JPH0734288A - スポット溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
スポット溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH0734288A JPH0734288A JP17578693A JP17578693A JPH0734288A JP H0734288 A JPH0734288 A JP H0734288A JP 17578693 A JP17578693 A JP 17578693A JP 17578693 A JP17578693 A JP 17578693A JP H0734288 A JPH0734288 A JP H0734288A
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- Japan
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- galvanized steel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はスポット溶接性に優れる亜鉛系めっ
き鋼板の製造方法を提供するものである。 【構成】 亜鉛系めっき鋼板をＮｉを含む硝酸水溶液中
で陰極電解し、鋼板表面にＮｉとして１ｇ／ｍ2 以上付
着せしめることで連続溶接打点数を飛躍的に向上させ
る。
き鋼板の製造方法を提供するものである。 【構成】 亜鉛系めっき鋼板をＮｉを含む硝酸水溶液中
で陰極電解し、鋼板表面にＮｉとして１ｇ／ｍ2 以上付
着せしめることで連続溶接打点数を飛躍的に向上させ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はスポット溶接性に優れた
亜鉛系めっき鋼板の製造方法に関するものである。
亜鉛系めっき鋼板の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、電気亜鉛めっき鋼板や溶融亜鉛め
っき鋼板あるいは合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニ
ッケル電気めっき鋼板、亜鉛−鉄電気めっき鋼板などの
亜鉛系めっき鋼板は耐食性に優れていることから自動
車、建材、家電製品など多くの分野で使用されている。
但し、これらの亜鉛系めっき鋼板はめっき付着量の増大
とともにスポット溶接時の連続溶接打点数が低下する欠
点があり、その改善が求められている。その改善策の一
つである亜鉛系めっき鋼板のスポット溶接性を向上させ
る方法として、例えば特公昭５５−１１０７８３号、特
公昭６３−１８６８８３号、特公平１−１００２５１号
公報などが開示されている。しかし、このような方法に
おいても工業規模では満足すべきスポット溶接性の改善
効果が得られていないのが実状である。
っき鋼板あるいは合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニ
ッケル電気めっき鋼板、亜鉛−鉄電気めっき鋼板などの
亜鉛系めっき鋼板は耐食性に優れていることから自動
車、建材、家電製品など多くの分野で使用されている。
但し、これらの亜鉛系めっき鋼板はめっき付着量の増大
とともにスポット溶接時の連続溶接打点数が低下する欠
点があり、その改善が求められている。その改善策の一
つである亜鉛系めっき鋼板のスポット溶接性を向上させ
る方法として、例えば特公昭５５−１１０７８３号、特
公昭６３−１８６８８３号、特公平１−１００２５１号
公報などが開示されている。しかし、このような方法に
おいても工業規模では満足すべきスポット溶接性の改善
効果が得られていないのが実状である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの課題
を解決した亜鉛系めっき鋼板の連続溶接打点数を飛躍的
に向上させる製造方法を提供するものである。
を解決した亜鉛系めっき鋼板の連続溶接打点数を飛躍的
に向上させる製造方法を提供するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは亜鉛めっきもしくは合金化溶融亜鉛めっきまたは亜
鉛系合金めっき鋼板をＮｉを含む硝酸水溶液中で陰極電
解し、鋼板表面にＮｉとして１ｇ／ｍ2 以上付着せしめ
ることを特徴とするスポット溶接性に優れた亜鉛系めっ
き鋼板の製造方法にある。
ろは亜鉛めっきもしくは合金化溶融亜鉛めっきまたは亜
鉛系合金めっき鋼板をＮｉを含む硝酸水溶液中で陰極電
解し、鋼板表面にＮｉとして１ｇ／ｍ2 以上付着せしめ
ることを特徴とするスポット溶接性に優れた亜鉛系めっ
き鋼板の製造方法にある。
【０００５】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。亜鉛系めっき
鋼板を同一電極で連続して溶接する場合には溶接時の発
熱により溶融しためっき層中の亜鉛が溶接電極チップの
主成分である銅と反応して硬くて脆い低融点の合金を作
る。その結果、電極の損耗、径の拡大が進み、図１に示
すように当初の電流値では鋼板の接合に必要な所定のナ
ゲット径が形成できなくなる。その結果連続溶接が終了
する。本発明者らはこの対策としてＮｉを含む硝酸水溶
液中で陰極電解し、鋼板表面にＮｉとして１ｇ／ｍ2 以
上付着せしめることが有効であることを見出した。
鋼板を同一電極で連続して溶接する場合には溶接時の発
熱により溶融しためっき層中の亜鉛が溶接電極チップの
主成分である銅と反応して硬くて脆い低融点の合金を作
る。その結果、電極の損耗、径の拡大が進み、図１に示
すように当初の電流値では鋼板の接合に必要な所定のナ
ゲット径が形成できなくなる。その結果連続溶接が終了
する。本発明者らはこの対策としてＮｉを含む硝酸水溶
液中で陰極電解し、鋼板表面にＮｉとして１ｇ／ｍ2 以
上付着せしめることが有効であることを見出した。
【０００６】本発明の処理によって図２に示すように連
続溶接打点後の電極でも所定のナゲット径形成に必要な
電流は溶接初期とほとんど変わらなくなるため連続溶接
打点数が向上する。この機構は明確ではないが、Ｎｉが
連続溶接時に電極の合金層中に含有されてくることと実
施例１の表１に示すように亜鉛系めっき鋼板の抵抗が本
発明の処理によって著しく高くなっていることが影響し
ていると考えられる。
続溶接打点後の電極でも所定のナゲット径形成に必要な
電流は溶接初期とほとんど変わらなくなるため連続溶接
打点数が向上する。この機構は明確ではないが、Ｎｉが
連続溶接時に電極の合金層中に含有されてくることと実
施例１の表１に示すように亜鉛系めっき鋼板の抵抗が本
発明の処理によって著しく高くなっていることが影響し
ていると考えられる。
【０００７】即ち、Ｎｉが含有されることで合金層の融
点が上がり電極の損耗が抑制される。また電極の損耗・
拡大が若干生じ、溶接時の電流密度が低下しても鋼板間
の抵抗が高いこと及び鋼板表面の高抵抗により溶接時に
流れる溶接電流の通電経路が狭くなる効果によってナゲ
ット径形成に必要な発熱量を確保できると思われる。な
お、本発明の効果はＮｉの付着量によって影響され、１
ｇ／ｍ2 以上ないと著しい連続溶接性向上効果は発揮さ
れない。
点が上がり電極の損耗が抑制される。また電極の損耗・
拡大が若干生じ、溶接時の電流密度が低下しても鋼板間
の抵抗が高いこと及び鋼板表面の高抵抗により溶接時に
流れる溶接電流の通電経路が狭くなる効果によってナゲ
ット径形成に必要な発熱量を確保できると思われる。な
お、本発明の効果はＮｉの付着量によって影響され、１
ｇ／ｍ2 以上ないと著しい連続溶接性向上効果は発揮さ
れない。
【０００８】
実施例１ 板厚０．８ｍｍ、めっき付着量（６０／６０ｇ／ｍ2 ）
の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を用いた本発明の実施例を
比較例と共に表１に示す。
の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を用いた本発明の実施例を
比較例と共に表１に示す。
【０００９】
【表１】
【００１０】なお、連続溶接性は下記の条件で評価し
た。 加圧力：２００ｋｇｆ，電極：Ａｌ2 Ｏ3 分散強化銅，
先端径４．５ｍｍφドーム型 通電時間：１０サイクル 連続溶接条件：ナゲット形成電流Ｉ0 ( ナゲット径が４
√×板厚以上になる最小電流値）の１．４倍の電流値
（Ｉａ），１打点／２秒の速度，２０打点毎に３０秒休
止の条件で連続溶接 連続溶接終了：１００打点毎にナゲット径測定用のサン
プルを０．８５×Ｉａの電流値で溶接し、ナゲット径が
４√×板厚より小さくなった時点を終了と判定 また、接触抵抗は加圧力２００ｋｇｆで１Ａの電流を流
し、鋼板間の抵抗を求めた。
た。 加圧力：２００ｋｇｆ，電極：Ａｌ2 Ｏ3 分散強化銅，
先端径４．５ｍｍφドーム型 通電時間：１０サイクル 連続溶接条件：ナゲット形成電流Ｉ0 ( ナゲット径が４
√×板厚以上になる最小電流値）の１．４倍の電流値
（Ｉａ），１打点／２秒の速度，２０打点毎に３０秒休
止の条件で連続溶接 連続溶接終了：１００打点毎にナゲット径測定用のサン
プルを０．８５×Ｉａの電流値で溶接し、ナゲット径が
４√×板厚より小さくなった時点を終了と判定 また、接触抵抗は加圧力２００ｋｇｆで１Ａの電流を流
し、鋼板間の抵抗を求めた。
【００１１】実施例２ 板厚０．８ｍｍの各種亜鉛系めっき鋼板について本発明
を適用した結果を無処理の比較例と対比させて表２に示
す。処理は実施例１と同様、硝酸Ｎｉ６０ｇ／ｌの溶液
で電流密度２５Ａ／ｄｍ2の条件で陰極電解し、Ｎｉ付
着量１．５ｇ／ｍ2 とした。また、溶接性評価も実施例
１と同一方法で行なった。
を適用した結果を無処理の比較例と対比させて表２に示
す。処理は実施例１と同様、硝酸Ｎｉ６０ｇ／ｌの溶液
で電流密度２５Ａ／ｄｍ2の条件で陰極電解し、Ｎｉ付
着量１．５ｇ／ｍ2 とした。また、溶接性評価も実施例
１と同一方法で行なった。
【００１２】
【表２】
【００１３】
【発明の効果】以上示した如く、本発明は亜鉛系めっき
鋼板の連続溶接性を飛躍的に向上させるため工業的に大
きな効果を表すものである。
鋼板の連続溶接性を飛躍的に向上させるため工業的に大
きな効果を表すものである。
【図１】実施例１の無処理の合金化溶融亜鉛めっき鋼板
について、連続溶接時の電流値とナゲット径の関係を測
定した結果の代表例を示す図、
について、連続溶接時の電流値とナゲット径の関係を測
定した結果の代表例を示す図、
【図２】本発明を適用した合金化溶融亜鉛めっき鋼板に
ついて、連続溶接時の電流値とナゲット径の関係を測定
した結果の代表例を示す図である。
ついて、連続溶接時の電流値とナゲット径の関係を測定
した結果の代表例を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項１】 亜鉛めっきもしくは合金化溶融亜鉛めっ
きまたは亜鉛系合金めっき鋼板をＮｉを含む硝酸水溶液
中で陰極電解し、鋼板表面にＮｉとして１ｇ／ｍ2 以上
付着せしめることを特徴とするスポット溶接性に優れた
亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17578693A JPH0734288A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | スポット溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17578693A JPH0734288A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | スポット溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0734288A true JPH0734288A (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=16002228
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17578693A Withdrawn JPH0734288A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | スポット溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0734288A (ja) |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP17578693A patent/JPH0734288A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001003 |