JPH0739674Y2 - 封 書 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、Ｚ折り状の折り合わされ、一部に封筒、例え
ば返信用封筒として使用できる部分を有する封書に関す
るものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の封筒部を有した封書は、第５図から第７
図に示すように、三枚の紙片a,b,cを折り用ミシン目か
らなる折り部ｄを介して連設したフォーム用紙ｅに、封
筒部を構成するための紙片ｆを前記紙片ａ側に接着した
ものを使用し、これに受取人側の住所、通知内容など受
取人側情報を所定の紙片に機械印字したのち、前記紙片
ｅを外方となるようにしてフォーム用紙ｄをＺ状に折り
合わせて接着している。この接着の箇所においては、紙
片a,bの折り合わせ対向面の中間の折り部ｄを除く三周
縁相互と、紙片b,cの折り合わせ対向面の中間の折り部
ｄを除く三周縁相互とがそれぞれ接着されているととも
に、紙片ａと紙片ｆとの相対する周縁が接着されてい
る。そしてこの封書は受取人側で見開き状態に開封する
ことができるように、一方の折り部ｄを含む三周縁が切
取り用ミシン目ｇを介して分離可能に設けられており、
この封筒を前記切取り用ミシン目ｇから開封することに
よって、前記紙片ａと紙片ｅとから一辺が開放された封
筒部ｈが形成されるように設けられていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記した封書にあっては、上述したよう
に、三紙片が連設したフォーム用紙の側方に位置する上
記紙片ａに対して、封筒部を構成するための一枚の紙片
ｆを接着しているため、フォーム用紙に段差が生じて、
三紙片に対して同一印字圧で印字されないなど、印字適
正に劣るものであった。またこのフォーム用紙を多数枚
積重すると、紙片ａに対してのみ紙片ｆが接着されてい
ることから積重状態が不安定になり、印字機械への装填
時などで事故が生じ易かった。

そこで、封筒部を有するとともに、印字適正にすぐれ、
印字機械への装填時などでの事故を防止することが課題
となっていた。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記した課題を考慮してなされたもので、そ
れぞれ三枚の紙片を折り用ミシン目からなる折り部を介
して連設した上フォーム用紙と下フォーム用紙とを積重
してＺ状に折り合わされ、上フォーム用紙と下フォーム
用紙との相対する周縁相互と折り合わせ対向面の前記折
り部側を除く周縁相互とが接着され、一方の折り部側と
これに連続する上下周縁を切取り用ミシン目を介して切
取り可能に設け、他方の折り部と前記切取り用ミシン目
とに囲まれた二紙片の対向面の相対する三周縁相互を接
着してなる封筒部を設け、残る一周縁に封緘部を備えた
ことを特徴とする封書を提供して、上記課題を解消する
ものである。

〔作用〕

本考案においては、切取り用ミシン目から三周縁を切り
取ることによって、一辺が開放した封筒部が形成される
とともに、前記封筒部を構成する一方の紙片とこの封筒
部に隣接する紙片とが接着剤を介することなく連設した
状態となり、封筒部と前記紙片とが印字時に同一印字面
側に位置するようになる。

〔実施例〕

つぎに、本考案を第１図から第４図に示す一実施例に基
づいて詳細に説明する。

図中１は封書で、該封書１は第１図に示すように、三枚
の紙片2,3,4を折り用ミシン目からなる折り部5,6を介し
て連設した上フォーム用紙７と、同じく三枚の紙片8,9,
10を折り用ミシン目からなる折り部11,12を介して連設
した下フォーム用紙13とからなるものである。この上下
フォーム用紙7,13は積重され、この積重された状態で上
下フォーム用紙7,13がＺ状に折り合わされ、上フォーム
用紙７と下フォーム用紙13との相対する周縁相互と、折
り合わせ対向面（第１図に示す紙片8,9の下面）の前記
折り部11側を除く周縁相互と、そして他方の折り合わせ
対向面（第１図に示す紙片3,4の上面）の前記折り部６
側を除く周縁相互とが接着されている。

また封書１が見開き状に開封できるように、一方の折り
部5,11側とこれに連続する上下周縁をに亘って切取り用
ミシン目14が入れられており、この切取り用ミシン目14
から前記三周縁が切取り可能に設けられている。

さらに、切取り用ミシン目14が設けられていない他方の
折り部6,12と前記切取り用ミシン目14とに囲まれた二紙
片4,10の対向面（紙片4,10の内面同士）の相対する三周
縁相互を接着してなる封筒部15が設けられていて、残る
一周縁に、例えば紙片10の切取り用ミシン目14側の側縁
に、該側縁に塗布した粘着剤16を剥離紙17で覆ってなる
封緘手段18が設けられている。

上記封書１においては、三周縁を切り取ると、一辺側が
開放した封筒部15が形成され、この封筒部15を折り用ミ
シン目6,12から分離し、封筒として使用できるようにな
り、返信情報などを記載した紙片をこの封筒部15に入
れ、剥離紙17を剥ぎ取って封緘できるようになる。一方
前記封筒部15を形成する一方の紙片４とこれに折り合わ
せ時に対向する紙片３とは接着剤を用いることなく連続
したものであり、見開き時に封筒部15と紙片３とが容易
に開くようになる。また前述したように、紙片3,4が連
続していることから、フォーム用紙形態時に、封筒部15
と紙片３とが同一印字面に並び、印字適正を損なうこと
なくこの両者に印字が行えるようになる（紙片２に対し
ては受取人側住所などの情報がこの印字時に同時に印字
される）。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、封書は、それぞ
れ三枚の紙片を折り用ミシン目からなる折り部を介して
連設した上フォーム用紙と下フォーム用紙とを積重して
Ｚ状に折り合わされ、上フォーム用紙と下フォーム用紙
との相対する周縁相互と折り合わせ対向面の前記折り部
側を除く周縁相互とが接着され、一方の折り部側とこれ
に連続する上下周縁を切取り用ミシン目を介して切取り
可能に設け、他方の折り部と前記切取り用ミシン目とに
囲まれた二紙片の対向面の相対する三周縁相互を接着し
てなる封筒部を設け、残る一周縁に封緘部を備えたの
で、見開き時に封筒部とこれに対向する紙片とが折り部
から簡単に開くことができ、取り扱いが容易になる。ま
た封筒部上面とこれに連設する前記紙片との印字品質を
損なうことなく情報（例えば封筒部側には差出人側住
所、名称、そして紙片側には封筒部の取り扱いや受取人
側の確認事項など）が印字できるようになる。そして封
書のフォーム用紙形態時には同じ形状のフォーム用紙が
積重することから、その積重状態が安定し、印字機械へ
の装填なども簡単に行えるようになるなど、実用性にす
ぐれた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案に係る封書の一実施例を示すもので、封
書を構成する前のフォーム用紙形態を示す説明図、第２
図は折り合わせ状態を示す説明図、第３図は見開いた状
態を示す説明図、第４図は一実施例を示す説明図、第５
図は従来例のフォーム形態を示す説明図、第６図は従来
例の折り合わせ状態を示す説明図、第７図は従来例を見
開いた状態を示す説明図である。 １……封書 2,3,4,8,9,10……紙片 5,6,11,12……折り部 15……封筒部 18……封緘手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】それぞれ三枚の紙片を折り用ミシン目から
   なる折り部を介して連設した上フォーム用紙と下フォー
   ム用紙とを積重してＺ状に折り合わされ、上フォーム用
   紙と下フォーム用紙との相対する周縁相互と折り合わせ
   対向面の前記折り部側を除く周縁相互とが接着され、一
   方の折り部側とこれに連続する上下周縁を切取り用ミシ
   ン目を介して切取り可能に設け、他方の折り部と前記切
   取り用ミシン目とに囲まれた二紙片の対向面の相対する
   三周縁相互を接着してなる封筒部を設け、残る一周縁に
   封緘部を備えたことを特徴とする封書。