JPH0738531Y2 - 建築用板の接合構造 - Google Patents

建築用板の接合構造

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JPH0738531Y2
JPH0738531Y2 JP1989011081U JP1108189U JPH0738531Y2 JP H0738531 Y2 JPH0738531 Y2 JP H0738531Y2 JP 1989011081 U JP1989011081 U JP 1989011081U JP 1108189 U JP1108189 U JP 1108189U JP H0738531 Y2 JPH0738531 Y2 JP H0738531Y2
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重治 河野
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株式会社淀川製鋼所
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、屋根板や壁板などの接合に用いられる建築用
板の接合構造に関する。
〔従来の技術〕
相隣接する建築用板の接合構造が実公昭59−15533号公
報に開示されている。この建築用板は板本体の一端側に
立下り板部を介して延出された接合片の端縁に立上り部
と立上り部から上記立下り板部側に延びる水平部とが形
成されていると共に、上記板本体の他端側には折返し状
に形成された係合片が形成されており、この建築用板の
接合は、上記水平部が吊子に形成された水平部の下に重
ねられ、この建築用板に隣接する他方の建築用板の板本
体の他端側の端部が上記吊子の水平部の上に重ねられか
つその折返し状に形成された係合片に上記吊子の水平部
の端縁から斜め下方に向けて突出された傾斜片が係合さ
れ、そして、吊子の水平部と一方の建築用板の水平部お
よび他方の建築用板の平坦な端部との間にシール材が介
装されたものであり、双方の建築用板の間には一方の建
築用板の立下り板部と接合片と立上り部と水平部と他方
の建築用板の係合片とによって囲まれる溝形空間が形成
されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、従来の接合構造においては、接合部が大きな溝
形空間に連なっているために雨水が吊子と建築用板との
隙間を通して建築用板の内部に浸入し、雨水の浸入によ
って吊子や建築用板の発錆、さらには裏張り材の性能劣
化などが生じるおそれがある。また、建築用板の板本体
表面とその直下の支持材との間には建築用板の厚さ分の
隔たりがあるが、溝形空間の表面の直下に支持材が位置
するので熱が伝わりやすい構造になっている。
本考案は以上の実情に鑑みてなされたもので、屋根板な
どの施工前の準備作業だけでなく、施工作業そのものを
容易かつ迅速に行なうことができ、その上、隣接する建
築用板の接合部に形成される溝形空間への雨水やごみの
浸入や火の粉の飛び込みを極力抑制するとともに、たと
え雨水が浸入したとしてもそれが建築用板の内部にまで
浸入することを確実に阻止して、吊子や建築用板の発
錆、裏張り材の性能劣化の防止および耐火性の向上を図
ることができる建築用板の接合構造を提供することを目
的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、第1請求項の考案による建築
用板の接合構造は、板本体の一方の端部に立下り板部を
介して外向き水平状の接合片が延出され、この接合片の
端縁に立上り部とこの立上り部の端縁から上記立下り板
部側に延びる水平部とこの水平部の端縁から上方に延び
る第2立上り部とこの第2立上り部の端縁から上記立下
り板部側に水平に延びるとともに下方に延びる立上り係
合部とを連続的に曲成してなる第一係合片が形成され、
上記板本体の他方の端部に、立下り板部とこの立下り板
部の端縁から板本体に対して折返し方向に延びる水平板
部とこの水平板部から上方に延びて上記立下り板部およ
び水平板部とともに下方に凹入した溝部を形成する立上
り部とこの立上り部の端縁から上記折返し方向に延びる
第2水平板部とこの第2水平板部から下方に延びる第2
立下り部とを連続的に曲成してなる第二係合片が形成さ
れ、このような第一および第二係合片を有する相隣接す
る二枚の建築用板のうちの一方の建築用板の第一係合片
と他方の建築用板の第二係合片とを、第一係合片の外向
き水平状の接合片に第二係合片の水平板部が当接し、か
つ、第一係合片の立上り部および水平部に第二係合片の
第2立下り部および第2水平板部がそれぞれ対向するよ
うに互いに重なり状に係合させていると共に、その重な
り部が支持板に固定される取付板部と立上り部とこの立
上り部の端縁から延びる水平部とこの水平部の端縁から
下方に延びる立下り片部とを連続的に曲成してなる吊子
によって保持され、一方の建築用板の立下り板部と他方
の建築用板の立下り板部との間に形成される溝形空間が
キャップにより塞がれているものである。
また、第2請求項の考案による建築用板の接合構造は、
上記構成のものにおいて、キャップが溝形空間に嵌め込
まれ、かつキャップの側面と一方の建築用板の立下り板
部および他方の建築用板の立下り板部とが凸部とこの凸
部に弾性を利用して嵌脱自在な凹部とにより形成される
係脱機構によって係合されているものである。
[作用] 本考案によれば、所定大きさの屋根や壁などを施工する
ために多数枚の建築用板が必要な場合でも、相隣接する
建築用板を互いに接合することによって、施工が可能で
あるから、実際の施工にあたっても、吊子の使用によっ
て互いに重なり状に係合された相隣接する二枚の建築用
板をその吊子に保持させた状態で、その他の作業を行な
えるのであり、したがって、施工作業そのものを容易安
全に、かつ迅速に行なうことができる。
しかも、相隣接する二枚の建築用板の接合部に形成され
る溝形空間がキャップにより塞がれるため、この溝形空
間への雨水やごみの浸入を従来に比べて極端に少なくす
ることができるとともに、溝形空間へ入り込む風圧の影
響も極端に少なくすることができ、また、相隣接する二
枚の建築用板それぞれの立下り板部とキャップとの隙間
を通して溝形空間に雨水が浸入したとしても、その浸入
した雨水をその溝形空間の樋機能によって建築用板の接
合方向とは直交する方向に排出させることが可能であ
り、さらに、火の粉の飛び込みも阻止して、下葺材や
梁、母屋などの支持体への熱伝導による延焼事態の発生
も軽減することができる。その上、溝形空間内に浸入し
た雨水が第一係合片の外向き水平状の接合片と第二係合
片の水平板部との当接箇所の隙間を通って毛細管現象な
どにより内部へ浸入したとしても、その浸水経路に続け
て、第一係合片の水平状接合片と第二係合片の立上り
部、この立上り部の端縁から延びる第2水平板部および
この第2水平板部から下方に延びる立下り部とにより囲
まれる空間が存在するために、この空間での減圧作用に
よって毛細管現象が断ち切られる。さらに、その空間で
の減圧作用が不十分で雨水の一部が上記第二係合片の第
2立下り部とこれに対向する第一係合片の立上り部との
間を通って毛細管現象などにより内部へ浸入したとして
も、その浸入する雨水の毛細管現象を第二係合片の立下
り板部、水平板部および立上り部により下方に凹入して
形成される溝部での減圧作用によって断ち切って、雨水
がそれ以上内部に浸入することが阻止される。このよう
に、溝形空間の樋機能とそれよりも雨水浸入経路の内部
に形成される2つの減圧用空間での毛細管現象の断ち切
り機能とによって強い風圧が作用したとしても、雨水が
建築用板の内部に浸入して建築用板や吊子の発錆、裏張
り材の性能劣化などを発生することを確実に防止するこ
とが可能である。
特に、第2請求項の考案によれば、溝形空間に嵌め込ま
れるキャップが弾性を利用した係脱機構を介して相隣接
する二枚の建築用板の各立下り板部に係合されているた
めに、一方の建築用板の第一係合片の立下り板部と他方
の建築用板の立下り板部、ならびに一方の建築用板の第
一係合片の第1立上り部と他方の建築用板の第二係合片
の第2立下り部とが相互に接近する方向に押圧されるこ
とになり、その結果、係合面圧が大きくなって、シール
性能が高められるとともに、キャップ自体の係合力も高
まり、風などによって不測に離脱するようなことがな
い。
[実施例] 第1図は第1請求項に記載した考案の実施例を示す断面
図で、1、1′は屋根板として用いられている建築用
板、2は吊子、3はキャップである。
第5図のように建築用板1,1′は平坦な板本体4の一方
の端部に該板本体4に対し直角に曲成された立下り板部
5を介して幅広の接合片6の板本体4に対し平行に延出
されており、接合片6の端縁に第一係合片7が折返し状
に形成されているのに対し、板本体4の他方の端部に板
本体4に対し直角に曲成された立下り板部8と立下り板
部8の端縁から板本体4に対して折返し方向に延びる第
二係合片9とが形成されている。
第一係合片7は、上記水平状の幅広接合片6の端縁から
上方に延びる第1立上り部10とこの第1立上り部10の端
縁から上記立下り板部5側に延びる水平部11とこの水平
部11の端縁から上方に延びる第2立上り部12とこの第2
立上り部12の端縁から上記立下り板部5側に延びる立上
り係合部14とを連続的に曲成してなるものであり、その
立上り係合部14は上記第2立上り部12の端縁から上記立
下り板部5側に延びる水平部13とこの水平部13の端縁か
ら下方に延びる立下り部15とこの立下り部15の端縁から
上記第2立上り部12側に延びる内曲げ片部71とを有して
いる。一方、第二係合片9は上記立下り板部8の端縁か
ら板本体4に対して折返し方向に延びる水平板部72とこ
の水平板部72から上方に延びて上記立下り板部8および
水平板部72とともに下方に凹入した溝部16を形成する立
上り部73とこの立上り部73の端縁から上記折返し方向に
延びる第2水平板部17とこの第2水平板部17の端縁から
下方に延びる第2立下り部18とこの第2立下り部18の端
縁から上記立上り部73側に延びる内曲げ片部19とを連続
的に曲成してなるものである。そして、二つの立下り板
部5,8には同一の高さ位置に長手方向の全長に亘って膨
出状に凸部20,21が形成されている。上記立下り部18に
はシール材42が接着されている。
以上説明した建築用板1,1′はたとえば曲げ加工された
カラー鋼板によって作られており、他方の端部の立下り
板部8と第二係合片9とを除く裏面全体にシート状の耐
火性ないし防火性の裏張り材22が貼り付けられている。
裏張り材22にはたとえばグラスウールを圧縮加工するこ
とにより得られる一定層厚のシート体が使用される。
第6図のように吊子2は端縁にエッジ状の折返し部24を
有する取付板部23に立上り部25と傾斜部26と水平部27と
立下り片部28と内曲げ片部29とを順に曲成したものであ
り、取付板部23にボルト挿通孔30が開設された長尺のも
のである。なお、吊子2は好ましくは屋根板全長にわた
って設けるのがよい。また、上記立下り片部28の外表面
と内表面にはゴムなどよりなる弾性を備えたシール材3
1,32が接着されている。なお、このシール材31,32は建
築用板側に接着してもよい。
第1図に示すようにキャップ3は平坦部33の幅方向の両
端縁に脚部34,35が直角に曲成され、それらの脚部34,35
の中間部に長手方向の全長に亘って凹部36,37が形成さ
れてなる。そして、平坦部33および脚部34,35の裏面に
裏張り材38が貼り付けられている。なお、脚部34,35の
下端は内側に折り曲げられている。
第1図から明らかなように、建築用板1,1′や吊子2は
上面に下葺材40が張設された耐水性の合板よりなる支持
板41の上に配設されるのであって、支持板41は図示して
いない支持体(たとえば梁や母屋などの屋根支持部材)
の上に組み付けられている。
相隣接する二枚の建築用板1,1′の接合部分において、
第一係合片7と第二係合片9とを、第一係合片7の水平
状接合片6の上面に第二係合片9の水平板部72が当接
し、かつ、第一係合片7の第1立上り部10および水平部
11に第二係合片部9の第2立下り部18および第2水平板
部17がそれぞれ対向するように、互いに係合させてお
り、その重なり部が吊子2によって保持される。具体的
な施工手順を説明すると、一方の建築用板1を支持板41
の上に配設した後、吊子2の取付板部23をビス50により
支持板41ないし上記支持体に固定することにより吊子2
の立上り部25と傾斜部26と水平部27と立下り片部28と内
曲げ片部29とにより第一係合片7を取り囲んで保持さ
せ、次に、隣接する他方の建築用板1′の第二係合片9
を一方の建築用板1の接合片6の上でスライドさせて該
第二係合片9を第一係合片7に嵌め込み、両係合片7,9
を重ねる。なお、下葺材40と建築用板1,1′の板本体4,4
との間には発泡ポリスチレンシートなどのバックアップ
材43が敷き込まれている。
上述のように一方の建築用板1の第一係合片7の他方の
建築用板1′の第二係合片9との重なり部が吊子2によ
って保持された状態では、第一係合片7の立上り部10と
第二係合片9の立下り部18とが対向してそれらの間にシ
ール材42が介装されていることに加え、一方の建築用板
1の第一係合片7の立下り部15と他方の建築用板1′の
立下り板部8との間に吊子2の立下り片部28が介在さ
れ、かつ、それらの相互間にシール材31,32がそれぞれ
介装されており、これによって、溝形空間Sと建築用板
1,1′の内部との間には、第一係合片7の水平状接合片
6と第二係合片9の水平板部72との当接による一次シー
ル部が形成されるとともにその一次シール部に続いて第
一係合片7の水平状接合片6と第二係合片9の立上り部
73、第2水平板部17および第2立下り部18とにより囲ま
れる減圧空間S1が形成され、かつ、この減圧空間S1に続
けてシール材42による二次シール部が形成されるととも
に、この二次シール部に続けて溝部16が形成され、さら
に、シール材31,32による三次シール部が形成されるこ
とになるため、溝形空間Sに浸入した雨水が一次シール
部の微小な隙間を通って毛細管現象により内部へ浸入し
たとしても、減圧空間S1での減圧作用によって毛細管現
象が断ち切られる。さらに、その空間S1での減圧作用が
不十分で雨水の一部が上記二次シール部の微小隙間を通
って毛細管現象により内部へ浸入することがあっても、
その浸入する雨水の毛細管現象を第二係合片9の凹入溝
部16での減圧作用によって断ち切って、雨水がそれ以上
内部に浸入することが阻止し、浸入した雨水を溝部16で
捕集して該溝部16を通じて排出させる。なお、上記シー
ル材31,32,42は必ずしも必要ではなく、建築用板同士ま
たは建築用板と吊子との係合状態において適宜採用すれ
ばよい。また、他方の建築用板1′の平坦な端部と吊子
2の傾斜部26および水平部27と第一係合片7との相互間
に裏張り材22,22が介在されている。
次に、一方の建築用板1の立下り板部5と他方の建築用
板1′の立下り板部8との間に必然的に形成される溝形
空間Sはキャップ3により塞がれている。すなわち、上
述のように吊子2によって一方の建築用板1の第一係合
片7と他方の建築用板1′の第二係合片9との重なり部
を保持させた後、キャップ3の脚部34,35を上記立下り
板部5,8の間に押し込み、立下り板部5,8や脚部34,35の
弾性を利用して凸部20,21に凹部36,37を嵌合させる。こ
うしておけば、キャップ3によって一方の建築用板1の
第一係合片7の立下り部15と他方の建築用板1′の立下
り板部8、ならびに第一係合片7の立上り部10と第二係
合片9の立下り部18とが互いに接近する方向に押圧さ
れ、それらの間に介在されているシール材31,32,42に対
する面圧が大きくなって確実なシールが行われる。ま
た、キャップ3によって火の粉が溝形空間Sに飛び込む
ことが未然に防止されるため、下葺材40、支持板41、さ
らには支持体への延焼が軽減される。さらにキャップ3
により溝形空間Sにごみが浸入することも防止される。
そのほか、上記凸部20,21と凹部36,37との嵌合位置を適
切に定めてキャップ3の平坦部33と建築用板1,1′の板
本体4,4とがフラットになるようにしておくと、段差が
生じないため外観がすっきりとして奇麗に仕上がり、キ
ャップ3と建築用板1,1′の板本体4,4とに異なる着色を
施しておけば第7図のように建築用板1,1′とキャップ
3とが交互に並んでカラフルな外観が得られる。建築用
板1,1′の接合個所を点検する場合やキャップ3を取り
替えたい場合には、キャップ3を引き上げて上記凸部2
0,21から凹部36,37を離脱させればよい。
第2図は第1図で説明した実施例の変形例を示してい
る。この変形例において第1図のものと異なる点は、キ
ャップ3の形状、凸部20,21および凹部36,37の形状だけ
である。すなわち、第2図のキャップ3の脚部34,35を
中間部の一個所で谷折り状に折曲することにより凹部3
6,37が形成されているのに対し、一方の建築用板1の立
下り板部5と他方の建築用板1′の立下り板部8とを中
間部の一個所で山折り状に折曲して凸部20,21が形成さ
れている。その他の構成および作用は第1図で説明した
ところとまったく同様である。したがって、同一または
相応する部分には同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。
第1図および第2図において、凸部20,21と凹部36,37は
第2請求項に記載した考案の係脱機構の構成要素であ
る。これらの凸部20,21と凹部36,37は、第1図および第
2図の構成に限定されず、たとえば凸部をキャップ側に
形成し、凹部を立下り板部に形成してもよい。また、キ
ャップ3は中実であってもよく、さらにその材質は金属
であることが望ましいが、難燃製の合成樹脂であっても
よい。
第3図および第4図はさらに他の変形例を示している。
これらにおいて第1図のものと異なる点は、キャップ3
の形状とキャップ3を溝形空間Sに保持させるための係
脱機構の構成だけである。
第3図の変形例では、接合片6に膨出状の係合部51を先
端に有する突起52を曲成する一方、四角筒状に曲成され
たキャップ3の突合せ端部のそれぞれに斜め上方に向く
係合片53,54を形成し、キャップ3を溝形空間Sに押し
込んで係合片53,54を係合部51に係合させる構成にして
ある。その他の構成および作用は第1図で説明したとこ
ろとまったく同様である。
第4図の変形例では、接合片6の一部を上方に膨出させ
て段差を形成し、その膨出状の段付部55の上にシール材
56を介して係合金具57を重ね合せ、ビス58によってこれ
ら三者を水密状態に結合してある。係合金具57は左右に
下拡がり状の傾斜片59,60を有し、かつ傾斜片59,60のそ
れぞれには段付状の係合部61,62が形成されている。こ
れに対し、キャップ3は脚部34,35の下端部に内向きカ
ール状の被係合部63,64を有しており、キャップ3を溝
形空間Sに押し込んで被係合部63,64を係合部61,62に係
合させる構成にしてある。その他の構成および作用は第
1図で説明したところとまったく同様である。
なお、第3図および第4図において、同一または相応す
る部分には同一符号を付して詳細な説明を省略した。
以上の実施例では建築用板1,1′を屋根板として用いて
いるが、本考案による建築用板の接合構造は、建築用板
を壁板として用いる場合には同様に適用できる。
[考案の効果] 以上のように、本考案によれば、相隣接する建築用板を
順次接合することによって、所定大きさの屋根や壁を施
工することが可能であるから、実際の施工にあたって
も、吊子の使用によって互いに重なり状に係合された相
隣接する二枚の建築用板をその吊子に保持させた状態
で、その他の作業を行なえるので、施工作業そのものを
容易安全に、かつ迅速に行なうことができる。
しかも、相隣接する二枚の建築用板の接合部に形成され
る溝形空間がキャップにより塞がれるため、この溝形空
間への雨水やごみの浸入を従来に比べて極端に少なくす
ることができるとともに、溝形空間へ入り込む風圧の影
響も極端に少なくすることができ、かつ、火の粉の飛び
込みも阻止して、下葺材や梁、母屋などの支持体への熱
伝導による延焼事態の発生も軽減することができる。そ
の上、溝形空間内に浸入した雨水が風圧などの影響を受
けて第一係合片の外向き水平状の接合片と第二係合片の
水平板部との当接箇所の隙間を通って毛細管現象などに
より内部へ浸入したとしても、その浸水経路に続けて空
間が存在するために、この空間での減圧作用によって毛
細管現象を断ち切り、さらに、その空間での減圧作用が
不十分で雨水の一部が上記第二係合片の第2立下り部と
これに対向する第一係合片の立上り部との間を通って毛
細管現象などにより内部へ浸入したとしても、その浸入
する雨水の毛細管現象を第二係合片に形成される溝部で
の減圧作用によって断ち切って、雨水がそれ以上内部に
浸入することを阻止するといったように、溝形空間の樋
機能とそれよりも雨水浸入経路の内部に形成される2つ
の減圧用空間での毛細管現象の断ち切り機能とによって
強い風圧が作用したとしても、雨水が建築用板の内部に
浸入して建築用板や吊子の発錆、裏張り材の性能劣化な
どを発生することを確実に防止することができる。
特に、第2請求項の考案によれば、溝形空間に嵌め込ま
れるキャップが弾性を利用した係脱機構を介して相隣接
する二枚の建築用板の各立下り板部に係合されているた
めに、一方の建築用板の第一係合片の立下り板部と他方
の建築用板の立下り板部、ならびに一方の建築用板の第
一係合片の第1立上り部と他方の建築用板の第二係合片
の第2立下り部とが相互に接近する方向に押圧されるこ
とになり、その結果、係合面圧が大きくなって、溝形空
間への雨水等の浸入を抑制してシール性能を一段と向上
することができるとともに、キャップ自体の係合力も高
まり、風などによって不測に離脱されることがなく、長
期間に亘って所定の機能を確実に発揮させることができ
る。
そのほか、キャップと建築用板とをフラットにしておけ
ば外観がすっきりと奇麗に仕上がり、キャップと建築用
板の板本体とに異なる着色を施しておけば、たとえば所
謂ツートンカラーのカラフルな外観が得られる。さら
に、第2請求項に記載した考案によれば、キャップの取
付施工が容易かつ確実にできる。また、キャップを自由
に着脱することができるので、キャップの取り替えや、
建築用板の接合個所の点検などに利便がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例による建築用板の接合構造を示
す断面図、第2図ないし第4図は変形例の断面図、第5
図は建築用板の一部省略断面図、第6図は吊子の断面斜
視図、第7図は実施例の部分平面図である。 1,1′…建築用板、2…吊子、3…キャップ、4…板本
体、5,8…立下り板部、6…接合片、7…第一係合片、
9…第二係合片、10…第一立上り部(立上り部)、11…
水平部、14…立上り係合部、16…溝部、18…立下り部、
20,21…凸部、28…立下り片部、36,37…凹部、S…溝形
空間。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】板本体の一方の端部に立下り板部を介して
    外向き水平状の接合片が延出され、この接合片の端縁に
    立上り部とこの立上り部の端縁から上記立下り板部側に
    延びる水平部とこの水平部の端縁から上方に延びる第2
    立上り部とこの第2立上り部の端縁から上記立下り板部
    側に水平に延びるとともに下方に延びる立上り係合部と
    を連続的に曲成してなる第一係合片が形成され、 上記板本体の他方の端部に、立下り板部とこの立下り板
    部の端縁から板本体に対して折返し方向に延びる水平板
    部とこの水平板部から上方に延びて上記立下り板部およ
    び水平板部とともに下方に凹入した溝部を形成する立上
    り部とこの立上り部の端縁から上記折返し方向に延びる
    第2水平板部とこの第2水平板部から下方に延びる第2
    立下り部とを連続的に曲成してなる第二係合片が形成さ
    れ、 このような第一および第二係合片を有する相隣接する二
    枚の建築用板のうちの一方の建築用板の第一係合片と他
    方の建築用板の第二係合片とを、第一係合片の外向き水
    平状の接合片に第二係合片の水平板部が当接し、かつ、
    第一係合片の立上り部および水平部に第二係合片の第2
    立下り部および第2水平板部がそれぞれ対向するように
    互いに重なり状に係合させていると共に、その重なり部
    が支持板に固定される取付板部と立上り部とこの立上り
    部の端縁から延びる水平部とこの水平部の端縁から下方
    に延びる立下り片部とを連続的に曲成してなる吊子によ
    って保持され、 一方の建築用板の立下り板部と他方の建築用板の立下り
    板部との間に形成される溝形空間がキャップにより塞が
    れていることを特徴とする建築用板の接合構造。
  2. 【請求項2】キャップが溝形空間に嵌め込まれ、かつキ
    ャップの側面と一方の建築用板の立下り板部および他方
    の建築用板の立下り板部とが凸部とこの凸部に弾性を利
    用して嵌脱自在な凹部とにより形成される係脱機構によ
    って係合されている第1請求項に記載した建築用板の接
    合構造。
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