JPH0740013Y2 - 野縁受連結具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、下り天井壁を形成する際、縦野縁受と横野縁
受を直角に連結すると同時に水平チャンネル枠に野縁を
付設する野縁受連結具に係るものである。

〔従来の技術及び考案が解決しようとする課題〕

従来下り天井壁を形成する際、縦横の野縁受の直角連結
は熔接により係合している。

この天井部での熔接作業は極めて厄介であり、コスト高
となるだけでなく、熔接箇所より錆などを生じる他、正
確な直角連結を行う為の微調整もできない欠点があっ
た。

本考案は、かかる欠点を解決した野縁受連結具を提案す
るものである。

〔課題を解決するための手段〕

添付図面を参照して詳述すると次の通りである。

全体形状がＬ形の主体ａをチャンネル枠で形成して水平
チャンネル枠１と垂直チャンネル枠５とで主体ａを構成
し、この水平チャンネル枠１の上下の水平片２・３に夫
々重合状態にした先端が水平片２・３の端部より突出す
る折り込み片４を設け、この重合状態の折り込み片４と
水平片２・３との間の水平方向に挿入間隙ｌが形成され
るように各折り込み片４を設け、同様に垂直チャンネル
枠５の左右の垂直片６・７に夫々重合状態にして先端が
垂直片６・７の端部より突出する折り込み片４を設け、
この重合状態の折り込み片４と垂直片６・７との間の垂
直方向に挿入間隙ｌが形成されるように各折り込み片４
を設け、垂直チャンネル枠５の基部の左右に当接片８・
９を付設した主体ａと、この主体ａの垂直チャンネル枠
５の基部の左右の当接片８・９に係止せしめる折り込み
ひっかけ片10・11を左右に設け、下部左右に野縁係合部
12・13を設けた野縁吊板ｂとより成る下り天井壁形成用
の野縁受連結具に係るものである。

〔作用〕

例えば、チャンネル形状の野縁受Ｓ・Ｔの内面が主体ａ
の外面と合わさるように、挿入間隙ｌに横方向（水平方
向）、縦方向（垂直方向）から夫々挿入し、折り込み片
４の突出端を折り込み、挿入した野縁受Ｓ・Ｔを仮固定
する。

横野縁受Ｓと縦野縁受Ｔを所望する正確な位置に微調整
した後、例えば実施例に示すようにビス孔14よりビス止
め固定する。

野縁係合部12・13に野縁Ｎを係合した野縁吊板ｂを折り
込みひっかけ片10・11を主体ａの当接片８・９に当接
し、折り込みひっかけ片10・11を折り込んで固定して、
野縁Ｎを水平チャンネル枠１に付設する。

〔実施例〕

補強材となる野縁受Ｓ・Ｔはもともとチャンネル形状で
あるため、主体ａもチャンネル枠で形成し、このＬ形に
形成した主体ａの横方向、縦方向から夫々野縁受Ｓ・Ｔ
を差し込んで固定することにより、野縁受Ｓ・Ｔを垂直
に連結させる方式を採用している。

図面は、横野縁受Ｓを内面が主体ａの外面と合わさるよ
うに、水平チャンネル枠１の上下の水平片２・３に設け
た折り込み片４と水平片２・３との挿入間隙ｌに横野縁
受Ｓの先端が上側の水平片２に設けた当接片９の側部の
段差20及び下側の水平片３に設けた段差20′に当接する
まで差し込んで、上下合計４カ所の折り込み片４を折り
込んで仮固定し、横野縁受Ｓに付設する野縁が所望する
正確な位置となるように微調整した後更にビス孔14より
ビス止め固定する場合を図示している。

横野縁受Ｓを差し込んだ場合に横野縁受Ｓの上側側面は
当接片８・９と面一となり横野縁受Ｓの下側側面は露出
する水平片３と面一となる場合を図示している。

また、縦野縁受Ｔをその先端が垂直チャンネル枠５の基
部の左右の当接片８・９に当接するまで差し込んで同様
に固定する場合を図示している。

図中符号15は下り壁となる仕上げ材であり、16は下り天
井壁となる仕上げ材である。

下り天井壁を施工するには、補強材となる野縁受Ｓ・Ｔ
を直角に連結し、この野縁受Ｓ・Ｔに野縁固定板17によ
り野縁Ｎを固定し、この野縁Ｎに仕上げ材15・16を打ち
付けて仕上げている。

野縁吊板ｂは第２図に示すように通常使用される野縁固
定板17より巾広く、しかも全体形状をＬ字状の主体ａに
対応するように逆Ｌ字状に形成し、下部に係合する野縁
Ｎを外側寄りに固定し、この野縁Ｎの側面が縦野縁受Ｔ
に固定する野縁Ｎの底部外面と面一となるようにし、下
り壁となる仕上げ材15を野縁N1ケでも２箇所支承となる
ように設定した場合を図示している。

尚、図中符号18は野縁受吊りボルト、19は見切縁であ
る。

〔考案の効果〕

本考案は、上述のように構成したから、従来のように熔
接作業が不要となるため、作業能率が向上し、コストも
低減し、錆などを生じる原因もない。

また、野縁受を単に横方向、縦方向から夫々さし込み、
折り込み片を折り込むだけで簡単に、直角連結が可能と
なるから非常に便利であり、しかも、正確に所望する連
結状態になるように微調整を行えるので実用性の高い野
縁受連結具となる。

また、野縁吊板を介して水平チャンネル枠の下部に付設
する野縁を所望の位置例えば、垂直チャンネル枠に固定
した野縁の底部外面とその野縁の側面が面一となる位置
に固定できるので縦野縁受に１ヶ所野縁を付設するだけ
で下がり壁となる仕上げ材は２箇所支承が可能となるな
ど極めて実用性の高い野縁受連結具となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は本案品
の斜視図、第２図は使用状態を示す要部の正面図、第３
図はＡ−Ａ線の断面図である。 １……水平チャンネル枠、２・３……水平片、４……折
り込み片、５……垂直チャンネル枠、６・７……垂直
片、８・９……当接片、10・11……折り込みひっかけ
片、12・13……野縁係合部、ａ……主体、ｂ……野縁吊
板、ｌ……挿入間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】全体形状がＬ形の主体をチャンネル枠で形
   成して水平チャンネル枠と垂直チャンネル枠とで主体を
   構成し、この水平チャンネル枠の上下の水平片に夫々重
   合状態にして先端が水平片の端部より突出する折り込み
   片を設け、この重合状態の折り込み片と水平片との間の
   水平方向に挿入間隙が形成されるように各折り込み片を
   設け、同様に垂直チャンネル枠の左右の垂直片に夫々重
   合状態にして先端が垂直片の端部より突出する折り込み
   片を設け、この重合状態の折り込み片と垂直片との間の
   垂直方向に挿入間隙が形成されるように各折り込み片を
   設け、垂直チャンネル枠の基部の左右に当接片を付設し
   た主体と、この主体の垂直チャンネル枠の基部の左右の
   当接片に係止せしめる折り込みひっかけ片を左右に設
   け、下部左右に野縁係合部を設けた野縁吊板とより成る
   下り天井壁形成用の野縁受連結具。