JP2016194880A - 信号機 - Google Patents

信号機 Download PDF

Info

Publication number
JP2016194880A
JP2016194880A JP2015075514A JP2015075514A JP2016194880A JP 2016194880 A JP2016194880 A JP 2016194880A JP 2015075514 A JP2015075514 A JP 2015075514A JP 2015075514 A JP2015075514 A JP 2015075514A JP 2016194880 A JP2016194880 A JP 2016194880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light source
plate
snow
reflector
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015075514A
Other languages
English (en)
Inventor
隼人 谷口
Hayato Taniguchi
隼人 谷口
勝正 藤井
Katsumasa Fujii
勝正 藤井
亀三郎 谷口
Kamesaburo Taniguchi
亀三郎 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TANIGUCHI SHOKAI CO Ltd
TECHNO 21 KK
Original Assignee
TANIGUCHI SHOKAI CO Ltd
TECHNO 21 KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TANIGUCHI SHOKAI CO Ltd, TECHNO 21 KK filed Critical TANIGUCHI SHOKAI CO Ltd
Priority to JP2015075514A priority Critical patent/JP2016194880A/ja
Publication of JP2016194880A publication Critical patent/JP2016194880A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Road Signs Or Road Markings (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】着雪による視認性の低下を防止しながらも、消費電力を抑えることも可能な信号機を提供する。【解決手段】信号機100を、その後面側に信号用光源111が設けられた光源板110と、光源板110の後方に配されて信号用光源111の出射光L1を前方に反射する反射板120とを備えたものとし、その利用者が、反射板120の反射光L2によって信号用光源111を視認するようにした。反射板120には、反射板120への着雪を防止するための着雪防止手段150を設けると好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、降雪地域に設置しても良好な視認性を発揮できる信号機に関する。
降雪地域では、雪が信号機に付着したことによって信号機の視認性が妨げられ、交通事故が引き起こされることがある。特に近年は、信号用光源として省電力の発光ダイオードを使用した信号機(いわゆるLED信号機)が普及してきており、信号機への着雪による問題は、より顕在化してきている。というのも、LED信号機は、信号用光源として電球を使用したそれまでの信号機と比較して、信号用光源が高温になりにくく、信号用光源周辺に付着した雪が融けにくいという欠点を有しているからである。
このような実状に鑑みてか、これまでには、信号用光源の前面側に発熱シートを配した信号機(例えば特許文献1を参照)が提案されている。しかし、このように、着雪防止機能を専ら発熱シートに頼るタイプの信号機は、消費電力が大きくなりがちで、信号用光源として消費電力の小さな発光ダイオードを使用した意味が無くなるという欠点がある。また、人里離れた山間部等、商用電源の確保が難しい場所に信号機を設置する場合には、太陽光や風等の自然エネルギーを利用して発電する小型発電機を信号機に併設する場面も想定されるところ、信号機の消費電力が大きいと、その電力を小型発電機では賄いきれなくなるという問題も生ずる。
特開2014−109970号公報
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、着雪による視認性の低下を防止しながらも、消費電力を抑えることも可能な信号機を提供するものである。
上記課題は、その後面側に信号用光源が設けられた光源板と、光源板の後方に配されて信号用光源から出射した光を前方に反射する反射板とを備え、信号用光源が反射板を介して視認されるようにしたことを特徴とする信号機を提供することによって解決される。
ここで、「光を前方に反射」における「前」という語句や、「(光源板の)後面側に信号用光源が固定され」における「後」という語句は、信号の利用者を基準に使用している。すなわち、信号機の利用者から見て、信号機よりも手前側(利用者側)になる方を「前」とし、信号機よりも奥側になる方を「後」としている。以下においても、特に断りのない限り、「前」や「後」の語句は、信号機の利用者を基準に使用している。
このように、信号機の利用者が反射板を介して信号用光源を視認するようにしたことにより、信号用光源を後向きにするとともに、信号用光源の後方を反射板で覆うことが可能になる。したがって、信号用光源に着雪しにくくすることが可能になる。一方、反射板の前面(反射面)の前方を光源板で覆われた状態とすることも可能であるため、反射板の前面への着雪を防止することも可能になる。よって、着雪による信号用光源の視認性の低下を防止することが可能になる。
このとき、光源板の上縁部近傍と反射板の上縁部近傍とを互いに接続(雪の入り込む隙間が接続部に形成されない状態で互いに接続)しておけば、光源板と反射板との隙間に雪がさらに入り込みにくくなるので、光源板の後面や反射板の前面への着雪をさらに防止することが可能になる。またこのとき、反射板の前面側方を左右一対の側板で覆い、当該左右一対の側板の縁部近傍と光源板及び反射板の側縁近傍とを互いに接続すると、光源板の後面と反射板の前面との間の空間に雪がさらに入り込みにくくすることが可能になる。換言すると、光源板から見ると、反射板と左右一対の側板とが雪除けフードとして機能するようにし、反射板から見ると、光源板と左右一対の側板とが雪除けフードとして機能するようにすることが可能になる。
本発明の信号機には、反射板への着雪を防止するための反射板用着雪防止手段を設けると好ましい。反射板用着雪防止手段としては、反射板の反射面(前面)の温度を高めるもの若しくは反射板の反射面の温度の低下を防ぐもの、又は、反射板の反射面に着雪しにくい表面処理を施すものや、これらを組み合わせたものが例示される。本発明の信号機では、既に述べた通り、光源板が反射板の雪除けとして機能するようになっているが、それに加えて反射板用着雪防止手段を設けることにより、反射板にさらに着雪しにくくすることが可能になる。
反射板用着雪防止手段を具体的にどのような態様で設けるかについては、特に限定されないが、以下の態様で設けると好ましい。すなわち、反射板の後方を裏板で覆って、反射板と裏板との間に空間を形成するとともに、反射板用着雪防止手段を、前記空間における裏板の前面側に配された断熱材からなる断熱層と、前記空間における断熱層の前面側に配された蓄熱材からなる蓄熱層とで構成する態様である。これにより、日照時等、周囲の温度が高いときには、反射板(通常、その前面に鏡面処理が施された金属板とされる。)で集熱した熱エネルギーを蓄熱層に蓄積する一方、降雪時等、周囲の温度が低いときには、蓄熱層から反射板に放熱することが可能になる。したがって、反射板の反射面に雪が当たっても、雪が融けて反射面に付着しないようにすることが可能になる。加えて、早朝時等における反射板の曇りを防ぐことも可能になる。
蓄熱層を形成する蓄熱材としては、使用温度範囲の中で均一な比熱をもつ顕熱を蓄熱するゲル状のもの(ゲル化蓄熱材)を好適に用いることができる。これにより、蓄熱層を振動で偏りが生じにくいものとするだけでなく、蓄熱層に対流現象を生じにくくすることができるので、蓄熱層からの放熱作用を向上するだけでなく、反射板の反射面における温度ムラを抑えることも可能になる。加えて、それに蓄積した熱エネルギーを長時間かけて放熱することが可能になる。また、この蓄熱材に遠赤外線放射体をブレンドしたものも好適に用いることができる。これにより、反射板に集められた熱エネルギーを熱伝播的に遅れの少ない状態で蓄熱材に蓄熱させるだけでなく、蓄熱材から反射板へ放熱する際に赤外線放射体から遠赤外線に効率よく放熱させることも可能になる。蓄熱材に遠赤外線放射体をブレンドする場合には、前記空間における蓄熱材(蓄熱層)よりも前方に遠赤外線放射シートを配すると好ましい。ここで、「遠赤外線放射シート」とは、遠赤外線領域にある波長の光を選択的に透過するフィルターのことを云う。これにより、蓄熱層により効率的に熱エネルギーを蓄積することが可能になる。
反射板用着雪防止手段を設ける場合には、反射板用着雪防止手段を、前記空間における蓄熱層の前面側に配された面状ヒーターからなるヒーター層を備えたものとすると好ましい。面状ヒーターとしては、熱伝導性の良好なアルミニウム箔等の金属箔や、布生地や、樹脂フィルム等で、発熱抵抗部(通電すると発熱する導電線や導電パターン等)を被覆したもの等が例示される。これにより、蓄熱層による熱だけでは反射板への着雪を防止しきれない場合でも、反射板への着雪を防止することが可能になる。この場合、反射板用着雪防止手段は、電力を要するものとなるが、光源板が雪除けとして機能することや、蓄熱層の存在等により、その消費電力を抑えることが可能になる。
反射用着雪防止手段にヒーター層を設ける場合には、反射板への雪の付着を検知するための着雪検知手段を備え、着雪検知手段によって反射板への雪の付着が検知された場合に面状ヒーターが駆動されるようにすると好ましい。着雪検知手段としては、反射板の反射面の反射率の変化を検知できるように設置した光電センサ等が例示される。これにより、必要なときにのみ面状ヒーターを駆動することが可能になり、面状ヒーターの消費電力をさらに抑えることが可能になる。
ところで、反射板用着雪防止手段を設ける場合、蓄熱層やヒーター層等が反射板の裏面に直接的に接触するようにすると、反射板が局所的に暖められる(例えば、ヒーター層における上記の発熱抵抗部が設けられた部分の周辺のみが暖められる)ようになり、反射板の反射面に局所的に着雪してしまう虞がある。このため、反射板用着雪防止手段は、前記空間における反射板の後面側に配された熱伝導緩衝材からなる熱伝導緩衝層を備えたものとすると好ましい。これにより、反射板の反射面全体を暖まりやすくすることが可能になる。加えて、蓄熱層に蓄積された熱が長時間をかけて少しずつ放出されるようになり、反射板の加温効果を長時間持続させることも可能になる。
本発明の信号機において、信号用光源の個数や発光色は、信号機の種類によっても異なり、特に限定されないが、道路用信号や鉄道用信号等の信号機として使用する場合には、発光色の異なる複数の信号用光源を使用することが多い。このように、複数の信号用光源を使用する場合、その配置は、特に限定されない。しかし、本発明の信号機は、反射板に反射された信号用光源を視認するものであるため、複数の信号用光源を縦方向(上下方向)に配置すると、信号機から利用者までの距離が変化するにつれて、反射板における一の信号用光源が見えていた箇所に他の信号用光源が見えるようになり、利用者が混乱する虞がある。このため、複数の信号用光源は、光源板に対して横一列に固定すると好ましい。これにより、反射板における一の信号用光源が見える箇所と、他の信号用光源が見える箇所とを重複しないようにすることが可能になる。
また、本発明の信号機において、信号用光源に使用する光源の種類は、特に限定されず、電球を使用してもよいが、発光ダイオード(LED)を使用すると好ましい。既に述べた通り、信号用光源として発光ダイオードを使用した信号機は、信号用光源として電球を使用した信号機と比較して、信号用光源の周辺の温度が上昇しにくく、着雪しやすいという問題があるため、本発明の構成を採用する意義が高いからである。
以上のように、本発明によって、着雪による視認性の低下を防止しながらも、消費電力を抑えることも可能な信号機を提供することが可能になる。
第一実施態様の信号機における一部を断面で示した側面図である。 第二実施態様の信号機における一部を断面で示した側面図である。 信号機の光源板における信号用光源の周辺を光源板の後面に垂直な方向から見た状態を示した図である。
本発明の信号機の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、第一実施態様の信号機100を示した側面図である。図2は、第二実施態様の信号機100における一部を断面で示した側面図である。図3は、信号機100の光源板110における信号用光源111の周辺を光源板110の後面に垂直な方向から見た状態を示した図である。図1及び図2においては、信号機100における反射板120と裏板140との内部空間をy−z面に平行な面で切断した断面で示している。
第一実施態様の信号機100では、図1に示すように、反射板120が鉛直面(x−z面)に対して平行に配されており、第二実施態様の信号機100では、図2に示すように、反射面120が鉛直面(x−z面)に対して傾斜して配されている。第一実施態様の信号機100と第二実施態様の信号機100は、反射板120の傾斜の有無以外においては略同様である。以下においては、主に、第一実施態様の信号機100を参照しながら説明する。
第一実施態様の信号機100は、図1に示すように、その後面側に信号用光源111が固定された光源板110と、信号用光源111の出射光Lを前方に反射する反射板120とを備えている。光源板110の信号用光源111からは、信号光Lが後向き(図1では後方斜め下向き)に出射されるようになっている。反射板120は、その反射面が前向きとなるように配されている。このため、信号機100の利用者は、反射板120の反射光Lによって信号用光源111を視認するようになっている。この信号機100は、後述する裏板140の後面に固定された取付アーム170を介して支柱180の上端部近傍に取り付けられている。
第一実施態様の信号機100において、光源板110の上縁部と、反射板120の上縁部は、雪の入り込む隙間のない状態で互いに接続されている。加えて、反射板130の前面側方は、左右一対の側板130で覆われた状態となっている。図1においては、反射板120に向かって左縁(x軸方向正側の縁部)側の側板130のみを図示しているが、反射板120に向かって右縁(x軸方向負側の縁部)側にも同様の側板130が設けられている。左右一対の側板130それぞれの上縁部は、光源板110の側縁部に対して雪が入り込む隙間のない状態で接続されており、左右一対の側板130のそれぞれの後縁部は、反射板120の側縁部に足して雪が入り込む隙間のない状態で接続されている。このため、反射板120と左右一対の側板130とが光源板110の雪除けフードとして機能し、光源板110と左右一対の側板130とが反射板120の雪除けフードとして機能するようになっている。
また、左右一対の側板130を設けたことにより、以下の効果も奏されるようになっている。すなわち、光源板110の後面と反射板120の前面との間の空間の左右が側板130で仕切られた状態となるため、当該空間に存在する空気が冷却されにくくして、反射板120の前面や光源板110の後面も冷却されにくくすることが可能となっている。したがって、雪が反射板120の前面や光源板110の後面に当たることがあったとしても、その雪が融けやすく、反射板120の前面や光源板110の後面に付着しないようにすることが可能となっている。
さらに、左右一対の側板130を設けたことにより、信号機100の前方にいる利用者にのみ、その信号機100の信号用光源111を視認させることも可能となっている。換言すると、信号機100の前方にいない人には、その信号機100の信号用光源111が視認できないようにすることが可能となっている。したがって、信号機100を同一の交差点における異なる箇所に設置した場合であっても、利用者がどの信号機100を見るべきなのかを容易に判断することが可能となっている。
反射板120の寸法は、それに設ける光源板110の寸法数等によっても異なり、特に限定されない。しかし、反射板120の横幅(x軸方向の幅)は、通常、光源板110の横幅(x軸方向の幅)と同じ程度か広く設定される。これにより、信号機100の前方にいる利用者がその場所からある程度左右に移動したとしても、信号用光源111の反射光Lを視認できるようにすることが可能になる。また、反射板120の縦幅(z軸方向の幅)は、通常、光源板110の縦幅(z軸方向の幅)よりも広くされる。というのも、反射板120の縦幅を光源板110の縦幅と同じ程度か狭くすると、信号機100の前方にいる利用者は、信号機100にかなり近づかないと、信号用光源111の反射光Lを視認できなくなることに加えて、信号機100の後方にいる人に信号用光源111の出射光Lが見えやすくなるからである。
光源板110は、信号用光源111が設けられた側の面(以下、「光源面」と呼ぶことがある。)が後向きとなるのであれば、それを設置する向きは特に限定されず、その後面を真後ろ(y軸方向に平行でy軸の負側を向く向き。具体的には、後述する角度θが0°になる向き。)に向けてもよい。しかし、光源板110は、その後面が後方斜め下向きとなるように配すると好ましい。これにより、信号機100の前方における信号機100の遠方からも信号用光源111の反射光Lを視認できるようにすることが可能になる。加えて、光源板110の光源面に雪がさらに付着しにくくすることも可能になる。このため、光源板110の光源面が鉛直面(x−z面)に対して為す角度θは、10°以上とすると好ましい。角度θは、20°以上とするとより好ましく、30°以上とするとさらに好ましい。
一方、角度θを大きくしすぎる(90°に近づけすぎる)と、信号機100の前方から、信号用光源111の反射光Lだけでなく、信号用光源111の出射光L(信号用光源111の直接光)も見えやすくなる。加えて、反射板120の前面に雪が当たりやすくなる虞もある。このため、角度θは、80°未満とすると好ましい。角度θは、75°未満とするとより好ましく、70°未満とするとさらに好ましい。ただし、ここで述べた角度θは、反射板120を鉛直面に平行に配した第一実施態様の信号機100(図1を参照)におけるものである。第二実施態様の信号機100(図2を参照)のように、反射板120を鉛直面に対して傾斜させる場合(反射板120の前面が鉛直面に対して為す角度φを0°よりも大きくする場合)には、角度θは、角度φ等に応じて適宜調整される。
反射板120の角度φは、90°を超えない範囲で大きくすればするほど、反射板120の前面に雪が付着しにくくなるとともに、信号機100の前方における信号機100の近くにいる利用者に信号用光源111の反射光Lを視認させやすくするという利点が得られる一方、信号機100の前方における信号機100から遠く離れた利用者に信号用光源111の反射光Lを視認させにくくなるという欠点がある。このため、反射板120を鉛直面に対して傾斜させる場合でも、角度φは、45°以下に抑えると好ましい。角度φは、30°以下とするとより好ましい。
信号用光源111は、単数であってもよいが、第一実施態様の信号機100においては、図3に示すように、赤色光を発する信号用光源111a、黄色光を発する信号用光源111b、及び、青(緑)色光を発する信号用光源111cからなる計3個の信号用光源111を設けており、道路に設置される一般的な交通信号機として使用できるようにしている。これら3個の信号用光源111は、光源板110の後面(光源面)に横一列に固定しており、反射板120(図1を参照)における信号用光源111aが見える箇所と、信号用光源111bが見える箇所と、信号用光源111cが見える箇所とが横方向(x軸方向)で重複しないようにしている。信号用光源111に用いる光源の種類は、既に述べた通り、特に限定されず、電球を使用してもよいが、第一実施態様の信号機100においては、複数の発光ダイオード(LED)を円形に配列したものを、それぞれの信号用光源111a,111b,111cとしている。
反射板120の形状は、信号用光源111の配置等によっても異なり、特に限定されない。後述するように、複数の信号用光源111を横一列に配する場合には、反射板120は、その正面視形状が矩形となるように形成される。反射板120の素材は、特に限定されないが、第一実施態様の信号機100においては、その前面に鏡面処理が施された金属板を使用している。このように、反射板120を金属板によって形成することにより、日照時等の高温時に、反射板120で集熱を行いやすくして、後述する蓄熱層152に熱を蓄積しやすくすることが可能となる。反射板120は、平面状に形成すると望ましいが、信号機100の前方における信号用光源111を視認させたい範囲等を考慮し、凸面状又は凹面状に湾曲した形状を採用することもできる。反射板120の後方は、図1に示すように、裏板140で覆った状態としており、反射板120と裏板140との間に空間が形成されるようにしている。この空間内には、反射板120への着雪を防止するための反射板用着雪防止手段150を収容している。
第一実施態様の信号機100において、反射板用着雪防止手段150は、裏板140の前面側に配された断熱材151からなる断熱層と、断熱層151の前面側に配された蓄熱材152からなる蓄熱層と、蓄熱層152の前面側に配された面状ヒーター153からなるヒーター層と、ヒーター層153の前面側に配された遠赤外線放射シート154と、遠赤外線放射シート154の前面側に配された熱伝導緩衝材155からなる熱伝導緩衝層とで構成している。この反射板用着雪防止手段150は、日照時等、信号機100の周囲の温度が高いときには、反射板120が集熱した熱エネルギーを蓄熱層152に蓄積する一方、降雪時等、信号機100の周囲の温度が低くなったときには、蓄熱層152に蓄積された熱エネルギーを反射板120に放熱することで、反射板120の表面温度を着雪しない程度に維持することができるものとなっている。
断熱層151は、蓄熱層152に蓄積された熱エネルギーが裏板140側から逃げないようにするためのものである。断熱層151に使用する断熱材としては、ウレタンフォームや発泡スチロール等の樹脂発泡体のほか、従来公知の各種の断熱材を使用することができる。断熱層151の断熱材として、樹脂発泡体のように弾力性を有するものを使用すると、その弾力によって、断熱層151と蓄熱層152、蓄熱層152とヒーター層153、ヒーター層153と遠赤外線放射シート154、遠赤外線放射シート154と熱伝導緩衝層155、及び、熱伝導緩衝層155と反射板120とを、それぞれ密着した状態に維持することも可能になる。断熱層151を形成する断熱材は、ポリエチレンフィルム等の不透水性素材からなる袋に入れて防水した状態で設置すると好ましい。
ヒーター層153は、蓄熱層152から反射板120に放熱される熱エネルギーだけでは反射板120への着雪を防止しきれない場合に反射板120を加温するために駆動されるものである。第一実施態様の信号機100においては、発熱抵抗線(通電すると発熱する導電線)を格子状に埋め込んだ絶縁フィルムを面状ヒーター153として使用している。また、光源板110の後面における信号用光源111が設けられた箇所の周辺には、反射型の光電センサからなる着雪検知手段160を固定して、この着雪検知手段160で反射板120の前面の反射率の変化を検知するようにしており、反射板120の反射率が低下したときに、反射板120の前面に着雪や曇り等が生じ始めているものと判断し、面状ヒーター153を駆動して反射板120を加温するようにしている。着雪検知手段160は、単数であってもよいが、第一実施態様の信号機100においては、図3に示すように、3個の着雪検知手段160を設けている。それぞれの着雪検知手段160は、反射板120の前面におけるそれぞれ信号用光源111a,111b,111cに対向する箇所に向けられている。
蓄熱層152は、反射板120が集熱した熱エネルギーを蓄積するためのものである。蓄熱層152を形成する蓄熱材としては、ゲル化蓄熱材を好適に用いることができる。これにより、蓄熱層152を振動で偏りが生じにくくすることや、蓄熱層152からの放熱作用を向上させることや、反射板120の温度ムラを抑えることが可能になる。ゲル化蓄熱材(蓄熱材152)としては、エチレングリコール、プロピレングリコール又はジエチレングリコール等の水溶液をゲル化したものを好適に用いることができる。これらの水溶液をゲル化する方法は、特に限定されないが。例えば、これらの水溶液に吸水樹脂を適量(例えば1〜5%程度)添加すると、その水溶液をゲル化することができる。
第一実施態様の信号機100において、蓄熱材152は、上述したゲル化蓄熱材に遠赤外線放射体をブレンドしたものを使用している。蓄熱材152よりも前方(より具体的には、面状ヒーター153の前面側)には、遠赤外線放射シート154を配している。これにより、反射板120に集められた熱エネルギーを熱伝播的に遅れの少ない状態で蓄熱材152に蓄熱させることが可能になる。ゲル化蓄熱材にブレンドする遠赤外線放射体の種類は、特に限定されないが、常温域における遠赤外線の放射率が高く、且つ、上記のゲル化蓄熱材の吸収波長帯(3〜10μm程度)の遠赤外線を放射しやすいものを使用すると好ましい。例えば、セラミックスや、ジルコニアや、チタニアや、アルミナ等は、遠赤外線放射体として好適に使用することができる。遠赤外線放射シート154は、遠赤外線領域の波長の光を選択的に透過できるものであれば特に限定されないが、第一実施態様の信号機100においては、プラスチックにアルミをラミネートしたフィルムを用いている。
ゲル化蓄熱材(蓄熱材152)は、通常、容器に充填された状態で、反射板120と裏板140との隙間に収容される。この容器の材質等は、特に限定されないが、第一実施態様の信号機100においては、ポリエチレン低温シール性フィルムとポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルムとを貼り合わせた3層フィルムからなる矩形バッグ状の容器にゲル化蓄熱材を充填している。
熱伝導緩衝層155は、反射板120の全体を均一に加温できるように、蓄熱層152やヒーター層153から反射板120に伝わる熱を分散するとともに、蓄熱層152に蓄積された熱が短時間で放出されないようにする(蓄熱層152に蓄積された熱が長時間かけて少しずつ放出されるようにする)ためのものとなっている。これにより、反射板120の前面(反射面)における全域において着雪や曇りを防止することが可能になる。熱伝導緩衝層155を形成する熱伝導緩衝材は、上記のように熱を分散できる性質を有するものであれば特に限定されない。第一実施態様の信号機100においては、高発泡ポリエチレンフォームを網状に打ち抜いたマット(若しくはシート)を熱伝導緩衝材155として使用している。
以上で述べた第一実施態様の信号機100は、信号用光源111が後向きになっており、信号機100の利用者は、反射板120を介して信号用光源111を視認するものとなっている。また、信号用光源111の後方が反射板120で覆われるとともに、光源板110と反射板120との隙間の側方が側板130で覆われた状態となっているため、光源板110における信号用光源111の周辺に着雪しにくい構造となっている。一方、反射板120の前方が光源板120で覆われるとともに、光源板110と反射板120との隙間の側方が側板130で覆われた状態となっているため、反射板120の前面に着雪しにくい構造となっている。
加えて、反射板120は、上述した反射板用着雪防止手段150によって、その前面(反射面)の温度が所定以上に保たれるようになっており、その前面にさらに着雪しにくい構造となっている。また、反射板120の前面の温度は、反射板用着雪防止手段150によって、外気温と比較と比較して大幅に低下しないようになっているため、反射板120の前面が曇りにくくなっている。したがって、反射板120は、外気温が低下した場合であっても、着雪や曇りが生じにくく、視認性の低下を防ぐことができるものとなっている。
このように、第一実施態様の信号機100は、光源板110の光源面や反射板120の反射面に着雪しにくいだけでなく、反射板120の曇りも防止できるものとなっているため、信号機100の前方にいる利用者は、降雪時や早朝等、外気温が低い状態であっても、信号用光源111の反射光Lにより、信号用光源111を視認することが可能なものとなっている。
100 信号機
110 光源板
111 信号用光源
111a 信号用光源(赤色光)
111b 信号用光源(黄色光)
111c 信号用光源(青(緑)色光)
120 反射板
130 側板
140 裏板
150 反射板用着雪防止手段
151 断熱材(断熱層)
152 蓄熱材(蓄熱層)
153 面状ヒーター(ヒーター層)
154 遠赤外線放射シート
155 熱伝導緩衝材(熱伝導緩衝層)
160 着雪検知手段
170 取付アーム
180 支柱
信号用光源の出射光(信号光)
反射板の反射光

Claims (10)

  1. その後面側に信号用光源が設けられた光源板と、
    光源板の後方に配されて信号用光源から出射した光を前方に反射する反射板と、
    を備え、
    信号用光源が反射板を介して視認されるようにしたことを特徴とする信号機。
  2. 反射板への着雪を防止するための反射板用着雪防止手段をさらに備えた請求項1記載の信号機。
  3. 反射板の後方が裏板で覆われて、
    反射板と裏板との間に空間が形成されるとともに、
    反射板用着雪防止手段が、
    前記空間における裏板の前面側に配された断熱材からなる断熱層と、
    前記空間における断熱層の前面側に配された蓄熱材からなる蓄熱層と、
    で構成された
    請求項2記載の信号機。
  4. 反射板用着雪防止手段が、前記空間における蓄熱層の前面側に配された面状ヒーターからなるヒーター層をさらに備えた請求項3記載の信号機。
  5. 反射板への雪の付着を検知するための着雪検知手段を備え、
    着雪検知手段によって反射板への雪の付着が検知された場合に面状ヒーターが駆動されるようにした
    請求項4記載の信号機。
  6. 反射板用着雪防止手段が、前記空間における反射板の後面側に配された熱伝導緩衝材からなる熱伝導緩衝層をさらに備えた請求項3〜5いずれか記載の信号機。
  7. 反射板用着雪手段が、前記空間における蓄熱層よりも前方に配された遠赤外線放射シートをさらに備え、
    反射板用着雪防止手段における蓄熱層が、遠赤外線放射体をブレンドしたゲル化蓄熱材で構成された請求項3〜6いずれか記載の信号機。
  8. 光源板の上縁近傍と反射板の上縁近傍とが互いに接続され、
    反射板の前面側方が、左右一対の側板で覆われ、
    当該左右一対の側板の縁部近傍と光源板及び反射板の側縁近傍とが互いに接続された
    請求項1〜7いずれか記載の信号機。
  9. 光源板に、発光色の異なる複数の信号用光源が横一列に固定された請求項1〜8いずれか記載の信号機。
  10. 信号用光源が、発光ダイオードを利用したものである請求項1〜9いずれか記載の信号機。
JP2015075514A 2015-04-02 2015-04-02 信号機 Pending JP2016194880A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015075514A JP2016194880A (ja) 2015-04-02 2015-04-02 信号機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015075514A JP2016194880A (ja) 2015-04-02 2015-04-02 信号機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016194880A true JP2016194880A (ja) 2016-11-17

Family

ID=57323133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015075514A Pending JP2016194880A (ja) 2015-04-02 2015-04-02 信号機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016194880A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020095314A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 田中 伸一 反射式積雪型信号機

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04262302A (ja) * 1990-10-04 1992-09-17 Christian Bartenbach 照明設備
JP2008234134A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Nagoya Institute Of Technology Led式歩行者信号灯器
JP2013502042A (ja) * 2009-08-13 2013-01-17 インテマティックス・コーポレーション Led系ランプ
JP2013178740A (ja) * 2012-02-07 2013-09-09 Citizen Holdings Co Ltd 発光装置
JP2013196868A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Takion Co Ltd Led照明装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04262302A (ja) * 1990-10-04 1992-09-17 Christian Bartenbach 照明設備
JP2008234134A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Nagoya Institute Of Technology Led式歩行者信号灯器
JP2013502042A (ja) * 2009-08-13 2013-01-17 インテマティックス・コーポレーション Led系ランプ
JP2013178740A (ja) * 2012-02-07 2013-09-09 Citizen Holdings Co Ltd 発光装置
JP2013196868A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Takion Co Ltd Led照明装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020095314A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 田中 伸一 反射式積雪型信号機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5314798B1 (ja) 融雪型led交通信号機
ES2706016T3 (es) Disposición de hojas de vidrio con chapa deflectora capaz de calentarse de modo eléctrico
KR20120060814A (ko) 태양 발전 조명 장치
JP2017016451A (ja) 信号機
JP2009187707A (ja) 車両用灯具
US20180363878A1 (en) Lamp assembly with anisotropic heat spreader and vehicle having the same
AU2018100941A4 (en) Heating control device for road surface power generation assembly
JP2016194880A (ja) 信号機
RU2016124536A (ru) Сид осветительный прибор
JP2008299300A (ja) 事故防止用視認装置
JP6578337B2 (ja) 信号機
JP2016121282A (ja) 撥水機構、並びにこの撥水機構を備えた表示装置及び信号機
JP5747347B2 (ja) コーンカバー
JP6029100B2 (ja) 発光装置
JP2009113513A (ja) 車両用内装材
JP3067692B2 (ja) 道路反射鏡
JP3586174B2 (ja) 融雪標識
KR102575005B1 (ko) 이물질 저감 기능을 갖는 바닥 신호등
JP2016206821A (ja) 融雪型led交通信号機
JP3163928U (ja) Led交通信号機
JP2016103344A (ja) 表示装置、信号機及びその加熱方法
KR102581982B1 (ko) 내부 열의 신속한 방출구조를 갖는 운영정보 송출타입 바닥형 보행신호등
CN113039389A (zh) 车辆灯
JP4691223B1 (ja) 凍結防止機能を備えた道路用カーブミラー
JP5375034B2 (ja) 太陽電池装置及び車両感知装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161101