JPH0736923U - 口紅等の収納容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は部品点数を増加させることなく、口
紅等の出没操作時の調子を効率よくとることができると
ともに、外筒部材と螺旋部材とが確実に一体化すること
ができる口紅等の収納容器を得るにある。 【構成】 ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が
挿入固定され、上端部が該ハカマ部材の上端部より上方
に突出する軸心方向の切欠部が形成された内筒部材と、
この内筒部材の外周部を覆うように回転可能に取付けら
れた上端部が閉塞され下端部が開口された切欠状の螺旋
溝が形成された該螺旋溝形成部に弾性力が作用する螺旋
部材と、この螺旋部材の外周部を覆う外筒部材と、前記
内筒部材内に上下移動可能に取付けられた口紅等を支持
する前記内筒部材の切欠部および前記螺旋部材の螺旋溝
と係合する係合ピンを有する皿部材とで口紅等の収納容
器を構成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は口紅、リップクリーム、スチックアイシャドウ、スチックファンデー ション等の棒状化粧品を収納する口紅等の収納容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、口紅収納容器はハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が挿入固定さ れ、上端部が該ハカマ部材の上端部より上方へ突出する軸心方向の切欠部が形成 された内筒部材と、この内筒部材の外周部を覆う内壁面に螺旋溝あるいは上下部 が開口する螺旋溝が形成された螺旋部材と、この螺旋部材の外周部を覆う外筒部 材と、前記内筒部材内に上下移動可能に取付けられた口紅を支持する該内筒部材 の切欠部および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピンとを備える構造に形成 されている。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】

従来の口紅収納容器は、ハカマ部材と外筒部材とを持って回動させることによ って皿部材を上下移動させ、口紅を外筒部材の上端部より出没させているが、こ の口紅の出没操作の調子を一定にすることが難しく、Ｏリングや板スプリング等 の繰り出し時の調子をとるための部品を追加しなければならず、組立てに手数が かかり、コスト高になるという欠点があった。

【０００４】 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、部品点数を増加させることなく、口 紅等の出没操作時の調子を効率よくとることができるとともに、外筒部材と螺旋 部材とが確実に一体化することができる口紅等の収納容器を提供することを目的 としている。

【０００５】 本考案の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照 し合せて読むと、より完全に明らかになるであろう。 ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本考案の範囲を限定する ものではない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案はハカマ部材と、このハカマ部材内に下端 部が挿入固定され、上端部が該ハカマ部材の上端部より上方に突出する軸心方向 の切欠部が形成された内筒部材と、この内筒部材の外周部を覆うように回転可能 に取付けられた上端部が閉塞され下端部が開口された切欠状の螺旋溝が形成され た該螺旋溝形成部に弾性力を作用させることができる螺旋部材と、この螺旋部材 の外周部を覆う外筒部材と、前記内筒部材内に上下移動可能に取付けられた口紅 等を支持する前記内筒部材の切欠部および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合 ピンを有する皿部材とで口紅等の収納容器を構成している。

【０００７】

【作用】

上記のように構成された口紅等の収納容器は、螺旋部材に上端部が閉塞され下 端部が開口された切欠状の螺旋溝によって、下端部を弾性的に内筒部材に当接す るとともに、上部の螺旋溝が閉塞されている筒状部は外筒部材に嵌合して外筒部 材と一体となって回転する。

【０００８】

【本考案の実施例】

以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細に説明する。

【０００９】 図１ないし図４の本考案の第１の実施例において、１はハカマ部材で、このハ カマ部材１は下端部が閉塞された筒状のハカマ部材本体２と、このハカマ部材本 体２の上端部に嵌合固定された該ハカマ部材本体２の上端部より上方に突出する 外周部にキャップ嵌合部３が形成されたキャップ嵌合部材４とから構成されてい る。

【００１０】 ５は前記ハカマ部材１内に下端部が挿入固定され、上端部が該ハカマ部材１の 上端部よりも上方に突出する内筒部材で、この内筒部材５は外周部に螺旋部材挿 入凹部６が形成され、軸心方向に切欠部７が形成された内筒部材本体８と、この 内筒部材本体８の下端部に一体成形された前記ハカマ部材本体２の内底部に嵌合 固定される嵌合部９とから構成されている。

【００１１】 １０は前記内筒部材５の螺旋部材挿入凹部６に回転可能に取付けられた螺旋部 材で、この螺旋部材１０には図３および図４に示すように上端部が閉塞され、下 端部が開口された切欠状の螺旋溝１１が形成されるとともに、螺旋溝１１の下端 部寄りの端部には弾性力を付与できるように小内径寸法、大外径寸法あるいは加 工上自然に内側あるいは外側に変形するように曲げられている。

【００１２】 １２は前記螺旋部材１０の外周部を覆い、下端部が前記ハカマ部材１内に挿入 された外筒部材で、この外筒部材１２は前記螺旋部材１０の螺旋溝１１が形成さ れていない上部の筒状部１０ａと回転不能に嵌合するように形成されている。

【００１３】 １３は前記内筒部材５内に上下移動可能に取付けられた口紅１４を支持する皿 部材で、この皿部材１３の外周部には前記内筒部材５の切欠部７および前記螺旋 部材１０の螺旋溝１１と係合する係合ピン１５が形成されている。

【００１４】 １６は前記外筒部材１２の外周部を覆う前記ハカマ部材１のキャップ嵌合部３ と着脱可能に嵌合するキャップである。

【００１５】 上記構成の口紅収納容器１７は、従来の口紅収納容器と同様に使用できるとと もに、螺旋部材１０の螺旋溝１１が形成されていない上部の筒状部１０ａと外筒 部材１２とを嵌合させることができるので、螺旋部材１０と外筒部材１２とが確 実に一体化する。 また、螺旋部材１０の螺旋溝１１は切欠状で、下端部が開口しているため、端 部１０ｂを内筒部材５に弾性的に当接し、口紅１４を出没させる時の調子を該端 部１０ｂの弾性によってとることができる。

【００１６】

【本考案の異なる実施例】

次に、図５ないし図１９に示す本考案の異なる実施例につき説明する。なお、 これらの本考案の異なる実施例の説明に当って、前記本考案の第１の実施例と同 一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。

【００１７】 図５ないし図７の本考案の第２の実施例において、前記本考案の第１の実施例 と主に異なる点は螺旋部材１０Ａで、この螺旋部材１０Ａは少なくとも螺旋溝１ １が形成されていない上部の筒状部１０ａの外周部にリブあるいは溝等の回転止 め用の係止片１８を形成している。 このように形成された螺旋溝１０Ａを用いて構成した口紅収納容器１７Ａにし ても、前記本考案の第１の実施例と同様な作用効果が得られる。

【００１８】 図８ないし図１０の本考案の第３の実施例において、前記本考案の第２の実施 例と主に異なる点は、外筒部材１２Ａの螺旋部材１０Ａの係止片１８と対応する 部位の内壁面に該係止片１８と係合する係止片１９を形成した点で、このように 形成された外筒部材１２Ａを用いて構成した口紅収納容器１７Ｂにしても、前記 本考案の第２の実施例と同様な作用効果が得られる。

【００１９】 図１１および図１２の本考案の第４の実施例において、前記本考案の第１の実 施例と主に異なる点は、上端部に螺旋部材１０の係止片のない内筒部材５Ａを用 いるとともに、外筒部材１２Ｂの下端部を内筒部材５Ａの下端部に回転可能に巻 き締め部２０を形成した点で、このように構成した口紅収納容器１７Ｃにしても 前記本考案の第１の実施例と同様な作用効果が得られる。

【００２０】 図１３ないし図１６の本考案の第５の実施例において、前記本考案の第１の実 施例と主に異なる点は、ハカマ部材１内に逆向きの螺旋溝１１が形成された螺旋 部材１０Ｂを挿入固定するとともに、該螺旋部材１０Ｂの下端部に係止するスト ッパー片２１を下部に固定した螺旋溝１１と対応する部位に切欠部７が形成され た筒部材２２と、下方に突出する脚片２３に係合ピン１５を形成した皿部材１３ Ａを用いた点で、このように構成された口紅収納容器１７Ｄにしても、前記本考 案の第１の実施例と同様な作用効果が得られる。

【００２１】 図１７ないし図１９の本考案の第６の実施例において、前記本考案の第５の実 施例と主に異なる点は、螺旋部材１０Ｂの上部にハカマ部材本体２の上端部より も上方に突出し、外周部にキャップ嵌合部３を形成したキャップ嵌合部材４を一 体成形した点で、このように形成された口紅収納容器１７Ｅにしても、前記本考 案の第４の実施例と同様な作用効果が得られる。

【００２２】 なお、前記本考案の各実施例では皿部材１３、１３Ａに口紅１４を支持させる ものについて説明したが、本考案はこれに限らず、リップクリーム、スチックア イシャドウ、スチックファンデーション等の棒状化粧品も同様に皿部材１３、１ ３Ａに支持させて使用することができる。

【００２３】

【本考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に列挙する効果が得られ る。

【００２４】 （１）ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が挿入固定され、上端部が該ハ カマ部材の上端部より上方に突出する軸心方向の切欠部が形成された内筒部材と 、この内筒部材の外周部を覆うように回転可能に取付けられた上端部が閉塞され 下端部が開口された切欠状の螺旋溝が形成された該螺旋溝形成部に弾性力を作用 させることができる螺旋部材と、この螺旋部材の外周部を覆う外筒部材と、前記 内筒部材内に上下移動可能に取付けられた口紅等を支持する前記内筒部材の切欠 部および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピンを有する皿部材とで構成され ているので、下端部が開口された螺旋溝を形成した螺旋部材の下端部で、内筒部 材を弾性的に押し圧することができる。 したがって、口紅等の出没操作時の調子を従来のようにＯリング等を用いるこ となく、効率よく安価に行なうことができる。

【００２５】 （２）前記（１）によって、螺旋部材の螺旋溝が形成されていない上部の筒状部 と外筒部材とを嵌合させることができるので、外筒部材と螺旋部材とを一体化で き、回転止めを確実に行なうことができる。

【００２６】 （３）前記（１）によって、構造が簡単で、螺旋部材の形状だけを変えればよい ので、製造が容易で、安価に製造することができる。

【００２７】 （４）請求項２、３、４も前記（１）〜（３）と同様な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す断面図。

【図２】内筒部材に螺旋部材を取付けた状態の正面図。

【図３】螺旋部材の斜視図。

【図４】螺旋部材の底面図。

【図５ないし図７】本考案の第２の実施例を示す説明
図。

【図８ないし図１０】本考案の第３の実施例を示す説明
図。

【図１１および図１２】本考案の第４の実施例を示す説
明図。

【図１３ないし図１６】本考案の第５の実施例を示す説
明図。

【図１７ないし図１９】本考案の第６の実施例を示す説
明図。

【符号の説明】

１：ハカマ部材、 ２：ハカマ部材本
体、３：キャップ嵌合部、 ４：キャップ嵌
合部材、５、５Ａ：内筒部材、 ６：螺旋部
材挿入凹部、７：切欠部、 ８：内
筒部材本体、９：嵌合部、 １０、
１０Ａ、１０Ｂ：螺旋部材、１１：螺旋溝、
１２、１２Ａ、１２Ｂ：外筒部材、１３、１３
Ａ：皿部材、 １４：口紅、１５：係合ピン、
１６：キャップ、１７、１７Ａ、１７
Ｂ、１７Ｃ、１７Ｄ、１７Ｅ：口紅収納容器、１８：係
止片、 １９：係止片、２０：巻き締
め部、 ２１：ストッパー片、２２：筒部
材、 ２３：脚片。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端
   部が挿入固定され、上端部が該ハカマ部材の上端部より
   上方に突出する軸心方向の切欠部が形成された内筒部材
   と、この内筒部材の外周部を覆うように回転可能に取付
   けられた上端部が閉塞され下端部が開口された切欠状の
   螺旋溝が形成された該螺旋溝形成部に弾性力を作用させ
   ることができる螺旋部材と、この螺旋部材の外周部を覆
   う外筒部材と、前記内筒部材内に上下移動可能に取付け
   られた口紅等を支持する前記内筒部材の切欠部および前
   記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピンを有する皿部材
   とを備えることを特徴とする口紅等の収納容器。
2. 【請求項２】 ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端
   部が挿入固定され、上端部が該ハカマ部材の上端部より
   上方に突出する軸心方向の切欠部が形成された内筒部材
   と、この内筒部材の外周部を覆うように回転可能に取付
   けられた上端部が閉塞され下端部が開口された切欠状の
   螺旋溝が形成された該螺旋溝形成部に弾性力を作用させ
   ることができる螺旋部材と、この螺旋部材の螺旋溝が形
   成されていない筒状の上部外周部に形成された回転止め
   用の係止片と、前記螺旋部材の外周部を覆う外筒部材
   と、前記内筒部材内に上下移動可能に取付けられた口紅
   等を支持する前記内筒部材の切欠部および前記螺旋部材
   の螺旋溝と係合する係合ピンを有する皿部材とを備える
   ことを特徴とする口紅等の収納容器。
3. 【請求項３】 ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端
   部が挿入され、上端部が該ハカマ部材の上端部より上方
   に突出する回転可能な筒部材と、この筒部材の前記ハカ
   マ部材内に挿入されている部位に形成された軸心方向の
   切欠部と、前記ハカマ部材と前記筒部材との間に挿入さ
   れた上端部が閉塞され下端部が開口された切欠状の螺旋
   溝が形成され該螺旋溝形成部に弾性力を作用させること
   ができる螺旋部材と、前記筒部材内に上下移動可能に取
   付けられた口紅等を支持する該筒部材の切欠部および前
   記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピンを下方に突出す
   る脚片に形成された皿部材とを備えることを特徴とする
   口紅等の収納容器。
4. 【請求項４】 ハカマ部材と、このハカマ部材内に挿入
   固定された該ハカマ部材内に挿入された部位に下端部が
   開口する切欠状の螺旋溝が形成され、該螺旋溝形成部に
   弾性力を作用させることができるとともに、ハカマ部材
   の上端部より上方に突出する部位の外周部にキャップ嵌
   合部が形成された螺旋部材と、この螺旋部材内に下端部
   が挿入され上端部が該螺旋部材の上端部より上方に突出
   する前記螺旋溝と対応する部位に軸心方向の切欠部が形
   成された筒部材と、この筒部材内に上下移動可能に取付
   けられた口紅等を支持する該筒部材の切欠部および前記
   螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピンを下方に突出する
   脚片に形成された皿部材とを備えることを特徴とする口
   紅等の収納容器。