JPH0734541Y2 - デイスク型記録媒体再生装置のピックアップ送り機構 - Google Patents

デイスク型記録媒体再生装置のピックアップ送り機構

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JPH0734541Y2
JPH0734541Y2 JP2539789U JP2539789U JPH0734541Y2 JP H0734541 Y2 JPH0734541 Y2 JP H0734541Y2 JP 2539789 U JP2539789 U JP 2539789U JP 2539789 U JP2539789 U JP 2539789U JP H0734541 Y2 JPH0734541 Y2 JP H0734541Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はピックアップユニットの移動方向に沿って設け
られた直線状のピックアップ送りねじに螺合したナット
と上記ピックアップユニットとを、該ピックアップユニ
ットから延出する連結部材を介して連結し、前記ピック
アップ送りねじを回転させることにより前記ピックアッ
プユニットを直線状のガイドに沿って移動させる方式の
デイスク型記録媒体再生装置に係り、 特にピックアップの移動方向とピックアップ送りねじと
の平行精度を緩和し、ピックアップ送りねじの軸線方向
および回転方向に対するガタを抑えてピックアップユニ
ットの位置探索を容易に行ない得るようにしたピックア
ップ送り機構に関する。
(従来の技術) CD(Compact Disk)等の、いわゆるデイスク型記録媒体
の記録情報を光学的に再生するデイスク型記録媒体再生
装置は、記録媒体の情報記録面にピックアップユニット
からレーザ光を照射し、その反射光をもとに情報の読取
り再生を行うように構成される。具体的には記録媒体を
回転させながら、この記録媒体に所定距離を隔てて対向
させたピックアップユニットを該記録媒体の半径方向に
移動させることで、その記録情報を順次光学的に再生す
るものとなっている。
この種の再生装置におけるピックアップ送り機構は、従
来一般的には第24図に示すように、直線状のピックアッ
プ送りねじaに螺合したナットcを回転規制して、ピッ
クアップユニットbの本体fから延出する連結部材gに
係合させ、モータdにてピックアップ送りねじaを回転
させることで、上記ナットcと共に前記ピックアップユ
ニットbを直線状のガイド杆eに沿って直線移動させる
ように構成される。
尚、iはピックアップユニットbに組込まれた対物レン
ズである。
ところでガイド杆eに支持されたピックアップユニット
bの移動方向に対して、ピックアップ送りねじaを平行
精度良く設けることは、その組立て精度上、非常に困難
である。しかも部品精度等に起因して、送りねじaに僅
かな反りや撓みが生じ、その直線性自体が損われる場合
もある。
ピックアップユニットbの移動方向に対するピックアッ
プ送りねじaの平行精度が悪いと、送りねじaの回転に
伴って移動するナットcの位置により、該ナットcとピ
ックアップユニットbとの距離が僅かながら変化する。
すると送りねじaとナットcとの螺合状態が悪くなり、
いわゆるねじの喰込みによりその円滑な動作が妨げられ
る不具合が生じる。
そこで従来では、ナットcと連結部材gとの係合部に第
25図に示すようにピックアップ送りねじaの回転方向に
ギャップh1を持たせ、上記平行精度に起因するピックア
ップユニットbと送りねじaとの間の距離変化を吸収す
るようにしている。尚、ピックアップ送りねじaの軸線
方向に設けられた僅かなギャップh2は、連結部材gに対
するナットcのギャップh1を利用した移動を円滑にする
為の余裕分である。
(考案が解決しようとする課題) ところが上述したナットcと連結部材gとの係合構造に
あっては、その間にギャップh1,h2が存在するので、例
えばピックアップユニットbの位置探索時にモータdが
小刻みに正逆転すると、これに伴ってナットcがその回
転方向に激しく振動する。そしてこの振動と、ナットc
と連結部材gとの衝突による衝撃とがピックアップユニ
ットbに伝達すると云う不具合が発生する。この結果、
ピックアップユニットbに組込まれた対物レンズiが振
動してデイスク記録媒体からの記録情報の読取りが著し
く困難となったり、その読取りが不能となる等の事態を
招来する。
本考案はこのような事情を考慮してなされたもので、そ
の目的は、ピックアップの移動方向とピックアップ送り
ねじとの平行精度を緩和し、ピックアップ送りねじの軸
線方向および回転方向に対するガタを抑えてピックアッ
プユニットの位置探索を容易に行ない得るようにした簡
易な構成のデイスク型記録媒体再生装置のピックアップ
送り機構を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本考案は、ピックアップユニットの移動方向に沿って設
けられた直線状のピックアップ送りねじに螺合するナッ
トに、ピックアップユニットから延出された連結部材を
係合させ、ピックアップ送りねじを回転させて上記ナッ
トと共にピックアップユニットの直線状のガイドに沿っ
て移動させるピックアップ送り機構であって、 特に上記連結部材を板ばねを主体として構成すると共
に、前記ナットの外面に設けた第1圧接部と前記連結部
材の先端部に設けた第2圧接部とを上記板ばねの弾性力
にて圧接係合させて、前記ナットを前記ピックアップ送
りねじに押付けるようにし、 更に前記第1圧接部および第2圧接部の一方を突部、他
方を穴部とすると共に、上記第1および第2係合部の互
いに接触し合う部位の少なくとも一部に傾斜面を設け、
この傾斜面を利用して前記連結部材とナットとの係合位
置を規制してなることを特徴とするものである。
(作用) 上記構成によれば、連結部材が板ばねを主体として構成
されているので、その弾性力にてナットがその半径方向
から常にピックアップ送りねじに押し付けられるので、
ピックアップ送りねじの平行精度が悪い場合であって
も、ピックアップ送りねじとナットとの螺合状態を常に
安定に保ち、その間のギャップを実質的に零(0)とし
て、ピックアップ送りねじの回転に精度良く追従させて
ナットを移動させることができる。
しかも連結部材と前記ナットとの係合部分が、一方を突
部、他方を穴部とする第1および第2圧接部により圧接
係合し、その一部に設けられた傾斜面にて両者間の位置
規制が行われるので、両者の位置関係を安定に保つこと
ができる。この結果、ピックアップ送りねじの回転に伴
うナットの移動に追従させてピックアップユニットを安
定に移動させることが可能となる。
(実施例) 以下、図面を参照して本考案の実施例について説明す
る。
第1図乃至第4図は本考案の第1の実施例を示すもの
で、第1図はデイスク型記録媒体再生装置のピックアッ
プ送り機構を下方より見た斜視図、第2図は第1図にお
けるII−II線に沿う断面図、第3図は第1図におけるII
I−III線に沿う断面図である。
図において1は基盤2に取付けられたターンテーブル駆
動モータであり、3はピックアップユニットである。ピ
ックアップユニット3は、その本体5の上部に対物レン
ズ4を組込んだものである。このピックアップユニット
3の本体5の側部に連結部材としての板ばね6がねじ7
で固定されている。この板ばね6の先端部は外方向に延
出され、その先端部は後述するナット8に係合されてい
る。
基盤2の下面には一対の合成樹脂製のピックアップ支持
台9a,9bがそれぞれねじ(図示せず)で固定され、これ
らの両支持台9a,9b間には丸棒からなる一対のガイド杆1
0a,10bが所定の間隔で、且つ互いに平行に取り付けられ
ている。そしてこれらのガイド杆10a,10bに前記ピック
アップユニット3の本体5に設けられた嵌挿孔11a,11b
が摺動自在に嵌挿され、これによりピックアップユニッ
ト3はガイド杆10a,10bに案内されて基盤2の下面と平
行に移動自在となっている。
尚、ここでは一方のガイド杆10aの嵌挿孔11aは真円で、
補助側である他方のガイド杆10bの嵌挿孔11bは長円とな
っており、ガイド杆10a,10bの平行度のずれが吸収され
るようになっている。
一方、ピックアップ支持台9a,9b間には前記ガイド杆10
a,10bと平行にピックアップ送りねじ12が設けられる。
ピックアップ送りねじ12は、その両端部を前記ピックア
ップ支持台9a,9bに一体形成された軸受18,19に回転自在
に支持されている。そしてこのピックアップ送りねじ12
は、その他端側に固定されたプーリ20にピックアップ送
りモータ21の回転が無端ベルト22を介して伝達されて回
転駆動される。このピックアップ送りねじ12の回転によ
り、該ピックアップ送りねじ12に後述するように回転規
制されて螺合したナット8が移動し、これに伴ってピッ
クアップユニット3の前記ガイド杆10a,10bに案内され
た移動がなされるようになっている。
尚、デイスク型記録媒体23はターンテーブル(図示せ
ず)上にセットされ、ターンテーブル駆動モータ1によ
り回転駆動される。これと同時に、ピックアップ送りモ
ータ21によりピックアップユニット3がガイド杆10a,10
bに沿って移動される。しかしてピックアップユニット
3の本体5の上部は、基盤2に設けられた開口17を通し
てその上面側に延出しており、ピックアップ送りねじ12
の正逆回転に伴なってピックアップユニット3が第1図
及び第2図中矢印 方向に移動するようになっている。
ところでナット8と板ばね6の先端部とは次のように係
合されている。
第2図及び第3図に示すように、ナット8の外面には第
1圧接部としての円錐突部13がナット8の半径方向に突
出して設けられており、また前記板ばね6の先端部には
第2圧接部としての円形穴部14が設けられている。この
円形穴部14に円錐突部13を填め込まれる。そして円形穴
部14の開口縁全周に円錐突部13の円錐面を圧接させるこ
とで、両者が位置規制されて圧接係合されるものとなっ
ている。
即ち、円錐突部13の円錐面とこれに接する円形穴部14の
開口縁全周は、ナット8に対する板ばね6の位置規制機
構15を構成している。この位置規制機構15により、円錐
突部13と円形穴部14との軸線方向及び回転方向における
位置が規制され、ナット8と板ばね6とが一体に移動す
るようになる。
尚、円錐突部13の先端には小円柱部16が円錐面に連続し
て設けられている。この小円柱部16は、例えばナット8
が急速に移動した場合でも、板ばね6の円形穴部14がナ
ット8から離脱しないようにするためのものである。
このような係合構造のピックアップ送り機構によれば、
ピックアップ送りねじ12に螺合したナット8には常に板
ばね6の弾性によりピックアップ送りねじ12の半径方向
に向かう押圧力が与えられるので、ナット8は第2図に
示すように常にピックアップ送りねじ12の周面に側方か
ら押し付けられ、その圧接部における隙間が実質的に零
(0)となる。この結果、ナット8はピックアップ送り
ねじ12の回転に対して、バックラッシュや追従遅れを生
じることなしに正確に移動することになる。
また板ばね6からなる連結部材を介してナット8とピッ
クアップユニット3とが連結されており、その連結部分
が上述したように突部と穴部とが板ばねの弾性力にて圧
接する係合構造となっているので、ピックアップ送りね
じ12の平行精度に起因してナット8とピックアップユニ
ット3との距離が僅かに変化した場合には、ナット8は
板ばね6との圧接係合状態を維持したまま、送りねじ12
の回転方向に傾くので上記距離変化が吸収される。しか
も板ばね6の弾性力にて上記係合構造が保たれるので、
この場合であってもナット8に対する板ばね6(ピック
アップユニット3)の位置関係を一定に保つことができ
る。
また前述した位置規制機構15がナット8と板ばね6とを
一体に移動させるように機能するので、ピックアップユ
ニット3はナット8の移動に伴って確実に移動する。し
かもピックアップ送りねじ12の回転に伴うナット8の軸
方向及び回転方向における振動も、板ばね6の弾性力に
より確実に抑制される。
更には板ばね6の弾性力により、円形穴14に対して円錐
突部13が嵌合方向に押圧されているので、円錐突部13の
円錐面が円形穴14の開口縁に常に圧接されてその間の隙
間が実質的に零(0)となり、ナット8をピックアップ
送りねじ12の回転に確実に追随させることができる。
第4図は本考案の第2の実施例を示している。この実施
例は連結部材として、幅寸法(ピックアップ送りねじ12
の軸線方向に沿う幅寸法)の広い板ばね24を使用し、こ
れによって板ばね24の軸線方向のねじれ量を規制するよ
うにしたものである。
このような幅広の板ばね24を用て、そのねじれ量を規制
すれば、本体5のナット8の移動に対する追随性を向上
させることができる。この結果、ピックアップユニット
3を一層確実にピックアップ送りねじ12の回転に追随さ
せることができる。尚、この場合、その板厚方向の撓み
が損われないように、板ばね24の中央部にその移動方向
に長い長方形の孔25を設けることが望ましい。
また第5図に示す第3の実施例は、上述した第2の実施
例と同様の効果を狙ったものである。ここで用いられる
板ばね26は、第2の実施例の板ばね24の一側部を欠除し
た形状をなす。これにより板ばね26の板厚方向の撓みを
一層充分なものとすることができ、しかも第2の実施例
と同様にその幅寸法を広くとっておくことができるの
で、軸線方向のねじれ量を効果的に規制することができ
る。
さらに第6図は第4の実施例を示すものである。この実
施例で用いられる連結部材としての板ばね27は、ナット
8と係合する先端部の、ピックアップ送りねじ12の軸線
方向両側に近接する位置に、上記先端部のねじれに起因
する位置変化を規制する一対の移動制限部29を設けたも
のである。
このような移動制限部29を備えた板ばね27によれば、ナ
ット8と係合しているナット係合先端部が板ばね27自体
の弾性によって、ピックアップ送りねじ12の軸線方向に
ねじれを生じようとしても、その先端部が直にいずれか
一方の移動制限部29に当接するので、ナット係合先端部
のねじれ量が規制される。この結果、ナット8の移動に
対するピックアップユニット3の追随性を向上させるこ
とができる。
尚、移動制限部29をナット8の両側に近接配置するよう
にしてもよい。この場合は、板ばね27の軸線方向にねじ
れに伴って軸方向に変位しようするナット8が移動制限
部29に当接するので、これによって板ばね27のナット係
合先端部のねじれ量が規制されることになる。
第7図は第5の実施例を示すものである。この実施例
は、ナット8の外周面に設けられる第1圧接部をナット
8の半径方向に突出したボスに穿たれた円形穴部30と
し、板ばね6の先端部に設けられる第2圧接部を円錐突
部31として、この円錐突部31の円錐面を円形穴部30の開
口縁全周に圧接させる構成としたものである。
このようなナット8と連結部材との係合構造としても、
円錐突部31の円錐面と円形穴部30の開口縁全周が圧接し
合い、位置規制機構32を構成するので、第1の実施例と
同様の効果が得られる。この際、円錐突部31の先端部分
を無くして、いわゆる切頭円錐形状にしてもよい。また
円形穴部30の開口周縁部にテーパや丸みをつけるように
してもよい。
更に第8図は第6の実施例を示すもので、ナット8の外
周面に設けられる第1圧接部を上述した第5の実施例に
示す円形穴部30に変えて円錐穴部33とし、一方、板ばね
6の先端部に設けられる第2圧接部を円柱突部34とした
ものである。
このような構造であれば、円柱突部34の先端全周縁を円
錐穴部33の円錐面に圧接させて位置規制機構35を構成す
ることができるので、先の各実施例と同様の効果が得ら
れる。この場合、円形穴部33の最深部を無くして、いわ
ゆる切頭円錐形状の穴部にしてもよいし、また円柱突部
34の先端周縁部にテーパや丸みをつけるようにしてもよ
いことは勿論のことである。
次に第9図及び第10図に示す第7の実施例について説明
する。この実施例はナット8の外面に角錐状の突部36を
設けると共に、板ばね6の先端部には穴部37を設けたも
のである。特に突部36はその一側部を傾斜面38とし、他
側部を非傾斜面(この延長面はピックアップ送りねじ19
の軸線に近接している)39としたものである。そして穴
部37は傾斜面38側を両壁面で挟むV形溝40と、これに対
向する位置で前記非傾斜面39に圧接する穴内受け部41と
をその開口縁部に設けたものとなっている。
このような構造であれば、突部36の傾斜面38の両縁に前
記穴部37のV形溝40の両壁面を圧接させ、その反対側の
部位にて突部36の非傾斜面39に穴部37の穴内受け部41を
圧接させれば、傾斜面38とV形溝40との圧接係合により
ナット8に対する板ばね6の位置を規制することがで
き、ここに位置規制機構42を構成することができる。従
ってこの実施例においても先の各実施例と同様の効果を
得ることができる。
尚、上記突部36と穴部37との関係を逆にしてもよいこと
は云うまでもない。即ち、上記突部36を板ばね6の先端
部に設けるようにし、一方、横断面形状が第7の実施例
の穴部37と同様の形状をなす穴部を、ナット8の外面に
突設されたボスに設けるようにすれば良い。
第11図及び第12図は本考案の第8の実施例を示すもので
ある。この実施例は、先の第7の実施例と同様な突部36
をナット8に設けるものの、板ばね6に設ける穴部37の
形状を、第7の実施例に示した穴部37とは逆にしたもの
である。即ち、突部36の非傾斜面39の両縁にその両壁面
を圧接させるV形溝40を設け、その反対側に設けた穴内
受け部41にて突部36の傾斜面38を圧接するようにしたも
のである。
このような構造であれば、突起36の傾斜面38に穴内受け
部41が圧接し、上記突起36の反対側の非傾斜面39の両縁
にはV形溝40の両壁面が圧接するので、先の第7の実施
例と同様にナット8に対する板ばね6の位置を規制する
ことができる。従って前述した各実施例と同様な位置規
制機構43を構成し、その効果を奏することが可能とな
る。
第13図及び第14図は9番目の実施例を示すもので、これ
は第8の実施例における突部36の形状のみを異ならせた
ものである。即ち、この実施例では突部44の両側部をそ
れぞれ傾斜面45,46としたものである。そして穴部37に
設けられたV形溝40の両壁面で一方の傾斜面45側を挟
み、穴内受け部41にて他方の傾斜面46を圧接するように
構成したものである。
このような構造によれば、V形溝40の両壁面と傾斜面45
の両縁との圧接、および穴内受け部41と傾斜面46との圧
接により、ナット8に対する板ばね6の位置規制機構47
が構成され、前述した各実施例と同様の効果が得られる
ことになる。
尚、この実施例の突部36と穴部37との関係を逆にして、
板ばね6側に突部、ナット8側に穴部を設けることも勿
論可能である。
第15図及び第16図は10番目の実施例を示すものである。
この実施例は、ナット8の外面に設けた突部48の一側部
を傾斜面49とし、他側部を非傾斜面50として、更に上記
非傾斜面49に、ピックアップ送りねじ12の軸線とほぼ直
交する方向に延びるV形案内溝51を設けたことを特徴と
している。そして板ばね6に設けた穴部52の開口縁部
に、上記V形案内溝51の両壁面に挟まれる穴内突出部53
を設けると共に、これに対向する位置に前記傾斜面49を
両壁面で挟むV形溝54を設けている。
このような構造によれば、V形案内溝51の両壁面と穴内
突出部53との圧接部、並びに傾斜面49の両縁とV形溝54
の両壁面との圧接部の双方により位置規制機構55が構成
されるので、先の各実施例よりも優れた効果を得ること
ができる。
尚、傾斜面49側にもV形案内溝51を設けて、この案内溝
51の両壁面で板ばね6の穴内突出部53を挟むようにする
と共に、板ばね6のV形溝54の両壁面で非傾斜面50側を
挟むように構成してもよい。また板ばね6側に突部48、
ナット8側に穴部52を設けても同様の効果が得られるこ
とは勿論のことである。
第17図及び第18図は11番目の実施例を示すもので、第10
の実施例における突部48の非傾斜面50を傾斜面56に変え
たものである。即ち、突部57の両側部をそれぞれ傾斜面
58,56とし、傾斜面56にはV形案内溝59を設ける。そし
てこの案内溝59の両壁面で穴内突出部53を挟み、傾斜面
58側をV形溝54の両壁面で挟むように構成したものであ
る。
このような構造としても先の各実施例と同様の効果が奏
せられることは改めて説明するまでもなく明らかであ
る。尚、突部57を板ばね6側に設け、穴部52に相当する
ものをナット8側に設けることも勿論可能である。
第19図乃至第21図は12番目の実施例を示すものである。
この実施例は、板ばね6の先端部をほぼ直角に折曲して
その折曲端部を突部60とし、ナット8に設けられた穴部
61としては、その対向する両内側面を奥へ向って幅狭に
なるように傾斜させると共に、それら両傾斜面にV形溝
62を設けた構造としたものである。
このような構造であれば、突部60の先端部の4つの角部
が、対向するV形溝62の壁面にそれぞれ圧接するので、
合計4つ圧接部位にてナット8に対する板ばね6の位置
を規制することができ、位置規制機構63を構成して先の
各実施例と同様の効果を奏することができる。この場
合、V形溝62に変えてこれをU形溝としても良く、また
突部60の先端面の4つの角部にそれぞれ丸みを付けるよ
うにしてもよい。
第22図は第13の実施例を示すものである。この実施例は
第12の実施例の如く板ばね6の先端部を折曲形成してな
る突部60の先端部にV形切欠部64を設け、ナット65側に
は上記切欠部64に類似するV形切欠部66を頂端に有する
ボス67を設け、これらのV形切欠部64,66同士を直交さ
せた状態で対向させ、両者を圧接させるようにしたもの
である。
このような構造であればV形切欠部64,66の壁面縁部同
士が4箇所で圧接し合って位置規制機構68を構成するの
で、先の各実施例と同様の効果を得ることができる。
またこの実施例ではナット65を合成樹脂にて容易に成型
することができるように、板ばね6の押圧力を受ける側
のみにねじ部69を設けている。そしてこのねじ部69と反
対の側には開口部70を設け、開口部70の軸先方向両側に
は抜止め受け部71を設けた構造にしている。
ナット65をこのように構成しても、その機能が失われる
ことはなく、むしろ合成樹脂による成形性を高めて部品
コストの低廉化に寄与する。
第23図は第14の実施例を示すものである。この実施例
は、先の第12の実施例の如く板ばね6の先端部をほぼ直
角に折曲して突部60とし、この突部60の先端72を円錐ま
たは角錐状に尖らせ、ナット8にはその頂端に円錐また
は角錐穴部73を設けた構造としたものである。この際、
穴部73の頂角θは、突部先端72の頂角θよりも大き
く設定され、突部先端72が穴部73の中心の最深部に圧接
される。このような構造によれば、頂角θの突部先端
72と、頂角θの穴部73の中心最深部との圧接によって
位置規制機構74が構成されるので、ここに前述した各実
施例と同様の効果を得ることが可能となる。
尚、連結部材としては、その全体が板ばねによって構成
されるものではなく、その一部が所定の弾性力を作用さ
せる板ばねにより構成されるものであっても良い。また
突部と穴部の形状については、上述した如き位置規制機
構を実現するものであれば良く、前述した各実施例に限
定されるものではない。
(考案の効果) 以上詳述したように本考案によれば、板ばねを主体とし
て構成される連結部材を用い、その板ばねの弾性によ
り、ナットにピックアップ送りねじの半径方向に向かう
弾性押圧力を与えているので、ピックアップ送りねじの
平行精度が悪い場合であっても、ピックアップ送りねじ
に対して常にナットを一方向から隙間なく圧接させるこ
とができ、ナットとピックアップ送りねじとの圧接部間
のギャップを実質的に零(0)とすることができる。こ
の結果、ピックアップ送りねじの回転に伴わせてナット
を確実に、且つ追随性良く移動させることができる。し
かもピックアップ送りねじが小刻みに正逆回転を繰返し
ても、ナットの回転方向への振動を抑えて、その移動を
確実に行わせることができる。
よってナット及びピックアップユニットをピックアップ
送りねじの回転に確実に追随させて、送り用モータの回
転動作に対するピックアップユニットの動作遅れをなく
して、情報の読み取り精度を一層高めることができる等
の効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は第1実施例を示し、第1図はデイス
ク型記録媒体再生装置のピックアップ送り機構を下方よ
り見た斜視図、第2図は第1図のII−II線に沿う断面
図、第3図は第1図のIII−III線に沿う断面図、 第4図は第2実施例を示す連結部材周辺の下面図、 第5図は第3実施例を示す連結部材周辺の下面図、 第6図は第4実施例を示す連結部材周辺の下面図、 第7図は第5実施例を示す特徴部分の断面図、 第8図は第6実施例を示す特徴部分の断面図、 第9図及び第10図は第7実施例を示す特徴部分の断面図
および連結部材周辺の下面図、 第11図及び第12図は第8実施例を示す特徴部分の断面図
および連結部材周辺の下面図、 第13図及び第14図は第9実施例を示す特徴部分の断面図
および連結部材周辺の下面図、 第15図及び第16図は第10実施例を示す特徴部分の断面図
および連結部材周辺の下面図、 第17図及び第18図は第11実施例を示す特徴部分の断面図
および連結部材周辺の下面図、 第19図乃至第21図は第12実施例を示す特徴部分の断面図
および連結部材周辺の下面図、 第22図は第13実施例を示す連結部材周辺を下方より見た
斜視図、 第23図は第14実施例を示す特徴部分の断面図、 第24図及び第25図は従来のデイスク型記録媒体再生装置
のピックアップ送り機構を下方より見た斜視図およびナ
ットと連結部材との係合構造を示す平面図である。 3…ピックアップユニット,5…本体,6…板ばね,8…ナッ
ト,10a,10b…ガイド杆,12…ピックアップ送りねじ,13…
第1圧接部(円錐突部),14…第2圧接部(円錐穴部),
15…位置規制機構。

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】直線状のガイド(10a,10b)に支持されて
    移動自在に設けられたピックアップユニット(3)と、
    このピックアップユニットの移動方向に沿って設けられ
    た直線状のピックアップ送りねじ(12)に螺合したナッ
    ト(8)とを、前記ピックアップユニットの本体から外
    方に延出された連結部材(6)を介して連結し、前記ピ
    ックアップ送りねじの回転により前記ピックアップユニ
    ットを移動させるデイスク型記録媒体再生装置のピック
    アップ送り機構において、 前記連結部材を板ばねを主体として構成すると共に、前
    記ナットの外面に設けた第1圧接部と前記連結部材の先
    端部に設けた第2圧接部とを上記板ばねの弾性力にて圧
    接係合させて、前記ナットを前記ピックアップ送りねじ
    に押付けるようにし、 前記第1圧接部および第2圧接部の一方を突部(13)、
    他方を穴部(14)とすると共に、上記第1および第2係
    合部の互いに接触し合う部位の少なくとも一部に傾斜面
    を設けて、前記連結部材とナットとの係合位置を規制し
    てなることを特徴とするデイスク型記録媒体再生装置の
    ピックアップ送り機構。
  2. 【請求項2】突部は円錐突部(13,31)、穴部は円形穴
    部(14,30)からなり、 該円形穴部の開口縁に円錐突部の円錐面を圧接させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のデイスク型記録媒体再
    生装置のピックアップ送り機構。
  3. 【請求項3】突部は円柱突部(34)、穴部は円錐穴部
    (33)からなり、 該円柱突部の先端全周縁を円錐穴部の円錐面に圧接させ
    ることを特徴とする請求項1に記載のデイスク型記録媒
    体再生装置のピックアップ送り機構。
  4. 【請求項4】穴部(37)は断面角状の突部の一側部を両
    壁面で挟むV形溝(40)と、これに対向する位置で前記
    突部の他側部に圧接する穴内受け部(41)とを開口縁部
    に有し、 断面角状の突部(36,44)は、一側部または他側部を先
    端に向けて傾斜する傾斜面(38,45,46)としたことを特
    徴とする請求項1に記載のデイスク型記録媒体再生装置
    のピックアップ送り機構。
  5. 【請求項5】突部は、ピックアップ送りねじの軸線とほ
    ぼ直交する方向に、穴内受け部に当接するV形案内溝
    (51,59)を有することを特徴とする請求項4に記載の
    デイスク型記録媒体再生装置のピックアップ送り機構。
  6. 【請求項6】穴部は、対向する両内壁面を奥に向かって
    幅狭となる傾斜面を備えると共に、該両傾斜面にV形溝
    (62)を形成していることを特徴とする請求項1に記載
    のデイスク型記録媒体再生装置のピックアップ送り機
    構。
  7. 【請求項7】突部は円錐状または角錐状の突部(60)、
    穴部は上記突部の頂角より大きい頂角の円錐状または角
    錐状の穴部(73)からなり、突部の頂点と穴部の最深部
    とを圧接させてなることを特徴とする請求項1に記載の
    デイスク型記録媒体再生装置のピックアップ送り機構。
JP2539789U 1989-03-06 1989-03-06 デイスク型記録媒体再生装置のピックアップ送り機構 Expired - Fee Related JPH0734541Y2 (ja)

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