JPH0738667Y2 - 多気筒エンジンのシリンダブロック - Google Patents

多気筒エンジンのシリンダブロック

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JPH0738667Y2
JPH0738667Y2 JP8694989U JP8694989U JPH0738667Y2 JP H0738667 Y2 JPH0738667 Y2 JP H0738667Y2 JP 8694989 U JP8694989 U JP 8694989U JP 8694989 U JP8694989 U JP 8694989U JP H0738667 Y2 JPH0738667 Y2 JP H0738667Y2
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cylinder block
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常雄 今野
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Description

【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 (1)産業上の利用分野 本考案は多気筒エンジンのシリンダブロックに関し、特
にシリンダバレル集合ブロックと、立体格子状骨格フレ
ームと、板状の剛性膜部材を備え軽量でありながら剛性
特に曲げ剛性を高め運転音を大幅に低減した新規な、多
気筒エンジンのシリンダブロックに関する。
(2)従来の技術 本出願人は既にシリンダボアを開口した複数のシリンダ
バレルを一体に縦列したシリンダバレル集合ブロック
と、該シリンダバレル集合ブロックを取囲むようにこれ
と一体に設けられる立体格子状骨格フレームと、該骨格
フレームのクランク軸方向に沿う左右外側面に接合され
る板状の剛性膜部材とよりなり、軽量でありながら高い
剛性を保持した、多気筒エンジンのシリンダブロックを
提案した(特願昭63−255623号公報参照)。
(3)考案が解決しようとする課題 本考案は前記エンジンのシリンダブロックにさらに改良
を加え、シリンダブロックの振動、特にその曲げ振動の
一層の低減を図ってエンジン運転時の騒音の大幅な低減
を可能にした、多気筒エンジンのシリンダブロックを提
供することを目的とするものである。
B.考案の構成 (1)課題を解決するための手段 前記目的達成のため本考案は、シリンダボアを有する複
数のシリンダバレルを一体に縦列したシリンダバレル集
合ブロックと、該シリンダバレル集合ブロックを取囲む
ようにこれと一体に設けられる、立体格子状骨格フレー
ムと、該骨格フレームのクランク軸線方向に沿う左右外
側面に接合される板状の剛性膜部材とよりなる多気筒エ
ンジンのシリンダブロックであって、前記骨格フレーム
の、クランク軸線方向に沿う左右外側面は、そのミッシ
ョンケースの非取付側よりミッションケースの取付側に
向って平面末広状に拡張され、その拡張外側面は少なく
とも相隣れる2つのシリンダバレルに跨がって延びてい
る。
(2)作用 前記構成によれば、シリンダブロックの骨格フレーム
の、クランク軸方向に沿う左右外側面は、クランク軸線
と略平行な面と、ミッションケースの取付側端面に向っ
て末広状に広がる面とのなす角を小さくするか、もくし
くはなくしてそれらの面の屈曲点を基点とする曲げモー
メントを大幅に減少させ、シリンダブロックの振動によ
る騒音を低減し得る。
(3)実施例 以下、第1〜9図より本考案の一実施例について説明す
る。
第1図には本考案エンジンブロックを組込んだ直列四気
筒エンジンの要部を縦断して示す全体側面図、第2図に
は第1図II−II線に沿う断面図、第3図には第1図III
−III線に沿う拡大断面図が示され、これらの図におい
てエンジンブロックEは、シリンダブロックBCと、その
デッキ面1上にガスケット2を介して接合されるシリン
ダヘッドHCと、前記シリンダブロックBCの下面に結着さ
れるロアーケースCLとより構成されている。前記シリン
ダヘッドHCの上面にはヘッドカバーCHが被着され、また
前記ロアーケースCLの下面にオイルパンPOが接合されて
いる。シリンダブロックBCとロアーケースCLとの合せ面
にはクランク軸3が回転自在に支承され、またシリンダ
ブロックBCの4つの第1〜第4シリンダバレル101〜104
の各シリンダボア4…にはピストン5…がそれぞれ摺動
自在に嵌合され、それらのピストン5…とクランク軸3
とはコンロッド6…を介して連結されている。
次に前記シリンダブロックBCの構造を主に第1〜3図に
第4,5,8図を併せ参照して説明する。
第4図にはシリンダブロックBCの上面、第5図にはその
底面図、第8図にはシリンダブロックBCの斜視図が示さ
れる。
シリンダブロックBCは、後に詳述する剛性膜部材9を除
いてFe、またはAl、Mg合金等の軽合金材の鋳造により一
体成形され、第8図に示すように全体が直方体状をなし
ている。そしてこれはシリンダバレル集合ブロック7、
骨格フレーム8および剛性膜部材9(第9図)の三者を
一体化して軽量かつ高強度、高剛性に構成される。
前記シリンダバレル集合ブロック7はシリンダブロック
BCの主たる強度部材となる中核部を構成し4つの第1〜
第4シリンダバレル101,102,103,104を一列に連設し
たユニット体として構成される。そして前記第1〜第4
シリンダバレル101〜104には、円筒状中空部11…がそれ
ぞれ形成され、相隣れる中空部11,11の境界部は相互に
連通されている。そして各中空部11に、上端に外向きフ
ランジ部121を有するシリンダライナ、すなわちウエッ
トライナ12を挿着することにより第1〜第4シリンダバ
レル101〜104にそれぞれ鉛直方向のシリンダ軸線l1−l1
をもつ前記シリンダボア4が形成される。またシリンダ
バレル集合ブロック7の、前,後端壁211,212および第
1〜第4シリンダバレル101〜104の隣接境界壁19…は肉
厚に形成され、該シリンダバレル集合ブロック7自体の
高強度が確保される。ウエットライナ12のシリンダボア
4内には前記ピストン5が摺動自在に嵌合され、また第
1〜第4シリンダバレル101〜104の内周面とウエットラ
イナ12…間には、冷媒ジャケット13(第2図)が形成さ
れ、この冷媒ジャケット13内に水等の冷媒を流通させる
ことにより第1〜第4シリンダバレル101〜104およびウ
エットライナ12…が強制冷却されるようになっている。
またシリンダバレル集合ブロック7の長手方向の肉厚の
前,後端壁211,212および該集合ブロック7の相隣れる
シリンダボア4,4間の肉圧の境界壁19の下面には、前記
クランク軸3のジャーナル軸部31…の上半部を支承する
軸受上半部22…が形成される。
次に前記立体格子状骨格フレーム8の構造について説明
すると、これは、主としてシリンダブロックBCの強度部
材となるもので、前記シリンダバレル集合ブロック7の
外周を取り囲むように、該集合ブロック7と同一材料に
より一体に鋳造成形されており、第4,5,8図に明瞭に示
すように複数本の横梁骨材15…、縦梁骨材16…、および
柱骨材17…を立体格子状に一体に枠組みして直方体状に
形成されている。次にこれらの骨材15…,16…および17
…の構造をさらに詳細に説明するに、第2,3,8図に明瞭
に示すようにシリンダバレル集合ブロック7のシリンダ
ボア4…の配列方向(クランク軸線方向l2〜l2)に沿う
左,右両側壁18,18の外側面には、該集合ブロック7の
前,後端壁211,212および前記境界壁19…部分から上下
方向に略等間隔を存して横断面四角な複数本の前記横梁
骨材15…が一体に起立突設されており、これらの横梁骨
材15…は前記シリンダバレル集合ブロック7からクラン
ク軸線l2−l2方向と略直交して左右に左右横方向に張出
されている。而して、上下方向に並ぶ横梁骨材15…最下
部のものは残余のものよりも太く形成されており、シリ
ンダブロックBCの下面すなわち後述するロアーケースCL
との接合面(クランク軸3の支承部)の剛性をより高め
るようにしてある。
前記複数本の横梁骨材15…の外端には、骨格フレーム8
の長手方向の両側壁を形成する、格子状の一体構造をな
す、横断面四角な縦梁骨材16…、および柱骨材17…が一
体に結合される。複数本の縦梁骨材16…はシリンダバレ
ル集合ブロック7の上下方向に略等間隔を存してその長
手方向に互いに平行に延びており、また複数本の柱骨材
17…はシリンダバレル集合ブロック7の長手方向に略等
間隔を存してその上下方向に互いに平行に延びている。
以上のように骨格フレーム8は横梁骨材15…、縦梁骨材
16…および柱骨材17…を立体格子状に枠組みして構成さ
れることにより、軽量でありながら高い曲げおよび捩り
強度が確保される。
また横梁骨材15…および柱骨材17…は、シリンダバレル
集合ブロック7の長手方向の両端壁211,212、および該
集合ブロック7の相隣れるシリンダボア4,4間の境界壁1
9…の左右延長上に整列されており、後述するようにク
ランク軸3の軸受部からの荷重に対する強度部材として
有効に対抗できるようにされている。そして前記複数本
の縦梁骨材16…および柱骨材17…よりなる骨格フレーム
8のクランク軸線l2−l2方向に沿う左右外側面はシリン
ダブロックBCのデッキ面1に達する上端からロアーケー
スCLの接合面23に達する下端までその上下方向の全長に
わたってシリンダボア軸線l1−l1方向と略平行なストレ
ートな面に形成されている。
第4,5,8図に示すように、骨格フレーム8の、クランク
軸線l2−l2と略平行な外側面24,24には、その長手方向
中間部、すなわち第2,第3シリンダバレル102,103の境
界壁19に位置する横梁骨材15の外端部分から骨格フレー
ム8の長手方向後端面に向って末広状に拡大される左右
拡開張出部25,25が一体に形成され、これにより骨格フ
レーム8の長手方向後端面は、その前端面よりも面積の
大な四角形に形成される。前記左右拡開張出部25は立体
格子状に形成されており、骨格フレーム8の第3,第4シ
リンダバレル103,104の境界部およびその後端部に対応
する、横梁骨材15、縦梁骨材16および柱骨材17の交叉部
27より横方向外方に延設される延長横梁骨材151…と、
縦梁骨材16…の第2,第3シリンダバレル102,103の境界
部から分岐されて後方へ延びる傾斜縦梁骨材161…と、
前記延長横梁骨材151…と、傾斜縦梁骨材161…の外端を
一体に結合して上下方向に延びる外側柱骨材171…とよ
り三角柱状に形成されている。そして三角柱状の左右拡
開張出部25,25の傾斜外側面は上下方向、すなわちシリ
ンダボア軸線l1−l1と略平行な直線状に形成される。そ
して第5図に示すように拡開張出部25の始点Aが第2,第
3シリンダバレル102,103の境界部に対応していること
から骨格フレーム8の前半部の、クランク軸線l2−l2
略平行な外側面24と、前記拡開張出部25の外側面のなす
角θを比較的小さく設定することができ、該始点Aを基
点とするシリンダブロックBCの曲げ振動が低減される。
さらに左,右拡開張出部25,25後面には、これと同形の
ミッションケース取付フレーム28が一体に形成され、こ
のフレーム28は、横フレーム281と左,右縦フレーム2
82,282とより下面開放の門型をなしてその後面がシリ
ンダブロック側ミッション合せ面26に形成される。
以上のようにシリンダブロックBCの後端面のシリンダブ
ロック側ミッション合せ面26は、四角形状をなし、かつ
クランク軸線l2−l2と直交する横方向のスパンが拡大さ
れ、ミッション合せ面26の曲げおよび捩り剛性が高めら
れる。
前記左,右拡開張出部25,25の上縁コーナ部には、ミッ
ションケースCMを取付けるための筒状の上部ボルト挿通
ボス30,30が一体に設けられる。
第8,9図に示すように骨格フレーム8の、シリンダボア
軸線l1−l1方向に沿う上下方向に延びる直線状の左,右
外側面にはそれぞれ鋼板、アルミ板等の金属板あるいは
FRP,FRM等の強化合成樹脂材板の一枚板よりなる、前記
左,右剛性膜部材9,9が接着剤をもって直接接着され
る。
前記接着剤として耐熱エポキシ系樹脂を主成分とするFM
−300(American Cyanamid社製)が使用される。この剛
性膜部材9,9は第9図に示すように骨格フレーム8の左
右外側面に沿うようにその後部が外側に屈曲されてい
る。
なお、剛性膜部材9,9は、骨格フレーム8と鋳造等によ
り一体に形成してもよく、また骨格フレーム8の外側面
の屈折部、すなわち拡開張出部25の基端のところで前後
2枚に分割してもよく、このようにすれば分割剛性膜部
材9をそれぞれ平坦な1枚板により形成でき、その製造
が一層容易となる。
第3図に示すように前記シリンダブロックBCの下面に
は、ロアーケースCLが複数本の内,外連結ボルト32…,3
3…により固着される。
次にこのロアーケースCLの構造について第1〜3、6〜
9図を参照して説明すると、このロアーケースCLは、そ
の平面形状がシリンダブロックBCの平面形状と略同形の
直方体形状のロアーケースフレーム34と、このロアーケ
ースフレーム34の長手方向(クランク軸線l2−l2方向)
に沿う左右両側面に直接接着される2枚の剛性膜部材3
5,35と、ロアーケースフレーム34の底面に接着される剛
性底板36とより構成されている。
ロアーケースフレーム34は、シリンダブロックBCの骨格
フレーム8と同じく複数本の、横梁骨材37…、縦梁骨材
38…および柱骨材39…を立体格子状に枠組み結合して構
成されている。そして複数本の横梁骨材37…は、ロアー
ケースCLの長手方向(クランク軸線l2−l2方向)に間隔
をあけて上下2列に横列されており、これらの横梁骨材
37…の左右両端には、複数本の、縦梁骨材38…および柱
骨材39…がロアーケースCLの長手方向および上下方向に
一体に結合されている。そして第1〜3図に示すように
ロアーケースCL上に前記シリンダブロックBCが結合され
ると、ロアーケースCLの、前記横梁骨材37…、縦梁骨材
38…および柱骨材39…は、シリンダブロックBCの、横梁
骨材15…、縦梁骨材16…および柱骨材17…と上下方向に
一致し、シリンダブロックBCとロアーケースCLとの結合
体はエンジンブロックEの前後端面および左右側面は何
れも上下方向にストレートな直方体状に構成される。
またロアーケースCLの上下の横梁骨材37…の中間部は左
右に間隔をあけて上下方向に延びる一対の補強柱40,40
によって一体に結合されている。そしてこれらの補強柱
40,40間において各横梁骨材37…の上面には、クランク
軸3の下半部を支承するための半円状の軸受下半部42が
形成される。
第3図に示すようにロアーケースCL上に、前記シリンダ
ブロックBCを結合した際には、前記一対の補強柱40,40
は、シリンダブロックBCのシリンダバレル集合ブロック
7の、肉厚な前,後端壁211,212および境界壁19…と上
下方向に一致し、また前記軸受下半部42…は、シリンダ
ブロックBC下面の前記軸受上半部22…と一致してクラン
ク軸3の複数の軸受部b…を構成し、これらの軸受部b
…により第1〜3図に示すように軸受メタル43…を介し
てクランク軸3のジャーナル軸部31が回転自在に支承さ
れる。
またロアーケースCL長手方向両外側面の後部は、その後
端面に向って外側方に末広状に拡がる拡開張出部45が一
体に形成され、この張出部45によってロアーケースCL
後端面(ミッションケース取付け側端面)はその前端面
よりも幅広に形成され、その幅広の後端面に端面形状が
凹状のロアーケース側ミッション合せ面46が形成され
る。そしてこのロアーケース側ミッション合せ面46はシ
リンダブロックBCのシリンダブロック側ミッション合せ
面26と協働して四角形状のミッション合せ面fを形成
し、このミッション合せ面fに第1図に示すようにミッ
ションケースCMが結合される。
前記拡開張出部45は第2,第3シリンダバレル102,103
境界部および最後端の横梁骨材37,37より横方向に延長
する延長横梁骨材371,371と、前記縦梁骨材38の中間部
より分岐して延長横梁骨材371の外端と結合する傾斜縦
梁骨材381と、前記延長横梁骨材371,371および傾斜縦
梁骨材381,381の外端を上,下方向に連結する柱骨材39
1とより構成される。前記左,右拡開張出部45の下縁左
右コーナ部には、ロアーケースCLにミッションケースCM
を結着するための下部ボルト挿通ボス47が形成される。
而して第1〜3図に示すようにシリンダブロックBCとロ
アーケースCLとの結合時には、シリンダブロックBCの拡
開張出部25と、ロアーケースCLの拡開張出部45の外側面
は面一となり、またそれらの後端面は外周縁が一致した
四角形状に形成され、その端面にミッション合せ面fが
形成される。そしてこのミッション合せ面fの四隅に前
記上,下部ボルト挿通ボス30,30,47,47が配設される。
第2,3および9図に示すようにロアーケースフレーム34
の、上下にストレートな面よりなる左右両側面には鋼
板、アルミ板等の金属板、FRP、FRM等の強化合成樹脂板
の一枚板よりなる剛性膜部材35,35が接着剤をもって直
接接着される。そして剛性膜部材35,35は、シリンダブ
ロックBCの左,右剛性膜部材9,9と面一をなしている。
なお剛性膜部材35は、ロアーケースフレーム34と鋳造等
により一体に形成してもよく、またロアーケースフレー
ム34の左右外側面の屈折部、すわなち拡開張出部45の基
端のところで前,後2枚に分割してもよく、このように
すれば2分割剛性膜部材35をそれぞれ平坦な一枚板によ
り形成でき、その製造が一層容易となる。
第1〜3図に示すようにロアーケースCLの平坦な底面に
は金属板、合成樹脂板等の平板よりなるバッフル板とし
ての剛性底板36が接着剤により接合され、さらに剛性底
板36の下面にオイルパンPOが結合される。剛性底板36に
は、第7,9図に示すように複数個のオイル孔50…が穿設
され、これらのオイル孔50…を通して潤滑オイルがシリ
ンダブロックBCとオイルパンPO間を流通する。
第1〜3図に示すようにシリンダバレル集合ブロック
7、骨格フレーム8、左,右剛性膜部材9,9よりなる直
方体状のシリンダブロックBCの平坦な底面には、ロアー
ケースフレーム34、左,右剛性膜部材35,35および剛性
底板36よりなるロアーケースCLの平坦な上面が重合さ
れ、そしてそれらはロアーケースCLの下面より該ロアー
ケースCLを挿通した複数の、内連結ボルト32…を、シリ
ンダブロックBCに螺着することによりシリンダブロック
BCとロアーケースCLとが一体に結着される。さらにロア
ーケースCLの平坦な下面にはオイルパンPOが重合され、
このオイルパンPOはロアーケースCLとともに複数の外連
結ボルト33…によりシリンダブロックBCに固着される。
そしてシリンダブロックBCとロアーケースCLの結合によ
り、それらの合せ面に形成された軸受部bに、クランク
軸3のジャーナル軸部31が軸受メタル43を介して回転自
在に支承される。
また第1〜3図に示すようにシリンダブロックBCの平坦
なデッキ面1上には、複数の長,短連結ボルト51…,52
…を以てシリンダヘッドHCが一体に結着される。そして
第2図に示すようにこのシリンダヘッドHCの長手方向、
すなわちクランク軸方向l2−l2に沿う外側面S2,S2は、
シリンダブロックBCおよびロアーケースCLの同方向の外
側面S1,S1の延長面よりも内側に位置している。
なお前記シリンダヘッドHCにおいて、53は燃焼室、54,5
5は吸,排気ポート、56,57は吸,排気弁である。
第1図に示すようにシリンダブロックBCの前端壁にはウ
ォータポンプWPが設けられ、またクランク軸3の、前記
前端壁側の端部にオイルポンプOPが連結される。さらに
第2,3図に示すようにシリンダブロックBCの一側にはオ
イルフィルタOFが結着され、このオイルフィルタOFから
の清浄オイルは、シリンダブロックBCの骨格フレーム8
に形成したオイルギャラリ58を通ってクランク軸3の軸
受部b等の被潤滑部に給油される。
前述のように一体に結着されたシリンダブロックBCおよ
びロアーケースCLの後端面に形成される四角形状のミッ
ション合せ面fにはミッションケースCMの接合面が重合
され、それらはシリンダブロックBCおよびロアーケース
CLの隅部に設けたボルト挿通ボス30,30,47,47に挿通し
た4本の連結ボルト59…をミッションケースCMに螺着す
ることにより一体に結合される。
次に第10〜13図に示される本考案の第2実施例について
説明する。
この第2実施例では、シリンダブロックBCおよびロアー
ケースCLの、クランク軸線l2−l2に沿う左右外側壁の構
成が前記第1実施例のものと相違している。すなわちこ
の第2実施例では、骨格フレーム8およびロアーケース
フレーム34の左右外側壁に形成される三角柱状の拡開張
出部25′,25′および45′,45′が何れもシリンダブロッ
クBCおよびロアーケースCLの長手方向の全長にわたって
形成される。
前記左,右拡開張出部25′,25′は第1〜第4シリンダ
バレル101〜104の各境界部およびその後端部に対応する
横梁骨材15、縦梁骨材16および柱骨材17の交叉部27′…
より横方向外方に延長される延長横梁骨材151′…と縦
梁骨材16…の最前端から分岐されて後方へ拡がりながら
傾斜して延びる傾斜縦梁骨材161′…と、延長横梁骨材1
51′…と傾斜縦梁骨材161′…の外端を一体に結合して
上下方向に延びる外側柱骨材171′…とにより三角形状
に形成される。このシリンダブロックBCのクランク軸線
l2−l2に沿う左右外側面は平坦な傾斜面により形成され
ることとなって曲げモーメントの基点となる屈曲部が形
成されない。
またロアーケースCLのロアーケースフレーム34の左,右
拡開張出部45′,45′は横梁骨材37…より横方向に延長
する延長横梁骨材371′…と、前記縦梁骨材38の前端部
より分岐して延長横梁骨材371′…の外端と結合する傾
斜縦梁骨材381′…と、前記延長横梁骨材371′…および
傾斜縦梁骨材381′…の外端を上下方向に連結する柱骨
材391′…とより構成される。
以上のように骨格フレーム8およびロアーケースフレー
ム34のクランク軸線l2−l2に沿う左右外側面は、その前
端部から後端部の全長にわたって末広状に拡がる平坦な
傾斜面に形成される。シリンダブロックBCおよびロアー
ケースCLの左,右拡開張出部25′,25′および45′,45′
の外側面には、それぞれ剛性膜部材9′,9′および3
5′,35′が接合され、またロアーケースCLのロアーケー
スフレーム34の下面には剛性底板36′が接合される。
なお前記実施例では、左,右拡開張出部25,25′および4
5,45′は、第2,第3シリンダバレル102,103の境界部、
もしくはその最前端から分岐される場合を説明したが、
それらはシリンダバレル集合ブロック7の他の中間部た
とえば第1,第2シリンダバレル101,102の境界部より分
岐してもよい。また前記実施例では本考案を直列四気筒
エンジンに実施した場合について説明したが、これを他
の多気筒エンジンにも実施できることは勿論である。
C.考案の効果 以上のように本考案によれば、シリンダバレル集合ブロ
ック、骨格フレームおよび剛性膜部材よりなる、多気筒
エンジンのシリンダブロックにおいて、前記骨格フレー
ムの、クランク軸線方向に沿う左右外側面は、そのミッ
ションケースの非取付側からミッションケースの取付側
に向って平面末広状に拡張され、その拡張外側面に少な
くとも相隣れる2つのシリンダバレルに跨がって延びて
いるので、シリンダブロックの曲げ振動を低減すること
ができ、その結果エンジンの運転騒音の低減に寄与する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜9図は本考案の第1実施例を示すもので、第1図
は、第2図I−I線に沿って要部を縦断して示すエンジ
ンの全体側面図、第2図は、第1図II−II線に沿うエン
ジンの縦断面図、第3図は、第1図III−III線に沿うエ
ンジンの部分拡大縦断面図、第4図は、第2図IV−IV線
に沿うシリンダブロックの上面図、第5図は、第2図V
−V線に沿うシリンダブロックの底面図、第6図は、第
2図VI−VI線に沿うロアーケースの上面図、第7図は、
第2図VII−VII線に沿うロアーケースの底面図、第8図
はシリンダブロックおよびロアーケースの分解斜視図、
第9図は剛性膜部材および剛性底板の分解斜視図、第10
〜12図は本考案の第2実施例を示すもので、第10図はシ
リンダブロックの平面図、第11図はシリンダブロックお
よびロアーケースの分解斜視図、第12図は剛性膜部材お
よび剛性底板の分解斜視図である。 CM…ミッションケース、4…シリンダボア、7…シリン
ダバレル集合ブロック、8…骨格フレーム、9…剛性膜
部材

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダボア(4)を有する複数のシリン
    ダバレル(101〜104)を一体に縦列したシリンダバレル
    集合ブロック(7)と、該シリンダバレル集合ブロック
    (7)を取囲むようにこれと一体に設けられる、立体格
    子状骨格フレーム(8)と、該骨格フレーム(8)のク
    ランク軸線方向に沿う左右外側面に接合される板状の剛
    性膜部材(9)とよりなる多気筒エンジンのシリンダブ
    ロックであって、前記骨格フレーム(8)の、クランク
    軸線方向に沿う左右外側面は、そのミッションケース
    (CM)の非取付側よりミッションケース(CM)の取付側
    に向って平面末広状に拡張され、その拡張外側面は少な
    くとも相隣れる2つのシリンダバレルに跨がって延びて
    いることを特徴とする多気筒エンジンのシリンダブロッ
    ク。
  2. 【請求項2】前記骨格フレーム(8)のクランク軸線方
    向に沿う平面末広状の拡張外側面は骨格フレーム(8)
    の途中からミッションケース(CM)の取付側端面まで延
    びている第項記載の多気筒エンジンのシリンダブロッ
    ク。
  3. 【請求項3】前記骨格フレーム(8)のクランク軸線方
    向に沿う平面末広状の拡張外側面は骨格フレーム(8)
    の、ミッションケース(CM)の非取付側端面よりその取
    付側端面まで骨格フレーム(8)の全長に亘って延びて
    いる第項記載の多気筒エンジンのシリンダブロック。
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