JPH07337060A - スイッチ式リラクタンスモータのトルクリプル軽減方式 - Google Patents

スイッチ式リラクタンスモータのトルクリプル軽減方式

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JPH07337060A
JPH07337060A JP6151593A JP15159394A JPH07337060A JP H07337060 A JPH07337060 A JP H07337060A JP 6151593 A JP6151593 A JP 6151593A JP 15159394 A JP15159394 A JP 15159394A JP H07337060 A JPH07337060 A JP H07337060A
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JP
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excitation
phase
switching
torque
excitation phase
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JP6151593A
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Takayuki Sato
貴之 佐藤
Kentaro Fujibayashi
謙太郎 藤林
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Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 励磁相切替えにおけるトルクリプルを軽減す
ることができるスイッチ式リラクタンスモータのトルク
リプル軽減方式を提供する。 【構成】 スイッチ式リラクタンスモータにおいて、電
気角が励磁相切替え角に達したときにリラクタンスモー
タの励磁相を切替えるとともに、その励磁相切替え角を
モータの進行方向と逆方向に変更、あるいは、励磁電流
の値を変更して、励磁相切替え前後のトルク差を減少さ
せて、トルクリプル軽減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチ式リラクタン
スモータの制御方式に関し、特に、トルクリプルを軽減
する方式に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチ式リラクタンスモータは、ロー
タとステータに突極を設け、ステータの突極に巻回され
た巻線に電流を流すことによってステータ突極を励磁
し、該突極に生じる磁気吸引力によってロータ突極を引
き寄せ回転力を発生する可変リラクタンスモータにおい
て、励磁するコイルの切り替えをスイッチにより順次行
うものである。例えば、図13に示すリラクタンスモー
タの回転方法を説明する図において、図13の(a)に
示すロータとステータとの位置関係でA相のコイルを励
磁すると、ロータは反時計方向に回転を開始し、また、
図13の(b)に示すロータとステータとの位置関係で
B相のコイルを励磁すると、ロータは反時計方向に回転
を開始し、同様に図13の(c)に示すロータとステー
タとの位置関係でC相のコイルを励磁すると、ロータは
反時計方向に回転を開始する。また、逆に、図13の
(a)においてB相のコイルを励磁し、図13の(b)
においてC相のコイルを励磁し、(c)においてA相の
コイルを励磁すると、ロータは時計方向に回転を開始す
る。したがって、ステータ巻線に流す電流に向きに関係
なく、ロータの位置、即ちロータの電気角に応じて、通
電する巻線の相を決定する。
【0003】ステータ突極とロータ突極が対向を開始す
る位置から完全に対向するまでの間に巻線に電流を流せ
ばロータ回転方向のトルクを発生する。図14はリラク
タンスモータにおけるトルクを説明する図である。例え
ば、図14の(a)に示すようにステータ20のA相の
突極20Aとロータ21の1つの突極21aが対向を開
始する位置からA相の巻線(突極20Aに巻回された巻
線)に電流を流せばステータ20のA相の突極20Aは
ロータ突極21aを吸引し、ロータ21を図14の
(a)において反時計方向に回転させるトルクを発生す
る。そして、図14の(b)に示すようにステータ20
のA相の突極20Aとロータ突極21aが完全に対向す
る位置まで、A相に電流を流せば反時計方向のトルクが
発生する。しかし、図14の(b)に示すロータ21の
位置よりさらにロータ21が反時計方向に回転した位置
までA相に電流を流すと、逆に時計方向へのトルクを発
生する。即ち、トルクは常に磁気抵抗を減少させる方向
に発生する。そこで、図14の(a)に示すようにA相
のステータ突極20Aとロータ21の1つの突極が全く
対向しないロータ位置を電気角0度とし、ステータ突極
20Aとロータ突極が完全に対向する図14の(b)中
のロータ位置を電気角180度、次のロータ突極がステ
ータ突極20Aは全く対向しないロータ位置を電気角3
60度とすると、電気角0度から180度の間に通電す
ると反時計方向のトルクが発生し、電気角180度から
360度の間に通電すると時計方向のトルクが発生す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図9は3相リラクタン
スモータの励磁相の切替えを説明する図である。図9の
(a)はA相からB相への励磁相切替えを示し、図9の
(b)はB相からC相への励磁相切替えを示している。
図に示すように、3相のモータでA相,B相,C相の順
に励磁する場合、図9の(a)に示すようにA相励磁領
域において電気角がbまでくるとB相に切り替わり、B
相励磁領域の電気角aから励磁が行われる。B相の励磁
によりロータの回転が進みB相励磁領域の電気角bまで
くると、再び励磁相切替えが行われてC相に切り替わ
る。リラクタンスモータにおいて、この励磁相の切替え
においてトルク変動が生じる。このトルク変動を検討し
た結果、(1)励磁相切替え時のトルク差、(2)励磁
相切替え後のトルクの立ち上がり特性等が要因として判
明した。
【0005】図10は電気角と発生トルクの図である。
電気角aから電気角bの間において励磁が行われ、ある
相の励磁において電気角bに達すると、励磁相切替えが
行われて次の相の電気角aに切替わる。リラクタンスモ
ータの発生トルクは、図中の実線で示されるように電気
角に応じて変化しており、電気角aにおける発生トルク
と電気角bにおける発生トルクは異なり、励磁相切替え
前後において発生トルクにトルク差が生じる。このた
め、励磁相の切替えが行われるとトルクが急激に変化す
ることになる。このトルク差は励磁電流が大きくなるほ
ど拡大する。図10では、例えば、励磁電流が2A,4
A,及び7Aの場合のトルクを示しており、電気角aに
おける発生トルクA1〜3は電気角bにおける発生トル
クB1〜3より大きく、そのトルク差は大きな励磁電流
ほど拡大されている。また、図11は励磁相切替えと発
生トルクの時間変化を説明する図であり、図の(a)に
示すようにA相励磁からB相励磁に切替えると、励磁電
流はインダクタンスの影響によって破線で示すように時
定数を持って変化し、切替えと同時には所定のトルクを
発生することはできず、図の(b),(c)に示すよう
なトルクカーブを示し、励磁相の切替え時にトルク変動
を生じることを示している。この励磁相切替え後のトル
クの立ち上がり特性によるトルク変動は、励磁電流の大
きさによって異なり、大きな励磁電流による図11の
(c)に示すトルク変動は小さな励磁電流による図11
の(b)に示すトルク変動よりも大きくなる。
【0006】前記したリラクタンスモータにおける励磁
相の切替え時のトルク変動は、通常、ロータの慣性の影
響によって高速回転時には大きな問題とならないが、低
速回転時には振動や騒音の原因となる。例えば、リラク
タンスモータに進行方向と逆向きの負荷が印加されてい
る場合、励磁相の切替えが行われた後トルクが下がる
と、逆向きの力によっていったん前の相の励磁区間まで
押し戻されて励磁相の切替わりが行われる。この励磁相
はロータを前進させる方向のトルクを発生させ、再び励
磁相の切替えが行われる。このような動作を繰り返す
と、ロータは励磁相切替時に速度変動や回転方向の変化
が生じて、振動することになる。図12はリラクタンス
モータの振動を説明する図であり、図12の(a)に示
す各励磁相区間における印加トルクは、インダクタンス
の影響によって図12の(b)に示すようなトルク変化
となる。この場合に、ロータの負荷となる方向に外部か
らトルク(図12の(c))が印加されると、ロータの
トルクは図12の(d)のようになる。このトルクによ
るロータの位置を図12の(e)に示すと、はじめにA
相で励磁されて回転して励磁相切替え角bを通過する
と、励磁相はB相に切替えられる(図中の参照)。こ
のとき、負荷によって反対方向のトルクが加わると、ロ
ータは逆回転して励磁相切替え角bを逆方向に通過し、
励磁相はA相に切替えられる(図中の参照)。このA
相への励磁相の切替えによって、ロータは再び進行方向
に回転し、励磁相切替え角bを通過して励磁相はB相に
切替えられる(図中の参照)。同様の動作を繰り返す
とロータは振動することになる。
【0007】従来のスイッチ式リラクタンスモータにお
いては、この励磁相切替えにおけるトルク変動(以下、
トルクリプルという)については、格別対策が施されて
いなかった。
【0008】そこで、本発明は前記した従来のスイッチ
式リラクタンスモータの問題点を解決して、励磁相切替
えにおけるトルクリプルを軽減することができるスイッ
チ式リラクタンスモータのトルクリプル軽減方式を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本出願の第一発明は、ス
イッチ式リラクタンスモータにおいて、電気角が励磁相
切替え角に達したときにリラクタンスモータの励磁相を
切替えるとともに、その励磁相切替え角をモータの進行
方向と逆方向に変更して、励磁相切替え前後のトルク差
を減少させることにより、前記目的を達成するものであ
る。第一発明における励磁相切替え角の変更は、励磁相
の切替えにヒステリシス特性を付与するものであり、励
磁相切替え角をモータの進行方向と逆方向に変更して、
ロータの逆転による励磁相の切替えを防止するものであ
る。
【0010】本出願の第二発明は、スイッチ式リラクタ
ンスモータにおいて、電気角が励磁相切替え角に達した
ときにリラクタンスモータの励磁相を切替えるととも
に、励磁電流の値を変更して、励磁相切替え前後のトル
ク差を減少させることにより、前記目的を達成するもの
である。第二発明において励磁電流の値の変更は、電流
指令値を変更することによって行うことができ、また、
その励磁電流の変更の増減方向は、励磁電流の方向がロ
ータを進行方向に加速するときには励磁電流を減少さ
せ、励磁電流の方向がロータを進行方向と反対方向に減
速するときには、励磁電流を増加させることによって、
励磁相切替え前後のトルク差を減少させることができ
る。
【0011】
【作用】本出願の第一発明によれば、前記したように、
スイッチ式リラクタンスモータにおいて、電気角が励磁
相切替え角に達したときにリラクタンスモータの励磁相
を切替えるとともに、その励磁相切替え角をモータの進
行方向と逆方向に変更すると、励磁相の切替えにヒステ
リシス特性が付与されることになる。つまり、ロータが
ある励磁相で励磁されて所定の方向に回転し、ロータの
電気角が設定された励磁相切替え角を通過すると励磁相
を次の励磁相に切替える。この励磁相の切替えと同時
に、励磁相切替え角を前回の励磁相側に戻して再設定す
る。この励磁相切替え角の再設定により、ロータが反対
方向に回転しても前回の励磁相切替え角では励磁相の切
替えは行われず、切替え後の励磁相によって励磁相が続
行される。これによって、不要な励磁相切替えを阻止し
て、励磁相切替えに伴うトルクリプルを軽減することが
できる。
【0012】また、本出願の第二発明によれば、前記し
たように、スイッチ式リラクタンスモータにおいて、電
気角が励磁相切替え角に達したときにリラクタンスモー
タの励磁相を切替えるとともに、励磁電流の方向がロー
タを進行方向に加速するときには、増大するトルクを減
少させるために励磁相切替え後の励磁電流が減少するよ
うに電流指令を変更し、また、励磁電流の方向がロータ
を進行方向と反対方向に減速するときには、減少するト
ルクを増大させるために励磁電流を増加するように電流
指令を変更して、励磁相切替え前後のトルク差を減少さ
せ、これによって励磁相切替えに伴うトルクリプルを軽
減することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明する。 (本出願の第一発明の構成)はじめに、第一発明の構成
について、図1のブロック線図を用いて説明する。図1
はスイッチ式リラクタンスモータの速度ループについて
のブロック線図であり、速度指令vcmdはモータ5の
速度をロータリエンコーダ6及び速度検出の項7を介し
て得られるフィードバック速度を減算してPI補償のブ
ロック1に入力される。PI補償のブロック1から得ら
れた電流指令icmdは、PWMアンプ4から電流検出
のブロック8を介してフィードバックされる電流を減算
して、励磁相切替えのブロック2に入力される。励磁相
切替えのブロック2は、前記電流指令icmdとフィー
ドバック電流との差の電流指令を印加する励磁相の切替
えを行う。この励磁相切替えのブロック2においては、
ロータが励磁相切替え角を通過したことを検出するた
め、前記ロータリエンコーダ6及び電気角検出のブロッ
ク9をを介して得られる電気角を入力し、該電気角と励
磁相切替え角と比較を行う。そして、電気角が設定した
ある励磁相切替え角を通過したときに、励磁相の切替え
を行う。また、励磁相切替えのブロック2は、第一発明
の励磁相切替え角の変更を行うため、変更角を格納して
おり、前記励磁相切替え時に同時に励磁相切替え角を切
替え、励磁相切替えにヒステリシス特性を付与する。
【0014】この励磁相切替え角の変更を行う構成とし
て、例えば、メモリに2つの励磁相切替え角を格納して
おき、励磁相切替え前には一方の励磁相切替え角を読み
出して設定し、励磁相切替え時には該メモリから他方の
励磁相切替え角を読み出して角度変更を行う構成とする
ことができる。また、他方の励磁相切替え角から一方へ
の励磁相切替え角の復帰は、他方の励磁相切替え角への
角度変更をした後、所定のサンプル時間経過後にことが
できる。そして、励磁相切替えブロック2からの電流指
令は、電流ループゲインのブロック3を経て電圧指令と
して後、PWMアンプ4を介してモータ5に指令され
る。
【0015】(本出願の第一発明の作用)つぎに、本出
願の第一発明の作用について説明する。図2は、第一発
明のヒステリシス特性を説明する図である。図2の
(a)は、ある励磁相の電気角(0°〜180°)を示
しており、この電気角において矢印方向にロータが進行
する場合の励磁相切替え角を変更する前の励磁相切替え
角度をa及びbで示し、変更した後の励磁相切替え角度
をa’及びb’で示している。励磁相切替え角bについ
てみると、ロータの電気角が励磁相切替え角bを通過す
ると、励磁相切替えブロック2は励磁相を次の励磁相に
切替えるとともに、励磁相切替え角をbからb’に変更
する。図2の(b)において、A相についてみると、励
磁相切替え角aから励磁相切替え角bまではA相の励磁
区間であり、励磁相切替え角bを超えた電気角はB相励
磁区間である。そして、このA相でみた励磁相切替え角
bはB相における励磁相切替え角aとなっている。
【0016】ロータの電気角がの示す点で、A相励磁
区間から励磁相切替え角bを超えるとB相励磁に切替わ
り、同時にその励磁相切替え角をb’に変更する。ロー
タの電気角がB相励磁区間内のの示す点で反対方向の
トルクによって反転し、B相励磁区間から励磁相切替え
角bを超えてA相励磁区間に戻ると、このとき励磁相切
替え角をb’に変更しているため励磁相の切替えは行わ
れずB相励磁が続けられる。その後、B相励磁によるト
ルクでロータが進行方向に回転を開始し、変更した励磁
相切替え角をb’に到達する前に、A相励磁区間におけ
るの示す点で反転して、再びロータの電気角がの示
す点でA相励磁区間から励磁相切替え角bを超えB相励
磁区間に進む。このとき、励磁相切替え角をb’に変更
しているため励磁相の切替えは行われずB相励磁が続け
られる。したがって、励磁相切替え角の変更後において
は、B相の励磁区間は図2の(b)の下側に示すによう
にB相における電気角a’(A相における電気角b’)
から電気角bの区間となり、B相における電気角a(A
相における電気角b)の通過しても励磁相切替えは行わ
れない。この励磁相切替えを行わないことにより、励磁
相切替えに伴うトルクリプルを軽減することができる。
【0017】図3は、第一の発明によるリラクタンスモ
ータの振動軽減を説明する図であり、図3の(a)に示
す各励磁相区間における印加トルクは、インダクタンス
の影響によって図3の(b)に示すようなトルク変化と
なる。この場合に、ロータの負荷となる方向に外部から
トルク(図3の(c))が印加されると、ロータのトル
クは図3の(d)のようになる。このトルクの状態は前
記図12と同様である。このトルクによるロータの位置
を図3の(e)に示すと、はじめにA相で励磁されて回
転して励磁相切替え角bを通過すると、励磁相はB相に
切替えられ(図中の参照)、同時に励磁相切替え角は
b’に変更される。このとき、負荷によって反対方向の
トルクが加わると、ロータは逆回転して励磁相切替え角
bを逆方向に通過するが、励磁相切替え角はb’に変更
されているため、励磁相はB相のままである(図中の
参照)。再び、ロータの進行方向に回転を開始して、励
磁相切替え角bを通過すると、このときの励磁相切替え
角もb’であるため励磁相の切替えは行われず、B相の
励磁相を維持する(図中の参照)。これによって、ロ
ータが励磁相切替え角bを挟んで往復する振動を防ぐこ
とができ、ロータの振動を軽減することができる。
【0018】(本出願の第二発明の構成)はじめに、第
二発明の構成について、図4のブロック線図を用いて説
明する。図3はスイッチ式リラクタンスモータの速度ル
ープについてのブロック線図であり、前記図1に示す第
一発明の構成と電流指令補償のブロック10の構成を除
いてほぼ同様である。そこで、ここでは、電流指令補償
のブロック10の構成についてのみ説明し、その他の構
成については説明を省略する。電流指令補償のブロック
10は、PI補償のブロック1と励磁相切替えブロック
2との間に設けられるブロックであり、励磁相へ印加す
る電流指令値を変更するものである。このブロック10
には、ブロック1からロータの進行方向に関するデータ
と、電気角検出のブロック9からの電気角と、励磁相切
替えのブロック2から励磁相についてのデータが入力さ
れており、これらのデータに基づいて励磁相切替えのブ
ロック2に供給する励磁電流の値を変更する。
【0019】(本出願の第二発明の作用)つぎに、本出
願の第二発明の作用について説明する。図5〜図7は、
第二発明の動作を説明する図である。図5〜図7は、励
磁電流を変化させた場合のトルク値を示しており、図中
の長い破線、短い破線、及び一点鎖線は異なる励磁電流
値によるトルク値である。例えば、長い破線で示される
場合の励磁電流値をI1とし、一点鎖線で示される場合
の励磁電流値をI2とし、短い破線で示される場合の励
磁電流値をI3とする。したがって、励磁電流値I1と
励磁電流値I2と励磁電流値I3の間には、I1<I2
<I3の関係がある。また、電気角中のトルク曲線はA
相励磁とB相励磁を重ねて示している。図5に示すトル
クは、大きな励磁電流I3による励磁を行った場合のト
ルクを実線で示しており、励磁相切替え角bにおいて励
磁相切替え時のトルク値はA相のトルク曲線上ので示
される。そして、励磁相切替え後はB相のトルクとなり
そのときのトルク値はB相のトルク曲線上ので示され
る。で示されるトルク値とで示されるトルク値には
大きなトルク差があり、トルクリプルを発生することに
なる。
【0020】これに対して、第二の発明では、この励磁
相切替え時において、切替え後の励磁電流を変更してト
ルク差を減少させるものである。図6及び図7は、この
第二の発明の例を示している。図6は前記励磁電流値I
1と励磁電流値I3を用いる例であり、図7は前記励磁
電流値I1、励磁電流値I2、及び励磁電流値I3を用
いる例である。図6において、A相励磁を励磁電流I3
で行うと、励磁相切替え角bにおいて励磁相切替え時の
トルク値はA相のトルク曲線上ので示される。そし
て、励磁相切替え後に切替えるトルク曲線を励磁電流I
1のものとすると、励磁相切替え後には、長い破線で示
されるB相のトルクとなる。このときのトルク値はB相
のトルク曲線上ので示される。で示されるトルク値
は、励磁電流の減少によって小さくなる。そのため、励
磁相切替えによるトルク差は、前記図5で示したトルク
差より小さくなり、トルクリプルを軽減することができ
る。
【0021】なお、励磁電流I1によるトルク曲線から
励磁電流I3によるトルク曲線への復帰は、例えば、適
当な電気角において励磁電流を元に戻すことによって行
うことができる。図6中の及びはこの励磁電流の復
帰によるトルク変化を示している。また、図7は、前記
図6の例と同様に、励磁相切替え角において励磁電流を
変更するものであり、この場合には、励磁電流I1によ
るトルク曲線から励磁電流I2によるトルク曲線を介し
て励磁電流I3によるトルク曲線へ復帰するものであ
る。例えば、適当な電気角において、図7中の及び
によって励磁電流I1によるトルク曲線から励磁電流I
2によるトルク曲線に変更し、及びによって励磁電
流I2によるトルク曲線から励磁電流I3によるトルク
曲線に変更して励磁電流の復帰を行う。
【0022】次に、図8を用いて、励磁電流の増減方向
について説明する。図8の(a)はトルク状態を示して
おり、Sで示される区間とTで示される区間はトルクの
方向が逆であり、電流指令icmdの方向が逆となって
いる。図8の(b)の表において、例えば、進行方向が
速度指令vcmdの正の方向で電流指令icmdの方向
がその正方向を増す方向の場合には、加速する方向であ
るため、励磁相切替え時における励磁電流の変更は減少
方向として、トルク増加による速度上昇を抑える。一
方、進行方向が速度指令vcmdの正の方向で電流指令
icmdの方向がその正方向を減らす方向の場合には、
ブレーキを加える方向であるため、励磁相切替え時にお
ける励磁電流の変更は増加方向として、トルク減少を軽
減する。
【0023】また、進行方向が速度指令vcmdの負の
方向で電流指令icmdの方向がその負方向を増す方向
の場合には、加速する方向であるため、励磁相切替え時
における励磁電流の変更は減少方向として、トルク増加
による速度上昇を抑え、進行方向が速度指令vcmdの
負の方向で電流指令icmdの方向がその負方向を減ら
す方向の場合には、ブレーキを加える方向であるため、
励磁相切替え時における励磁電流の変更は増加方向とし
て、トルク減少を軽減する。なお、励磁電流の変更にお
いて、変更後の励磁電流値はその電流値を記憶してお
き、励磁相切替え時に読み出すよう構成することも、あ
るいは変更後の励磁電流値の変更率を記憶しておき、励
磁相切替え時に読み出して演算して励磁電流値を求める
よう構成することもできる。
【0024】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、励磁相切替えにおけるトルクリプルを軽減すること
ができるスイッチ式リラクタンスモータのトルクリプル
軽減方式を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明の構成するブロック線図である。
【図2】第一発明のヒステリシス特性を説明する図であ
る。
【図3】第一の発明によるリラクタンスモータの振動軽
減を説明する図である。
【図4】第二発明の構成するブロック線図である。
【図5】第二発明の動作を説明する図である。
【図6】第二発明の動作を説明する図である。
【図7】第二発明の動作を説明する図である。
【図8】第二発明の励磁電流の増減方向を説明する図で
ある。
【図9】3相リラクタンスモータの励磁相の切替えを説
明する図である。
【図10】電気角と発生トルクの図である。
【図11】励磁相切替えと発生トルクの時間変化を説明
する図である。
【図12】リラクタンスモータの振動を説明する図であ
る。
【図13】リラクタンスモータの回転方法を説明する図
である。
【図14】リラクタンスモータにおけるトルクを説明す
る図である。
【符号の説明】
1 PI補償ブロック 2 励磁相切替えブロック 3 電流ループゲインブロック 4 PWMアンプブロック 5 モータ 6 ロータリエンコーダ 7 速度検出ブロック 8 電流検出ブロック 9 電気角検出ブロック 10 電流指令補償ブロック

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチ式リラクタンスモータにおい
    て、電気角が励磁相切替え角に達したときにリラクタン
    スモータの励磁相を切替えるとともに、前記励磁相切替
    え角をモータの進行方向と逆方向に変更して、励磁相切
    替え前後のトルク差を減少させることを特徴とするスイ
    ッチ式リラクタンスモータのトルクリプル軽減方式。
  2. 【請求項2】 スイッチ式リラクタンスモータにおい
    て、電気角が励磁相切替え角に達したときにリラクタン
    スモータの励磁相を切替えるとともに、励磁電流の値を
    変更して、励磁相切替え前後のトルク差を減少させるこ
    とを特徴とするスイッチ式リラクタンスモータのトルク
    リプル軽減方式。
  3. 【請求項3】 前記励磁電流の値の変更は、電流指令値
    の変更により行う請求項2記載のスイッチ式リラクタン
    スモータのトルクリプル軽減方式。
  4. 【請求項4】 励磁電流の方向がロータを進行方向に加
    速するときには、励磁電流を減少させる請求項2,又は
    3記載のスイッチ式リラクタンスモータのトルクリプル
    軽減方式。
  5. 【請求項5】 励磁電流の方向がロータを進行方向と反
    対方向に減速するときには、励磁電流を増加させる請求
    項2,又は3記載のスイッチ式リラクタンスモータのト
    ルクリプル軽減方式。
JP6151593A 1994-06-09 1994-06-09 スイッチ式リラクタンスモータのトルクリプル軽減方式 Withdrawn JPH07337060A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000166292A (ja) * 1998-11-30 2000-06-16 Sharp Corp スイッチ式リラクタンスモータ及びその駆動回路
KR100449911B1 (ko) * 2002-03-06 2004-09-22 대한민국 스위치드 릴럭턴스 모터의 자기동조 제어에 의한 스위칭각제어방법
CN1326315C (zh) * 2005-10-11 2007-07-11 中国矿业大学 开关磁阻伺服电动机输出转矩消脉动控制方法
RU2639309C1 (ru) * 2014-08-27 2017-12-21 Чайна Юниверсити Оф Майнинг Энд Текнолоджи Способ двухуровневого подавления пульсаций крутящего момента трехфазного вентильного реактивного электродвигателя
RU2639886C1 (ru) * 2014-10-30 2017-12-25 Чайна Юниверсити Оф Майнинг Энд Текнолоджи Способ перекрестного управления в широком диапазоне скоростью вентильного реактивного электродвигателя

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