JPH0739325B2 - 住居用防カビ剤 - Google Patents
住居用防カビ剤Info
- Publication number
- JPH0739325B2 JPH0739325B2 JP3180404A JP18040491A JPH0739325B2 JP H0739325 B2 JPH0739325 B2 JP H0739325B2 JP 3180404 A JP3180404 A JP 3180404A JP 18040491 A JP18040491 A JP 18040491A JP H0739325 B2 JPH0739325 B2 JP H0739325B2
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- lactic acid
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- antifungal agent
- antifungal
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防カビ剤に関する。本発
明の防カビ剤は、一般家庭、公衆施設、産業機器などの
湿度の高い箇所に多発するカビを防止および除去するた
めの製剤に関する。
明の防カビ剤は、一般家庭、公衆施設、産業機器などの
湿度の高い箇所に多発するカビを防止および除去するた
めの製剤に関する。
【0002】
【従来の技術および課題】近年、暖房設備の完備、室内
の気密化に伴い、家庭、事務所、学校などの室内におけ
るカビの発生が増加している。カビの発生は、美観上、
保健衛生上も好ましくない。カビを防止するには、風通
しをよくして乾燥に保ち清潔にすることが必要である。
しかしながら、湿度の高い浴室やトイレ、洗面所、ある
いは冷蔵庫、オーブン、ミキサーなどの電子機器、畳、
カーペットなどは、カビが発生しやすい。さらに撹拌
機、混練機、充填機、地下ケーブル、医療機器などの様
々な機器にもカビが発生し、汚れ、不衛生、感染、漏電
などの障害をもたらす。また、最近は乾燥条件下にあっ
ても生育する好乾性カビの存在も多数報告され、カビ発
生によるアレルギー性諸症状の発症例も非常に多い。
の気密化に伴い、家庭、事務所、学校などの室内におけ
るカビの発生が増加している。カビの発生は、美観上、
保健衛生上も好ましくない。カビを防止するには、風通
しをよくして乾燥に保ち清潔にすることが必要である。
しかしながら、湿度の高い浴室やトイレ、洗面所、ある
いは冷蔵庫、オーブン、ミキサーなどの電子機器、畳、
カーペットなどは、カビが発生しやすい。さらに撹拌
機、混練機、充填機、地下ケーブル、医療機器などの様
々な機器にもカビが発生し、汚れ、不衛生、感染、漏電
などの障害をもたらす。また、最近は乾燥条件下にあっ
ても生育する好乾性カビの存在も多数報告され、カビ発
生によるアレルギー性諸症状の発症例も非常に多い。
【0003】従来、このようなカビの除去および防止す
る市販の薬剤として、次亜塩素酸塩を用いた強アルカリ
性溶液や、塩酸を用いた強酸性溶液が市販されている。
このような薬剤はいずれもカビ除去に一定の効果を示す
が、強アルカリ(pH12以上)や強酸(pH3以下)であ
るため非常に危険であり、皮膚に付着した場合はやけ
ど、皮の剥離、失明などの危険性がある。また、塩素系
の防カビ剤は悪臭が強く、鼻、のどに炎症を起こし、眼
に対する刺激も強く、充分な換気を行いながら作業する
ことが必要である。また、このような物理化学的作用の
強い防カビ剤を常用すると慢性的な呼吸障害を生じかね
ない。本発明の目的は、優れた防カビ作用を有し、しか
も人体に対し危険性のない防カビ剤を提供するものであ
る。
る市販の薬剤として、次亜塩素酸塩を用いた強アルカリ
性溶液や、塩酸を用いた強酸性溶液が市販されている。
このような薬剤はいずれもカビ除去に一定の効果を示す
が、強アルカリ(pH12以上)や強酸(pH3以下)であ
るため非常に危険であり、皮膚に付着した場合はやけ
ど、皮の剥離、失明などの危険性がある。また、塩素系
の防カビ剤は悪臭が強く、鼻、のどに炎症を起こし、眼
に対する刺激も強く、充分な換気を行いながら作業する
ことが必要である。また、このような物理化学的作用の
強い防カビ剤を常用すると慢性的な呼吸障害を生じかね
ない。本発明の目的は、優れた防カビ作用を有し、しか
も人体に対し危険性のない防カビ剤を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はL−乳酸1〜1
0重量%を含有しpH3以下である住居用防カビ剤を提
供するものである。本発明の防カビ剤は基材の表面に付
着させることによってカビ発生を防止することができ
る。本発明の住居用防カビ剤にはL−乳酸が用いられ
る。醗酵法で得られたL−乳酸は人体で代謝され安全性
が高く好ましい。かかる乳酸を防カビ剤として使用する
には、乳酸を水溶液として使用するのが好ましい。乳酸
水溶液の乳酸濃度は、0.1〜50%、好ましくは1〜
10%である。濃度がこの範囲より低いと充分な防カビ
効果が表れない。また、濃度がこの範囲より高いと価格
も高くなり、かつ排水を汚す恐れがある。乳酸水溶液を
調製するには、水中に所定量の乳酸粉末を投入し撹拌す
るのがよい。また、90%乳酸醗酵液を水で希釈しても
よい。乳酸の溶解は1〜30℃にて行うのが好ましい。
0重量%を含有しpH3以下である住居用防カビ剤を提
供するものである。本発明の防カビ剤は基材の表面に付
着させることによってカビ発生を防止することができ
る。本発明の住居用防カビ剤にはL−乳酸が用いられ
る。醗酵法で得られたL−乳酸は人体で代謝され安全性
が高く好ましい。かかる乳酸を防カビ剤として使用する
には、乳酸を水溶液として使用するのが好ましい。乳酸
水溶液の乳酸濃度は、0.1〜50%、好ましくは1〜
10%である。濃度がこの範囲より低いと充分な防カビ
効果が表れない。また、濃度がこの範囲より高いと価格
も高くなり、かつ排水を汚す恐れがある。乳酸水溶液を
調製するには、水中に所定量の乳酸粉末を投入し撹拌す
るのがよい。また、90%乳酸醗酵液を水で希釈しても
よい。乳酸の溶解は1〜30℃にて行うのが好ましい。
【0005】乳酸は酢酸についで解離定数の小さい有機
酸であって、pHが低くても従来の防カビ剤のような皮
膚への影響はない。特に、光学活性体のL−乳酸は輸液
にも使用され体内代謝される生体安全性の高い酸であ
り、蒸気圧が低く悪臭がない。この醗酵L−乳酸の殺カ
ビ試験の結果を表1に示す。
酸であって、pHが低くても従来の防カビ剤のような皮
膚への影響はない。特に、光学活性体のL−乳酸は輸液
にも使用され体内代謝される生体安全性の高い酸であ
り、蒸気圧が低く悪臭がない。この醗酵L−乳酸の殺カ
ビ試験の結果を表1に示す。
【0006】(試験方法)90%L−乳酸を所定濃度
(50%、10%)に希釈した後、1N−NaOHでp
H調整(pH1、pH3およびpH7)して、表1〜3
に示す所定の濃度のL−乳酸水溶液を各3本ずつ調製
し、各々内径26mmの試験管に18mlずつ用意した。予
め調製した各試験カビPenicilium funiculousum、Clado
spoliumcladosporioides、Aureobacidium pullulamsの
胞子懸濁液(105〜106個/ml)をそれぞれの試験管
に2mlずついれた。この試験管を20℃の恒温槽に入
れ、時々撹拌して3時間及び24時間目に1.0mlを無
菌的に取り出して0.005%エロゾルOT滅菌水で1
0倍希釈列を作った。作用原液及び各々の希釈段階から
0.1mlずつ2枚のブドウ糖ペプトン寒天培地にコンラ
ージ棒で塗布した。培地を27℃にて7日間培養し、発
生したカビの集落数を数えた。結果を表1〜3に示す。
(50%、10%)に希釈した後、1N−NaOHでp
H調整(pH1、pH3およびpH7)して、表1〜3
に示す所定の濃度のL−乳酸水溶液を各3本ずつ調製
し、各々内径26mmの試験管に18mlずつ用意した。予
め調製した各試験カビPenicilium funiculousum、Clado
spoliumcladosporioides、Aureobacidium pullulamsの
胞子懸濁液(105〜106個/ml)をそれぞれの試験管
に2mlずついれた。この試験管を20℃の恒温槽に入
れ、時々撹拌して3時間及び24時間目に1.0mlを無
菌的に取り出して0.005%エロゾルOT滅菌水で1
0倍希釈列を作った。作用原液及び各々の希釈段階から
0.1mlずつ2枚のブドウ糖ペプトン寒天培地にコンラ
ージ棒で塗布した。培地を27℃にて7日間培養し、発
生したカビの集落数を数えた。結果を表1〜3に示す。
【0007】(試験結果)
【0008】
【0009】
【0010】表1〜3に示すごとく、乳酸濃度10%以
下の場合もL−乳酸の殺カビ性はpH3以下で顕著であ
る。L−乳酸は解離定数が低く家庭用、業務用の防カビ
剤として使用するにあたってはpHを低くし低濃度の乳
酸液とするのが価格的に好ましい。このように、光学活
性の乳酸、特に醗酵法で得られたL−乳酸の抗菌、抗カ
ビ作用は非常に高い。これは未解離乳酸が、カビ細胞内
に入り代謝系をくずしてカビを死滅させるか、乳酸菌自
身が抗菌作用を有する物質を産生していると思われる。
下の場合もL−乳酸の殺カビ性はpH3以下で顕著であ
る。L−乳酸は解離定数が低く家庭用、業務用の防カビ
剤として使用するにあたってはpHを低くし低濃度の乳
酸液とするのが価格的に好ましい。このように、光学活
性の乳酸、特に醗酵法で得られたL−乳酸の抗菌、抗カ
ビ作用は非常に高い。これは未解離乳酸が、カビ細胞内
に入り代謝系をくずしてカビを死滅させるか、乳酸菌自
身が抗菌作用を有する物質を産生していると思われる。
【0011】本発明防カビ剤の代表的な組成としては、
L−乳酸1〜10%、界面活性剤0〜5%、漂白剤0〜
5%でpH1〜2の水溶液が挙げられる。また、他の防
カビ剤の組成としてはL−乳酸1〜10%、アルコール
55%以下からなるpH1〜2の水溶液が挙げられる。
この防カビ剤は主としてカビが発生していない所に使用
される。アルコールによる殺菌作用も加わりアルコール
蒸発後はL−乳酸の防カビ性が発揮される。
L−乳酸1〜10%、界面活性剤0〜5%、漂白剤0〜
5%でpH1〜2の水溶液が挙げられる。また、他の防
カビ剤の組成としてはL−乳酸1〜10%、アルコール
55%以下からなるpH1〜2の水溶液が挙げられる。
この防カビ剤は主としてカビが発生していない所に使用
される。アルコールによる殺菌作用も加わりアルコール
蒸発後はL−乳酸の防カビ性が発揮される。
【0012】これらの組成物はスプレー、エアゾール、
液状等の形態として容器に充填して用いる。使用にあた
っては防カビ剤をカビの発生の可能性のある壁、装置、
器具などの対象物に塗布する。既にカビの発生した部分
については塗布後軽くスポンジ等で洗い落とせばカビを
除去することができる。また、L−乳酸を他の溶剤およ
び成形品に混入して用いても同様の効果を生ずる。カビ
を除去した後、時々対象物に塗布することにより防カビ
効果が保持される。
液状等の形態として容器に充填して用いる。使用にあた
っては防カビ剤をカビの発生の可能性のある壁、装置、
器具などの対象物に塗布する。既にカビの発生した部分
については塗布後軽くスポンジ等で洗い落とせばカビを
除去することができる。また、L−乳酸を他の溶剤およ
び成形品に混入して用いても同様の効果を生ずる。カビ
を除去した後、時々対象物に塗布することにより防カビ
効果が保持される。
【0013】本発明の防カビ剤には、乳酸のほか非イオ
ン系界面活性剤などの適宜の界面活性剤、H2O2などの
漂白剤などを加えてもよい。
ン系界面活性剤などの適宜の界面活性剤、H2O2などの
漂白剤などを加えてもよい。
【0014】
【実施例】つぎに本発明を実施例にもとづきさらに具体
的に説明する。L−乳酸5重量部、H2O22重量部、界
面活性剤3重量部および水90重量部を混合し防カビ剤
を調整した。pHは1.6であった。この防カビ剤を浴
室のメジに塗布したところ約3ケ月間カビ発生は認めら
れなかった。
的に説明する。L−乳酸5重量部、H2O22重量部、界
面活性剤3重量部および水90重量部を混合し防カビ剤
を調整した。pHは1.6であった。この防カビ剤を浴
室のメジに塗布したところ約3ケ月間カビ発生は認めら
れなかった。
【0015】
【発明の効果】本発明の防カビ剤は人体に対する安全性
が高くかつ優れた防カビ効果が得られる。
が高くかつ優れた防カビ効果が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 L−乳酸1〜10重量%を含有しpH3
以下である住居用防カビ剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3180404A JPH0739325B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 住居用防カビ剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3180404A JPH0739325B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 住居用防カビ剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05908A JPH05908A (ja) | 1993-01-08 |
JPH0739325B2 true JPH0739325B2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=16082656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3180404A Expired - Fee Related JPH0739325B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 住居用防カビ剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0739325B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20060078580A1 (en) * | 2004-10-08 | 2006-04-13 | Mediquest Therapeutics, Inc. | Organo-gel formulations for therapeutic applications |
JP4988560B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2012-08-01 | カルピス株式会社 | 酸性飲料の製造方法 |
NL2003786C2 (en) * | 2009-11-11 | 2010-07-30 | Medner B V | COMPOSITION FOR TOPICAL APPLICATION, USES THEREOF, APPLICATOR DEVICE AND KIT OF PARTS. |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5122825A (en) * | 1974-08-21 | 1976-02-23 | Rikagaku Kenkyusho | Kankitsuruino kajitsuno chozobyogaibojozai |
-
1991
- 1991-06-24 JP JP3180404A patent/JPH0739325B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05908A (ja) | 1993-01-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |