JPH0733514A - アルミナ基板及びこれを用いた多層基板 - Google Patents

アルミナ基板及びこれを用いた多層基板

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JPH0733514A
JPH0733514A JP5200370A JP20037093A JPH0733514A JP H0733514 A JPH0733514 A JP H0733514A JP 5200370 A JP5200370 A JP 5200370A JP 20037093 A JP20037093 A JP 20037093A JP H0733514 A JPH0733514 A JP H0733514A
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alumina
substrate
alumina substrate
thermal expansion
heat
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JP5200370A
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Makoto Koyama
誠 小山
Masahiro Sone
正浩 曽根
Akihiro Kobayashi
明広 小林
Shinji Totokawa
真志 都外川
Takenao Watanabe
武尚 渡辺
Rikiya Kamimura
力也 上村
Yoshihiko Shiraishi
芳彦 白石
Atsushi Saito
淳 斎藤
Norimasa Suzuki
規正 鈴木
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0201Thermal arrangements, e.g. for cooling, heating or preventing overheating
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4611Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
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    • H05K3/4626Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards characterised by the insulating layers or materials
    • H05K3/4629Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards characterised by the insulating layers or materials laminating inorganic sheets comprising printed circuits, e.g. green ceramic sheets

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高熱伝導率,高抗折強度を有し,低温で焼結
可能なアルミナ基板,及び該アルミナ基板を用いた優れ
た特性を有する多層基板を提供すること。 【構成】 アルミナ基板11〜16を積層した多層アル
ミナ基板1は,アルミナ含有量99.9%以上の高純度
アルミナで,かつ一次粒子が0.1μm以下の微粉アル
ミナを用いた基板である。多層アルミナ基板1の表面に
は,上記アルミナ基板の熱膨張係数よりも小さい熱膨張
係数を有する低熱膨張層2を設けることができる。ま
た,多層アルミナ基板1の表面には発熱素子31を,該
発熱素子の下の位置において多層アルミナ基板1を貫通
してなる放熱スルーホール3を設けることができる。多
層アルミナ基板1の内部には,内蔵コンデンサ41,内
蔵抵抗体42等の受動素子を内蔵させて,一体的に焼成
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,電子部品搭載用のアル
ミナ基板,並びに該アルミナ基板を用いた多層基板に関
する。
【0002】
【従来技術】従来,電子部品搭載用基板としては,アル
ミナガラス,結晶化ガラス等の低温焼成基板,及び高温
焼成アルミナ基板等が用いられている。低温焼成基板
は,1000℃以下の低温で焼成される基板である。そ
のため,低温焼成基板の内部には,コンデンサ,抵抗体
等の受動素子を内蔵させて,一体焼成することができ
る。また,焼成エネルギー費の削減が可能である。
【0003】また,上記低温焼成基板は,ガラスの種類
・量等を調整することにより,熱膨張係数を低くできる
ことから,大きなサイズのICベアチップを実装するこ
とができる。一方,高温焼成アルミナ基板は,上記低温
焼成基板と比べて,熱伝導率が大きいこと,及び抗折強
度が大きいという利点を有している。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記低温焼成
基板は,上記のような利点を有する反面,高温焼成アル
ミナ基板と比べて,熱伝導率及び抗折強度が低いという
問題がある。一方,高温焼成アルミナ基板は,低温焼成
基板と比べて,焼成温度が1600℃以上と高いため,
焼成エネルギー費用が高い。
【0005】また,コンデンサとして優れた特性を有す
るチタン酸バリウム系又は鉛ペロブスカイト系材料は,
焼結温度が1200〜1400℃である。そのため,上
記高温焼成アルミナ基板の内部に,上記のコンデンサを
内蔵させて,焼成することができない。また,上記コン
デンサと同様の理由から,高温焼成アルミナ基板の内部
に,特性の優れた抵抗体を内蔵させることもできない。
【0006】更に,高温焼成アルミナ基板は,熱膨張係
数が高いため,あまり大きなサイズのICベアチップを
実装することができない。本発明はかかる従来の問題点
に鑑み,高熱伝導率,高抗折強度を有し,低温で焼結可
能なアルミナ基板,及び該アルミナ基板を用いた多層基
板を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は,アルミナ原料のグリーン
シートを焼成してなるアルミナ基板において,上記アル
ミナ原料は,アルミナ含有量が99.9%以上の高純度
アルミナで,かつ一次粒子が0.1μm以下の微粉アル
ミナを用いていることを特徴とするアルミナ基板にあ
る。
【0008】本発明において最も注目すべきことは,ア
ルミナ基板に用いられるアルミナ原料が,上記高純度ア
ルミナで,かつ上記微粉アルミナであるということであ
る。上記アルミナ原料中のアルミナ含有量が,99.9
%未満の場合には,熱伝導率(図3参照),抗折強度
(図4参照),及び引っ張り強度(図5参照)が低下す
る。また,上記微粉アルミナの一次粒子の大きさは,絶
対粒径で0.1μm以下である。0.1μmを越える場
合には,アルミナ基板の焼結温度が高くなる(図6参
照)。
【0009】次に,上記アルミナ基板の表面には,該ア
ルミナ基板の熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有す
る低熱膨張層を設けることができる。上記低熱膨張層と
しては,ガラスセラミック,結晶化ガラス等の熱膨張係
数の低い材料を用いる。これにより,冷熱サイクル時に
おける搭載部品との熱膨張,熱収縮差が極めて少なくな
り,搭載部品との接合信頼性が向上する。
【0010】上記低熱膨張層の上には,ICベアチップ
等の機能チップを搭載することができる。特に,上記低
熱膨張層はICベアチップとの熱膨張,収縮差が小さい
ため,寸法の大きいICベアチップでも上記低熱膨張層
の上に搭載することができる。上記低熱膨張層は,冷熱
サイクル時の部品の接合信頼性が要求される部分,例え
ば寸法の大きいICベアチップを搭載する部分だけに形
成することができる。また,上記低熱膨張層は,アルミ
ナ基板の表面全体に形成されていてもよい。この場合に
は,アルミナ基板全体について搭載部品との接合信頼性
を向上させることができる。
【0011】また,上記アルミナ基板の表面には発熱素
子を設け,かつ該発熱素子の下の位置において上記アル
ミナ基板を貫通してなる放熱スルーホールを設けること
ができる。上記放熱スルーホールは,アルミナ基板を貫
通するホールである。該放熱スルーホールは,その内部
に高熱伝導材が充填されていることが好ましい。また,
スルーホールの内壁に導電性メッキが施されていても良
い。これにより,放熱スルーホールの放熱性を向上させ
ることができる。上記発熱素子としては,例えば,パワ
ートランジスタ等がある。
【0012】また,上記アルミナ基板を用いた多層基板
としては,複数枚のアルミナ基板と,該アルミナ基板の
内部に内蔵された受動素子とを有する多層基板におい
て,上記アルミナ基板は,アルミナ原料のグリーンシー
トを焼成してなる基板であって,上記アルミナ原料は,
アルミナ含有量が99.9%以上の高純度アルミナで,
かつ一次粒子が0.1μm以下の微粉アルミナを用いて
いることを特徴とする多層基板がある。
【0013】上記受動素子としては,コンデンサ,抵抗
体等がある。かかる受動素子材料は,1300℃で焼成
可能なコンデンサ材料,抵抗体材料等を用いることが特
性上好ましい。。上記コンデンサ材料としては,チタン
酸バリウム系,鉛ペロブスカイト系等の優れたコンデン
サ特性を有する材料がある。また,上記抵抗体材料とし
ては,ホウ化物,タングステン化合物等の優れた抵抗特
性を有する材料がある。また,上記多層基板には,上記
低熱膨張層,更には上記発熱素子及び放熱スルーホール
を設けることができる。
【0014】次に,上記アルミナ基板の製造方法につい
て説明する。まず,上記アルミナ原料を,分散剤,結合
剤,可塑剤,及び溶剤等と共に,混練し,脱胞処理を行
い,スラリー状とする。次に,上記アルミナ原料のスラ
リーをシート状に成形し,1又は2枚以上のグリーンシ
ートを得る。2枚以上のグリーンシートの場合には,こ
れらのグリーンシートを積層し,熱圧着する。次に,上
記1枚又は積層状態のグリーンシートを,1400℃以
下の温度で焼成する。
【0015】
【作用及び効果】本発明のアルミナ基板は,アルミナ含
有量が99.9%以上の高純度の微粉アルミナである。
そのため,アルミナ基板は,熱伝導性が良く(図3参
照),抗折強度が高い(図4参照)。また,上記微粉ア
ルミナの一次粒子の大きさは,0.1μm以下である。
そのため,焼成時の密度が1300℃程度で飽和となる
(図6参照)。それ故,上記アルミナ原料は,1300
℃以下の焼成温度で焼結できる。従って,従来と比べて
焼成温度の低温化を図ることができ,その分の焼成エネ
ルギー費及び設備費の低減が可能となる。
【0016】次に,上記アルミナ基板の表面に,上記ア
ルミナ基板の熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有す
る低熱膨張層を設けた場合には,部品と基板との熱膨張
差が小さくなり,部品の接合信頼性が向上できる。従っ
て,本発明の多層基板の上には,ICベアチップ等のサ
イズの大きな部品も実装することができる。
【0017】また,上記アルミナ基板の表面に発熱素子
を設け,かつ該発熱素子の下において上記アルミナ基板
を貫通する放熱スルーホールを設けた場合には,該放熱
スルーホールは,発熱素子から生じた熱を外方に素早く
放散させる。そのため,本発明の多層基板によれば,発
熱素子から発する熱を,放熱スルーホールにより効率良
く放熱することができる。
【0018】また,上記複数枚のアルミナ基板を用いた
多層基板は,その内部に,コンデンサ,抵抗体等の受動
素子を内蔵させて,アルミナ基板と一体的に焼成してい
る。上記アルミナ基板は,上記のごとく1300℃以下
の低温で焼成することができる。そのため,アルミナ基
板に内蔵する受動素子に対して焼成温度の影響が少な
く,その材料の選択範囲が広がる。
【0019】それ故,従来の高温焼成では使用できなか
ったチタン酸バリウム系(BaTiO3 ),鉛ペロブス
カイト系等の優れたコンデンサ特性を有するコンデンサ
材料を内蔵させて,アルミナ基板と一体的に焼成するこ
とができる。また,ホウ化物,タングステン化合物等の
優れた抵抗特性を有する抵抗体材料を内蔵させて,アル
ミナ基板と一体的に焼成することができる。従って,本
発明の多層基板によれば,優れた受動素子特性を有する
受動素子材料を内蔵することができる。
【0020】以上のごとく,本発明によれば,高熱伝導
率,高抗折強度を有し,低温で焼結可能なアルミナ基
板,及び該アルミナ基板を用いた優れた特性を有する多
層基板を提供することができる。
【0021】
【実施例】
実施例1 本発明の多層基板について,図1,図2を用いて説明す
る。本例の多層基板は,図1に示すごとく,複数のアル
ミナ基板11〜16を積層してなる多層配線基板10で
ある。各アルミナ基板の間には,内蔵コンデンサ41,
内蔵抵抗体42,及びこれらを電気的に接続する配線パ
ターン61が形成されている。
【0022】また,多層配線基板10の表側面は,図
1,図2に示すごとく,部分的に形成された低熱膨張層
2と,パッド62,63,64とを有している。上記低
熱膨張層2の上には,上記パッド62が形成されてい
る。該パッド62の上にはICベアチップ21が搭載さ
れている。
【0023】上記パッド63は,ワイヤー60を介し
て,発熱素子31と電気的に接続している。上記パッド
64の上には,チップコンデンサ5が搭載されている。
上記ICベアチップ21及びチップコンデンサ5は,半
田7により,パッド62,64の上に固定されている。
【0024】多層配線基板10の内部には,放熱スルー
ホール3と内蔵コンデンサ41と内蔵抵抗体42と配線
パターン61とビアホール65とが設けられている。上
記放熱スルーホール3は,上記発熱素子31の下の位置
においてアルミナ基板11〜16を貫通して形成されて
いる。放熱スルーホール3の内部には,配線パターン6
1と同じ材料の導電材が充填されている。
【0025】上記内蔵コンデンサ41は,優れたコンデ
ンサ特性を有し,かつ1300℃以下で焼成可能な,チ
タン酸バリウム系(BaTiO3 )又は鉛ペロブスカイ
ト系のコンデンサ材料よりなる。上記内蔵抵抗体42
は,優れた抵抗体特性を有し,かつ1300℃以下で焼
成可能な,ホウ化物又はタングステン化合物の抵抗体材
料よりなる。上記内蔵コンデンサ41及び内蔵抵抗体4
2は,配線パターン61及びビアホール65により,上
記ICベアチップ21,発熱素子31,チップコンデン
サ5,及び外部抵抗体421と電気的に接続している。
【0026】多層配線基板10の裏側面は,外部抵抗体
421と接続した配線パターン68と,ビアホール65
及び放熱スルーホール3のランド66,67,更に内蔵
コンデンサ41のランド66とを有している。また,上
記多層配線基板10の裏側面及び外部抵抗体421の表
面は,薄い保護ガラス91により被覆されている。更
に,保護ガラス91の表面には,絶縁接着層92を介し
て,ヒートシンク93が接合されている。
【0027】次に,上記多層配線基板の製造方法につい
て説明する。まず,アルミナ原料100重量部に対し,
分散剤(ポリエチレングリコール)と結合剤(ポリビニ
ルブチラール)と可塑剤(ジブチルフタレート)とを合
わせた9.5重量部,及び溶剤(2─ブタノール等)5
6重量部を加える。次いで,これらをアルミナ基板と同
質の高純度アルミナボールを用い,ポットミル内におい
て20時間混練し,脱気胞を行い,スラリーを作製す
る。上記アルミナ原料は,1次粒子の大きさが絶対粒径
で0.1μmであり,かつ,アルミナ含有率99.99
%のアルミナ微粉(大明化学製 TM−DAR)であ
る。
【0028】次に,上記スラリーを用いて,シート状に
成形し,グリーンシートを作製する。そのグリーンシー
トにビアホール及び放熱スルーホールを穿設し,これら
の内部に導電材を充填する。次いで,上記グリーンシー
トの表面に,導電ペースト,コンデンサペースト,抵抗
体ペーストをスクリーン印刷し,乾燥する。次いで,上
記グリーンシートを6枚積層し,熱圧着後,1300℃
で焼成し,グリーンシートを焼結させる。次に,焼結し
た多層シートの表側面及び裏側面には,低熱膨張材料,
導電ペースト,及び抵抗体ペースト,保護ガラス材料を
印刷・乾燥・焼成により形成する。
【0029】これにより,アルミナ基板11〜16より
なる多層アルミナ基板1と,該多層アルミナ基板1の内
部に形成された内蔵コンデンサ41,内蔵抵抗体42,
配線パターン61,及びビアホール65と,多層アルミ
ナ基板1の表側面,裏側面に形成された低熱膨張層2,
パッド62〜64,ランド66,67,外部抵抗体42
1,及び保護ガラス91とが得られる。
【0030】次に,上記パッド62,64の上に,半田
7を用いてICベアチップ21及びチップコンデンサ5
を固定する。また,上記多層アルミナ基板1の表側面に
おける放熱スルーホール3の上に,発熱素子31を搭載
し,該発熱素子31とパッド63とをワイヤー60によ
り接続する。また,上記保護ガラス91の表面全体に絶
縁接着層92を塗布して,ヒートシンク93を接着す
る。これにより,上記多層配線基板10が得られる。
【0031】次に,本例の作用効果について説明する。
本例のアルミナ基板11〜16は,上記アルミナ原料よ
りなるグリーンシートを1300℃以下の低温で焼結し
て得られた基板である。そのため,1600℃で焼成す
る従来の高温焼成アルミナ基板に比べ,高い熱伝導率と
高い抗折強度とを有するものであった。また,焼成温度
が低く,焼成エネルギー費及び設備費を低く抑えること
ができる。また,低熱膨張層2は,冷熱サイクル時の膨
張,収縮が僅かである。そのため,上記低熱膨張層2の
上には,サイズの大きいICベアチップ21を搭載する
ことができる。
【0032】また,放熱スルーホール3は放熱性が良い
ため,発熱素子31から発する熱を効率良く放熱するこ
とができる。また,多層アルミナ基板1は,上記のごと
く1300℃以下の低温で焼成することができる。その
ため,多層アルミナ基板1に内蔵する内蔵コンデンサ4
1及び内蔵抵抗体42の材料に対して焼成温度の影響が
少なく,その選択範囲が広がる。
【0033】それ故,従来,焼成温度が高温のためアル
ミナ基板11〜16と一体的に焼成することが不可能で
あった優れたコンデンサ特性,抵抗特性を有する材料を
用いることができ,内蔵コンデンサ41及び内蔵抵抗体
42の特性を向上させることができる。
【0034】実施例2 本例においては,上記実施例1のアルミナ基板のアルミ
ナ純度と熱伝導率との関係を測定した。その結果は図3
に示した。同図から,アルミナ純度が高くなるに従っ
て,アルミナ基板の熱伝導率が大きくなることがわか
る。
【0035】また,従来の高温焼成アルミナ基板ではア
ルミナ含有率が90〜92%程度のアルミナ原料を用い
ていた。上記の図より,その熱伝導率は15W/m・K
程度である。これに対し,アルミナ含有率が99.9%
以上のアルミナ原料を用いれば,30W/m・K以上と
上記高温焼成アルミナ基板の2倍以上の熱伝導率が得ら
れることがわかる。
【0036】実施例3 本例においては,上記実施例1のアルミナ基板のアルミ
ナ純度と曲げ強度及び引っ張り強さとの関係を測定し
た。アルミナ純度と曲げ強度との関係は,図4に示し
た。アルミナ純度と引張り強さとの関係は,図5に示し
た。
【0037】両図から,アルミナ純度が高くなるに従っ
て,アルミナ基板の曲げ強度及び引張り強さが増大する
ことがわかる。このことから,高純度のアルミナ原料を
用いることにより,抗折強度及び引っ張り強さに優れた
アルミナ基板を作製できることがわかる。
【0038】実施例4 本例においては,高純度のアルミナを含む上記実施例1
のアルミナ基板の焼成温度と焼成密度との関係を測定し
た。上記高純度アルミナのアルミナ含有量は,99.9
9%である。その結果を図6に示した。同図から,微粉
アルミナの一次粒子が小さい程,低温で焼成密度が飽和
することがわかる。
【0039】また,同程度の純度であるアルミナ原料で
あっても,一次粒子が0.3μmと大きい場合は,焼成
温度が1600℃まで焼成密度が大きくなるのに対し,
1次粒子0.1μmの微粉アルミナの場合には,130
0℃で焼成密度が飽和となる。このことから,高純度ア
ルミナで,1次粒子の大きさが0.1μm以下の微粉ア
ルミナを用いたグリーンシートは,1300℃以下で焼
成できることがわかる。
【0040】即ち,従来の高温焼成アルミナ基板は16
00℃で焼成していたのに対し,本発明のアルミナ基板
は,1300℃で焼成することができる。従って,従来
と比べて少なくとも300℃の低温化を図ることがで
き,その分の焼成エネルギー費及び設備費の低減が可能
となる。
【0041】ここで,高純度或いは微粉アルミナを用い
た他社例について比較検討する。まず,公知の高アルミ
ナ質セラミックス(特開昭55─27841号公報)で
は,純度99.5%以上の高純度アルミナを用いてい
る。そのため,上記セラミックスは,アルミナ含有率が
90%程度のセラミックスと比較して,約2倍の熱伝導
率を有している。
【0042】しかし,上記公知のセラミックスは,本発
明の上記特定の高純度アルミナ及び微粉アルミナを用い
ていないため,焼成温度が1450〜1700℃と高
い。そのため,コンデンサ特性に優れるチタン酸バリウ
ム系,鉛ペロブスカイト系のコンデンサを内蔵させて,
一体的に焼成することができない。この点について,本
発明のアルミナ基板においては,高純度でかつ微粉のア
ルミナを用いているため,上記図6よりも明らかなよう
に,1300℃以下の低温で焼成可能である。
【0043】次に,公知の半導体装置(特開平4─69
957号公報)では,純度99.9%の高純度アルミナ
を用いることにより,強度を向上させて,半導体パッケ
ージの薄型化を行っている。しかし,この装置では,本
発明の特定の上記微粉アルミナの規定はなく,高純度で
かつ微粉アルミナを用いた当該発明とは異なる。また,
上記高純度アルミナ基板は,半導体パッケージ及びチッ
プを搭載するための基板として用いられている点におい
て,多層配線基板として用いた本発明のアルミナ基板と
は異なる。
【0044】更に,公知のセラミックス基板(特開平4
─280656号公報)では,純度99.99%以上で
1次粒径0.2μm以下のアルミナ原料を用いている。
しかし,この場合は,基板表面の平滑化を目的とし,純
度・粒径の規定のない既焼成のアルミナ多層基板の表面
のみに,このアルミナ原料からなるアルミナ層を形成す
るものである。このような形態では,基板全体の高熱伝
導・高強度化はできない。この点について,本発明のア
ルミナ基板においては,基板全体に上記特定の高純度,
微粉アルミナを用いているため,熱伝導性及び強度に優
れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の多層配線基板の断面図。
【図2】実施例1の多層配線基板に搭載したICベアチ
ップ付近の断面図。
【図3】実施例2における,アルミナ純度と熱伝導率と
の関係を示すグラフ。
【図4】実施例3における,アルミナ純度と曲げ強度と
の関係を示すグラフ。
【図5】実施例3における,アルミナ純度と引張り強さ
との関係を示すグラフ。
【図6】実施例4における,アルミナ基板の焼成温度と
焼成密度との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1...多層アルミナ基板, 10...多層配線基板, 11〜16...アルミナ基板, 2...低熱膨張層, 21...ICベアチップ, 3...放熱スルーホール, 31...発熱素子, 41...内蔵コンデンサ, 42...内蔵抵抗体, 61,68...配線パターン, 62〜64...パッド, 65...ビアホール, 66,67...ランド, 91...保護ガラス, 92...絶縁接着層, 93...ヒートシンク,
フロントページの続き (72)発明者 都外川 真志 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 渡辺 武尚 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 上村 力也 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 白石 芳彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 斎藤 淳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 鈴木 規正 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ原料のグリーンシートを焼成し
    てなるアルミナ基板において,上記アルミナ原料は,ア
    ルミナ含有量が99.9%以上の高純度アルミナで,か
    つ一次粒子が0.1μm以下の微粉アルミナを用いてい
    ることを特徴とするアルミナ基板。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記アルミナ基板
    は,その表面に,該アルミナ基板の熱膨張係数よりも小
    さい熱膨張係数を有する低熱膨張層を設けていることを
    特徴とするアルミナ基板。
  3. 【請求項3】 請求項1において,上記アルミナ基板
    は,その表面には発熱素子を設けてなり,かつ該発熱素
    子の下の位置において上記アルミナ基板を貫通してなる
    放熱スルーホールを有していることを特徴とするアルミ
    ナ基板。
  4. 【請求項4】 複数枚のアルミナ基板と,該アルミナ基
    板の内部に内蔵された受動素子とを有する多層基板にお
    いて,上記アルミナ基板は,アルミナ原料のグリーンシ
    ートを焼成してなる基板であって,上記アルミナ原料
    は,アルミナ含有量が99.9%以上の高純度アルミナ
    で,かつ一次粒子が0.1μm以下の微粉アルミナを用
    いていることを特徴とする多層基板。
  5. 【請求項5】 請求項4において,上記受動素子は,コ
    ンデンサ,抵抗体のグループから選ばれた1種又は2種
    であることを特徴とする多層基板。
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