JPH0734130U - 敷居用スロープ台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家屋などを改造することなく、敷居等の段差
をスロープに変えることのできる敷居用スロープ台を提
供する。 【構成】 後方に垂直面１ａを、上方には前方に向かっ
て下降傾斜する斜面３ａを設け、その斜面３ａおよび底
面２ａに、溝、突条４、突起、マジックテープ等の凹凸
よりなる滑り止めを設けて、敷居用スロープ台を形成す
る。垂直面１ａの高さを調節するために、敷居用スロー
プ台にスリットを設けて、敷居用スロープ台の後部で垂
直面１ａに平行に一部を切断除去することを可能にする
か、または、その他の高さ調節手段を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、家屋内外の敷居その他段差のある部分（本願において単に敷居と いう）に使用する敷居用スロープ台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術および課題】

従来から、家屋の内外には敷居が多い。従って、電気掃除機で掃除しながら隣 の部屋へ電気掃除機を移動させたり、車椅子を移動させたり、重い家具や荷物を 床上を摺って移動させるのに不便であり、また敷居を傷める。 また老人には少しの段差でもつまづき骨折し易い問題がある。 そこで家屋等改造することなく段差を無くすることが求められている。 この考案は、家屋などを改造することなく、敷居の段差をスロープに変えるこ とのできる敷居用スロープ台を提供することを目的とする。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

後方に垂直面を、上方には前方に向かって下降傾斜する斜面を設け、その斜面 および底面に溝、突条、突起、マジックテープ等凹凸による滑り止めを設けた敷 居用スロープ台を形成する。 垂直面の高さを低くするために、斜面、両側面および底面に連続して、垂直面 の４辺に平行に、小幅間隔を置いて複数のスリットを設け、そのスリットの位置 で切断することを可能としてもよい。または、垂直面の高低を調節するために、 他の垂直面の高さ調節手段を設けるてもよい。

【０００４】

【作用】

斜面は敷居の段差をスロープにし、斜面の凹凸による滑り止めは、斜面上の歩 行者や車その他の物体の滑り止めをし、底面の凹凸による滑り止めは、敷居用ス ロープ台自体の滑り止めをする。 スリットは、その位置での敷居用スロープ台の切断を容易にし、それにより敷 居用スロープ台の高さを低くすることを可能とする。高さ調節手段は、敷居用ス ロープ台の垂直面の高低を調節可能とする。

【０００５】

【実施例】

この考案の実施例を図面により説明する。 敷居用スロープ台は、図１に示すとおり、断面輪郭形状（側面形状）は、直角 不等辺三角形を基本とし、直角を挟む二辺のうち短い方の辺を垂直辺１にし、他 の長い方の辺を底辺２とし、垂直辺１と底辺２の対向辺を傾斜した斜辺３とする 立方体を基本形とする。

【０００６】 上記立方体の斜辺３を含む斜面３ａは上面を形成し、斜面３ａの面に、一体成 形、切削等により、その上縁および下縁に平行の複数の突条４による滑り止めを 設ける。 突条４は、図１においては誇張して高く表示しているが、滑り止めを目的とす るものであるので、わずかな高さのものでよい。

【０００７】 更に、突条４の代わりに多数の小突部を設けて滑り止めとしてもよい。また、 突条を交叉させて格子状の突部による滑り止めとしてもよい。更に、突条４の代 わりに、後述のシート５を貼付して滑り止めとしてもよい。

【０００８】 底辺２を含む底面２ａの全面または一部にゴムまたは合成樹脂等による滑り止 めシート５を貼着する。 滑り止めシート５はマジックテープや両面テープでもよい。

【０００９】 図２は、敷居用スロープ台の底面に凹部６を設け、軽量化、材料の節約を図っ た実施例を示すものである。 滑り止めシート５は、底面２ａにおいて、凹部６の周囲、または、相対向する ２辺の面に貼着する。図において滑り止めシートの図示を省略した。 滑り止めは、シート５の代わりに、一体成形または切削による溝、突条、突起 等による凹凸でもよい。

【００１０】 図３に示すものは敷居用スロープ台の他の実施例を示す。 すなわち、斜面３ａには、その上縁および下縁に平行に複数の溝７を設け、そ の両側を突条４の代わりにする。

【００１１】 底面２ａには、溝８を設け、敷居用スロープ台の軽量化、材料の節約を図るの がこのましい。

【００１２】 溝７の両側の底面のいずれかまたは双方の全面または一部に滑り止めシート５ を貼着するか、または、凹凸を設ける。

【００１３】 図４に示すものは、敷居の高さに対応して低くすることができる敷居用スロー プ台を示す。 この敷居用スロープ台においては、垂直辺１を含む垂直面１ａを予め少し高く 形成しておき、斜面３ａ、両側面９、９および底面２ａに連続して、垂直面１ａ の４辺に平行に、小さい間隔を置いて複数のスリット１０を設け、敷居が低い場 合には、所望のスリット１０において切断し、垂直面側を取り除けば、新たな垂 直面の高さが低くなる。

【００１４】 図５は、垂直面１ａの高低を調節出来る敷居用スロープ台の他の実施例を示す 。 図（Ａ）の敷居用スロープ台は、図３に示すものを図示しているがこれに限ら ず、図１、図２に示すものでもよい。 底面２ａには、複数の穴１１を設ける。 図（Ｂ）に示すものは、補助板１２であって、上面の広さは、敷居用スロープ 台の底面２ａの全面または大部分を覆う大きさの面であって、補助板１２を底面 ２ａに重ねたときに、敷居用スロープ台の斜面３ａの下縁より突出する小幅の傾 斜縁１３を設ける。 更に、補助板１２の上面には、敷居用スロープ台の底面２ａの穴１１に対応す る位置に、穴１１に嵌入できる突起１４を設け，底面には滑り止めシート５を貼 着する。シート５の代わりに、凹凸を設けてもよい。

【００１５】 この補助板１２は、敷居が図（Ａ）に示す敷居用スロープ台の垂直面の高さよ り高い場合に使用するものであって、その場合に、補助板１２の上面の突起１４ を敷居用スロープ台の底面２ａの穴１１に嵌入させて補助板１２を敷居用スロー プ台に結合させ、補助板１２を下にして使用する。 傾斜縁１３は、敷居用スロープ台が補助板１２の厚みだけ高くなったときに、 敷居用スロープ台の下縁に出来る段差を傾斜面とするためのものである。補助板 １２が薄い場合には、その段差はきわめて僅かであるので、この傾斜縁１３は省 略してもよい。

【００１６】 図５の（Ｃ）は、補助板の他の実施例を示す。 （Ｂ）に示す補助板１２は、敷居用スロープ台の底面２ａのほぼ全面を覆うも のであるが、（Ｃ）に示す補助板１５は、２枚用いて、それぞれを敷居用スロー プ台の両側部に結合して敷居用スロープ台を高くするためのものである。 補助板１５の裏面には滑り止めを設ける。

【００１７】 多様な高さの敷居に適合させるために、補助板１２または１５の厚みの異なる 数種のものを用意するのが好ましい。

【００１８】 図６は他の高さ調節手段を有する敷居用スロープ台を示す。すなわち、補助板 １６の両側部の後縁近くにネジ穴１７を穿設した支柱１８、１８を設け、敷居用 スロープ台の両側面９の垂直面１ａ寄りに、縦に複数のネジ穴１９を設ける。 敷居用スロープ台の高さを調節するためには、支柱１８のネジ穴１７を、側面 ９のネジ穴１９のうち所望の高さのものと対応させ、ネジ２０を螺入して固定す る。 斜面３ａの滑り止めは図示省略した。

【００１９】 この考案に係る敷居用スロープ台を用いる場合には、敷居用スロープ台を、そ の垂直面を敷居の段差の垂直面に当接させて、敷居の段差を敷居用スロープ台の 斜面で傾斜に変える。 敷居の段差に敷居用スロープ台の垂直面の高さを適合させるためには、スリッ ト１０で敷居用スロープ台の一部を切除したり、補助板や支柱とネジ等の高さ調 節手段を用いる。

【００２０】 この考案に係る敷居用スロープ台の大きさは限定するものでないが、垂直面の 高さが約２４mm、幅約８００mm、奥行き約６５mm程度のものが移動、設置等取扱 に便利である。

【００２１】

【効果】

この考案に係る敷居用スロープ台は、家屋等を改造することなく、容易に段差 をスロープに変えることが出来る。また、スリットや高さ調節手段を設けること により、多様な高さの敷居に適合させることが出来る。電気掃除機や車椅子また はその他の重量物の移動も容易であって、老人の歩行にも障害とならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】敷居用スロープ台の斜視図である。

【図２】敷居用スロープ台の底面側から見た斜視図であ
る。

【図３】敷居用スロープ台の斜視図である。

【図４】敷居用スロープ台の斜視図である。

【図５】（Ａ）は敷居用スロープ台の底面側から見た斜
視図であり、（ｂ）および（Ｃ）は補助板の斜視図であ
る。

【図６】高さ調節用の補助板を装着した敷居用スロープ
台の斜視図である。

【符号の説明】

１ 垂直辺 １ａ 垂直面 ２ 底辺 ２ａ 底面 ３ 斜辺 ３ａ 斜面 ４ 突条 ５ 滑り止めシート ６ 凹部 ７ 溝 ８ 溝 ９ 側面 １０ スリット １１ 穴 １２ 補助板 １３ 傾斜縁 １４ 突起 １５ 補助板 １６ 補助板 １７ ネジ穴 １８ 支柱 １９ ネジ穴 ２０ ネジ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 後方に垂直面を、上方には前方に向かっ
   て下降傾斜する斜面を設け、その斜面および底面に滑り
   止めを設けてなる敷居用スロープ台。
2. 【請求項２】 斜面および底面の滑り止めが、一体成
   形、切削またはシート貼付により設けた凹凸よりなるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の敷居用スロープ台。
3. 【請求項３】 斜面、両側面および底面に連続して、垂
   直面の４辺に平行に、小幅間隔を置いて複数のスリット
   を設け、そのスリットの位置で切断して垂直面の高さを
   低くすることを可能としたことを特徴とする請求項１ま
   たは請求項２に記載の敷居用スロープ台。
4. 【請求項４】 垂直面の高さ調節手段を設けたことを特
   徴とする請求項１または請求項２に記載の敷居用スロー
   プ台。