JPH0735475B2 - ゴム状樹脂組成物 - Google Patents

ゴム状樹脂組成物

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JPH0735475B2
JPH0735475B2 JP29324986A JP29324986A JPH0735475B2 JP H0735475 B2 JPH0735475 B2 JP H0735475B2 JP 29324986 A JP29324986 A JP 29324986A JP 29324986 A JP29324986 A JP 29324986A JP H0735475 B2 JPH0735475 B2 JP H0735475B2
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雅己 喜多
健蔵 西出
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ダイセル・ヒユルス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はゴム状樹脂組成物に関し、さらに詳細には特定
の熱可塑性樹脂および特定の二種類のゴムとα,β−不
飽和カルボン酸またはその誘導体を特定の状態で混合し
て成り、通常の熱可塑性樹脂と同様の方法で容易に成形
することができ、かつゴム状弾性を有し、しかもゴムの
欠点のいくつかを改善したゴム状樹脂組成物およびその
製造方法に関する。
(従来技術及び問題点) ゴムはその優れた弾性、柔軟性のために非常に広い分野
で利用されている。しかし、ゴムにこれらの性質を賦与
するには、一般に加硫と称せられる分子間の架橋工程が
必要であり、このことがゴムの成形性の悪さの大きな原
因の一つになっている。
この成形性を改良する試みの一つとして、ゴムと熱可塑
性樹脂を混合することにより、通常の熱可塑性樹脂のよ
うに単に熱を加えて流動させ、次いで冷却固化させるだ
けで所望の形に加工できるゴム状組成物を得る提案が多
く出されている。
例えば、特公昭55−14096にはポリアミドと架橋ブタジ
エン重合体より成るエラストプラスチックス組成物を提
案しているが、この組成物はブタジエン重合体に寄因す
る耐候性、耐紫外線性に劣り、用途が限定される欠点が
あった。
さらに特開昭57−5753には、ポリアミドと硬化されたエ
ピクロルヒドリンゴムによる組成物を提案しているが、
柔軟性の点で満足できるものではなかった。
また、特開昭59−49246にはポリアミドと特定のニトリ
ルゴムと硬化剤を混合した組成物を、さらに特開昭59−
168056、特開昭60−96630、特開昭60−96631等にはポリ
アミドと特定のニトリルゴムと特定のエピクロルヒドリ
ンと硬化剤を混合した組成物をそれぞれ提案している
が、ゴムの分散性が悪く、しかも柔軟性、弾性とも不充
分なものであった。
そこで本発明者らは、これらの技術的問題点を解決すべ
く鋭意研究の結果、ポリアミド樹脂、架橋したポリオク
テニレンゴム、架橋したニトリルブタジエンゴムおよび
α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体とから成る
組成物が成形が容易であり、耐ガソリン性、耐化学薬品
性、耐候性、耐オゾン性、耐紫外線性等のゴムの欠点が
改善され、なおかつ充分な柔軟性と弾性を有することを
見い出した。さらにこのゴム状樹脂組成物は、ポリアミ
ド樹脂にポリオクテニレンゴムとニトリルブタジエンゴ
ムおよびα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体を
特定の条件下で溶融、混練することにより容易に得られ
ることを見出し、これらの知見に基づき本発明を完成す
るに至ったものである。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明のポリアミド樹脂に、架橋したポリオ
クテニレンゴムと架橋したニトリルブタジエンゴムを配
合し、さらにα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導
体を配合したゴム状樹脂組成物である。
また、ポリアミド樹脂にポリオクテニレンゴムとニトリ
ルブタジエンゴムおよびα,β−不飽和カルボン酸また
はその誘導体を配合し、該ポリアミド樹脂が溶融し、該
ゴムが溶融架橋し、該α,β−不飽和カルボン酸または
その誘導体が溶融反応する条件下で混練する工程を含む
ゴム状樹脂組成物の製造方法である。
本発明におけるポリアミド樹脂とは、カプロラクタム、
ラウリルラクタム等のラクタム、12−アミノドデカン
酸、11−アミノウンデカン酸等のω−アミノカルボン
酸、アジピン酸とヘキサメチレンジアミン、ドデカンニ
酸とヘキサメチレンジアミン、イソフタル酸とイソホロ
ンジアミン等のジカルボン酸とジアミン等を縮合重合し
て得られる樹脂が例示される。また、このポリアミド樹
脂の中には、カプロラクタムとラウリルラクタムあるい
はヘキサメチレンジアミンとドデカン二酸とイソフタル
酸等二種またはそれ以上のラクタム、ω−アミノカルボ
ン酸、ジアミンとジカルボン酸を縮合重合して得られる
共重合ナイロンや、ラウリルラクタムとテトラメチレン
グリコール等を主成分とするポリエーテルアミド、ポリ
エステルアミドあるいはポリエーテルエステルアミドと
称されるものも含まれるのは当然である。
本発明で用いられるポリオクテニレンゴムは、ブタジエ
ンを二量化し、次いで水素添加により二重結合を一個残
した環状化合物であるオクテニレンをメタセシス重合す
ることにより得られる。なかでもトランス含量が52〜90
%で、結晶化度が5〜70%の範囲にあるものが好ましく
用いられる。
また、本発明で用いられるニトリルブタジエンゴムは、
アクリロニトリルとブタジエンを共重合することにより
得られ、なかでも結合ニトリル量10〜50重量%の範囲に
あるものが好ましく用いられる。
さらに、本発明に用いられるα,β−不飽和カルボン酸
またはその誘導体としてはアクリル酸、メタクリル酸、
オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸
等のジカルボン酸あるいはその無水物等を挙げることが
できる。
本発明におけるポリアミド樹脂には、染顔料、各種安定
剤、充填剤、可塑剤、油などを添加することができる。
また本発明に用いられるポリオクテニレンゴム及びニト
リルブタジエンゴムには、カーボンブラック、亜鉛華、
酸化マグネシウム、ステアリン酸、シリカ等の充填剤、
エクステンダー油等の油、老化防止剤等の各種安定剤、
滑剤等を添加できる。
本発明におけるゴム状樹脂組成物は、ポリアミド樹脂が
溶融し、ポリオクテニレンゴムおよびニトリルブタジエ
ンゴムが溶融架橋し、α,β−不飽和カルボン酸または
その誘導体が溶融反応する条件下で混練することにより
得られる。この場合、ポリオクテニレンゴムおよびニト
リルブタジエンゴムは、熱により自己架橋することもで
きるが、好ましくは架橋剤あるいは架橋促進剤との均一
混合物として加熱するのが良い。架橋剤としては、パー
オキサイド、イオウ、有機サルファイド系、ビスマレイ
ミド系、エポキシ系化合物等が例示され、架橋促進剤と
しては、チアゾール系、チウラム系、グアニジン系化合
物等が例示される。混練の容易さ、架橋反応速度、劣化
防止の面から、加熱温度は150〜270℃が好ましい。
また、架橋反応を効率的に行なわせるために、あらかじ
めポリオクテニレンゴムまたは/およびニトリルブタジ
エンゴムおよびα,β−不飽和カルボン酸またはその誘
導体に、架橋剤または/および架橋促進剤等を100℃以
下の低温で均一混合しておき、次いでポリアミド樹脂と
溶融混合して架橋反応を完結することも可能である。
本発明におけるポリアミド樹脂とポリオクテニレンゴ
ム、ニトリルブタジエンゴムおよびα,β−不飽和カル
ボン酸またはその誘導体の混練は、ロール、押出機等で
なされるが、該ポリアミド樹脂、該ゴムの酸化劣化を防
ぐため窒素雰囲気中など空気を遮断した状態で混練する
ことがさらに好ましい。
本発明の組成物を得るための方法は、ポリオクテニレン
ゴム、ニトリルブタジエンゴムおよびα,β−不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体を架橋、反応させながら混練
することに特徴があり、好ましくは該ゴムの架橋、該化
合物の反応がほぼ完了するまで混練を続けるべきであ
る。もし架橋、反応がほとんど進まないうちに混練を停
止すると、分散性の不良による成形性の困難さを生ずる
と同時に、架橋、反応不充分により柔軟性、弾性の発現
が認められなくなる。
(発明の効果) 本発明で得られたゴム状樹脂組成物は、柔軟で弾性に富
み、耐ガソリン性、耐薬品性、耐オゾン性、耐候性、耐
紫外線性等に優れ、かつ通常の熱可塑性樹脂と同様に容
易に成形することができるため、例えば押出成形でチュ
ーブ状にしたり、ワイヤーのコーティングとして、ある
いは柔軟シートに成形されて使用される。更に射出成
形、圧縮成形などにより、靴あるいはクリップ等にも容
易に成形され使用することができる。あるいはブロー成
形によりダイヤフラム、ベローズ等に成形されて使用さ
れる。
(実施例) 以下に実施例をあげて本発明を詳述する。
実施例 1〜5 表1に示す割合のナイロン12(ダイセル・ヒュルス社製
ダイアミドL1940)、ポリオクテニレンゴム(ヒュルス
社製 VESTENAMER 8012)、ニトリルブタジエンゴム(J
SR社製 N−221H)および無水マレイン酸と、該ゴムの合
計配合量当り2重量部のメタフェニレンビスマレイミド
と0.2重量部のラウロイルパーオキサイドを一度にヘン
シェルミキサーに仕込み、ドライブレンドした後、55mm
二軸押出機中220℃で架橋反応をおこさせながら混練
し、ペレタイザーでペレット化した。
このペレットを使い通常の射出成形機で引張りダンベル
片、曲げ試験片を成形し、引張り強伸度、曲げ弾性率を
測定した。表1に結果を示すが、これらは外観、成形性
ともに良好であった。
つぎにこの試験片を用い、40℃、オゾン50ppmの雰囲気
中で、チャック間60mmにて30rpmのサイクルで0〜5mmの
ストロークで動的伸長を行い、試料が破断するまでの時
間を測定し、この値を耐オゾン性とした。これらの結果
を表1に示す。
実施例 6 ナイロン6(東レ製アミランCM1021)、ポリオクテニレ
ンゴム、ニトリルブタジエンゴムおよび無水マレイン酸
を表1に示す割合と、該ゴムの合計配合量当り2重量部
のメタフェニレンビスマレイミド、0.5重量部のベンゾ
チアゾールジスルフィドを、250℃に設定したHAAKE社製
レオコードに仕込み、レオコードのローター回転数を50
rpmに設定して混練を行なった。レオコード付属のトル
クメーターを観察していると混練開始後トルクが少しづ
つ上昇し、5〜10分で極大値を示した。このトルク極大
に達した後、更に約8分間混練を継続し、架橋反応を十
分起させてから内容物を取り出した。この反応物をプレ
ス成形すると、熱可塑性樹脂と同様に容易にシートが成
形できた。このシートから引張りダンベル片および曲げ
試験片を打ち抜き、引張り強伸度、曲げ弾性率、耐オゾ
ン性を調べた結果を表1に示す。
実施例 7〜9 表1に示す割合のポリオクテニレンゴム、ニトリルブタ
ジエンゴム、無水マレイン酸と該ゴムの合計配合量当り
2重量部のメタフェニレンビスマレイミド、0.3重量部
のラウロイルパーオキサイド、5重量部の酸化亜鉛、2
重量部のステアリン酸と共に30mm2軸押出機中、60℃で
混練後ペレタイザーでペレット化した。
このペレットと表1に示す割合のポリアミド樹脂(ナイ
ロン612;ダイセル・ヒュルス社製ダイアミドD1800、ポ
リアミドエラストマー;ダイセル・ヒュルス社製ダイア
ミドPAE E40、ナイロン12)と共に55mm2軸押出機中、22
0℃で架橋反応を起させながら溶融混練し、ペレタイザ
ーでペレット化した。このペレットを使い通常の射出成
形機で引張りダンベル片、曲げ試験片を成形し、引張り
強伸度、曲げ弾性率、耐オゾン性を測定した。結果を表
1に示す。
比較例 1〜3 表1に示す3種類のゴムを使い、通常の射出成形機で引
張りダンベル片および曲げ試験片を成形した。これらの
試験片を使い、引張り強伸度、曲げ弾性率、耐オゾン性
を測定した結果を表1に示す。ポリオクテニレンゴムは
耐オゾン性に劣り、ニトリルブタジエンゴムは耐オゾン
性、成形性とも劣ることが明らかになった。
比較例 4〜7 ナイロン12(ダイセル・ヒュルス社製ダイアミドL194
0)に表1に示す割合のゴムを配合し、実施例1〜5と
全く同様にして混練成形し、引張り強伸度、曲げ弾性
率、耐オゾン性を測定した。結果を表1に示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 77/00 23:20 9:02)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド樹脂に、架橋したポリオクテニ
    レンゴムと架橋したニトリルブタヂエンゴムを配合し、
    さらにα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体を配
    合したゴム状樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリアミド樹脂に、架橋したポリオクテニ
    レンゴムと架橋したニトリルブタヂエンゴムを配合し、
    さらにα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体を配
    合したゴム状樹脂組成物を製造するに際し、ポリアミド
    樹脂にポリオクテニレンゴムとニトリルブタヂエンゴム
    およびα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体を配
    合し、該ポリアミド樹脂が溶融し、該ゴムが溶融架橋
    し、該α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体が溶
    融反応する条件下で混練する工程を含むゴム状樹脂組成
    物の製造方法。
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