に発
生した使用済インクリボン(13)を巻き取る機能を有す
る。これについては、更に後述する。
このような状況の中で、キャリッジ台(11)が移動して
いるので、この移動に伴い、サーマルヘッド(12)には
絶えず未使用のインクリボン(27)がインクリボン供給
リール(14)から供給される。
同時に、サーマルヘッド(12)の左端からは、使用済の
インクリボン(27)が相対的に排出され、インクリボン
巻取リール(13)に巻き取られてしまう。
この巻き取りに際して、インクリボン(27)は、サーマ
ルヘッド(12)から、第1のガイド軸(15)方向へと走
行するが、この時、インクリボン(27)と記録紙(22)
との剥離が行われている。この時、発熱抵抗体への信号
の印加は周期的でかつ連続して行われ、記録状態が継続
していることに留意する必要がある。
すなわち、サーマルヘッド(12)は絶えずインクリボン
(27)および記録紙(22)とに一定の押圧力を与えてい
る必要がある。そして、この力が変動することは転写さ
れたインク量のムラ、濃度ムラを生じ印字に重要な影響
を及ぼす。
この実施例では、これを避けるために、第1のガイド軸
(15)の位置と、インクリボン巻取リール(13)とに特
徴を持たしている。
第5図に示されるように、第1のガイド軸(15)はサー
マルヘッド(12)から送出されるインクリボン(27)を
記録面に対して30゜の角度をなす方向に搬送するように
設定した。つまり、サーマルヘッド(12)の走査方向
(副走査方向)に対して30゜の角度を有しているのであ
る。これは、記録紙(22)とインクリボン(27)との剥
離に必要な力と、インクリボン(27)に働く張力Tのサ
ーマルヘッド(12)に及ぼす分力とを考慮して決定され
る。但し、サーマルヘッド(12)に及ぼす分力とは、イ
ンクの転写方向、又はサーマルヘッド(12)の押圧方
向、と反対方向の分力である。
この第1のガイド軸(15)は固定されているので、イン
クリボン巻取リール(13)に巻き取られたインクリボン
(27)の量にかかわらず、サーマルヘッド(12)から送
出されるインクリボン(27)の方向は、一意に規定され
る。
更に、第3のガイド軸(15)を設けることが好ましい。
この実施例では、印字時には、サーマルヘッド(12)が
図示しない押圧手段によりインクリボン(27)、記録紙
(22)、プラテンローラ(24)を圧接状態にするにする
が、後述するように、余白が2キャラクタ以上あると
き、又は、キャリッジ台(11)が印字開始点に復帰する
時は、サーマルヘッド(12)がアップ状態、すなわち、
押圧状態を解かれた状態となり、サーマルヘッド(12)
がインクリボン(27)、記録紙(22)から離れる。
インクリボン(27)からすると、押圧力の印加、解除が
繰り返されることになる。しかも、押圧手段は、前述の
ような構成をとっていることも考慮すると、実際上、イ
ンクリボン(27)には、インクリボン(27)の幅方向に
力が作用してしまい、インクリボン(27)が第1および
第2のガイド軸(15),(16)からずれてしまう。
そこで、これを防止するために、第5図に示されるよう
に第3のガイド軸(15)′を設け、インクリボン(27)
をS字状に搬送させることが好ましい。
すると、インクリボン(27)は、第1のガイド軸(15)
及び第3のガイド軸(15)′により規制され、印字継続
中に、第1及び第2のガイド軸(15),(16)からずれ
ることはない。
更に、インクリボン(27)の巻取にも特徴がある。巻取
軸(31)は、インクリボン(27)を絶えず巻き取ろうと
するのではなく、発熱抵抗体による加熱があり、しか
も、サーマルヘッド(12)が移動した時にのみ、インク
リボン(27)を巻き取る。
すなわち、摩擦プレート(35)とフェルト(36)により
モータ(45)からの回転力を選択的に巻取軸(31)に伝
えている。例えば、サーマルヘッド(12)がインクリボ
ン(27)、記録紙(22)、プラテンローラ(24)を押圧
し、キャリッジ台(11)が移動しない時は、第1の歯車
(38)は空転する。
ところが、キャリッジ台(11)が移動し、インクリボン
(27)がサーマルヘッド(12)から送出(相対的運動で
ある。)されると、モータ(45)の回転力がフェルト
(36)、摩擦プレート(35)を介して巻取軸(33)に伝
わり、インクリボン(27)が使用分だけ巻き取られる。
(正確には、サーマルヘッド(12)からのインクリボン
(27)排出量だけ巻き取られる。) 又、このような摩擦機構を用いているために、インクリ
ボン(27)の巻き取り開始時と全てのインクリボン(2
7)が巻き取られた時の間では、インクリボン巻取リー
ル(13)からインクリボン(27)に与える張力Tの変動
は小さい。(摩擦機構がない場合には、張力Tが、巻き
取られたインクリボン(27)の半径に比例して増大して
いる。) このような張力Tの一部であるTsinθが、第1のガイド
軸(15)により、サーマルヘッド(12)の垂直方向に作
用する。この方向は、サーマルヘッド(12)への押圧力
Fと反対方向である。押圧力Fの方向を正方向とする
と、全体として、サーマルヘッド(12)に働く力は、
(F−Tsinθ)となる。
この実施例では、T,θを小さく設定している。Tsinθと
いう力に要求されるのは、インクリボン(27)を記録紙
(22)から剥離するのに必要な最低限の値でよく、Fの
数分の1以下の大きさである。
従って、(F−Tsinθ)というサーマルヘッド(12)へ
の実質的押圧力は、Fとそれほど変らない。この実施例
では電磁石を用いて、この押圧力を実現しているが、流
す電流値に、押圧力は依存する。すなわち、電流が大き
くなると、押圧力は増加し電流値を小さくすると、押圧
力は減少する。
一般的に言われるように、大電流を流すことは好ましく
なく、出来るだけ少ない電流で構成されることが好まし
い。この実施例では、電磁石による押圧力Fが、インク
リボン(27)の張力Tによって減少されることがなく、
有効に、サーマルヘッド(12)に作用するので、押圧力
Fは、過大な値とする必要ななく、小電流で済む。
ここでのθの決定に関し、本発明者等は、第14図に示さ
れるように、サーマルヘッド(12)への押圧力PH、イン
クリボン(27)への張力T、そして剥離点におけるイン
クリボン(27)と記録紙(22)又はプラテンローラ(2
4)の周面とのなす角であるθの関係について測定を行
い、検討を行った。
この結果を第15図に示す。この図において曲線(161)
は、サーマルヘッド(12)をプラテンローラ(24)側に
押圧する力を示す。曲線(162)は、インクリボン(2
7)からサーマルヘッド(12)に及ぼす力を示す。この
力はプラテンローラ(24)からサーマルヘッド(12)を
引き離す方向に働く力である。
一方、サーマルヘッド(12)への押圧力としては、記録
に必要な最低限の押圧力P0の存在を、本発明者はつきつ
めた。この押圧力P0以下であると、熱転写による記録
は、良好に達成されない。
又、θが小さすぎると、インクリボン(27)と記録紙
(22)との剥離が行われない。この閾値がθ≒23゜であ
る。これを直線(163)で示す。
このような設定条件より、熱転写の記録及び剥離が良好
に行われるのは、第15図中の領域(164)である。つま
りこの図からも明らかなようにθ≒23゜からθ≒50゜の
間で剥離が行われればよく、θの値としては、30゜乃至
40゜の範囲が好ましい。
又、第1のガイド軸(15)と剥離点(160)との距離l
とインクの転写特性との関係は、本発明者等の実験によ
り、第16図に示されるようにlが小さいほど、転写特性
が良好になることが裏付けられる。
このような押圧力サーマルヘッド(12)に印加するが、
もし、この押圧力がないとすると、又は、充分でないと
すると、第6図に示されるように、発熱抵抗体(61)の
配列方向に関して、記録紙(22)とプラテンローラ(2
4)との接触は、点接触になってしまう。インクリボン
(27)と記録紙(22)との圧接は、不均一であり、転写
もうまくいかない。
この実施例では、このような事態を防止するために前述
のように、サーマルヘッド(12)に対して押圧力(F−
Tsinθ)を有効に作用させると共に、プラテンローラ
(24)に被覆されているゴムを特定している。この実施
例では、ゴムをJIS硬度で25乃至40度の値に設定してい
る。ファクシミリ等に採用されている感熱記録装置で
は、プラテンローラのゴム硬度は、JIS硬度で55度以上
である。
このような2つの条件により、第7図に示されるよう
に、発熱抵抗体(61)の配列面、すなわち、インクリボ
ン(27)の幅方向全面にわたって、プラテンローラ(2
4)が、記録紙(22)に当接している。従って、全発熱
抵抗体(61)、インクリボン(27)、記録紙(22)との
圧接状態が実現され、どの発熱抵抗体(61)においても
インク転写が100%完全に行われ、ヌケが生じない。
次に、電気系統について説明する。第9図に示されるよ
うに、入力装置(91)と、文字のドットパターンを収納
している文字メモリ(92)と、発熱抵抗体(93)と、文
字数及び余白数とを計数する文字/余白カウンタ(94)
と、モータ系(95)と、サーマルヘッド押圧部(96)と
から成る。
入力装置、例えば、キーボード等から印字文字が入力さ
れると、この入力装置(91)では、入力信号を、対応す
る文字コード信号に接続うる。この変換は、例えば、ア
スキーコードに従い、余白スペースのキーを押すと、
「00100000」という信号が出力される。この信号は、図
示しないページメモリ等に一旦蓄えられ、所定量分収納
されたなら、シリアルに、分字メモリ(92)に供給され
る。
文字メモリ(92)は、リード・オンリ・メモリ(ROM)
であり、文字のドットパターンを収納している。この文
字メモリ(92)に対し、入力装置(91)からの文字コー
ド信号がアドレス指定の役割を果たす。従って、文字メ
モリ(92)は、一種の変換器であり、コードとして与え
られた文字を、その24×24のドットパターンに変換して
出力する。
出力信号としては、24個のパラレル信号であり第8図
(e)に示されるように、24個の発熱抵抗体(93)に一
定周期で供給される。
一方、入力装置(91)からの文字コード信号は、文字/
余白カウンタ(94)にも供給される。この文字/余白カ
ウンタ(94)は、2つの機能を有する。1つは、文字数
及び余白数の合計を計数する機能であり、他方は、余白
数のみを計数する機能である。ここで、ページメモリか
ら送出される文字コード信号の伝送時間及びこのカウン
タ(94)での計数処理に要する時間は、発熱抵抗体(9
6)への信号の周期よりも非常に早い。例えば、発熱抵
抗体(96)への信号が供給される際には、カウンタ(9
4)では、少なくとも2キャラクタ分の計数は完了して
いる。文字メモリ(92)コード信号用のバッアァを設け
ても構わない。又は、文字コード信号の変換と同時に計
数を行ない、2キャラクタ分の余白を検出した際に、特
殊なコード信号を送出するようにしても構わない。
ここで、文字コード信号は、一定ビット長の信号であ
り、文字との対応は完全に一体一であるから、文字コー
ド信号により、文字か余白かの区別は容易にできる。
例えば、第8図(a)に示されるように、4キャラクタ
分の文字、3キャラクタ分の余白、3キャラクタ分の文
字、1キャラクタの余白、5キャラクタ分の文字、以下
余白が続いて入力される場合を説明する。
文字が入力された時には、発熱抵抗体(93)にドットパ
ターンに応じて信号が供給される。これに先立ち、文字
/余白カウンタ(94)において、文字数「1」、「0」
と計数される。
この時、モータ系(95)とサーマルヘッド押圧部(96)
には制御信号が供給される。但し、モータ系(95)は、
キャリッジ台(11)を移動させるモータ(17a)と、プ
ラテンローラ(24)を駆動させるモータ(25)と、巻取
軸(31)を駆動させるモータ(45)とを代表している。
各々に供給される制御信号として、サーマルヘッド押圧
部(96)には、第8図(b)に示されるように押圧部
(96)を動作することを命じる信号『1』(サーマルヘ
ッド(12)は、インクリボン(27)等を押圧する。)
が、モータ(17a)には、第8図(d)に示されるよう
に回転を命じる信号『1』が、モータ(25)には、回転
禁止を命じる信号『0』が、モータ(45)には、第8図
(c)に示されるように、回転を命じる信号『1』が、
それぞれ供給される。
第8図(a)に示されるように、連続して4文字入力さ
れると、文字/余白カウンタ(94)では、全文字数
「4」、余白数「0」となる。ここまでは、モータ系
(94)、サーマルヘッド押圧部(96)に供給される信号
は、以前と同一である。
次に、第5番目、第6番目のキャラクタとして余白が入
力されると、文字/余白カウンタ(94)では、全文字数
「6」、余白数「2」となる。
余白数「2」となると、サーマルヘッド押圧部(96)
に、この押圧部(96)の解除を命じる信号『0』が供給
される。すると、サーマルヘッド(96)は、インクリボ
ン(27)への押圧を中止する。すなわち、ヘッドアップ
となる。
同時に、巻取軸(31)を回転させるモータ(45)の駆動
も中止する。これによって、余白数が「2」以上の時
は、インクリボン(27)の巻き取りは、行われない。イ
ンクリボン(27)の巻き取りを中止するには、サーマル
ヘッド(12)をヘッドアップにすることが必要である。
サーマルヘッド(12)がインクリボン(27)を押圧して
いると、インクリボン(27)を取り込んでしまうからで
ある。
更に、注意を要するのは、このような制御信号の印加タ
イミングである。この実施例では、サーマルヘッド押圧
部(96)への制御信号の『1』から『0』へのタイミン
グ及びモータ(45)への制御信号の『1』から『0』へ
のタイミングは、第4番目のキャラクタの印字が終了し
たタイミングではない。
これは、インクリボン(27)の使用部分をサーマルヘッ
ド(12)の左端に迄移動させ、剥離を行わせるためであ
る。すなわち、サーマルヘッド(12)には、前述のよう
に、発熱抵抗体(96)が配列されているにすぎない。
従って、発熱抵抗体(96)の設けられている箇所で行わ
れるインク転写と、サーマルヘッド(12)の左端で行わ
れる剥離とでは、位置が異なる。
そこで、インク転写後は、必ずインクリボン(27)とサ
ーマルヘッド(12)とを相対的に移動させ、既転写位置
をサーマルヘッド(12)の左端面に設定させることが必
要となる。
この実施例では、次の2キャラクタが余白であるとき
に、インクリボン(27)とサーマルヘッド(12)とを相
対的に移動させないとしながらも、印字終了後、発熱抵
抗体(96)からサーマルヘッド(12)の左の端までの距
離分だけ、インクリボン(27)とサーマルヘッド(12)
とを相対的に移動させている。これは、インクリボン
(27)にとっては、空搬送となるが、転写位置に注目す
ると、インクリボン(27)と記録紙(22)とは密着走行
(相対的移動速度零)であり、インクの確実な転写に寄
与する。
こうして、第7番目のキャラクタにおいても、サーマル
ヘッド(12)はインクリボン(12)から離れたままキャ
リッジ台(11)は移動し、インクリボン(27)は巻き取
られない。
尚、余白の場合、発熱抵抗体(96)に記録信号が供給さ
れないのは当然である。
こうして、第8番目のキャラクタとして、再び文字が、
入力装置(91)から出力されると、発熱抵抗体(96)に
記録信号が供給されるより前に、文字/余白カウンタ
(94)で、第8番目のキャラクタが文字であると判断さ
れて、全文字数は「8」、余白数はクリア状態となり、
「0」となる。
制御信号は、第8図(b),(c),(d)に示される
ように、サーマルヘッド押圧部(96)には、駆動を命じ
る制御信号『1』が、巻取軸(31)を駆動させるモータ
(45)には、回転を命じる制御信号『1』が、キャリッ
ジ台(11)を移動させるモータ(17a)には、回転を命
じる制御信号『1』が、それぞれ供給される。尚、プラ
テンローラ(24)を回転させるモータ(25)には、依然
として回転を命ずる信号は供給されない。
タイミング的に言うと、このような制御信号により各要
素が所定の状態となった時点で、記録信号が発熱抵抗体
(96)に供給される。
10番目のキャラクタ迄は、文字が続き、11番目のキャラ
クタは、余白である。ところが、余白は1キャラクタし
かなく、12番目は再び文字である。
このような時、サーマルヘッド押圧部(96)の動作解除
は行わない。何故なら、この実施例に係る装置では、サ
ーマルヘッド押圧部(96)に一旦押圧をやめさせ、再び
押圧を行わせるためには、約50msec要する。サーマルヘ
ッド押圧部(96)が、前述のように、電磁石を用いてい
るからである。
これに対し、1キャラクタの印字に要する時間は、約48
msecである。キャリッジ台(11)の移動速度もこれに一
致して1キャラクタ分の距離当り約48msecと設定してお
り、当然サーマルヘッド(12)の移動速度も同一であ
る。
従って、1キャラクタしか余白がない時に、インクリボ
ン(27)の巻き取りを中止させるために、サーマルヘッ
ド(12)をヘッドアップさせることは、正常な印字の妨
げとなるだけである。
こうして、印字が続けられ、文字/余白カウンタ(94)
において、全文字数が所定数に達すると、サーマルヘッ
ド押圧部(96)には、押圧を解除する信号『0』を、巻
取軸(31)を回転させるモータ(45)には駆動を禁止さ
せる信号『0』を、キャリッジ台(11)を駆動させるモ
ータ(17a)には、押圧部(96)での解除が終了したな
ら直ぐに、逆回転を命じる信号がプラテンローラ(24)
を駆動させるモータ(25)には、やはり押圧部(96)で
の解除が終了後、回転を命じる信号『1』が供給され
る。
すなわち、所定数の印字(余白も含む)が終了したな
ら、サーマルヘッド(12)は、印字開始位置への復帰工
程に移り、同時に、記録紙(22)は、1行分移動され
る。
但し、この工程に移る前にも必ずインクリボン(27)の
剥離が行われる。すなわち、この工程に移る以前の最後
に行われた印字終了後、インクリボン(27)上の被転写
位置が、サーマルヘッド(12)の左側端面に位置するよ
うに、キャリッジ台(11)を空搬送させる。
更に、この実施例での熱転写記録装置は、サーマルヘッ
ド(12)の位置にも特徴がある。第8図に示されるよう
に、全く使用していないインクリボン(27)が収納され
ているカセット(11a)をキャリッジ台(11)に装着し
た時には、第1及び第2のガイド軸(15),(16)の間
に一直線上にインクリボン(27)が張られる。そして、
このインクリボン(27)の後ろ側に、サーマルヘッド
(12)が位置する。
この状態が、印字開始前であり、印字時には、サーマル
ヘッド(12)に押圧力Fを与え、第5図に示されるよう
に、サーマルヘッド(12)が、インクリボン(27)を押
し出し、記録紙(22)とプラテンローラ(24)との圧接
状態を実現させる。
このような構成によると、インクリボン(27)が収納さ
れるカセット(11a)は、最初から、インクリボン(2
7)の一端が、第1乃至第3のガイド軸(15),(1
5)′,(16)を介して、インクリボン巻取リール(1
3)に取り付けられていても、キャリッジ台(11)上の
装着の際に、サーマルヘッド(12)が障害となることは
ない。
すなわち、カセット(11a)をキャリッジ台(11)上の
巻取軸(31)、供給軸(32)に装着するだけで、直ちに
記録に移ることができ、インクリボン(27)を巻き取る
等の面倒な準備工程は不必要となる。
〔発明の他の実施例〕
ガイド軸の配置に関する他の実施例を、サーマルヘッド
(12)への押圧力が解除された場合を例にとって示す。
第11図に示されるように、第1及び第2のガイド軸(1
5),(16)は、前述の実施例と同じである。但し第3
のガイド軸(111)を、第1のガイド軸(15)の略左に
設ける。
このようなガイド軸(15),(16),(111)によりイ
ンクリボン(27)は次のような搬送経路をとる。インク
リボン供給リール(14)からのインクリボン(27)は、
第2のガイド軸(16)の左側面に接し、左に曲がる。次
に、第1のガイド軸(15)の巻取軸(33)側の側面に接
し左斜上方に曲がる。そして、第3のガイド軸(111)
により巻取軸(33)に取り付けられたインクリボン巻取
リール(13)に至る。すなわち、インクリボン(27)は
逆Sの字状に搬送される。
このような配置によっても、記録時には、インクリボン
(27)は、サーマルヘッド(12)から一定角度で引き出
される。又、インクリボン(27)がガイド軸(15),
(16),(111)の規制から逃れることもない。
当然、第12図に示されるように、第3のガイド軸(11
1)を設けない配置でも構わない。但し、この場合に
は、サーマルヘッド(12)によるインクリボン(27)へ
の押圧力が、インクリボン(27)に垂直な方向から印加
されることが好ましい。
又は、第1のガイド軸(15)の周囲に、特に、周面の上
部に、第13図に示されるように、突起(131)を設けて
おいても、インクリボン(27)の規制は可能である。
以上の実施例において、ガイド軸を多くすることは、自
由な設計事項の範囲に含まれる。
以上述べたように、この実施例の特徴は、 1) 発熱抵抗体が設けられたサーマルヘッドと、この
サーマルヘッドが搭載され記録媒体に対して移動可能な
キャリッジ台と、前記発熱抵抗体及び前記記録媒体の間
に搬送されるインク担体を供給するインク担体供給部
と、このインク担体供給部から供給され前記サーマルヘ
ッドを通過するインク担体を一定角度で引き出すガイド
手段と、このガイド手段を介して前記インク担体を巻き
取るインク担体巻取手段とを備えることを特徴とする熱
転写記録装置。
2) 発熱抵抗体が設けられたサーマルヘッドと、この
サーマルヘッドが搭載され記録媒体に対して移動可能な
キャリッジ台と、このキャリッジ台上に着脱可能で設け
られ、インク担体を供給するインク担体供給リール・イ
ンク担体を巻き取るインク担体巻取リールとを含む容器
と、前記サーマルヘッドを前記インク担体に圧接させる
押圧手段を備える熱転写記録装置であって、前記押圧手
段による圧接が解除されたサーマルヘッド及び前記記録
媒体の間であって、前記サーマルヘッドの幅以上の間隔
で設けられ前記インク担体が張架される第1及び第2の
ガイド手段を備えることを特徴とする熱転写記録装置。
3) 記録信号が供給される発熱抵抗体の設けられたサ
ーマルヘッドと、このサーマルヘッド、前記発熱抵抗体
からの熱によって転写されるインクを含むインク担体、
このインク担体からのインクの転写を受ける記録媒体と
を圧接する押圧手段と、前記発熱抵抗体及び前記記録媒
体の間に前記インク担体を供給するインク担体供給手段
と、前記サーマルヘッドが搭載され前記記録媒体に対し
て移動可能なキャリッジ台と、このキャリッジ台上に設
けられ前記サーマルヘッド通過後のインク担体を巻き取
るインク担体巻取手段と、前記発熱抵抗体に供給される
記録信号が余白に相対するか否かを検出する手段とを備
え、この手段により記録信号が余白に相当すると検出さ
れた時、前記押圧手段による圧接を解除し前記インク担
体巻取手段によるインク担体の巻き取るを中止すること
を特徴とする熱転写記録装置。
4) 信号により発熱する発熱体と、この発熱体が複数
設けられたサーマルヘッドと、前記発熱体の熱により記
録媒体に転写される物質を保持するインク担体、前記記
録媒体に対し前記サーマルヘッドを押圧させる押圧手段
と、前記サーマルヘッドと共に前記インク担体、前記記
録媒体とを挟んで保持するプラテンローラとを備える熱
転写記録装置において、このプラテンローラの周面を覆
うゴムの硬度をJIS硬度20゜乃至40゜と設置することを
特徴とする熱転写記録装置。
の4点である。
これらの特徴を実現するに際し、インクリボン(27)
は、必ずしも実施例に挙げたものでなくとも、熱により
転写可能なインクを含む構成であれば良い。インク層と
して、加熱により軟化、溶融、昇華等といった変化を示
すインクを含み、ベース層としては、プラスティック、
ポリミドフィルム、グラシン紙、コンデンサ紙等を用い
ても構わない。
第1の特徴に関しては、インクリボン(27)の剥離が目
的なので、第2のガイド手段は不用である。第1のガイ
ド手段の位置が重要であり、サーマルヘッド(12)にお
いて発熱抵抗体の設けられている面と、サーマルヘッド
(12)の端及び第1のガイド手段とを結ぶ直線(インク
リボン引き出し方向と呼ぶ。)とのなす角θが小さくな
ること(θとしては、30乃至40度が好ましい。)、又
は、サーマルヘッド(12)への押圧力の方向と、インク
リボン引き出し方向とのなす角が大きいことが好まし
い。又、このとき、第1のガイド手段は、カセット内に
設けても、キャリッジ台上に設けても構わない。
第2の特徴に関しては、少なくともインク担体を収納し
た容器の接着の便利さを目的としており、第1及び第2
のガイド手段は必要である。
又、これらは、必ずしも対称の位置に設ける必要はな
く、サーマルヘッドに対して押圧が解除された状態で容
器を装着した際に、サーマルヘッドと記録紙との間にイ
ンク担体が位置するようなれば構わない。
押圧手段は、実施例のように電磁石で構成しなくとも、
機械的に実現しても構わない。
インク担体巻取手段も、モータで駆動しなくとも、機械
的に実現しても構わない。
第3の特徴に関して、実施例では2キャラクタ分の余白
が連続する際にインク担体の巻き取りを中止したが、何
個の余白の時にインク担体の巻き取りを中止するかは任
意である。
第4の特徴に関しては、硬度がJIS硬度で25゜乃至40゜
の物質であるなら、ゴムでなくとも構わない。
ガイド手段は、軸でなくとも、規制又は案内をするもの
なら良く、実施例に限定されない。
このように、この発明の趣旨を逸脱しない限りどのよう
な変形をも、この発明に含まれるのは当然である。
〔発明の効果〕
本発明によればインク担体を効率よく使用し、しかも印
字品質の劣下のない熱転写記録装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の熱転写記録装置の要部を示す模式図、第
2図は一実施例に係る熱転写記録装置の平面図、第3図
はその要部の構成を示す図、第4図及び第5図は各部の
構成を示す図、第6図及び第7図は印字領域の断面図、
第8図及び第9図は電気系統を説明するための図、第10
図はインクリボンを含むカセットを装着した際の平面
図、第11図乃至第13図はガイド軸の配置を説明するため
の図であり、第11図及び第12図は要部模式平面図、第13
図は一実施例に係るガイド軸の側面図、第14図乃至第16
図は第1のガイド軸の位置がインク転写に及ぼす影響を
説明するための図である。 (11)……キャリッジ台、 (12)……サーマルヘッド、 (13)……インクリボン巻取リール、 (14)……インクリボン供給リール、 (15)……第1のガイド軸、 (15)′……第3のガイド軸、 (61)……発熱抵抗体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録信号が供給される発熱抵抗体が設けら
    れたサーマルヘッドと、 このサーマルヘッドにより前記発熱抵抗体からの熱によ
    って転写されるインクを含むインク担体と、このインク
    担体からのインクの転写を受ける記録媒体とを圧接する
    押圧手段と、 前記発熱抵抗体及び前記記録媒体の間に供給される前記
    インク担体を巻き取るインク担体巻取手段と、 前記サーマルヘッドを前記記録媒体に対して移動させる
    移動手段と、 前記記録信号が余白を示す場合にこの余白が連続する数
    を計数する計数手段と、 この計数手段により計数された余白の数が2以上の所定
    の数に達したときに、前記押圧手段による圧接を解除さ
    せ前記インク担体巻取手段による巻き取りを中止させる
    制御手段とを具備し、 前記制御手段における所定の数は、前記押圧手段による
    圧接を解除させ再び圧接を行わせるのに要する時間が、
    前記所定の数に相当する距離だけ前記移動手段による移
    動がなされるのに要する時間より大きくなることがない
    よう設定されたものであることを特徴とする熱転写記録
    装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段による圧接の解除と巻き取り
    の中止は、前記インク担体の既転写位置が前記サーマル
    ヘッドの左端に達するのを待って行われることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の熱転写記録装置。
JP1269011A 1989-10-18 1989-10-18 熱転写記録装置 Expired - Lifetime JPH07400B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1269011A JPH07400B2 (ja) 1989-10-18 1989-10-18 熱転写記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1269011A JPH07400B2 (ja) 1989-10-18 1989-10-18 熱転写記録装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57181372A Division JPH0611580B2 (ja) 1982-10-18 1982-10-18 熱転写記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02147281A JPH02147281A (ja) 1990-06-06
JPH07400B2 true JPH07400B2 (ja) 1995-01-11

Family

ID=17466427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1269011A Expired - Lifetime JPH07400B2 (ja) 1989-10-18 1989-10-18 熱転写記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07400B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0483765U (ja) * 1990-11-30 1992-07-21

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5867472A (ja) * 1981-10-19 1983-04-22 Canon Inc 熱転写プリンタ
JPS58193169A (ja) * 1982-05-07 1983-11-10 Canon Inc 熱転写プリンタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02147281A (ja) 1990-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0611580B2 (ja) 熱転写記録装置
US4468139A (en) Printing apparatus with a thermal print head including ribbon cartridge
CA1225871A (en) Transfer-type thermal printer
JP3142467B2 (ja) 熱転写プリンタ
US4772896A (en) Booklet printing apparatus
JPS58201686A (ja) 熱転写式プリンタ
JP2635179B2 (ja) 熱転写記録装置及び熱転写記録方法
JP2825487B2 (ja) 画像情報を記録紙の各両面へ記録するための装置
JPS61195881A (ja) 熱転写型プリンタ
JPH07400B2 (ja) 熱転写記録装置
JPH01502175A (ja) カード取出し装置
JP2988602B2 (ja) 記録装置
JPH02139265A (ja) 熱転写記録装置
US5607244A (en) Thermal printer with paper and ribbon separator
EP0409249B1 (en) Thermal transfer recording apparatus
JPH07299952A (ja) 熱転写記録装置
JP2730773B2 (ja) 熱転写記録装置
JPH05286196A (ja) カラー熱転写記録装置
JP3373736B2 (ja) 熱転写プリンタ
JPH02266974A (ja) 熱転写プリンタ
JPH0653154U (ja) カラー熱転写記録装置
JPS62270375A (ja) インクリボン装置
JPS61163883A (ja) 感熱転写記録装置
JPS6212030B2 (ja)
JPH0781108A (ja) 熱転写式記録装置及び該装置に用いるインクシート