JPH0739341B2 - 塩酸ブロムヘキシンの吸着防止製剤 - Google Patents
塩酸ブロムヘキシンの吸着防止製剤Info
- Publication number
- JPH0739341B2 JPH0739341B2 JP61187395A JP18739586A JPH0739341B2 JP H0739341 B2 JPH0739341 B2 JP H0739341B2 JP 61187395 A JP61187395 A JP 61187395A JP 18739586 A JP18739586 A JP 18739586A JP H0739341 B2 JPH0739341 B2 JP H0739341B2
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- JP
- Japan
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- bromhexine hydrochloride
- packaging material
- formulation
- granules
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- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、粒剤中の塩酸ブロムヘキシンの高分子包材へ
の吸着防止を図った組成物に関する。
の吸着防止を図った組成物に関する。
[従来の技術] 従来、塩酸ブロムヘキシンにデンプン、結晶セルロース
等を配合し、常法により粒剤とし、これをガラスビンま
たはステンレス製容器で包装し、用時秤量し小分けして
いた。
等を配合し、常法により粒剤とし、これをガラスビンま
たはステンレス製容器で包装し、用時秤量し小分けして
いた。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、使用の都度これを秤量し小分けするのは
多忙時には煩瑣であるので、予め高分子包材に分包して
保存しておくのが実務上便利である。
多忙時には煩瑣であるので、予め高分子包材に分包して
保存しておくのが実務上便利である。
ところが、本発明者らの研究の結果、塩酸ブロムヘキシ
ンは、配合する物質の種類(例えばデンプン、結晶セル
ロース等)により高分子包材に吸着し分包剤中の含量が
減少するという問題が生じることが明らかとなった。
ンは、配合する物質の種類(例えばデンプン、結晶セル
ロース等)により高分子包材に吸着し分包剤中の含量が
減少するという問題が生じることが明らかとなった。
塩酸ブロムヘキシンは優れた去痰薬として広く利用され
ている薬物であるが、その投与量は1回に4mg程度の少
量にすぎない。
ている薬物であるが、その投与量は1回に4mg程度の少
量にすぎない。
従って、保存の間に粒剤中の塩酸ブロムヘキシンが高分
子包材に吸着して微量といえどもその含量を減ずること
はその薬効に重大な影響を与える。
子包材に吸着して微量といえどもその含量を減ずること
はその薬効に重大な影響を与える。
本発明の目的は、高分子包材により分包した粒剤中の塩
酸ブロムヘキシンが高分子包材に吸着するのを防止する
組成物を提供することにある。
酸ブロムヘキシンが高分子包材に吸着するのを防止する
組成物を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、塩酸ブロムヘキシン及びマンニトールを配合
した粒剤である。
した粒剤である。
以下、本発明を詳細に述べる。
本発明おける粒剤は、第11改正日本薬局方に規定する顆
粒剤および散剤を意味し、塩酸ブロムヘキシンをマンニ
トールとよく混合し、結合剤を用いて常法により製造す
る。
粒剤および散剤を意味し、塩酸ブロムヘキシンをマンニ
トールとよく混合し、結合剤を用いて常法により製造す
る。
前記結合剤として、常用の結合剤、例えばヒドロキシプ
ロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等を用いる。
ロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等を用いる。
この粒剤を常用の高分子包材、例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエステル、塩化ビニル等の高分子を
使用する包材である積層アルミニウム包材、容器等で包
装した場合は粒剤中の塩酸ブロムヘキシン含量が経時的
に低下することがない。
リプロピレン、ポリエステル、塩化ビニル等の高分子を
使用する包材である積層アルミニウム包材、容器等で包
装した場合は粒剤中の塩酸ブロムヘキシン含量が経時的
に低下することがない。
これに対し、デンプン、結晶セルロース[例えば商品名
アビセル、旭化成工業(株)製]等を配合し、上記と同
様な製法で製造した粒剤は、同じ包材に包装した場合、
粒剤中の塩酸ブロムヘキシン含量が経時的に減少してし
まう。
アビセル、旭化成工業(株)製]等を配合し、上記と同
様な製法で製造した粒剤は、同じ包材に包装した場合、
粒剤中の塩酸ブロムヘキシン含量が経時的に減少してし
まう。
[発明の効果] 本発明により、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、塩化ビニル等の常用の高分子包材を包装して保
存しても、塩酸ブロムヘキシンがその高分子包材に吸着
することなく、塩酸ブロムヘキシン含量を長期にわたっ
て保持できる粒剤を提供することが可能となった。
ステル、塩化ビニル等の常用の高分子包材を包装して保
存しても、塩酸ブロムヘキシンがその高分子包材に吸着
することなく、塩酸ブロムヘキシン含量を長期にわたっ
て保持できる粒剤を提供することが可能となった。
[実施例] 以下、本発明の実施例および試験例を示し、本発明を更
に具体的に説明する。
に具体的に説明する。
(実施例1) 塩酸ブロムヘキシン4g、マンニトール700gの混合物を乳
鉢に入れ、これにヒドロキシプロピルセルロース14gを
エタノール90gに溶解したものを結合剤として加え、乳
鉢中で練合した。練合後、12号のふるいを通し、循環式
乾燥器[DN−61、ヤマト科学(株)製]により60℃で2
時間乾燥した。
鉢に入れ、これにヒドロキシプロピルセルロース14gを
エタノール90gに溶解したものを結合剤として加え、乳
鉢中で練合した。練合後、12号のふるいを通し、循環式
乾燥器[DN−61、ヤマト科学(株)製]により60℃で2
時間乾燥した。
このうち、12号のふるいをとおり、42号のふるいに残る
ものを選定し、顆粒剤680gを得た。
ものを選定し、顆粒剤680gを得た。
これを製剤1とし、その720mgずつをポリエチレン積層
アルミニウム包材で分包、包装し、50℃で4週間保存し
たが、塩酸ブロムヘキシンの高分子包材への吸着はほと
んど起こらなかった。
アルミニウム包材で分包、包装し、50℃で4週間保存し
たが、塩酸ブロムヘキシンの高分子包材への吸着はほと
んど起こらなかった。
(実施例2) 塩酸ブロムヘキシン4g、マンニトール700gの混合物を乳
鉢に入れ、これにヒドロキシプロピルセルロース14gを
エタノール90gに溶解したものを結合剤として加え、乳
鉢中で練合した。練合後、30号のふるいを通し、循環式
乾燥器[DN−61、ヤマト科学(株)製]により60℃で2
時間乾燥した。
鉢に入れ、これにヒドロキシプロピルセルロース14gを
エタノール90gに溶解したものを結合剤として加え、乳
鉢中で練合した。練合後、30号のふるいを通し、循環式
乾燥器[DN−61、ヤマト科学(株)製]により60℃で2
時間乾燥した。
これを30号のふるいにかけて通過したものを集めて、散
剤700g得た。
剤700g得た。
これを製剤2とし、その720mgずつをポリエチレン積層
アルミニウム包材で分包、包装し50℃で4週間保存した
が、塩酸ブロムヘキシンの高分子包材への吸着はほとん
どなかった。
アルミニウム包材で分包、包装し50℃で4週間保存した
が、塩酸ブロムヘキシンの高分子包材への吸着はほとん
どなかった。
(試験例1) 製剤1を、内側にポリエチレンを積層したアルミニウム
包材に包装して加温条件下(50℃)で保存し、1週間
後、2週間後、3週間後および4週間後に於ける包材中
の塩酸ブロムヘキシン含量を、下記の条件により、高速
液体クロマトグラフ法を用いて定量した。包材中の塩酸
ブロムヘキシンについては、包材をクロロホルム中で50
℃、30分間還流した抽出液について定量した。
包材に包装して加温条件下(50℃)で保存し、1週間
後、2週間後、3週間後および4週間後に於ける包材中
の塩酸ブロムヘキシン含量を、下記の条件により、高速
液体クロマトグラフ法を用いて定量した。包材中の塩酸
ブロムヘキシンについては、包材をクロロホルム中で50
℃、30分間還流した抽出液について定量した。
なお、マンニトールのかわりにそれぞれバレイショデン
プンまたはアビセルを配合して実施例1に準じて顆粒剤
を製造し、これらをそれぞれ対照剤1、対照剤2とし、
製剤1と同様にして定量した。
プンまたはアビセルを配合して実施例1に準じて顆粒剤
を製造し、これらをそれぞれ対照剤1、対照剤2とし、
製剤1と同様にして定量した。
定量条件 1)ポンプ;HITACHI 655A−12[(株)日立製作所製] 2)検出器;HITACHI 655A[(株)日立製作所製] 3)操作条件: 検出器:紫外吸光光度計 測定波長:210nm 検出器感度:0.04AUFS カラム:内径4mm,長さ150mmのステンレス管に、充填剤
としてオクタデシルシリル化した5μmのシリカゲルを
充填する。
としてオクタデシルシリル化した5μmのシリカゲルを
充填する。
カラム温度:50℃付近の一定温度 移動相:アセトニトリルと、ラウリル硫酸ナトリウムの
1/15Mリン酸二水素カリウム溶液の混液(混合比520:48
0) 流量:毎分約1mlの一定流量 4)注入量;塩酸ブロムヘキシン濃度20μg/ml程度のも
のを10μ注入 (試験例2) 顆粒剤を包装する高分子包材に、ポリエチレン積層アル
ミニウム包材のかわりに塩化ビニル積層アルミニウム包
材を使用して、製剤1と対照剤1について前記試験例1
と同様にして定量試験を行なった。
1/15Mリン酸二水素カリウム溶液の混液(混合比520:48
0) 流量:毎分約1mlの一定流量 4)注入量;塩酸ブロムヘキシン濃度20μg/ml程度のも
のを10μ注入 (試験例2) 顆粒剤を包装する高分子包材に、ポリエチレン積層アル
ミニウム包材のかわりに塩化ビニル積層アルミニウム包
材を使用して、製剤1と対照剤1について前記試験例1
と同様にして定量試験を行なった。
(試験例3) 顆粒剤を包装する高分子包材に、ポリエチレン積層アル
ミニウム包材のかわりにポリプロピレン製の気密容器を
使用して、製剤1と対照剤1について前記試験例1と同
様にして定量試験を行なった。
ミニウム包材のかわりにポリプロピレン製の気密容器を
使用して、製剤1と対照剤1について前記試験例1と同
様にして定量試験を行なった。
(試験例4) 製剤1のかわりに製剤2を用いる他は前記試験例1と同
様にして定量試験を行なった。
様にして定量試験を行なった。
なお、マンニトールのかわりにバレイショデンプンを配
合して実施例2に準じて散剤を製造し、これを対照剤3
とし、製剤2と同様にして定量した。
合して実施例2に準じて散剤を製造し、これを対照剤3
とし、製剤2と同様にして定量した。
以上の試験例1〜4の結果を、製剤の製造直後に於ける
塩酸ブロムヘキシン含量に基づいて百分率で表示し、第
1表にまとめた。
塩酸ブロムヘキシン含量に基づいて百分率で表示し、第
1表にまとめた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小団扇 省三 埼玉県大宮市吉野町1丁目403番地 大正 製薬株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−163820(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】塩酸ブロムヘキシン及びマンニトールを配
合した粒剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61187395A JPH0739341B2 (ja) | 1986-08-09 | 1986-08-09 | 塩酸ブロムヘキシンの吸着防止製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61187395A JPH0739341B2 (ja) | 1986-08-09 | 1986-08-09 | 塩酸ブロムヘキシンの吸着防止製剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6344521A JPS6344521A (ja) | 1988-02-25 |
JPH0739341B2 true JPH0739341B2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=16205277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61187395A Expired - Lifetime JPH0739341B2 (ja) | 1986-08-09 | 1986-08-09 | 塩酸ブロムヘキシンの吸着防止製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0739341B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2944398B2 (ja) * | 1993-07-05 | 1999-09-06 | 日本電気株式会社 | Mos差動電圧電流変換回路 |
JP5134802B2 (ja) * | 2005-09-29 | 2013-01-30 | 第一三共ヘルスケア株式会社 | 塩酸ブロムヘキシン含有量低下の防止方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1581912A (en) * | 1978-05-26 | 1980-12-31 | Thomae Gmbh Dr K | Compositions containing n-(2-amino-3,5-dibromo benzyl) - n -methyl-cyclohexylamine and/or its salts |
-
1986
- 1986-08-09 JP JP61187395A patent/JPH0739341B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6344521A (ja) | 1988-02-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |