JPH0733535Y2 - 平行波付管のプーリング引留部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、平行波付管（ジャバラ管とも称される）を管
路内等に引込み布設する際に該平行波付管の先端部を引
留めるための平行波付管のプーリング引留部に関するも
のである。

［従来の技術］ 従来、波付管を管路内等に引込み布設する場合には、該
波付管の先端にキャップ状の引留具本体を被せ、締付具
で締付け固定し、該引留具本体の先端部に設けられたプ
ーリングアイ部にリードワイヤーを連結し、該リードワ
イヤーをウインチ等で引張ることにより波付管を管路内
に引込んでいた。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、このような引留め構造では、引留本体が
波付管の先端外周に被せられ、その外周を締付具で締付
けて固定するので、波付管の先端部で外径が著しく大き
くなってしまい、引込み布設の障害になる問題点があっ
た。

本考案の目的は、外径を増大をまねくことなく引留める
ことができる平行波付管のプーリング引留部を提供する
ことにある。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するための本考案の手段を説明する
と、本考案は、平行波付管をプーリングする際に該平行
波付管の先端部を引留めるための平行波付管のプーリン
グ引留部において、前記平行波付管の先端部が縦割りに
され、前記平行波付管の縦割りの先端部内には外周に平
行波付けが該平行波付管の波付けピッチに合せて施され
ている平行波付引留本体が相互の平行波付けの凹凸部分
を嵌め合せることにより嵌合され、前記平行波付引留本
体を内蔵した前記平行波付管の外周には締付具が取付け
られ、前記平行波付引留本体の先端にはプーリングアイ
部が突設されていることを特徴とする。

［作用］ 平行波付管は螺旋波付管と違って内部に引留本体をねじ
込むことができないが、このように平行波付管の先端を
縦割りにすると、外周に平行波付けを施した平行波付引
留本体を該平行波付管内に相互の平行波付けの凹凸部分
を嵌め合せる状態にして取付けることを容易に行うこと
ができる。また、平行波付引留本体を内蔵した平行波付
管の外周は締付具で締付けるので、縦割り部分が開いて
平行波付引留本体が脱出するのを防止できる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。

第１図乃至第３図は、本考案に係る平行波付管のプーリ
ング引留部の一実施例を示したものである。図示のよう
に、プラスチック製の平行波付管１には、長手方向に間
欠的な凹部1aと凸部1bからなる平行波付けが施され、且
つ先端には２つ割りとなるように縦割り部２が設けられ
ている。この平行波付管１の先端部内には、外周に長手
方向に間欠的な凹部3aと凸部3bからなる平行波付けが該
平行波付管２の波付けピッチに合せて施されている平行
波付引留本体３が、相互の平行波付けの凹凸部分を嵌め
合せる状態にして嵌合されている。このような嵌合作業
は、第１図に示すように平行波付管１の先端を、その縦
割り部２を利用して開くことにより容易に行うことがで
きる。該平行波付引留本体３の先端には、プーリングア
イ部４が突設されている。該プーリングアイ部４の基体
4aは平行波付引留本体３の軸心を貫通して後方に導出さ
れ、該平行波付引留本体３の後方に突出した部分に通線
ワイヤー引留部4bが設けられている。平行波付引留本体
３は、エポキシ樹脂等で形成され、該基体4aの外周に一
体に成形されて該基体4aと一体化されている。平行波付
引留本体３を内蔵した平行波付管１の外周には、その凹
部1a内に巻付けるようにしてバインド線よりなる締付具
５が取付けられ、該平行波付管１の縦割り部２が開かな
いようになっている。通線ワイヤー引留部4bには、平行
波付管１内に通された通線ワイヤー６の先端部が連結さ
れている。

このような平行波付管のプーリング引留部の形成は、平
行波付管１内に通線ワイヤー６を通し、該通線ワイヤー
６の先端を通線ワイヤー引留部4bに連結する。かかる状
態で、平行波付管１の先端の縦割り部２を第１図に示す
ように開き、その開き部分に平行波付引留本体３を嵌
め、相互の平行波付けの凹凸部分を凹凸が嵌り合うよう
に嵌め合せ、縦割り部２を閉じ、該平行波付引留本体３
を内蔵した平行波付管１の外周を締付具５で締付けるこ
とにより行う。

このようにすると、外径の増大をまねかずにプーリング
引留部を形成できる。締付具５としては、バインド線に
限らず、粘着テープ等のバインドテープ等も用いること
ができる。バインドテープは薄いので、平行波付管１の
外周に巻付けても、外径の増大はほとんど無視できる。

次に、このような平行波付管１をサブダクトとして管路
７内に引込み布設する場合について第４図を参照して説
明する。プーリングアイ部４には、撚返し金具８を介し
てリードワイヤー９の後端を連結する。該リードワイヤ
ー９は、予め管路７に通してあり、その先端を管路７の
反対側でウインチ等で引取ることにより、平行波付管２
を管路７内に引込み布設する。この場合、平行波付管２
の先端外周が大径になっていないので、該平行波付管２
の管路７内への引込みを容易に行うことができる。

管路７内に引込んだサブダクトとしての平行波付管１内
へ、光ケーブル等の長尺体を引込む必要が生じたときに
は、予め引込んである通線ワイヤー６の末端に該長尺体
の先端部を連結して通線ワイヤー６の先端をウインチ等
で引取ることにより、長尺体の平行波付管１内への引込
み布設を容易に行うことができる。

平行波付管１は、螺旋波付管に比べて可撓性がよいの
で、屈曲した管路７への引込みも容易に行うことができ
る。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案に係る平行波付管のプーリン
グ引留部では、平行波付管の先端を縦割りにしているの
で、外周に平行波付けを施した平行波付引留本体を該平
行波付管内に相互の波付けの凹凸部分を嵌め合せる状態
にして取付けることを容易に行うことができる。また、
平行波付引留本体を内蔵した平行波付管の外周は締付具
で締付けるので、縦割り部分が開いて平行波付引留本体
が脱出するのを防止できる。更に、本考案では、平行波
付引留本体を平行波付管内にセットしているので、引留
部での外径の増大を回避でき、引込み作業の障害になら
ない利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に係る平行波付管のプーリン
グ引留部の一実施例を示したもので、第１図は平行波付
引留本体の嵌付け過程を示す側面図、第２図及び第３図
は完成されたプーリング引留部の縦断面図及び斜視図、
第４図は平行波付管の管路に対する引込み過程を示す側
面図である。 １…平行波付管、1a…凹部、1b…凸部、２…縦割り部、
３…平行波付引留本体、3a…凹部、3b…凸部、４…プー
リングアイ部、4a…基体、4b…通線ワイヤー引留部、５
…締付具、６…通線ワイヤー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】平行波付管をプーリングする際に該平行波
   付管の先端部を引留めるための平行波付管のプーリング
   引留部において、前記平行波付管の先端部が縦割りにさ
   れ、前記平行波付管の縦割りの先端部内には外周に平行
   波付けが該平行波付管の波付けピッチに合せて施されて
   いる平行波付引留本体が相互の平行波付けの凹凸部分を
   嵌め合せることにより嵌合され、前記平行波付引留本体
   を内蔵した前記平行波付管の外周には締付具が取付けら
   れ、前記平行波付引留本体の先端にはプーリングアイ部
   が突設されていることを特徴とする平行波付管のプーリ
   ング引留部。