JP2000116692A - 加温器、採暖用加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使用方法 - Google Patents
加温器、採暖用加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使用方法Info
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- JP2000116692A JP2000116692A JP10289723A JP28972398A JP2000116692A JP 2000116692 A JP2000116692 A JP 2000116692A JP 10289723 A JP10289723 A JP 10289723A JP 28972398 A JP28972398 A JP 28972398A JP 2000116692 A JP2000116692 A JP 2000116692A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 保管が容易であり、容易に発熱状態とするこ
とができ、長時間に渡って使用することができる保温器
を提供する。 【解決手段】 外袋21及び内袋22を備える袋部2
と、蓄熱材3と、発熱開始具収納部4と、発熱開始具
5、及び熱線吸収シート6とを備える。上記蓄熱材3
は、潜熱型蓄熱材である。本加温器1の蓄熱は、蓄熱材
3を全て溶解させればよい。蓄熱された加温器1を発熱
させるには、収納部4に収納された発熱開始具5のネジ
52を押して周囲の金属板51が凹むように摺動させる
ことによって行う。放熱が終わった加温器1は、蓄熱剤
3を再び加熱して溶解させることによって再び蓄熱する
ことができる。このような加温器1は、使用する直前に
蓄熱を行う必要がないし、発熱開始具5が収納部4内に
あるため、厚みのある本加温器1においても発熱開始具
5を押し易く、見失ってしまうことがない。
とができ、長時間に渡って使用することができる保温器
を提供する。 【解決手段】 外袋21及び内袋22を備える袋部2
と、蓄熱材3と、発熱開始具収納部4と、発熱開始具
5、及び熱線吸収シート6とを備える。上記蓄熱材3
は、潜熱型蓄熱材である。本加温器1の蓄熱は、蓄熱材
3を全て溶解させればよい。蓄熱された加温器1を発熱
させるには、収納部4に収納された発熱開始具5のネジ
52を押して周囲の金属板51が凹むように摺動させる
ことによって行う。放熱が終わった加温器1は、蓄熱剤
3を再び加熱して溶解させることによって再び蓄熱する
ことができる。このような加温器1は、使用する直前に
蓄熱を行う必要がないし、発熱開始具5が収納部4内に
あるため、厚みのある本加温器1においても発熱開始具
5を押し易く、見失ってしまうことがない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、採暖用及び霜取用
に用いられる加温器、採暖用加温器、霜取用加温器、及
びこれらの使用方法に関する。更に詳しく言えば、本発
明はあんか若しくは湯たんぽ等のように就寝時等の採暖
房に用いられたり、又は、窓ガラス等の霜を取るのに用
いられ、太陽光等の熱線でも蓄熱することができる加温
器、採暖用加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使
用方法に関する。
に用いられる加温器、採暖用加温器、霜取用加温器、及
びこれらの使用方法に関する。更に詳しく言えば、本発
明はあんか若しくは湯たんぽ等のように就寝時等の採暖
房に用いられたり、又は、窓ガラス等の霜を取るのに用
いられ、太陽光等の熱線でも蓄熱することができる加温
器、採暖用加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使
用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、湯たんぽやあんか、及び懐炉
等の身体に密着するようにして用いる加温器具がある。
湯たんぽの場合は、中にお湯を入れて使用するものが多
い。しかし、お湯を入れた直後から数時間で常温となっ
てしまうため、短時間しか使用できず不便であった。ま
た、蓋を頻繁に開け閉めするため、蓋がはずれる可能性
が高い。そして、蓋がはずれた場合は、湯たんぽ内のお
湯が外へあふれ出て火傷等をする場合がある等、危険で
あった。あんかの場合は、電熱線や炭等を熱源として使
用するものが多い。しかし、電熱線等の電気を用いる場
合は、電源に接続するコードの取り回しが繁雑である
し、電池等を内蔵する場合でも使用時間が短かい等の問
題があった。また、炭等の燃料を用いる場合はやけどや
一酸化炭素による中毒等の危険性があった。懐炉の場合
は、鉄粉の急速酸化によって発熱したり、炭やベンジン
等の燃料を燃焼させたりして使用するものが多い。しか
し、鉄粉を使用する場合は、容易に再利用することが難
しい。また、燃料を用いる場合はやけどや一酸化炭素に
よる中毒等の危険性があった。
等の身体に密着するようにして用いる加温器具がある。
湯たんぽの場合は、中にお湯を入れて使用するものが多
い。しかし、お湯を入れた直後から数時間で常温となっ
てしまうため、短時間しか使用できず不便であった。ま
た、蓋を頻繁に開け閉めするため、蓋がはずれる可能性
が高い。そして、蓋がはずれた場合は、湯たんぽ内のお
湯が外へあふれ出て火傷等をする場合がある等、危険で
あった。あんかの場合は、電熱線や炭等を熱源として使
用するものが多い。しかし、電熱線等の電気を用いる場
合は、電源に接続するコードの取り回しが繁雑である
し、電池等を内蔵する場合でも使用時間が短かい等の問
題があった。また、炭等の燃料を用いる場合はやけどや
一酸化炭素による中毒等の危険性があった。懐炉の場合
は、鉄粉の急速酸化によって発熱したり、炭やベンジン
等の燃料を燃焼させたりして使用するものが多い。しか
し、鉄粉を使用する場合は、容易に再利用することが難
しい。また、燃料を用いる場合はやけどや一酸化炭素に
よる中毒等の危険性があった。
【0003】また、冬期に駐車した自動車の窓ガラスに
霜が付着する場合があるが、通常はお湯を掛けて溶かし
落とすことが多い。しかし、適度な温度のお湯(つま
り、室温では溶かすのに時間が掛かるし、熱湯ではワイ
パー等を損傷してしまう)が必要であるし、霜の付着し
た窓ガラスにまんべんなくお湯をかける手間が必要であ
る。
霜が付着する場合があるが、通常はお湯を掛けて溶かし
落とすことが多い。しかし、適度な温度のお湯(つま
り、室温では溶かすのに時間が掛かるし、熱湯ではワイ
パー等を損傷してしまう)が必要であるし、霜の付着し
た窓ガラスにまんべんなくお湯をかける手間が必要であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点に
鑑みてなされたものであり、保管が容易であり、容易に
発熱状態とすることができ、長時間に渡って使用するこ
とができる保温器を提供することを目的とする。また、
この保温器を用いた採暖用加温器及び霜取用加温器を提
供することを目的とする。更に、これら加温器、採暖用
加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使用方法を提
供することを目的とする。
鑑みてなされたものであり、保管が容易であり、容易に
発熱状態とすることができ、長時間に渡って使用するこ
とができる保温器を提供することを目的とする。また、
この保温器を用いた採暖用加温器及び霜取用加温器を提
供することを目的とする。更に、これら加温器、採暖用
加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使用方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本第1発明の加温器は、
袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部の内側に設けら
れた収納部と、該収納部内に収納される発熱開始具と、
該袋部若しくは該容器部及び該収納部内に収納される潜
熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面に
設けられている熱線吸収シートとを備え、該袋部若しく
は該容器部及び該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤
は、互いに接していることを特徴とする。
袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部の内側に設けら
れた収納部と、該収納部内に収納される発熱開始具と、
該袋部若しくは該容器部及び該収納部内に収納される潜
熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面に
設けられている熱線吸収シートとを備え、該袋部若しく
は該容器部及び該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤
は、互いに接していることを特徴とする。
【0006】本第2発明の加温器は、略平板状の袋部又
は容器部と、該袋部又は該容器部内に収納される発熱開
始具と、該袋部若しくは該容器部内に収納される潜熱型
蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面に設け
られている熱線吸収シートと、を備えることを特徴とす
る。
は容器部と、該袋部又は該容器部内に収納される発熱開
始具と、該袋部若しくは該容器部内に収納される潜熱型
蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面に設け
られている熱線吸収シートと、を備えることを特徴とす
る。
【0007】本第5発明の採暖用加温器は、袋部又は容
器部と、該袋部又は該容器部の内側に設けられた収納部
と、該収納部内に収納される発熱開始具と、該袋部若し
くは該容器部及び該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤
と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面に設けられて
いる熱線吸収シートとを備え、該袋部若しくは該容器部
及び該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤は互いに接し
ており、該潜熱型蓄熱剤は酢酸ナトリウム3水和物であ
り、該加温器をあんか若しくは湯たんぽとして用いるこ
とを特徴とする。
器部と、該袋部又は該容器部の内側に設けられた収納部
と、該収納部内に収納される発熱開始具と、該袋部若し
くは該容器部及び該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤
と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面に設けられて
いる熱線吸収シートとを備え、該袋部若しくは該容器部
及び該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤は互いに接し
ており、該潜熱型蓄熱剤は酢酸ナトリウム3水和物であ
り、該加温器をあんか若しくは湯たんぽとして用いるこ
とを特徴とする。
【0008】本第6発明の採暖用加温器は、略平板状の
袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部内に収納される
発熱開始具と、該袋部若しくは該容器部内に収納される
潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面
に設けられている熱線吸収シートとを備え、該潜熱型蓄
熱剤は酢酸ナトリウム3水和物であり、該加温器をあん
か若しくは湯たんぽとして用いることを特徴とする。
袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部内に収納される
発熱開始具と、該袋部若しくは該容器部内に収納される
潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面
に設けられている熱線吸収シートとを備え、該潜熱型蓄
熱剤は酢酸ナトリウム3水和物であり、該加温器をあん
か若しくは湯たんぽとして用いることを特徴とする。
【0009】本第8発明の霜取用加温器は、略平板状の
袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部内に収納される
発熱開始具と、該袋部若しくは該容器部内に収納される
潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面
に設けられている熱線吸収シートとを備え、該潜熱型蓄
熱剤は酢酸ナトリウム3水和物であり、車両のガラス板
の表面に付着する霜を融解除去することを特徴とする。
袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部内に収納される
発熱開始具と、該袋部若しくは該容器部内に収納される
潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面
に設けられている熱線吸収シートとを備え、該潜熱型蓄
熱剤は酢酸ナトリウム3水和物であり、車両のガラス板
の表面に付着する霜を融解除去することを特徴とする。
【0010】本第9発明の霜取用加温器は、略平板状の
袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部の内側に設けら
れた収納部と、該収納部内に収納される発熱開始具と、
該袋部若しくは該容器部及び該収納部内に収納される潜
熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面に
設けられている熱線吸収シートとを備え、該袋部若しく
は該容器部及び該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤は
互いに接しており、該潜熱型蓄熱剤は酢酸ナトリウム3
水和物であり、車両のガラス板の表面に付着する霜を融
解除去することを特徴とする。
袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部の内側に設けら
れた収納部と、該収納部内に収納される発熱開始具と、
該袋部若しくは該容器部及び該収納部内に収納される潜
熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少なくとも一面に
設けられている熱線吸収シートとを備え、該袋部若しく
は該容器部及び該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤は
互いに接しており、該潜熱型蓄熱剤は酢酸ナトリウム3
水和物であり、車両のガラス板の表面に付着する霜を融
解除去することを特徴とする。
【0011】各発明における加温器、採暖用加温器及び
霜取用加温器の形状は、用途に応じた任意の形状とする
ことができる。この形状の例として、平面形状が多角形
形状(三角形状、四角形状、六角形状等)、楕円形状、
帯状、U又はV字形状等の略平板形状を挙げることがで
きる。更に、これらの形状を用いて対象にあったものと
することができる。
霜取用加温器の形状は、用途に応じた任意の形状とする
ことができる。この形状の例として、平面形状が多角形
形状(三角形状、四角形状、六角形状等)、楕円形状、
帯状、U又はV字形状等の略平板形状を挙げることがで
きる。更に、これらの形状を用いて対象にあったものと
することができる。
【0012】上記各発明における上記「袋部又は容器
部」及び上記「収納部」の材質については、上記潜熱型
蓄熱剤による劣化がなく、70〜100℃程度の温度に
耐え、皮膚に刺激を与えにくい材質を選ぶことが好まし
く、樹脂又はゴムを用いることができる。材質として樹
脂を選択する場合、例として、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル等、更にはエポキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができ
るが、特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル等の軟質樹脂が好ましい。また、上記袋部若しくは
上記容器部及び上記収納部の材質としてゴムを選択する
場合、シリコーンゴム若しくはウレタンゴムが好まし
い。これらは耐水性に優れるとともに、液状原料を用い
て常温下若しくは加熱下において容易に型成形できるか
らである。特に、シリコーンゴムは人体に対する毒性が
少ない点で好ましい。但し、EPR、EPDM等の他の
熱可塑性エラストマー、更には天然ゴム、SBR、NB
R等の合成ゴムを用いることもできる。上記袋部又は上
記容器部の密封方法は、蓄熱剤が外に漏れないように密
封する方法であれば特に問わないが、例として熱シール
及び超音波シール等の熱接着や、任意の接着剤を用いる
接着等を挙げることができる。
部」及び上記「収納部」の材質については、上記潜熱型
蓄熱剤による劣化がなく、70〜100℃程度の温度に
耐え、皮膚に刺激を与えにくい材質を選ぶことが好まし
く、樹脂又はゴムを用いることができる。材質として樹
脂を選択する場合、例として、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル等、更にはエポキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができ
るが、特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル等の軟質樹脂が好ましい。また、上記袋部若しくは
上記容器部及び上記収納部の材質としてゴムを選択する
場合、シリコーンゴム若しくはウレタンゴムが好まし
い。これらは耐水性に優れるとともに、液状原料を用い
て常温下若しくは加熱下において容易に型成形できるか
らである。特に、シリコーンゴムは人体に対する毒性が
少ない点で好ましい。但し、EPR、EPDM等の他の
熱可塑性エラストマー、更には天然ゴム、SBR、NB
R等の合成ゴムを用いることもできる。上記袋部又は上
記容器部の密封方法は、蓄熱剤が外に漏れないように密
封する方法であれば特に問わないが、例として熱シール
及び超音波シール等の熱接着や、任意の接着剤を用いる
接着等を挙げることができる。
【0013】上記「略平板形状」とは、表裏面が略平坦
であって、表裏面間の厚みが該表裏面の縦横の大きさよ
り十分に小さい面状体をいう。例えば、表裏面が100
mm角程度の場合、厚みが10mm以下のものとするこ
とができる。尚、用途によって適宜厚みを選択すること
ができる。上記「収納部」は、上記「発熱開始具」を押
す等の操作が容易にできるように内袋内に収納し、収納
部内外の蓄熱剤が互いに接していれば、任意の形態をと
ることができる。例えば、内袋内に設けた袋状体(例え
ば、図2参照)や、内袋の一部を区画して得られる空間
(例えば、図8参照)等とすることができる。また、上
記収納部の上記袋部若しくは上記容器部への配設方法
は、上記袋部又は上記容器部の密封方法と同様に、熱や
接着剤等を用いた任意の接着方法を用いることができ
る。更に、収納部を設けず、発熱開始具を移動しないよ
うに内袋の内面に取着することで収納部の代用とするこ
ともできる。
であって、表裏面間の厚みが該表裏面の縦横の大きさよ
り十分に小さい面状体をいう。例えば、表裏面が100
mm角程度の場合、厚みが10mm以下のものとするこ
とができる。尚、用途によって適宜厚みを選択すること
ができる。上記「収納部」は、上記「発熱開始具」を押
す等の操作が容易にできるように内袋内に収納し、収納
部内外の蓄熱剤が互いに接していれば、任意の形態をと
ることができる。例えば、内袋内に設けた袋状体(例え
ば、図2参照)や、内袋の一部を区画して得られる空間
(例えば、図8参照)等とすることができる。また、上
記収納部の上記袋部若しくは上記容器部への配設方法
は、上記袋部又は上記容器部の密封方法と同様に、熱や
接着剤等を用いた任意の接着方法を用いることができ
る。更に、収納部を設けず、発熱開始具を移動しないよ
うに内袋の内面に取着することで収納部の代用とするこ
ともできる。
【0014】上記「潜熱型蓄熱剤」は室温以上の温度で
融解し、凝固時に潜熱を放熱するものであれば特に問わ
ず、例えば、酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム、チオ硫酸ナトリウム等の無
機水和塩やパラフィン等を挙げることができる。これら
のうちで特に、第3、5、6、8及び9発明に示すよう
に酢酸ナトリウム3水和物を使うのが好ましい。この好
ましい理由の1つとして、酢酸ナトリウム3水和物は融
解温度が約58℃であり、凝固を開始する温度が約−2
1℃という、室温で過冷却液体として存在できる化合物
であるということが挙げられる。また、過冷却液体であ
る際に摺動等の刺激を受けると、急速に凝固して約1
2.2J/g(示差走査熱量計による)という大量の潜
熱を放出するということも挙げられる。このため、蓄熱
された各加温器を室温で長期間の保存をすることがで
き、しかも、刺激を与えることによって急速に加温する
ことができる。また、使用に耐える発熱を行うことがで
きる時間は酢酸ナトリウム3水和物を250g用いた場
合において、大気中に放置した場合は約30分間であ
り、布等でくるんだ場合は約2時間であるため、この点
においても本加温器に適している。尚、上記「室温」
は、通常の各加温器の保存に用いられる温度であり、5
〜35℃の範囲が通常用いられる。また、上記潜熱型蓄
熱剤は酢酸ナトリウム3水和物の他に、添加物として融
点低下剤(例えば、リン酸ナトリウム、リン酸水素バリ
ウム等)を用いて融点を約40〜60℃の範囲内の適度
な温度に調節することができる。更に、安定剤や、マイ
クロ波吸収剤等の添加剤を添加し、潜熱型蓄熱剤として
の特性を改善することもできる。
融解し、凝固時に潜熱を放熱するものであれば特に問わ
ず、例えば、酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム、チオ硫酸ナトリウム等の無
機水和塩やパラフィン等を挙げることができる。これら
のうちで特に、第3、5、6、8及び9発明に示すよう
に酢酸ナトリウム3水和物を使うのが好ましい。この好
ましい理由の1つとして、酢酸ナトリウム3水和物は融
解温度が約58℃であり、凝固を開始する温度が約−2
1℃という、室温で過冷却液体として存在できる化合物
であるということが挙げられる。また、過冷却液体であ
る際に摺動等の刺激を受けると、急速に凝固して約1
2.2J/g(示差走査熱量計による)という大量の潜
熱を放出するということも挙げられる。このため、蓄熱
された各加温器を室温で長期間の保存をすることがで
き、しかも、刺激を与えることによって急速に加温する
ことができる。また、使用に耐える発熱を行うことがで
きる時間は酢酸ナトリウム3水和物を250g用いた場
合において、大気中に放置した場合は約30分間であ
り、布等でくるんだ場合は約2時間であるため、この点
においても本加温器に適している。尚、上記「室温」
は、通常の各加温器の保存に用いられる温度であり、5
〜35℃の範囲が通常用いられる。また、上記潜熱型蓄
熱剤は酢酸ナトリウム3水和物の他に、添加物として融
点低下剤(例えば、リン酸ナトリウム、リン酸水素バリ
ウム等)を用いて融点を約40〜60℃の範囲内の適度
な温度に調節することができる。更に、安定剤や、マイ
クロ波吸収剤等の添加剤を添加し、潜熱型蓄熱剤として
の特性を改善することもできる。
【0015】上記「発熱開始具」は、過冷却液体の状態
である上記潜熱型蓄熱剤の凝固を開始させることで発熱
させる物であれば、その形状、構造及び機構等は特に問
わない。この機構の例として、上記潜熱型蓄熱剤の結晶
片を任意に露出させるものを挙げることができる。ま
た、実開平3−96335号公報及び図3に示すように
金属片等を摺動するもの等を挙げることができる。これ
は、過冷却状態にある液体に摺動摩擦力を付与し、それ
により潜熱を取り出すようにした過冷却液体の任意固化
装置であって、本体に可撓性を有する板部材と、この板
部材を貫通した状態で取り付けられる緊締部材とからな
る発核部材を配設し、前記緊締部材を押圧した際、緊締
部材と前記板部材との接触面積が減少することを特徴と
する過冷却液体の任意固化装置である。更に、発熱開始
具は、各加温器に少なくとも1つ設ける必要があるが、
2以上の発熱開始具を設けることもできる。
である上記潜熱型蓄熱剤の凝固を開始させることで発熱
させる物であれば、その形状、構造及び機構等は特に問
わない。この機構の例として、上記潜熱型蓄熱剤の結晶
片を任意に露出させるものを挙げることができる。ま
た、実開平3−96335号公報及び図3に示すように
金属片等を摺動するもの等を挙げることができる。これ
は、過冷却状態にある液体に摺動摩擦力を付与し、それ
により潜熱を取り出すようにした過冷却液体の任意固化
装置であって、本体に可撓性を有する板部材と、この板
部材を貫通した状態で取り付けられる緊締部材とからな
る発核部材を配設し、前記緊締部材を押圧した際、緊締
部材と前記板部材との接触面積が減少することを特徴と
する過冷却液体の任意固化装置である。更に、発熱開始
具は、各加温器に少なくとも1つ設ける必要があるが、
2以上の発熱開始具を設けることもできる。
【0016】上記「熱線吸収シート」は、熱線を吸収し
て、蓄熱剤を加熱するための熱に変換することができれ
ば特に材質等を問わない。また、蓄熱剤の発した熱を熱
線として放射することができればよい。この例として、
赤外線吸収材や黒色物体等とすることができる。このう
ち、赤外線吸収材が効率よく熱を吸放熱することができ
る黒色シートが好ましい。尚、上記熱線は、照射された
物体の温度が上昇すればよく、赤外線(近赤外線及び遠
赤外線を含む)の他に、これら以外の電磁波等を含むこ
ととする。また、上記熱線吸収シートを本加温器に設け
る位置及び範囲は任意とすることができる。例えば、本
加温器の一面の全てを覆うように設けたり、本加温器の
全面を覆うように設けたり、収納部等を除いて全面を覆
うように設けたりすること等を挙げることができる。
て、蓄熱剤を加熱するための熱に変換することができれ
ば特に材質等を問わない。また、蓄熱剤の発した熱を熱
線として放射することができればよい。この例として、
赤外線吸収材や黒色物体等とすることができる。このう
ち、赤外線吸収材が効率よく熱を吸放熱することができ
る黒色シートが好ましい。尚、上記熱線は、照射された
物体の温度が上昇すればよく、赤外線(近赤外線及び遠
赤外線を含む)の他に、これら以外の電磁波等を含むこ
ととする。また、上記熱線吸収シートを本加温器に設け
る位置及び範囲は任意とすることができる。例えば、本
加温器の一面の全てを覆うように設けたり、本加温器の
全面を覆うように設けたり、収納部等を除いて全面を覆
うように設けたりすること等を挙げることができる。
【0017】本第4発明の加温器の使用方法は、第1、
2又は3発明の加温器の上記熱線吸収シート側に太陽光
を照射して該加温器の上記潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解
工程と、該加温器を該潜熱型蓄熱材の融点以上の温度の
温泉湯に浸積して該潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解工程と
の一方の溶解工程を行い、その後、上記凝固開始具を作
動させて該潜熱型蓄熱剤を結晶化させるとともに発熱さ
せる発熱工程を行い、次いでこの一連の工程を順次繰り
返すことを特徴とする。
2又は3発明の加温器の上記熱線吸収シート側に太陽光
を照射して該加温器の上記潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解
工程と、該加温器を該潜熱型蓄熱材の融点以上の温度の
温泉湯に浸積して該潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解工程と
の一方の溶解工程を行い、その後、上記凝固開始具を作
動させて該潜熱型蓄熱剤を結晶化させるとともに発熱さ
せる発熱工程を行い、次いでこの一連の工程を順次繰り
返すことを特徴とする。
【0018】本第7発明の採暖用加温器の使用方法は、
第5又は6発明の採暖用加温器の上記熱線吸収シート側
に太陽光を照射して該採暖用加温器の上記潜熱型蓄熱剤
を溶解する溶解工程と、該採暖用加温器を該潜熱型蓄熱
材の融点以上の温度の温泉湯に浸積して該潜熱型蓄熱剤
を溶解する溶解工程との一方の溶解工程を行い、その
後、上記凝固開始具を作動させて該潜熱型蓄熱剤を結晶
化させるとともに発熱させる発熱工程を行い、次いでこ
の一連の工程を順次繰り返すことを特徴とする。
第5又は6発明の採暖用加温器の上記熱線吸収シート側
に太陽光を照射して該採暖用加温器の上記潜熱型蓄熱剤
を溶解する溶解工程と、該採暖用加温器を該潜熱型蓄熱
材の融点以上の温度の温泉湯に浸積して該潜熱型蓄熱剤
を溶解する溶解工程との一方の溶解工程を行い、その
後、上記凝固開始具を作動させて該潜熱型蓄熱剤を結晶
化させるとともに発熱させる発熱工程を行い、次いでこ
の一連の工程を順次繰り返すことを特徴とする。
【0019】本第10発明の霜取用加温器の使用方法
は、第8又は9発明の霜取用加温器の上記熱線吸収シー
ト側に太陽光を照射して該霜取用加温器の上記潜熱型蓄
熱剤を溶解する溶解工程と、該霜取用加温器を該潜熱型
蓄熱材の融点以上の温度の温泉湯に浸積して該潜熱型蓄
熱剤を溶解する溶解工程との一方の溶解工程を行い、そ
の後、上記凝固開始具を作動させて該霜取用蓄熱剤を結
晶化させるとともに発熱させる発熱工程を行い、次いで
この一連の工程を順次繰り返すことを特徴とする。
は、第8又は9発明の霜取用加温器の上記熱線吸収シー
ト側に太陽光を照射して該霜取用加温器の上記潜熱型蓄
熱剤を溶解する溶解工程と、該霜取用加温器を該潜熱型
蓄熱材の融点以上の温度の温泉湯に浸積して該潜熱型蓄
熱剤を溶解する溶解工程との一方の溶解工程を行い、そ
の後、上記凝固開始具を作動させて該霜取用蓄熱剤を結
晶化させるとともに発熱させる発熱工程を行い、次いで
この一連の工程を順次繰り返すことを特徴とする。
【0020】上記潜熱型他蓄熱剤の加熱方法は任意に選
択することができる。例えば、湯(温泉湯を含む)等の
加熱源中に潜熱型他蓄熱剤を浸積して、伝熱による加熱
を行うことができる。また、マイクロ波の照射等による
誘電加熱を行うことができる。更に、太陽光やその他の
照射源等の熱線の放射による加熱も行うことができる。
択することができる。例えば、湯(温泉湯を含む)等の
加熱源中に潜熱型他蓄熱剤を浸積して、伝熱による加熱
を行うことができる。また、マイクロ波の照射等による
誘電加熱を行うことができる。更に、太陽光やその他の
照射源等の熱線の放射による加熱も行うことができる。
【0021】これらの加熱方法のうち、第4、7、10
発明に示すように、各加温器の上記熱線吸収シート側に
太陽光を照射して該加温器の上記潜熱型蓄熱剤を溶解す
る溶解工程と、該加温器を該潜熱型蓄熱材の融点以上の
温度の温泉湯に浸積して該潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解
工程との一方の溶解工程を行い、その後、上記凝固開始
具を作動させて該潜熱型蓄熱剤を結晶化させるとともに
発熱させる発熱工程を行い、次いでこの一連の工程を順
次繰り返すことができる。この太陽光による溶解工程及
び温泉湯による溶解工程は、どちらかの一方のみを行っ
てもよいし、適宜変更しながら行ってもよいし、同時に
行ってもよい。このように、温泉の湯、及び太陽熱の一
方を加熱源として用いることは、自然界に存在するエネ
ルギーを有効に利用する点で好ましい。また、温泉の
湯、及び太陽熱の熱源は一方のみを用いることができる
し、適宜に変更しながら用いることもできる。
発明に示すように、各加温器の上記熱線吸収シート側に
太陽光を照射して該加温器の上記潜熱型蓄熱剤を溶解す
る溶解工程と、該加温器を該潜熱型蓄熱材の融点以上の
温度の温泉湯に浸積して該潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解
工程との一方の溶解工程を行い、その後、上記凝固開始
具を作動させて該潜熱型蓄熱剤を結晶化させるとともに
発熱させる発熱工程を行い、次いでこの一連の工程を順
次繰り返すことができる。この太陽光による溶解工程及
び温泉湯による溶解工程は、どちらかの一方のみを行っ
てもよいし、適宜変更しながら行ってもよいし、同時に
行ってもよい。このように、温泉の湯、及び太陽熱の一
方を加熱源として用いることは、自然界に存在するエネ
ルギーを有効に利用する点で好ましい。また、温泉の
湯、及び太陽熱の熱源は一方のみを用いることができる
し、適宜に変更しながら用いることもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図1〜4に示すように、本
発明の加温器、採暖用加温器及び霜取用加温器を実施例
によって詳細に説明する。 〔実施例1〕本第1実施例は、あんか若しくは湯たんぽ
等のように就寝時等の採暖房に用いる加温器である採暖
用加温器である。
発明の加温器、採暖用加温器及び霜取用加温器を実施例
によって詳細に説明する。 〔実施例1〕本第1実施例は、あんか若しくは湯たんぽ
等のように就寝時等の採暖房に用いる加温器である採暖
用加温器である。
【0023】本実施例は、図1〜図3に示すような、採
暖用加温器1に関する。本採暖用加温器1Aは縦が約2
00mm、横が約130mm、厚み約40mmの略直方
体形状であり、図1に示すように、外袋21及び内袋2
2を備える袋部2と、蓄熱剤3と、発熱開始具収納部4
と、発熱開始具5、及び熱線吸収シート6とを備える。
上記袋部2は、透明ポリエチレン製フィルムの周縁部を
熱融接することによって得られ、内容物を収納した状態
の大きさが縦が約200mm、横が約130mm、厚み
約40mmの周囲に縁がある略直方体状袋である。ま
た、この袋部2は、外袋21と内袋22からなる二重の
袋となっており、図1及び図2に示すように、内袋22
内に収納部4と流通部41とを備える。
暖用加温器1に関する。本採暖用加温器1Aは縦が約2
00mm、横が約130mm、厚み約40mmの略直方
体形状であり、図1に示すように、外袋21及び内袋2
2を備える袋部2と、蓄熱剤3と、発熱開始具収納部4
と、発熱開始具5、及び熱線吸収シート6とを備える。
上記袋部2は、透明ポリエチレン製フィルムの周縁部を
熱融接することによって得られ、内容物を収納した状態
の大きさが縦が約200mm、横が約130mm、厚み
約40mmの周囲に縁がある略直方体状袋である。ま
た、この袋部2は、外袋21と内袋22からなる二重の
袋となっており、図1及び図2に示すように、内袋22
内に収納部4と流通部41とを備える。
【0024】上記蓄熱剤3は、潜熱型蓄熱剤である酢酸
ナトリウム3水和物であり、内袋22内の蓄熱剤3a及
び収納部4内の蓄熱剤3bを合わせて約1kgが密封さ
れている。この酢酸ナトリウム3水和物は、約−21〜
58℃の範囲に渡って過冷却液体の形態を維持すること
ができ、過冷却液体が固体へ凝固する際に放出する潜熱
を熱源とすることができる。
ナトリウム3水和物であり、内袋22内の蓄熱剤3a及
び収納部4内の蓄熱剤3bを合わせて約1kgが密封さ
れている。この酢酸ナトリウム3水和物は、約−21〜
58℃の範囲に渡って過冷却液体の形態を維持すること
ができ、過冷却液体が固体へ凝固する際に放出する潜熱
を熱源とすることができる。
【0025】上記収納部4は、発熱開始具5を収納する
ために内袋22の内面に設けられた袋状部位であり、袋
部2外から発熱開始具5を容易に操作するために設けら
れている。また、上記流通部41は、発熱開始具5によ
って収納部4内で生じた蓄熱剤3bの結晶が収納部4外
の蓄熱剤3a側へ成長するために、収納部4内と蓄熱剤
室23を連接する部位である。このため、1つの発熱開
始具5によって、内袋22内の全ての蓄熱剤3を凝固さ
せ、発熱させることができる。
ために内袋22の内面に設けられた袋状部位であり、袋
部2外から発熱開始具5を容易に操作するために設けら
れている。また、上記流通部41は、発熱開始具5によ
って収納部4内で生じた蓄熱剤3bの結晶が収納部4外
の蓄熱剤3a側へ成長するために、収納部4内と蓄熱剤
室23を連接する部位である。このため、1つの発熱開
始具5によって、内袋22内の全ての蓄熱剤3を凝固さ
せ、発熱させることができる。
【0026】上記発熱開始具5は、図3に示すように金
属板51と金属板51上に止められたネジ52を備え
る。また、ネジ52を押すことで金属板51が変形し、
金属板51とネジ52とが擦れ合う(摺動摩擦ともい
う)。この摺動摩擦を蓄熱剤3に与えて結晶化への刺激
とすることができるため、発熱開始具5は蓄熱剤3を凝
固させることができる。熱線吸収シート6は、本加温器
1の一面に設けられており、外袋21と内袋22の間に
挟持される。また、この熱線吸収シートは黒色であり、
遠赤外線の吸放熱に優れる素材である(商品名;バイオ
ネット、エヌオーケー株式会社製)。
属板51と金属板51上に止められたネジ52を備え
る。また、ネジ52を押すことで金属板51が変形し、
金属板51とネジ52とが擦れ合う(摺動摩擦ともい
う)。この摺動摩擦を蓄熱剤3に与えて結晶化への刺激
とすることができるため、発熱開始具5は蓄熱剤3を凝
固させることができる。熱線吸収シート6は、本加温器
1の一面に設けられており、外袋21と内袋22の間に
挟持される。また、この熱線吸収シートは黒色であり、
遠赤外線の吸放熱に優れる素材である(商品名;バイオ
ネット、エヌオーケー株式会社製)。
【0027】このような採暖用加温器1Aは次のように
して作製される。まず、所定大きさに切断した2枚のポ
リエチレンフィルム22A、22Bの一方のポリエチレ
ンフィルム22Aにポリエチレンフィルム片4A及び発
熱開始具41を載置する。このポリエチレンフィルム片
4Aの周縁を超音波シール器を用いてポリエチレンフィ
ルム22Aに接着することで、ポリエチレンフィルム2
2A上に発熱開始具41を収納した収納部4を形成す
る。このとき、蓄熱剤3の流通が可能な程度の隙間を設
けて流通部41とする。また、ポリエチレンフィルム2
2Aとポリエチレンフィルム22Bとを合わせて超音波
シールを用いて各々の周縁部を閉じて袋状フィルム22
Cとする。更に、液状又は粉末状の蓄熱剤3を袋状フィ
ルム22C内に入れた後、袋状フィルム22Cの開口部
を超音波シールで密封することで、蓄熱剤を備える内袋
22を作成する。その後、内袋22の一方の面に熱線吸
収シートを配した後、2枚のポリエチレンフィルム22
A、22Bより一回り大きい2枚のポリエチレンフィル
ムを使って覆うように熱接着して外袋21を形成し、採
暖用加温器1Aを作成した。
して作製される。まず、所定大きさに切断した2枚のポ
リエチレンフィルム22A、22Bの一方のポリエチレ
ンフィルム22Aにポリエチレンフィルム片4A及び発
熱開始具41を載置する。このポリエチレンフィルム片
4Aの周縁を超音波シール器を用いてポリエチレンフィ
ルム22Aに接着することで、ポリエチレンフィルム2
2A上に発熱開始具41を収納した収納部4を形成す
る。このとき、蓄熱剤3の流通が可能な程度の隙間を設
けて流通部41とする。また、ポリエチレンフィルム2
2Aとポリエチレンフィルム22Bとを合わせて超音波
シールを用いて各々の周縁部を閉じて袋状フィルム22
Cとする。更に、液状又は粉末状の蓄熱剤3を袋状フィ
ルム22C内に入れた後、袋状フィルム22Cの開口部
を超音波シールで密封することで、蓄熱剤を備える内袋
22を作成する。その後、内袋22の一方の面に熱線吸
収シートを配した後、2枚のポリエチレンフィルム22
A、22Bより一回り大きい2枚のポリエチレンフィル
ムを使って覆うように熱接着して外袋21を形成し、採
暖用加温器1Aを作成した。
【0028】このような採暖用加温器1Aは、次に示す
ようにして用いる。まず、採暖用加温器1A内の蓄熱剤
3を過冷却液体にして蓄熱させる必要がある。これは、
採暖用加温器1Aを60〜100℃程度に加熱して、蓄
熱剤3を全て溶解させればよい。採暖用加温器1Aを加
熱する加熱手段としては、60〜100℃の湯の中に本
採暖用加温器1Aを入れて加熱する、電子レンジ等の誘
電加熱装置によって加熱する、及び熱線を照射して加熱
すること等が挙げられる。湯中で加熱する場合は、湯源
として温泉(ただし、湯温が60〜100℃)等を利用
することが効果的である。これは、連続して一定温度の
湯を得ることが容易であるからである。また、温泉を利
用する時間帯は一般に限られているので、利用されてい
ない時間帯に本採暖用加温器1Aを蓄熱することに用い
ることで温泉を有効に利用できるからである。更に、熱
線を採暖用加温器1Aに照射する際は、熱線を採暖用加
温器1Aの熱線吸収シートが設けられている側に向かっ
て照射することが好ましい。これは、固体となった蓄熱
剤3が白色状となり易く、熱線が蓄熱剤3内に吸収され
ずに反射されてしまうためである。また、熱線源として
太陽光を利用することができる。尚、蓄熱剤3の結晶部
分を完全に融解させてから加熱を止めないと、結晶部分
が残存し、この残存する結晶が再結晶時の核となってし
まうため、冷却時に過冷却状態が起きずに結晶化してし
まい、蓄熱されない。また、蓄熱剤3を完全に溶解させ
た後は、常温にまで冷却されていても蓄熱状態を維持す
ることができる。
ようにして用いる。まず、採暖用加温器1A内の蓄熱剤
3を過冷却液体にして蓄熱させる必要がある。これは、
採暖用加温器1Aを60〜100℃程度に加熱して、蓄
熱剤3を全て溶解させればよい。採暖用加温器1Aを加
熱する加熱手段としては、60〜100℃の湯の中に本
採暖用加温器1Aを入れて加熱する、電子レンジ等の誘
電加熱装置によって加熱する、及び熱線を照射して加熱
すること等が挙げられる。湯中で加熱する場合は、湯源
として温泉(ただし、湯温が60〜100℃)等を利用
することが効果的である。これは、連続して一定温度の
湯を得ることが容易であるからである。また、温泉を利
用する時間帯は一般に限られているので、利用されてい
ない時間帯に本採暖用加温器1Aを蓄熱することに用い
ることで温泉を有効に利用できるからである。更に、熱
線を採暖用加温器1Aに照射する際は、熱線を採暖用加
温器1Aの熱線吸収シートが設けられている側に向かっ
て照射することが好ましい。これは、固体となった蓄熱
剤3が白色状となり易く、熱線が蓄熱剤3内に吸収され
ずに反射されてしまうためである。また、熱線源として
太陽光を利用することができる。尚、蓄熱剤3の結晶部
分を完全に融解させてから加熱を止めないと、結晶部分
が残存し、この残存する結晶が再結晶時の核となってし
まうため、冷却時に過冷却状態が起きずに結晶化してし
まい、蓄熱されない。また、蓄熱剤3を完全に溶解させ
た後は、常温にまで冷却されていても蓄熱状態を維持す
ることができる。
【0029】このように蓄熱された採暖用加温器1Aを
発熱させるには、収納部4に収納された発熱開始具5の
ネジ52を押して周囲の金属板51が凹むように摺動さ
せ、周囲の蓄熱剤3bに刺激を与えることによって行
う。蓄熱剤3bに摺動刺激を与えると、発熱開始具5付
近から周辺に向けて蓄熱剤3bが急速に凝固し、潜熱が
放出される。また、流通路41を経由して収納部4外の
蓄熱剤3aが凝固し、潜熱が放出される。発熱する採暖
用加温器1Aは、蓄熱剤3の凝固点である約60℃で発
熱するため、袋状のカバーに収納したり、タオル等の布
で包みこみ、あんかや湯たんぽ等のように就寝時等の採
暖に用いることができる。
発熱させるには、収納部4に収納された発熱開始具5の
ネジ52を押して周囲の金属板51が凹むように摺動さ
せ、周囲の蓄熱剤3bに刺激を与えることによって行
う。蓄熱剤3bに摺動刺激を与えると、発熱開始具5付
近から周辺に向けて蓄熱剤3bが急速に凝固し、潜熱が
放出される。また、流通路41を経由して収納部4外の
蓄熱剤3aが凝固し、潜熱が放出される。発熱する採暖
用加温器1Aは、蓄熱剤3の凝固点である約60℃で発
熱するため、袋状のカバーに収納したり、タオル等の布
で包みこみ、あんかや湯たんぽ等のように就寝時等の採
暖に用いることができる。
【0030】本採暖用加温器1Aに収納される蓄熱剤3
の有効な発熱時間は、タオル等で包んだ状態では約8時
間程度である。また、熱線吸収シート6の有無によって
加温の度合が異なる。つまり、熱線吸収シート6を設け
た面は、熱線吸収シート6から多く放射される遠赤外線
等の熱線でよく加温される。一方、熱線吸収シート6が
設けていない面は、袋部2越しに見える固体酢酸ナトリ
ウムの白色(結晶化が急速であり、歪みが生じ易いため
と思われる)であるので、熱線の放射量が熱線吸収シー
ト6を設けた面より少なくなる。このため、用途に応じ
て適宜加温器の向きを変えると、加熱の度合を変えるこ
とができる。放熱が終わった採暖用加温器1Aは、蓄熱
剤3を再び加熱して溶解させることによって再び蓄熱す
ることができ、繰り返し使用することができる。
の有効な発熱時間は、タオル等で包んだ状態では約8時
間程度である。また、熱線吸収シート6の有無によって
加温の度合が異なる。つまり、熱線吸収シート6を設け
た面は、熱線吸収シート6から多く放射される遠赤外線
等の熱線でよく加温される。一方、熱線吸収シート6が
設けていない面は、袋部2越しに見える固体酢酸ナトリ
ウムの白色(結晶化が急速であり、歪みが生じ易いため
と思われる)であるので、熱線の放射量が熱線吸収シー
ト6を設けた面より少なくなる。このため、用途に応じ
て適宜加温器の向きを変えると、加熱の度合を変えるこ
とができる。放熱が終わった採暖用加温器1Aは、蓄熱
剤3を再び加熱して溶解させることによって再び蓄熱す
ることができ、繰り返し使用することができる。
【0031】このような採暖用加温器1Aは、蓄熱剤3
の凝固点である約60℃で発熱するため、火傷を防ぐこ
とができる。また、蓄熱後は常温で保存することができ
るため保存時の取扱が容易であるし、使用する直前に蓄
熱を行う必要もない。更に、採暖用加温器1Aの蓄熱状
態は、透明の袋部2を通して見える蓄熱剤3の色で判別
することができるのでわかりやすい。また、発熱開始具
5が収納部4内にあるため、厚みのある本採暖用加温器
1Aにおいても発熱開始具5を押し易く、見失ってしま
うことがない。更に、発熱開始具5が内袋22内を自由
に移動することで内袋22に衝突し、内袋22を傷つけ
て穴を開けることで、蓄熱剤3が袋部2から漏れ出るこ
とがない。また、熱線吸収シート6を設けたことで熱線
による蓄熱が容易であるし、放熱時も熱線を効率よく放
射することができる。更に、黒色である熱線吸収シート
6を背景にして蓄熱剤6が白色に凝固しているかを見る
ことで、より蓄熱剤6が凝固しているかを判別しやすく
なる。
の凝固点である約60℃で発熱するため、火傷を防ぐこ
とができる。また、蓄熱後は常温で保存することができ
るため保存時の取扱が容易であるし、使用する直前に蓄
熱を行う必要もない。更に、採暖用加温器1Aの蓄熱状
態は、透明の袋部2を通して見える蓄熱剤3の色で判別
することができるのでわかりやすい。また、発熱開始具
5が収納部4内にあるため、厚みのある本採暖用加温器
1Aにおいても発熱開始具5を押し易く、見失ってしま
うことがない。更に、発熱開始具5が内袋22内を自由
に移動することで内袋22に衝突し、内袋22を傷つけ
て穴を開けることで、蓄熱剤3が袋部2から漏れ出るこ
とがない。また、熱線吸収シート6を設けたことで熱線
による蓄熱が容易であるし、放熱時も熱線を効率よく放
射することができる。更に、黒色である熱線吸収シート
6を背景にして蓄熱剤6が白色に凝固しているかを見る
ことで、より蓄熱剤6が凝固しているかを判別しやすく
なる。
【0032】〔実施例2〕本第2実施例は、自動車等の
窓ガラス等の霜を取るのに用いる加温器である霜取用加
温器である。本霜取用加温器1Bは、幅が約1700m
m、長さが約600mmの自動車のフロントガラス8用
であり、図4及び図8に示すように、外袋21及び内袋
22を備える袋部2と、蓄熱剤3と、発熱開始具収納部
4と、発熱開始具5、及び熱線吸収シート6とを備え
る。
窓ガラス等の霜を取るのに用いる加温器である霜取用加
温器である。本霜取用加温器1Bは、幅が約1700m
m、長さが約600mmの自動車のフロントガラス8用
であり、図4及び図8に示すように、外袋21及び内袋
22を備える袋部2と、蓄熱剤3と、発熱開始具収納部
4と、発熱開始具5、及び熱線吸収シート6とを備え
る。
【0033】上記袋部2は、透明ポリエチレン製フィル
ムの周縁部を熱融接することによって得られ、内容物を
収納したときの大きさは、縦が約600mm、横が約1
700mm、厚み約10mmの周囲に縁がある略平板状
の直方体状袋である。また、この袋部2は、外袋21と
内袋22からなる二重の袋となっており、内袋22内に
収納部4と流通部41とを備える。尚、自動車用フロン
トガラス又はリアガラス用においては、全体の大きさと
して縦:500〜1400mm、横:500〜2500
mm、厚さ:3〜50mm(より好ましくは、縦:50
0〜700mm、横:1000〜2000mm、厚さ:
5〜30mm)とするのが好ましい。また、その他の窓
ガラス等の場合は、その窓ガラスの縦横の大きさの約±
50mmの大きさとすることもできる。
ムの周縁部を熱融接することによって得られ、内容物を
収納したときの大きさは、縦が約600mm、横が約1
700mm、厚み約10mmの周囲に縁がある略平板状
の直方体状袋である。また、この袋部2は、外袋21と
内袋22からなる二重の袋となっており、内袋22内に
収納部4と流通部41とを備える。尚、自動車用フロン
トガラス又はリアガラス用においては、全体の大きさと
して縦:500〜1400mm、横:500〜2500
mm、厚さ:3〜50mm(より好ましくは、縦:50
0〜700mm、横:1000〜2000mm、厚さ:
5〜30mm)とするのが好ましい。また、その他の窓
ガラス等の場合は、その窓ガラスの縦横の大きさの約±
50mmの大きさとすることもできる。
【0034】上記蓄熱剤3は、潜熱型蓄熱剤である酢酸
ナトリウム3水和物であり、内袋22内の蓄熱剤3a及
び収納部4内の蓄熱剤3bを合わせて約1kgが密封さ
れている。上記収納部4は、発熱開始具5を収納するた
めに内袋22の一部を仕切って設けられた部位であり、
袋部2外から発熱開始具5を容易に操作するために設け
られている。また、上記流通部41は、発熱開始具5に
よって収納部4内で生じた蓄熱剤3bの結晶が収納部4
外の蓄熱剤3a側へ成長するために、収納部4内と蓄熱
剤室23を連接する部位である。このため、1つの発熱
開始具5によって、内袋22内の全ての蓄熱剤3を凝固
させ、発熱させることができる。
ナトリウム3水和物であり、内袋22内の蓄熱剤3a及
び収納部4内の蓄熱剤3bを合わせて約1kgが密封さ
れている。上記収納部4は、発熱開始具5を収納するた
めに内袋22の一部を仕切って設けられた部位であり、
袋部2外から発熱開始具5を容易に操作するために設け
られている。また、上記流通部41は、発熱開始具5に
よって収納部4内で生じた蓄熱剤3bの結晶が収納部4
外の蓄熱剤3a側へ成長するために、収納部4内と蓄熱
剤室23を連接する部位である。このため、1つの発熱
開始具5によって、内袋22内の全ての蓄熱剤3を凝固
させ、発熱させることができる。
【0035】上記発熱開始具5は、図3に示すように金
属板51と金属板51上に止められたネジ52を備え
る。また、ネジ52を押すことで金属板51とネジ52
とが摺動摩擦を起こし、この摺動摩擦を蓄熱剤3に与え
て結晶化への刺激とすることができるため、発熱開始具
5は蓄熱剤3を凝固させることができる。熱線吸収シー
ト6は、本加温器1の一面に設けられており、外袋21
と内袋22の間に挟持される。また、この熱線吸収シー
トは黒色であり、遠赤外線の吸放熱に優れる素材である
(商品名;バイオネット、エヌオーケー株式会社製)。
属板51と金属板51上に止められたネジ52を備え
る。また、ネジ52を押すことで金属板51とネジ52
とが摺動摩擦を起こし、この摺動摩擦を蓄熱剤3に与え
て結晶化への刺激とすることができるため、発熱開始具
5は蓄熱剤3を凝固させることができる。熱線吸収シー
ト6は、本加温器1の一面に設けられており、外袋21
と内袋22の間に挟持される。また、この熱線吸収シー
トは黒色であり、遠赤外線の吸放熱に優れる素材である
(商品名;バイオネット、エヌオーケー株式会社製)。
【0036】このような霜取用加温器1Bは実施例1の
採暖用加温器の作製方法と同様に、次のようにして作製
される。まず、所定大きさに切断した2枚のポリエチレ
ンフィルム22A、22Bとの間に発熱開始具41を挿
入し、超音波シールを用いて各々の周縁部を閉じて袋状
フィルム22Cとする。更に、超音波シールを用いて発
熱開始具41の周囲(ただし、流通部41分の隙間を空
ける)のポリエチレンフィルム22A、22Bを超音波
シールを用いて接合し、発熱開始具41を収納した収納
部4を形成する。更に、液状又は粉末状の蓄熱剤3を袋
状フィルム22C内に入れた後、袋状フィルム22Cの
開口部を超音波シールで密封することで、蓄熱剤を備え
る内袋22を作成する。その後、内袋22の一方の面に
熱線吸収シートを配した後、2枚のポリエチレンフィル
ム22A、22Bより一回り大きい2枚のポリエチレン
フィルムを使って覆うように熱接着して外袋21を形成
し、霜取用加温器1Bを作成した。
採暖用加温器の作製方法と同様に、次のようにして作製
される。まず、所定大きさに切断した2枚のポリエチレ
ンフィルム22A、22Bとの間に発熱開始具41を挿
入し、超音波シールを用いて各々の周縁部を閉じて袋状
フィルム22Cとする。更に、超音波シールを用いて発
熱開始具41の周囲(ただし、流通部41分の隙間を空
ける)のポリエチレンフィルム22A、22Bを超音波
シールを用いて接合し、発熱開始具41を収納した収納
部4を形成する。更に、液状又は粉末状の蓄熱剤3を袋
状フィルム22C内に入れた後、袋状フィルム22Cの
開口部を超音波シールで密封することで、蓄熱剤を備え
る内袋22を作成する。その後、内袋22の一方の面に
熱線吸収シートを配した後、2枚のポリエチレンフィル
ム22A、22Bより一回り大きい2枚のポリエチレン
フィルムを使って覆うように熱接着して外袋21を形成
し、霜取用加温器1Bを作成した。
【0037】このような霜取用加温器1Bは、次に示す
ようにして用いる。まず、霜取用加温器1B内の蓄熱剤
3を過冷却液体にして蓄熱させる必要がある。これは、
霜取用加温器1Bを60〜100℃程度に加熱して、蓄
熱剤3を全て溶解させればよい。霜取用加温器1Bを加
熱する加熱手段としては、60〜100℃の湯の中に本
霜取用加温器1Bを入れて加熱する、電子レンジ等の誘
電加熱装置によって加熱する、及び熱線を照射して加熱
すること等が挙げられる。湯中で加熱する場合は、湯源
として温泉(ただし、湯温が60〜100℃)等を利用
することが効果的である。これは、連続して一定温度の
湯を得ることが容易であるからである。また、温泉を利
用する時間帯は一般に限られているので、利用されてい
ない時間帯に本霜取用加温器1Bを蓄熱することに用い
ることで温泉を有効に利用できるからである。更に、熱
線を霜取用加温器1Bに照射する際は、熱線を霜取用加
温器1Bの熱線吸収シートが設けられている側に向かっ
て照射することが好ましい。これは、固体となった蓄熱
剤3が白色状となり易く、熱線が蓄熱剤3内に吸収され
ずに反射されてしまうためである。また、熱線源として
太陽光を利用することができる。尚、蓄熱剤3の結晶部
分を完全に融解させてから加熱を止めないと、結晶部分
が残存し、この残存する結晶が再結晶時の核となってし
まうため、冷却時に過冷却状態が起きずに結晶化してし
まい、蓄熱されない。また、蓄熱剤3を完全に溶解させ
た後は、常温にまで冷却されていても蓄熱状態を維持す
ることができる。
ようにして用いる。まず、霜取用加温器1B内の蓄熱剤
3を過冷却液体にして蓄熱させる必要がある。これは、
霜取用加温器1Bを60〜100℃程度に加熱して、蓄
熱剤3を全て溶解させればよい。霜取用加温器1Bを加
熱する加熱手段としては、60〜100℃の湯の中に本
霜取用加温器1Bを入れて加熱する、電子レンジ等の誘
電加熱装置によって加熱する、及び熱線を照射して加熱
すること等が挙げられる。湯中で加熱する場合は、湯源
として温泉(ただし、湯温が60〜100℃)等を利用
することが効果的である。これは、連続して一定温度の
湯を得ることが容易であるからである。また、温泉を利
用する時間帯は一般に限られているので、利用されてい
ない時間帯に本霜取用加温器1Bを蓄熱することに用い
ることで温泉を有効に利用できるからである。更に、熱
線を霜取用加温器1Bに照射する際は、熱線を霜取用加
温器1Bの熱線吸収シートが設けられている側に向かっ
て照射することが好ましい。これは、固体となった蓄熱
剤3が白色状となり易く、熱線が蓄熱剤3内に吸収され
ずに反射されてしまうためである。また、熱線源として
太陽光を利用することができる。尚、蓄熱剤3の結晶部
分を完全に融解させてから加熱を止めないと、結晶部分
が残存し、この残存する結晶が再結晶時の核となってし
まうため、冷却時に過冷却状態が起きずに結晶化してし
まい、蓄熱されない。また、蓄熱剤3を完全に溶解させ
た後は、常温にまで冷却されていても蓄熱状態を維持す
ることができる。
【0038】このように蓄熱された霜取用加温器1Bを
発熱させるには、収納部4に収納された発熱開始具5の
ネジ52を押して周囲の金属板51が凹むように摺動さ
せ、周囲の蓄熱剤3bに刺激を与えることによって行
う。蓄熱剤3bに摺動刺激を与えると、発熱開始具5付
近から周辺に向けて蓄熱剤3bが急速に凝固し、潜熱が
放出される。また、流通路41を経由して収納部4外の
蓄熱剤3aが凝固し、潜熱が放出される。発熱する霜取
用加温器1Bは図4に示すように、熱線吸収シート6側
の面をフロントガラス8側に向けて、フロントガラス8
上に載置する。このときワイパー9の根元に本霜取用加
温器1Bの下辺を載せ、ワイパー9で本霜取用加温器1
Bを押さえつけることで十分な固定とすることができ
る。これによって、霜取用加温器1Bが発した熱がフロ
ントガラス8上の霜につたわり、霜を溶かし落とすこと
ができる。
発熱させるには、収納部4に収納された発熱開始具5の
ネジ52を押して周囲の金属板51が凹むように摺動さ
せ、周囲の蓄熱剤3bに刺激を与えることによって行
う。蓄熱剤3bに摺動刺激を与えると、発熱開始具5付
近から周辺に向けて蓄熱剤3bが急速に凝固し、潜熱が
放出される。また、流通路41を経由して収納部4外の
蓄熱剤3aが凝固し、潜熱が放出される。発熱する霜取
用加温器1Bは図4に示すように、熱線吸収シート6側
の面をフロントガラス8側に向けて、フロントガラス8
上に載置する。このときワイパー9の根元に本霜取用加
温器1Bの下辺を載せ、ワイパー9で本霜取用加温器1
Bを押さえつけることで十分な固定とすることができ
る。これによって、霜取用加温器1Bが発した熱がフロ
ントガラス8上の霜につたわり、霜を溶かし落とすこと
ができる。
【0039】本霜取用加温器1Bに収納される蓄熱剤3
の有効な発熱時間は約30分程度であり、霜を溶かし落
とすのに十分な時間である。放熱が終わった霜取用加温
器1Bは、蓄熱剤3を再び加熱して溶解させることによ
って再び蓄熱することができ、繰り返し使用することが
できる。
の有効な発熱時間は約30分程度であり、霜を溶かし落
とすのに十分な時間である。放熱が終わった霜取用加温
器1Bは、蓄熱剤3を再び加熱して溶解させることによ
って再び蓄熱することができ、繰り返し使用することが
できる。
【0040】このような霜取用加温器1Bは、蓄熱剤3
の凝固点である約60℃で発熱するため、ワイパー9等
を熱で劣化させることがない。また、蓄熱後は常温で保
存することができるため保存時の取扱が容易であるし、
使用する直前に蓄熱を行う必要もない。更に、霜取用加
温器1Bの蓄熱状態は、透明の袋部2を通して見える蓄
熱剤3の色で判別することができるのでわかりやすい。
また、発熱開始具5が収納部4内にあるため、本霜取用
加温器1Bにおいても発熱開始具5を押し易く、見失っ
てしまうことがない。更に、発熱開始具5が内袋22内
を自由に移動することで内袋22に衝突し、内袋22を
傷つけて穴を開けることで、蓄熱剤3が袋部2から漏れ
出ることがない。また、熱線吸収シート6を設けたこと
で熱線による蓄熱が容易であるし、放熱時も熱線を効率
よく放射することができる。更に、黒色である熱線吸収
シート6を背景にして蓄熱剤6が白色に凝固しているか
を見ることで、より蓄熱剤6が凝固しているかを判別し
やすくなる。
の凝固点である約60℃で発熱するため、ワイパー9等
を熱で劣化させることがない。また、蓄熱後は常温で保
存することができるため保存時の取扱が容易であるし、
使用する直前に蓄熱を行う必要もない。更に、霜取用加
温器1Bの蓄熱状態は、透明の袋部2を通して見える蓄
熱剤3の色で判別することができるのでわかりやすい。
また、発熱開始具5が収納部4内にあるため、本霜取用
加温器1Bにおいても発熱開始具5を押し易く、見失っ
てしまうことがない。更に、発熱開始具5が内袋22内
を自由に移動することで内袋22に衝突し、内袋22を
傷つけて穴を開けることで、蓄熱剤3が袋部2から漏れ
出ることがない。また、熱線吸収シート6を設けたこと
で熱線による蓄熱が容易であるし、放熱時も熱線を効率
よく放射することができる。更に、黒色である熱線吸収
シート6を背景にして蓄熱剤6が白色に凝固しているか
を見ることで、より蓄熱剤6が凝固しているかを判別し
やすくなる。
【0041】尚、本各発明においては、前記具体的な実
施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本各発
明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
即ち、本各加温器の形状は、実施例に示した直方体状だ
けではなく、任意の形状とすることができ、例として円
柱形状、円筒形状、棒形状、板状等の形状を挙げること
ができる。また、板状の加温器として図5に示すような
平板状の加温器1Cを挙げることができる。このような
加温器1Cは実施例1の加温器1Aのように厚みがない
ので、収納袋部を設けなくても容易に発熱開始具5を操
作することができる。更に、平板状であるので広い面積
を同時に加熱することができる。また、このような平板
状の加温器1Cに、収納袋部を設けることもできる。
施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本各発
明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
即ち、本各加温器の形状は、実施例に示した直方体状だ
けではなく、任意の形状とすることができ、例として円
柱形状、円筒形状、棒形状、板状等の形状を挙げること
ができる。また、板状の加温器として図5に示すような
平板状の加温器1Cを挙げることができる。このような
加温器1Cは実施例1の加温器1Aのように厚みがない
ので、収納袋部を設けなくても容易に発熱開始具5を操
作することができる。更に、平板状であるので広い面積
を同時に加熱することができる。また、このような平板
状の加温器1Cに、収納袋部を設けることもできる。
【0042】更に、各加温器に用いる蓄熱剤3を収容す
るための入れ物は、可撓性である袋部2だけではなく、
賦形性の容器部を用いることができる。この賦形性容器
の材質としては、軟質樹脂製や硬質ゴム製が好ましいと
することができる。また、各加温器の形状として、図6
に示すような略帯状や、略四角形状、及び四角形平板状
等も挙げることができる。更に、袋部又は容器部の形状
は上記の他に、円形、楕円形、三角形等の多角形等とす
ることができる。
るための入れ物は、可撓性である袋部2だけではなく、
賦形性の容器部を用いることができる。この賦形性容器
の材質としては、軟質樹脂製や硬質ゴム製が好ましいと
することができる。また、各加温器の形状として、図6
に示すような略帯状や、略四角形状、及び四角形平板状
等も挙げることができる。更に、袋部又は容器部の形状
は上記の他に、円形、楕円形、三角形等の多角形等とす
ることができる。
【0043】また、図5に示すように、袋部又は容器部
内に仕切り部を設けた平板状加温器1Cとすることがで
きる。このような加温器1Cは、袋部2内の蓄熱剤3が
仕切り部23によって大きな流動が妨げられるので、加
温器1Cが傾斜しても蓄熱剤3の偏りを防止することが
でき、加熱にむらができにくい。また、仕切り部23に
よって発熱開始具5が大きく移動することを制限するこ
とができるので、収納部を設けなくても容易に発熱開始
具5を操作することができる。更に、仕切り部と収納部
と共に設けて発熱開始具5の位置を固定にすることもで
きる。更に、このような仕切り部を折り目として、本各
加温器を折り畳み可能とすることができる。特に、大き
くなりがちな霜取用加温器の場合は、仕切り部を設けて
折り畳み可能とすることで保管が容易になる。
内に仕切り部を設けた平板状加温器1Cとすることがで
きる。このような加温器1Cは、袋部2内の蓄熱剤3が
仕切り部23によって大きな流動が妨げられるので、加
温器1Cが傾斜しても蓄熱剤3の偏りを防止することが
でき、加熱にむらができにくい。また、仕切り部23に
よって発熱開始具5が大きく移動することを制限するこ
とができるので、収納部を設けなくても容易に発熱開始
具5を操作することができる。更に、仕切り部と収納部
と共に設けて発熱開始具5の位置を固定にすることもで
きる。更に、このような仕切り部を折り目として、本各
加温器を折り畳み可能とすることができる。特に、大き
くなりがちな霜取用加温器の場合は、仕切り部を設けて
折り畳み可能とすることで保管が容易になる。
【0044】また、本各加温器は1つのみで加熱対象を
加温するだけではなく、2以上の複数の加温器を用いて
加熱対象を加温することができる。このように加熱対象
を加温することで、採暖用加温器の場合は手足等の立体
的な加熱対象を複数方法から加温することができるし、
霜取用加温器の場合は広い面積の霜取りを行うために大
きな形状にする必要がなくなる。
加温するだけではなく、2以上の複数の加温器を用いて
加熱対象を加温することができる。このように加熱対象
を加温することで、採暖用加温器の場合は手足等の立体
的な加熱対象を複数方法から加温することができるし、
霜取用加温器の場合は広い面積の霜取りを行うために大
きな形状にする必要がなくなる。
【0045】更に、本各加温器は弾性のあるスポンジ状
体を袋部内にいれ、蓄熱剤を含浸させることができる。
蓄熱剤は、凝固すると硬化するため、蓄熱剤の凝固後も
スポンジ状体を用いることで、蓄熱剤の硬化が妨げら
れ、本加温器の触感を柔らかなものにすることができ
る。このスポンジ状体としては、潜熱型蓄熱剤による劣
化がなく、70〜100℃程度の温度に耐えうる連続気
泡フォームや海綿状体ならその材質は特に問わない。こ
の材質の例として、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル等を挙げることができる。
体を袋部内にいれ、蓄熱剤を含浸させることができる。
蓄熱剤は、凝固すると硬化するため、蓄熱剤の凝固後も
スポンジ状体を用いることで、蓄熱剤の硬化が妨げら
れ、本加温器の触感を柔らかなものにすることができ
る。このスポンジ状体としては、潜熱型蓄熱剤による劣
化がなく、70〜100℃程度の温度に耐えうる連続気
泡フォームや海綿状体ならその材質は特に問わない。こ
の材質の例として、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル等を挙げることができる。
【0046】更に、太陽熱等の熱線で本各加温器を蓄熱
する場合は、図7に示すような集熱器7を用いること
で、蓄熱時間を短縮することができる。この集光器7
は、箱状の集熱器本体71の内壁72を熱線吸収性(例
えば黒色塗装等を行う)とし、蓋を透明の窓73(樹脂
又はガラス製とすることができる。)とし、集熱器本体
71内に熱線を集光する集光鏡73を設けたものであ
る。このような集熱器7内に加温器を熱線吸収シートが
窓側に向くように配置し、熱線を集熱器7内に集熱する
ことで、加温器を蓄熱することができる。
する場合は、図7に示すような集熱器7を用いること
で、蓄熱時間を短縮することができる。この集光器7
は、箱状の集熱器本体71の内壁72を熱線吸収性(例
えば黒色塗装等を行う)とし、蓋を透明の窓73(樹脂
又はガラス製とすることができる。)とし、集熱器本体
71内に熱線を集光する集光鏡73を設けたものであ
る。このような集熱器7内に加温器を熱線吸収シートが
窓側に向くように配置し、熱線を集熱器7内に集熱する
ことで、加温器を蓄熱することができる。
【0047】また、本各加温器に用いる蓄熱剤が発熱す
る温度は約60℃であるが、融点低下剤(例えば、リン
酸ナトリウム、リン酸水素バリウム等)を用いて融点を
約40〜60℃の範囲内に調節することができる。
る温度は約60℃であるが、融点低下剤(例えば、リン
酸ナトリウム、リン酸水素バリウム等)を用いて融点を
約40〜60℃の範囲内に調節することができる。
【0048】更に、実施例2における霜取用加温器にお
いて、霜取用加温器を窓ガラス等へ固定する方法は、実
施例2に示すようなワイパーを利用するものだけではな
く、吸盤、磁石、及び引っ掛け用の紐等の任意の固定具
を霜取用加温器に設けて、窓ガラスへの固定を容易にす
ることができる。また、霜取用加温器を収納するような
カバーを用意し、このカバーに収納した霜取用加温器を
そのまま霜取りに用いることができる。
いて、霜取用加温器を窓ガラス等へ固定する方法は、実
施例2に示すようなワイパーを利用するものだけではな
く、吸盤、磁石、及び引っ掛け用の紐等の任意の固定具
を霜取用加温器に設けて、窓ガラスへの固定を容易にす
ることができる。また、霜取用加温器を収納するような
カバーを用意し、このカバーに収納した霜取用加温器を
そのまま霜取りに用いることができる。
【0049】尚、本加温器はあんか若しくは湯たんぽ等
のように就寝時等の採暖房に用いられたり、又は、窓ガ
ラス等の霜を取るのに用いられるが、他の用途にも使用
することができ、保温用の加温器等を例として挙げるこ
とができる。上記保温用の加温器は、食品等の保温対象
物の収納容器の内外に配置して発熱させることで、保温
対象物を保温することができる。このような保温用の加
温器は、蓄熱剤が一定温度で発熱するので保温対象物を
過度に加熱して劣化させることなく保温することができ
る。
のように就寝時等の採暖房に用いられたり、又は、窓ガ
ラス等の霜を取るのに用いられるが、他の用途にも使用
することができ、保温用の加温器等を例として挙げるこ
とができる。上記保温用の加温器は、食品等の保温対象
物の収納容器の内外に配置して発熱させることで、保温
対象物を保温することができる。このような保温用の加
温器は、蓄熱剤が一定温度で発熱するので保温対象物を
過度に加熱して劣化させることなく保温することができ
る。
【0050】
【発明の効果】本第1乃至3発明に示す加温器は、各発
明に示すように発熱源として潜熱型蓄熱剤を用いること
によって蓄熱状態での保管が容易である。また、容易に
発熱状態とすることができ、長時間に渡って使用するこ
とができる。更に、本加温器は、発熱が可能かどうかを
視覚によって容易に判別することができる。
明に示すように発熱源として潜熱型蓄熱剤を用いること
によって蓄熱状態での保管が容易である。また、容易に
発熱状態とすることができ、長時間に渡って使用するこ
とができる。更に、本加温器は、発熱が可能かどうかを
視覚によって容易に判別することができる。
【0051】本第5及び6発明に示す採暖用加温器は、
低温度で発熱するため、火傷を防ぐことができる。ま
た、各発明に示すように発熱源として潜熱型蓄熱剤を用
いることによって蓄熱状態での保管が容易である。更
に、容易に発熱状態とすることができ、長時間に渡って
使用することができる。また、本加温器は、発熱が可能
かどうかを視覚によって容易に判別することができる。
低温度で発熱するため、火傷を防ぐことができる。ま
た、各発明に示すように発熱源として潜熱型蓄熱剤を用
いることによって蓄熱状態での保管が容易である。更
に、容易に発熱状態とすることができ、長時間に渡って
使用することができる。また、本加温器は、発熱が可能
かどうかを視覚によって容易に判別することができる。
【0052】本第8及び9発明に示す霜取用加温器は、
低温度で発熱するため、装備を熱で劣化させることがな
い。また、各発明に示すように発熱源として潜熱型蓄熱
剤を用いることによって蓄熱状態での保管が容易であ
る。更に、容易に発熱状態とすることができ、長時間に
渡って使用することができる。また、本加温器は、発熱
が可能かどうかを視覚によって容易に判別することがで
きる。
低温度で発熱するため、装備を熱で劣化させることがな
い。また、各発明に示すように発熱源として潜熱型蓄熱
剤を用いることによって蓄熱状態での保管が容易であ
る。更に、容易に発熱状態とすることができ、長時間に
渡って使用することができる。また、本加温器は、発熱
が可能かどうかを視覚によって容易に判別することがで
きる。
【0053】本第4、7及び10発明に示す各加温器の
使用方法によれば、温泉の湯、及び太陽熱の一方を加熱
源として用いることで、自然界に存在するエネルギーを
有効に利用することができる。
使用方法によれば、温泉の湯、及び太陽熱の一方を加熱
源として用いることで、自然界に存在するエネルギーを
有効に利用することができる。
【図1】実施例1における採暖用加温器の外観を示す平
面図である。
面図である。
【図2】実施例1における採暖用加温器を説明するため
の断面図である。
の断面図である。
【図3】発熱開始具を説明するための斜視図である。
【図4】実施例2における霜取用加温器を説明するため
の模式図である。
の模式図である。
【図5】平板形状の加温器を説明するための模式図であ
る。
る。
【図6】他の形状の加温器を説明するための模式図であ
る。
る。
【図7】熱線を用いて加温器を蓄熱する際に用いる集熱
器の模式図である。
器の模式図である。
【図8】実施例2における霜取用加温器を説明するため
の断面図である。
の断面図である。
1;加温器、2;袋部、21;外袋、22;内袋、2
3;仕切り部、3;蓄熱剤、4;収納部、41;流通
部、5;発熱開始具、6;熱線吸収シート、7;集光
器、71;集光器本体、72;内壁、73;窓、74;
集熱鏡、8;フロントガラス、9;ワイパー。
3;仕切り部、3;蓄熱剤、4;収納部、41;流通
部、5;発熱開始具、6;熱線吸収シート、7;集光
器、71;集光器本体、72;内壁、73;窓、74;
集熱鏡、8;フロントガラス、9;ワイパー。
Claims (10)
- 【請求項1】 袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部
の内側に設けられた収納部と、該収納部内に収納される
発熱開始具と、該袋部若しくは該容器部及び該収納部内
に収納される潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少
なくとも一面に設けられている熱線吸収シートとを備
え、該袋部若しくは該容器部及び該収納部内に収納され
る潜熱型蓄熱剤は、互いに接していることを特徴とする
加温器。 - 【請求項2】 略平板状の袋部又は容器部と、該袋部又
は該容器部内に収納される発熱開始具と、該袋部若しく
は該容器部内に収納される潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又
は容器部の少なくとも一面に設けられている熱線吸収シ
ートと、を備えることを特徴とする加温器。 - 【請求項3】 上記潜熱型蓄熱剤は酢酸ナトリウム3水
和物である請求項1又は2記載の加温器。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の加温器の上記
熱線吸収シート側に太陽光を照射して該加温器の上記潜
熱型蓄熱剤を溶解する溶解工程と、該加温器を該潜熱型
蓄熱材の融点以上の温度の温泉湯に浸積して該潜熱型蓄
熱剤を溶解する溶解工程との一方の溶解工程を行い、 その後、上記凝固開始具を作動させて該潜熱型蓄熱剤を
結晶化させるとともに発熱させる発熱工程を行い、次い
でこの一連の工程を順次繰り返すことを特徴とする加温
器の使用方法。 - 【請求項5】 袋部又は容器部と、該袋部又は該容器部
の内側に設けられた収納部と、該収納部内に収納される
発熱開始具と、該袋部若しくは該容器部及び該収納部内
に収納される潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又は容器部の少
なくとも一面に設けられている熱線吸収シートとを備
え、 該袋部若しくは該容器部及び該収納部内に収納される潜
熱型蓄熱剤は互いに接しており、該潜熱型蓄熱剤は酢酸
ナトリウム3水和物であり、該加温器をあんか若しくは
湯たんぽとして用いることを特徴とする採暖用加温器。 - 【請求項6】 略平板状の袋部又は容器部と、該袋部又
は該容器部内に収納される発熱開始具と、該袋部若しく
は該容器部内に収納される潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又
は容器部の少なくとも一面に設けられている熱線吸収シ
ートとを備え、 該潜熱型蓄熱剤は酢酸ナトリウム3水和物であり、該加
温器をあんか若しくは湯たんぽとして用いることを特徴
とする採暖用加温器。 - 【請求項7】 請求項5又は6記載の採暖用加温器の上
記熱線吸収シート側に太陽光を照射して該採暖用加温器
の上記潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解工程と、該採暖用加
温器を該潜熱型蓄熱材の融点以上の温度の温泉湯に浸積
して該潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解工程との一方の溶解
工程を行い、 その後、上記凝固開始具を作動させて該潜熱型蓄熱剤を
結晶化させるとともに発熱させる発熱工程を行い、次い
でこの一連の工程を順次繰り返すことを特徴とする採暖
用加温器の使用方法。 - 【請求項8】 略平板状の袋部又は容器部と、該袋部又
は該容器部内に収納される発熱開始具と、該袋部若しく
は該容器部内に収納される潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又
は容器部の少なくとも一面に設けられている熱線吸収シ
ートとを備え、 該潜熱型蓄熱剤は酢酸ナトリウム3水和物であり、車両
のガラス板の表面に付着する霜を融解除去することを特
徴とする霜取用加温器。 - 【請求項9】 略平板状の袋部又は容器部と、該袋部又
は該容器部の内側に設けられた収納部と、該収納部内に
収納される発熱開始具と、該袋部若しくは該容器部及び
該収納部内に収納される潜熱型蓄熱剤と、上記袋部又は
容器部の少なくとも一面に設けられている熱線吸収シー
トとを備え、 該袋部若しくは該容器部及び該収納部内に収納される潜
熱型蓄熱剤は互いに接しており、該潜熱型蓄熱剤は酢酸
ナトリウム3水和物であり、車両のガラス板の表面に付
着する霜を融解除去することを特徴とする霜取用加温
器。 - 【請求項10】 請求項8又は9記載の霜取用加温器の
上記熱線吸収シート側に太陽光を照射して該霜取用加温
器の上記潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解工程と、該霜取用
加温器を該潜熱型蓄熱材の融点以上の温度の温泉湯に浸
積して該潜熱型蓄熱剤を溶解する溶解工程との一方の溶
解工程を行い、 その後、上記凝固開始具を作動させて該霜取用蓄熱剤を
結晶化させるとともに発熱させる発熱工程を行い、次い
でこの一連の工程を順次繰り返すことを特徴とする霜取
用加温器の使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10289723A JP2000116692A (ja) | 1998-10-12 | 1998-10-12 | 加温器、採暖用加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10289723A JP2000116692A (ja) | 1998-10-12 | 1998-10-12 | 加温器、採暖用加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使用方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000116692A true JP2000116692A (ja) | 2000-04-25 |
Family
ID=17746929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10289723A Pending JP2000116692A (ja) | 1998-10-12 | 1998-10-12 | 加温器、採暖用加温器及び霜取用加温器、並びにこれらの使用方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000116692A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013202278A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Sanyu Rec Co Ltd | 医療用患部固定具 |
JP2021173510A (ja) * | 2020-04-30 | 2021-11-01 | 東邦瓦斯株式会社 | 採暖用具蓄熱方法 |
JP2022022810A (ja) * | 2020-07-07 | 2022-02-07 | 東邦瓦斯株式会社 | 採暖用具及び採暖用具蓄熱方法 |
-
1998
- 1998-10-12 JP JP10289723A patent/JP2000116692A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013202278A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Sanyu Rec Co Ltd | 医療用患部固定具 |
JP2021173510A (ja) * | 2020-04-30 | 2021-11-01 | 東邦瓦斯株式会社 | 採暖用具蓄熱方法 |
JP2022022810A (ja) * | 2020-07-07 | 2022-02-07 | 東邦瓦斯株式会社 | 採暖用具及び採暖用具蓄熱方法 |
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