JPH0735227A - 降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機 - Google Patents

降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機

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JPH0735227A
JPH0735227A JP5179026A JP17902693A JPH0735227A JP H0735227 A JPH0735227 A JP H0735227A JP 5179026 A JP5179026 A JP 5179026A JP 17902693 A JP17902693 A JP 17902693A JP H0735227 A JPH0735227 A JP H0735227A
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immediately
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薫 近藤
Kenjiro Fujita
憲次郎 藤田
Shinji Watabe
晋治 渡部
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自動車にそなえられる降坂路ダウ
ンシフト制御付き自動変速機に関し、降坂路で運転者の
個性に適合したダウンシフト制御を行なえるようにする
ことを目的とする。 【構成】 変速段切換機構を制御する制御手段が、走行
路の勾配と現在の選択変速段と車速とに基づいて降坂路
におけるダウンシフトが必要であるかを所定の判定基準
と比較して判定するダウンシフト判定手段9と、ダウン
シフト判定手段9でダウンシフトが必要であると判定す
るとダウンシフト指令信号を出力するダウンシフト指令
手段10とをそなえ、ダウンシフト判定手段9に、ダウ
ンシフトの実行直後毎に、運転者の操作特性に基づいて
ダウンシフトの判定基準を学習補正する学習補正手段1
6が設けられるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車にそなえられる
自動変速機に関し、特に、降坂路のダウンシフトの制御
を最適に行なうべく構成された、降坂路ダウンシフト制
御付き自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用の自動変速機では、自動車の走
行状態に応じて最適な変速段が実現するように、種々の
情報に基づいて制御手段(コンピュータによるコントロ
ーラ)の制御により変速段を切り換えるようにしたもの
が増加している。このような自動変速機として、例えば
次のようなものが提供されている。
【0003】すなわち、通常時には、スロットル開度情
報(エンジン負荷情報)と車速情報と現変速段情報とを
受けて、所定のシフトパターンに基づいて、コントロー
ラからアップシフトやダウンシフト指令が行なわる。そ
して、一般的には、スロットル開度が小さければ比較的
低車速で高速段に切り換えられてエンジンの低速回転域
が用いられ、スロットル開度が大きければ比較的高車速
でも低速段が保持されてエンジンの高速回転域が用いら
れる。
【0004】ところで、自動車が降坂路を走行している
際には、手動変速機であればダウンシフト操作してエン
ジン回転を高回転域にシフトさせながらスロットル開度
を小さい状態に保持してエンジンブレーキを効かせる。
しかし、自動変速機では、降坂路を走行している際にス
ロットル開度を小さくすると、車速に比較して高速段に
設定されてエンジンの低速回転域が用いられてしまうの
で、エンジンブレーキが効かない。
【0005】そこで、自動車が降坂路を走行している際
には、自動変速機をダウンシフトさせて、エンジン回転
を高回転域にシフトさせながらエンジンブレーキを効か
せるように制御する降坂路ダウンシフト制御付き自動変
速機が開発されている。なお、降坂路走行時を検出する
には、空燃比A/N,エンジン回転数Ne,トルクコン
バータ速度比e,ハンドル角θH及び車速V等を各セン
サで検出して、これらの検出値により車両に対する勾配
抵抗を算出して、所定以上の勾配抵抗に対し降坂路ダウ
ンシフトの制御信号が出力されるように構成されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
の降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機では、次のよ
うな課題がある。すなわち、ダウンシフト動作を行なわ
せる降坂路判定の条件が固定されているため、所定の走
行状態に至って判定条件が満たされると、どのような運
転者によっても画一的にダウンシフトが行なわれる。そ
して、ダウンシフトによりエンジンブレーキによる制動
力が作用し、降坂走行における増速が制限される。
【0007】ところが、降坂路走行時におけるどの程度
の増速状態に対し、エンジンブレーキによる制動力の作
用を要求するかという点については個人差があり、固定
された条件によるダウンシフトでは、運転者が要求しな
い状態で制動力が作用したり、運転者が制動力の作用を
望むのに作用しなかったりすることが予測され、運転者
によっては違和感を感じてしまう可能性がある。
【0008】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、降坂路走行時のダウンシフト制御を運転者の個性
に応じた特性で行なえるようにした、降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機は、
複数の変速段をそれぞれ実現する歯車機構と、該歯車機
構の組み合わせを切り換えることで該変速段を切り換え
る変速段切換機構と、自動車の走行状態に応じて所要の
変速段を実現するように該変速段切換機構を制御する制
御手段とをそなえた自動変速機において、該制御手段
が、該自動車の走行路の勾配と現在の選択変速段と車速
とに基づいて降坂路におけるダウンシフトが必要である
かを所定の判定基準と比較して判定するダウンシフト判
定手段と、該ダウンシフト判定手段でダウンシフトが必
要であると判定するとダウンシフト指令信号を出力する
ダウンシフト指令手段とをそなえ、該ダウンシフト判定
手段に、該ダウンシフトの実行直後毎に、該自動車の運
転者の操作特性に基づいて該ダウンシフトの判定基準を
学習補正する学習補正手段が設けられていることを特徴
としている。
【0010】請求項2記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機は、請求項1記載の構成に加え
て、該学習補正手段が、該ダウンシフトの実行直後にお
ける該運転者のブレーキ操作の状態と、該ダウンシフト
の実行直後における該運転者のスロットル開度操作の状
態とに基づいて、該ダウンシフトの実行直後に該運転者
が更なる減速を要求したと判断できる場合には該判定基
準をダウンシフトを促進する側へ学習補正し、該ダウン
シフトの実行直後に該運転者が加速を要求したと判断で
きる場合には該判定基準をダウンシフトを抑制する側へ
学習補正するように構成されていることを特徴としてい
る。
【0011】請求項3記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機は、請求項2記載の構成に加え
て、該学習補正手段が、該ダウンシフトの実行直後にお
ける該運転者のブレーキ操作による該自動車の減速加速
度の最大値に基づいて、該運転者が減速を要求したかど
うかを判断するように構成されていることを特徴として
いる。
【0012】請求項4記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機は、請求項2記載の構成に加え
て、該学習補正手段が、該ダウンシフトの実行直後にお
ける該運転者のブレーキ操作頻度に基づいて、該運転者
が減速を要求したかどうかを判断するように構成されて
いることを特徴としている。請求項5記載の本発明の降
坂路ダウンシフト制御付き自動変速機は、請求項2記載
の構成に加えて、該学習補正手段が、該ダウンシフトの
実行直後におけるスロットル開度の最大値に基づいて、
該運転者が加速を要求したかどうかを判断するように構
成されていることを特徴としている。
【0013】請求項6記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機は、請求項1〜5のいずれかに記
載の構成に加えて、該ダウンシフトの判定基準が急変し
ないように、該学習補正手段による該ダウンシフトの実
行直後毎の補正に、所定の限度が設けられていることを
特徴としている。
【0014】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の降坂路ダウンシ
フト制御付き自動変速機では、制御手段が、自動車の走
行状態に応じて所要の変速段を実現するように変速段切
換機構を制御し、変速段切換機構では、歯車機構の組み
合わせを切り換えることで変速段を切り換える。
【0015】制御手段では、ダウンシフト判定手段が、
該自動車の走行路の勾配と現在の選択変速段と車速とに
基づいて、降坂路におけるダウンシフトが必要であるか
どうかを所定の判定基準と比較して判定する。ダウンシ
フト判定手段で、ダウンシフトが必要であると判定され
ると、ダウンシフト指令手段から、ダウンシフト指令信
号が出力される。
【0016】このようにダウンシフト指令信号が出力さ
れると、この直後に、学習補正手段が、自動車の運転者
の操作特性に基づいて、該ダウンシフトの判定基準を学
習補正する。そして、ダウンシフト判定手段による次回
の判断には、この補正された判定基準が用いられる。
【0017】請求項2記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機では、該学習補正手段で、該ダウ
ンシフトの実行直後における該運転者のブレーキ操作の
状態と、該ダウンシフトの実行直後における該運転者の
スロットル開度操作の状態とを検出する。そして、この
検出結果に基づいて、該ダウンシフトの実行直後に該運
転者が更なる減速を要求したと判断できる場合には、該
判定基準をダウンシフトを促進する側へ学習補正し、該
ダウンシフトの実行直後に該運転者が加速を要求したと
判断できる場合には、該判定基準をダウンシフトを抑制
する側へ学習補正する。
【0018】請求項3記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機では、該学習補正手段が、該ダウ
ンシフトの実行直後における該運転者のブレーキ操作に
よる該自動車の減速加速度の最大値に基づいて、該運転
者が減速を要求したかどうかを判断する。請求項4記載
の本発明の降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機で
は、該学習補正手段が、該ダウンシフトの実行直後にお
ける該運転者のブレーキ操作頻度に基づいて、該運転者
が減速を要求したかどうかを判断する。
【0019】請求項5記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機では、該学習補正手段が、該ダウ
ンシフトの実行直後におけるスロットル開度の最大値に
基づいて、該運転者が加速を要求したかどうかを判断す
る。請求項6記載の本発明の降坂路ダウンシフト制御付
き自動変速機では、該学習補正手段による該ダウンシフ
トの実行直後毎の補正に、所定の限度が設けられている
ので、該ダウンシフトの判定基準が急変しないようにな
り、制御特性の変更が違和感なく行なわれる。
【0020】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機について説明
すると、図1はその要部構成を摸式的に示すブロック
図、図2は本変速機をエンジンとともに示す模式的な構
成図、図3はその要部の動作を示すフローチャートであ
る。
【0021】この自動変速機1は、複数の変速段をそれ
ぞれ実現する歯車機構2と、この歯車機構2の組み合わ
せを切り換えて変速段を切り換える変速段切換機構3
と、この変速段切換機構3を制御する制御手段としての
電子制御ユニット(ECU)4とをそなえている。歯車
機構2は、各変速段に応じた複数組の変速ギヤからな
り、トルクコンバータ5等を介してエンジン6からの出
力を受けると、設定された変速ギヤの使用状態に応じて
所要の変速比に変速しながら、ディファレンシャル(図
示省略)等の駆動輪へ通じる動力伝達系へ出力する。
【0022】変速段切換機構3は、歯車機構2において
変速ギヤの使用状態を切り換えるもので、例えば、複数
のクラッチ等の係合要素3Aと、これらの各係合要素3
Aの係合状態を切り換える駆動機構3Bとからなる。こ
の駆動機構3Bとしては油圧式のものが考えられ、例え
ば各係合要素3Aを所定方向へ付勢するリターンスプリ
ングと、このリターンスプリングに抗するように各係合
要素3Aを押圧する油圧ピストン(図示略)及び各油圧
ピストンを駆動するための圧力室7Aと、各圧力室内の
作動油圧を制御する作動油圧制御装置7とから構成され
る。作動油圧制御装置7には、歯車機構2の係合状態の
切換を行なう電磁式切換弁等がそなえられる。
【0023】ECU4は、この作動油圧制御装置7を制
御してアップシフトやダウンシフトを行なうが、このよ
うなアップシフトやダウンシフトは、通常、スロットル
開度情報と車速情報と現変速段情報とを受けて、所定の
シフトパターンに基づいて行なわれる。本自動変速機で
は、このECU4に、降坂路走行時に通常のシフト制御
に優先してダウンシフトを行なう降坂路ダウンシフト制
御部8が付設されている。この降坂路ダウンシフト制御
部8には、ダウンシフト判定手段9とダウンシフト指令
手段10とがそなえられている。
【0024】ダウンシフト判定手段9は、降坂路におけ
るダウンシフトが必要であるかを所定の基準に基づいて
判定するもので、ダウンシフト指令手段10は、このダ
ウンシフト判定手段9でダウンシフトが必要であると判
定するとダウンシフト指令信号を出力するものである。
ダウンシフト判定手段9には、自動車の走行路勾配を検
出する勾配検出手段11と、自動変速機1の現変速段を
検出する変速段検出手段(変速段センサ)12と、自動
車の車速を検出する車速センサ13と、エンジン6のス
ロットル開度TPSを検出するスロットル開度センサ
(スロットルポジションセンサ)14とから、それぞれ
検出情報が入力されるようになっている。
【0025】この実施例では、勾配検出手段11は、図
1に示すように、各種センサの出力を用いて、重量・勾
配抵抗RKを算出して、この値RKを勾配情報として出
力するようになっている。この重量・勾配抵抗RKは、
エンジン駆動力から空力抵抗,転がり抵抗および加速抵
抗を減算することにより求められ、これは次式(1)で
表される。
【0026】 RK=エンジン駆動力−空力抵抗−転がり抵抗−加速抵抗 ・・・(1) そして、上式(1)におけるエンジン駆動力(以下、T
Eという)は、エンジントルク演算部11Aにおいて、
次式(2)により演算される。 TE=TE (ηE )・t(e)・η・iT ・iF /r ・・・(2) ここで、TE (ηE )は排気損失を差し引いた後のエン
ジントルク(kg・m)、t(e)はトルクコンバータ
5のトルク比、ηは自動変速機1の伝達効率,iF はデ
ィファレンシャルのギヤ比、rはタイヤの動半径であ
る。エンジントルクTE (ηE )は、エンジン6の空燃
比「A/N」とエンジン回転数「Ne」とから算出さ
れ、t(e)は、トルクコンバータ速度比「e」の関数
として予め記憶されているトルク比テーブルから読み出
され、η,iT ,iF およびrは定数として与えられる
所定値が用いられる。
【0027】また、上式(1)における空力抵抗は次式
(3)により演算される。 空力抵抗=ρa・S・Cd・V2 /2 =C2・V2 ・・・(3) ここに、ρaは空気密度であり、外気温度で決定される
定数で与えられる。Sは車両前面投影面積、Cdは抗力
係数であり定数で与えられる。これらの定数を演算した
C2は定数であり、空力抵抗は車速「V」の関数として
演算される。
【0028】さらに、上式(1)における転がり抵抗
は、次式(4)により演算される。 転がり抵抗=R0+(CF2 /CP) ・・・(4) ここに、R0は自由転動時の転がり抵抗であり、CFは
コーナリングフォース、CPはコーナリングパワーであ
る。R0は次式(5)で演算される。
【0029】 R0=μr・W ・・・(5) ここに、μrは転がり抵抗であり、Wは車両重量であ
る。また、上式(4)の右辺第2項は、横滑り角が小で
ある場合のコーナリング抵抗による寄与項であり、前後
輪の荷重分担比を一定(例えば、前後比で0.6:0.
4)とし、前後輪のコーナリングパワーをそれぞれCP
f,CPr(一定値)と仮定して、2輪モデルで考える
と、コーナリング抵抗は、次式(6)により演算され
る。
【0030】 コーナリング抵抗 =((0.6W/2)・GY)2 ×2/CPf+((0.6W/2)・GY)2×2/CPr =C3×W2 ×GY2 ・・・(6) ここに、C3は定数であり、GYは横加速度であり、こ
の横加速度GYは、ハンドル角センサ15で検出された
ハンドル角「θH 」と車速センサで検出された車速
「V」とに基づいて、横加速度演算部11Bで演算され
る。
【0031】このようなコーナリング抵抗を転がり抵抗
の演算に含ませることにより、ハンドルを大きく切った
時の重量・勾配抵抗が正確に算出される。すなわち、コ
ーナリング抵抗を含ませない場合には、下り屈曲路では
コーナリング中の勾配が実際より小さく算出され、平坦
路でも旋回時に登坂と推定されることが考えられるが、
コーナリング抵抗を含ませることによりこれらが防止さ
れる。
【0032】そして、上式(1)における加速抵抗は、
次式(7)により演算される。 加速抵抗=(W+ΔW)・GX ・・・(7) ここに、Wは上述の車両重量、ΔWは回転部分相当重
量、GXは横加速度であり、この横加速度GXは、車速
センサで検出された車速「V」に基づいて、前後加速度
演算部11Cで演算される。そして、回転部分相当重量
ΔWは次式(8)により演算される。
【0033】 ΔW=W0+{Ec+Fc(ir・iF 2 } ・・・(8) ここに、W0は空車重量、Ecはタイヤ回転部分相当重
量比率、Fcはエンジン回転部分相当重量比率であり、
irおよびiF は、前述の自動変速機1のギヤ比および
ディファレンシャルのギヤ比である。勾配検出手段11
では、このように式(2)〜(8)により算出された値
に基づいて、重量・勾配抵抗演算部1Dにおいて、式
(1)により、重量・勾配抵抗「RK」を算出する。
【0034】ダウンシフト判定手段9では、上述のよう
に勾配検出手段11で算出された重量・勾配抵抗「R
K」を閾値RKTと比較して、この算出された値RKが
閾値RKT以下であれば、現在、勾配が大きい降坂路を
走行しているとして、エンジンブレーキを効かせるため
にダウンシフトが必要であると判定する。そして、自動
変速機1の作動油圧制御装置7へダウンシフト指令信号
が出力されるようになっている。
【0035】ただし、閾値RKTは、変速段に応じて異
なるものであり、高速段ほど小さい値で低速段ほど大き
い値である。この自動変速機では、4速から3速へダウ
ンシフトする際の閾値RKTをRKT43とし、3速か
ら2速へダウンシフトする際の閾値RKTをRKT32
とする。これらの閾値RKT43,RKT32は、初期
値として所要の値を設定されて、後述の学習補正が行な
われると、逐次更新されていく。
【0036】また、ダウンシフト後にエンジンがオーバ
ランしないかを考慮する必要もあり、これは、車速に基
づいて判定できる。さらに、勾配が大きい降坂路であっ
てもドライバが加速を望んでいるような場合にはダウン
シフトを実行すべきでない。このドライバの意志は、ス
ロットル開度TPSに反映される。ダウンシフト判定手
段9では、このような必要から、ダウンシフト判定の際
に、変速段情報や車速情報やスロットル開度情報を加味
しているのである。
【0037】そして、この降坂路ダウンシフト制御部8
のダウンシフト判定手段9には、ダウンシフトの判定基
準を補正する学習補正手段16が付設されている。この
学習補正手段16は、降坂時のダウンシフトを行なった
らこの直後に、運転者の操作特性を検出しながら、この
検出結果に基づいて、判定基準値補正部(閾値補正部)
16Aにおいて、上述のダウンシフトの判定基準の値
(閾値)を学習補正する。ここで検出する運転者の操作
特性には、運転者のブレーキ操作に関する特性及び運転
者のアクセル踏込に関する特性である。学習補正手段1
6では、これらの検出結果に基づいて、ダウンシフトの
実行直後に運転者が更なる減速を要求したか、逆に加速
を要求したかにより、判定基準を、ダウンシフトを促進
する側へ補正するか、又は、ダウンシフトを抑制する側
へ補正する。
【0038】すなわち、この学習補正では、ダウンシフ
トの実行直後に運転者が更なる減速を要求したら、この
運転者にとってはエンジンブレーキが不足していると判
断でき、エンジンブレーキを高めるようにダウンシフト
を促進する。一方、ダウンシフトの実行直後に運転者が
加速を要求したら、この運転者にとってはエンジンブレ
ーキが過剰であると判断でき、エンジンブレーキを抑え
るようにダウンシフトを抑制するのである。
【0039】運転者の減速要求はブレーキ操作に現れ、
運転者の加速要求はアクセル操作に現れるので、学習補
正手段16には、ブレーキペダル18の踏み込み状態を
検出するブレーキスイッチ17と、アクセルペダル19
の踏み込み状態に対応する量であるスロットル開度TP
Sを検出するスロットルポジションセンサ14とから各
情報が送られるようになっている。
【0040】この実施例の学習補正手段16では、ダウ
ンシフトの実行直後に運転者が更なる減速を要求したか
を、ダウンシフト直後のブレーキ操作時最大減速度(以
下、最大ブレーキ減速Gという)「GXBmax 」に基づ
いて判断している。なお、最大ブレーキ減速G「GXB
max 」は、ブレーキ操作時の車両の減速度(以下、ブレ
ーキ減速Gという)「GXB」の最大値である。
【0041】このため、学習補正手段16には、ブレー
キ減速G算出部(ブレーキ操作時減速度算出部)16B
と、最大ブレーキ減速G算出部(ブレーキ操作時最大減
速度算出部)16Cとがそなえられている。ブレーキ減
速G算出部16Bには、勾配検出手段11の前後加速度
部11Cから算出された前後加速度「GX」の情報が送
られ、ブレーキスイッチ17からブレーキ信号が入力さ
れるようになっており、ブレーキ信号のトリガによりブ
レーキ減速G「GXB」が算出されて、最大ブレーキ減
速G算出部16Cに出力するようになっている。なお、
ブレーキ減速G「GXB」は、減速側を正方向としてお
り、前後加速度「GX」の値とは正負の関係が異なる。
【0042】最大ブレーキ減速G算出部16Cでは、ブ
レーキ減速G算出部16Bからのブレーキ減速G「GX
B」の情報とともに、ダウンシフト指令手段10からダ
ウンシフト指令情報とを受けて、ダウンシフト直後の所
定の時間(例えばダウンシフト完了後1〜4秒間)に入
力されたブレーキ減速G「GXB」から、その最大値即
ち最大ブレーキ減速G「GXBmax 」を算出する。そし
て、最大ブレーキ減速G「GXBmax 」が決定したら、
最大ブレーキ減速G算出部16Cから判定基準値補正部
16Aに値「GXBmax 」が出力されるようになってい
る。
【0043】また、この実施例の学習補正手段16で
は、ダウンシフトの実行直後に運転者が加速を要求した
かを、ダウンシフト直後の最大スロットル開度「TPS
max 」に基づいて判断している。このため、学習補正手
段16には、最大スロットル開度算出部16Dがそなえ
られている。この最大スロットル開度算出部16Dで
は、スロットルポジションセンサ14からのスロットル
開度情報とともに、ダウンシフト指令手段10からダウ
ンシフト指令情報とを受けて、ダウンシフト直後の所定
の時間(例えばダウンシフト完了後1〜3秒間)に入力
されたスロットル開度情報から、その最大値即ち最大ス
ロットル開度「TPSmax 」を算出する。そして、最大
スロットル開度「TPSmax 」が決定したら、最大スロ
ットル開度算出部16Dから判定基準値補正部16Aに
値「TPSmax 」が出力されるようになっている。
【0044】判定基準値補正部16Aでは、これらの最
大ブレーキ減速G「GXBmax 」及び最大スロットル開
度「TPSmax 」を入力されると、これらの値に基づい
て、判定基準値(閾値)RKTを学習補正する。つま
り、最大ブレーキ減速G「GXBmax 」が所定値以上
で、最大スロットル開度「TPSmax 」が所定値未満の
場合には、学習補正値−α,−βで閾値RKTを補正
し、最大ブレーキ減速G「GXBmax 」が所定値未満
で、最大スロットル開度「TPSmax 」が所定値以上の
場合には、学習補正値+α,+βで閾値RKTを補正す
るようになっている。なお、学習補正値−α,αは4速
から3速へダウンシフトする時の閾値RKT43の補正
値であり、学習補正値−β,βは3速から2速へダウン
シフトする時の閾値RKT32の補正値である。
【0045】したがって、閾値RKT43が補正される
と、次式のようになる。 RKT43=RKT43±α また、閾値RKT32が補正されると、次式のようにな
る。 RKT32=RKT32±β こうして、学習補正手段16において、ダウンシフト動
作ごとに必要に応じて学習補正された閾値RKT43,
RKT32が、ダウンシフト判定手段9に出力され、ダ
ウンシフト判定手段9では、重量・勾配抵抗RKを、こ
のように適宜学習補正された閾値RKT43,RKT3
2と比較しながら各ダウンシフトを判断するようになっ
ている。
【0046】本発明の降坂路ダウンシフト制御付き自動
変速機は、このように構成されるので、ECU4によっ
て、変速段切換機構3の作動油圧制御装置7が制御され
て、この変速段切換機構3を通じて、歯車機構2の組み
合わせが切り換えられて変速段が切り換わる。ECU4
では、通常、スロットル開度情報と車速情報と現変速段
情報とを受けて、所定のシフトパターンに基づいて、作
動油圧制御装置7を制御しながらアップシフトやダウン
シフトを行なうが、降坂路走行時には、降坂路ダウンシ
フト制御部8によって、通常のシフト制御に優先した降
坂路特有のダウンシフト制御を行なう。
【0047】つまり、降坂路ダウンシフト制御部8で
は、ダウンシフト判定手段9が、降坂路におけるダウン
シフトが必要であるかを、重量・勾配抵抗RKに基づい
て判断し、このダウンシフト判定手段9でダウンシフト
が必要であると判定するとダウンシフト指令手段10か
らダウンシフト指令信号が出力される。そして、この時
のダウンシフト判定に、運転者の意志が反映される。
【0048】ここで、この降坂路ダウンシフト制御につ
いて、図3のフローチャートを参照して説明する。すな
わち、ステップS1において、各種センサの出力によ
り、変速段,エンジンの空燃比「A/N」,エンジン回
転数「Ne」,トルクコンバータ速度比「e」,ハンド
ル角「θH 」,車速「V」,ブレーキ信号およびスロッ
トルバルブの開度「TPS」が、降坂路ダウンシフト制
御部8内に読み込まれる。
【0049】ついで、ステップS2において、勾配検出
手段11による重量・勾配抵抗「RK」の演算が前述の
式(1)〜(8)のようにして行なわれ、算出された重
量・勾配抵抗「RK」61が所定のタイミングで周期的
に出力される。そして、ステップS3において、降坂路
におけるダウンシフト判定用閾値RKR43,RKT3
2の値が、ダウンシフト判定手段6において読み込まれ
る。この閾値RKR43,RKT32には、制御開始時
には予め設定された値(初期値)が読み込まれるが、学
習補正が行なわれると逐次更新された最新の値が読み込
まれる。
【0050】次いで、ステップS4において、ダウンシ
フト判定手段9により、重量・勾配抵抗「RK」が、ダ
ウンシフト判定用閾値RKR43,RKT32を超えた
かどうかの判定が行なわれる。重量・勾配抵抗「RK」
が、ダウンシフト判定用閾値RKR43,RKT32を
超えていない場合は、「NO」ルートをとり、ダウンシ
フトすべき勾配走行時ではないため、何らの動作を行な
うことなく、次回処理サイクルのスタート待機状態とな
り、所定のタイミングでスタートが繰り返される。
【0051】一方、重量・勾配抵抗「RK」が、ダウン
シフト判定用閾値RKR43,RKT32を超えると、
「YES」ルートをとり、ステップS5において、指令
手段10からダウンシフト指令信号が出力される。これ
により、作動油圧制御装置7を通じて自動変速機1のダ
ウンシフト動作が行なわれる。
【0052】また、ステップS6において、学習補正手
段16が、ダウンシフト直後の最大ブレーキ減速G「G
XBmax 」と、ダウンシフト直後の最大スロットル開度
「TPSmax 」とを算出する。つまり、学習補正手段1
6では、ダウンシフト指令信号を受けると、最大ブレー
キ減速G算出部16Cで、ダウンシフト直後の所定の時
間(例えばダウンシフト完了後1〜4秒間)に入力され
たブレーキ減速G「GXB」から、最大ブレーキ減速G
「GXBmax 」を算出する。また、最大スロットル開度
算出部16Dで、ダウンシフト直後の所定の時間(例え
ばダウンシフト完了後1〜3秒間)に入力されたスロッ
トル開度情報から、最大スロットル開度「TPSmax
を算出する。
【0053】次いで、ステップS7において、学習補正
手段16の判定基準値補正部16Aで、これらの最大ブ
レーキ減速G「GXBmax 」及び最大スロットル開度
「TPSmax 」に基づいて、判定基準値(閾値)RKT
が学習補正される。つまり、最大ブレーキ減速G「GX
max 」が所定値以上で、最大スロットル開度「TPS
max 」が所定値未満の場合には、運転者がエンジンブレ
ーキを不足に感じて更なる減速を要求しているわけであ
り、学習補正値−α,−βで閾値RKTを小さくなるよ
うに補正する。即ち、閾値RKT43,RKT32は次
式のように補正される。
【0054】RKT43=RKT43−α RKT32=RKT32−β また、最大ブレーキ減速G「GXBmax 」が所定値未満
で、最大スロットル開度「TPSmax 」が所定値以上の
場合には、運転者がエンジンブレーキを過大に感じてい
るわけであり、学習補正値+α,+βで閾値RKTを大
きくなるように補正する。即ち、閾値RKT43,RK
T32は次式のように補正される。
【0055】RKT43=RKT43+α RKT32=RKT32+β こうして、学習補正手段16において、ダウンシフト動
作ごとに必要に応じて学習補正された閾値RKT43,
RKT32が、ダウンシフト判定手段9に出力され、ダ
ウンシフト判定手段9では、次の制御サイクルのダウン
シフト判定の際にこのように学習補正された閾値を用い
る(ステップS3参照)。
【0056】このような学習補正が繰り返し行なわれる
ことにより、運転者の好みに対応したダウンシフトが行
なわれるようになる。すなわち、降坂路でダウンシフト
した時、運転者がエンジンブレーキを不足と感じた場
合、運転者はブレーキペダル9を踏み込み減速しようと
するが、これに応じて、閾値RKTが減少補正されるの
で、自動変速機1のダウンシフト動作が行なわれ易くな
り、運転者がエンジンブレーキを必要と感じる状態でダ
ウンシフト動作が行なわれるようになって、運転者の好
みに対応したダウンシフトが行なわれるようになる。
【0057】また、降坂路でダウンシフトした時、運転
者がエンジンブレーキを過剰と感じた場合、運転者はア
クセルペダル19を踏み込み加速しようとするが、これ
に応じて、閾値RKTが増加補正されるので、自動変速
機1のダウンシフト動作が行なわれ難くなり、運転者が
好む加速状態までダウンシフト動作が行なわれないよう
になって、運転者の好みに対応したダウンシフトが行な
われるようになる。
【0058】そして、学習補正による補正は、1サイク
ルについて、±α,±βと一定の補正量の加減操作によ
り行なわれるので、補正量±α,±βの大きさによる
が、運転者の好みのダウンシフト特性になるためには、
学習補正による閾値RKTの行進を何回か繰り返す必要
もある。しかし、このように、閾値RKTを徐々に補正
することで、ダウンシフトの判定基準が急変しないよう
になり、制御特性の変更が違和感なく行なわれる。
【0059】また、学習補正された最終的な閾値RKT
をメモリに記憶させるようにすることで、次回の車両の
運行時に、同一の運転者が運転を行なった場合に、運転
開始時から好みのダウンシフト制御を実現することがで
きる。この場合には、運転者運転者が変わった場合に
は、閾値RKTを初期状態からスタートさせるべくリセ
ット機能をもたせることも考えられる。
【0060】さらに、運転者ごとに所持するカード等の
メモリに学習補正された最終的な閾値RKTを書き込む
ようにして、各運転者毎に、各運転者毎に運転開始時か
ら好みの状態を常に実現できるようにすることも考えら
れる。また、予め複数の初期閾値を設けておいて、運転
者ごとに初期閾値を選択できるように構成したりするこ
とも考えられる。
【0061】なお、本実施例では、ダウンシフト直後の
最大ブレーキ減速度「GXBmax 」に基づいて学習補正
を行なっているが、ブレーキペダル18の操作頻度をカ
ウントして、このブレーキペダル操作頻度に基づいて学
習補正を行なうように構成してもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機によれ
ば、複数の変速段をそれぞれ実現する歯車機構と、該歯
車機構の組み合わせを切り換えることで該変速段を切り
換える変速段切換機構と、自動車の走行状態に応じて所
要の変速段を実現するように該変速段切換機構を制御す
る制御手段とをそなえた自動変速機において、該制御手
段が、該自動車の走行路の勾配と現在の選択変速段と車
速とに基づいて降坂路におけるダウンシフトが必要であ
るかを所定の判定基準と比較して判定するダウンシフト
判定手段と、該ダウンシフト判定手段でダウンシフトが
必要であると判定するとダウンシフト指令信号を出力す
るダウンシフト指令手段とをそなえ、該ダウンシフト判
定手段に、該ダウンシフトの実行直後毎に、該自動車の
運転者の操作特性に基づいて該ダウンシフトの判定基準
を学習補正する学習補正手段が設けられるという構成に
より、各運転者の好みの制御特性で降坂時のダウンシフ
ト制御が行なわれるようになる。これにより、降坂時を
走行する際に運転者に違和感を与えることなく、エンジ
ンブレーキを与えることができ、運転操作をより容易で
好フィーリングなものにできる。
【0063】請求項2記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機によれば、請求項1記載の構成に
加えて、該学習補正手段が、該ダウンシフトの実行直後
における該運転者のブレーキ操作の状態と、該ダウンシ
フトの実行直後における該運転者のスロットル開度操作
の状態とに基づいて、該ダウンシフトの実行直後に該運
転者が更なる減速を要求したと判断できる場合には該判
定基準をダウンシフトを促進する側へ学習補正し、該ダ
ウンシフトの実行直後に該運転者が加速を要求したと判
断できる場合には該判定基準をダウンシフトを抑制する
側へ学習補正するように構成されることにより、各運転
者の好みを降坂時のダウンシフト制御に適切に反映させ
ることができる。
【0064】請求項3記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機によれば、請求項2記載の構成に
加えて、該学習補正手段が、該ダウンシフトの実行直後
における該運転者のブレーキ操作による該自動車の減速
加速度の最大値に基づいて、該運転者が減速を要求した
かどうかを判断するように構成されることにより、運転
者が降坂時のエンジンブレーキを不足に感じていること
を適切に判断でき、ダウンシフト制御特性の特性を適切
に変更しうる。
【0065】請求項4記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機によれば、請求項2記載の構成に
加えて、該学習補正手段が、該ダウンシフトの実行直後
における該運転者のブレーキ操作頻度に基づいて、該運
転者が減速を要求したかどうかを判断するように構成さ
れることにより、運転者が降坂時のエンジンブレーキを
不足に感じていることを適切に判断でき、ダウンシフト
制御特性の特性を適切に変更しうる。
【0066】請求項5記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機によれば、請求項2記載の構成に
加えて、該学習補正手段が、該ダウンシフトの実行直後
におけるスロットル開度の最大値に基づいて、該運転者
が加速を要求したかどうかを判断するように構成される
ことにより、運転者が降坂時のエンジンブレーキを過大
に感じていることを適切に判断でき、ダウンシフト制御
特性の特性を適切に変更しうる。
【0067】請求項6記載の本発明の降坂路ダウンシフ
ト制御付き自動変速機によれば、請求項1〜5のいずれ
かに記載の構成に加えて、該ダウンシフトの判定基準が
急変しないように、該学習補正手段による該ダウンシフ
トの実行直後毎の補正に、所定の限度が設けられること
により、ダウンシフトの判定基準が急変しないようにな
り、制御特性の変更が違和感なく行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての降坂路ダウンシフト
制御付き自動変速機の要部構成を摸式的に示すブロック
図である。
【図2】本発明の一実施例としての降坂路ダウンシフト
制御付き自動変速機をエンジンとともに示す模式的な構
成図である。
【図3】本発明の一実施例としての降坂路ダウンシフト
制御付き自動変速機の要部の動作を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1 自動変速機 2 歯車機構 3 変速段切換機構 3A 係合要素 3B 駆動機構 4 電子制御ユニット(ECU) 5 トルクコンバータ 6 エンジン 7 作動油圧制御装置 7A 圧力室 8 降坂路ダウンシフト制御部 9 ダウンシフト判定手段 10 ダウンシフト指令手段 11 勾配検出手段 11A エンジントルク演算部 11B 横加速度演算部 11C 前後加速度演算部 11D 重量・勾配抵抗演算部 12 変速段検出手段 13 車速センサ 14 スロットル開度センサ(スロットルポジションセ
ンサ) 15 ハンドル角センサ 16 学習補正手段 16A 判定基準値補正部(閾値補正部) 16B ブレーキ減速G算出部(ブレーキ操作時減速度
算出部) 16C 最大ブレーキ減速G算出部(ブレーキ操作時最
大減速度算出部) 16D 最大スロットル開度算出部 17 ブレーキスイッチ 18 ブレーキペダル 19 アクセルペダル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:58 (72)発明者 渡部 晋治 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社産業システム研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の変速段をそれぞれ実現する歯車機
    構と、該歯車機構の組み合わせを切り換えることで該変
    速段を切り換える変速段切換機構と、自動車の走行状態
    に応じて所要の変速段を実現するように該変速段切換機
    構を制御する制御手段とをそなえた自動変速機におい
    て、 該制御手段が、該自動車の走行路の勾配と現在の選択変
    速段と車速とに基づいて、降坂路におけるダウンシフト
    が必要であるかを所定の判定基準と比較して判定するダ
    ウンシフト判定手段と、該ダウンシフト判定手段でダウ
    ンシフトが必要であると判定するとダウンシフト指令信
    号を出力するダウンシフト指令手段とをそなえ、 該ダウンシフト判定手段に、 該ダウンシフトの実行直後毎に、該自動車の運転者の操
    作特性に基づいて該ダウンシフトの判定基準を学習補正
    する学習補正手段が設けられていることを特徴とする、
    降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機。
  2. 【請求項2】 該学習補正手段が、 該ダウンシフトの実行直後における該運転者のブレーキ
    操作の状態と、該ダウンシフトの実行直後における該運
    転者のスロットル開度操作の状態とに基づいて、 該ダウンシフトの実行直後に該運転者が更なる減速を要
    求したと判断できる場合には、該判定基準をダウンシフ
    トを促進する側へ学習補正し、 該ダウンシフトの実行直後に該運転者が加速を要求した
    と判断できる場合には、該判定基準をダウンシフトを抑
    制する側へ学習補正するように構成されていることを特
    徴とする、請求項1記載の降坂路ダウンシフト制御付き
    自動変速機。
  3. 【請求項3】 該学習補正手段が、 該ダウンシフトの実行直後における該運転者のブレーキ
    操作による該自動車の減速加速度の最大値に基づいて、
    該運転者が減速を要求したかどうかを判断するように構
    成されていることを特徴とする、請求項2記載の降坂路
    ダウンシフト制御付き自動変速機。
  4. 【請求項4】 該学習補正手段が、 該ダウンシフトの実行直後における該運転者のブレーキ
    操作頻度に基づいて、該運転者が減速を要求したかどう
    かを判断するように構成されていることを特徴とする、
    請求項2記載の降坂路ダウンシフト制御付き自動変速
    機。
  5. 【請求項5】 該学習補正手段が、 該ダウンシフトの実行直後におけるスロットル開度の最
    大値に基づいて、該運転者が加速を要求したかどうかを
    判断するように構成されていることを特徴とする、請求
    項2記載の降坂路ダウンシフト制御付き自動変速機。
  6. 【請求項6】 該ダウンシフトの判定基準が急変しない
    ように、 該学習補正手段による該ダウンシフトの実行直後毎の補
    正に、所定の限度が設けられていることを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれかに記載の降坂路ダウンシフト制
    御付き自動変速機。
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