JPH0736166A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

Info

Publication number
JPH0736166A
JPH0736166A JP17937293A JP17937293A JPH0736166A JP H0736166 A JPH0736166 A JP H0736166A JP 17937293 A JP17937293 A JP 17937293A JP 17937293 A JP17937293 A JP 17937293A JP H0736166 A JPH0736166 A JP H0736166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
photosensitive material
film
water
rollers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17937293A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Ikeda
淳 池田
Yoshie Nozawa
良衛 野沢
Takero Yamamoto
健朗 山本
Shinichi Matsuda
晋一 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP17937293A priority Critical patent/JPH0736166A/ja
Publication of JPH0736166A publication Critical patent/JPH0736166A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光材料の表面から均一に水分を除去して迅
速処理を可能とする。 【構成】 水洗槽18と乾燥部50との間のスクイズ部
42のスクイズラック40には、水洗槽側から順に2対
のローラ対60、62、ローラ対64、ローラ対66及
び吸水ローラ対68が配置されている。ローラ対60、
62、64は、軟質のシリコンゴムローラ70と硬質で
親水性の紙フェノールローラ72が対向配置され、効率
良くフィルム20の表面から水分を除去すると共に、フ
ィルム20の下面側に生じるたてスジ状の水滴ムラを除
去する。ローラ対66は、平滑な紙フェノールローラ7
4を備え、フィルムの表面の爪跡状のムラを平滑に伸ば
し、対向して配置した吸水ローラ76と下流の吸水ロー
ラ対68によって表面の水滴を吸い取り、フィルムの表
面の水滴を除去して乾燥部へ送り込むようになってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光材料を処理液によ
って処理する感光材料処理装置に係り、詳細には感光材
料の処理の開始から乾燥までの時間を短縮した感光材料
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】写真フィルム等の感光材料は、露光等に
よって画像が記録された後に感光材料処理装置によって
処理される。この感光材料処理装置は、現像槽、定着
槽、水洗槽等の処理液処理部と、処理液処理部で処理さ
れた感光材料を乾燥する乾燥部とを備えており、現像
槽、定着槽、水洗槽等の処理槽には、それぞれ現像液、
定着液、水洗水が貯留されている。
【0003】画像が記録された感光材料は、感光材料処
理装置内を現像槽、定着槽、水洗槽と順に搬送されなが
ら、現像液、定着液、水洗水に浸漬されて処理される。
処理液処理部で処理の終了した感光材料は、乾燥部へ送
られて乾燥部内を搬送される間に加熱されて表面及び内
部の水分が除去されて乾燥される。
【0004】このような感光材料処理装置において、処
理液処理部で処理された感光材料を乾燥ムラを生じるこ
となく効率良く乾燥させるために、処理液処理部と乾燥
部との間に複数対のスクイズローラを配置して、処理液
処理部で処理された感光材料の表面に付着している水分
を絞り取ってからその感光材料を乾燥部へ送り込むよう
にしている。このようにして乾燥部へ送り込まれる感光
材料の表面には、水滴が殆ど付着していないため、乾燥
部では、主に感光材料の内部の水分を除去すればよく、
効率良く短時間で乾燥処理を行うことができると共に、
感光材料の表面に付着している水滴によって乾燥ムラが
生じるのを防止することができる。
【0005】近年、写真感光材料の処理分野において一
層の処理の迅速化の要望が高まっており、この要望に合
わせて写真フィルム等の感光材料を迅速に処理すること
ができる処理剤(現像液、定着液等)、及びこのような
迅速処理に対応した感光材料の検討も行われている。さ
らに、これらの迅速処理の可能な感光材料及び処理剤を
用いて、従来約45秒程度まで達しているDry to Dry
(感光材料の処理を開始してから乾燥が終了するまでの
時間)を30秒以下に短縮した感光材料処理装置の出現
が待たれている。
【0006】ところで、感光材料処理装置において処理
時間を短縮しようとする場合、現像、定着、水洗及び乾
燥の各処理時間を短縮する必要がある。上記の如き迅速
処理の可能な処理液を用い、例えば、各処理部の搬送路
の長さを短くしたり搬送速度を早めることによって、現
像、定着、水洗等の処理液により処理時間の短縮が可能
となる。
【0007】一方、乾燥部において処理時間を短縮する
場合には、感光材料に熱を与えるためのヒータや乾燥風
を吹き付けるためのファン等の容量を大きくするなどし
て乾燥部の乾燥能力を大きくすればよいが、このために
は、装置を作動させるために、大きな電源容量を必要と
するため、如何に効率良く乾燥させるかの検討がなされ
ている。
【0008】感光材料の効率良く乾燥させる一つの方法
としては、乾燥部へ送り込まれる感光材料の表面に付着
している水分量が少ないか、あるいは均一であることが
好ましい。このために、感光材料処理装置では水洗槽と
乾燥部の間にスクイズ部を設け、水洗処理の終了した感
光材料を複数のローラ対によって強く挟持しながら搬送
して感光材料の表面に付着している水滴を絞り取ると共
に、ローラ対の間を通過した感光材料の後端に表面上の
水滴が回り込むのを防止しながら乾燥部へ送り込むよう
にしている。
【0009】このようにして、乾燥部へ送り込まれる感
光材料の表面から水滴を充分に除去することによって、
乾燥室内ではヒータを効率的に用いて感光材料を乾燥さ
せることが可能となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感光材
料を迅速に処理しようとした場合、スクイズ部の通過
後、従来の処理速度では問題にならなかった感光材料の
表面に付着している僅かな爪跡状たスジ状の水滴ムラ
が、乾燥処理された感光材料の乾燥ムラを引き起こす原
因となる。特に効率的に感光材料を乾燥するためにヒー
トローラを使用した場合、ヒートローラの表面に析出し
た水滴中に含まれていた成分が次に処理される感光材料
の表面に転写してしまい感光材料の仕上がりを損ねてし
まうことがある。
【0011】本発明は上記課題を考慮してなされたもの
であり、乾燥部へ送り込まれる感光材料の表面上の水滴
を均一に除去して、処理された感光材料に乾燥ムラ等の
仕上がり不良を生じさせることなく迅速に処理すること
ができる感光材料処理装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
感光材料処理装置は、処理液処理された感光材料をロー
ラ対によって案内搬送しながらスクイズして乾燥部へ送
り出すスクイズ部を備えた感光材料処理装置であって、
前記スクイズ部が、軟質ローラと硬質ローラを対向配置
した第1のローラ対と、軟質ローラと保水性の表面をも
つ硬質ローラを対向配置した第2のローラ対と、吸水ロ
ーラと表面が平滑なローラを対向配置した第3のローラ
対と、を感光材料搬送方向にこの順に有することを特徴
とする。
【0013】本発明の請求項2に係る感光材料処理装置
は、請求項1の感光材料処理装置であって、前記第2の
ローラ対が、下側に軟質ローラ、上側に保水性の表面を
持つ硬質ローラを上下に配置したことを特徴とする。
【0014】本発明の請求項3に係る感光材料処理装置
は、請求項1の感光材料処理装置であって、前記第1の
ローラ対が少なくとも2対設けられていることを特徴と
する。
【0015】本発明の請求項4に係る感光材料処理装置
は、請求項1の感光材料処理装置であって、前記第3の
ローラ対の下流に吸水ローラ対が設けられていることを
特徴とする。
【0016】本発明の請求項5に係る感光材料処理装置
は、請求項1の感光材料処理装置であって、前記乾燥部
が感光材料の表面に接触して熱伝導によって加熱するヒ
ートローラ及び感光材料の表面へ乾燥風を吹き付ける乾
燥風ノズルを備えていることを特徴とする。
【0017】本発明の請求項6に係る感光材料処理装置
は、請求項1の感光材料処理装置であって、感光材料の
処理液処理を開始してから前記乾燥部で処理の終了する
までの時間が45秒以下であることを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の請求項1に記載の感光材料処理装置
は、スクイズ部の感光材料搬送方向上流側(水洗槽に近
い側)に軟質ローラと硬質ローラによって構成された第
1のローラ対を配置している。軟質ローラと硬質ローラ
を対向させると、軟質ローラがくぼんで硬質ローラとの
接触面積が広がり感光材料から効率良く水滴を除去する
ことができる。また、ローラ対を通過した感光材料の幅
方向の両端部及び後端部に一旦絞り取った水滴がローラ
対の間を通過して回り込むのを防止することができる。
これに加えて、硬質ローラの表面を親水性としているた
め、感光材料の表面に付着している水滴を均一に除去す
ることができる。
【0019】親水性の硬質ローラとしては、樹脂ローラ
等の硬質ローラの表面を粗くすることにより保水性(親
水性)を持たせることができる。このときのローラの表
面粗さRaは、3.5μm〜8μm、好ましくは4μm
〜6μmである。また、軟質ローラとては、シリコンゴ
ム、EPTゴム等の一般的なゴムローラを適用すること
ができ、この軟質ローラの硬度は15°〜30°程度が
好ましい。
【0020】これらのローラ対の感光材料搬送方向下流
側にさらに第2のローラ対を配置する。第2のローラ対
は、軟質ローラと保水性(親水性)の表面をもつローラ
から構成され、このローラの対によって感光材料をスク
イズしながら搬送し、水滴のムラを除きながら効率よく
絞り取ることができる。
【0021】第3のローラ対には、吸水ローラと平滑ロ
ーラを対向させて配置している。また、平滑ローラは、
第2のローラ対の親水性のローラが接触した感光材料の
面に接するように配置されるのが好ましい。親水性のロ
ーラが接触することにより感光材料の表面に爪跡状に水
滴の付着むらが生じることがあるが、この平滑ローラに
よって爪跡状の付着むらを平滑に延ばしながら絞り取る
ことができ、爪跡状の水滴の付着ムラを除去することが
できる。また、平滑ローラに対向して吸水ローラを配置
して、絞り残った水滴を感光材料の表面から吸い取るよ
うにし、下流部ローラ対を通過する感光材料の表面に
は、水滴の付着が殆ど見られない状態にすることができ
る。
【0022】なお、この平滑ローラは、表面粗さRaが
0.6μm以下、好ましくは0.02μm〜0.5μm
とすることができ、例えばピカール(商品名)によって
磨き上げて仕上げることができる。
【0023】請求項2に記載の発明では、第2のローラ
対の下側に軟質ローラ、上側に保水性の表面をもつロー
ラを配置し、感光材料の下面側にたてすじ状の水滴ムラ
が生じても軟質ローラで除去する。
【0024】請求項3に記載の発明では、第1のローラ
対に硬質ローラと軟質ローラからなるローラ対を少なく
とも2対設けている。このため、第2のローラ対と合わ
せると少なくとも3対の硬質ローラと軟質ローラによる
ローラ対によって感光材料の表面から水滴を効率良く絞
り取ることができる。このとき、第1のローラ対は、感
光材料の一方の面に軟質ローラと硬質ローラとが交互に
接触するように配置してもよく、これによって水滴の絞
り取り性を一層向上させることができる。
【0025】請求項4に記載の発明では、第3のローラ
対の下流側に吸水ローラ対を配置している。この吸水ロ
ーラ対によって、上流側のローラ対の平滑ローラと吸水
ローラによって水滴を絞り取った水滴が感光材料の表面
に僅かに残ったときに、この水滴を感光材料の表面から
吸い取って乾燥部へ送り込むことができる。
【0026】このように、乾燥処理を開始する前に感光
材料の表面から水滴を完全に除去することによって、従
来、乾燥部で感光材料の表面に付着していた水滴を除去
する工程が不要となり、この時間及び乾燥部の能力を感
光材料の内部を乾燥させるために用いることができるた
め、乾燥部のヒータやファン等の容量を大きくすること
なく乾燥能力を上げ、感光材料の所定の乾燥状態に仕上
げることができる。
【0027】請求項5に記載の発明では、乾燥部にヒー
トローラ及び乾燥風ノズルを設けて、このヒートローラ
によって感光材料を急速に加熱して感光材料内の水分を
蒸発させ、乾燥風により水蒸気を感光材料表面から除去
することによって迅速に乾燥処理する。このとき、乾燥
部へ送り込まれる感光材料の表面に水滴を付着させない
かその付着量が極めて少なくなるようにしているため、
感光材料の表面の水滴中の成分がヒートローラに付着析
出し、次に処理される感光材料の表面に析出して、感光
材料の仕上がりを損ねるのを防止することができる。
【0028】請求項6に記載の発明では、処理液処理部
で処理された感光材料からスクイズ部が表面に付着して
いる水滴をムラなく均一に絞り取って乾燥部へ送るた
め、乾燥部では、感光材料の表面に付着している水滴の
除去の必要がなくなる。このため、乾燥部では、感光材
料の内部の水分のみを除去しながら乾燥すればよく、感
光材料の処理液処理を開始してから、この感光材料を乾
燥部で処理の終了するまでの時間が従来の45秒より短
くする所謂迅速処理が可能となっている。
【0029】
【実施例】図1には、本発明が適用された感光材料処理
装置である自動現像装置10が示されている。この自動
現像装置10は、感光材料の一例であるフィルム20を
現像液、定着液及び水洗水に浸漬して処理したのち乾燥
処理するものである。
【0030】自動現像装置10は、機枠12内に処理液
処理部11及び乾燥部50が設けられている。処理液処
理部11は、現像液を貯留する現像槽14、定着液を貯
留する定着槽16、水洗水を貯留する水洗槽18を備え
ており、機枠12に設けられた挿入口15近傍に、フィ
ルム20を機枠12内に引き入れる挿入ラック17、及
び挿入されるフィルム20を検出する挿入検出センサ8
0が配設されている。
【0031】処理液処理部11の現像槽14、定着槽1
6、水洗槽18内には、複数の搬送ローラ22、26、
30を有する搬送ラック24、28、32が、現像液、
定着液、水洗水に浸漬されて配設されている。また、現
像槽14と定着槽16との間、定着槽16と水洗槽18
との間には、それらの上部に搬送ローラ36及びガイド
38を備えたクロスオーバーラック34が配設されてい
る。
【0032】挿入口15から挿入されたフィルム20
は、挿入ラック17のローラ対によって引き入れられ、
搬送ローラ22、26、36の回転駆動によって現像
液、定着液、水洗水に順次浸漬しながら搬送されて現
像、定着、水洗処理が行われる。
【0033】水洗槽18と乾燥部50との間には、スク
イズラック40を備えたスクイズ部42が配置されてい
る。図2に示されるように、このスクイズ部42のスク
イズラック40には、第1のローラ対を構成する2対の
ローラ対60、62、第2のローラ対を構成するローラ
対64及び第3のローラ対を構成するローラ対66とロ
ーラ対68が水洗槽18の出口から乾燥部50の入口へ
向けて順に配置され、それぞれのローラ対60、62、
64、66及び68の間には、ガイド43(図2では図
示省略)が配設されている。
【0034】このスクイズ部42では、上方へ凸状のフ
ィルム20の搬送路を形成しており、水洗槽18から送
り出されたフィルム20は、ローラ対60、62及びガ
イド43によって斜め上方へ向けて搬送され、ローラ対
64の通過後、ガイド43によって反転されて斜め下方
へ向けられ、ローラ対66、68及びガイド43によっ
て下方へ向けて搬送されたのち、乾燥部50へ送りこま
れる。
【0035】上流部のローラ対60、62及び中流部の
ローラ対64の一方のローラが軟質のシリコンゴムロー
ラ70であり、対向する他方のローラが硬質の紙巻フェ
ノールローラ72である。各シリコンゴムローラ70
は、上方へ凸状となった搬送路の内側に配置され、搬送
されるフィルム20の下面側に接触して支持する。
【0036】これらのシリコンゴムローラ70は、硬度
が15°〜30°のものを用いており、硬質の紙巻フェ
ノールローラ72に所定の押圧力で対向したときに、弾
性変形によって紙巻フェノールローラ72がくいこん
で、紙巻フェノールローラ72との接触面積を広げ、フ
ィルム20を挟持搬送するときに効率良くフィルム20
の表面に付着している水滴を除去することができる。こ
のとき、フィルム20の両端及び後端においても、紙巻
フェノールローラ72とシリコンゴムローラ70の間に
隙間ができないから水滴がフィルム20の幅方向の両端
及び搬送方向の後端に回り込むこともない。
【0037】紙巻フェノールローラ72は、保水性(親
水性)を持たせるために表面を粗く仕上げてある。紙巻
フェノールローラ72では、シリコンゴムローラ70と
の間でフィルム20を挟持したときに、親水性であるた
めフィルム20の表面に付着している水滴によって表面
が略均一に濡れて、フィルム20の表面から均一に水滴
を除去することができるようになっている。この紙巻フ
ェノールローラ72の表面粗さRaは4μm〜6μmの
ものを用いているが、表面粗さRaは3.5μm〜8μ
mのものを適用することができる。
【0038】また、紙巻フェノールローラ72では、表
面に付着した水滴中に含まれている処理液の成分が析出
したとき、粗く仕上げられた目の間に入り込むため、次
に処理されるフィルム20の表面にこの析出した成分が
転写することなく、このフィルム20に付着している水
滴中へ溶出させるようになっている。
【0039】ローラ対66は、一方が表面が平滑に仕上
げられた紙巻フェノールローラ74と、この紙巻フェノ
ールローラ74に対向して配置された吸水性を備えた布
ローラ76とから構成されている。紙巻フェノールロー
ラ74は、上流側に隣接して配置された紙巻フェノール
ローラ72に対応して、フィルム20の同一面側に対向
するように配置されている。
【0040】このローラ対66の紙巻フェノールローラ
74は、表面粗さが0.02μm〜0.5μmとなるよ
うに仕上げられており、ローラ対64から送り出された
フィルム20の表面に付着している水滴をフィルム20
の表面に平均するように引伸しながら絞り取るようにな
っている。また、この紙巻フェノールローラ74に対向
する布ローラ76は、フィルム20の表面に残っている
水滴を吸い取る役目を有している。
【0041】ローラ対68は、布ローラ76を対向配置
して構成されており、このローラ対68は、スクイズ部
42から乾燥部50へ送り込むフィルム20の表面から
最終的に水滴を吸い取る役目を有しており、ローラ対6
8から乾燥部50へ送り込むフィルム20の表面に残っ
た水滴を確実に除去するようにしている。吸水性のロー
ラとしては、布ローラ76の他に、ルビセル(ポリウレ
タンミクロポーラスポンジの商品名)、エクセース(商
品名)等の樹脂製スポンジ等の吸水性物質を外周にもつ
ローラであればよい。
【0042】図1に示されるように、スクイズ部42か
ら表面に付着している水滴が除去されたフィルム20が
送り込まれる乾燥部50には、互いに平行に配設された
一対の側板54(図1には一方のみ図示)間に掛け渡さ
れ、フィルム20を搬送する搬送ローラ44と軸心部に
配設された図示しないヒータによって加熱されるヒート
ローラ52とが千鳥状に配列されてフィルム20の搬送
路が形成されている。また、乾燥部50には、ヒータ4
5により加熱され乾燥ファン46によって送られた乾燥
風を搬送ローラ44及びヒートローラ52の近傍に向け
て噴出する吹出パイプ47が配設されている。吹出パイ
プ47は、各搬送ローラ44及びヒートローラ52間に
それぞれ独立して配設されており、乾燥風は図示しない
チャンバーを介して各吹出パイプ47へ供給される。す
なわち、このチャンバーによって各吹出パイプ47へと
案内され、吹出パイプ47の吹出口から噴出される構成
となっている。
【0043】乾燥部50内の搬送ローラ44とヒートロ
ーラ52との配列順は、乾燥部50の上方からまず2個
の搬送ローラ44が配列され、その後4個のヒートロー
ラ52が配列され、次いで10個の搬送ローラ44が配
列されている。フィルム20は、上記のように千鳥状に
配列された搬送ローラ44及びヒートローラ52が順次
表裏面が接触しながら、搬送力を受けて下方へ向けて搬
送されると共に吹出パイプ47から噴出される乾燥風を
吹き付けられる。
【0044】乾燥されたフィルム20は、10個の搬送
ローラ44の下方に配置された乾燥ターン部48によっ
て斜め上方へ向けて反転搬送されて、機枠12の外方に
形成された受け箱49へ送り出されて収容される。
【0045】この自動現像装置10では、図示しない補
充液補充機構によって現像槽14及び定着槽16のそれ
ぞれに現像補充原液、定着補充原液と所定比率の希釈水
が現像補充液、定着補充液として補充されるようになっ
ている。この補充は、フィルム20の処理に応じて行わ
れると共に、現像液、補充液の蒸発、空気と接触するこ
とによる酸化等の劣化を補うように適宜行うようになっ
ている。
【0046】また、この自動現像装置10には、機外の
水道水配管等から水が供給されるようになっており、こ
の水を水洗槽18に水洗水として供給すると共に、現像
補充原液、定着補充原液を現像槽14、定着槽16へ供
給するときに、希釈水として同時に供給するようにして
いる。
【0047】なお、現像槽14、定着槽16、水洗槽1
8の各々には、図示しないオーバーフロー管が配設され
れおり、現像補充液、定着補充液及び水洗水の供給によ
って余剰となった現像液、定着液、水洗水を排出するよ
うになっている。このとき、水洗水は、前記した熱交換
器の冷却水として使用した後に排出するようにしてもよ
い。
【0048】なお、本実施例に適用した自動現像装置1
0では、挿入口15へフィルム20を挿入して、処理液
処理部11でフィルム20の処理を開始していから、こ
のフィルム20が乾燥部50を通過するまでの時間、す
なわち、Dry to Dryが30秒以下、好ましくは30秒〜
20秒であるようにフィルム20の搬送速度を設定して
いる。
【0049】ここで、このような処理時間でフィルム2
0を処理するための処理剤(現像液、定着液)及びフィ
ルム20について説明する。
【0050】本実施例の自動現像装置10には、実質的
にフィルム20の表面を硬膜化せずに処理する所謂無硬
膜化処理を行う現像液、定着液の適用が可能である。ま
ず、この無硬膜処理用の現像液、定着液の調製の一例を
示す。
【0051】 <現像液濃縮液−1> パーツ剤A−1 ・水酸化カリウム 270 g ・亜硫酸カリウム 1,250 g ・炭酸ナトリウム 450 g ・L・アスコルビン酸 75 g ・ジエチレングリコール 150 g ・ジエチレントリアミン五酢酸 30 g ・1−(N,N−ジエチレンアミノ)エチル−5−メルカプトテトラゾール 1.5 g ・ハイドロキノン 405 g ・4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3−ピラゾリドン 30 g ・水を加えて 450 ml
【0052】 パーツ剤B−1 ・トリエチレングリコール 750 g ・3−3’−ジエオビスヒドロ桂皮酸 3 g ・氷酢酸 75 g ・5−ニトロインダゾール 4.5 g ・1−フェニル−3−ピラゾリドン 67.5 g ・水を加えて 1,000 ml
【0053】 パーツ剤C−1 ・グルタールアルデヒド(50wt/vol %) 150 g ・臭化カリウム 15 g ・メタ重亜硫酸カリウム 120 g ・水を加えて 750 ml
【0054】 <定着液濃縮液−1> ・チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol %) 3,000 ml ・エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム・二水塩 0.45 g ・亜硫酸ナトリウム 225 g ・ホウ酸 60 g ・1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル−5−メルカプトテトラゾール 15 g ・酒石酸 48 g ・氷酢酸 675 g ・水酸化ナトリウム 225 g ・硫酸(36N) 58.5 g ・硫酸アンモニウム 150 g ・水を加えて 6,000 ml ・pH 4.68
【0055】処理液の調製 上記現像液濃縮液−1を下記の容器に各パーツ剤毎に充
填した。この容器は、パーツ剤A−1、B−1、C−1
の各部分容器が容器自身によって一つに連結されている
ものである。また、上記定着液濃縮液−1も同種の容器
に充填する。
【0056】まず、現像槽14内にスターターとして、
酢酸 54 gと臭化カリウム 55.5 gを含溶液 300 ml を
添加する。これと共に、上記処理剤入容器を逆さにして
自動現像装置10の側面に装着されている処理液ストッ
クタンクの穿孔刃に差し込んで、キャップの封止膜を破
り、容器内の各処理剤をストックタンクに充填する。
【0057】これらの各処理剤を下記の割合で自動現像
装置10の現像槽14、定着槽16へポンプを作動させ
て満たす。また、感材が四切サイズ換算で8枚処理され
る毎にも、この割合で処理剤原液と水とを混合して処理
槽に補充する。
【0058】 現像液 ・パーツ剤A−1 60 ml ・パーツ剤B−1 13.4 ml ・パーツ剤C−1 10 ml ・水 116.6 ml ・pH 10.50
【0059】 定着液 ・濃縮液濃縮液−1 80 ml ・水 120 ml ・pH 5.62 なお、水洗槽18には水道水を満たしている。
【0060】また、自動現像装置10では、上記現像
液、定着液による処理の可能なフィルム20として支持
体の一方の面にのみ感光層が設けられた所謂片面感材で
あってもよく、また、支持体の両面に感光層が形成され
た所謂両面感材であってもよい。以下に片面感材、両面
感材のそれぞれの一例を示す。
【0061】〔片面感材〕 (乳剤の調製)水1リットル中にゼラチン(平均分子量
15,000 ) 6.2 g、臭化カリウム6.9 gの49°Cに
保った水溶液中へ、攪拌しながら硝酸銀 4.0gの水溶液
と臭化カリウム 5.9gを含む水溶液をダブルジェット法
により37秒で添加する。続いてゼラチン 18.6 gを含
む水溶液を添加した後、硝酸銀 9.8gを含む水溶液を2
2分かけて添加しながら64°Cに昇温する。さらに、
25%アンモニア水溶液4.2 ccを添加し、その10分後
に 3.9gの酢酸を含む水溶液を添加する。引き続き、硝
酸銀 151gの水溶液と臭化カリウムの水溶液を、電位を
pAg 8.8に保ちながらコントロールダブルジェット法
で35分間で添加する。このときの流量は、添加終了時
の流量が、添加開始時の流量の14倍となるように加速
している。また、コントロールダブルジェット添加33
分のところでK3 IrCl6を 0.05 g、水溶液として添加
する。このあと温度を35°Cに下げ、凝集沈降法によ
り可溶性塩類を除去した後、40°Cに温度を上げてゼ
ラチン 35 gとプロキセル 85 mg、ならびに増粘剤を
添加して、苛性ソーダと臭化カリウム、硝酸銀水溶液に
てpH 6.0 、pAg 7.8 に調製した。温度を56°
Cに昇温した後、直径0.07 μmのAgI微粒子を全銀
量に対して 0.1 モル%添加した後、4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを 1
98 mgと色素−Iを 426 mg添加する。10分後に
セレン化合物−IIを 0.52 × 10 -5モル/モルAg、チ
オ硫酸ナトリウム 1.03 × 10 -5モル/モルAg、チオ
シアン酸カリウム 30 mg、塩化金酸 6 mgを添加し
50分間熟成する。この後、急冷し固化させたものを乳
剤A−1としている。得られた乳剤は、全粒子の投影面
積の総和の93%がアスペクト比3以上の粒子からな
り、アスペクト比3以上のすべての粒子についての平均
投影面積直径は 0.83 μm、標準偏差15%、厚みの平
均は 0.14 μmで平均アスペクト比は6.2であった。
【0062】
【化1】
【0063】(乳剤層塗布液)化学増感を施した乳剤A
−1にハロゲン化銀1モル当り下記の薬品を添加した塗
布液。 ・2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ−1,3,5 −トリアジン 720 mg ・デキストラン(平均分子量3.9万) 3.9 g ・ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量60万) 0.7 g ・添加剤−I 7.0 mg ・ハイドロキノンモノスルホン酸ナトリウム 8.2 g ・スノーテックス(日産化学(株)) 10.5 g ・アクリル酸エチル/メタクリル酸(97/3)共重合体テラックス 9.7 g ・ゼラチン 乳剤層の塗布量が2.6g/m2 になるように調製した。 ・硬膜剤(1,2−ビス(ビニルスルホニルアセドアミド)エタン) 膨潤率が230%になるように調製した。
【0064】<表面保護層塗布液の調製>各成分が下記
の塗布量になるように塗布液b−1を調製した。 ・ゼラチン 650 mg/m2 ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量40万) 18 mg/m2 ・アクリル酸ブチル/メタクリル酸(4/6)共重合体テラックス (平均分子量12万) 120 mg/m2 ・塗布助剤−I 18 mg/m2 ・塗布助剤−II 45 mg/m2 ・塗布助剤−IV 0.9 mg/m2 ・塗布助剤−V 0.61 mg/m2 ・塗布助剤−VII 26 mg/m2 ・塗布剤−II 1.3 mg/m2 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径2.5μm) 87 mg/m2 ・プロキセル 0.5 mg/m2 ・ポリスチエレンスルホン酸カリウム(平均分子量60万) 0.9 mg/m2 (Na OHでpH 7.4 に調製)
【0065】
【化2】
【0066】(バック面塗布液の調製) <ハレーション防止層> (1)染料分散物Lの調製 下記染料−I及び高沸点有機溶媒−I、II各 2.5 gの
酢酸エチル 50 ccに溶解したものをドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム 1.5 g及びp−ヒドロキシ安息香
酸メチルを 0.18 g含む8%ゼラチン水溶液 90 gと6
0°Cで混合し、ホモジナイザーで高速攪拌した。高速
攪拌終了後、エバポレーターを用いて60°Cで減圧処
理し、酢酸エチルを 92 wt%除去する。これにより平均
粒径 0.18 μmの染料分散物Lを得た。
【0067】(2)塗布液の調製 各成分が下記の塗布量となるように塗布液を調製した。 ・ゼラチン 2.0 mg/m2 ・リン酸 5.2 mg/m2 ・スノーテックス(日産化学(株)) 0.5 mg/m2 ・アクリル酸エチル/メタクリル酸(97/3)共重合体テラックス 0.5 mg/m2 ・プロキセル 4.2 mg/m2 ・染料分散物L 8.0 mg/m2 ・染料−III 75 mg/m2 ・染料−IV 50 mg/m2 ・染料−V 50 mg/m2 ・硬膜剤 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 40 mg/m2
【0068】
【化3】
【0069】
【化4】
【0070】<表面保護層>各成分が下記の塗布量とな
るように塗布液を調製した。 ・ゼラチン 1,000 mg /m2 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.5) 20 mg/m2 (平均粒径0.75) 81 mg/m2 ・塗布助剤−I 20 mg/m2 ・塗布助剤−II 40 mg/m2 ・塗布助剤−IV 6 mg/m2 ・塗布助剤−V 9 mg/m2 ・塗布助剤−VII 1.7 mg/m2 ・塗布助剤−IX 13 mg/m2 ・プロキセル 1.3 mg/m2 ・ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量60万) 2 mg/m2 ・Na OH 2.5 mg/m2
【0071】
【化5】
【0072】(支持体の調製)二軸延伸された厚さ 183
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にコロ
ナ放電を行い、下記の組成より成る第1下塗り液を塗布
量が 5.1 cc /m2 となるようにワイヤーバーコーター
により塗布し、175°Cにて1分間乾燥した。次に反
対面も同様にして第1下塗り層を設けた。使用したポリ
エチレンテレフタレートには、染料−IIが 0.04 wt%含
有されているものを用いた。 ・ブタジエン−スチレン共重合体テラックス溶液 (固形分40% ブタジエン/スチレン重量比=31/35) 79 ml ・2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム塩 4%水溶液 20.5 ml ・蒸留水 900.5 ml ラテックス溶液には下記乳化分散剤をテラックス固形分
に対して 0.4 wt%用いた。
【0073】
【化6】
【0074】(写真材料の調製)前述の如く準備した支
持体上に先のバック面ハレーション防止層と表面保護層
を塗布したのち、反対側に乳剤層と表面保護層を同時押
し出し方により両面に塗布した。乳剤面の塗布銀量は
2.7 g/m2 とした。
【0075】〔両面感材〕 (乳剤A−2の調製)水1リットル中に平均分子量1万
5千のゼラチン9g、臭化カリウム6gを添加し、55
°Cに保った水溶液中へ、攪拌しながら硝酸銀水溶液 3
7 cc(硝酸銀4.00 g)と臭化カリウム 5.9 gを含む
水溶液をダブルジェット法により37秒で添加した。次
にゼラチン 18.6 を添加した後70°Cに昇温して、硝
酸銀水溶液 89 cc(硝酸銀 9.8 g)を22分間かけて
添加した。ここで25%のアンモニア水溶液7ccを添加
し、そのままの温度で10分間物理熟成したのち100
酢酸水溶液を 6.5 cc添加した。引き続いて硝酸銀 153
gの水溶液と臭化カリウムの水溶液を、電位をpAg
8.5 に保ちながらコントロールダブルジェット法で3
5分かけて添加した。このときの流量は、添加終了時の
流量が。添加開始時の流量の10倍となるように加速し
た。添加終了後2Nチオシアン酸カリウム溶液を 35 ml
を添加した。5分間そのままの温度で物理熟成した後、
35°Cに温度を下げた。こうして平均投影面積直径
1.10 μm、厚み 0.16 μm、直径の変動係数 16.0 %
の単分散純臭化銀平板粒子を得た。
【0076】この後、凝集沈降法により可溶性塩類を除
去した。再び40°Cに昇温してゼラチン 35 gとフェ
ノキシエタノール 2.35 g及び増粘剤としてポリスチレ
ンスルホン酸ナトリウム 0.8 gを添加し、苛性ソーダ
と硝酸銀溶液でpH 6.10 、pAg 8.25 に調整した。
【0077】温度を56°Cに昇温したあと、エチルチ
オスルホン酸 0.4 gを添加した後、二酸化チオ尿素
0.043 mgを添加し22分間そのまま保持して還元増
感を施した。その後、0.08 μmのAgI微粒子乳剤を
銀に対して0.1モル%添加し溶解させた。次に4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a ,7−テトラアザ
イデン 20 mgを添加し、10分後に増感色素aを 500
mgと増感色素bを 2.5 mg添加した。さらに、塩
化カルシウム水溶液 0.82 mgを添加した。10分後に
チオシアン酸カリウム 110 mg、塩化金酸 2.6 mg
を添加した後、セレン化合物−cを 2.4 mg、チオ硫
酸ナトリウム 1.6 mgを添加し60分間熟成した。そ
の後、添加剤−Iを 35 mg添加し、3分後に急冷し固
化させたものを乳剤A−2とした。
【0078】
【化7】
【0079】(乳剤Bの調製)水1リットル中に平均分
子量1万5千のゼラチン7g、臭化カリウム6gを添加
し、45°Cに保った水溶液中へ、攪拌しながら硝酸銀
水溶液 37 cc(硝酸銀4.00 g)と臭化カリウム 5.9
gを含む水溶液 38 ccをダブルジェット法により37秒
で添加した。次にゼラチン18.6を添加した後60°
Cに昇温して、硝酸銀水溶液 89 cc(硝酸銀 9.8 g)
を22分間かけて添加した。ここで25%のアンモニア
水溶液5cc。を添加して、そのままの温度で10分間物
理熟成したのち100酢酸水溶液を 4.5 cc 添加した。
引き続いて硝酸銀 153 gの水溶液を臭化カリウムの水
溶液を、電位pAg 8.0 に保ちながらコントロールダ
ブルジェット法で35分かけて添加した。このときの流
量は添加終了時の流量が、添加開始時の流量の10倍と
なるように加速した。添加終了後2Nチオシアン酸カリ
ウム溶液を 35 mlを添加した。5分間そのままの温度で
物理熟成した後、35°Cに温度を下げた。こうして平
均投影面積直径 0.85 μm、厚み 0.135 μm、直径の
変動係数18.5%の単分散純臭化銀平板粒子を得た。
【0080】この後、沈降法により可溶性塩類を除去し
た。再び40°Cに昇温してゼラチン 35 gとプロキセ
ル 0.05 g及び増粘剤としてポリスチレンスルホン酸ナ
トリウム 0.4 gを添加し、苛性ソーダを硝酸銀溶液で
pH 5.80 、pAg 7.8 に調整した。
【0081】温度を45°Cに昇温したあと、エチルチ
オスルホン酸 0.4 gを添加した後、二酸化チオ尿素
0.043 mgを添加し22分間そのまま保持して還元増
感を施した。次に4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a ,7−テトラアザイデン60 mgを添加し、そ
の後、0.08 μmのAgI微粒子乳剤を銀に対して 0.1
モル%添加し溶解させた。10分後に増感色素aを 480
mgと増感色素bを 2.0 mgを添加した。さらに、
塩化ナトリウム水溶液 0.4 gを添加した後、セレン化
合物−cを 2.0 mg、チオ硫酸ナトリウム 1.6 mg
を添加し80分間熟成した。この後急冷し固化させたも
のを乳剤Bとした。
【0082】(塗布液の調製) <乳剤塗布層の調製>化学増感を施した乳剤A−2にハ
ロゲン化銀1モル当り下記の薬品を添加して塗布剤A−
1とした。 ・2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ−1,3,5 −トリアジン 72 mg ・トリメチロールプロパン 9 g ・デキストラン(平均分子量3.9万) 18.5 g ・ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量60万) 1.8 ・添加剤−I 1 g ・化合物(E−2) 4.8 g ・化合物(E−3) 1.5 g ・化合物(E−4) 200 g ・化合物(E−5) 3.2 g ・化合物(E−6) 14 g ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量4万) 3.8 g ・KI 83 mg ・スノーテックス(日産化学(株)) 29.1 g ・ゼラチン 70 g ・Na OH pH= 6.5 となるように調整した。 ・硬膜剤(1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン) 膨潤率が230%になるように調整した。
【0083】
【化8】
【0084】
【化9】
【0085】化学増感を施した乳剤Bにハロゲン化銀1
モル当り下記の薬品を添加して塗布液B−1とした。 ・2,6ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ−1,3,5 −トリアジン 72 mg ・トリメチロールプロパン 9 g ・デキストラン(平均分子量3.9万) 18.5 g ・ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量60万) 1.8 g ・添加剤−I 3.4 g ・化合物(E−2) 4.8 g ・化合物(E−3) 1.5 g ・化合物(E−6) 42 g ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量4万) 1.3 g ・KI 83 mg ・スノーテックス(日産化学(株)) 29.1 g ・ゼラチン 1m2 当りの総ゼラチン塗布量が 2.6 g/m2 になるように添加量を調整した。 ・硫酸 pH= 5.9 になるように調整した。 ・硬膜剤(1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン) 膨潤率が200%になるように調整した。
【0086】上記の塗布液に対し、染料−Iが片面当り
10mg/m2 となるように染料化合物Fを添加した。
【0087】
【化10】
【0088】(1)染料乳化物Aの調製 上記染料−Iが 60 g及び下記高沸点有機溶媒−Iが 6
2.8 g、高沸点有機溶媒−IIが 62.89 g及び酢酸エチ
ル 333 gを60°Cで溶解した。次にドデシルスルホ
ン酸ナトリウムの5%水溶液 65 ccとゼラチン 94 gと
水 581 ccを添加し、ディゾルバーにて60°C、30
分間乳化分散した。次に、下記化合物−IV 2 g及び水
6リットルを加え、40°Cに降温した。次に、旭化成
製限外濾過ラボモジュールACP1050を用いて、全
量が2kgとなるまで濃縮し、前記化合物−IVを加えて
染料乳化物Aとした。
【0089】
【化11】
【0090】<表面保護層塗布液の調製>各成分が下記
の塗布量となるように塗布液C−1を調製した。 ・ゼラチン 780 mg/m2 ・塗布助剤−I 13 mg/m2 ・化合物(E−5) 45 mg/m2 ・化合物(P−3) 6.5 mg/m2 ・化合物(P−4) 3 mg/m2 ・塗布助剤−V 1 mg/m2 ・化合物(E−3) 2 mg/m2 ・化合物(E−6) 0.5 mg/m2 ・化合物(P−8) 100 mg/m2 ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量8万) 80 mg/m2 ・スノーテックス(日産化学(株)) 200 mg/m2 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) 87 mg/m2 ・プロキセル 0.5 mg/m2 (Na OHでpH 6.5 に調整)
【0091】
【化12】
【0092】支持体の調製 (1)下塗層用染料分散物Bの調製 下記の染料−IIを特開昭63−197943号公報に記
載の方法でボールミル処理した。
【0093】
【化13】
【0094】水 434 ml及びTritonX−200界面活性
剤(TX−200)の6.7%水溶液 791 mlとを2リ
ットルのボールミルに入れた。染料 20 gをこの容器に
添加した。酸化ジルコニウム(Zr O2 )のビーズ 400
ml(2mm径)の添加し、内容物を4日間粉砕した。こ
の後、12.5%ゼラチン 160 gを添加した。脱泡し
たのち、濾過によりZr O2 ビーズを除去した。得られ
た染料分散物を観察したところ、粉砕された染料の粒径
は直径 0.05 〜 1.15 μmにかけての広い分野を有して
いて、平均粒径は 0.37 μmであった。
【0095】さらに、遠心分離操作を行うことで 0.9
μm以上の大きさの染料粒子を除去した。こうして染料
分散物Dを得た。
【0096】(2)支持体の調製 二軸延伸された厚さ 175 μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にコロナ放電処理を行い、下記の組成
よりなる第1下塗液を塗布量が 4.9 cc/m2となるよ
うにワイヤーバーコーターにより塗布し、185°Cに
て1分間乾燥した。
【0097】次に反対面にも同様にして第1下塗層を設
けた。使用したポリエチレンテレフタレートには、染料
−Iが 0.04 wt%含有されているものを使用した。 ・ブタジエン−スチレン共重合体テラックス溶液 (固形分40%ブタジエン/スチレン重量比=31/69) 158 cc ・2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s −トリアジンナトリウム塩4%溶液 41 cc ・蒸留水 801 cc テラックス溶液中には、乳化分散剤として下記化合物を
テラックス固形分に対して 0.4 wt%含有。
【0098】
【化14】
【0099】上記両面の第1下塗層上に下記の組成から
なる第2の下塗層を塗布量が下記の記載の量となるよう
に片側づつ両面にワイヤーバーコーター方式により15
5°Cで塗布、乾燥した。 ・ゼラチン 80 mg/m2 ・染料分散物B(染料固形分として) 8 mg/m2 ・塗布助剤−VI 1.8 mg/m2 ・プロキセル 0.27 mg/m2 ・マット剤 平均粒子径 2.5 μmのポリメチルメタクリエート 2.5 mg/m2
【0100】
【化15】
【0101】(写真材料の調製)前述の如く準備した支
持体上にベースから近い順に乳剤層B−1、乳剤層A−
1、表面保護層C−1、とを組み合わせて同時押し出し
法により両面にそれぞれ3層塗布したものを写真材料と
し、また、片面当りの塗布銀量はA−1層が 1.0g/m
2 、B−1層が 0.7 g/m2 としている。
【0102】次に本実施例の作用を説明する。本実施例
では、前記した処理剤及び感材を用い、フィルム20の
搬送速度、現像液、定着液及び乾燥部50の乾燥温度が
それぞれ所定値となるように設定している。
【0103】露光によって画像が記録されたフィルム2
0は、自動現像装置10の挿入口15から自動現像装置
10内へ挿入されて処理される。自動現像装置10で
は、挿入口15から挿入されたフィルム20を挿入ラッ
ク17によって引き入れて処理液処理部11の現像槽1
4へ送り込む。
【0104】現像槽14では、ラック24の搬送ローラ
22によって略U字状に搬送しながら現像液に浸漬して
現像処理を行う。現像像14での処理が終了したフィル
ム20は、クロスオーバーラック34のガイド38と搬
送ローラ36によって案内搬送されて定着槽16へ送り
込まれる。定着槽16では、ラック28の搬送ローラ2
6によってフィルム20を略U字状に案内しながら搬送
して定着液に浸漬して定着処理を行う。定着槽16での
処理が終了したフィルム20は、クロスオーバーラック
34によって案内搬送されて、水洗槽18へ送り込まれ
る。水洗槽18では、ラック32の搬送ローラ30によ
ってフィルム20を水洗水に浸漬しながら搬送して、フ
ィルム20の水洗を行い、フィルム20の表面から定着
液成分を除去する。
【0105】水洗処理が終了したフィルム20は、水洗
槽18からスクイズ部42へ送り込まれる。スクイズ部
42では、スクイズラック40に設けた複数のローラ対
60、62、64、66及び68によってフィルム20
を挟持し、ガイド43と共に乾燥部50へ向けて上方へ
凸状の搬送路に沿って案内搬送する。
【0106】このスクイズ部42では、まず、水洗槽1
8から排出されたフィルム20をローラ対60、62に
よって斜め上方へ向けて挟持搬送する。このとき、ロー
ラ対60、62は、軟質のシリコンゴムローラ70と硬
質の紙巻フェノールローラ72によって構成されている
ため、シリコンゴムローラ70がくぼんで紙巻フェノー
ルローラ72の周面との接触面積が広くなった状態でフ
ィルム20を挟持するため、フィルム20の表面から効
率良く水滴を除去することができる。また、フィルム2
0の幅方向の両端や搬送方向の後端に回り込んだ水滴ま
で確実に除去することができる。
【0107】このローラ対60、62では、紙巻フェノ
ールローラ72の表面を粗くして保水性(親水性)を持
たせているため、紙巻フェノールローラ72の周面に部
分的に水滴が付着するのを防止することができ、フィル
ム20の表面から均一に水滴を除去することができる。
また、紙巻フェノールローラ72は、保水性(親水性)
が良いため、表面に付着した水滴が蒸発し、水滴中の処
理液成分が表面に析出するのを抑えることができる。ま
た、仮に処理液中の成分が析出しても、次に処理するフ
ィルム20に付着している水滴によって析出物が容易に
溶解するため、フィルム20の表面に析出物が転写して
しまうことがない。
【0108】ローラ対62を通過したフィルム20は、
次のローラ対64及びガイド43によって搬送方向を下
方へ向けられ、ローラ対66へ向けて送り出される。ロ
ーラ対64には、フィルム20の下側の面に対向してシ
リコンゴムローラ70が配置されており、このシリコン
ゴムローラ70と硬質の紙巻フェノールローラ72とに
よって、さらに、フィルム20をスクイズする。
【0109】ここで、表面を粗くしたローラによってフ
ィルム20をスクイズした場合、フィルム20の表面に
爪跡状やタテすじ状となった水滴の付着ムラが生じる。
特に、フィルム20を下方へ向けて反転させて搬送する
ときには、フィルム20の下面側にたてすじ状に水滴が
付着することがある。ローラ対64のシリコンゴムロー
ラ70は、フィルム20を反転させたときにフィルム2
0の下面にたてすじ状に水滴な付着するのを防止する。
【0110】また、ローラ対64の紙巻フェノールロー
ラ72の下流側には、平滑な表面に仕上げられた紙巻フ
ェノールローラ74を対向させており、紙巻フェノール
ローラ72に接触しながら通過したフィルム20の表面
に爪跡状に付着した水滴をこの平滑な紙巻フェノールロ
ーラ74によって押し潰し、フィルム20の表面の水滴
の付着ムラを防止しながら水滴を除去する。
【0111】ローラ対66を通過したフィルム20は、
ローラ対68に挟持搬送されて乾燥部50へ送りこまれ
る。ローラ対68の吸水ローラ76及びローラ対66の
吸水ローラ76は、それぞれフィルム20に残っている
水滴を吸い取りながらフィルム20を搬送する。
【0112】このようにして、スクイズ部42では、フ
ィルム20の表面に爪跡状やたてすじ状に水滴を残すこ
となく、略完全にフィルム20の表面から水滴を除去し
た後、乾燥部50へ送り出す。
【0113】乾燥部50では、上記の如くスクイズ部4
2から送り込まれたフィルム20を2個の搬送ローラ4
4によって引き入れ、次に、それぞれ所定の温度に加熱
された4個のヒートローラ52にフィルム20の表裏面
を順次接触させて加熱しがら搬送する。このとき、ヒー
トローラ52との接触により加熱されたフィルム20か
ら、内部に含まれる水分が蒸発し、吹出パイプ47から
の乾燥風によって、フィルム20の表面から多量に水分
を含んだ空気を排除し、さらにフィルム20からの蒸発
を促進する。
【0114】フィルム20は、水洗槽18から送り出さ
れたときに表面に付着していた水滴がスクイズ部42を
通過するときに除去されているため、乾燥部50でヒー
トローラ52及び乾燥風によって加熱されると、支持体
内部の乾燥が直ちに進行する。乾燥部50へ送り込まれ
たフィルム20の表面に水滴等が付着していると、フィ
ルム20が乾燥するときに、まず、表面に付着している
水滴が蒸発し、この水滴が蒸発した部分から内部の乾燥
が進行する。このため、フィルム20に部分的な乾燥の
遅れが生じたり、また、表面に付着している水滴を除去
するために乾燥部50のヒートローラ52内のヒータ、
乾燥風を加熱するためのヒータ45及び乾燥ファン46
等の容量を大きくしなければならない。
【0115】これに対して、自動現像装置10では、乾
燥部50へ送り込む前に予めスクイズ部42で、フィル
ム20の表面に付着している水滴を完全に除去し、部分
的に水滴が付着するのを防止しているため、乾燥ムラの
発生を防止できると共にフィルム20の表面に付着して
いる水滴除去のために乾燥能力を上げる必要がなく、効
率良くフィルム20を加熱することができる。
【0116】また、フィルム20の表面に水滴が付着し
ていた場合、この水滴中の成分がヒートローラ52の表
面に析出し、次に処理されるフィルム20の表面に転写
し、フィルム20の仕上がりを損ねてしまう。これに対
して、自動現像装置10ではスクイズ部42で乾燥部5
0へ送り込む前にフィルム20の表面から確実に水滴を
除去しているので、ヒートローラ52の表面に析出物が
生じ、フィルム20の仕上がりを損ねることがない。
【0117】その後、搬送ローラ44によってフィルム
20を搬送しながら、乾燥風を吹出パイプ47からフィ
ルム20の表裏面に向けて噴出して、フィルム20を加
熱乾燥する。フィルム20は、加熱されながら搬送され
て乾燥ターン部48に達すると、斜め上方に向けてター
ンし受け箱49に排出され、ストックされる。
【0118】このように、処理液処理部11で処理され
たフィルム20を乾燥部50へ送り込むときに、フィル
ム20の表面に付着している水滴等を除去すると共に、
フィルム20の表面に水滴がムラになって付着した状態
で乾燥部50へ送り込むことがないので、乾燥処理され
たフィルム20に部分的に乾燥ムラが生じるのを防止す
ることができると共に、乾燥部50で効率的にフィルム
20の乾燥処理を行うことができる。
【0119】このため、迅速処理の可能な現像液、定着
液、フィルム20を使用して迅速にフィルム20を処理
しようとしたときに、乾燥部50の乾燥能力を大きくす
る必要がないと共に、フィルム20に乾燥ムラを生じさ
せることなく品質良く仕上げることができる。
【0120】また、本実施例では、単に自動現像装置1
0の処理速度を速くしてフィルム20の迅速処理を行う
のではなく、迅速処理の可能な現像液、定着液及びフィ
ルム20を用いているため、処理時間が短くともそれぞ
れが所定の処理能力によって、フィルム20の仕上がり
を損ねることがない。
【0121】なお、自動現像装置10では、フィルム2
0の所謂硬膜処理を行う現像液、定着液の適用も可能で
ある。硬膜処理は、フィルム20の表面を硬膜化し、フ
ィルム20の支持体等の内部の水分量を抑えることがで
きるため、フィルム20を迅速に乾燥させようとすると
きに極めて効果がある。この硬膜処理を行う現像液、定
着液の一例を示す。
【0122】 <現像液濃縮液−2> パーツ剤A−2 ・水酸化カリウム 150 g ・亜硫酸カリウム 1,290 g ・炭酸ナトリウム 450 g ・L・アスコルビン酸 75 g ・臭化カリウム 15 g ・ジエチレングリコール 150 g ・ジエチレントリアミン五酢酸 30 g ・1−(N,N−ジエチルアミノ)エチル−5−メルカプトテトラゾール 1.5 g ・ハイドロキノン 405 g ・4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3−ピラゾリドン 30 g ・水を加えて 4,500 ml
【0123】 パーツ剤B−2 ・トリエチレングリコール 750 g ・3−3’−ジチオビスヒドロ桂皮酸 3 g ・氷酢酸 75 g ・5−ニトロイソダゾール 4.5 g ・1−フェニル−3−ピラゾリドン 67.5 g ・水を加えて 1,000 ml
【0124】 <定着液濃縮液−2> ・チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol %) 3,000 ml ・エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム・二水塩 0.45 g ・亜硫酸ナトリウム 225 g ・ホウ酸 60 g ・1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル−5−メルカプトテトラゾール 15 g ・酒石酸 48 g ・氷酢酸 675 g ・水酸化ナトリウム 225 g ・硫酸(36N) 58.5 g ・硫酸アルミニウム 150 g ・水を加えて 6,000 ml ・pH 4.68
【0125】処理液の調製 前記無硬膜処理と同様に、所定の容器にパーツ剤A−
2、パーツ剤B−2の各部分容器が容器自身によって一
つに連結されているものである。また、上記定着液濃縮
液−2も同種の容器に充填する。また、現像槽14内に
スターターとして、酢酸 54 gと臭化カリウム 5.5gを
含む水溶液 300 ml を添加する。
【0126】これらの各処理剤を下記の割合で自動現像
装置10の現像槽14、定着槽16に満たす。なお、水
洗槽18に同様に水道水を満たしている。また、感材が
四切サイズ換算で8枚処理される毎にも、この割合で、
処理剤原液と水を混合して自現機の処理槽に補充する。
【0127】 現像液 ・パーツ剤A−2 60 ml ・パーツ剤B−2 13.4 ml ・水 126.6 ml ・pH 10.50
【0128】 定着液 ・定着液濃縮液−2 80 ml ・水 120 ml ・pH 4.62
【0129】このように、フィルム20を処理する自動
現像装置10を迅速処理に対応させるのみならず、迅速
処理の可能な現像液、定着液及び感光材料を用いること
により、フィルム20をより品質良く仕上げることがで
きる。
【0130】なお、本実施例は、本発明が適用されるス
クイズ部の構成を限定するものではない。例えば、本実
施例では、軟質のシリコンゴムローラ70をフィルム2
0の一方の面にのみ対向して配置させたが、図3に示す
ように、軟質のシリコンゴムローラ70と紙巻フェノー
ルローラ72がフィルム20の一方の面に対して交互に
接触するように配置するものでもよい。これによって、
フィルム20の表裏両面(上下両面)から効率良く確実
に水滴を絞り取ることができる。
【0131】また、本実施例では、スクイズ部42に5
対のローラ対を配置したが、ローラ対の数はこれに限定
するものではなく、少なくとも、上流部のローラ対6
0、中流部のローラ対64、下流部のローラ対66を設
ければ、効率良くかつムラなくフィルム20の表面から
水滴を絞り取ることができ、乾燥部50の乾燥負荷を抑
えることが可能である。
【0132】さらに、本実施例では、感光材料としてフ
ィルム20を適用し自動現像装置10によって処理する
構成としたが、感光材料及びこの感光材料を処理する感
光材料処理装置は、他の構成であってもよい。例えば、
乾燥部50にヒートローラ52による乾燥ではなく、赤
外線を照射してフィルム20を乾燥する構成であっても
よく、感光材料として印画紙等の他の感光材料を処理す
る感光材料処理装置であってもよい。
【0133】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の感光材料処
理装置では、スクイズ部で処理液によって処理された感
光材料の表面から確実に水滴を除去して、乾燥部へ送り
込むため、効率良く感光材料を乾燥処理することができ
る。これによって、乾燥部の乾燥能力を大きくすること
なく効率的にかつ迅速に感光材料を乾燥処理することが
できる。また、処理された感光材料に乾燥ムラや析出物
の付着等が生じるのを防止することができる。これによ
って、感光材料の仕上がり品質を損なうことなく、感光
材料の極めて迅速な処理が可能となる優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に適用し感光材料処理装置である自動
現像装置の概略構成図である。
【図2】本発明が適用されたスクイズ部の概略構成図で
ある。
【図3】スクイズ部のローラの配置の本実施例とは異な
る一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 自動現像装置(感光材料処理装置) 11 処理液処理部 42 スクイズ部 47 吹出パイプ(乾燥風ノズル) 50 乾燥部 52 ヒートローラ 60、62 ローラ対(第1のローラ対) 64 ローラ対(第2のローラ対) 66 ローラ対(第3のローラ対) 68 ローラ対 70 シリコンゴムローラ(軟質ローラ) 72 紙巻フェノールローラ(保水性の硬質ローラ) 74 紙巻フェノールローラ(平滑ローラ) 76 吸水ローラ
フロントページの続き (72)発明者 松田 晋一 神奈川県南足柄市竹松1250番地 富士機器 工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液処理された感光材料をローラ対に
    よって案内搬送しながらスクイズして乾燥部へ送り出す
    スクイズ部を備えた感光材料処理装置であって、前記ス
    クイズ部が、軟質ローラと硬質ローラを対向配置した第
    1のローラ対と、軟質ローラと保水性の表面をもつ硬質
    ローラを対向配置した第2のローラ対と、吸水ローラと
    表面が平滑なローラを対向配置した第3のローラ対と、
    を感光材料搬送方向にこの順に有することを特徴とする
    感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のローラ対が、下側に軟質ロー
    ラ、上側に保水性の表面を持つ硬質ローラを上下に配置
    したことを特徴とする請求項1の感光材料処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のローラ対が少なくとも2対設
    けられていることを特徴とする請求項1の感光材料処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第3のローラ対の下流に吸水ローラ
    対が設けられていることを特徴とする請求項1の感光材
    料処理装置。
  5. 【請求項5】 前記乾燥部が感光材料の表面に接触して
    熱伝導によって加熱するヒートローラ及び感光材料の表
    面へ乾燥風を吹き付ける乾燥風ノズルを備えていること
    を特徴とする請求項1の感光材料処理装置。
  6. 【請求項6】 感光材料の処理液処理を開始してから前
    記乾燥部で処理の終了するまでの時間が45秒以下であ
    ることを特徴とする請求項1の感光材料処理装置。
JP17937293A 1993-07-20 1993-07-20 感光材料処理装置 Pending JPH0736166A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17937293A JPH0736166A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 感光材料処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17937293A JPH0736166A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 感光材料処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0736166A true JPH0736166A (ja) 1995-02-07

Family

ID=16064706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17937293A Pending JPH0736166A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 感光材料処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0736166A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1617286A2 (en) 2004-07-14 2006-01-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive material processing apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1617286A2 (en) 2004-07-14 2006-01-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive material processing apparatus
EP1617286A3 (en) * 2004-07-14 2010-12-15 FUJIFILM Corporation Photosensitive material processing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63228147A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0677137B2 (ja) 現像処理方法
JPS63151943A (ja) 現像処理方法
WO1992001244A1 (en) Device for processing silver halide photosensitive material
JPH0736166A (ja) 感光材料処理装置
EP0639793B1 (en) A method for processing a silver halide photographic light-sensitive material
JP2881526B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法およびこれに用いる自動現像機
JP2824722B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH04296856A (ja) 感光材料処理装置及び感光材料の乾燥方法
JPH03168741A (ja) ハロゲン化銀感光材料の現像処理方法
JPH04317061A (ja) 感光材料乾燥装置
JPH03264953A (ja) 現像処理方法
JPH06250350A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2821510B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH05346657A (ja) 自動現像処理装置
JPH04284451A (ja) 感光材料処理装置及び感光材料の乾燥方法
JPH06266068A (ja) 医療用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH09113138A (ja) 乾燥装置
JP2000275808A (ja) 写真感光材料のスクイズ装置及び該装置を有する処理装置並びにハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3020101B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPS63148254A (ja) 画像形成方法
JPH0476539A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2001166432A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH06230527A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH02247641A (ja) 節水効率を高めかつ優れた帯電防止処理を可能にするハロゲン化銀黒白感光材料の処理方法