JPH073444Y2 - ラジオ受信機付テーププレーヤ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ産業上の利用分野 本考案はラジオ受信機付テーププレーヤに関し、例えば
民生用の小型音響機器等に適用して好適なものである。

Ｂ考案の概要 本考案は、ラジオ受信機付テーププレーヤにおいて、テ
ーププレーヤとラジオ受信機とを選択的に動作させる選
択スイツチで、ラジオ受信機が選択されると、テーププ
レーヤの動作／非動作にかかわらず、ラジオ受信回路に
電源電圧を供給してラジオ受信機を動作状態にすると共
に、ノイズリダクシヨン回路の基準電圧発生回路の制御
端子に接続されたトランジスタスイツチをオン制御して
ノイズリダクシヨン回路を非動作とし、テーププレーヤ
を非動作状態にすることにより、簡易な構成で電源の利
用効率を改善することができる。

Ｃ従来の技術 従来、例えばヘツドホンステレオ等の民生用の小型音響
機器においては、できるだけ全体としての構成を小型
化、簡略化すると共に、できるだけ簡易な操作で多くの
機能を切換え操作し得るような多機能化する工夫がされ
ている。

ヘツドホンステレオにおいても、いわゆるラジオ付きヘ
ツドホンステレオとして、第３図に示すように、小型テ
ープレコーダ１及びそのテープ再生回路２と共に、放送
波を受信するラジオ放送受信回路３を設け、テープ再生
回路２の再生信号S1及びラジオ放送受信回路３の受信信
号S2を共通の処理回路としてのオーデイオ増幅回路４を
介してヘツドホン５に供給する構成のものが提案されて
いる。

ここでテープ再生回路２は、磁気ヘツド1Aの出力S3を前
置増幅回路2Aを介してノイズリダクシヨン回路2Bに受
け、その出力を再生信号S1として送出する。

再生信号S1及び受信信号S2は結合用抵抗６及び７、共通
接続点P1を通じてオーデイオ増幅回路４のダイナミツク
バスブースト増幅回路4Aに入力され、ここで周波数特性
を補正された後音量ボリユーム4B、電力増幅回路4Cにお
いて所望の音量レベルに増幅されてヘツドホン５に供給
される。

このようにしてテープレコーダの機能に加えてラジオの
機能をもつラジオ付きヘツドホンステレオを、オーデイ
オ増幅回路４を共通に用いてその入力側の共通接続点P1
に再生信号S1及び受信信号S2を直接結合するように簡易
化した構成は、テープ再生回路２及びラジオ放送受信回
路３に対する電源の供給を操作制御回路11によつてユー
ザの操作に応じて制御することによつて実現される。

すなわち操作制御回路11は、ユーザが操作パネル12の第
１の操作子としてのラジオ操作ボタン12Aを押したと
き、ラジオ放送受信回路３に設けられた接点12AXがオン
動作することにより電源ラインＬの電源電圧+V_CCが接点
12AXを通じてラジオ放送受信回路本体3Aに供給され、こ
れによりラジオ放送受信回路３はオフ状態からオン状態
に切り換わつてアンテナ3Bから受信した受信信号S2を結
合用抵抗７を介して共通接続点P1に送出する。

またテープ再生回路２に対してテープ再生動作制御回路
13が設けられ、ユーザが操作パネル12の第２の操作子と
してのテープ再生操作ボタン12Bを押したとき、テープ
再生動作制御回路13に設けられた接点12BXをオン動作さ
せることにより、電源ラインＬの電源電圧+V_CCをPNPト
ランジスタQ1を通じてテープ再生回路２に供給するよう
になされている。

すなわち接点12BXがオン動作したとき電源電圧+V_CCを抵
抗R1を通じてNPNトランジスタQ2のベースに与えること
によりこれをオン動作させ、このトランジスタQ2を通じ
さらに抵抗R2を通じてアース電位をトランジスタQ1のベ
ースに与えることによりトランジスタQ1をオン動作さ
せ、これにより電源電圧+V_CCをトランジスタQ1を通じて
テープ再生回路２に供給する。

このときテープ再生回路２はオフ状態からオン状態に切
り換わつて再生信号S1を結合用抵抗６を介して共通接続
点P1に供給する。

かかる構成に加えてテープ再生動作制御回路13には、ラ
ジオ操作ボタン12Aの接点12AXから得られる電源電圧+V
_CCを抵抗R3を通じてベースに受けてオン動作するNPNト
ランジスタQ3を有し、このトランジスタQ3を通じてトラ
ンジスタQ2のベースを強制的にアース電位に保持するこ
とにより、接点12BXがオン又はオフいずれの動作状態に
ある場合も、当該トランジスタQ2をオフ動作状態に保持
させ、かくしてラジオ操作ボタン12Aが押されたときト
ランジスタQ1をオフ動作させるようにインタロツクする
ことによりテープ再生回路２をオン動作させないように
なされている。

このようにして、ラジオ操作ボタン12Aが押されてラジ
オ放送受信回路３がオン動作したときには、テープ再生
操作ボタン12Bが押されているか否かによらず常にテー
プ再生回路２をオフ動作させるようにしたことにより、
ラジオ放送受信回路３の受信信号S2が共通接続点P1に供
給されたとき、テープ再生回路２のノイズリダクシヨン
回路2Bが電源オフ状態に制御されることによりその出力
インピーダンスを格段的に増大させ、その結果受信信号
S2に悪影響が生じないようになされている。

これに対して、テープ再生操作ボタン12Bだけが押され
たときには、ラジオ放送受信回路３を電源オフ状態に制
御することにより、共通接続点P1からラジオ放送受信回
路３側をみた出力インピーダンスが格段的に増大するこ
とにより、再生信号S1に悪影響が生じないようになされ
ている。

Ｄ考案が解決しようとする問題点 ところが第３図のテープ再生動作制御回路13を用いる
と、電源電圧+V_CCをトランジスタQ1を通じてテープ再生
回路２に供給するようにしているので、トランジスタQ1
においてコレクターエミツタ間の電圧降下を生じ、この
分電力損失となる。特に電源として乾電池等の小容量の
ものを用いる場合には、電源の利用効率が悪いために電
源を使用できる時間が無駄に短くなる問題がある。

また操作制御回路11として、テープ再生回路２の電源オ
フ状態を得るために、多数のトランジスタQ1、Q2、Q3、
抵抗R1、R2、R3及びその接続ラインが必要であり、構成
の簡易化、小型化の点で未だ不十分な問題がある。

本考案は以上の点を考慮してなされたもので、全体とし
ての構成を一段と簡易化すると共に、電源の利用効率を
改善し得るラジオ受信機付テーププレーヤを提案しよう
とするものである。

Ｅ問題点を解決するための手段 かかる問題点を解決するため本考案においては、基準電
圧発生回路31及び出力増幅回路30が設けられたノイズリ
ダクシヨン回路2Bを有するテーププレーヤ１、２の出力
と、ラジオ受信回路3Aを有するラジオ受信機３の出力と
を共通のオーデイオ増幅回路４を通じて音声出力するラ
ジオ受信機付テーププレーヤにおいて、テーププレーヤ
１、２とラジオ受信機３とを選択的に動作させる選択ス
イツチ12B、12Aと、ノイズリダクシヨン回路2Bの基準電
圧発生回路31の制御端子T4と所定の基準点との間にコレ
クタ及びエミツタが接続されると共に、選択スイツチ12
Aでラジオ受信機３が選択されると電源電圧+V_CCがベー
スに供給されるトランジスタスイツチQ10とを設け、選
択スイツチ12Aでラジオ受信機３が選択されると、テー
ププレーヤ１、２の動作／非動作にかかわらず、ラジオ
受信回路3Aに電源電圧+V_CCを供給してラジオ受信機３を
動作状態にすると共に、トランジスタスイツチQ10をオ
ン制御してノイズリダクシヨン回路2Bを非動作とし、テ
ーププレーヤ１、２を非動作状態にするようにした。

Ｆ作用 テーププレーヤ１、２とラジオ受信機３とを選択的に動
作させる選択スイツチ12B、12Aで、ラジオ受信機３が選
択されると、テーププレーヤ１、２の動作／非動作にか
かわらず、ラジオ受信回路3Aに電源電圧+V_CCを供給して
ラジオ受信機３を動作状態にすると共に、トランジスタ
スイツチQ10をオン制御してノイズリダクシヨン回路2B
を非動作とし、テーププレーヤ１、２を非動作状態にす
ることにより、簡易な構成で電源の利用効率を改善する
ことができる。

Ｇ実施例 以下図面について、本考案の一実施例を詳述する。

第３図との対応部分に同一符号を付して示す第１図にお
いて、20は全体として本考案によるラジオ受信機付テー
ププレーヤの操作制御回路を示し、テープ再生動作制御
回路21は、テープ再生操作ボタン12Bの接点12BXを通じ
て、電源電圧+V_CCを直接テープ再生回路２に供給すると
共に、NPNトランジスタQ10によつてノイズリダクシヨン
回路2Bの動作を制御するようになされている。トランジ
スタQ10のベースは抵抗R10を介してラジオ放送受信回路
3Aの電源供給用接点12AXの出力側端に接続されると共
に、第２図に示すように、当該トランジスタQ10を通じ
てノイズリダクシヨン回路2Bの動作制御端子T4を、アー
スし得るようになされている。

さらにトランジスタQ10のコレクタに接続されているノ
イズリダクシヨン回路2Bは、第２図に示すように出力増
幅回路30及びそのバイアス回路を構成する基準電位発生
回路31で構成されている。

出力増幅回路30は一対のNPNトランジスタQ11及びQ12、
抵抗R11、R12、R13及びR14でなる差動増幅回路と、一対
のPNPトランジスタQ13及びQ14でなるカレントミラー回
路で構成され、カレントミラー回路のトランジスタQ13
及びQ14を介してトランジスタQ11及びQ12に電源電圧+V
_CCを供給するようになされている。

差動増幅回路のトランジスタQ11及びQ12の入力端子T1及
びT2には、基準電位発生回路31の基準電位出力端子T5及
びT6から基準電位がバイアス電圧として供給されると共
に、当該基準電位に重畳するように再生ヘツド1Aより得
られる再生信号S3に対応する音声入力信号S4が供給され
る。

基準電位発生回路31はその電源端子T3に電源電圧+V_CCを
受け、制御入力端子T4に接続されているトランジスタQ1
0がオフ動作したとき制御入力端子T4の電位が浮動電位
状態になることにより基準電位を発生し得る正常動作状
態になり、かくして基準電位出力端子T5及びT6から基準
電位を送出する。

このときトランジスタQ11及びQ12は所定のバイアス電圧
が与えられることにより差動増幅動作状態になり、出力
側トランジスタQ12のコレクタと、カレントミラー回路
の対応するトランジスタQ14のコレクタとの接続中点P2
から出力端子T7に、音声入力信号S4の増幅出力を再生信
号S1として送出する。

これに対してトランジスタQ10がオン動作することによ
り制御入力端子T4がアース電位になつたとき、基準電位
発生回路31は非動作状態になつて基準電位出力端子T5及
びT6の電位が浮動電位状態になる。このとき差動増幅回
路のトランジスタQ11及びQ12のベースが抵抗R11、R12及
びR13、R14を通じてアースされることにより、トランジ
スタQ11及びQ12、Q13及びQ14がオフ状態に制御され、か
くして出力増幅回路30が全体として非動作状態になる。

このときトランジスタQ12及びQ14がオープンコレクタ状
態になることにより、そのコレクタの接続中点P2の電位
が浮動状態になり、かくして出力端子T7から見た出力イ
ンピーダンスが実用上無限大の状態になる。

以上の構成において、ユーザがラジオ操作ボタン12A
（第１図）を押すと、接点12AXがオン動作し、これに応
じてラジオ放送受信回路３が受信信号S2を送出する状態
になると共に、電源電圧+V_CCが抵抗R10を介してトラン
ジスタQ10に与えることにより、これがオン動作する。

このときノイズリダクシヨン回路2Bの基準電位発生回路
31（第２図）の動作制御端子T4がトランジスタQ10を通
じてアース電位に引き下げられることにより、オフ動作
状態になる。

この状態において、ノイズリダクシヨン回路2Bの出力増
幅回路30の出力端子T7から見た出力インピーダンスは実
用上無限大になることにより、その影響を受けることな
く受信信号S2がオーデイオ増幅回路４に送出される。

これに対してユーザがテープ再生操作ボタン12Bを押す
と、その接点12BXがオン動作することにより、テープ再
生回路２に直接電源電圧+V_CCが供給されて再生信号S1を
送出する状態になる。

このとき、ラジオ放送受信回路３には電源電圧+V_CCが与
えられないことにより、その出力端側から見た出力イン
ピーダンスが実用上無限大になり、かくしてこの影響を
受けることなく再生信号S1がオーデイオ増幅回路４に送
出される。

これに対してユーザが誤つて操作パネル12のラジオ操作
ボタン12A及びテープ再生操作ボタン12Bを同時に押した
ときには、接点12AX及び12BXが同時にオン動作するが、
接点12AXから電源電圧+V_CCが得られることによりノイズ
リダクシヨン回路2BがトランジスタQ10を通じて非動作
状態に制御され、かくして受信信号S2が優先的に選択さ
れてオーデイオ増幅回路４に送出される。

以上の構成によれば、第３図の従来の構成のテープ再生
動作制御回路13によるテープ再生回路２の電源回路に対
するインタロツク回路に代えて、テープ再生回路２の出
力増幅回路30のバイアス条件を制御してノイズリダクシ
ヨン回路2Bをオフ動作させるように構成したことによ
り、一段と簡易な構成でかつ電源利用効率が良いラジオ
受信機付テーププレーヤを実現し得る。

因に、第３図のテープ再生動作制御回路13によれば、３
個のトランジスタ及び３個のベース抵抗が必要であるの
に対して、第１図の構成によれば、１個のトランジスタ
及び１個のベース抵抗で済む。

また第３図のテープ再生動作制御回路13によれば、電源
電圧+V_CCをテープ再生回路２に供給する際にトランジス
タQ1に生ずる電力損失を、第１図の構成によれば生じさ
せないようにし得る。

Ｈ考案の効果 上述のように本考案によれば、テーププレーヤとラジオ
受信機とを選択的に動作させる選択スイツチで、ラジオ
受信機が選択されると、テーププレーヤの動作／非動作
にかかわらず、ラジオ受信回路に電源電圧を供給してラ
ジオ受信機を動作状態にすると共に、テーププレーヤに
設けられたノイズリダクシヨン回路の基準電圧発生回路
の制御端子に接続されたトラジスタスイツチをオン制御
して、ノイズリダクシヨン回路を非動作とし、テーププ
レーヤを非動作状態にすることにより、簡易な構成で電
源の利用効率を改善し得るラジオ受信機付テーププレー
ヤを実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のラジオ受信機付テーププレ
ーヤを示す接続図、第２図はそのノイズリダクシヨン回
路を示す接続図、第３図は従来のラジオ受信機付テープ
プレーヤを示す接続図である。 １……小型テープレコーダ、２……テープ再生回路、2B
……ノイズリダクシヨン回路、３……ラジオ放送受信回
路、５……ヘツドホン、11、20……操作制御回路、12…
…操作パネル、13、21……テープ再生動作制御回路、30
……出力増幅回路、31……基準電位発生回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基準電圧発生回路及び出力増幅回路が設け
   られたノイズリダクシヨン回路を有するテーププレーヤ
   の出力と、ラジオ受信回路を有するラジオ受信機の出力
   とを共通のオーデイオ増幅回路を通じて音声出力するラ
   ジオ受信機付テーププレーヤにおいて、 上記テーププレーヤと上記ラジオ受信機とを選択的に動
   作させる選択スイツチと、 上記ノイズリダクシヨン回路の上記基準電圧発生回路の
   制御端子と所定の基準点との間にコレクタ及びエミツタ
   が接続されると共に、上記選択スイツチで上記ラジオ受
   信機が選択されると電源電圧がベースに供給されるトラ
   ンジスタスイツチと を具え、上記選択スイツチで上記ラジオ受信機が選択さ
   れると、上記テーププレーヤの動作／非動作にかかわら
   ず、上記ラジオ受信回路に上記電源電圧を供給して上記
   ラジオ受信機を動作状態にすると共に、上記トランジス
   タスイツチをオン制御して上記ノイズリダクシヨン回路
   を非動作とし、上記テーププレーヤを非動作状態にする ことを特徴とするラジオ受信機付テーププレーヤ。