JPH0624952A - 浴室用静菌芳香剤 - Google Patents

浴室用静菌芳香剤

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JPH0624952A
JPH0624952A JP4207359A JP20735992A JPH0624952A JP H0624952 A JPH0624952 A JP H0624952A JP 4207359 A JP4207359 A JP 4207359A JP 20735992 A JP20735992 A JP 20735992A JP H0624952 A JPH0624952 A JP H0624952A
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JP
Japan
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oil
bacteriostatic
bathroom
natural essential
bathrooms
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JP4207359A
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English (en)
Inventor
Shinichi Matsumura
晋一 松村
Keishirou Inahata
慶四郎 稲畑
Toru Nakasugi
徹 中杉
Akiyo Yoshikawa
明代 吉川
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INAHATA KORYO KK
Original Assignee
INAHATA KORYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 レモングラス油、シトロネラ油、タイム油、
スターアニス油、クローブ油、シナモンリーフ油、アネ
トール、アニスアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、
n−ノニルアルデヒドの中から選択された少なくとも一
種以上の天然精油及び/又は合成香料が入浴剤や浴室用
芳香剤などに必須成分として含有されて構成される浴室
用静菌芳香剤。 【効果】 浴室内に任意のイメージの芳香性を漂わせな
がら、壁面や床タイル等に発生するカビ類に対して優れ
た抗菌活性を示すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は浴室用静菌芳香剤に係
り、その目的は浴室内において設置され、浴室空気中に
任意の芳香性をただよわせると同時に浴室壁面や床タイ
ルにおけるカビの増殖を効果的に抑制することのできる
安全性の高い浴室用静菌芳香剤の提供にある。
【0002】
【発明の背景】空気中には、土壌や水圏、または動植物
から由来した微生物が多数浮遊している。この空中に浮
遊する菌は、乾燥や紫外線に強いバシラスや真菌類の芽
胞、ミクロコッカス、レンサ球菌などの球菌が多い。ま
た、住居環境においても多数の微生物が存在する。一般
に住宅にはいろいろな建材が使用されているため、微生
物が繁殖しやすくなっており、特にトイレ、浴室といっ
た湿潤な環境室内ではクラドスポリウム、アスペルギル
ス、アルタナリアなどの真菌類が繁殖しやすくなってい
る。従って、このような湿潤な環境においては、微生物
による建築材料の劣化が生じやすく、特にトイレ、浴室
ではクラドスポリウムなどの真菌類の増殖によって、壁
タイル面などに黒い斑点が生じてくる現象がしばしば認
められている。
【0003】
【従来の技術】トイレ、浴室といった湿潤な環境室内で
は、クラドスポリウム、アスペルギルス、アルタナリア
などの真菌類の増殖による建築材料の劣化が生じやすく
なっている。このような真菌類の増殖を防止する手段と
して、「抗カビ剤」が用いられていることが多い。一般
に使用されている「抗カビ剤」としては、次亜鉛素酸ナ
トリウム等を主成分とするものが挙げられ、このような
「抗カビ剤」を散布して壁タイルへの真菌類の増殖を防
止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た「抗カビ剤」はいずれも人体に対する安全性が乏し
く、中には刺激臭の強いものも含まれているため、汎用
的に使用できず、その使用がおのずと制限されるといっ
た課題が存在した。特に浴室においては、入浴する直前
において「抗カビ剤」を使用すると、タイルなどに散布
した「抗カビ剤」が入浴者の体に付着してしまう恐れが
あり、皮膚炎を起こしたり、或いは残留する刺激臭によ
り快適でやすらかな入浴を行うことができないといった
課題が存在した。
【0005】一方、入浴を快適でやすらかなものとする
目的で、入浴剤が使用されている。この入浴剤は入浴す
る際に風呂湯に溶解させて使用するもので、硬水を軟化
させると同時に芳香性を付与し、入浴者の精神状態をや
すらかにせんとするものであった。しかしながら、従来
の入浴剤では単に前記した硬水を軟化させる作用と、入
浴雰囲気中に芳香をただよわせるといった作用しか発現
できず、浴室タイルなどに発生する真菌類による黒斑点
を防止できるものではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明ではレモングラ
ス油、シトロネラ油、タイム油、スターアニス油、クロ
ーブ油、シナモンリーフ油、アネトール、アニスアルデ
ヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド
の中から選択された少なくとも一種以上の天然精油及び
/又は合成香料が必須成分として含有されてなることを
特徴とする浴室用静菌芳香剤を提供することにより上記
従来の課題を悉く解消する。
【0007】
【作用】レモングラス油、シトロネラ油、タイム油、ス
ターアニス油、クローブ油、シナモンリーフ油、アネト
ール、アニスアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n
−ノニルアルデヒドといった特定の天然精油及び合成香
料が、浴室タイルなどに増殖しやすいクラドスポリウ
ム、アスペルギルスなどの真菌類に対して優れた抗菌活
性を示すため、これらの中から選択された少なくとも一
種以上の天然精油及び/又は合成香料を必須成分として
入浴剤や浴室用芳香剤に混入させると、芳香成分が空気
中へ蒸散して任意の芳香を浴室内に漂わせると同時に、
前記天然精油及び/又は合成香料が真菌類に対して抗菌
活性を示して、これら真菌類の増殖を防止させ、浴室タ
イルなどの劣化を防止させるため、入浴者に対して安全
性の高い静菌芳香剤となる。
【0008】
【発明の構成】以下、この発明に係る浴室用静菌芳香剤
の構成について説明する。この発明においては、特定の
天然精油及び/又は合成香料の一種が必須成分として含
有される。天然精油としては、東インド型 Cymbopogon
flexuosus , 西インド型 Cymbopogon citrus の葉の水
蒸気蒸留物であるレモングラス油、 Cymbopogon winter
ianus の葉の水蒸気蒸留物であるシトロネラ油、Thymus
vulgaris 全草の水蒸気蒸留物であるタイム油(たちじ
ゃこう草)、Illicium verum の実の水蒸気蒸留物であ
るスターアニス油(大茴香、八角茴香)、Eugenia cary
ophyllata の開花前のつぼみを乾燥した丁子を水蒸気蒸
留して得られるクローブ油(丁子油)が示される。
【0009】合成香料としては、一般式1(化1)で示
されるアネトール(Anethole) 、一般式2(化2)で示
されるアニスアルデヒド(オーベピン Aubepine)、一般
式3(化3)で示されるn−オクチルアルデヒド(Alde
hyde C-8)、一般式4(化4)で示されるn−ノニルア
ルデヒド(Aldehyde C-9)が示される。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【0010】これら天然精油及び/又は合成香料は後述
する試験例で示す如く、浴室など湿潤な環境下において
出現しやすいクラドスポリウム、アスペルギルスといっ
た真菌類(カビ類)に対して、従来の「抗菌剤」と程同
程度の優れた抗菌活性を示すことができる。このような
天然精油及び/又は合成香料は、浴室内において使用さ
れる入浴剤や芳香剤等に好適に含有され、浴室用静菌芳
香剤とされる。
【0011】入浴剤としては特に限定はされず、入浴の
際に風呂湯に溶解させて使用される顆粒状、液体状、ゲ
ル状、カプセル状のものがすべて好適に使用される。芳
香剤としても特に限定はされず、浴室内の異臭を消すた
めに通常設置される顆粒状、液状ものがすべて好適に使
用される。これら入浴剤、芳香剤に必須成分として含有
される天然精油及び/又は合成香料の配合量としては、
含有される製品によって異なるが、入浴剤においては0.
01〜5%(入浴剤全体に対する重量%)、芳香剤におい
ては0.01〜50%(芳香剤全体に対する重量%)とされる
が特に限定はされない。また、選択される天然精油及び
/又は合成香料の種類も特に限定はされず、少なくとも
一種以上が選択されればよく、例えば入浴剤において
は、入浴者の気分を爽快にさせる香り、精神状態を安ら
かにする香り、アロマテラピー効果を持った香りなど、
また芳香剤においてはジャスミン調、オレンジ調、フロ
ーラル調など、その製品において現出させたい香調に応
じて適宜一種又は二種以上のものを任意に選択し調合さ
れればよい。さらに天然精油及び/又は合成香料の配合
形態も任意であり、溶剤に10%濃度で希釈したものや原
液など、配合される製品に応じて適宜設定されればよ
い。
【0012】次にこの発明に係る浴室用静菌芳香剤の具
体的処方例を示すが、この発明はこの処方例に何ら限定
されるものではない。 (処方例1) 入浴剤 (g) 乾燥硫酸ナトリウム 660 炭酸水素ナトリウム 330 香 料 4 レモングラス油 4 色 素 1 残 部 1 1000 (処方例2) 浴室用芳香剤 (g) 香 料(※2) 25 レモングラス油 25 界面活性剤 1 水 949 1000
【0013】
【実施例】この発明において使用される天然精油及び/
又は合成香料の真菌(カビ)類に対する抗増殖性につい
て、以下実施例により説明する。
【0014】(実施例1)ペーパーディスク法を用い
て、天然精油及び合成香料の真菌類(カビ類)に対する
抗菌活性を試験した。使用菌株としてアスペルギルス
・ニゲル (Aspergillus niger)IFO−4407、及び
クラドスポリウム・クラドスポリデス(Cladosporium
cladosporioides)IFO−6348、オーレオバシデ
ィウム・プルラン(Aureobasidium pullulans) IFO−
6353を使用した。まず、PDA培地(ポラト浸出液
粉末 4.0g、ブドウ糖20.0g 、カンラン15.0g に蒸留水
を加えて全体を1リットルに調整)を直径11cmのシャ
ーレに15mlずつ分注し、滅菌後前記菌株をそれぞれ接
種して平板を作成した。天然精油としてレモングラス油
を使用し、このレモングラス油5μlを直径8mmの円形
濾紙に吸い込ませ、前記平板上に重ねて温度28℃で培
養した。
【0015】(実施例2)天然精油としてシトロネラ油
を用いた以外は前記実施例1と同様に各真菌(カビ)類
への抗菌活性を評価した。 (実施例3)天然精油としてタイム油を用いた以外は前
記実施例1と同様に各真菌(カビ)類への抗菌活性を評
価した。 (実施例4)天然精油としてスターアニス油を用いた以
外は前記実施例1と同様に各真菌(カビ)類への抗菌活
性を評価した。 (実施例5)天然精油としてクローブ油を用いた以外は
前記実施例1と同様に各真菌(カビ)類への抗菌活性を
評価した。 (実施例6)天然精油としてシナモンリーフ油を用いた
以外は前記実施例1と同様に各真菌(カビ)類への抗菌
活性を評価した。 (実施例7)天然精油に代えて、アネトールを用いた以
外は前記実施例1と同様に各真菌(カビ)類への抗菌活
性を評価した。 (実施例8)天然精油に代えて、アニスアルデヒドを用
いた以外は前記実施例1と同様に各真菌(カビ)類への
抗菌活性を評価した。 (実施例9)天然精油に代えて、n−オクチルアルデヒ
ドを用いた以外は前記実施例1と同様に各真菌(カビ)
類への抗菌活性を評価した。 (実施例10)天然精油に代えて、n−ノニルアルデヒ
ドを用いた以外は前記実施例1と同様に各真菌(カビ)
類への抗菌活性を評価した。
【0016】(比較例1)天然精油に代えて、次亜鉛素
酸ナトリウムを用いた以外は前記実施例1と同様に各真
菌(カビ)類への抗菌活性を評価した。
【0017】
【試験例】培養後4日目、7日目における各真菌類に対
する阻止円の有無を確認し、前記実施例1乃至10及び
比較例1の各真菌(カビ)類に対する抗菌活性を評価し
た。この結果を表1に示す。
【表1】
【0018】
【発明の効果】以上詳述した如く、この発明はレモング
ラス油、シトロネラ油、タイム油、スターアニス油、ク
ローブ油、シナモンリーフ油、アネトール、アニスアル
デヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒ
ドの中から選択された少なくとも一種以上の天然精油及
び/又は合成香料が必須成分として含有されてなること
を特徴とする浴室用静菌芳香剤であるから、前記試験例
の結果からも明らかであるように、真菌(カビ)類に対
して従来の「抗菌剤」と略同程度の優れた抗菌活性を示
す天然精油及び/又は合成香料が配合されているため、
浴室内に任意のイメージの芳香性をただよわせながら、
内壁や床タイルなどへのカビ類の増殖を効果的に抑制さ
せることができ、タイルや内壁といった建築材料の劣化
が好適に防止され、且つ人体に対して極めて安全性の高
い優れた静菌用芳香剤となる効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 明代 大阪市淀川区田川3丁目5番20号 稲畑香 料株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レモングラス油、シトロネラ油、タイム
    油、スターアニス油、クローブ油、シナモンリーフ油、
    アネトール、アニスアルデヒド、n−オクチルアルデヒ
    ド、n−ノニルアルデヒドの中から選択された少なくと
    も一種以上の天然精油及び/又は合成香料が必須成分と
    して含有されてなることを特徴とする浴室用静菌芳香
    剤。
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