JP6956226B2 - 採暖用具蓄熱方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マット状容器に蓄熱材が封入された採暖用具について潜熱蓄熱材に蓄熱する採暖用具蓄熱方法に関するものである。
例えば、特許文献1には、湯たんぽの如く就寝中の布団内の暖房を手軽に行える採暖用具が開示されている。この採暖用具は、潜熱蓄熱材が封入された容器又は袋に、太陽光の吸収率が高い色の布製の袋を被せたり、太陽光の吸収率が高い色(例えば黒色)の容器又は袋に潜熱蓄熱材を封入したりして、構成されている。採暖用具は、ケーシング内に収納され、潜熱蓄熱材に蓄熱する。ケーシングは、採暖用具を収納するスペースの断面形状が矩形状に設けられ、透明板が開閉自在あるいは着脱自在に取り付けられており、スペースの表面が反射板で覆われている。
例えば、特許文献2には、表面が黒色のマット状容器に潜熱蓄熱材を封入した採暖用具が開示されている。
例えば、特許文献3には、太陽光の吸収を促す色(例えば黒色)に呈色する色素を有した着色剤を配合した潜熱蓄熱材を、表面が透明で太陽光を透過する樹脂材料によって形成されたマット状容器に封入した採暖用具が開示されている。この技術では、マット状容器を太陽光に晒したときに、潜熱蓄熱材が太陽光による熱を効率良く吸収する。
実用新案登録第3165721号公報 特開2019−155000号公報 特開2020−12084号公報
しかしながら、従来の採暖用具には、以下の問題があった。すなわち、特許文献1に記載される採暖用具は、潜熱蓄熱材を封入する容器又は袋、あるいは、潜熱蓄熱材を封入する容器又は袋に被せられる布製の袋が、太陽光の吸収率が高い色で着色されて太陽光のエネルギーを吸収していた。そのため、潜熱蓄熱材は、容器又は袋、あるいは、布製の袋が吸収したエネルギーを伝達されて、容器又は袋に接触する部分から順に蓄熱し、蓄熱時間がかかっていた。また、採暖用具を収納するケーシングは、専用品であり、災害時等に入手することが困難であることが大いに予想された。
また、特許文献2に記載される採暖用具は、マット状容器が黒色であり、特許文献1の採暖用具と同様の理由で、潜熱時間がかかっていた。また、特許文献2には、採暖用具を太陽の下に単独で置いて潜熱蓄熱材に蓄熱する方法しか開示されておらず、採暖用具の蓄熱方法に改善の余地があった。
また、特許文献3に記載される採暖用具は、表面が透明のマット状容器に、太陽光を吸収しやすい色に呈色された着色剤を添加された潜熱蓄熱材が封入されており、潜熱蓄熱材が太陽光のエネルギーを直接吸収して蓄熱する。しかし、特許文献3には、採暖用具を太陽の下に単独で置いて潜熱蓄熱材に蓄熱する方法しか開示されておらず、採暖用具の蓄熱方法に改善の余地があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、マット状容器に蓄熱材を封入してなる採暖用具について蓄熱材に蓄熱する採暖用具蓄熱方法において、手軽に蓄熱効率を向上させることができる技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、次のような構成を有している。(1)マット状容器に蓄熱材を封入してなる採暖用具について前記蓄熱材に蓄熱する採暖用具蓄熱方法であって、前記採暖用具は、前記マット状容器が、透明の袋体からなり、前記蓄熱材が、太陽光の吸収を促す色に着色されており、所定位置に設置された食材に、太陽光を集光して調理する市販のソーラクッカに対して、前記所定位置に前記採暖用具を配置し、太陽光に晒すこと、を特徴とする。
上記構成を有する採暖用具蓄熱方法は、太陽光の吸収を促す色に着色された蓄熱材を透明のマット状容器に封入してなる採暖用具を、市販のソーラクッカの所定位置に配置し、太陽光に晒す。太陽光のエネルギーは、ソーラクッカを介して採暖用具に集められ、マット状容器を透過して蓄熱材に直接吸収される。よって、上記構成の採暖用具蓄熱方法によれば、入手容易な市販のソーラクッカを用いて手軽に、採暖用具の蓄熱材を蓄熱することができる。
(2)(1)に記載する採暖用具蓄熱方法において、前記ソーラクッカは、前記所定位置に前記太陽光から集熱させるためのパネル部を含み、前記パネル部の前記所定位置側に位置する面が光沢のある鏡面で形成されていること、が好ましい。
上記構成の採暖用具蓄熱方法は、鏡面で形成されたパネル部を介して太陽光を採暖用具に効率良く集めることができるので、蓄熱材に蓄熱する蓄熱時間を短くできる。
(3)(1)または(2)に記載する採暖用具蓄熱方法において、透明材料で形成された袋体からなる第1透明部材に前記採暖用具を入れた状態で、前記採暖用具を前記所定位置に配置すること、が好ましい。
上記構成を有する採暖用具蓄熱方法では、第1透明部材と採暖用具との間に空気層を形成することで、採暖用具を太陽光に晒しているときに、風などによって採暖用具の表面に対流が生じることを防ぐ。よって、採暖用具の蓄熱材は、蓄熱中に外気に熱を奪われにくく、効率良く蓄熱できる。
(4)(1)から(3)の何れか1つに記載する採暖用具蓄熱方法において、透明材料で形成された袋体からなる第2透明部材に、前記所定位置に前記採暖用具を配置した前記ソーラクッカを入れ、前記太陽光に晒すこと、が好ましい。
上記構成を有する採暖用具蓄熱方法によれば、第2透明部材と採暖用具との間に空気層を形成することで、採暖用具を所定位置に配置したソーラクッカを太陽光に晒しているときに、風などによって採暖用具の表面に対流が生じることを防ぐ。そのため、採暖用具の蓄熱材は、蓄熱中に外気に熱を奪われにくく、効率良く蓄熱できる。
(5)(1)から(3)の何れか1つに記載する採暖用具蓄熱方法において、前記採暖用具の周りに空気層を形成するように、前記所定位置に前記採暖用具を配置した前記ソーラクッカを、透明材料で形成されたシートからなる第3透明部材で覆った状態で、前記採暖用具を前記太陽光に晒すこと、が好ましい。
上記構成を有する採暖用具蓄熱方法によれば、所定位置に採暖用具を配置したソーラクッカを第3透明部材で覆い、採暖用具の周りに空気層を形成することで、採暖用具を所定位置に配置したソーラクッカを太陽光に晒しているときに、風などによって採暖用具の表面に対流が生じることを防ぐ。そのため、採暖用具の蓄熱材は、蓄熱中に外気に熱を奪われにくく、効率良く蓄熱できる。
(6)(1)から(5)の何れか1つに記載する採暖用具蓄熱方法において、水を張った金属製容器に前記採暖用具を投入した状態で、前記採暖用具を前記所定位置に配置すること、が好ましい。
上記構成を有する採暖用具蓄熱方法によれば、金属容器に張った水を温め、温められた水を媒体として採暖用具の蓄熱材に蓄熱するので、太陽光の当たり具合に関係なく、採暖用具の蓄熱材に均一に蓄熱できる。
(7)(1)から(6)の何れか1つに記載する採暖用具蓄熱方法において、前記蓄熱材の蓄熱状態を示す表示部が前記マット状容器の表面に設けられていること、が好ましい。
上記構成を有する採暖用具蓄熱方法は、表示部に示される蓄熱状態に基づいて、蓄熱材が融点に達したかどうかを誰でも簡単に判断できる。
本発明によれば、マット状容器に蓄熱材を封入してなる採暖用具について蓄熱材に蓄熱する採暖用具蓄熱方法において、手軽に蓄熱効率を向上させることができる技術を実現できる。
本実施形態の採暖用具蓄熱方法に使用される災害時用マットを示す図である。 本実施形態の採暖用具蓄熱方法に使用される災害時用マットの使用例を示す図である。 図2に示す災害時用マットに使用される蓄熱材組成物の構成成分を模式的に示す図である。 蓄熱方法を説明する図である。 第1蓄熱性能評価試験の試験条件を示す表である。 第1蓄熱性能評価試験の結果を示すグラフである。 第2蓄熱性能評価試験の試験条件を示す表である。 第2蓄熱性能評価試験の結果を示すグラフである。 第3蓄熱性能評価試験の試験条件を示す表である。 第3蓄熱性能評価試験の結果を示すグラフである。 蓄熱方法の第1変形例を説明する図である。 蓄熱方法の第2変形例を説明する図である。 蓄熱方法の第3変形例を説明する図である。
以下、採暖用具の蓄熱材に蓄熱する採暖用具蓄熱方法を具体化した実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、例えば、自然災害時に使用される採暖用マットの蓄熱材に蓄熱する蓄熱方法を開示するものである。
<災害時用マットについて>
図1は、本実施形態の採暖用具蓄熱方法に使用される災害時用マット1を示す図である。本実施形態の災害時用マット1は、暖をとるための災害時用マットである。災害時用マット1は、マット状の透明の袋体からなるマット状容器11に潜熱蓄熱材組成物21が封入されて形成されている。災害時用マット1は「採暖用具」の一例である。潜熱蓄熱材組成物21は「蓄熱材」の一例である。
潜熱蓄熱材組成物21としては、寝床内などの災害時用マット1の周辺における温度を30℃〜40℃に保つ性能をもつものを使用する。寝床内などの災害時用マット1の周辺における温度を30℃〜40℃に保てば、使用者は、災害時用マット1に直接触れても、低温やけどを起こし難くなる。災害時用マット1は、湯たんぽや電気あんか位のサイズでもいいし、寝床を覆うほどの大きなサイズでもいい。足やお腹、下半身など好みの部位に当て、その部位を暖めることができる。
潜熱蓄熱材組成物21は、潜熱蓄熱材を主成分とする混合物である。潜熱蓄熱材組成物21は、太陽光の吸収を促す色に呈色された着色剤が配合され、太陽光の吸収を促す色に着色されている。本実施形態では、黒色に呈色された着色剤が添加され、潜熱蓄熱材組成物21が黒色に着色されている。
潜熱蓄熱材組成物21が封入されるマット状容器11は、透明材料で形成されている。そのため、太陽光は、透明のマット状容器11を透過して、潜熱蓄熱材組成物21に直接吸収される。マット状容器は、耐熱性や耐候性、および、潜熱蓄熱材組成物21との反応性を考慮し、樹脂材料であることが好ましい。マット状容器11の材質は、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)である。
潜熱蓄熱材組成物21に含有される潜熱蓄熱材は、過冷却機能を有する。過冷却機能は、潜熱蓄熱材の融液を冷却すると凝固温度より低い温度で凝固せずに液体状態を保つ過冷却状態を発現させる機能である。マット状容器11には、潜熱蓄熱材の過冷却状態を解除するための金属片31が封入されている。金属片31は、押圧されたり、折り曲げられたりして、マット状容器11の外部から操作されることにより、潜熱蓄熱材の過冷却状態を解除する。
潜熱蓄熱材組成物21は、液体から固体に相変化し始めると、凝固に伴う潜熱が潜熱蓄熱材から周辺に放出され、温度が上昇する。潜熱蓄熱材組成物21は、液体から固体への相変化が完了すると、温度が低下する。
災害時用マット1は、マット状容器11の表面に、潜熱蓄熱材組成物21の蓄熱状態を示す表示部41が設けられている。表示部41は、例えば、汎用品の表面温度レベルを色で確認できるシールあるいはシートであり、マット状容器11の表面に貼り付けられている。マット状容器11は、内容物の潜熱蓄熱材組成物21とほぼ同じ温度である。よって、表示部41の表示状態から潜熱蓄熱材の蓄熱状態を確認することができる。
なお、表示部41は、汎用品の表面温度レベルを色で確認できる塗料、染料などをマット状容器11に着色することで、形成してもよい。なお、潜熱蓄熱材組成物21の詳細については、後述する。
<災害時用マットの使用例について>
図2は、本実施形態の採暖用具蓄熱方法に使用される災害時用マット1の使用例を示す図である。災害時用マット1は、暖を必要とする場合に使用される。災害時用マット1は、例えば、冬場、暖房設備が万全でない災害時の避難所で使用される。
使用にあたりまず、図2(a)に示すように、ソーラクッカ51を用いて、災害時用マット1の潜熱蓄熱材組成物21に蓄熱する。災害時用マット1の蓄熱方法については後述する。潜熱蓄熱材は、蓄熱が完了しても、金属片31が操作されるまで過冷却機能を維持し、放熱しない。
図2(b)に示すように、潜熱蓄熱材に蓄熱した災害時用マット1は、例えば、就寝前に使用者が、マット状容器11の外部から金属片31を操作し、潜熱蓄熱材の過冷却機能を解除する。これにより、災害時用マット1の潜熱蓄熱材が放熱し始める。災害時用マット1は、例えば、ダンボールベッド12の上に敷いた敷き布団13と、掛け布団14との間に入れられ、潜熱蓄熱材から放出される熱で、寝床内を暖める。寝床内は、例えば、快適な寝床温度とされる34℃前後に暖められる。
なお、災害時用マット1は、金属片31を操作することで過冷却状態を解除できる。よって、使用者は、就寝前に限らず、好きなタイミングで潜熱蓄熱材に放熱を開始させることができる。
災害時用マット1は、寝床内を暖めるだけでなく、図2(c)に示すように、使用者の足部や腹部に当てられることで、使用者が暖を必要とする部位を局部的に暖めることができる。災害時用マット1は、上述したように、放熱後の潜熱蓄熱材に太陽光等のエネルギーを再び吸収させて蓄熱することで、繰り返し使用することができる。
なお、図2等に図示はされていないが、断熱材が、マット状容器11の下面11bに積層して配置されていると、潜熱蓄熱材から放つ熱が、マット状容器11の下面11b側から放出するのを抑制することができる。そのため、暖を取りたいマット状容器11の上面11a側への放熱を、より効果的に行うことができる。
このように、本実施形態の災害時用マット1は、電源を用いなくても、ソーラクッカ51を用いて効率良く太陽光のエネルギーを集めて潜熱蓄熱材を蓄熱し、繰り返し使用できる。そのため、災害時用マット1は、冬場、暖房設備が万全でない避難所でも、寝具等を適切に暖めて入眠をスムーズに誘導するなど、避難環境の改善を期待できる。
<潜熱蓄熱材組成物について>
図3は、潜熱蓄熱材組成物21の構成成分を示す模式図である。潜熱蓄熱材組成物21は、無機塩水和物である潜熱蓄熱材23を主成分に、この潜熱蓄熱材23の状態または物性を調整する添加物28を、本実施形態では2種(融点調整剤24、着色剤25)配合してなり、融解温度30〜58℃に調整された物性である。潜熱蓄熱材23は、酢酸塩、または硫酸塩の少なくともいずれかを含有した無機塩水和物であり、相変化に伴う潜熱の出入りを利用して、蓄熱またはその放熱を行う。
2種の添加物28のうち、第1の添加物は、太陽光の吸収を促す色(例えば、黒色、黒色に限りなく似た茶褐色等の濃色)に呈色する色素を有した着色剤25である。また、着色剤25とは別の添加物28である第2の添加物は、当該潜熱蓄熱材組成物21の融解温度を調整する融点調整剤24である。
潜熱蓄熱材組成物21が液相状態にある場合に、着色剤25は、潜熱蓄熱材23の融液に分散され、潜熱蓄熱材組成物21が固相状態にある場合には、着色剤25は、潜熱蓄熱材23の粒子間に分散されて、潜熱蓄熱材組成物21全体が、着色剤25により黒色に呈色されている。
具体例を挙げて説明すると、実施形態の潜熱蓄熱材23は、酢酸塩の一種である酢酸ナトリウム三水和物(CHCOONa・3HO)である。酢酸ナトリウム三水和物単体の物性は、水和数3、分子量[g/mol]136.08、融点約58℃、融点より低い温度では、水に易溶な固体の物質である。
なお、無機塩水和物からなる潜熱蓄熱材23は、酢酸ナトリウム三水和物以外にも、例えば、硫酸塩の一種である硫酸ナトリウム十水和物(NaSO・10HO)とする第1の場合や、酢酸ナトリウム三水和物と硫酸ナトリウム十水和物との混合物とする第2の場合等、二種以上含む混合物、または混晶を主成分とした蓄熱材であっても良い。硫酸ナトリウム十水和物単体の物性は、水和数10、分子量[g/mol]322.21、融点32.38℃、融点より低い温度では、水に可溶な固体の物質である。但し、第1の場合、硫酸ナトリウム十水和物単体の融点32.38℃が、所望とする潜熱蓄熱材組成物21の融解温度30〜58℃の下限付近であるため、潜熱蓄熱材組成物21の使途が制限されることもある。
着色剤25は、炭素を主成分とした液体状の炭素色素で、潜熱蓄熱材23(酢酸ナトリウム三水和物)をはじめ、後述する糖アルコール類の物質である融点調整剤24と化学反応しない性状を有した物質である。また、この着色剤25は、非危険物かつ無毒であり、安全性が高く、耐熱性にも優れ、直射日光に晒される使用環境下でも、劣化せず安定した状態で着色できる色素である。なお、着色剤25は、本実施形態のような液体状の色素以外に、粉末状の色素でも良く、潜熱蓄熱材組成物21全体を着色できる色素であれば、その性状は特に限定されるものではない。
また、着色剤25は、潜熱蓄熱材23と異なり、蓄熱特性を具備していないため、0wt%より大きく1wt%以下の範囲内で添加されている。着色剤25の添加量が、この範囲内であれば、着色剤25を添加した潜熱蓄熱材組成物21は、同体積で比べても、潜熱蓄熱材23単体の蓄熱量より大幅に低下するのを抑制できる。加えて、着色剤25が、このような添加量で潜熱蓄熱材組成物21に配合されていれば、潜熱蓄熱材組成物21全体を、着色剤25の色素の色である黒色に一様に着色するのに、十分足り得るからである。
融点調整剤24は、主として食品添加物に用いられている糖アルコール類に属する物質を少なくとも含み、潜熱蓄熱材23との溶解により、負の溶解熱を発生する物性を有する物質である。糖アルコールは、アルドースやケトースのカルボニル基を還元して生成する糖の一種であり、水と溶解する。本実施形態では、融点調整剤24として、融点降下剤と増粘剤の両方の役目を果たすことができるグリセリンを使用する。グリセリンは、融点が約58℃である酢酸ナトリウム3水和液物に、10wt%以上30wt%以下の範囲で添加されている。この範囲内であれば、グリセリンを添加した潜熱蓄熱材組成物21は、融点を40℃前後に調整でき、凝固時の硬さが外力に応じて変形できる柔らかさに緩和されるからである。
なお、グリセリンに代えて、融点調調整剤と増粘剤とを個別に潜熱蓄熱材23に配合してもよい。例えば、融点調整剤として、キシリトール(C12)等を使用し、増粘剤として、エリスリトール(C10)、またはマンニトール(C14)、ジェランガム(gellan gum)(別名:ゲラン、ポリサッカライドS−60[略称:PS−60])等を使用してもよい。
ここで、上述した「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」の定義について、説明する。前述したように、潜熱蓄熱材組成物21は、酢酸ナトリウム三水和物からなる潜熱蓄熱材23を主成分に、融点調整剤24を配合してなる。融点調整剤24が潜熱蓄熱材23に溶解するとき、この融点調整剤24において、外部から熱を吸収して吸熱反応が生じるものを、本実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物21では、「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」と定義している。
なお、「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」には、先に例示したエリスリトールやキシリトール、マンニトールのほかに、例えば、ソルビトール(C14)、ラクチトール(C122411)等の「糖アルコール類に属する物質」がある。また、塩化カルシウム六水和物(CaCl・6HO)、塩化マグネシウム六水和物(MgCl・6HO)、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)等の「塩化物に属する物質」がある。また、上述の「糖アルコール類に属する物質」に該当する物質のうち、少なくとも一種以上を含む場合や、上述の「塩化物に属する物質」に該当する物質のうち、少なくとも一種以上含む場合も該当する。さらに、上述の「糖アルコール類に属する物質」に該当する物質のいずれかと、上述の「塩化物に属する物質」に該当する物質のいずれかとの混合物もある。
本実施形態では、前述したように、潜熱蓄熱材組成物21の主成分である潜熱蓄熱材23が、酢酸ナトリウム三水和物である。酢酸ナトリウム三水和物は、無機塩水和物系の潜熱蓄熱材の中でも、特に過冷却現象を顕著に生じ易い物性である。そこで、酢酸ナトリウム三水和物の過冷却状態を解除するため、金属片31が、潜熱蓄熱材組成物21に加えられている。
金属片31の大きさや数は、潜熱蓄熱材23の性能に影響を及ぼさない範囲で任意に設定できる。金属片31の操作性を考慮すれば、手で操作できる程度の大きさのものを1個設けることが好ましい。
なお、金属片31に代えて、過冷却防止剤を潜熱蓄熱材23に配合してもよい。過冷却防止剤は、例えば、無水リン酸水素二ナトリウム(NaHPO)である。
<蓄熱方法について>
図4は、蓄熱方法を説明する図である。図4(a)に示すように、災害時用マット1を透明袋61に入れ、図4(b)に示すように、透明袋61の口を閉じる。これにより、透明袋61と災害時用マット1との間に、空気層62が形成され、熱の出入りが制限される。透明袋61は、透明材料で形成された袋体からなる透明部材であり、太陽光を透過させることができる。透明袋61は「第1透明部材」の一例である。
図4(c)に示すように、透明袋61に入れられた災害時用マット1は、ソーラクッカ51の食材を設置する所定位置52に、配置される。
ソーラクッカ51は、入手が比較的容易な市販品である。そのため、例えば、ソーラクッカ51を備蓄しておき、災害時に災害時用マット1とソーラクッカ51とをセットにして被災者に渡すことができる。また、ソーラクッカ51は、食材の調理にも使用できるので、便利である。
ソーラクッカ51は、ダンボール53を組み立てることで形成されている。そのため、ソーラクッカ51は、使用しない場合には、小さく折り畳んで収納でき、例えば、居住スペースが制限される避難所で邪魔になりにくい。また、ダンボール製のソーラクッカ51は、軽量であるため、誰でも扱いやすい。
ソーラクッカ51は、所定位置52の周りを囲むように複数のパネル部55を備える。パネル部55は、太陽の動きに合わせてソーラクッカ51の向きを変えなくても、所定位置52に太陽光のエネルギーを集めることができるように、所定位置52に対する向きが3次元方向に異なっている。なお、複数のパネル部55の形状や位置、向きは、本実施形態と違っても差し支えない。
各パネル部55は、内側(所定位置52側)に位置する内側表面55aが、光沢がある鏡面で形成されている。内側表面55aは「面」の一例である。例えば、内側表面55aは、ダンボール53の表面に薄いアルミシート54を貼着して形成されている。これにより、ソーラクッカ51は、各パネル部55にて太陽光の反射効率が高くなり、所定位置52に太陽光を効率良く集めることができる。なお、所定位置52の表面も、光沢がある鏡面で形成してもよい。これによれば、災害時用マット1を透過した太陽光が所定位置52に反射し、再度、災害時用マット1に入射して潜熱蓄熱材23に蓄熱させることが可能になる。
ソーラクッカ51は、例えば、災害時用マット1を配置した所定位置52を真南に向けて、屋外若しくは日当たりのよい屋内に設置される。このとき、ソーラクッカ51が風などで倒れないように、ソーラクッカ51は固定をしておくとよい。太陽光は、所定位置52に配置された災害時用マット1に直接照射されるだけでなく、パネル部55の内側表面55aに反射して災害時用マット1に間接的に照射される。
しかも、パネル部55の内側表面55aは、光沢を有する鏡面で形成されている。そのため、太陽光は、内側表面55aにて反射する際にエネルギーを殆ど失わずに、災害時用マット1に到達する。よって、災害時用マット1は、直接当たる太陽光と同程度のエネルギーを、内側表面55aに反射した太陽光からも得ることができる。
さらに、災害時用マット1は、黒色に着色された潜熱蓄熱材組成物21を透明のマット状容器11に封入したものであり、表面が黒色である。そのため、災害時用マット1は、太陽光のエネルギーを集めやすい。災害時用マット1は、透明袋61に入れられている。しかし、透明袋61が透明材料で形成されているので、太陽光は、エネルギーロスを殆ど生じることなく、透明袋61を透過し、災害時マット1の表面に到達する。
よって、災害時用マット1は、表面が黒色で太陽光のエネルギーを集めやすい上に、ソーラクッカ51を用いて太陽光のエネルギーを集めるので、太陽光に単独で晒される場合より、ソーラクッカ51の所定位置52に配置した状態で太陽光に晒される方が、太陽光から効率良く集熱できる。
災害時用マット1の表面に到達した太陽光は、透明のマット状容器11を透過し、潜熱蓄熱材組成物21内に入射する。潜熱蓄熱材組成物21の主成分である潜熱蓄熱材23は、常温時、水のように無色透明な酢酸ナトリウム三水和物である。黒色の着色剤25は、液状の潜熱蓄熱材23に広く分散している。そのため、マット状容器11を透過した太陽光は、潜熱蓄熱材23に分散した着色剤25に吸収され、潜熱蓄熱材23の間を進行する。よって、太陽光は、マット状容器11に接触する部分に存在する潜熱蓄熱材23だけでなく、マット状容器11の中心部あるいは底部に存在する潜熱蓄熱材23にエネルギーを直接吸収させながら潜熱蓄熱材組成物21内を進行する。そのため、潜熱蓄熱材組成物21は、潜熱蓄熱材23が太陽光の受光量が多くなり、効率良く蓄熱できる。
ソーラクッカ51は、太陽の位置や高度に合わせて、設置位置や向きが調整されることで、太陽光を災害時用マット1に効率良く当てることができる。これによれば、災害時用マット1は、潜熱蓄熱材23が太陽光のエネルギーを効率良く吸収し続け、蓄熱時間が短くなる。
もっとも、ソーラクッカ51は、パネル部55の内側表面55aの向きが所定位置52に対して3次元的に異なっている。そのため、使用者が、ソーラクッカ51をおよその南向きに設置した後、潜熱蓄熱材の蓄熱が完了するまで、太陽の動き或いは高度に合わせてソーラクッカ51の向きを逐一変えなくても、災害時用マット1は潜熱蓄熱材23に蓄熱することが可能である。つまり、災害時用マット1は、潜熱蓄熱材23の融点を超える温度まで蓄熱すればよいので、食材を調理する場合のようにソーラクッカ51の向きをこまめに変える必要がない。
災害時用マット1は、透明袋61に入れられ、透明袋61との間に空気層62が形成されている。そのため、災害時用マット1を太陽光に晒しているときに風が吹いても、災害時用マット1は、風に晒されず、熱を奪われない。よって、災害時用マット1は、透明袋61の中で、潜熱蓄熱材組成物21に効率良く蓄熱できる。
災害時用マット1の表示部41は、マット状容器11の表面温度に応じて表示色が変化する。よって、使用者は、表示部41の表示色を見て、蓄熱が完了したか否かを簡単に確認できる。使用者は、表示部41に基づいて蓄熱が完了したことを確認すると、災害時用マット1をソーラクッカ51から取り除き、ソーラクッカ51を畳んで片付ける。
災害時用マット1を使用する場合、透明袋61から災害時用マット1を取り出し、金属片31を操作する。マット状容器11が透明であるので、潜熱蓄熱材組成物21が黒色に着色されていても、使用者は、マット状容器11の外側から液状の潜熱蓄熱材組成物21の中にある金属片31を見つけやすく、操作しやすい。
金属片31が操作されると、災害時用マット1は、潜熱蓄熱材23が凝固し、放熱を開始する。潜熱蓄熱材組成物21は、増粘剤の役目を果たすグリセリンが添加されているため、潜熱蓄熱材23が凝固しても、柔らかい。よって、潜熱蓄熱材23から放熱を開始した災害時用マット1は、例えば、使用者の足が載せられた場合には、使用者の足の形状に合わせて変形し、また例えば、使用者のお腹に当てられた場合には、お腹を包むように変形することができる。このように、災害時用マット1は、放熱後も柔らかいので、使い心地がよい。
このようにして使用された災害時用マット1に再度蓄熱する場合、使用者は、ソーラクッカ51を再度組み立てて、上記と同様にして使用済みの災害時用マット1に蓄熱する。ソーラクッカ51は、例えば、避難場所で繰り返し使用されて損傷した場合でも、ダンボール53で形成されているため、誰でも粘着テープなどで簡単に補修できる。また、ソーラクッカ51に市販品を使用することで、損傷したソーラクッカ51を別のソーラクッカ51に代えやすい。
<蓄熱性能評価試験について>
発明者らは、ソーラクッカを使用した蓄熱方法の性能を確認するために、第1〜第3蓄熱性能評価試験を行った。災害時用マット1は、暖房や採暖目的で使用される。そのため、第1〜第3蓄熱性能評価試験は冬期気象環境下(12月〜3月)で行った。各試験について説明する。
<第1蓄熱性能評価試験について>
第1蓄熱性能評価試験は、ソーラクッカの種類による吸光を確認するための試験である。試験では、価格が同程度の市販のソーラクッカについて、黒色に着色した水を用いて加熱性能を確認した。試験条件を図5に示す。
図5に示すように、ソーラクッカとして試験体A、試験体Bを使用した。試験体Aは、パネル部の表面がつや消し仕上げされた市販のソーラクッカ(商品名「エコソーラークッカー」、メーカ名「アースダンボール」、型番「0131」、サイズ「505×520×525」)である。試験体Bは、パネル部の表面が鏡面仕上げされた市販のソーラクッカ(商品名「ダンボールソーラークッカー」、メーカ名「協和ダンボール」、型番「Ver.9.3」)、サイズ「360×740×370」)である。
第1蓄熱性能評価試験は、試験体Aと試験体Bについて異なる日に行ったが、試験体Aと試験体Bの設置場所(コンクリート張りの地面)と設置向き(真南)は同じとした。試験体Aの第1蓄熱性能評価試験では、試験体Aの所定位置に、水を黒色に着色した黒色水を入れた透明容器を配置した。黒色水の初期水温は17℃であった。発明者等は、黒色水の水温、外気温、湿度、日射量を30秒毎に計測した。平均外気温は19℃、平均湿度は32%RH、平均日射量は276W/mであった。試験体Bの第1蓄熱性能評価試験においても、試験体Bの所定位置に、水を黒色に着色した黒色水を入れた透明容器を配置した。黒色水の初期水温は18℃であった。発明者等は、黒色水の水温、外気温、湿度、日射量を30秒毎に計測した。平均外気温は16℃、平均湿度は42%RH、平均日射量は247W/mであった。なお、黒色水を使ったのは、潜熱蓄熱材組成物21の主成分である酢酸ナトリウム三水和物は水に近い透明水であり、着色剤25を添加することで黒色に着色されるからである。試験結果を図6に示す。図6の縦軸は水温(℃)を示し、横軸は時刻を示す。
図6の点線で示すように、試験体Aは、黒色水の水温が目標水温である42℃に到達するまでに約3時間30分かかった。一方、図6の実線に示すように、試験体Bは、黒色水の水温が目標水温である42℃に到達するまでに約2時間かかった。42℃を目標水温とした理由は、潜熱蓄熱材組成物21の融点を考慮したためである。
試験体Bは、試験体Aより平均外気温が3℃低く、平均日射量が29W/m少ないにもかかわらず、黒色水の水温が目標水温に到達するまでの時間が約1時間30分短かった。よって、ソーラクッカは、パネル部がつや消し仕上げにされているものより、パネル部が鏡面仕上げにされている方が、蓄熱効率が良いことが分かった。また、潜熱蓄熱材は、融点を超える範囲で蓄熱できる。試験体Bは、図6の図中斜線部Xに示すように水温が目標水温を超える範囲にて蓄熱することができるが、試験体Aは、水温が目標水温を超えず、蓄熱することができない。よって、試験体Bは、試験体Aより蓄熱性能に優れていることがわかった。
なお、発明者らは、12月の晴天下で、黒色水を入れた透明容器を所定位置に配置した試験体Bを、上記と同じ設置場所と設置向きで設置したところ、試験を開始してから約30分で水温を46℃まで到達させることができた。
<第2蓄熱性能評価試験について>
第2蓄熱性能評価試験は、黒に着色する対象物の差異が蓄熱性能に及ぼす影響を確認する試験である。試験条件を図7に示す。
第2蓄熱性能評価試験では、試験体Bを使用した。透明のガラスビンに黒色水を入れたサンプルDと、黒色のガラスビンに透明水を入れたサンプルEを、試験体Bの所定位置に配置した。サンプルDは、上述した黒色の着色剤25を水に入れて黒色水を生成した。試験体Bは、真南に向けて設置した。サンプルDとサンプルEの初期水温は約20℃であった。発明者は、外気温、湿度、日射量、水温を30秒毎に計測した。平均外気温は10.2℃、平均湿度は41%RH、平均日射量は447W/mであった。試験結果を図8に示す。図8の縦軸は水温(℃)と湿度(%RH)を示し、横軸は試験開始からの経過時間(時:分)を示す。
図8の点線で示すように、サンプルEは、水温が目標水温である42℃に到達するまでに約43分間かかった。一方、図6の実線に示すように、サンプルDは、水温が目標水温である42℃に到達するまでに約40分間かかった。よって、黒に着色された容器に入れて潜熱蓄熱材組成物を加熱するよりも、潜熱蓄熱材組成物そのものを黒色にして透明容器に入れ、潜熱蓄熱材組成物を加熱する方が、潜熱蓄熱材自体を直接加熱できるため、効率良く蓄熱できることがわかった。
<第3蓄熱性能評価試験について>
第3蓄熱性能評価試験は、透明部材で蓄熱物を覆った場合の昇温性能への影響を確認する試験である。試験条件を図9に示す。
第3蓄熱性能評価試験では、試験体Aを使用した。黒色水を入れた透明容器を透明ビニール袋に入れたサンプルFと、黒色水を入れた透明容器を透明ビニール袋に入れないサンプルGを、試験体Aの所定位置に配置した。第3蓄熱性能評価試験は、サンプルFとサンプルGについて異なる日に行ったが、試験体Aの設置場所(コンクリート張りの地面)と設置向き(真南)は同じとした。サンプルFとサンプルGについて、外気温、湿度、日射量、水温を20分毎に計測した。
サンプルGの第3蓄熱性能評価試験において、初期水温は21℃、平均外気温は11℃、平均湿度は43%RH、平均日射量は226W/m2であった。サンプルFの第3蓄熱性能評価試験において、初期水温は17℃、平均外気温は19℃、平均湿度は32%RH、平均日射量は276W/mであった。試験結果を図10に示す。図10の縦軸は水温(℃)を示し、横軸は試験開始からの経過時間(時:分)を示す。
図10の点線で示すように、サンプルGは、水温の最高温度が30℃であり、初期水温と最高温度との差が9℃であった。一方、図10の実線に示すように、サンプルFは、水温の最高温度が42℃であり、初期水温と最高温度との差が25℃であった。よって、気象条件の差異が若干あるものの、透明ビニール袋がある場合の方が、透明ビニール袋がない場合より、初期水温からの温度上昇量が多く、蓄熱効率が向上することがわかった。
以上説明したように、本実施形態の採暖用具蓄熱方法は、太陽光の吸収を促す色に着色された潜熱蓄熱材組成物21を透明のマット状容器11に封入してなる災害時用マット1を、市販のソーラクッカ51の所定位置52に配置し、太陽光に晒す。太陽光のエネルギーは、ソーラクッカ51を介して災害時用マット1に集められ、マット状容器11を透過して潜熱蓄熱材組成物21に直接吸収される。よって、本実施形態の採暖用具蓄熱方法によれば、入手容易な市販のソーラクッカ51を用いて手軽に、災害時用マット1の潜熱蓄熱材組成物21を蓄熱することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することができる。例えば、図1に示す表示部41は省略してもよい。
例えば、実施形態では、採暖用具を、自然災害に伴う避難所生活で使用される災害時用マット1としたが、採暖用具は、例えば、キャンプ等の屋外で使用されるアウトドア向けの採暖マット等のように、本発明の潜熱蓄熱材組成物からの放熱を利用して暖を取る製品であれば、実施形態に限定されず、何でも良い。
上記実施形態では、図4(c)に示すように、災害時用マット1を透明袋61に入れてソーラクッカ51の所定位置52に配置した。これに対して、例えば、図11に示すように、所定位置52に災害時用マット1を直接配置し、ソーラクッカ51を透明袋71の中に入れることで、災害時用マット1と透明袋71との間に空気層72を形成してもよい。透明袋71は、透明材料で形成された袋体からなる透明部材であり、太陽光を透過させることができる。透明袋71は「第2透明部材」の一例である。なお、災害時用マット1を透明袋61に入れ、さらにソーラクッカ51を透明袋71に入れてもよい。透明袋71は透明な箱でもよい。
また、例えば、図13に示すように、組み立てたソーラクッカ51の所定位置52に災害時用マット1を配置し、ソーラクッカ51のパネル開口部を食品用ラップフィルム等の透明材料で形成されたシート91で覆うことで、災害時用マット1の周りに空気層を形成してもよい。そして、そのソーラクッカ51をおよその南向きに設置し、災害時用マット1を太陽光に晒してもよい。太陽光は、シート91を透過し、災害時用マット1やソーラクッカ51の内側表面55aに到達することができる。シート91は「第3透明部材」の一例である。なお、災害時用マット1を透明袋61に入れ、さらにソーラクッカ51のパネル開口部をシート91で覆ってもよい。図11,図13に示すようにして空気層を形成する場合でも、風などによって災害時用マット1の表面に対流が生じることを防ぐことで、災害時用マット1は、蓄熱中に外気に熱を奪われにくく、効率良く蓄熱できる。
例えば、図12に示すように、災害時用マット1は、水82を張った金属鍋81に投入した状態で、ソーラクッカ51の所定位置52に配置されてもよい。この場合、金属鍋81の水82を温め、温めた水82を媒体として災害時用マット1の潜熱蓄熱材組成物21に蓄熱する。よって、災害時用マット1は、太陽光の当たり具合に関係なく、潜熱蓄熱材組成物21に均一に蓄熱できる。
図4(c)に示すソーラクッカ51の内側表面55aは、光沢がある鏡面で形成されていなくてもよい。例えば、つや消しの鏡面で内側表面55aを形成してもよい。
災害時用マット1は、図4(a)(b)に示す透明袋61に入れずに、ソーラクッカ5
1の所定位置に配置してもよい。透明袋61を、透明な箱にしてもよい。
ソーラクッカ51は、金属など、ダンボール以外の材質で形成されてもよい。ただし、ダンボール製のソーラクッカを使用することで、ソーラクッカ51が軽量で安価になる。ソーラクッカ51は、組み立て式でなくてもよい。但し、組み立て式のソーラクッカ51を使用することで、保管或いは備蓄が容易になる。
1 災害時用マット(採暖用具の一例)
11 マット状容器
21 潜熱蓄熱材組成物(蓄熱材の一例)
51 ソーラクッカ

Claims (6)

  1. マット状容器に蓄熱材を封入してなる採暖用具について前記蓄熱材に蓄熱する採暖用具蓄熱方法であって、
    前記採暖用具は、
    前記マット状容器が、透明の袋体からなり、
    前記蓄熱材が、太陽光の吸収を促す色に着色されており、
    所定位置に設置された食材に、太陽光を集光して調理するソーラクッカに対して、前記所定位置に前記採暖用具を配置し、さらに、透明材料で形成された袋体からなる第2透明部材に、前記所定位置に前記採暖用具を配置した前記ソーラクッカを入れた状態で、前記採暖用具を前記太陽光に晒すこと、
    を特徴とする採暖用具蓄熱方法。
  2. マット状容器に蓄熱材を封入してなる採暖用具について前記蓄熱材に蓄熱する採暖用具蓄熱方法であって、
    前記採暖用具は、
    前記マット状容器が、透明の袋体からなり、
    前記蓄熱材が、太陽光の吸収を促す色に着色されており、
    所定位置に設置された食材に、太陽光を集光して調理するソーラクッカに対して、前記所定位置に前記採暖用具を配置し、さらに、前記採暖用具の周りに空気層を形成するように、前記所定位置に前記採暖用具を配置した前記ソーラクッカを、透明材料で形成されたシートからなる第3透明部材で覆った状態で、前記採暖用具を前記太陽光に晒すこと、
    を特徴とする採暖用具蓄熱方法。
  3. 請求項又は請求項に記載する採暖用具蓄熱方法において、
    前記ソーラクッカは、前記所定位置に前記太陽光から集熱させるためのパネル部を含み、前記パネル部の前記所定位置側に位置する面が光沢のある鏡面で形成されていること、
    を特徴とする採暖用具蓄熱方法。
  4. 請求項1から請求項の何れか1つに記載する採暖用具蓄熱方法において、
    透明材料で形成された袋体からなる第1透明部材に前記採暖用具を入れた状態で、前記採暖用具を前記所定位置に配置すること、
    を特徴とする採暖用具蓄熱方法。
  5. 請求項1から請求項の何れか1つに記載する採暖用具蓄熱方法において、
    水を張った金属製容器に前記採暖用具を投入した状態で、前記採暖用具を前記所定位置に配置すること、
    を特徴とする採暖用具蓄熱方法。
  6. 請求項1から請求項の何れか1つに記載する採暖用具蓄熱方法において、
    前記蓄熱材の蓄熱状態を示す表示部が前記マット状容器の表面に設けられていること、
    を特徴とする採暖用具蓄熱方法。
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