JPH073608Y2 - ソレノイド - Google Patents

ソレノイド

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JPH073608Y2
JPH073608Y2 JP8572689U JP8572689U JPH073608Y2 JP H073608 Y2 JPH073608 Y2 JP H073608Y2 JP 8572689 U JP8572689 U JP 8572689U JP 8572689 U JP8572689 U JP 8572689U JP H073608 Y2 JPH073608 Y2 JP H073608Y2
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coil bobbin
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solenoid
stopper
magnetic
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Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、織機のよこ糸測長貯留装置の係止ピンなどを
駆動するためのソレノイドの改良に関する。
よこ糸測長貯留用の係止ピンには、高速応答が要求さ
れ、しかも強い解舒力と強い係止力も重要な条件であ
る。一方、製作が簡単で高い製作精度が得られること
も、生産性の観点から必要な条件である。これらの2つ
の条件は、互いに背反する技術的事項であり、どちらか
と言えば、同時に成立しない。したがって、実際には、
機能的な条件が優先され、生産性を犠牲にすることで、
対応している。
〔従来の技術〕
第5図は、従来のソレノイド1の構成を示している。
ソレノイド1の励磁コイル2は、非磁性体製のコイルボ
ビン3に巻き付けられ、磁性体製筒状のケース4の内部
に納められる。このケース4の両端の開口面は、磁性体
製のヨーク5、6によって塞がれる。通常、これらのヨ
ーク5、6は、ケース4の端面に形成された段部41、42
に嵌り合って、位置決めされ、プランジャ7を貫通させ
るために中心孔51、61を備えており、また一方のヨーク
6は、その中心孔61の部分で筒状のストッパ8を備えて
いる。このストッパ8は、圧入またはかしめなどの固定
手段でヨーク6と一体に構成される。このストッパ8の
中心部分は、テーパ孔81となっており、磁性体例えば鉄
製のプランジャ7のテーパ面71と当接する。なお、この
プランジャ7は、係止ピン9と同心的に組み合わせられ
ており、中心部分でダンパ10を備えている。
そして、このソレノイド1は、係止ピン9に往復運動を
与えるために、2つ1組としてハウジング11の内部でス
ペーサ12を介在させながら向き合う状態で収納されてい
る。この結果、プランジャ7は、スペーサ12で規制され
た間隔すなわち上下のヨーク5の間で所定の量だけ軸線
方向に移動できるようになっている。
このように、従来のソレノイド1は、コイルボビン3、
ケース4、2つのヨーク5、6によって組み立てられて
おり、これらの各部品は、それぞれ別個に製作される。
したがって、図に示すように、ヨーク5の厚み寸法l1、
段部41、42の間隔寸法l2、ヨーク6の端面からテーパ孔
81の頂部までの寸法l3に、製造過程で誤差が発生する
と、組み立て後、これらの誤差の累積によって、プラン
ジャ7すなわち係止ピン9のストロークが変化し、よこ
糸の解舒動作や正確な係止動作ができなくなる。すなわ
ち、ストロークが長く変化すると、必要な吸引力が得ら
れず係止ピン9が動作しなくなることがあり、また、ス
トロークが短く変化すると、プランジャ7のテーパ面が
71がストッパ8のテーパ孔81にぶつかり、テーパ面71が
つぶれてその径が大きくなりテーパ孔81から抜けなくな
ることがある。
〔考案の目的〕
したがって、本考案の目的は、ソレノイドの機能的な条
件のほか、製作の容易性の条件をも同時に充足させると
ともに、製造過程での誤差の累積をなくし、ソレノイド
の部品を少なくし、ソレノイドを製造しやすい構造とす
ることである。
〔考案の解決手段〕
上記目的のもとに、本考案は、ヨークおよびストッパの
うち少なくとも一方をコイルボビンに対して一体的に構
成し、これらを寸法的な誤差のない状態で励磁コイルと
ともにケースの内部に収納している。そして、コイルボ
ビンは、その一部で磁気抵抗部を構成している。したが
って、励磁コイルによって発生した磁束は、コイルボビ
ンを軸方向に通過する過程で、磁気抵抗部を通り、外部
に出て、プランジャに有効に作用する。
〔考案の作用〕
このように、コイルボビン、2つのヨークまたは/およ
びストッパが一体的に構成されるため、一方のヨークの
端面からストッパに至るまでの寸法が正確に規制でき
る。また、コイルボビンの一部に磁気抵抗部が存在する
ため、励磁コイルの磁束は、そのコイルボビンを通過す
る過程で、磁気抵抗部の部分で外部に出て、プランジャ
に作用する。したがって、プランジャの往復運動は、よ
こ糸の係止または解舒に必要にして充分な力となってい
る。
〔実施例1〕 第1図および第2図に示すように、本発明のソレノイド
1は、従来例と同様に、励磁コイル2、コイルボビン
3、ケース4、ヨーク5、6、プランジャ7およびスト
ッパ8によって組み立てられている。ここで、コイルボ
ビン3、ヨーク5、6およびストッパ8は、全て磁性材
料によって一体的に構成されている。そして、コイルボ
ビン3の巻胴31部分は、ストッパ8と異なる側で、磁気
抵抗部13として円周方向に不連続な状態で複数の孔14を
形成している。この結果、磁気抵抗部13は、軸の方向で
磁束に対する有効断面積を他の部分より小さくしてお
り、他の部分よりも高い磁気抵抗となっている。
もちろん、励磁コイル2は、プラスチックフィルムなど
を巻き付けた状態で、コイルボビン3の外周に巻き付け
られる。
このように、コイルボビン3、コイルボビン3のフラン
ジ兼用のヨーク5、6およびストッパ8は、予め同一部
材によって一体的に形成されているため、ヨーク5の端
面からストッパ8の境界位置までの寸法L1は、一体的な
単一物の製造過程で正確に規制できる。したがって、そ
の製造過程での寸法精度が向上し、プランジャ7および
係止ピン9のストロークが正確に規制できる。また、励
磁コイル2の通電時に、磁束は、磁性体製のコイルボビ
ン3の巻胴31の内部を通るが、その磁気抵抗部13を通過
する過程で飽和し、そこから中心位置に出て、内部のプ
ランジャ7に作用する。このため、よこ糸の係止または
解舒に必要にして充分な吸引力が確保できる。
しかも、ストッパ8との当接によって、プランジャ7の
部分に変形が生じたとしても、従来のように直ちに動作
不良となることもない。
なお、孔14の部分に必要に応じて、非磁性体16が一体成
形などによって埋め込まれる。このようにすると、コイ
ルボビン3の部分に孔14による空間が発生しなくなるた
め、励磁コイル2の巻き付け状態が整然とできる。
〔実施例2〕 この実施例は、第3図に示すように、磁気抵抗部13を例
えば内周に沿って薄肉部15により構成する例である。こ
の結果、コイルボビン3の磁束通過用の有効断面積は、
他の部分よりも充分に小さくなっている。したがって、
コイルボビン3は、前記実施例1のものと異なり、孔14
を有していない。
この実施例によると、励磁コイル2によって発生した磁
束は、磁性体製のコイルボビン3の巻胴31を通過する過
程で、薄肉部15で飽和し、中心方向に出て、プランジャ
7に作用する。
〔実施例3〕 この実施例3は、第4図に示すように、コイルボビン3
の巻胴31以外の部分を磁性体によってストッパ8と一体
的に構成し、また巻胴31自体を磁気抵抗部13とするため
に、その部分を非磁性体例えばプラスチックなどの一体
成形によって、一体的に組み合わせ状態で構成する例で
ある。
この実施例の場合に、磁束は、その巻胴31部分を通過し
ないで、中心位置のプランジャ7の内部を通過するた
め、磁気抵抗部13の磁気抵抗を孔14や薄肉部15などで形
成する例に比較して、充分高くすることができるため、
一層協力な吸引力が確保できる。
この場合でも、コイルボビン3、ヨーク5、6、プラン
ジャ7、およびストッパ8が一体的に構成されるため、
寸法上の問題が解決できる。
〔ソレノイドの応用例〕
本考案は、よこ糸測長貯留装置の係止ピン9を駆動する
ためのソレノイドとして開発されたが、本発明のソレノ
イド1は、その用途に限定されず、電磁弁などのソレノ
イドとして利用することもできる。
もちろん、上記実施例は、一対のソレノイド1を上下対
称的に配置し、復動型のものとして構成しているが、一
方への駆動をソレノイド1によって行い、他方への移動
をコイルスプリングなどによって付勢することもできる
から、単動型のものとして構成することもできる。ま
た、上記実施例は、コイルボビン、プランジャのストッ
パおよび一対のヨーク部分を一体的に構成したが、本考
案は、プランジャのストッパおよび一対のヨーク部分の
うち少なくとも一方が、コイルボビンに対して一体的に
構成されておればよく、この構成においても、従来技術
に比べ格別の効果を奏するものである。
〔考案の効果〕
本考案では、プランジャのストッパおよび一対のヨーク
部分のうち少なくとも一方が、コイルボビンに対して一
体的に構成され、一体的な状態でケース4の内部に励磁
コイルとともに納められるため、それらの位置的寸法が
正確に規制でき、プランジャのストロークが正確に規制
できる。したがって、従来の製造過程での誤差の累積に
よるソレノイドの動作不良を解消できる。また、コイル
ボビン、ヨークおよびストッパが一体的に構成されてい
るため、組み立て過程で、部品数が少なく、製作が容易
となる。さらに、コイルボビンに孔や薄肉部等の磁気抵
抗部を形成することにより、コイルボビン、ヨークおよ
びストッパを磁性体で一体的に構成したとしてもソレノ
イドの動作に必要にして充分な吸引力が確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一対のソレノイドの組み込み状態の断
面図、第2図、第3図および第4図は本考案のソレノイ
ドの要部の断面図である。 第5図は従来のソレノイドの組み込み状態の断面図であ
る。 1……ソレノイド、2……励磁コイル、3……コイルボ
ビン、4……ケース、5、6……ヨーク、7……プラン
ジャ、8……ストッパ、9……係止ピン、13……磁気抵
抗部、14……孔、15……薄肉部、16……非磁性体。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体製筒状のケースと、このケースの内
    部に納められプランジャを案内するパイプ状のコイルボ
    ビンと、このコイルボビンの外側に巻き付けられた励磁
    コイルと、コイルボビンに形成された磁気抵抗部と、コ
    イルボビンの端面に形成された磁性体製のヨークと、コ
    イルボビンの内部に形成された磁性体製のストッパとか
    らなり、上記ヨークおよびストッパのうち少なくとも一
    方が、コイルボビンに対して一体的に形成されているこ
    とを特徴とするソレノイド。
  2. 【請求項2】コイルボビンを磁性体とし、磁気抵抗部を
    孔によって形成することを特徴とする実用新案登録請求
    の範囲第1項記載のソレノイド。
  3. 【請求項3】コイルボビンを磁性体とし、磁気抵抗部を
    コイルボビンに形成した孔およびこの孔の内部に埋め込
    んだ非磁性体により構成することを特徴とする実用新案
    登録請求の範囲第1項記載のソレノイド。
  4. 【請求項4】コイルボビンを磁性体とし、磁気抵抗部を
    薄肉部により形成することを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第1項記載のソレノイド。
  5. 【請求項5】コイルボビン自体を非磁性体とし、この非
    磁性体により磁気抵抗部を構成することを特徴とする実
    用新案登録請求の範囲第1項記載のソレノイド。
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