JPH0733967Y2 - 自動2輪車のアンチロツク制動装置 - Google Patents

自動2輪車のアンチロツク制動装置

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JPH0733967Y2
JPH0733967Y2 JP1988092639U JP9263988U JPH0733967Y2 JP H0733967 Y2 JPH0733967 Y2 JP H0733967Y2 JP 1988092639 U JP1988092639 U JP 1988092639U JP 9263988 U JP9263988 U JP 9263988U JP H0733967 Y2 JPH0733967 Y2 JP H0733967Y2
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caliper
hydraulic unit
joint
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front wheel
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孝 新小田
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、自動2輪車のアンチロツク制動装置に関
し、詳しくは、車輪の回転が停止した状態で車体が走行
するのを防止する制動装置に関するものである。
[従来の技術] 従来より、ブレーキをロツク状態、つまり車輪の回転が
停止し、かつ車体が路面上を滑つて走行する状態を防止
するアンチロツク制動装置がある(たとえば、特開昭60
-236856号公報参照)。この制動装置は機械式の構造で
ある。この機械式に比べ、電子式のアンチロツク制動装
置は、路面の摩擦係数の変化に合せて、制動装置を作動
させることができる点において、近年注目されている。
ところで、電子式のアンチロツク制動装置には、ブレー
キのキヤリパの液圧を調整してブレーキのロツク状態を
解除する油圧ユニツトが必要である。この油圧ユニツト
には、ブレーキ操作用のマスタシリンダから、操作力に
応じた液圧が入力されて、さらに、キヤリパの油室に上
記液圧が作用することにより、車輪の回転速度が低下し
て、アンチロツク制動装置が作動する。
[考案が解決しようとする課題] ところで、従来の自動2輪車のアンチロック制動装置に
おいては、前輪用のブレーキ操作用マスタシリンダが回
動部であるフロントフォークに取り付けられている一
方、前輪用ディスクブレーキ装置のキャリパの液圧を調
整してブレーキのロック状態を解除するための比較的重
い油圧ユニットは車体フレームの中央部に配置されてお
り、上記マスタシリンダから油圧ユニットまでの配管お
よび油圧ユニットから上記キャリパの油室までの配管が
全てゴムホースなどの可撓性ホースから構成されてい
た。このように長い配管の全長がゴムホースなどの可撓
性ホースから構成されている場合は、その配管がフロン
トフォークの回動に支障にならない反面、長い可撓性ホ
ースが液圧によって膨張して液圧の一部を吸収する関係
から、アンチロック制動装置の作動のためのハンドルレ
バーの必要ストロークが大きくなる。
この考案は上記実情に鑑みてなされたもので、フロント
フォークの円滑な回動を許容しつつ、小さいハンドルレ
バーの操作ストロークをもって、所定のアンチロック制
動機能を発揮させることができる自動2輪車のアンチロ
ック制動装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案に係る自動2輪車
のアンチロック制動装置は、前輪用ディスクブレーキ装
置のキャリパと、このキャリパとフロントフォークに取
り付けられた前輪用のブレーキ操作用マスタシリンダと
を連通する配管経路で、かつ、車体フレームの中央部に
配置されて上記キャリパの液圧を調整してブレーキのロ
ック状態を解除する油圧ユニットと、前輪の回転数を検
知する車輪速センサと、この車輪速センサによる前輪速
度の信号を受けて、その前輪速度に基づく演算により、
前輪のブレーキのロック状態を判別して上記油圧ユニッ
トを制御する電子制御装置とを備えた自動2輪車のアン
チロック制動装置において、上記車体フレームに対して
回動しない車体の前部位置に配管用ジョイントを固定
し、上記マスタシリンダと上記油圧ユニットとの間の一
部および該油圧ユニットと上記ジョイントとの間をそれ
ぞれ金属パイプで連通させるとともに、上記ジョイント
と上記キャリパの油室とを可撓性ホースで連通させたこ
とを特徴とするものである。
〔作用〕 この考案によれば、フロントフォークに取り付けられた
マスタシリンダから車体フレームの中央部に配置された
油圧ユニットを経て前輪用ディスクブレーキ装置のキャ
リパに至るまでの長い配管のうち、マスタシリンダと油
圧ユニットまでの一部配管および該油圧ユニットから車
体フレームに対して回動しない車体の前部位置に固定さ
れた配管用ジョイントまでの配管をそれぞれ金属パイプ
から構成し、かつ、上記ジョイントから上記前輪用のキ
ャリパの油室までの配管を可撓性ホースから構成したの
で、車体の操縦時におけるフロントフォークの円滑な回
動を許容しつつ、可撓性ホースの長さをできうるかぎり
短くして、アンチロック制動装置の作動のためのハンド
ルレバーの必要ストロークを小さくし、所定のアンチロ
ック制動機能を得るとともに、その操作感触や操作感覚
を良好なものとできる。
〔実施例〕
以下、この考案の一実施例を図面にしたがって説明す
る。
まず、電子式アンチロツク制動装置の概要について説明
する。
第1図において、1はフロントフオーク、4はスイング
アームで、このフロントフオーク1およびスイングアー
ム4は、それぞれ前輪2Aおよび後輪2Bを回転自在に支持
している。3Aおよび3Bはデイスクプレートで、それぞ
れ、前輪2Aおよび後輪2Bに固定されており、このデイス
クプレート3A,3Bにはキヤリパ5A,5Bが設けられて、周知
のデイスクブレーキ装置を構成している。なお、前輪用
のデイスクプレート3Aおよびキヤリパ5Aは、第2図のよ
うに、それぞれ一対設けられている。
6A,6Bは前輪用および後輪用のブレーキ操作用マスタシ
リンダで、これらマスタシリンダ6A,6Bのうち、前輪用
のマスタシリンダ6Aは上記フロントフォーク1の上端部
に取り付けられているとともに、後輪用のマスタシリン
ダ6Bはスイングアーム4の前端部近くに取り付けられて
おり、これらマスタシリンダ6A,6Bは、それぞれ、ハン
ドルレバー9Aおよびブレーキペダル9Bに連動して、キヤ
リパ5A,5B作動用の液圧を発生させるものである。10Aは
第1のリザーブタンク、10Bは第2のリザーブタンク
で、上記マスタシリンダ6A,6Bに油を供給するととも
に、上記マスタシリンダ6A,6Bから排出された油を貯留
するタンクである。8は油圧ユニツトで、上記第1およ
び第2のマスタシリンダ6A,6Bからの液圧が入力され、
後述するように、キヤリパ5A,5Bの液圧を調整して、ブ
レーキのアンチロツク制御を行うものである。
11Aは前輪用の車輪速センサ、11Bは後輪用の車輪速セン
サで、デイスクプレート3A,3Bに形成された溝などから
なる検知部(図示せず)を検出して、それぞれ、前輪2A
および後輪2B(第1図参照)の回転数を検知する。この
検知した車輪速度の信号n1,n2は、マイクロコンピユー
タ12に出力される。
上記マイクロコンピユータ12は、第1および第2の電子
制御装置13A,13Bを内蔵している。上記第1および第2
の電子制御装置13A,13Bは、それぞれ、車輪速度の信号n
1,n2を受けて、この信号n1,n2に基づいて車輪の加減速
度などの演算を行うことにより、ブレーキのロツク状態
を判別し、油圧ユニツト8を制御する制御信号a1,a2を
出力する。
上記油圧ユニツト8は、1つのモータMと、第1および
第2の油圧回路14A,14Bと、第1および第2のオイルザ
ーバ15A,15Bなどから構成されている。上記油圧ユニツ
ト8は、上記制御信号a1,a2により、切換弁16A,17A,16
B,17Bが切換えられるとともに、モータMが作動するも
のである。この切換および作動によつて、上記第1およ
び第2のマスタシリンダ6A,6Bの液圧がキヤリパ5A,5Bの
油室(図示せず)に直接作用したり、リザーバ15A,15B
に油が逃がされてキヤリパ5A,5Bの作動が解除された
り、あるいは、モータMを作動させて、上記演算に応じ
た液圧がキヤリパ5A,5Bに作用して、ブレーキのロツク
状態を防止しながら、車両が停止する。
つぎに、上記制動装置の配管について説明する。
上記油圧ユニツト8は、第1図のように、スイングアー
ム4のピボツト軸30の上方などの車体の中央の位置に設
けられている。
上記前輪用のマスタシリンダ6Aと油圧ユニツト8とは、
第1のゴムホースA1、第1のジヨイント20および第1の
金属パイプ7A2を介して連通している。上記第1のジヨ
イント20は、ヘツドパイプ21から後方Bに延びるロアチ
ユーブ(メインチユーブ)22に固定されて、ヘツドパイ
プ21の後方近傍に配置されている。
上記油圧ユニツト8と前輪用のキヤリパ5Aとは、一点鎖
線で示す第2の金属パイプ7A3,第2のジヨイント23およ
び二点鎖線で示す第2のゴムホース7A4を介して連通し
ている。上記第2のジョイント23は、ヘッドパイプの前
側近傍に位置して車体フレーム側の固定部材、たとえば
第3図に示すように、ヘツドパイプ21にブラケツト24を
介して固定されたカウリングステー25に固定されてい
る。
上記第2のジヨイント23を第4図に示す。この図におい
て、26A,26Bは2分割のブラケツトで、図示していない
ボルトにより、カウリングステー25を締めつけて、この
カウリングステー25に固定されている。上記第2のジヨ
イント23は、一方のブラケツト26Bに溶着されており、
第2の金属パイプ7A3から供給される液圧を、2本の第
2のゴムホース7A4に分岐させるものである。
こうして、第2図の前輪用のキヤリパ5Aとブレーキ操作
用の第1のマスタシリンダ6Aとは、上記各配管7A1…7A
4、各ジヨイント20,23および油圧ユニツト8の第1の油
圧回路14Aを介して連通している。
一方、後輪用のマスタシリンダ6Bと油圧ユニツト8と
は、第3の金属パイプ7B1を介して、連通している。ま
た、油圧ユニツト8と後輪用のキヤリパ5Bとは金属パイ
プにゴムホースを接続した配管材7B2を介して連通して
いる。こうして、後輪用のキヤリパ5Bと、ブレーキ操作
用のマスタシリンダ6Bとは、上記各配管7B1、7B2および
油圧ユニツト8の第2の油圧回路14Bを介して連通して
いる。
上記構成において、この考案は、第3図の第2のジヨイ
ント23が車体に対して回転しないカウリングステー25に
固定されているから、第1図のように、長い配管部分で
ある油圧ユニツト8から第2のジヨイント23までを、第
2の金属パイプ7A3により連通させることができる。し
たがつて、ゴムホース7A4の部分が短くなるので、ハン
ドルレバー9A(第2図)のストロークが小さくなるとと
もにアンチロツク制動装置の作動時においてブレーキレ
バーの作動感触やブレーキフイーリングがよくなる。と
くに、上記ジョイント23をカウリングステー25に固定し
たことにより、ジョイント23がハンドルの回転中心近く
に位置することになり、ハンドルの回転操作によるゴム
ホース7A4のねじれが少なくなるとともに、ゴムホース7
A4の無駄な移動量も少なくなり、遊び分も少なくなって
該ゴムホース7A4の短寸化を達成することができる。
また、この実施例では、第1のジヨイント20をロアチユ
ーブ22などの車体に対して回動しない部分に設け、この
第1のジヨイント20と油圧ユニツト8との間を第1の金
属パイプ7A2により連通させたから、一層、ゴムホース
の部分が短くなる。
一方、第2のジヨイント23から前輪用のキヤリパ5Aまで
は、第2のゴムホース7A4で連通されている。したがつ
て、キヤリパ5Aが固定されているフロントフオーク1は
回動可能である。
ところで、第3図の第2のジヨイント23は、この実施例
の場合、カウリング31を固定するカウリングステー25に
固定されているが、ヘッドパイプ21の前側近傍に位置し
て車体フレーム側に固定された部材に、固定されていれ
ばよい。たとえば、上記カウリングステー25に代えて、
ヘツドランプ32を固定するヘツドランプブラケツト33な
どに、第2のジヨイント23を固定してもよい。あるい
は、車体フレームの前部であるヘツドパイプ21などに、
第2のジヨイント23を固定してもよい。
また、この実施例では、可撓性を有するホースとして、
ゴムホースを用いているが、必ずしもゴムホースに限ら
られるものではなく、フロントフオーク1などの回動を
妨げない程度の可撓性を有するホースであればよい。
[考案の効果] 以上のように、この考案によれば、フロントフォークに
取り付けられた前輪用のブレーキ操作用マスタシリンダ
から車体フレームの中央部に配置された油圧ユニットを
経て前輪用ディスクブレーキ装置のキャリパに至るまで
の長い配管の途中で、車体フレームに対して回動しない
車体の前部位置に配管用ジョイントを固定して、マスタ
シリンダと油圧ユニットまでの配管および該油圧ユニッ
トから上記配管用ジョイントまでの配管をそれぞれ金属
パイプから構成し、かつ、上記ジョイントから上記前輪
用のキャリパの油室までの配管を可撓性ホースから構成
したので、車体の操縦時におけるフロントフォークの円
滑な回動を許容しつつ、可撓性ホースの長さをできうる
かぎり短くして、アンチロック制動装置の作動のための
ハンドルレバーの必要ストロークを小さくすることが可
能で、所定のアンチロック制動機能を得るとともに、そ
の操作感触や操作感覚を良好なものとできるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの考案の一実施例に係る自動2輪車の側面
図、第2図は電子式アンチロツク制動装置の概略構成
図、第3図は自動2輪車の前部の側面図、第4図は車体
前方の下方から見たジヨイント部分の斜視図である。 2A……前輪(車輪)、2B……後輪(車輪)、5A……前輪
用のキヤリパ、5B……(後輪用の)キヤリパ、6A,6B…
…マスタシリンダ、7A3……(第2の)の金属パイプ、7
A4……ゴムホース(可撓性を有するホース)、8……油
圧ユニツト、12……電子制御装置、21……ヘツドパイプ
(車体フレームの前部)、23……(第2の)ジヨイン
ト、25……カウリングステー(ヘッドパイプの前側近傍
に位置して車体に固定された部材)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪用ディスクブレーキ装置のキャリパ
    と、このキャリパとフロントフォークに取り付けられた
    前輪用のブレーキ操作用マスタシリンダとを連通する配
    管経路で、かつ、車体フレームの中央部に配置されて上
    記キャリパの液圧を調整してブレーキのロック状態を解
    除する油圧ユニットと、前輪の回転数を検知する車輪速
    センサと、この車輪速センサによる前輪速度の信号を受
    けて、その前輪速度に基づく演算により、前輪のブレー
    キのロック状態を判別して上記油圧ユニットを制御する
    電子制御装置とを備えた自動2輪車のアンチロック制動
    装置において、 上記車体フレームに対して回動しない車体の前部位置に
    配管用ジョイントを固定し、上記マスタシリンダと上記
    油圧ユニットとの間の一部および該油圧ユニットと上記
    ジョイントとの間をそれぞれ金属パイプで連通させると
    ともに、上記ジョイントと上記キャリパの油室とを可撓
    性ホースで連通させたことを特徴とする自動2輪車のア
    ンチロック制動装置。
JP1988092639U 1988-07-12 1988-07-12 自動2輪車のアンチロツク制動装置 Expired - Lifetime JPH0733967Y2 (ja)

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JPH0213868U JPH0213868U (ja) 1990-01-29
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS56142735A (en) * 1980-04-07 1981-11-07 Nippon Air Brake Co Ltd Antiskid control circuit
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JPS59114153A (ja) * 1982-12-20 1984-07-02 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車等のブレ−キ配管構造

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