JPH073731A - 蓄放熱装置 - Google Patents

蓄放熱装置

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JPH073731A
JPH073731A JP5149024A JP14902493A JPH073731A JP H073731 A JPH073731 A JP H073731A JP 5149024 A JP5149024 A JP 5149024A JP 14902493 A JP14902493 A JP 14902493A JP H073731 A JPH073731 A JP H073731A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は寒冷時に生じ易い、屋外にて使用す
る反射鏡及び標識などの結露、凍結、着雪防止機能をも
った蓄放熱装置に関する。 【構成】 鏡面又は標識板よりなる金属プレート集放熱
部の裏側に遠赤外線放射部を設置し、その裏に融点−50
℃〜0℃のゲル状蓄熱剤を熱伝播可能な容器に入れて設
置し、その裏に反射器を設置し、さらにその裏面に断熱
材を設置し、その裏に裏板を設けて一体化したことを特
徴とする蓄放熱装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は寒冷時に生じ易い、屋外
にて使用する反射鏡及び標識などの結露、凍結、着雪防
止機能をもった蓄放熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】道路反射鏡や車のサイドミラー、標識な
どは交通の安全装置であるが秋から春の寒冷時、鏡面や
標識面が結露、凍結や着雪で役立たなく、道路交通の危
険が生じるため、その解決が強く望まれている。
【0003】寒冷時の夜間から朝にかけて鏡面や標識面
が結露、凍結、着雪する主要な原因は次のようである。
夕方からの気温の低下サイクルから、早朝の気温の上昇
サイクルの始めにかけて、鏡面や標識が露点温度より低
くなり、結露や氷粒が付着したり雪が付着することであ
る。したがって、この防止には鏡面や標識面の温度を周
囲の気温よりできるだけ高くすればよい。
【0004】従来の公知例として知られている実開昭61
−198901号及び特開平4−97004 号公報では、反射鏡の
鏡面の間に潜熱蓄熱層を形成することが提案されている
が、全国各地域や時期により気温は大きく違っている。
従って、特定温度でしか潜熱を発生しない潜熱蓄熱層を
利用するものは1年を通してうまく作動するとは限らな
い。このように温度の大きく違う中で効果を上げるため
には、顕熱蓄熱の利用の方が適している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一定の温度内において
は、顕熱蓄熱の3〜4倍の蓄熱量があっても他の温度
域、特に0℃以下の温度域で水の約1割以下になるもの
は、全国各所で使用される反射鏡や標識用の蓄熱剤とし
ては不向きである。又蓄熱層を鏡面と裏板の間に形成す
ることはよい方法だが、裏板側に断熱材料を入れないと
裏面方向よりも放熱するため効果が大幅に低下する。
【0006】また特開平2−204508号公報では、道路反
射鏡面板と裏板との間で鏡面側に液状の蓄熱剤入り容器
を設置し、裏板側に断熱材を配置して、昼間の外気温の
高い時間帯に鏡面より集熱して、夜間から早朝にかけて
外気温が低くなったとき、蓄熱剤より鏡面を温め外気近
傍温度より鏡面温度を高く保持することが提案されてい
る。
【0007】この方法での問題は、早朝からの外気温の
上昇するとき液状蓄熱剤が対流し、蓄熱剤の温度が上部
で上がりその下部ではかなり遅れて温度上昇する。この
ため、鏡面の下部は外気温が上昇をはじめても、蓄熱剤
の下部の温度上昇が遅れるので鏡面の下部の温度上昇も
遅れ、その間外気温より鏡面が低いことが生じて鏡面が
曇ることがある。さらに夜間から早朝にかけて外気温が
低くなるとき、内部の蓄熱剤が対流し、蓄熱剤の放熱が
促進され蓄熱効果が低下する。
【0008】また特開平5−25808 号公報では、道路標
識の標識板の裏にポリエチレングリコール等の液体と水
の配合液に高吸水樹脂を1〜5%添加し、膨潤ゲル化さ
せてスポンジに含浸して容器に入れた蓄熱剤を使用する
ことが提案されている。
【0009】この方法では蓄熱剤の対流現象による効率
の低下は解消される。しかし、蓄熱剤への集熱及び蓄熱
剤からの放熱の熱伝導のみによる場合、銅にくらべ1000
分の1の熱伝導スピードの液体蓄熱剤を使用するかぎ
り、充分効率的な方法とはいえない。このため、蓄熱剤
の量をふやしても、集放熱の伝導スピードが遅いため効
果が頭打ちとなる。
【0010】以上のように従来から提案されている技術
は、幅広い気象条件の中では充分な機能となっていな
い。
【0011】本発明は屋外で使用される、交通安全のた
めの道路反射鏡及び車のサイドミラーの鏡面又は、標識
はその表面温度が放射冷却により、周囲の空気の温度よ
り低くなることにより結露する。本発明は、このような
道路反射鏡車のサイドミラー又は標識に温度の低下サイ
クルから上昇サイクルまで、充分効果のある結露、凍結
及び着雪防止機能を持たせることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、これらの課題
を解決することを目的としたものであって、金属プレー
ト製の鏡面又は標識の表示面裏面に遠赤外線放射体を添
加、ブレンドしたゲル状蓄熱剤を熱伝播可能に設置し、
次いで断熱材を密着して配置して、金属プレートと、蓄
熱剤と反射器と断熱材と裏板とを用いて一体化するか又
は金属プレートの裏面に熱伝播可能的に透出ロスの少な
い蓄熱剤入り容器を設置し、次いで反射器、その次に断
熱材を密着して配置し、さらに裏板により一体化するこ
とにより達成される。
【0013】蓄熱部は本設備の主要部であるが、蓄熱剤
としては、使用温度範囲の中で均一な比熱をもつ顕熱を
蓄熱するものであって、性状としてはゲル状物が用いら
れる。又本発明の蓄熱剤の中に、遠赤外線放射体をブレ
ンドする。即ち、遠赤外線放射体をブレンドすれば、金
属プレートにて集熱したエネルギーを熱伝播的に遅れを
少なく蓄熱剤に蓄熱することが可能である。又蓄熱剤か
ら金属プレートへの放熱時もこの放射体より遠赤外線を
放射することにより能率よく放熱することができる。
又、ゲル状蓄熱剤とすることにより、振動に強くなる上
に対流現象がなくなるので蓄熱剤の放熱効果がアップす
ることと、金属プレートの各部の温度むらが少なくな
る。
【0014】蓄熱剤としては、−50℃位から+50℃まで
の広い温度範囲の全域において、液体状態のエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル等の水溶液が用いられる。
【0015】遠赤外線放射体としては、常温域において
放射率が高く、放射波長領域は、蓄熱剤の吸収波長帯の
3〜10ミクロンを放射するようセラミックス、ジルコニ
ア、チタニア、アルミナ等を適当に混合して使用する。
【0016】遠赤外線放射体入りゲル状蓄熱剤はどのよ
うな方法によって製造してもよい。例えば、市販の高吸
水性樹脂とセラミックスを混合したものを適量用いてゲ
ル状とさせるか、あるいは水溶性ポリマーを10重量%を
溶解後、架橋剤を0.5 重量%添加混合してもよい。
【0017】遠赤外線放射部としては、ポリエチレンに
遠赤外線セラミックスの粉体を添加してフィルムとして
一体化したものでよい。熱伝導緩衝材としては、高発泡
ポリエチレンフォームを網状に打抜きしたものがよい。
反射器としては、プラスチックとアルミのラミネートフ
ィルムがよい。又断熱材としては、ウレタンフォームや
発泡スチロール等が用いられる。
【0018】
【実施例】
実施例1 本発明による実施例について更に詳細に説明する。図1
は、本発明の集放熱部を道路反射鏡としたときの断面図
である。図2は、蓄熱剤を入れる容器の一部を切欠いた
斜視図である。
【0019】図1において、1は適当な曲率の鏡面1A
をもった金属プレート集放熱部としての鏡面板、2は適
当な内容物の収容空間をもって一体に接合された裏板、
3は前記鏡面板の上方に突出して設けた庇である。本発
明においては、鏡面板1の鏡面内側に接して遠赤外線放
射部19を入れる。次にこれに密着して熱伝導緩衝材38を
入れる。この裏に密着して容器4を収納し、この容器4
内に遠赤外線放射体入り蓄熱剤を充填し、この蓄熱剤入
り容器4の背面に断熱材6Aを密着して設け、この断熱
材6Aと裏板2の間に更に断熱材6Bを設け、反射鏡板
1の表面に結露、凍結、着雪を防止するよう構成したも
のである。
【0020】7は本発明の鏡面板1と裏板2とを一体に
結合する鏡面裏板締付部、8は裏板2の背面に取付ける
支持板、9は連結片、10は取付板8に連結片9を枢支す
るための枢軸、11は支持板8と連結片9との間の位置決
め用止金、12は止金を嵌合するための円弧状の長溝、13
は連結片9を支持する柱、14はその締め金具を示す。蓄
熱剤としては−50℃程度から+50℃までの広い温度範囲
の全域において、体積当たりの蓄熱量が大きく、低温で
凍結せず毒性がなく3〜10ミクロンの遠赤外線を放射
し、しかも長期に安定したゲル状蓄熱剤がよい。
【0021】又、この蓄熱剤と容器の適合性も充分考慮
する必要がある。本発明では前記の条件を考えて、例え
ば直径800 mmφの鏡を使用する場合、エチレングリコー
ルと水との配合液に、遠赤外線放射用セラミックスを混
合した高吸水性樹脂を2.5 %添加して容器4に注入して
使用する。ゲル状蓄熱剤5は容器4に入れて熱伝導緩衝
材18と断熱材6Aとの間に取り付ける。800 mmφの道路
反射鏡の場合、鏡面の曲率半径は3000mmが適当である。
【0022】鏡面のこの湾曲に対して、蓄熱剤5を入れ
る容器4が熱伝導緩衝材18、遠赤外線放射部19を介し
て、鏡面板1の内側1Bに密着することが望ましい。
又、鏡面板1の中心部と外周部の単位面積当たりの蓄熱
剤体積がほぼ同じであることが望ましい。さらに前記に
説明したように使用温度が−50℃から+50℃までの間と
なるので蓄熱剤5の体積膨張に対しても容器4が破損し
たり、蓄熱剤5が外部に散逸しないことが必要である。
又、集熱部より取入れた熱エネルギーにより遠赤外線放
射部を介して放射される遠赤外線線が蓄熱剤まで良熱伝
播的に結合されるので時間の遅れがなく効率的に蓄熱す
る。
【0023】これらの条件を考えて本発明では容器4は
例えばポリエチレン低温シール性フィルムとポリエチレ
ンフィルムとポリプロピレンフィルムとを貼り合わせた
3層フィルムを使用して丸形の容器を使用しているが、
これのみに限定するものではない。ゲル状蓄熱剤5が鏡
面全面にわたりほぼ同じ体積になるよう、蓄熱剤を入れ
る容器4はフィルム2面を一定間隔で均等液量シール1
5、外周シール16と共に透出ロスを押さえるように構成
する。容器4には蓄熱剤5を入れる注入口17を設ける。
【0024】蓄熱剤容器の裏には、アルミラミネートフ
ィルムによる反射器20を配置する。この反射器により遠
赤外線を反射する。反射器20と裏板2との間には、断熱
材6A,6Bを入れる。断熱材6A,6Bを例えば、40
mm厚×800 mmφと200 mm厚×400 mmφの2枚を貼り合わ
せたものをポリエチレンフィルムの袋に入れて防水して
設置する。昼間外気温の高い時間帯に鏡面より、より多
く集熱して蓄熱剤5へ伝熱して蓄熱する。夜間から早朝
にかけて外気温が低下してくるとき、蓄熱剤5より放射
された遠赤外線は鏡面裏の遠赤外線放射部に吸収され、
鏡面板1に伝熱し、鏡面1Aを内部より温め、その温度
を外気周辺温度より高く保持するものである。又蓄熱剤
をゲル状にすることにより、蓄熱した熱エネルギーを長
時間かけて放熱する。
【0025】又、断熱材として使用するスポンジはその
弾力を用いて蓄熱剤容器4を熱伝導緩衝材を介して、鏡
面内部1Bに密着させるよう構成して緩衝材の役目をさ
せている。
【0026】本発明による道路反射鏡Aと、従来の曇り
防止装置なしの道路反射鏡Bとを比較試験した結果を図
3に示す。
【0027】図3に示す通り10日間の観測は冬期毎朝6
時30分に鏡面温度及びその周辺の温度を記録しグラフ化
したものであり、本発明の反射鏡鏡面温度(A)は、観
測期間全域に亘って従来の防止機能のない反射鏡鏡面温
度(B)より高く又周囲温度(C)よりも高い温度を示
している。従来品(B)は、周辺温度(C)とは同様の
温度を示している。
【0028】次に本発明による道路反射鏡と、特開平2
−204508号公報で提案されている方式の曇り防止装置付
道路反射鏡、以下従来品(D)について比較試験した結
果を図4に示す。
【0029】図4は、上記の両者を24時間鏡面及びその
周辺の温度を記録しグラフ化したものであり、本発明に
よる反射鏡鏡面温度は、従来品(D)に比べ夜間から朝
10時にかけて高い温度を示している。これは、遠赤外線
放射体入りゲル状蓄熱剤を使用しているための効果であ
り、温度の上昇する時間帯では反射鏡の鏡面より外気の
熱エネルギーを取り込み鏡面裏の遠赤外線放射部に伝熱
後、遠赤外線を放射し、熱伝導緩衝材を介して蓄熱剤に
熱伝播的に伝熱蓄熱される。温度の低下する時間帯で
は、蓄熱剤より放射された遠赤外線は熱伝導緩衝材を介
して鏡面裏の遠赤外線放射部に熱伝播的に伝熱し、さら
に鏡面に熱伝導され、鏡面を加温する。蓄熱剤をゲル化
することにより対流現象をなくし、蓄熱エネルギーの利
用効率をアップする。又、鏡面の上部、下部の温度差を
少なくする。鏡面と蓄熱剤とは熱伝導でなく遠赤外線に
よる熱線伝播的に伝熱することにより伝熱時間の遅れを
なくし、早朝気温の上昇時の鏡面の温度上昇の遅れをな
くすることができる。以上の比較試験結果により、本発
明による反射鏡は極めて有効な曇り防止効果を示してい
る。
【0030】実施例2 本発明による他の実施例について更に詳細に説明する。
図5は本発明による道路標識の断面図である。図5にお
いて21は適当な平面の標識面をもった適当な厚さの金属
板よりなる標識板、25は適当な内容物の収容空間をもっ
て一体に接合した裏板である。
【0031】本発明においては標識板21の表に外部遠赤
外線放射器36を設け、その表に反射フィルム35を貼り合
わせ、標識板21の裏に遠赤外線放射器36Aを設置し、こ
れらの裏に熱緩衝材37を設け、この裏に蓄熱剤を入れる
容器23を収納し、この容器23内に蓄熱剤22を充填し、こ
の蓄熱剤入り容器23の背面に反射器34を設置し、反射器
34と裏板25との間に断熱材24を設け、標識板21の標識面
21Aに結露、凍結、着雪を防止するように構成したもの
である。
【0032】26は本発明の標識板を連結金具27に結合し
支持する支持金具で、その横方向の位置合わせ結合を、
位置決め用止金28により行う。標識板21を道路上部に設
置するために、柱20から横に突き出した腕金具29に、締
め金具31により標識板21の連結金具27と結合する。蓄熱
剤は、−50℃程度から+50℃までの広い温度範囲におい
て比熱、蓄熱量が大きく、液状で遠赤外線を放射し無毒
なもので長期にわたり変質の少ないものがよい。又、蓄
熱剤と容器の適合性も充分考慮する必要がある。
【0033】本発明では、前記の条件を考えて、例え
ば、縦1.5 m×横2.0 mの標識を使用する場合、蓄熱剤
容器23には、エチレングリコールと水の配合液にセラミ
ックス粉末を添加した吸水樹脂を1%〜5%添加する。
この樹脂を添加すると、ポリエチレングリコールと水の
配合液を吸収、膨潤して全体がゲル状となる。
【0034】標識板21の表には、ポリエチレンフィルム
にセラミックス粉を練り込んでなる外部遠赤外線放射器
36を密着させ、その表にアルミ箔等の高輝度な反射シー
ト35を標識表示文字として絵模様にカットして貼付す
る。
【0035】標識板21の裏には、セラミックス粉を練り
込んだ遠赤外線放射器36、その裏に熱緩衝材38を設置
し、この裏に蓄熱剤入り容器23を配置し、この裏に断熱
材24を配置し、裏板25に合体し、支持金具26にて筐体中
に収納する。
【0036】図7の蓄熱剤を入れる容器23には、注入口
33を設ける。標識板21と蓄熱剤22を入れる容器23の間に
は熱緩衝材38を入れる。熱緩衝材38は、例えば、0.5 t
発泡ポリエチレンを網状にして設置する。蓄熱剤22を入
れる容器23と裏板25との間に入れる断熱材24は40tのポ
リエステル系ポリウレタンフォームを防水するために、
ポリエチレンフォームの袋に入れて収容する。昼間外気
温の高い時間帯に、標識板21より、より多く集熱して蓄
熱剤22へ伝熱蓄熱する。夜間から早朝にかけて外気温が
低下したとき、蓄熱剤22から標識板21側よりのみ放熱す
るよう構成することにより標識板21を加温し、その温度
を外気周辺温度より高く保持するものである。
【0037】従来は熱緩衝材38は朝から外気温の上昇時
に、標識板21が集熱して蓄熱剤22へ伝熱蓄熱する際、蓄
熱剤は熱容量が大きいためにすぐには温度が上がらず、
外気温の温度上昇より数時間遅れて温度が序々に上昇す
る。このため、朝外気温の上昇時標識面が曇ることがあ
った。本発明ではこの点を解消するために熱緩衝材38を
設けたもので外気温の上昇時、標識板21の温度上昇が遅
れないようにし、外気温の低下時には、急激な放熱を緩
衝するよう構成したものである。
【0038】又、蓄熱剤を入れる容器23と裏板25の間に
入れている断熱材24は裏板25側より放熱することを防止
する。この他に、蓄熱剤を入れる容器23を、熱緩衝材38
や標識板21に弾力を用いて密接させる役目を持ってい
る。
【0039】次に、本発明の道路標識(E)と曇り防止
機能のついていないアルミ板のみの道路標識(以下従来
品(F)という)と周囲温度(G)について比較試験し
た状況を図6に示す。
【0040】図6は、上記の両者を24時間標識面及びそ
の周辺の温度を記録し、グラフ化したものであり、本発
明の標識面の温度は従来品(F)に比べて夜間から早朝
に高い温度を示している。これは、夕方から周辺の温度
が低下し始めてから蓄熱剤から放出される蓄熱エネルギ
ーにより標識面を加温するためである。以上の比較試験
結果により、本発明の標識は極めて有効な曇り防止効果
を示している。
【0041】
【発明の効果】本発明のものは、道路の交差点や見通し
の悪い場所に設ける道路反射鏡や車のサイドミラー、道
路標識などの改良に関するもので、蓄熱装置を内蔵する
ことにより寒冷時や多湿な日及び雪の日の反射鏡の鏡面
や道路の標識の標識面の結露、凍結、着雪を防止し、道
路交通の安全性を高めることができる顕著な効果がある
ものである。
【0042】従来の結露、凍結、着雪防止対策として
は、電気ヒーターを内蔵する方法があるが、電気を引込
む電気工事が面倒な上、ヒーターの寿命、電気代などの
問題があった。蓄熱剤を使用する方法もあるが、蓄熱時
間の遅れ、蓄熱保持時間の不足などで十分な効果がな
く、交通安全上問題があった。本発明では蓄熱装置の蓄
熱、放熱を遠赤外線による熱伝播により、伝熱の遅れを
なくし、効果を大幅に増大することができたもので工業
上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施態様の一例を示す要部を断
面とした一部切欠断面図である。
【図2】図2は蓄熱剤を入れる容器の一例を示す一部切
欠斜視図である。
【図3】図3は本発明の道路反射鏡(A)と従来品
(B)及び(D)との性能を比較して測定した温度変化
の挙動を示すグラフである。
【図4】図4は本発明の道路反射鏡(A)と従来品
(B)及び(C)との性能を比較して測定した温度変化
の挙動を示すグラフである。
【図5】図5は本発明の実施態様の一例を示す要部を断
面とした一部切欠断面図である。
【図6】図6は本発明の道路標識(E)と従来品(F)
との性能を比較して測定した温度変化の挙動を示すグラ
フである。
【図7】図7は蓄熱剤を入れる容器の一例を示した一部
切欠断面図である。
【符号の説明】
1 鏡面板 1A 鏡面 1B 鏡面内部 2 裏板 3 庇板 4 遠赤外線放射体入り蓄熱剤を入れる容器 5 遠赤外線放射体入り蓄熱剤 6A 断熱材 6B 断熱材 7 鏡面裏板締付部 8 支持板 9 連結片 10 枢軸 11 位置決め用止金 12 長溝 13 柱 14 締め金具 15 均等液量シール 16 外周シール 17 注入口 18 熱伝導緩衝材 19 遠赤外線放射部 20 反射器 21 標識板 21A 標識面 22 蓄熱剤 23 蓄熱剤を入れる容器 24 断熱剤 25 裏板 26 支持金具 27 連結金具 28 位置決め用止金 29 腕金具 30 柱 31 締め金具 33 注入口 34 反射器 35 反射シート 36 外部遠赤外線放射器 37 内部遠赤外線放射器 38 熱緩衝材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属プレート集放熱部の裏側に遠赤外線
    放射部を設置し、その裏に融点−50℃〜0℃のゲル状蓄
    熱剤を熱伝播可能な容器に入れて設置し、その裏に反射
    器を設置し、さらにその裏面に断熱材を設置し、その裏
    に裏板を設けて一体化したことを特徴とする蓄放熱装
    置。
  2. 【請求項2】 金属プレート集放熱部の裏側のゲル状蓄
    熱剤内に、蓄熱剤に対して3〜30%の遠赤外線放射体を
    ブレンドしたことを特徴とする請求項1記載の蓄放熱装
    置。
  3. 【請求項3】 遠赤外線放射部とゲル状蓄熱剤との間
    を、空気層を介して熱伝播良好に結合し、又は熱伝導緩
    衝的に結合したことを特徴とする請求項1,2の何れか
    に記載の蓄放熱装置。
  4. 【請求項4】 金属プレート集放熱部を鏡面としたこと
    を特徴とする請求項1,2,3の何れかに記載の蓄放熱
    装置。
  5. 【請求項5】 金属プレート集放熱部を標識板としたこ
    とを特徴とする請求項1,2,3の何れかに記載の蓄放
    熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007092500A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Techno 21:Kk 道路反射鏡

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JP2007092500A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Techno 21:Kk 道路反射鏡
JP4558626B2 (ja) * 2005-09-29 2010-10-06 株式会社テクノ21 道路反射鏡

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