JPH0733374Y2 - シール鉛蓄電池 - Google Patents

シール鉛蓄電池

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JPH0733374Y2
JPH0733374Y2 JP1989010497U JP1049789U JPH0733374Y2 JP H0733374 Y2 JPH0733374 Y2 JP H0733374Y2 JP 1989010497 U JP1989010497 U JP 1989010497U JP 1049789 U JP1049789 U JP 1049789U JP H0733374 Y2 JPH0733374 Y2 JP H0733374Y2
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JP
Japan
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electrode plate
active material
total
acid battery
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JP1989010497U
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康司 松村
慎治 斉藤
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はシール鉛蓄電池に関し、特にそのエネルギ密度
を高めるための極板の改良に関するものである。
[従来技術] 従来のシール鉛蓄電池は、鋳造格子体又はエキスパンド
格子体に酸化鉛を主成分とする活物質ペーストを充填し
て後、熟成及び化成を行なった極板を使用していた。か
かる極板を用いた従来のシール鉛蓄電池の容量は、特に
低率放電では電解液の量の多少に支配されている。具体
的には、活物質利用率は30〜35%であるのに対して、電
解液利用率は90%以上となっている。
[考案が解決しようとする課題] 上記のように、従来のシール鉛蓄電池は、保有する活物
質と電解液の利用率のバランスが悪い状態になってお
り、電解液に比し活物質が十分に利用されておらず、エ
ネルギ密度の低い電池となっている。
そこで、これを改善するために、従来の前記極板構造の
電池で電解液量を増加させる手段として、まず第1に考
えられることは、活物質の量を利用率が50〜60%程度に
なるまで減らし、その分、電解液を増量することであ
る。しかし、この手段は結局は活物質の多孔度を増加さ
せるものであり、度が過ぎると活物質の粒子同士の結合
が悪くなって寿命性能が劣ることになる。第2に考えら
れることは、格子体の容積を減らして電解液量を増加さ
せることであるが、鋳造格子体やエキスパンド格子体で
格子容量をあまり減少させると、極板の機械的強度が低
下するという難点がある。
請求項1の考案の目的は、極板の機械的強度や電池の寿
命性能を低下させることなく、エネルギ密度を向上させ
たシール鉛蓄電池を提案することにある。
請求項2の考案の目的は、極板内に電解液を良好に保有
させて、エネルギ密度を向上させたシール鉛蓄電池を提
案することにある。
[課題を解決するための手段] 請求項1の考案では、鉛又は鉛合金からなる発泡構造を
有するシート状集電体の活物質充填孔に活物質を充填含
浸してなる極板を用いる。そして極板における集電体の
容積と活物質の容積とを除いた全空間容積を極板の全容
積の70〜85%とした。ここでいう「極板の全容積」と
は、極板中の集電体の容積と、活物質の容積と、極板中
に形成される多数の細孔の容積を合計したものをいう。
また「極板の全空間容積」とは、極板の全容積から集電
体の容積と活物質の容積とを除いたものであり、更に具
体的に言えば、極板中に形成される多数の細孔の容積を
合計したものをいう。
請求項2の考案では、上記の極板の全空間容積の80%以
上を、孔径0.1〜3.0μmの細孔の容積により形成する。
[作用] 請求項1の考案のシール鉛蓄電池においては、極板に発
泡構造の集電体を用いたことにより、極板全容積に対す
る集電体の容積を、従来の限界であった10%より低下さ
せて3〜5%とすることができ、この低下分だけ空間容
積を増大させることができる。
また、発泡構造の集電体は表面積が大きいので、従来の
極板では活物質の保持は活物質同士の結合が主体となっ
ていたのに対して、本考案の電池の極板においては、集
電体と活物質の結合が主体となる。これにより、活物質
の量を減少させても極板に活物質を安定に保持し得るこ
とになり、活物質量の減少分だけ極板の全空間容積を増
大させることができる。
極板の全空間容積の極板の全容積に対する割合を、70〜
85%に増大させれば、極板の機械的強度や電池の寿命性
能を低下させることなく電解液保有に有効な極板の全空
間容積を増大させることができる。そして増大した空間
容積分だけ電解液を多く確保することができる。これに
より、本考案の電池は、従来の電池よりも電解液利用率
が低下して、電池のエネルギ密度が向上する。
しかしながら、極板の全空間容積が極板の全容積の85%
以上になると、活物質量が少な過ぎてエネルギ密度は逆
に減少する。
更に、前記のような構成の極板としたことにより、活物
質が発泡構造の集電体の細かい活物質充填孔に充填保持
されるので、極板表面から活物質が部分的に突起してセ
パレータを貫通し、極板同士を短絡させるような事故を
生ずることがなくなる。これにより、セパレータを薄く
することが可能となるので、その分、電解液や活物質を
増量させることができて、一層、エネルギ密度が向上す
る。
請求項2の考案のように、極板の全空間容積の80%以上
を、孔径0.1〜3.0μmの細孔の容積により形成すると電
解液を良好に保持できる。極板の全空間容積を形成する
細孔の孔径が0.1μm未満では該細孔中の気体が電解液
と十分置換されずに無駄な空間として存在する。逆に3.
0μmを超える細孔は電解液を安定状態で保持し得ない
空間となる。具体的に説明すると、3.0μmを超える細
孔では、電解液が細孔内に浸入しやすいものの、細孔内
に浸入した電解液は細孔から放出されやすくなる。第3
図は、0.1〜3.0μmの径の細孔の各容積を合計した容積
の極板の全空間容積に対する割合と電池のエネルギ密度
比との関係を示したものである。同図からわかるよう
に、エネルギ密度は、0.1〜3.0μmの径の細孔の容積が
極板の全空間容積の80%以上あればよいが、80%を下回
ると急激に低下してくる。
[実施例] 次に、本考案の実施例の極板を第1図を参照して説明す
る。同図の2は陽極板である。この陽極板2は、第2図
に概略を示したような気孔率または多孔度93%の鉛合金
からなる発泡構造の集電体1に、スラリー状とした活物
質ペーストを充填含浸し、熟成乾燥させた上で化成を行
って製造した。このようにして得られた陽極板2は、極
板の全容積に対して集電体の容積は4%、活物質の容積
は18%であり、極板の全空間容積は78%であった。ま
た、極板の全空間容積の87%が0.1〜3.0μmの径の細孔
の容積であった。
3は陽極板2に準じて構成された陰極板で、この陰極板
3は極板の全容積に対して集電体の容積が4%、活物質
の容積が16%であり、極板の全空間容積は80%であっ
た。また、この極板の全空間容積の84%が0.1〜3.0μm
の径の細孔の容積であった。
本実施例のシール鉛蓄電池は、前記のように構成された
高さ87mm、幅36mm、厚さ2.9mmの1枚の陽極板2、及び
高さ87mm、幅36mm、厚さ2.6mmの1枚の陰極板3、並び
に高さ87.5mm、幅25.5mm、厚さ1.9mmのセパレータ4を
第1図のように配置して作成した。また比較のために、
上記と同じ各寸法で従来形のシール鉛蓄電池を作成し
た。この従来品の陽極体は、極板の全容積に対して集電
体の容積は13%、活物質の容積は34%であり、極板の全
空間容積は53%であった。また陰極板は、極板の全容積
に対して集電体の容積は15%、活物質容積は33%であ
り、全空間容積は52%であった。更に、極板全空間容積
に対する0.1〜3.0μmの径の細孔の容積の割合は、陽極
板においては72%、陰極板においては70%であった。
第1表は、本実施例の電池と従来品の電池の放電容量比
を対比して示したものである。放電条件は0.5A放電の場
合は放電電流0.5A、終止電圧1.7Vであり、4A放電の場合
は放電電流4A,終止電圧1.6Vで、雰囲気温度はいずれも2
5±1℃であった。
上の表に見られるように、本実施例の電池は従来品の電
池に比し、0.5A放電では53%、4A放電では42%それぞれ
放電容量が増大しており、それだけ電池のエネルギ密度
が向上していることになる。
次に極板の全容積に対する極板の全空間容積の比(全空
間容積比)を変え、その他は本実施例と同じ構成の電池
を用いて、第1表で示す試験と同じ条件により0.5A及び
4Aでそれぞれ放電し、陽極板の全空間容積比に対する電
池の放電容量比の変化を測定した。なお陰極板の全空間
容積比は、陽極板の全空間容積比の変化に伴って同じ割
合に変化させた。第4図はその測定結果を示している。
本図より、0.5A放電、4A放電共に、全空間容積比の増加
と共に放電容量比が増加しているのが分る。特に4A放電
では全空間容積比が70%以上になると放電容量比が急激
に増加するのが分る。これは、全空間容積比が70%未満
では放電反応と共に細孔(空間部)の閉塞が起こり電解
液の液量に見合った容量にならないのに対し、全空間容
積比が70%以上になると、細孔(空間部)の閉塞が起こ
り難くなるためである。第4図には示していないが、全
空間容積比が85%に近付くと0.5A放電の活物質利用率は
ほぼ100%となる。そのため、全空間容積比が85%を超
えると、容量は逆に低下する。したがって、全空間容積
比を70〜85%とすると、好ましい放電容量が得られる。
次に、空間部を形成する細孔の平均径が異なる陽極板を
25±2℃中において、垂直状態で1週間保持した状態で
電解液を含浸させ、平均細孔径と電解液保液量との関係
を調べた。なお陽極板は実施例の電池に用いたものと同
様に全空間容積比が78%のものを用いた。第5図はその
測定結果を示している。本図より、平均細孔径が3μm
を超えると電解液の保液性が大きく低下するのが判る。
[考案の効果] 以上述べたように、請求項1の考案によれば、鉛又は鉛
合金からなる発泡構造を有するシート状集電体の細孔に
活物質を充填含浸して極板を構成し、該極板における前
記集電体の容積と活物質の容積とを除いた全空間容積を
極板全容積の70〜85%としたことにより、極板の機械的
強度や電池の寿命性能を低下させることなく電解液保有
に有効な空間容積を増大させて、該空間容積分だけ電解
液保有量を増大させることができる。これにより、シー
ル鉛蓄電池の電解液利用率を低下させて、エネルギ密度
を向上させることができる。
また、請求項2の考案によれば、極板の空間部に所要の
量の電解液の保有を良好に行わせることができて、シー
ル鉛蓄電池のエネルギ密度を有効に向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例の極板の構成概要を示す要部断
面図、第2図は同実施例に用いた集電体の発泡構造の概
要を示す要部断面図、第3図は極板内の全空間容積に対
する0.1〜3.0μmの径の細孔の容積の割合と電池のエネ
ルギ密度比の関係を示す曲線図、第4図は全空間容積比
に対する電池の放電容量比の変化を示す図、第5図は極
板の平均細孔径と電解液保液量との関係を示す図であ
る。 1……集電体、2……陽極板、3……陰極板、4……セ
パレータ。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛又は鉛合金からなる発泡構造を有するシ
    ート状集電体の活物質充填孔に活物質が充填含浸されて
    なる極板を有し、前記極板における前記集電体の容積と
    前記活物質の容積とを除いた全空間容積が極板の全容積
    の70〜85%であることを特徴とするシール鉛蓄電池。
  2. 【請求項2】前記全空間容積の80%以上が孔径0.1〜3.0
    μmの細孔の容積からなることを特徴とする請求項
    (1)に記載のシール鉛蓄電池。
JP1989010497U 1989-01-31 1989-01-31 シール鉛蓄電池 Expired - Lifetime JPH0733374Y2 (ja)

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