JPH0733489A - 超速硬性リン酸カルシウムセメントの製造方法 - Google Patents

超速硬性リン酸カルシウムセメントの製造方法

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JPH0733489A
JPH0733489A JP5178051A JP17805193A JPH0733489A JP H0733489 A JPH0733489 A JP H0733489A JP 5178051 A JP5178051 A JP 5178051A JP 17805193 A JP17805193 A JP 17805193A JP H0733489 A JPH0733489 A JP H0733489A
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cement
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昌弘 平野
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啓泰 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 リン酸カルシウムセメントを硬化させた後、
粉砕して得られる再粉砕粉0.3〜10重量%をリン酸
カルシウムセメント粉剤中に混合し、次いで該混合粉を
すり合わせながら磨砕混合することを特徴とする超速硬
性リン酸カルシウムセメントの製造方法。 【効果】 本発明の超速硬性リン酸カルシウムセメント
の製造方法は、再粉砕粉を混合した後、混合粉全体をす
り合わせながら磨砕混合するため、再粉砕粉の核として
の作用が最大限に発揮され、少ない添加量で十分な強度
等を得ることができる。また添加量を変えることにより
硬化時間を調節し、超速硬性に短縮することができるの
で、歯科用裏層剤、間接覆髄等として利用可能である。
更に、一度硬化させたリン酸カルシウムセメントを再利
用できるので安価なリン酸カルシウムセメントを提供す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医科歯科用セメントと
して有用な超速硬性リン酸カルシウムセメントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、単に水と練和するだけで、37
℃、湿度100%の条件下で短時間で硬化する水硬性リ
ン酸カルシウムセメントが知られている(特開昭64−
37445号公報、「FCレポート」vol.6(19
88)、p475〜480)。該水硬性リン酸カルシウ
ムセメントは、硬化の前後におけるpH値の変動がなく
中性域を維持するため、生体刺激性がなく、医科歯科用
セメントとして有用であるが、実用上十分な強度が得ら
れず、硬化時間がやや長いという問題がある。特に歯科
用セメントとして利用するためには硬化時間が5分未満
であることが要求されるため、前記水硬性リン酸カルシ
ウムセメントを歯科用裏層剤、間接覆髄剤等に利用する
のは不可能である。また硬化時間を短縮させるために
は、練和時の粉/液比を大きくしてより固めに練るとい
う方法も知られているが、流動性を失うという問題があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生体
刺激性がなく作業性も実用的であり、かつ硬化時間が極
めて短い超速硬性リン酸カルシウムセメントの製造方法
を提供することである。
【0004】本発明の別の目的は、高強度であって、一
度硬化させたセメントを有効に再利用することのでき
る、安価な超速硬性リン酸カルシウムの製造方法を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、リン酸
カルシウムセメントを硬化させた後、粉砕して得られる
再粉砕粉0.3〜10重量%をリン酸カルシウムセメン
ト粉剤中に混合し、次いで該混合粉をすり合わせながら
磨砕混合することを特徴とする超速硬性リン酸カルシウ
ムセメントの製造方法が提供される。
【0006】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0007】本発明の超速硬性リン酸カルシウムセメン
トの製造方法では、まずリン酸カルシウムを硬化させた
後、粉砕して得られる特定量の再粉砕粉をリン酸カルシ
ウムセメント粉剤中に混合する。
【0008】本発明で使用されるリン酸カルシウムセメ
ントは、α型第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシ
ウム等を主成分とするセメントが好ましく、具体的に
は、α型第3リン酸カルシウム又は第4リン酸カルシウ
ム単体及びこれらの混合物、α型第3リン酸カルシウム
と第2リン酸カルシウム及び/又は第1リン酸カルシウ
ムとの混合物、第4リン酸カルシウムと第2リン酸カル
シウム及び/又は第1リン酸カルシウムとの混合物等を
好ましく挙げることができる。またリン酸カルシウムセ
メントを硬化させた後粉砕して得られる再粉砕粉は必ず
しも主成分のセメントと同一のものである必要はなく、
通常考えられるリン酸カルシウムセメントの中から選ん
だ任意のもので良い。更にまた再粉砕粉は1度硬化した
ものであるが、空気中で硬化したもの、水中で硬化した
もの、どちらでも使用可能である。再粉砕粉の粒度は1
50μm以下、望ましくは20〜100μmであること
が好ましい。150μmを越えるとセメントペーストの
流動性を阻害する傾向があるので好ましくない。一方比
表面積は10〜50m2/gであることが望ましい。該
粉砕粉を少量でもリン酸カルシウムセメントへ添加した
場合、表面の微細結晶が反応の核として作用し、セメン
トの硬化時間を大幅に短縮することができる。該粉砕粉
の含有量は、粉剤全体の0.3〜10重量%、好ましく
は0.5〜5重量%にて使用する。0.3重量%未満で
は所望の効果は十分発揮されず、10重量%を越えると
再粉砕粉の量が多すぎてセメント硬化体の強度が低下す
るので使用できない。
【0009】前記再粉砕粉と前記リン酸カルシウムとの
混合方法としては、特に限定されるものではないが、例
えばシェーカーミキサー等を用いて10〜30分間混合
することにより容易に行うことができる。
【0010】次いで、本発明の製造方法では、得られた
混合粉全体をすり合わせながら磨砕混合することによ
り、本発明の超速硬性リン酸カルシウムセメントを調製
することができる。
【0011】前記すり合わせながら行う磨砕混合は、例
えば擂潰機等を用いて20〜60分間混合することによ
り容易に行うことができ、得られた混合粉を磨砕混合す
ることにより、添加した再粉砕粉が未反応粉の表面にす
り込まれるため、一種の表面改質がなされ、核としての
再粉砕粉の作用が最大限に発揮される。また核としての
再粉砕粉の量を調整することにより、硬化体の強度を調
整することができ、更には硬化時間を調整することもで
き、例えば硬化時間を3分間程度と極めて短縮できるの
で、従来では不可能だった歯科用裏層剤や間接覆髄剤等
へ利用することができる。
【0012】
【発明の効果】本発明の超速硬性リン酸カルシウムセメ
ントの製造方法は、再粉砕粉を混合した後、混合粉全体
をすり合わせながら磨砕混合するため、再粉砕粉の核と
しての作用が最大限に発揮され、少ない添加量で十分な
強度等を得ることができる。また添加量を変えることに
より硬化時間を調節し、超速硬性に短縮することができ
るので、歯科用裏層剤、間接覆髄等として利用可能であ
る。更に、一度硬化させたリン酸カルシウムセメントを
再利用できるので安価なリン酸カルシウムセメントを提
供することができる。
【0013】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0014】
【合成例1】 α型第3リン酸カルシウムの合成 高純度水酸化カルシウム((株)カルシード社製)3モ
ルを水10リットルに懸濁させ、これにリン酸2モルを
水で希釈して40重量%水溶液としたものを徐々に撹拌
滴下終了後、1日放置(室温)し、乾燥機(ヤマト科学
社製、商品名「DV61型」)にて110℃、24時間
乾燥させた。この凝集塊を1400℃、3時間焼成した
(モトヤマ社製、商品名「スーパーバーン」)。最後に
擂潰機((株)石川工場社製、商品名「かくはん擂潰機
たて型20号」)で粉砕し88μmのふるいを通過させ
た。
【0015】
【合成例2】 第4リン酸カルシウムの合成 水酸化カルシウムの量を4モル、リン酸の量を2モル用
い、乾燥した凝集塊を1000℃で3時間仮焼し、取り
出して粉砕後、更に1400℃で3時間焼成した以外は
合成例1と同様に操作し、最後に88μmのふるいを通
過させた。
【0016】
【実施例1】合成例1にて得られたα型第3リン酸カル
シウム及び第2リン酸カルシウム2水和物(和光純薬工
業社製、特級)を重量比で95:5となるように混合し
てセメント粉を得た。得られたセメント粉と水とを、セ
メント粉:水=100:40(重量部)の混練比で練
和、硬化させ、空気中で24時間放置して自然乾燥させ
た後、擂潰機((株)石川工場社製、商品名「かくはん
擂潰機たて型20号」)で粉砕し、150μmのふるい
を通過させた。次いで、得られた再粉砕粉を前述のセメ
ント粉と同様なセメント粉に、粉剤全量に対し、それぞ
れ0、0.3、0.5、2、5、10及び15重量%添
加し、0.3〜15重量%添加物については、更に擂潰
機で30分ずつ磨砕混合した。この際再粉砕粉の添加量
が0及び15重量%のものは比較のためのものである。
【0017】次に最終的に得られたセメント粉100重
量部に対し表1に示す硬化液を加え、JIS T 66
02に準じて硬化時間を測定した。また硬化体(直径7
mmφ、高さ14mm)を生理食塩水中に7日間浸漬後
取り出し、JIS R 1608に準じて圧縮強度を測
定した。試験機はインストロン社製万能試験機、商品名
「1125型」を用いた。結果を表2に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【比較例1】再粉砕粉添加後の磨砕混合を省略した以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
【0021】
【表3】
【0022】
【実施例2】合成例2にて得られた第4リン酸カルシウ
ム及び実施例1で使用した第2リン酸カルシウム2水和
物を重量比で70:30となるように混合した以外は、
実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0023】
【表4】
【0024】
【比較例2】再粉砕物を添加後の磨砕混合を省略した以
外は、実施例2と同様に行った。結果を表5に示す。
【0025】
【表5】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸カルシウムセメントを硬化させた
    後、粉砕して得られる再粉砕粉0.3〜10重量%をリ
    ン酸カルシウムセメント粉剤中に混合し、次いで該混合
    粉をすり合わせながら磨砕混合することを特徴とする超
    速硬性リン酸カルシウムセメントの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002000565A1 (fr) * 2000-06-26 2002-01-03 Mitsubishi Materials Corporation Ciment en phosphate de calcium
WO2002006179A1 (fr) * 2000-07-19 2002-01-24 Mitsubishi Materials Corporation Ciment a base de phosphate de calcium
WO2002068357A1 (fr) * 2001-02-28 2002-09-06 Mitsubishi Materials Corporation Ciment de phosphate de calcium
WO2002068358A1 (fr) * 2001-02-28 2002-09-06 Mitsubishi Materials Corporation Ciment a base de phosphate de calcium

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WO2002068358A1 (fr) * 2001-02-28 2002-09-06 Mitsubishi Materials Corporation Ciment a base de phosphate de calcium

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