JPH0738644A - 適応的呼接続規制制御装置及びその方法 - Google Patents

適応的呼接続規制制御装置及びその方法

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JPH0738644A
JPH0738644A JP20131093A JP20131093A JPH0738644A JP H0738644 A JPH0738644 A JP H0738644A JP 20131093 A JP20131093 A JP 20131093A JP 20131093 A JP20131093 A JP 20131093A JP H0738644 A JPH0738644 A JP H0738644A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は回線群の呼接続状況に応じて呼びご
とに接続許可/拒否の判定を行なうことができ、より多
くの呼びの接続が可能になるという適応的呼接続規制制
御装置及びその方法を提供することを目的とする。 【構成】 この目的を達成するために、ある回線群にお
いて、目標とするある特定時刻における同時接呼数の条
件に対して接続通信量を改善するため、新たに呼びが到
着する時点における許容同時接続呼数を示す数表を用意
し、それを参照して適応的に接続規制を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公衆通信網内や企業内
通信網内などの回線群における呼びの接続規制におい
て、不必要な接続拒否を減少させる適応的呼接続規制制
御装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通信網の運用において、ある2局間に設
置されている物理的通信回線を束ねた伝送回線ユニット
を多重化装置あるいは回線分岐挿入装置を用いて接続替
えし、ある時間の間他の2局間の伝送回線ユニットとし
て使用させることは、通信要求量の経常的または突発的
な時間的変化に応じた通信網の効率的利用ができる利点
があるので、公衆通信網や企業内通信網において実用に
供されている。同様な通信回線群の時間的な再配置は、
交換網内でも実現でき、その場合には、ある指定された
回線群を単位として交換接続装置により接続替えを行な
う。
【0003】伝送回線網、交換網いずれにおいて回線再
配置を行なう場合にも、接続替え実施時点において当該
回線群内に通信中の呼びが存在しないようにするため
に、従来技術として、当該回線群の全回線閉塞や通信中
の呼びの強制切断が行なわれる。
【0004】全回線閉塞による呼接続規制制御は、新し
い呼びの接続を取りやめ、通信中の呼びを自然に終話さ
せてある目標時点における同時接続呼数を減少させるた
めのものである。目標時点より以前のある時刻から目標
時点までの間に、新たに要求される呼びを全て接続しな
いとする呼接続規制が適用されるが、このような呼接続
規制時間間隔は呼びの統計的特性、規制制御適用対象の
回線群の構成、および目標時点での残存同時接続呼数に
関する要求条件から事前に固定値として決定される。こ
の時間的に固定な呼接続規制時間間隔を大きく設定して
おく程、目標時点での残存同時接続呼数を目標値以下と
する確率をより減少させることができ、回線再配置等で
は、実用上十分に大きな回線閉塞時間間隔とすることに
より、接続替え実施時点で当該回線群を確率的に全空き
としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、呼接続規制時
間間隔を固定化する回線閉塞技術では、回線閉塞開始時
点において同時接続呼数が少ないあるいは零であり空き
回線が多量にある場合には、必要以上に呼びの接続を拒
否し、その結果当該回線群の接続能力を低下させてしま
うという欠点があった。また、回線群上において、ある
特定時刻の同時接呼数を目標値以下としたい場合、従来
の回線全閉塞による方法では必要以上に接続能力を低下
させている欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するために、ある回線群において、目標とするある特
定時刻における同時接呼数の条件に対して接続通信量を
改善するため、新たに呼びが到着する時点における許容
同時接続呼数を示す数表を用意し、それを参照して適応
的に接続規制を行なうことを最も主要な特徴とする。
【0007】
【作用】本発明においては、接続許可/拒否判定表(接
続規制制御係数)を設けて、呼びの到着時点における回
線使用状況と接続許可/拒否判定表値から、当該呼びの
接続を判断する。接続許可/拒否判定表(接続規制制御
係数)は、目標とする特定時刻までの各時点における許
容可能な同時接続呼数を与えるものである。
【0008】例えば、単一種の呼びが平均到着時間間隔
1/λのポアソン分布に従って到着して接続され、接続さ
れた呼びは何れも平均h=1/μの指数時間分布に従うよう
な交換回線群においては、時刻tでの最大可能同時接続
呼数dA(t) を用い、
【0009】z(t,n)=0 : n≧dA(t) 1 : そうでないとき
【0010】なる方策z(t,n)を定め、接続規制制御開始
時刻t0でn個の呼びが接続中である確率P(t0,n)を用い
ると、時刻T(>t0) において全回線空きとなる確率P
(T,0) は、
【0011】
【数1】
【0012】なる微分差分方程式の解P(T,0) で与えら
れる。従って、目標時刻Tにおいて全回線が空きとなる
確率が0<Q<1なるある実数値Q以上となる方策z(t,
n)並びに最大可能同時接続呼数d(t)は、上式においてP
(T,0) ≧Qとなる条件下で、時刻t0から目標時刻Tまで
に運ばれる総トラヒック量等の目的関数を最大とする方
策z(t,n)ならびに最大可能同時接続呼数d(t)で与えられ
る。この場合には、時刻t(t0<t≦T)において到着
する呼びごとに、その時刻以前における接続許可/拒否
判定の結果にかかわらず、その時刻での同時接続呼数n
(t)とdA(t) の値を比較し、接続許可/拒否を判定す
る。以下では、このような方法により最大可能同時接続
呼数および接続許可/拒否判定表(接続規制制御係数)
を決定し呼接続規制する方式を方式Aと呼ぶ。
【0013】また、同様な交換回線群において、呼びの
到着過程が必ずしもポアソン到着過程とは限らない場合
は、接続規制制御開始時刻t0でn個の呼びが接続中であ
る場合、時刻t(>t0)において全回線空きとなる確率
P(t,0:t0,n)は、各呼びが時刻tにおいて終話する確率
の積[1-exp{-(t-t0)/h}]n で与えられる。従って、目標
時刻Tにおいて全回線が空きとなる確率が、0<Q<1
となるある実数値Q以上となるような時刻t(t0≦t≦
T)における最大可能同時接続呼数dn(t) は、呼びの到
着過程とは無関係に、P(t,0:t0,n)≧Qを満たす最大の
正の整数値nで与えられる。この場合には、時刻t(t0
≦t≦T)において到着する呼びごとに、その時刻での
同時接続呼数n(t)とdB(t) の値を比較して接続許可/拒
否を判定するが、一旦n(t)+1≧dB(t) なる状態に達した
と判定されると、その時点以降、目標時刻Tまでは新た
に到着する全ての呼を無条件に接続拒否するものとす
る。以下では、このような方法により最大可能同時接続
呼数および接続許可/拒否判定表(接続規制制御係数)
を決定し呼接続規制する方式を方式Bと呼ぶ。なお、方
式Aにより計算される最大可能同時接続呼数dB(t) と方
式Bにより計算される最大可能同時接続呼数dB(t) と
は、必ずしも一致しない。
【0014】以上のことから、本発明によれば、方式A
あるいは方式Bにより最大可能同時接続呼数d(t)を計算
し、必要により安全幅分を差し引くことによって、接続
許可/拒否判定表(接続規制制御係数)を作成できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明による呼接続規制制御装置の構成を
示すブロック図である。同図において、適応的呼接続規
制制御装置11は回線群接続状態判定部12と制御状態判定
部13より構成される。
【0016】本実施例の動作を本実施例における制御ア
ルゴリズムのフローチャートである図2に従って説明す
る。まず下記の表1に示すような、目標とする特定時刻
までの各時点における許容可能な同時接続呼数を与える
接続許可/拒否判定表(接続規制制御係数)は回線群接
続状態判定部12のメモリ部14内に設定される(ステップ
101)。
【0017】
【表1】
【0018】交換接続装置10は、通常の自動交換機と同
様に、それに接続されている規制制御の対象である回線
群Gの同時接続呼数を常時把握している。ある時点tに
おいて新たな呼びが交換接続装置に到着すると、交換接
続装置10は、適応的呼接続規制制御装置11に対して、そ
の時点の当該回線群Gの同時接続呼数n(t)を通知し、新
たに到着した当該呼びの接続許可/拒否の判定を問い合
わせる。この問い合わせを受けた適応的呼接続規制制御
装置11は、通知された回線群Gの同時接続呼数n(t)を回
線群接続状態判定部12内のレジスタ15に設定する。ま
た、回線群接続状態判定部12は、そのメモリ部14内に設
定されている接続許可/拒否判定表(接続規制制御係
数)を参照し、その時点tにおいて当該回線群Gで許容
される同時接続呼数d(t)を読み出し、レジスタ16に設定
する(ステップ102,103)。回線群接続状態判定
部12内の比較判定部17は、レジスタ15とレジスタ16の値
を比較して、n(t)+1≦d(t)であれば当該呼びの接続を許
可すると判定し、そうでなければ当該呼びの接続を拒否
すると判定する。その判定結果を、制御状態判定部13に
通知する(ステップ104)。
【0019】適応的呼接続規制制御装置11内の制御状態
判定部13は、回線閉塞制御開始以降にタイマ21または接
続拒否判定となる事象発生などのタイミングに基づいて
順次増加更新される状態判定パラメータ値r をレジスタ
19に常時設定する(ステップ105〜107)。制御状
態判定部13内の比較判定部20は、事前にレジスタ18に設
定された当該状態判定パラメータ値の上限値vとレジス
タ19内の状態判定パラメータ値rとを、接続許可/拒否
の問い合わせの時点ごとに比較し、r>vとなると無条
件接続拒否状態に到達したと判定し、r≦vならば無条
件接続拒否状態にないと判定する(ステップ108)。
無条件接続拒否状態に到達したと判定された(ステップ
109)場合には、その状態判定時点から回線閉塞制御
終了時点までに到着する全ての呼びに対しては、無条件
に接続拒否と判定する。制御状態判定部13は、回線群接
続状態判定部12の判定結果と自らの制御状態判定結果か
ら最終的に接続許可/拒否の判定結果を交換接続装置10
に返答する(ステップ110,111)。
【0020】ただし、ステップ101において方式Bに
より接続許可/拒否判定表(接続規制制御係数)を計算
する場合には、状態判定パラメータ値rの初期値をr=
0とし、上限値v=0として、n(t)+1≧d(t)なる状態に
達したと判定される時点でr=1とする(ステップ10
5〜109)。
【0021】また、複数の因子によって無条件接続拒否
状態に至らしめようとする場合には、状態判定パラメー
タrおよび上限値vを複数の要素からなるベクトル値と
して定義し、何れか1つの要素あるいは複数の要素につ
いて状態判定パラメータ値とスレッショルド値の比較を
行う(ステップ105〜109)。
【0022】図3は単一種の呼びを扱う交換回線群にお
いて接続個数の時間的変化の一例である。
【0023】通話回線数がCである当該回線群Gに時点
tで呼びが加わり、C本のうち空きである通話回線1本
を占有して接続されると時点tの同時接続呼数n(t)は1
だけ増加する。逆に、n(t)個の通話中の呼びのうち1個
の呼びが終話すると、その時点で同時接続呼数n(t)は1
だけ減少する。ある将来の時刻Tにおける同時接続呼数
n(T)をある確率n(T)=j(j は非負の整数値)とするため
に、当該回線群の識別子A、当該時刻T、および表1あ
るいは図3のスレッショールド値(太線)に相当する方
式Aにより求めた接続許可/拒否判定表(接続規制制御
係数)が本発明の制御装置内に設定される。時刻T以前
の時点tにおいて、回線群接続装置に呼びが到着し当該
回線群に接続しようとするとき、本発明の制御装置に当
該回線群のその時点での同時接続呼数n(t)を通知すると
ともに接続許可/拒否判定が問い合わされる。本発明の
制御装置は、通知により観測された当該回線群の同時接
続呼数n(t)と接続許可/拒否判定表(接続規制制御係
数)から直接得られるスレッショールド値d(t)(非負整
数値)から、
【0024】(規則1)n(t)<d(t)なら、当該の呼びを
当該回線群に接続できる、(規則2)n(t)≧d(t)なら、
当該の呼びを当該回線群に接続できない、
【0025】と判定し、その結果を回線群接続装置に返
答する。時刻T−Uから時刻Tまで到着する呼びのそれ
ぞれに対して、同様な機構により上記(規則1)、(規
則2)によって接続許可/拒否を判定する。本発明によ
り、当該回線群の呼接続状況に応じて適応的かつ選択的
に呼接続規制を発動でき、制御開始時刻より全回線閉塞
とする従来の方法に比べ、より多くの呼びの接続が可能
となる。
【0026】図4は単一種の呼びを扱う制御交換回線群
において制御開始時刻t0以降3番目に接続拒否される呼
びの生起時点から無条件に呼接続拒否期間を開始する場
合の接続呼数の時間的変化の一例である。
【0027】まず制御開始時点で状態判定パラメータr
の値を初期値r=0に設定する。制御開始時点以後は、
到着呼に対して上記の接続許可/拒否判定表(接続規制
制御係数)に基づき接続拒否と判定される度にrに1を
加える。ある時点で、事前に設定されているスレッショ
ールド値vに対して、r>vとなると、その時点から無
条件接続拒否状態にあると判定し、制御終了時点までに
到着する呼びに対しては全て無条件に接続拒否と判定す
る。ここで例えば、v=0と設定されている場合には、
制御開始後接続許可/拒否判定表(接続規制制御係数)
に基づく比較判定において最初にn(t)+1>d(t)となり接
続拒否と判定された時点以降、無条件接続拒否状態、す
なわち全回線閉塞状態となる。図4はv=2と設定した
場合に対応する。
【0028】本発明により全回線閉塞発動の時期を当該
回線群の呼接続状況および呼到着状況に応じて適応的か
つ選択的に決定でき、従来の方法に比べ、より多くの呼
びの接続が可能となる。
【0029】図5は単一種の呼びを扱う交換回線群にお
いて方式Bにより接続許可/拒否判定表(接続規制制御
係数)を求め、一旦呼接続拒否となった時刻以降、無条
件に呼接続拒否期間を開始する場合の接続呼数の時間的
変化の一例である。
【0030】本発明により全回線閉塞発動の時期を当該
回線群の呼接続状況および呼到着状況に応じて適応的か
つ選択的に決定でき、従来の方法に比べ、より多くの呼
びの接続が可能となる。
【0031】状態判定パラメータrとして、制御開始後
の時間を用いることも可能である。この場合には、状態
判定パラメータrにタイマ値を設定し、スレッショール
ド値vに無条件接続拒否状態開始時刻を設定する。これ
により、無条件接続拒否状態開始時刻までは適応的に呼
接続規制を実施し、無条件接続拒否状態開始時刻から制
御終了時刻までは全回線閉塞とすることができる。本発
明により、制御開始時刻から全回線閉塞する従来の方法
に比べ、より多くの呼びの接続が可能となる。
【0032】下記の表2は、従来の回線閉塞技術のよう
に、時刻Tより以前の時刻t0から無条件に呼接続を規制
する場合の、接続許可/拒否判定表(接続規制制御係
数)の一例である。
【0033】
【表2】
【0034】この表が設定される場合には、本発明によ
り、従来の回線閉塞技術が実施できる。
【0035】図6は表2のような接続許可/拒否判定表
(接続規制制御係数)により従来の回線閉塞を適用した
場合の接続呼数の時間的変化の一例である。図3および
図4との比較から、本発明により、従来の回線閉塞技術
よりも多くの呼接続ができることが分かる。
【0036】本発明は回線群が複数種の呼びを扱う場合
にも適用できる。下記の表3は、2種類の呼びを扱う場
合の、接続許可/拒否判定表(接続規制制御係数)の一
例である。
【0037】
【表3】
【0038】ここで2種類の呼びとは、例えば、タイプ
1が64kbpsの回線容量を使用して接続される電話呼であ
り、タイプ2が128kbps の回線容量を使用して接続され
るテレビ電話呼である。容量Cの回線群Gに時点tでタ
イプ1またはタイプ2の呼びが加わり、呼接続に必要な
だけの空き容量があると、そのうち必要な容量を占有し
て接続され、その時点tのタイプ1の同時接続呼数n[1]
(t) またはタイプ2の同時接続呼数n[2](t) が接続され
た当該呼びのタイプに応じて1だけ増加する。逆に、n
[1](t) 個のタイプ1の通話中の呼びまたはn[2](t) 個
のタイプ2の通話中の呼びのうち1個の呼びが終話する
と、その時点で対応するタイプの同時接続呼数n[1](t)
またはn[2](t) が1だけ減少する。ある将来の時刻Tに
おける同時接続呼数(n[1](T), n[2](T))をある確率で
(n[1](T), n[2](T))= (k, l)(kおよびlは非負の
整数値)とするために、当該回線群の識別子G、当該時
刻T、および表3の接続許可/拒否判定表(接続規制制
御係数)が本発明の制御装置内に設定される。時刻T以
前の時点tにおいて、回線群接続装置にタイプwの呼び
(w=1または2)が到着し当該回線群に接続しようと
するとき、本発明の制御装置に当該回線群のその時点で
の同時接続呼数(n[1](t), n[2](t))を通知するととも
に接続許可/拒否判定が問い合わされる。本発明の制御
装置は、通知により観測された当該回線群の同時接続呼
数(n[1](t), n[2](t))と接続許可/拒否判定表(接続
規制制御係数)から直接えられるスレッショールド値
(d[1](t),d[2](t))(非負整数値の2次元ベクトル)
から、
【0039】(規則1)n[1](t) <d[1](t) かつn[2]
(t) <d[2](t) なら、当該の呼びを当該回線群に接続で
きる、
【0040】(規則2)n[1](t) ≧d[1](t) またはn[2]
(t) ≧d[2](t) なら、当該の呼びを当該回線群に接続で
きない、と判定し、その結果を交換接続装置に返答す
る。
【0041】時刻T−Uから時刻Tまで到着する呼びの
それぞれに対して、同様な機構により上記(規則1)、
(規則2)によって接続許可/拒否を判定する。本発明
により、当該回線群の呼接続状況に応じて適応的かつ選
択的に呼接続規制を発動できる。これにより、制御開始
時刻から全回線閉塞する従来の方法に比べ、より多くの
呼びの接続が可能となる。
【0042】タイプ1またはタイプ2の接続拒否となっ
た呼びの数、あるいは制御開始後の経過時間を状態判定
パラメータとして計測し、そのスレッショールド値を越
えた時点で無条件接続拒否状態を開始させる。本発明
は、無条件接続拒否状態をタイプ1、タイプ2ごとに個
別に定義し、呼種ごとに無条件接続拒否を発動させる場
合にも応用できるものである。
【0043】本発明は、ATM 網における仮想パスの再割
当制御において仮想パスの容量を固定のまま仮想パス内
の通話中呼を減少させる場合の呼接続制御にも適用でき
る。仮想パスを上記の回線群Aに対応させ、表3と同様
な複数種の呼びを扱う場合の呼接続許可/拒否判定表
(接続規制制御係数)を設けることで実施する。本発明
により、時刻Tに対し接続規制発動を当該仮想パスの呼
接続状況に応じて適応的かつ選択的に決定でき、制御開
始時刻から全回線閉塞する従来の方法に比べ、より多く
の呼びの接続が可能となる。
【0044】本発明は、上記のATM 網に代表される論理
的な通話回線が接続される交換回線群や、到着する呼び
が回線接続される前に待ち合わせるような交換回線群等
に対しても応用できるものである。
【0045】さらに本発明は単に通信網における呼接続
規制のみならず、複数のユーザが共用資源を使用する各
種システムに応用できるものであり、例えば、計算機シ
ステムにおけるジョブ受付規制等にも応用できるもので
ある。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の適応的呼
接続規制制御方式によれば、回線群の呼接続状況に応じ
て呼びごとに接続許可/拒否の判定を行なうことができ
るので、従来の接続規制発動時期を固定する方法に比
べ、より多くの呼びの接続が可能になるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による呼接続規制制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】本発明の制御アルゴリズムのフローチャートで
ある。
【図3】単一種の呼びを扱う交換回線群において接続個
数の時間的変化の一例である。
【図4】単一種の呼びを扱う交換回線群において制御開
始時刻t0以降3番目に接続拒否される呼びの生起時点か
ら無条件に呼接続拒否期間を開始する場合の接続呼数の
時間的変化の一例である。
【図5】単一種の呼びを扱う交換回線群において方式B
により接続許可/拒否判定表(接続規制制御係数)を求
め、一旦呼接続拒否となった時刻以降、無条件に呼接続
拒否期間を開始する場合の接続呼数の時間的変化の一例
である。
【図6】接続許可/拒否判定表(接続規制制御係数)に
より従来の回線閉塞を適用した場合の接続呼数の時間的
変化の一例である。
【符号の説明】
10 交換接続装置 11 適応的呼接続規制制御装置 12 回線群接続状態判定部 13 制御状態判定部 14 メモリ部 15,16,18,19 レジスタ 17,20 比較判定部 21 タイマ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回線交換網上の回線群で新たに呼びの接
    続を規制する呼接続規制制御装置において、 ある時点tにおける該回線群上の同時接続呼数n(t)を測
    定する手段と、 接続規制制御開始時刻から接続規制制御終了時刻までの
    呼の到着がポアソン到着であると見做せる場合のその単
    位時間当たりの到着呼数と1接続呼当たりの平均通話時
    間を考慮した確率を用いて、接続規制制御終了時刻まで
    に該回線群上の全回線を閉塞する接続規制制御開始時刻
    から接続規制制御終了時刻までの規制制御係数を計算す
    る規制制御係数計算手段と、 該接続規制制御開始時刻から接続規制制御終了時刻まで
    のある時刻tにおいての最大可能同時接続呼数d(t)を計
    算する最大可能同時接続呼数計算手段と、 該回線群上で着呼があった時点で該同時接続呼数n(t)と
    該最大可能同時接続呼数d(t)を比較し、n(t)+1≦d(t)な
    ら該着呼を接続許可し、n(t)+1>d(t)なら該着呼を接続
    拒否する比較判定手段とを有することを特徴とする適応
    的呼接続規制制御装置。
  2. 【請求項2】 前記比較判定手段は、接続規制制御開始
    時刻以後に順次更新される状態判定パラメータの値が接
    続規制制御終了時刻までにある指定された値の範囲内に
    到達すると、その時点から接続規制制御終了時刻までの
    間に到着する呼びを無条件に全て接続拒否と判定する請
    求項1に記載の適応的呼接続規制制御装置。
  3. 【請求項3】 前記規制制御係数計算手段は、1接続呼
    当たりの平均通話時間のみを考慮した確率を用いて、接
    続規制制御終了時刻までに該回線群上の全回線を閉塞す
    る規制制御係数を計算し、前記比較判定手段は、接続規
    制制御開始時刻以後に該回線群上で着呼があった時点で
    該同時接続呼数n(t)と該最大可能同時接続呼数d(t)を比
    較し、一度n(t)+1≧d(t)であると判定すると、その時点
    から接続規制接続終了時刻までの間に到着する呼びを無
    条件に全て接続拒否と判定する請求項1に記載の適応的
    呼接続規制制御装置。
  4. 【請求項4】 回線交換網上の回線群で新たに呼びの接
    続を規制する呼接続規制制御方法において、 ある時点tにおける回線群上の同時接続呼数n(t)を測定
    する第1のステップと、 接続規制制御開始時刻から接続規制制御終了時刻までの
    呼の到着がポアソン到着であると見做せる場合のその単
    位時間当たりの到着呼数と1接続呼当たりの平均通話時
    間を考慮した確率を用いて、接続規制制御終了時刻まで
    に該回線群上の全回線を閉塞する接続規制制御開始時刻
    から接続規制制御終了時刻までの規制制御係数を計算
    し、回線容量を1接続呼当たりの平均通話時間を考慮し
    た確率を用いて該回線群の全回線を閉塞する接続規制制
    御開始時刻から接続規制制御終了時刻までの規制制御係
    数を計算する第2のステップと、 該接続規制制御開始時刻から接続規制制御終了時刻まで
    のある時刻tにおいての最大可能同時接続呼数d(t)を計
    算する第3のステップと、 該回線群上で着呼があった時点で該同時接続呼数n(t)と
    該最大可能同時接続呼数d(t)を比較し、n(t)+1≦d(t)な
    ら該着呼を接続許可し、n(t)+1>d(t)なら該着呼を接続
    拒否する第4のステップからなることを特徴とする適応
    的呼接続規制制御方法。
  5. 【請求項5】 前記第4のステップは、接続規制制御開
    始時刻以後に順次更新される状態判定パラメータの値が
    接続規制制御終了時刻までにある指定された値の範囲内
    に到達する場合は、その時点から接続規制制御終了時刻
    までの間に到着する呼びを無条件に全て接続拒否と判定
    する請求項4の適応的呼接続規制制御方法。
  6. 【請求項6】 前記第3のステップは、1接続呼当たり
    の平均通話時間のみを考慮した確率を用いて、接続規制
    制御終了時刻までに該回線群上の全回線を閉塞する規制
    制御係数を計算し、前記第4のステップは、接続規制制
    御開始時刻以後に該回線群上で着呼があった時点で該同
    時接続呼数n(t)と該最大可能同時接続呼数d(t)を比較
    し、一度n(t)+1≧d(t)であると判定すると、その時点か
    ら接続規制接続終了時刻までの間に到着する呼びを無条
    件に全て接続拒否と判定する請求項4に記載の適応的呼
    接続規制制御方法。
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