JPH0735106U - リヤアクスルケース - Google Patents
リヤアクスルケースInfo
- Publication number
- JPH0735106U JPH0735106U JP6654093U JP6654093U JPH0735106U JP H0735106 U JPH0735106 U JP H0735106U JP 6654093 U JP6654093 U JP 6654093U JP 6654093 U JP6654093 U JP 6654093U JP H0735106 U JPH0735106 U JP H0735106U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rear cover
- flange
- differential gear
- axle case
- fillet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Retarders (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
- Motor Power Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 差動歯車収容部・リヤカバー間の溶接部の強
度を向上し、その溶接部の内側に高い応力が作用して
も、溶接部に亀裂を生じさせないようにする。 【構成】 この考案では、リヤカバー6のフランジ12
を、その隅肉溶接部内側に作用する引張応力の高い領域
A,Bに対応させて切り欠いて波形形状部13a,13
bを形成している。そして、リヤカバー6は、フランジ
12を差動歯車収容部2aの端面に接面させた状態で、
フランジ12の周面と差動歯車収容部2aの端面との間
を隅肉溶接することで取り付けられている。これによ
り、差動歯車収容部2a・リヤカバー6間に施された溶
接部のうち、領域A,B内の溶接部がリヤカバー6の内
側にまで入り込み、強度が向上されている。
度を向上し、その溶接部の内側に高い応力が作用して
も、溶接部に亀裂を生じさせないようにする。 【構成】 この考案では、リヤカバー6のフランジ12
を、その隅肉溶接部内側に作用する引張応力の高い領域
A,Bに対応させて切り欠いて波形形状部13a,13
bを形成している。そして、リヤカバー6は、フランジ
12を差動歯車収容部2aの端面に接面させた状態で、
フランジ12の周面と差動歯車収容部2aの端面との間
を隅肉溶接することで取り付けられている。これによ
り、差動歯車収容部2a・リヤカバー6間に施された溶
接部のうち、領域A,B内の溶接部がリヤカバー6の内
側にまで入り込み、強度が向上されている。
Description
【0001】
この考案は、トラック等の後輪側の車軸を軸支するリヤアクスルケースに関す るものである。
【0002】
従来、バンジョー型リヤアクスルケースは、図5(a) に示すように、トラック 等の差動歯車を収容する略円環状の差動歯車収容部2aと、差動歯車収容部2a より両側に延出され左右の両車軸を収容する車軸収容部2bとからなり、各車軸 収容部2bの延出端には、図示しないハブを介して車軸を支持するための円筒状 のスピンドル3が取り付けられている。
【0003】 上記差動歯車収容部2aには、図5(b) に示すように、その中心開口4を塞ぐ ようにリヤカバー6が一端側から取り付けられ、差動歯車収容部2aの逆側の端 面には、差動歯車を組み込んだデフキャリア5が取り付けられる。ここで、リヤ カバー6は、構造用鋼板のプレス品で作られており、リヤカバー6の周縁部には 、図6に示すように、差動歯車収容部2aの端面と接面しうるフランジ12が形 成されている。そして、このリヤカバー6は、差動歯車収容部2aの端面にフラ ンジ12を接面させ、この状態で、フランジ12の周面と差動歯車収容部2aの 端面との間を隅肉溶接することにより、差動歯車収容部2aに取り付けられてい る。
【0004】
ところで、上記リヤアクスルケース1をトラック等に搭載した場合、図7に示 すように、トラック等の重量が車体フレーム21および板ばね22を介してリヤ アクスルケース1の板ばね受け部に垂直に加えられ、他方、路面Rからの反力が タイヤ23およびハブ (図示せず) を介してスピンドル3に加えられる。
【0005】 このとき、リヤアクスルケース1上での垂直方向荷重 (トラック等の重量) P の作用点は、図4に示すごとくタイヤ接地点よりも中心側にある。このため、リ ヤカバー6の外周縁に沿って施された隅肉溶接部15の内側 (裏側) には、図の 中央部に示したような片寄った応力分布が生じ、とくに図のA,B,C部では過 大な引張応力を受けることとなる。このように、隅肉溶接部15の内側に局部的 な引張応力が生じると、溶接部15の亀裂を招き、リヤアクスルケース1内から の油のもれ等の不具合につながる。
【0006】 なお、特開昭 56-167503号公報には、アクスルケースのカバー取付面を円形に 切削し、この切削面にカバーを隅肉溶接することが開示されているが、単にカバ ーの周縁部に沿って隅肉溶接をしているだけであり、溶接部内側の引張応力に起 因した溶接部の亀裂を阻止することはできない。
【0007】 この考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、差動歯車収 容部へのリヤカバーの溶接部の強度を向上し、その溶接部内側に作用する引張応 力に起因した亀裂を防止することができるリヤアクスルケースを提供することに ある。
【0008】
上記目的を達成するために本考案は、略円環状の差動歯車収容部に、その中心 開口を塞ぐようにリヤカバーを取り付けたリヤアクスルケースにおいて、上記リ ヤカバーの周縁部に上記差動歯車収容部の端面に接面しうるフランジを形成する と共に、そのフランジの縁部を所定角ごとに切り欠いて略波形形状とした切欠部 を形成し、このフランジの周面と上記差動歯車収容部の端面とを隅肉溶接したも のである。
【0009】 ここで、上記リヤカバーのフランジには、上記隅肉溶接部内側に作用する引張 応力の高い部位に対応させて上記波形形状の切欠部が形成されていることが好ま しい。
【0010】
上記構成によれば、リヤカバーのフランジを波形形状にすると共に、フランジ の周面と差動歯車収容部の端面とを隅肉溶接することにより、フランジの外周縁 に沿って形成された溶接部はリヤカバーの内側 (裏側) にまで入り込むようにな り、溶接部の強度を十分に向上させ、溶接部の信頼性・健全性を高めることがで きる。このため、リヤアクスルケースが垂直方向荷重を受けたとき、溶接部内側 に過大な引張応力が作用しても、溶接部における亀裂の発生を未然に防止するこ とができる。
【0011】
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0012】 図1において、2はアクスルケース本体である。このアクスルケース本体2は 、構造用鋼板のプレス品を相互に溶接・接合することで形成されており、略円環 状の差動歯車収容部2aと、差動歯車収容部2aより両側に順次縮径されて延出 された断面略四角筒状の車軸収容部2b,2bとから構成されている。差動歯車 収容部2aの上部には、上部トルクロッドを軸支するためのトルクロッドブラケ ット9が取り付けられている。車軸収容部2bの上部には板ばねを支持するため のスプリングブラケット7が、下部には下部トルクロッドを軸支するためのトル クロッドブラケット8がそれぞれ取り付けられている。車軸収容部2bの延出端 には、円筒状のスピンドル3がブレーキフランジ10を介して取り付けられてお り、図示しないハブを介して車軸を回転自在に支持できるようになっている。
【0013】 上記アクスルケース本体2の差動歯車収容部2aには、その円形開口4の一端 側を塞ぐようにリヤカバー6が取り付けられる。リヤカバー6は、構造用鋼板の プレス品からなり、略半球状に成形されている。リヤカバー6の外周縁部には、 差動歯車収容部2aの端面に接面しうる円環状のフランジ12が形成されている 。そして、このリヤカバー6は、差動歯車収容部2aの端面にフランジ12を接 面させた状態とし、フランジ12の周面と差動歯車収容部2aの端面とを周方向 に沿って隅肉溶接することで取り付けられる。
【0014】 さて、この実施例においては、上記リヤアクスルケース1をトラック等に搭載 するに当たって、上記隅肉溶接に亀裂が発生しないようにするため、上記リヤカ バー6のフランジ12には、図2に示すように、一対の波形形状部13a,13 bが形成されている。ここで、波形形状部13a,13bは、隅肉溶接部をリヤ カバー6の内側 (裏側) にまで入り込むようにするためのもので、フランジ12 の外周縁部に所定角ごとに略U字状の切欠部14,14…を形成してなる。なお 、既に説明したように隅肉溶接部の亀裂は、その内側 (リヤカバー6内側寄りの 部分) に作用する引張応力によって発生しやすいため、波形形状部13a,13 bを形成する部位は、当該引張応力が作用する部位 (図4のA部およびB部) に 対応するように定められている。
【0015】 このように本実施例によれば、リヤカバー6のフランジ12に波形形状部13 a,13bを形成して隅肉溶接を施すことにより、フランジ12の通常の外周縁 部では、図3(a) に示すように、差動歯車収容部2aの端面とフランジ12の周 面との隅部に隅肉溶接部15が形成されるだけなのに対し、波形形状部13a, 13bでは、図3(b) に示すように隅肉溶接部15がリヤカバー6の内側にまで 入り込むようになり、その部位の溶接部15の強度を飛躍的に向上することがで きる。従って、既に図4を用いて説明したように、リヤカバー6の溶接部15の 内側に過大な引張応力が作用しても、その引張応力に起因した溶接部15の亀裂 を確実に防止することができ、リヤアクスルケース1内からの油のもれ等の不具 合をなくすことができる。
【0016】 なお、上記実施例では、図4のA部およびB部に相当する部位に波形形状部1 3a,13bを形成したが、これに限らず、A部,B部およびC部の3カ所に形 成してもよい。但し、隅肉溶接部15の亀裂による油もれを防止するには、A, B部の2カ所だけで十分である。また、上記実施例では、隅肉溶接部15内側が 引張応力を受ける部位に相応して波形形状部13a,13bを形成したが、フラ ンジ12の全周に亘って形成してもよい。但し、引張応力の高い部位に相応して 形成すれば、隅肉溶接部15内側の補強としては必要最低限ですむため、溶接作 業性が阻害されず、コストの低減が可能となる。
【0017】
以上要するに本考案によれば、リヤカバーのフランジを波形形状として差動歯 車収容部の端面に隅肉溶接したので、その隅肉溶接部がリヤカバーの内側にまで 入り込むようになり、隅肉溶接部内側に過大な引張応力が作用しても、溶接部の 亀裂を防止することができる。
【図1】本考案のリヤアクスルケースの一実施例を示す
分解斜視図である。
分解斜視図である。
【図2】本考案のリヤアクスルケースに適用されるリヤ
カバーの一例を示す斜視図である。
カバーの一例を示す斜視図である。
【図3】リヤカバー溶接部の拡大断面図であり、(a) は
図2のY−Y矢視相当断面図、(b) はX−X矢視相当断
面図である。
図2のY−Y矢視相当断面図、(b) はX−X矢視相当断
面図である。
【図4】リヤカバー溶接部内側における応力分布状態を
示す図である。
示す図である。
【図5】リヤアクスルケースの概略構成を示す図であ
り、(a) は正面図、(b) は側面図である。
り、(a) は正面図、(b) は側面図である。
【図6】従来のリヤアクスルケースにおけるリヤカバー
溶接部を示す断面図である。
溶接部を示す断面図である。
【図7】リヤアクスルケースを二車軸懸架装置に適用し
た状態を示す図である。
た状態を示す図である。
1 リヤアクスルケース 2 アクスルケース本体 2a 差動歯車収容部 2b 車軸収容部 4 中心開口 6 リヤカバー 12 フランジ 13a,13b 波形形状部 14 切欠部 15 隅肉溶接部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 持永 圭一郎 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目25番1号 いすゞ自動車株式会社川崎工場内 (72)考案者 武田 信之 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目25番1号 いすゞ自動車株式会社川崎工場内 (72)考案者 大前 和也 神奈川県大和市福田7丁目25番8号
Claims (2)
- 【請求項1】 略円環状の差動歯車収容部に、その中心
開口を塞ぐようにリヤカバーを取り付けたリヤアクスル
ケースにおいて、上記リヤカバーの周縁部に上記差動歯
車収容部の端面に接面しうるフランジを形成すると共
に、そのフランジの縁部を所定角ごとに切り欠いて略波
形形状とした切欠部を形成し、フランジの周面と上記差
動歯車収容部の端面とを隅肉溶接したことを特徴とする
リヤアクスルケース。 - 【請求項2】 上記リヤカバーのフランジには、上記隅
肉溶接部内側に作用する引張応力の高い部位に対応させ
て上記波形形状の切欠部が形成されていることを特徴と
する請求項1記載のリヤアクスルケース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6654093U JPH0735106U (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | リヤアクスルケース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6654093U JPH0735106U (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | リヤアクスルケース |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0735106U true JPH0735106U (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=13318845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6654093U Pending JPH0735106U (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | リヤアクスルケース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735106U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003191707A (ja) * | 2001-12-26 | 2003-07-09 | Asahi Tec Corp | リヤアクスルハウジング |
JP2007153082A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Nippon Steel Corp | アクスルハウジング |
JP2010083281A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Press Kogyo Co Ltd | 車軸ケース |
JP2010100248A (ja) * | 2008-10-27 | 2010-05-06 | Press Kogyo Co Ltd | アクスルケースのブラケット溶接部構造 |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP6654093U patent/JPH0735106U/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003191707A (ja) * | 2001-12-26 | 2003-07-09 | Asahi Tec Corp | リヤアクスルハウジング |
JP2007153082A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Nippon Steel Corp | アクスルハウジング |
JP2010083281A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Press Kogyo Co Ltd | 車軸ケース |
JP2010100248A (ja) * | 2008-10-27 | 2010-05-06 | Press Kogyo Co Ltd | アクスルケースのブラケット溶接部構造 |
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