JPH0735549B2 - 複合ロールの製造法 - Google Patents
複合ロールの製造法Info
- Publication number
- JPH0735549B2 JPH0735549B2 JP60126119A JP12611985A JPH0735549B2 JP H0735549 B2 JPH0735549 B2 JP H0735549B2 JP 60126119 A JP60126119 A JP 60126119A JP 12611985 A JP12611985 A JP 12611985A JP H0735549 B2 JPH0735549 B2 JP H0735549B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- core material
- composite roll
- outer layer
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B27/00—Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、圧延用ロールに係り、特に金属材料の冷間圧
延に好適な鍛鋼製複合ロールの製造法に関する。
延に好適な鍛鋼製複合ロールの製造法に関する。
〔従来の技術〕 従来、冷間ダイス鋼、高速度鋼等の高炭素・高合金鋼の
焼き入れは、JISG4403,G4404にもある如く油冷が一般的
であり、その最高硬さはHs91程度であり、表面残留応力
は圧縮で5kg/mm2程度であった。しかし、金属材料の冷
間圧延に使用される作業ロールには、Hs95以上の硬さ、
圧縮で50kg/mm2以上の表面残留応力が耐凹み性、耐亀裂
性の点から必要であり、それらの点については配慮され
ていなかった。
焼き入れは、JISG4403,G4404にもある如く油冷が一般的
であり、その最高硬さはHs91程度であり、表面残留応力
は圧縮で5kg/mm2程度であった。しかし、金属材料の冷
間圧延に使用される作業ロールには、Hs95以上の硬さ、
圧縮で50kg/mm2以上の表面残留応力が耐凹み性、耐亀裂
性の点から必要であり、それらの点については配慮され
ていなかった。
特公昭45−40778号公報には、炭素0.45〜1.0%、マンガ
ン0.5〜1.5%、珪素0.5〜1.5%、ニッケル1.0〜3.0%、
クロム3〜5%、モリブデン0.5〜1.5%、およびバナジ
ウム0.5〜1.5%を含みかつアルミニウム0.01〜0.1%、
チタン0.03〜1.0%、ニオビウム0.03〜1.0%、タンタル
0.05〜1.0%およびジルコニウム0.05〜1.0%の少なくと
も1種、残部鉄および同伴する不純物からなる肉盛材を
鉄鋼芯材に溶接肉盛してなる溶接肉盛熱間圧延ロールが
開示され、特開昭55−113837号公報には、2層以上の層
から成る圧延用複合ロールの熱処理において、最外層だ
けをオーステナイト化させ、境界部に局部的変態応力を
生じさせない熱処理方法が開示されている。しかし、こ
れらの公報には、ロールの耐摩耗性、耐亀裂性、耐凹み
性を向上させるために、ロール表層の圧縮残留応力を付
与する点には触れられていない。
ン0.5〜1.5%、珪素0.5〜1.5%、ニッケル1.0〜3.0%、
クロム3〜5%、モリブデン0.5〜1.5%、およびバナジ
ウム0.5〜1.5%を含みかつアルミニウム0.01〜0.1%、
チタン0.03〜1.0%、ニオビウム0.03〜1.0%、タンタル
0.05〜1.0%およびジルコニウム0.05〜1.0%の少なくと
も1種、残部鉄および同伴する不純物からなる肉盛材を
鉄鋼芯材に溶接肉盛してなる溶接肉盛熱間圧延ロールが
開示され、特開昭55−113837号公報には、2層以上の層
から成る圧延用複合ロールの熱処理において、最外層だ
けをオーステナイト化させ、境界部に局部的変態応力を
生じさせない熱処理方法が開示されている。しかし、こ
れらの公報には、ロールの耐摩耗性、耐亀裂性、耐凹み
性を向上させるために、ロール表層の圧縮残留応力を付
与する点には触れられていない。
本発明の目的は、金属材料の冷間圧延において、耐摩耗
性、耐凹み性、耐亀裂性に優れた複合ロールを提供する
ことにある。
性、耐凹み性、耐亀裂性に優れた複合ロールを提供する
ことにある。
上記目的を達成するため、本発明は、低合金鋼からなる
芯材の表面に該芯材より硬さが大きい高炭素・高合金鋼
からなる外層をエレクトロスラグ肉盛溶接法によって溶
着一体に形成したのち、焼き入れ処理する複合ロールの
製造方法において、前記焼き入れ処理を誘導加熱によっ
て前記芯材の温度をオーステナイト化温度以下とし前記
外層のみをオーステナイト化温度に保持したのち、水噴
射冷却によって行うことにより、表面に圧縮で50kg/mm2
以上の残留応力を形成させることを特徴とする。
芯材の表面に該芯材より硬さが大きい高炭素・高合金鋼
からなる外層をエレクトロスラグ肉盛溶接法によって溶
着一体に形成したのち、焼き入れ処理する複合ロールの
製造方法において、前記焼き入れ処理を誘導加熱によっ
て前記芯材の温度をオーステナイト化温度以下とし前記
外層のみをオーステナイト化温度に保持したのち、水噴
射冷却によって行うことにより、表面に圧縮で50kg/mm2
以上の残留応力を形成させることを特徴とする。
このように構成されることから、本発明によれば、次の
作用により上記目的が達成される。
作用により上記目的が達成される。
外層部の必要厚さのみを適正オーステナイト化温度に加
熱保持し、その直後に水噴射冷却により焼入することに
より、外層表面に圧縮で50kg/mm2以上の残留応力が付与
され、耐摩耗性、耐凹み性、耐亀裂性が向上するととも
に、芯材の温度はオーステナイト化温度以下に保持され
るので十分な靱性が付与される。
熱保持し、その直後に水噴射冷却により焼入することに
より、外層表面に圧縮で50kg/mm2以上の残留応力が付与
され、耐摩耗性、耐凹み性、耐亀裂性が向上するととも
に、芯材の温度はオーステナイト化温度以下に保持され
るので十分な靱性が付与される。
ここでいう必要厚さとは高合金層を意味し、芯材部まで
オーステナイト化温度以上に加熱した場合、芯材部及び
境界部の靱性が低下するので、そのような靱性低下を防
止するために、加熱される領域が外層部の必要厚さ部分
に限定される。
オーステナイト化温度以上に加熱した場合、芯材部及び
境界部の靱性が低下するので、そのような靱性低下を防
止するために、加熱される領域が外層部の必要厚さ部分
に限定される。
以下、本発明の実施例を図により説明する。
第1図は本実施例のロール1の構造を示す。外径は170m
m、芯材径は140mm、胴部長さは100mmである。芯材の化
学成分はC0.43%,Si0.22%,Mn0.63%,Cr1.18%,Mo0.17
%の低合金鋼であり、外層には、C0.87%,Si0.23%,Mn
0.37%,Cr4.42%,Mo8.06%,V1.92%の高速度鋼をエレク
トロスラグ溶接法により肉盛した後、鍛造を行った。
m、芯材径は140mm、胴部長さは100mmである。芯材の化
学成分はC0.43%,Si0.22%,Mn0.63%,Cr1.18%,Mo0.17
%の低合金鋼であり、外層には、C0.87%,Si0.23%,Mn
0.37%,Cr4.42%,Mo8.06%,V1.92%の高速度鋼をエレク
トロスラグ溶接法により肉盛した後、鍛造を行った。
熱処理は1000Hz誘導加熱により、オーステナイト化温度
1170℃に9分で昇温し、4分保持した後水噴射冷却を行
った。前記誘導加熱は加熱コイルによってロールを連続
的に移動しながら部分的に加熱するとともに、水噴射冷
却を行った。その際、芯材の温度はオーステナイト化温
度以下に保持された。焼入後の表面硬さはHs95、残留応
力は圧縮で60kg/mm2であった。第2図は、同一構造のロ
ールを1170℃塩浴中に15分間浸漬した後、400℃塩浴中
に焼入れし、表面硬さHs91、残留圧縮応力5kg/mm2とし
たロール(比較例)との転動摩耗特性の比較を、横軸に
ロールの転動数を、縦軸にロール転動に伴う摩耗減量を
とって示すものである。
1170℃に9分で昇温し、4分保持した後水噴射冷却を行
った。前記誘導加熱は加熱コイルによってロールを連続
的に移動しながら部分的に加熱するとともに、水噴射冷
却を行った。その際、芯材の温度はオーステナイト化温
度以下に保持された。焼入後の表面硬さはHs95、残留応
力は圧縮で60kg/mm2であった。第2図は、同一構造のロ
ールを1170℃塩浴中に15分間浸漬した後、400℃塩浴中
に焼入れし、表面硬さHs91、残留圧縮応力5kg/mm2とし
たロール(比較例)との転動摩耗特性の比較を、横軸に
ロールの転動数を、縦軸にロール転動に伴う摩耗減量を
とって示すものである。
ロールのような円柱あるいは円筒が相互に接触して転動
する場合、転動面の摩耗は、通常の滑り摩耗と異なり、
極く表面の疲労による微小片欠け落ちが主体となる。そ
のため転動疲労試験による摩耗減量の推移を第2図に示
した。実線が前記実施例のロールの特性を、破線が比較
例のロールの特性をそれぞれ示している。
する場合、転動面の摩耗は、通常の滑り摩耗と異なり、
極く表面の疲労による微小片欠け落ちが主体となる。そ
のため転動疲労試験による摩耗減量の推移を第2図に示
した。実線が前記実施例のロールの特性を、破線が比較
例のロールの特性をそれぞれ示している。
本実施例では、1000Hzの誘導加熱で表面から約10mm深さ
までオーステナイト化温度としたが、これは高合金鋼層
のみを加熱するためであり、加熱時間の調整により、そ
の深さを変えることができる。
までオーステナイト化温度としたが、これは高合金鋼層
のみを加熱するためであり、加熱時間の調整により、そ
の深さを変えることができる。
前記実施例によれば、外層表面に高い圧縮残留応力を付
与することにより、耐摩耗性、耐亀裂性を向上させる効
果がある。
与することにより、耐摩耗性、耐亀裂性を向上させる効
果がある。
本発明によれば、元来耐摩耗性に優れた冷間ダイス鋼、
高速度鋼等の高炭素・高合金鋼を外層とした複合ロール
に、Hs95以上の硬さ、圧縮で50kg/mm2以上の残留応力を
付与できるため、耐摩耗性、耐凹み性、耐亀裂性に優れ
た金属材料圧延に好適な作業ロールを製造することがで
きる。
高速度鋼等の高炭素・高合金鋼を外層とした複合ロール
に、Hs95以上の硬さ、圧縮で50kg/mm2以上の残留応力を
付与できるため、耐摩耗性、耐凹み性、耐亀裂性に優れ
た金属材料圧延に好適な作業ロールを製造することがで
きる。
第1図は本発明の1実施例によるロールの構造図、第2
図は転動数と摩耗減量の関係線図である。 1…ロール、
図は転動数と摩耗減量の関係線図である。 1…ロール、
Claims (1)
- 【請求項1】低合金鋼からなる芯材の表面に該芯材より
硬さが大きい高炭素・高合金鋼からなる外層をエレクト
ロスラグ肉盛溶接法によって溶着し一体に形成したの
ち、焼き入れ処理する複合ロールの製造方法において、
前記焼き入れ処理を誘導加熱によって前記芯材の温度を
オーステナイト化温度以下とし前記外層のみをオーステ
ナイト化温度に保持したのち、水噴射冷却によって行う
ことにより、表面に圧縮で50kg/mm2以上の残留応力を形
成させることを特徴とする複合ロールの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60126119A JPH0735549B2 (ja) | 1985-06-12 | 1985-06-12 | 複合ロールの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60126119A JPH0735549B2 (ja) | 1985-06-12 | 1985-06-12 | 複合ロールの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61284527A JPS61284527A (ja) | 1986-12-15 |
JPH0735549B2 true JPH0735549B2 (ja) | 1995-04-19 |
Family
ID=14927111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60126119A Expired - Lifetime JPH0735549B2 (ja) | 1985-06-12 | 1985-06-12 | 複合ロールの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735549B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0692007B2 (ja) * | 1988-07-12 | 1994-11-16 | 日立金属株式会社 | 熱間圧延用作業ロール及びその圧延方法 |
US5081760A (en) * | 1989-06-26 | 1992-01-21 | Hitachi, Ltd. | Work roll for metal rolling |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS591772B2 (ja) * | 1979-02-26 | 1984-01-13 | 株式会社日本製鋼所 | 複合ロ−ルの熱処理方法 |
-
1985
- 1985-06-12 JP JP60126119A patent/JPH0735549B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61284527A (ja) | 1986-12-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |