JPH0733253B2 - アンモニア及びメタノールの併産方法 - Google Patents

アンモニア及びメタノールの併産方法

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JPH0733253B2
JPH0733253B2 JP5021463A JP2146393A JPH0733253B2 JP H0733253 B2 JPH0733253 B2 JP H0733253B2 JP 5021463 A JP5021463 A JP 5021463A JP 2146393 A JP2146393 A JP 2146393A JP H0733253 B2 JPH0733253 B2 JP H0733253B2
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methanol
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ammonia
synthesis
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    • C01CAMMONIA; CYANOGEN; COMPOUNDS THEREOF
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    • C01C1/02Preparation, purification or separation of ammonia
    • C01C1/04Preparation of ammonia by synthesis in the gas phase
    • C01C1/0405Preparation of ammonia by synthesis in the gas phase from N2 and H2 in presence of a catalyst
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/06Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron
    • C01B21/068Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron with silicon
    • C01B21/0682Preparation by direct nitridation of silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/80Compositional purity
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然ガス、石油又は石
炭等から得られる合成ガスから、アンモニア及びメタノ
ールを併産する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】アンモニア、メタノールの製造技術は共
に水素が主原料であり、水性ガス、天然ガス等の一次改
質ガスや二次改質ガスを共通に利用できるため、従来よ
り、種々の併産方法が提案されている。
【0003】アンモニア及びメタノールの生産に必要と
される原料は水素、一酸化炭素及び窒素である。これら
のガスは水性ガスもしくは天然ガスを原料とする改質ガ
スの主成分もしくは中間生成物である。アンモニア及び
メタノールの併産を考える上で特に重要な点はアンモニ
ア合成に当たり窒素対水素の流量比を1:3に調節する
点にあり、従来より下記のような併産方法が提案されて
いる。
【0004】(1)天然ガスの一次改質ガスをメタノー
ル用合成ガスとし、冷却圧縮後、メタノール製造設備に
よりメタノールを合成する。メタノール製造設備からの
水素に富むパージガスに含有されるメタノール及び二酸
化炭素を除去して少量のメタン等を含む水素ガスを得、
これに空気分離装置から得られる窒素を水素/窒素の比
がアンモニア合成の化学量論的比率となるように添加し
てアンモニア用合成ガスとする。
【0005】(2)天然ガスを一次改質し、これに空気
分離装置から得られる酸素を加えて二次改質したガスを
二分し、その1方をメタノール用合成ガスとし、冷却圧
縮後、メタノール製造設備によりメタノールを合成す
る。メタノール製造設備からのパージガスからメタノー
ル及び二酸化炭素を除去して得られた水素ガスと、残り
の二次改質ガスから二酸化炭素を除去して得られた水素
ガスとを合わせ、更にこれに、空気分離装置から得られ
る窒素を水素/窒素の比がアンモニア合成の化学量論的
比率になるように添加してアンモニア用合成ガスとす
る。
【0006】(3)天然ガスを一次改質し、これに空気
を加えて二次改質したガスを二分し、その一方をメタノ
ール用合成ガスとし、冷却圧縮後、メタノール製造設備
によりメタノールを合成する。メタノール製造設備から
のパージガスからメタノール及び二酸化炭素を除去して
得られた水素/窒素の混合ガスと、残りの二次改質ガス
を一酸化炭素転化し、さらに二酸化炭素を除去して得た
水素/窒素の混合ガスとを合わせ、2つのガス流の混合
比を調整することなどにより混合ガス中の水素/窒素の
比をアンモニア合成の化学量論的比率に調整しアンモニ
ア用合成ガスとする。
【0007】更に、最近では、Nitorogen No.197、
May-June 1992、p18に次のような方法が提案さ
れている。
【0008】(4)天然ガスを一次改質した後、空気分
離装置から得られる酸素を加えて二次改質し、更に一酸
化炭素転化処理、二酸化炭素除去した後、一酸化炭素除
去工程を経て、冷却圧縮後アンモニアを合成する。前記
一酸化炭素除去工程において、従来のメタン化に先立
ち、メタノール合成を行わせ、生成した少量のメタノー
ルを冷却後水洗によりアンモニア合成の副産物として回
収する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には、次のような問題点がある。
【0010】前記(1)の方法では、二次改質を受けて
いない一次改質ガスをメタノール用合成ガスとして使用
するため合成ガス中に反応に不要なメタンが約10%程
度存在する。従って、メタノール合成に必要な水素、一
酸化炭素及び二酸化炭素の分圧を保持するためには、多
くのパージガスを反応系外へ出さなければならない。ま
た、パージガスは高温の場所から抜き出すので、専用の
冷却設備が必要となる。
【0011】前記(2)の方法では、空気分離装置を必
要とする点で経済的に問題がある。前記(3)の方法に
おいても、二次改質時に空気を使用するため、原料ガス
中にメタノール合成に不要な窒素が20〜25%程度存
在し、前記(1)の方法と同様の問題が生じる。
【0012】前記(4)の方法では、得られるメタノー
ルの生産量がアンモニア生産量の1〜2%にすぎない。
メタノール生成量を増加させるためには、前段の転化反
応での転化率を下げ、もしくは、脱炭酸工程での除去率
を下げて合成ガス中の一酸化炭素及び二酸化炭素の残存
量を増加させる必要がある。しかしながら、メタノール
合成反応は、少量の一酸化炭素、二酸化炭素を原料とす
るため、活性の高い触媒を使用しており、一酸化炭素、
二酸化炭素の量が増えると、反応熱が大きくなり、反応
熱の除去が困難となる。また、この方法においては、メ
タノール合成反応により除去しきれない一酸化炭素をメ
タン化により除去するものであるが、未反応の一酸化炭
素及び二酸化炭素が増加すると、メタン化工程において
も、前記と同様の問題が生ずる。また、メタン化により
一酸化炭素を除去することは、改質反応で得られた水素
を消費し再びメタンに変換することとなり反応的に無駄
であり、アンモニア製造工程のパージガス量を増加させ
ることにもなる。
【0013】本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、反応的にも、経済的にも、効率
良くアンモニアとメタノールとを併産することのできる
製造方法を提供することを目的とするものである。
【0014】また、本発明は、アンモニア及びメタノー
ルの併産比率を広い範囲で変化させ得る技術を提供する
ことを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、少なくとも脱炭酸工程、メタン化工程、圧縮工程
及び合成工程を順次有してなるアンモニア製造プロセス
において、前記圧縮工程により加圧された水素の1部を
取り出し、取り出した水素と前記脱炭酸工程から得られ
る二酸化炭素とを原料としてメタノールを製造すること
を特徴とするアンモニア及びメタノールの併産方法であ
る。
【0016】また、本発明は、前記圧縮工程において、
圧縮機の中段から取り出した高圧ガスを水素透過性機能
膜に通過させ、水素を分離することを含むものである。
【0017】また、本発明は、前記圧縮工程において、
圧縮機の中段から取り出した高圧ガスを圧力スイング吸
着装置(以下、PSAと略記する)により処理し、水素
を分離することを含むものである。
【0018】また、本発明は、前記圧縮工程において、
圧縮機の中段から取り出した高圧ガスを水素透過性機能
膜に通過させ、水素と、水素及び窒素を主成分とする混
合ガスとに分離し、分離した水素を圧縮工程直前の本流
に戻し、分離した混合ガスを深冷分離設備により窒素と
水素とに更に分離し、分離した窒素を圧縮工程直前の本
流に戻し、深冷分離された水素をメタノール合成に使用
することを含むものである。
【0019】
【作用】以下、本発明について説明する。
【0020】本発明者らは、アンモニア用合成ガスを圧
縮するための圧縮機を利用すれば、メタノール合成に適
する圧力(30気圧〜200気圧)に高められたメタノ
ール用合成ガスがアンモニア製造プロセスから得られ、
メタノール合成に必要な圧縮動力をアンモニア合成の圧
縮動力と兼用することが可能であることに思い至り、更
に鋭意検討の結果、アンモニア用合成ガス圧縮機の中間
段出口ガスをメタノール用合成ガスとして利用する本発
明に到達したものである。更に、本発明は、炭酸ガスと
水素とを原料としてメタノール合成を実施することによ
り地球温暖化の主原因である二酸化炭素の有効利用を図
るものである。
【0021】本発明方法により、アンモニアと、メタノ
ールとを製造する工程の1例を図1に示す。図1から分
かるように、本発明においては、メタノール用合成ガス
中に、反応に不要なメタン、窒素等が存在しないので、
多量のパージガスの発生による不都合を生じず、更に、
メタノール精製分離後の合成ガスをアンモニア製造プロ
セスへ循環させることにより、より効率的にアンモニア
と、メタノールとを併産することができる。更に、本発
明プロセスに依れば、空気分離装置が不要になるので製
造コストを低下させることができる。
【0022】また、本発明に依れば、アンモニアと、メ
タノールとの生産比率を従来よりも広い範囲で調整する
ことができる。例えば、(1)二次改質炉への空気流量
を増加する、及び/又は(2)圧縮工程中段から取り出
す混合ガスの比を大きくする、ことによりアンモニアの
生産比率を大きくすることができる。メタノールの生産
量はアンモニア生産量の0〜20vol.%とすること
が好ましい。
【0023】図2〜図4は、アンモニア製造プロセスの
圧縮工程から高圧水素ガスを取り出し、メタノール製造
プロセスへ導入する3態様を示すものである。
【0024】図2は、水素透過性機能膜により水素ガス
を分離する態様を示すものである。この例においては、
4段圧縮機の3段目出口ガスの1部を水素透過性機能膜
に通過させ、分離した水素をメタノール製造プロセスへ
導入するものである。水素が除去された混合ガスは再び
本流へ戻され、残りの3段出口ガスと共に圧縮機の最終
段へ導入される。
【0025】図3は、PSAにより水素ガスを分離する
態様を示すものである。この例においては、4段圧縮機
の1段目出口ガスの1部をPSAにて処理し、分離した
水素をメタノール製造プロセスへ導入するものである。
水素が除去された、混合ガスは、燃料等に利用できる。
【0026】図4は、窒素に富んだ高圧ガスから、水素
を分離する態様を示すものである。この例においては、
4段圧縮機の3段目出口ガスの1部を水素透過性機能膜
により、水素と、水素/窒素の混合ガスとに分離し、前
者を1段目圧縮機入口へ戻し、後者を深冷分離設備によ
り、窒素と水素とに分離し、前者を1段目圧縮機入口へ
戻し、後者をメタノール製造プロセスへ導入するもので
ある。
【0027】例示した実施態様のように4段圧縮機を使
用する場合は、それぞれの吐出圧は、1段目から4段目
まで順に、50〜100kg/cm2、 100〜17
0kg/cm2、170〜200kg/cm2、240〜
330kg/cm2 とすることが好ましい。また、アン
モニア合成及びメタノール合成に好適な圧力はそれぞ
れ、200〜330kg/cm2、50〜100kg/
cm2である。
【0028】本発明において使用される水素透過性機能
膜としてはメンブレンが好ましい。更に、メンブレンと
しては、ポリスルフォン、ポリアミド、ポリイミド等の
高分子膜が好ましく、中空糸状に成形されたものを多数
束ねて使用することが好ましい。メンブレンは、材質、
使用条件、寿命、水素透過係数、選択率を基に最適な設
計をすることができ、水素透過係数を10〜200×1
-6cm3/sec・cm2・cmHgの範囲で調整するこ
とができる。例えば、ポリスルフォンを成分とするメン
ブレンの性能は、水素透過率が40〜200×10-6
3/sec・cm2・cmHgで、選択率10〜100程
度である。従って、圧縮機の3段目出口ガスを水素透過
性機能膜に透過してメタノール用合成ガスとする場合
は、吐出圧を変えずに、もしくは減圧して合成ガスとす
る。
【0029】PSAを使用する場合は、PSAの操作圧
が30kg/cm2を超えると、ガス吸着量は殆ど増加
せず、設備費が増大するのみであるので、吐出圧が50
〜100kg/cm2である圧縮機1段目からガスを取
り出し、PSAに導入することが好ましい。
【0030】
【実施例】以下、メンブレンを用いてメタノール合成用
の水素を分離する態様の本発明について、そのプロセス
を具体的に説明する。
【0031】この例において、基本的な流れは、図1に
示すものとし、圧縮工程の詳細は図2に示すものとす
る。また、この例においては、不図示の設備により尿素
も併せて併産することのできるプロセスを説明する。
【0032】原料となる天然ガスは必要に応じて圧縮
し、脱硫塔にて30〜40気圧、350〜400℃で脱
硫する。脱硫した天然ガスはスチームと混合した後、竪
型の触媒充填管型外熱式の1次改質炉で処理して、メタ
ンを一酸化炭素と水素とに分解する。1次改質炉出口温
度は800〜830℃であるが、改質は充分進んでおら
ず、メタン分は12%程度残留している。2次改質炉で
は、空気を吹き込み、その燃焼熱によって更に改質反応
を進める。廃熱回収後、触媒断熱反応器での高温転化及
び低温転化により、一酸化炭素を水素と二酸化炭素とに
転化し、合成粗ガスを得る。合成粗ガスは、更に脱炭酸
装置で処理し、二酸化炭素を吸収除去する。回収した二
酸化炭素は、圧縮してメタノール合成設備に送る。脱炭
酸された合成粗ガスに残留している一酸化炭素及び二酸
化炭素はアンモニア合成の触媒毒となるのでメタネータ
ーによりメタン化を行い一酸化炭素を除去する。
【0033】メタン化を経た合成ガスは、計4段の圧縮
機と循環器とからなる圧縮工程に流入する。
【0034】アンモニア用合成ガス中の水素と窒素との
比は、通常3:1であるが、圧縮工程入口での混合ガス
中の水素の割合をアンモニア合成の化学量論組成比より
も大きくして、圧縮工程中段でメタノール合成のための
水素を取り出すことにより、アンモニア用合成ガス及び
メタノール用合成ガスのいずれにおいても最適な化学量
論比の組成を得ることができる。圧縮工程入口での混合
ガスの組成は、アンモニアとメタノールとの生産比率に
依り決定するが、例えば、メタノール生産量を300t
/dにする場合、ガス圧縮機入口での混合ガスの流量と
組成は、表1に示すようになる。
【0035】
【表1】 この例においては、メタノールを併産しない場合と比べ
て混合ガス中の窒素の流量が少ないので、窒素源とし
て、二次改質炉に供給される空気の流量は、約75%に
減少する。
【0036】圧縮機3段目の出口圧力は170気圧であ
り、約75000NM3/Hの出口ガスがメンブレン装
置に送られ、残り110000NM3/Hの出口ガスは
メンブレン装置をバイパスして圧縮機の4段目へ供給さ
れる。メンブレンで分離される水素ガスは90気圧で取
り出される。メンブレンにより分離された水素ガスの流
量と組成は表2に示す通りである。
【0037】
【表2】 メンブレンを通過しないガスは167気圧でバイパスし
た流れと一緒になり圧縮機の4段目に供給される。メン
ブレンを透過しないガスの組成流量は表3に示す通りで
ある。
【0038】
【表3】 従って、アンモニア合成に供される合成ガスは表4に示
す組成となる。
【0039】
【表4】 アンモニア合成は、上記組成の合成ガスを用いて240
気圧で行われ、1150t/dのアンモニアが生産され
る。
【0040】脱炭酸で回収される2酸化炭素ガスの量は
約37000NM3/Hである。このうち、27000
NM3/Hは尿素合成装置へ送り、170気圧で尿素を
併産することも可能である。その場合、尿素合成へは9
20t/dのアンモニアが送られ、前述の二酸化炭素ガ
スと併せて1602t/dの尿素が生産される。230
t/dの余剰アンモニアは外販される。
【0041】メタノール製造プロセスにはメンブレンに
より分離された約45795NM3/Hの水素ガスの
内、約30000NM3/Hの水素ガスと、回収された
圧縮二酸化炭素の内、尿素合成へ送られた残りの約10
000NM3/Hの圧縮二酸化炭素とが供給される。本
発明においては、水素と二酸化炭素とをメタノール合成
の原料とするものであるが、実際のメタノール合成反応
塔入口における混合ガスの組成は、反応塔内部での平衡
の移動により表5に示す通りになっており、通常のメタ
ノール用合成ガス組成となっている。
【0042】
【表5】 メタノール合成は上記組成のガスを用いて80気圧で行
われ、生成した粗メタノール(水とメタノールと少量の
軽沸分)はメタノール蒸留装置へ送られる。製品メタノ
ールの生産量は約300t/dである。
【0043】また、本発明の利点の1つは、併産比率を
柔軟に変化させることができる点にある。従って、この
例において、メタノールを生産することなく、アンモニ
ア合成量1650t/d、アンモニア外販量390t/
d、尿素2200t/dという条件下での運転も可能で
ある。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、従来のアンモニア及び
メタノール併産法と異なり、パージガスを増加させるこ
となしに、メタノール合成に好適な組成の合成ガスをア
ンモニア製造プロセスから得ることができる。また、同
一の圧縮機から得られる水素ガスをアンモニア及びメタ
ノールの合成に各々使用するので、設備を大幅に簡略す
ることが可能で、設備費、製造コストも低下させること
ができる。
【0045】また、アンモニア製造プロセスで生ずる二
酸化炭素をメタノール合成の原料とするので、系外へ排
出する二酸化炭素を最小限に抑えることができ、環境保
護の点からも好ましい。
【0046】また、メタノールを併産することにより、
アンモニア単独生産の場合に比較して、混合ガス中の窒
素流量が減少するため、二次改質炉に供給する空気の流
量はアンモニア単独生産の場合の75%であればよく、
特に夏期運転でボトルネックとなる空気圧縮の問題を緩
和するので、既存設備の改造に本発明を適用することは
特に有利である。
【0047】更に、本発明は、アンモニア、メタノール
と併せて、尿素を併産する設備においても好適である。
尿素は、季節商品であり、需要が減る夏期は、尿素生産
量を落とし、メタノールの生産量を増加させることによ
り、合成ガス製造工程、合成ガス圧縮機、炭酸ガス圧縮
機は常に100%の負荷で、運転することができるの
で、尿素の生産量を低下させることによる効率低下が無
い。尿素の需要が増加する冬期においてはメタノール製
造設備の負荷を落として尿素を増産することも可能であ
る。
【0048】以上のごとく、本発明は、反応的にも、経
済的にも、効率良くアンモニアとメタノールとを併産す
ることのできる製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスの1態様を示すプロセスフロ
ー図である。
【図2】圧縮工程の1態様を示すプロセスフロー図であ
る。
【図3】圧縮工程の他の態様を示すプロセスフロー図で
ある。
【図4】圧縮工程の他の態様を示すプロセスフロー図で
ある。
【符号の説明】
1 1段目圧縮機 2 2段目圧縮機 3 3段目圧縮機 4 4段目圧縮機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも脱炭酸工程、メタン化工程、
    圧縮工程及び合成工程を順次有してなるアンモニア製造
    プロセスにおいて、前記圧縮工程により加圧された水素
    の1部を取り出し、取り出した水素と前記脱炭酸工程か
    ら得られる二酸化炭素とを原料としてメタノールを製造
    することを特徴とするアンモニア及びメタノールの併産
    方法。
  2. 【請求項2】 前記圧縮工程において、圧縮機の中段か
    ら取り出した高圧ガスを水素透過性機能膜に通過させ、
    水素を分離する請求項1に記載のアンモニア及びメタノ
    ールの併産方法。
  3. 【請求項3】 前記圧縮工程において、圧縮機の中段か
    ら取り出した高圧ガスを圧力スイング吸着装置により処
    理し、水素を分離する請求項1に記載のアンモニア及び
    メタノールの併産方法。
  4. 【請求項4】 前記圧縮工程において、圧縮機の中段か
    ら取り出した高圧ガスを水素透過性機能膜に通過させ、
    水素と、水素及び窒素を主成分とする混合ガスとに分離
    し、分離した水素を圧縮工程直前の本流に戻し、分離し
    た混合ガスを深冷分離設備により窒素と水素とに更に分
    離し、分離した窒素を圧縮工程直前の本流に戻し、深冷
    分離された水素をメタノール合成に使用する請求項1に
    記載のアンモニア及びメタノールの併産方法。
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