JPH0734392B2 - 正特性サーミスタ発熱装置 - Google Patents
正特性サーミスタ発熱装置Info
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- JPH0734392B2 JPH0734392B2 JP62235494A JP23549487A JPH0734392B2 JP H0734392 B2 JPH0734392 B2 JP H0734392B2 JP 62235494 A JP62235494 A JP 62235494A JP 23549487 A JP23549487 A JP 23549487A JP H0734392 B2 JPH0734392 B2 JP H0734392B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 この発明は正特性サーミスタ素子と放熱体からなる正特
性サーミスタ発熱装置に関する。
性サーミスタ発熱装置に関する。
(b)従来の技術 従来、温風ヒータやエアコン用の補助ヒータなどに用い
られる発熱装置は、カンタルなどのクロム合金からなる
電熱線と、この電熱線による熱を放熱する放熱体から構
成されている。ところが、このような電熱線を用いた発
熱装置は、回路の故障などによって異常過熱するなど、
安全性の面で難点があった。そこでこれに変わるものと
して正特性サーミスタ素子を発熱体として用いた正特性
サーミスタ発熱装置が開発されている。
られる発熱装置は、カンタルなどのクロム合金からなる
電熱線と、この電熱線による熱を放熱する放熱体から構
成されている。ところが、このような電熱線を用いた発
熱装置は、回路の故障などによって異常過熱するなど、
安全性の面で難点があった。そこでこれに変わるものと
して正特性サーミスタ素子を発熱体として用いた正特性
サーミスタ発熱装置が開発されている。
第10図(A),(B)はこのような正特性サーミスタ発
熱装置の構造を表す図であり、(A)は正面、(B)は
側面を示している。図において7は円板状の正特性サー
ミスタ素子であり、その両主面に電極が形成されてい
る。この正特性サーミスタ素子7の両主面を挟持するよ
うに放熱板1′と3′が設けられている。放熱板1′と
3′にはそれぞれ放熱フィン2と4が形成されていて、
これらの放熱板や放熱フィンを通過する空気が加熱され
る。
熱装置の構造を表す図であり、(A)は正面、(B)は
側面を示している。図において7は円板状の正特性サー
ミスタ素子であり、その両主面に電極が形成されてい
る。この正特性サーミスタ素子7の両主面を挟持するよ
うに放熱板1′と3′が設けられている。放熱板1′と
3′にはそれぞれ放熱フィン2と4が形成されていて、
これらの放熱板や放熱フィンを通過する空気が加熱され
る。
従来の正特性サーミスタ発熱装置の他の構造として、端
子板間に複数の正特性サーミスタ素子を配列し、素子間
に空気を流通させるいわゆるハーモニカ型の発熱装置
や、素子自体にハニカム形状の貫通孔を形成した発熱装
置や、波板状のコルゲートフィンを形成した放熱板に正
特性サーミスタ素子を接着した発熱装置なども開発され
ている。
子板間に複数の正特性サーミスタ素子を配列し、素子間
に空気を流通させるいわゆるハーモニカ型の発熱装置
や、素子自体にハニカム形状の貫通孔を形成した発熱装
置や、波板状のコルゲートフィンを形成した放熱板に正
特性サーミスタ素子を接着した発熱装置なども開発され
ている。
(c)発明が解決しようとする問題点 一般に、正特性サーミスタ発熱装置は、小型でかつ高出
力を得るために、正特性サーミスタ素子の抵抗値ができ
るだけ小さくなるように設計されている。そのため、突
入電流が比較的大きくなり使用状態によってはブレーカ
がしゃ断されるという問題があった。
力を得るために、正特性サーミスタ素子の抵抗値ができ
るだけ小さくなるように設計されている。そのため、突
入電流が比較的大きくなり使用状態によってはブレーカ
がしゃ断されるという問題があった。
また、従来の正特性サーミスタ発熱装置は何れの形式に
おいても正特性サーミスタ素子が露出されていて、放熱
板や放熱フィンからなる放熱体に対して送風された空気
が正特性サーミスタ素子に直接触れる。このため外部か
ら正特性サーミスタ発熱装置内に塵埃が侵入し、正特性
サーミスタ素子が劣化するおそれがあった。また、正特
性サーミスタ素子と放熱体とは接着によって組み立てら
れているため、装置全体の機械的強度が低い。さらに、
前述のように、送風された空気が正特性サーミスタ素子
に直接触れるため、風上側と風下側とで素子の発熱温度
差が大きくなり、いわゆるピンチ効果によって発熱温度
差が低下し、高出力が得られないという問題があった。
おいても正特性サーミスタ素子が露出されていて、放熱
板や放熱フィンからなる放熱体に対して送風された空気
が正特性サーミスタ素子に直接触れる。このため外部か
ら正特性サーミスタ発熱装置内に塵埃が侵入し、正特性
サーミスタ素子が劣化するおそれがあった。また、正特
性サーミスタ素子と放熱体とは接着によって組み立てら
れているため、装置全体の機械的強度が低い。さらに、
前述のように、送風された空気が正特性サーミスタ素子
に直接触れるため、風上側と風下側とで素子の発熱温度
差が大きくなり、いわゆるピンチ効果によって発熱温度
差が低下し、高出力が得られないという問題があった。
この発明の目的はこのような従来の問題点を解消するも
のであり、突入電流のピーク保持時間を短縮するととも
に高信頼性と高出力を得ることのできる正特性サーミス
タ発熱装置を提供することにある。
のであり、突入電流のピーク保持時間を短縮するととも
に高信頼性と高出力を得ることのできる正特性サーミス
タ発熱装置を提供することにある。
(d)問題点を解決するための手段 この発明の正特性サーミスタ装置は、外部に、互いに平
行な複数の放熱フィンを備え、該放熱フィンと略直角を
なす棒状の中空金属体からなる放熱体と、 両主面にそれぞれ電極を形成した少なくとも2つの板状
正特性サーミスタ素子と、 弾性を有する端子板と、 絶縁材料からなるホルダまたは枠体とからなり、 少なくとも2つの正特性サーミスタ素子間に端子板を挟
持した状態で、これらの正特性サーミスタ素子と端子板
を放熱体の中空部に挿嵌し、正特性サーミスタ素子の一
主面を放熱フィンに対向する中空部内壁に熱的に接触さ
せ、前記ホルダまたは枠体が前記放熱体の中空部両端を
覆うとともに前記ホルダまたは枠体が前記端子板を保持
することを特徴としている。
行な複数の放熱フィンを備え、該放熱フィンと略直角を
なす棒状の中空金属体からなる放熱体と、 両主面にそれぞれ電極を形成した少なくとも2つの板状
正特性サーミスタ素子と、 弾性を有する端子板と、 絶縁材料からなるホルダまたは枠体とからなり、 少なくとも2つの正特性サーミスタ素子間に端子板を挟
持した状態で、これらの正特性サーミスタ素子と端子板
を放熱体の中空部に挿嵌し、正特性サーミスタ素子の一
主面を放熱フィンに対向する中空部内壁に熱的に接触さ
せ、前記ホルダまたは枠体が前記放熱体の中空部両端を
覆うとともに前記ホルダまたは枠体が前記端子板を保持
することを特徴としている。
(e)作用 この発明の正特性サーミスタ発熱装置においては、外部
に放熱フィンを備えた棒状の中空金属体からなる放熱体
と、両主面にそれぞれ電極を形成した少なくとも2つの
板状正特性サーミスタ素子と、弾性を有する端子板とか
ら構成され、放熱体の中空部に、少なくとも2つの正特
性サーミスタ素子間に端子板を挟持した状態で、これら
の正特性サーミスタ素子と端子板とが挿嵌されている。
すなわち、少なくとも2つの正特性サーミスタ素子は端
子板の弾性力によって放熱体の中空部内に取り付けられ
ている。さらに、その状態で端子板は各正特性サーミス
タ素子の一方の電極と接触し、各正特性サーミスタ素子
の他方の電極は放熱体の中空部内壁に接触する。したが
って、端子板と放熱体との間に給電することによって、
各正特性サーミスタ素子に通電を行い発熱させることが
できる。各素子に通電された直後は、素子の放熱体に接
しない面すなわち端子板側は熱放散が悪い。このため、
通電直後正特性サーミスタ素子の抵抗値が速やかに上昇
し、突入電流のピーク保持時間が短縮される。また、正
特性サーミスタ素子には送風された空気が直接触れない
ため、素子の風上側のみが著しく冷却されることはな
く、いわゆるピンチ効果が生じない。
に放熱フィンを備えた棒状の中空金属体からなる放熱体
と、両主面にそれぞれ電極を形成した少なくとも2つの
板状正特性サーミスタ素子と、弾性を有する端子板とか
ら構成され、放熱体の中空部に、少なくとも2つの正特
性サーミスタ素子間に端子板を挟持した状態で、これら
の正特性サーミスタ素子と端子板とが挿嵌されている。
すなわち、少なくとも2つの正特性サーミスタ素子は端
子板の弾性力によって放熱体の中空部内に取り付けられ
ている。さらに、その状態で端子板は各正特性サーミス
タ素子の一方の電極と接触し、各正特性サーミスタ素子
の他方の電極は放熱体の中空部内壁に接触する。したが
って、端子板と放熱体との間に給電することによって、
各正特性サーミスタ素子に通電を行い発熱させることが
できる。各素子に通電された直後は、素子の放熱体に接
しない面すなわち端子板側は熱放散が悪い。このため、
通電直後正特性サーミスタ素子の抵抗値が速やかに上昇
し、突入電流のピーク保持時間が短縮される。また、正
特性サーミスタ素子には送風された空気が直接触れない
ため、素子の風上側のみが著しく冷却されることはな
く、いわゆるピンチ効果が生じない。
加えて、放熱体自体が側面部を有する中空金属体のた
め、その側面部によって、放熱体の中空部の中心軸方向
の機械的強度が高くなる。また、互いに平行な放熱フィ
ンの長さ方向が中空部の中心軸に直交する方向と略直角
になり、放熱体の中空部の中心軸に直交する方向の機械
的強度も高くなる。このため、放熱体の平面部の互いに
直交する方向についての機械的強度が高くなる。したが
って、正特性サーミスタ素子の主面と接する放熱体の平
面部は、使用上の熱的ストレスを受けても変形が少な
く、正特性サーミスタ素子と安定した接触状態を保つこ
とができ、高効率の熱伝達状態が維持される。
め、その側面部によって、放熱体の中空部の中心軸方向
の機械的強度が高くなる。また、互いに平行な放熱フィ
ンの長さ方向が中空部の中心軸に直交する方向と略直角
になり、放熱体の中空部の中心軸に直交する方向の機械
的強度も高くなる。このため、放熱体の平面部の互いに
直交する方向についての機械的強度が高くなる。したが
って、正特性サーミスタ素子の主面と接する放熱体の平
面部は、使用上の熱的ストレスを受けても変形が少な
く、正特性サーミスタ素子と安定した接触状態を保つこ
とができ、高効率の熱伝達状態が維持される。
また、中空金属体からなる放熱体自体がその側面を覆
い、中空部両端の開放部をホルダまたは枠体が覆うた
め、中空部全体が閉空間になる。したがって、放熱体の
中空内部に外部から塵埃等が侵入することがなく、正特
性サーミスタ素子全体が保護される。
い、中空部両端の開放部をホルダまたは枠体が覆うた
め、中空部全体が閉空間になる。したがって、放熱体の
中空内部に外部から塵埃等が侵入することがなく、正特
性サーミスタ素子全体が保護される。
さらに、ホルダまたは枠体に外部端子が保持される。し
たがって、放熱体から電気的に絶縁された状態が維持さ
れる。
たがって、放熱体から電気的に絶縁された状態が維持さ
れる。
(f)実施例 この発明の実施例である正特性サーミスタ発熱装置の構
造とその特性を第1図〜第4図に示す。
造とその特性を第1図〜第4図に示す。
第1図(A),(B)は装置の正面と側面を示し、図に
おいて1は棒状の中空金属体からなる放熱体であり、そ
の上面と下面に複数の放熱フィン2,4が切り起こし成形
されている。また、7,8はそれぞれ板状正特性サーミス
タ素子、9は端子板である。図に示すように端子板9は
波板状に成形されていて、弾性を有する金属板から構成
されている。2つの正特性サーミスタ素子7,8は、これ
らの素子間に端子板9が挟持された状態で放熱体1の中
空部内に挿嵌されている。2つの正特性サーミスタ素子
7,8はそれぞれ両主面に電極が形成されていて、各素子
の一方の電極は端子板9と電気的に接続され、他方の電
極はそれぞれ放熱体1の中空部内壁に電気的に接続され
ている。
おいて1は棒状の中空金属体からなる放熱体であり、そ
の上面と下面に複数の放熱フィン2,4が切り起こし成形
されている。また、7,8はそれぞれ板状正特性サーミス
タ素子、9は端子板である。図に示すように端子板9は
波板状に成形されていて、弾性を有する金属板から構成
されている。2つの正特性サーミスタ素子7,8は、これ
らの素子間に端子板9が挟持された状態で放熱体1の中
空部内に挿嵌されている。2つの正特性サーミスタ素子
7,8はそれぞれ両主面に電極が形成されていて、各素子
の一方の電極は端子板9と電気的に接続され、他方の電
極はそれぞれ放熱体1の中空部内壁に電気的に接続され
ている。
第2図は端子板9の形状を表す平面図である。図におい
て9aは2つの正特性サーミスタ素子間に挟持されるとと
もに電気的に接続される内部端子、9bは放熱体の開口部
から外部へ突出する外部端子である。内部端子9aと外部
端子9b間には細幅部9cが形成されていて、過電流に対す
るフューズ機能を持たせている。
て9aは2つの正特性サーミスタ素子間に挟持されるとと
もに電気的に接続される内部端子、9bは放熱体の開口部
から外部へ突出する外部端子である。内部端子9aと外部
端子9b間には細幅部9cが形成されていて、過電流に対す
るフューズ機能を持たせている。
以上のようにして構成された正特性サーミスタ発熱装置
を例えば温風ヒータ装置内に取り付ける場合は次のよう
にして行う。
を例えば温風ヒータ装置内に取り付ける場合は次のよう
にして行う。
第3図(A),(B)は、前述の正特性サーミスタ発熱
装置に2つのホルダ10を取り付けた状態を表す正面図と
側面図であり、図に示すように各ホルダには放熱体1の
両端部の上下面に形成された凹部と係合する係合部10b
が形成されていて、2つのホルダ10が放熱体1の両端を
保持している。また、ホルダにはスリット10cが形成さ
れていて、放熱体1の一方の端部に装着したとき、端子
板の外部端子9bがそのスリットに保持される。ホルダ10
は絶縁体であるため、この構造により端子板の外部端子
が放熱体から電気的に絶縁された状態で保持される。さ
らに、ホルダ10にはネジ止め用の切欠部10aが形成され
ていて、これによって温風ヒータの装置内において風向
きと直交している係止面に平行に取り付けることができ
る。
装置に2つのホルダ10を取り付けた状態を表す正面図と
側面図であり、図に示すように各ホルダには放熱体1の
両端部の上下面に形成された凹部と係合する係合部10b
が形成されていて、2つのホルダ10が放熱体1の両端を
保持している。また、ホルダにはスリット10cが形成さ
れていて、放熱体1の一方の端部に装着したとき、端子
板の外部端子9bがそのスリットに保持される。ホルダ10
は絶縁体であるため、この構造により端子板の外部端子
が放熱体から電気的に絶縁された状態で保持される。さ
らに、ホルダ10にはネジ止め用の切欠部10aが形成され
ていて、これによって温風ヒータの装置内において風向
きと直交している係止面に平行に取り付けることができ
る。
上記実施例によれば、弾性を有する端子板が正特性サー
ミスタ素子間に挟持された状態で放熱体の中空部に装着
されているため、端子板と正特性サーミスタ素子間に空
間部が生じ、この空間部に面している正特性サーミスタ
素子の熱放散が悪い。したがって、通電直後正特性サー
ミスタ素子の空間部に面する部分の温度を速やかに上昇
させ、素子の抵抗値を増大させることが可能となり、突
入電流のピーク保持時間が短縮される。
ミスタ素子間に挟持された状態で放熱体の中空部に装着
されているため、端子板と正特性サーミスタ素子間に空
間部が生じ、この空間部に面している正特性サーミスタ
素子の熱放散が悪い。したがって、通電直後正特性サー
ミスタ素子の空間部に面する部分の温度を速やかに上昇
させ、素子の抵抗値を増大させることが可能となり、突
入電流のピーク保持時間が短縮される。
以上に示した正特性サーミスタ発熱装置の突入電流の特
性を第4図に示す。実線は上記実施例における装置の電
源投入直後の電流特性を表し、破線は比較のための従来
の正特性サーミスタ発熱装置の電流特性を表している。
このように突入電流のピーク保持時間を従来より短縮す
ることができ、そのため安定状態における電力を従来と
同様にして、かつ突入電力を低減することが可能とな
り、ブレーカーのしゃ断問題が解消する。
性を第4図に示す。実線は上記実施例における装置の電
源投入直後の電流特性を表し、破線は比較のための従来
の正特性サーミスタ発熱装置の電流特性を表している。
このように突入電流のピーク保持時間を従来より短縮す
ることができ、そのため安定状態における電力を従来と
同様にして、かつ突入電力を低減することが可能とな
り、ブレーカーのしゃ断問題が解消する。
上記実施例は、放熱体の中空部内壁に正特性サーミスタ
素子の一方の電極を直接接触させて電気的接続を行う例
であったが、第5図に示すように放熱体の中空部内壁と
正特性サーミスタ素子間に平板状の端子板を挿入して、
この端子板に電気的に接続することも可能である。同図
において7a,7b,8a,8bはそれぞれ正特性サーミスタ素子
であり、これらの素子と放熱体1の中空部内壁との間に
平板状の電極材料からなる端子板5,6が挿入されてい
る。(図では放熱フィンは省略している。)このような
構造とすれば、正特性サーミスタ素子を弾性を有する端
子板9とともに放熱体の中空部に挿入する際、素子の一
方の電極と放熱体の中空部内壁とが直接摩擦しないた
め、素子の一方の電極を傷つけることがなく、スパーク
の発生やこれに伴う素子破壊を防止することができる。
また、電気的接触状態の良好な金属材料を放熱体の材料
に関係なく選択することができ、信頼性が向上する。
素子の一方の電極を直接接触させて電気的接続を行う例
であったが、第5図に示すように放熱体の中空部内壁と
正特性サーミスタ素子間に平板状の端子板を挿入して、
この端子板に電気的に接続することも可能である。同図
において7a,7b,8a,8bはそれぞれ正特性サーミスタ素子
であり、これらの素子と放熱体1の中空部内壁との間に
平板状の電極材料からなる端子板5,6が挿入されてい
る。(図では放熱フィンは省略している。)このような
構造とすれば、正特性サーミスタ素子を弾性を有する端
子板9とともに放熱体の中空部に挿入する際、素子の一
方の電極と放熱体の中空部内壁とが直接摩擦しないた
め、素子の一方の電極を傷つけることがなく、スパーク
の発生やこれに伴う素子破壊を防止することができる。
また、電気的接触状態の良好な金属材料を放熱体の材料
に関係なく選択することができ、信頼性が向上する。
第6図(A),(B)と第7図は他の実施例にかかる正
特性サーミスタ発熱装置の構造を表す図であり、第6図
(A)は正断面図、(B)は側断面図、第7図は放熱体
の中空部に挿入されるアッセンブリの構造を表す斜視図
である。(第6図(A),(B)では放熱フィンを省略
している。)図において11は正特性サーミスタ素子7a,7
b,8a,8bと端子板9の周囲を囲む枠体であり、素子と端
子板とともに枠体を放熱体の中空部に挿入したことによ
って外部から正特性サーミスタ素子部への異物(塵埃,
油など)の侵入を防ぎ、これらに起因して発生するショ
ート不良などを防止することができる。また、枠体11は
正特性サーミスタ素子と端子板の位置を規制するため、
内壁に対する、内壁とは異極の充電部の接触を確実に防
止できる。
特性サーミスタ発熱装置の構造を表す図であり、第6図
(A)は正断面図、(B)は側断面図、第7図は放熱体
の中空部に挿入されるアッセンブリの構造を表す斜視図
である。(第6図(A),(B)では放熱フィンを省略
している。)図において11は正特性サーミスタ素子7a,7
b,8a,8bと端子板9の周囲を囲む枠体であり、素子と端
子板とともに枠体を放熱体の中空部に挿入したことによ
って外部から正特性サーミスタ素子部への異物(塵埃,
油など)の侵入を防ぎ、これらに起因して発生するショ
ート不良などを防止することができる。また、枠体11は
正特性サーミスタ素子と端子板の位置を規制するため、
内壁に対する、内壁とは異極の充電部の接触を確実に防
止できる。
第8図はさらに他の実施例に係る正特性サーミスタ発熱
装置の側断面図である。図において12は熱絶縁板であ
り、正特性サーミスタ素子7,8の両側部と放熱体1の中
空内壁間に挿入されている。このような構造であれば、
正特性サーミスタ素子の側面と放熱体の内壁間が熱絶縁
され、放熱フィン2,4への熱伝導に寄与しない不要な放
熱を抑えて、素子温度を上昇させることにより、放熱フ
ィンの温度を上昇させ、温風温度を上昇させることが可
能となる。すなわち、側面からの無駄な放熱を防ぎ、そ
の熱を放熱フィンから取り出すことによってヒータ効率
を向上させることができる。
装置の側断面図である。図において12は熱絶縁板であ
り、正特性サーミスタ素子7,8の両側部と放熱体1の中
空内壁間に挿入されている。このような構造であれば、
正特性サーミスタ素子の側面と放熱体の内壁間が熱絶縁
され、放熱フィン2,4への熱伝導に寄与しない不要な放
熱を抑えて、素子温度を上昇させることにより、放熱フ
ィンの温度を上昇させ、温風温度を上昇させることが可
能となる。すなわち、側面からの無駄な放熱を防ぎ、そ
の熱を放熱フィンから取り出すことによってヒータ効率
を向上させることができる。
以上に示した種々の構造を有する正特性サーミスタ発熱
装置に対して給電する際、端子板の外部端子をファスト
ン端子とすることによって、複数の発熱装置に対して容
易に給電することができる。第9図は2つの発熱装置を
並列接続して給電を行う例であり、図において9bは端子
板の外部端子、14は放熱体の一部に突出した端子であ
り、何れもファストン端子形状からなり、端子9bはコネ
クタ13によって共通接続され、端子14にはコネクタ15が
接続されている。
装置に対して給電する際、端子板の外部端子をファスト
ン端子とすることによって、複数の発熱装置に対して容
易に給電することができる。第9図は2つの発熱装置を
並列接続して給電を行う例であり、図において9bは端子
板の外部端子、14は放熱体の一部に突出した端子であ
り、何れもファストン端子形状からなり、端子9bはコネ
クタ13によって共通接続され、端子14にはコネクタ15が
接続されている。
(g)発明の効果 以上のようにこの発明によれば次の効果を奏する。
正特性サーミスタ素子の端子板を挟持する面の素子
温度が速やかに上昇し、これに伴い素子の抵抗値が増大
するため、突入電流のピーク保持時間が短縮される。こ
のため、安定状態の電力を従来と同等にして、かつ突入
電流を低減することができる。
温度が速やかに上昇し、これに伴い素子の抵抗値が増大
するため、突入電流のピーク保持時間が短縮される。こ
のため、安定状態の電力を従来と同等にして、かつ突入
電流を低減することができる。
正特性サーミスタ素子を中空金属体からなる放熱体
に収納したことにより、外部から装置内へ塵埃などが侵
入することがなく、これにより正特性サーミスタ阻止の
劣化を防止することができる。
に収納したことにより、外部から装置内へ塵埃などが侵
入することがなく、これにより正特性サーミスタ阻止の
劣化を防止することができる。
装置内部に空気が流入しないため放熱用の送風を行
った際、乱流が生じることなく、放熱効果が高い。
った際、乱流が生じることなく、放熱効果が高い。
放熱体は正特性サーミスタ素子の側面部を遮蔽する
構造であるため、送風方向と直角方向のソリや湾曲に対
する装置全体の機械的強度が向上する。
構造であるため、送風方向と直角方向のソリや湾曲に対
する装置全体の機械的強度が向上する。
放熱体に形成した正特性サーミスタ素子の側面部を
遮蔽する遮蔽部の放熱効果により、送風方向での放熱効
率が改善される。また、送風方向に直角方向の伝熱量が
向上することにより温度分布が均一化される。
遮蔽する遮蔽部の放熱効果により、送風方向での放熱効
率が改善される。また、送風方向に直角方向の伝熱量が
向上することにより温度分布が均一化される。
放熱体自体が側面部を有する中空金属体のため、そ
の側面部によって、放熱体の中空部の中心軸方向の機械
的強度が高くなる。また、互いに平行な放熱フィンの長
さ方向が中空部の中心軸に直交する方向と略直角にな
り、放熱体の中空部の中心軸に直交する方向の機械的強
度も高くなる。これによって、放熱体の平面部の互いに
直交する方向についての機械的強度を高くでき、正特性
サーミスタ素子の主面と接する放熱体の平面部は、使用
上の熱的ストレスを受けても変形が少なく、正特性サー
ミスタ素子と安定した接触状態を保つことができ、高効
率の熱伝達状態を維持することができる。
の側面部によって、放熱体の中空部の中心軸方向の機械
的強度が高くなる。また、互いに平行な放熱フィンの長
さ方向が中空部の中心軸に直交する方向と略直角にな
り、放熱体の中空部の中心軸に直交する方向の機械的強
度も高くなる。これによって、放熱体の平面部の互いに
直交する方向についての機械的強度を高くでき、正特性
サーミスタ素子の主面と接する放熱体の平面部は、使用
上の熱的ストレスを受けても変形が少なく、正特性サー
ミスタ素子と安定した接触状態を保つことができ、高効
率の熱伝達状態を維持することができる。
中空金属体からなる放熱体自体がその側面を覆い、
中空部両端の開放部をホルダまたは枠体が覆うため、中
空部全体を閉空間にすることができ、放熱体の中空内部
に外部から塵埃等が侵入することがなく、正特性サーミ
スタ素子全体を保護することができる。
中空部両端の開放部をホルダまたは枠体が覆うため、中
空部全体を閉空間にすることができ、放熱体の中空内部
に外部から塵埃等が侵入することがなく、正特性サーミ
スタ素子全体を保護することができる。
ホルダまたは枠体に外部端子が保持されるため、放
熱体から電気的に絶縁された状態を維持することができ
る。
熱体から電気的に絶縁された状態を維持することができ
る。
第1図〜第3図はこの発明の実施例である正特性サーミ
スタ発熱装置の構造を表す図であり、第1図(A),
(B)は同装置の正面図および側面図、第2図は同装置
に用いられている端子板の形状を表す平面図、第3図
(A),(B)は前記装置にホルダを取り付けた状態を
表す正面図および側面図である。第4図は同装置の特性
を表す図である。第5図〜第8図は他の実施例に係る正
特性サーミスタ発熱装置の構造を表す図、第9図は複数
の正特性サーミスタ発熱装置の接続例を表す図である。
第10図(A),(B)は従来の正特性サーミスタ発熱装
置の構造を表す正面図および側面図である。 1…放熱体、2,4…放熱フィン、7,8…正特性サーミスタ
素子、9…端子板。
スタ発熱装置の構造を表す図であり、第1図(A),
(B)は同装置の正面図および側面図、第2図は同装置
に用いられている端子板の形状を表す平面図、第3図
(A),(B)は前記装置にホルダを取り付けた状態を
表す正面図および側面図である。第4図は同装置の特性
を表す図である。第5図〜第8図は他の実施例に係る正
特性サーミスタ発熱装置の構造を表す図、第9図は複数
の正特性サーミスタ発熱装置の接続例を表す図である。
第10図(A),(B)は従来の正特性サーミスタ発熱装
置の構造を表す正面図および側面図である。 1…放熱体、2,4…放熱フィン、7,8…正特性サーミスタ
素子、9…端子板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥井 清文 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (56)参考文献 実開 昭56−2597(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】外部に、互いに平行な複数の放熱フィンを
備え、該放熱フィンと略直角をなす棒状の中空金属体か
らなる放熱体と、 両主面にそれぞれ電極を形成した少なくとも2つの板状
正特性サーミスタ素子と、 弾性を有する端子板と、 絶縁材料からなるホルダまたは枠体とからなり、 少なくとも2つの正特性サーミスタ素子間に端子板を挟
持した状態で、これらの正特性サーミスタ素子と端子板
を放熱体の中空部に挿嵌し、正特性サーミスタ素子の一
主面を放熱フィンに対向する中空部内壁に熱的に接触さ
せ、前記ホルダまたは枠体が前記放熱体の中空部両端を
覆うとともに前記ホルダまたは枠体が前記端子板を保持
することを特徴とする正特性サーミスタ発熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62235494A JPH0734392B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | 正特性サーミスタ発熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62235494A JPH0734392B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | 正特性サーミスタ発熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6477889A JPS6477889A (en) | 1989-03-23 |
JPH0734392B2 true JPH0734392B2 (ja) | 1995-04-12 |
Family
ID=16986870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62235494A Expired - Lifetime JPH0734392B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | 正特性サーミスタ発熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0734392B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102018101453A1 (de) * | 2018-01-23 | 2019-07-25 | Borgwarner Ludwigsburg Gmbh | Heizvorrichtung und Verfahren zum Herstellung eines Heizstabes |
US11956864B2 (en) | 2019-04-01 | 2024-04-09 | Borgwarner Ludwigsburg Gmbh | Heating device with skived fins and method for producing a heating rod |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0344896U (ja) * | 1989-09-08 | 1991-04-25 | ||
JPH0368392U (ja) * | 1989-11-02 | 1991-07-04 | ||
JPH06168774A (ja) * | 1991-01-22 | 1994-06-14 | Ube Ind Ltd | セラミックヒータユニット |
JP2532502Y2 (ja) * | 1991-02-20 | 1997-04-16 | 株式会社村田製作所 | 発熱ユニット |
JPWO2007043360A1 (ja) | 2005-10-11 | 2009-04-16 | 株式会社村田製作所 | 正特性サーミスタ装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS562597U (ja) * | 1979-06-21 | 1981-01-10 |
-
1987
- 1987-09-18 JP JP62235494A patent/JPH0734392B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102018101453A1 (de) * | 2018-01-23 | 2019-07-25 | Borgwarner Ludwigsburg Gmbh | Heizvorrichtung und Verfahren zum Herstellung eines Heizstabes |
US11956864B2 (en) | 2019-04-01 | 2024-04-09 | Borgwarner Ludwigsburg Gmbh | Heating device with skived fins and method for producing a heating rod |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6477889A (en) | 1989-03-23 |
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