JPH073778B2 - 蛍光ランプ - Google Patents

蛍光ランプ

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JPH073778B2
JPH073778B2 JP12637686A JP12637686A JPH073778B2 JP H073778 B2 JPH073778 B2 JP H073778B2 JP 12637686 A JP12637686 A JP 12637686A JP 12637686 A JP12637686 A JP 12637686A JP H073778 B2 JPH073778 B2 JP H073778B2
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phosphor
fluorescent lamp
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color
fading
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順悦 秋山
久美 新羅
明 田屋
泰彦 萩原
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は蛍光ランプに関し、更に詳しくは褪色防止形高
演色蛍光ランプの改良に係る。
(従来の技術) 一般の蛍光ランプは、可視波長域から313nm及び365nmの
水銀輝線発光を含む400nm以下の短波長域にまで発光を
有している。このような400nm以下の発光エネルギーは
各種の物体色を褪色させることが知られている。このた
め、美術館や色彩を重要視する物体色の展示等の照明に
は、短波長側の発光エネルギーを遮断した褪色防止形蛍
光ランプが使用されている。
この褪色防止形蛍光ランプは、ガラス管内面に可視光線
を透過又は反射し、紫外線を吸収する褪色防止層を被着
し、更に該褪色防止層上に可視域波長範囲で発光する蛍
光体層を被着させた構造を有している。そして、発光体
層から放射される紫外線を褪色防止層で吸収することに
より、物体色の褪色を防止している。
ところで、従来、こうした褪色防止形で演色AAA形を示
す蛍光ランプとしては特開昭54−102071号公報に記載さ
れているものが知られている。
しかしながら、この蛍光ランプでは、蛍光体層として色
度点が大きく異なる蛍光体を4種類も混合したものを使
用しているため、この蛍光ランプを量産設備で製造する
場合には色度調整が非常に困難である。また、この蛍光
ランプの蛍光体層に使用されているマンガン付活ケイ酸
亜鉛光体(ZnSiO4:Mn)は、蛍光ランプを長時間点灯し
たときの劣化が大きいため、点灯中にランプ光色が変化
したり、ランプ光束も低下する等の問題があった。
一方、近年は美術館内の照明も展示物や展示内容によっ
て蛍光ランプの光色を電球に近づけて照明効果を高める
傾向がある。例えば、油絵などの洋館、日本画には相関
色温度が約5000Kのランプが用いられるが、浮世絵、掛
軸などには相関色温度が約3000Kのランプが要求される
ようになってきている。
ところが、前記特開昭54−102071号公報の蛍光ランプで
は、後者の相関色温度3000Kが得られない。
また、その他の公知の褪色防止形蛍光ランプでも、演色
AAA形を示し、しかも電球色を示すものは知られておら
ず、関係方面より電球と何程度の高演色ランプの開発が
要望されていた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
り、蛍光ランプの利点である長寿命、高効率を維持しな
がら、電球と同じ照明効果が得られる低色温度(電球
色)を示す高演色の褪色防止形ランプを提供することを
目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段と作用) 本発明の蛍光ランプは、ガラス管と、該ガラス管内面に
被着され、可視光線を透過又は反射し紫外線を吸収する
褪色防止層と、該褪色防止層上に被着され、可視域で発
光する蛍光体層とを有する蛍光ランプにおいて、前記蛍
光体層が、 一般式、 M5-xX(PO4)3:Eux (ただし、Mは2.5〜4.0グラム原子のBa、0.5〜2.0グラ
ム原子のCa及び0.01〜1.0グラム原子のMgからなり、X
はF、Cl、Brから選択される少なくとも1種、0.01<x
≦0.25)にて表わされ、450〜500nmの波長範囲に発光ピ
ークを有する2価のユーロピウムで付活されたアルカリ
土類金属ハロリン酸塩蛍光体からなる第1の蛍光体と、 620〜640nmの波長範囲に発光ピークを有し、かつ120〜1
50nmの半値幅を有するスズ付活正リン酸ストロンチウム
・マグネシウム蛍光体からなる第2の蛍光体と、 650〜660nmの波長範囲に発光ピークを有するマンガン付
活フロロゲルマニウム酸マグネシウム蛍光体からなる第
3の蛍光体とを混合した蛍光体からなることを特徴とす
るものである。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明において、ガラス管内面に被着される褪色防止層
としては、一般的に用いられている酸化チタン、酸化セ
リウム等を挙げることができる。
本発明において、蛍光体層を構成する第1の蛍光体、す
なわち2価のユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロリ
ン酸塩蛍光体は、450〜500nmの波長範囲に発光ピークを
有するものである。この第1の蛍光体は、Baを主成分と
し、Caの量を変化させることにより発光のピーク波長を
変化させることができ、Mg及びEuの量を変化させること
により蛍光体の温度特性及び輝度の向上を図ることがで
きる。以下、第1の蛍光体の各元素の作用及び含有量の
限定理由を説明する。
Caは約1.0グラム原子にすると第1の蛍光体の発光のピ
ーク波長が約500nmと最大になるが、Caが0.5グラム原子
未満又は2.0グラム原子を超えると、蛍光体色度のy値
が急激に低下して所定のランプ色度が得られない。
Mgは上述したように温度特性及び輝度の向上に大きく寄
与するものであるが、0.01グラム原子未満又は1.0グラ
ム原子を超えると、この効果が顕著でなくなる。
Euも輝度向上に大きく寄与するものであるが、0.01グラ
ム原子未満の場合には得られる蛍光体の輝度が著しく低
下し、一方0.25グラム原子を超えると価格が高価になる
だけで輝度の大幅な向上はみられない。更に好ましいEu
の含有量の範囲は、0.05<x<0.20である。
上記の第1の蛍光体は次のようにして容易に製造するこ
とができる。まずBa、Ca、Mg、F、Cl、Br、P及びEu源
となる各々の酸化物、リン酸塩、炭酸塩、アンモニウム
塩等の化合物を所定量秤量した後、例えばボールミルに
てこれらの原料を十分に粉砕・混合する。次に、得られ
た混合物をアルミナ製又は石英製のルツボに収容し、大
気中で800〜1200℃の温度下にて1〜5時間焼成する。
この後、焼成物を冷却、粉砕、選別、洗浄、ろ過、乾燥
及び選別を行なうことにより第1の蛍光体を容易に製造
することができる。
また、コンピュータシミュレーションの結果、上記第1
の蛍光体に、第2の蛍光体としてスズ付活正リン酸スト
ロンチウム・マグネシウム蛍光体及び第3の蛍光体とし
てマンガン付活フロロゲルマニウム酸マグネシウム蛍光
体を混合すれば、得られる蛍光ランプの演色性を向上で
きることが判明した。
第2の蛍光体であるスズ付活正リン酸ストロンチウム・
マグネシウム蛍光体は、620〜640nmの波長範囲に発光ピ
ークを有し、120〜150nmの半値幅を有するものである。
第3の蛍光体であるマンガン付活フロロゲルマニウム酸
マグネシウムは、650〜660nmの波長範囲に発光ピークを
有するものであり、特に赤色(R9)の演色評価数の改善
に効果がある。
なお、これら第1〜第3の蛍光体の配合比率は、第1の
蛍光体10〜35%、第2の蛍光体60〜87%、第3の蛍光体
3〜20%であることが望ましい。
ここで、第1の蛍光体の配合比率が10%未満ではJIS Z9
112−1983の電球色区分の2600Kより色温度が低くなり、
一方35%を超えると逆に色温度が3150Kより高くなるた
め適当でない。また、第2の蛍光体も同様に配合比率が
60%未満では色温度が高くなり、一方87%を超えると色
温度が低くなり、いずれも上記の色温度範囲外となり、
所定の特性を有する蛍光ランプが得られない。更に、第
3の蛍光体の配合比率が3%未満では赤色の演色評価数
を改善する効果が少なく80以上のR9が得られず、一方20
%を超えるとランプ価格が高価になるばかりでなく全体
に対する赤色成分量が多すぎて同じく80以上のR9が得ら
れない。
このような本発明の蛍光ランプによれば、蛍光ランプの
利点である長寿命、高効率を維持しながら、電球と同じ
照明効果を得ることができる。また、物体色の褪色の原
因となる紫外線を発光することはない。更に、蛍光体層
を構成する蛍光体は3種だけあるので、色度調整等の製
造面でも有利である。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
まず、本発明に係る褪色防止形蛍光ランプを第1図を参
照して説明する。第1図において、管径32.5mmのガラス
管1の内面には、酸化チタン、酸化セリウム等からなる
褪色防止層2が被着されている。また、この褪色防止層
2上には、蛍光体層3が被着されている。更に、ガラス
管1の両端部には、放電電極4、5が設けられている。
次に、下記第1表に示すNo.1〜3(第1の蛍光体)、N
o.4(第2の蛍光体)及びNo.5(第3の蛍光体)の蛍光
体を用い、以下のような条件で実際に実施例1〜3の蛍
光ランプを製造した。上記No.1〜5の蛍光体の分光分布
を第2図に示す。なお、第2図中の番号はそれぞれの蛍
光体のNo.に対応する。また、これら実施例1〜3の蛍
光ランプの製造条件の一部を下記第2表に示す。
実施例1 まず、ガラス管内面に粒径0.05μmの酸化チタンを0.35
mg/cm2の割合で塗布被着した後、所定温度でベーキング
して褪色防止層を形成した。次に、第1表のNo.1、4及
び5の蛍光体を第3図に示すように色温度3000K、偏差
±0となるような比率(第2表に表示)で混合し、この
混合物を褪色防止層上に塗布被着して蛍光体層を形成し
た。更に、通常の方法にしたがって放電電極4、5を形
成し、20ワット形の蛍光ランプ(La)を試作した。
実施例2 まず、ガラス管内面に粒径0.04μmの酸化チタンを0.45
mg/cm2の割合で塗布被着した後、所定温度でベーキング
して褪色防止層を形成した。次に、第1表のNo.2、4及
び5の蛍光体を第3図に示すように色温度2600K、偏差
±0となるような比率(第2表に表示)で混合し、この
混合物を褪色防止層上に塗布被着して蛍光体層を形成し
た。以下、実施例1と同様にして20ワット形の蛍光ラン
プ(Lb)を試作した。
実施例3 まず、ガラス管内面に粒径0.06μmの酸化チタンを0.25
mg/cm2の割合で塗布被着した後、所定温度でベーキング
して褪色防止層を形成した。次に、第1表のNo.3、4及
び5の蛍光体を第3図に示すように色温度3150K、偏差
±0となるような比率(第2表に表示)で混合し、この
混合物を褪色防止層上に塗布被着して蛍光体層を形成し
た。以下、実施例1と同様にして20ワット形の蛍光ラン
プ(Lc)を試作した。
これら実施例1〜3の蛍光ランプ及び20ワット形の普通
形電球(比較例、Ld)のランプ特性を第2表に示す。な
お、第2表にはJIS Z9112−1983の規格を併記する。ま
た、第4図にこれらのランプの分光分布を示す。
第2表から明らかなように、実施例1〜3の蛍光ランプ
は、JIS Z9112−1983に定められた演色性区分で演色AAA
形、光源色区分で電球色の各演色評価数を大幅に上回る
数値を示している。また、実施例1〜3の蛍光ランプ
は、最も基本的な光源である普通形電球(比較例)と比
べて演色評価数はほぼ同等であり、しかも全光束及び寿
命はそれぞれ約4倍となっている。更に、第4図から明
らかなように普通形電球(Ld)では褪色の原因となる紫
外線が若干認められるのに対し、実施例1〜3の蛍光ラ
ンプ(La、Lb、Lc)では紫外線は全く検出されない。
そして、実施例1〜3の蛍光ランプの蛍光体層は、わず
かに3種の蛍光体を混合したものであるので、色度調整
等のランプ製造面からも有利である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、長寿命、高効率を
維持しながら、電球と同じ照明効果を得ることができ、
しかも製造面でも有利な褪色防止形の蛍光ランプを提供
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る蛍光ランプの断面図、第2図は本
発明の実施例1〜3の蛍光ランプに用いられた蛍光体の
分光分布図、第3図は本発明の実施例1〜3の蛍光ラン
プの光色を示す色度図、第4図は本発明の実施例1〜3
の蛍光ランプ及び普通形電球の分光分布図である。 1…ガラス管、2…褪色防止層、3…蛍光体層、4、5
…放電電極。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス管と、該ガラス管内面に被着され、
    可視光線を透過又は反射し紫外線を吸収する褪色防止層
    と、該褪色防止層上に被着され、可視域で発光する蛍光
    体層とを有する蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層が、 一般式、 M5-xX(PO4)3:Eux (ただし、Mは2.5〜4.0グラム原子のBa、0.5〜2.0グラ
    ム原子のCa及び0.01〜1.0グラム原子のMgからなり、X
    はF、Cl、Brから選択される少なくとも1種、0.01<x
    ≦0.25)にて表わされ、450〜500nmの波長範囲に発光ピ
    ークを有する2価のユーロピウムで付活されたアルカリ
    土類金属ハロリン酸塩蛍光体からなる第1の蛍光体と、 620〜640nmの波長範囲に発光ピークを有し、かつ120〜1
    50nmの半値幅を有するスズ付活正リン酸ストロンチウム
    ・マグネシウム蛍光体からなる第2の蛍光体と、 650〜660nmの波長範囲に発光ピークを有するマンガン付
    活フロロゲルマニウム酸マグネシウム蛍光体からなる第
    3の蛍光体とを混合した蛍光体からなることを特徴とす
    る蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】演色評価数が、JIS Z9112−1983に定めら
    れた演色性区分で演色AAA形を示し、光源色区分で電球
    色に属することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の蛍光ランプ。
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AU2008201655B2 (en) * 2008-04-15 2011-06-02 Jenn-Wei Mii Light Illluminating Element
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