JPH07332530A - パイロット式電磁弁 - Google Patents
パイロット式電磁弁Info
- Publication number
- JPH07332530A JPH07332530A JP14243394A JP14243394A JPH07332530A JP H07332530 A JPH07332530 A JP H07332530A JP 14243394 A JP14243394 A JP 14243394A JP 14243394 A JP14243394 A JP 14243394A JP H07332530 A JPH07332530 A JP H07332530A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pilot
- valve
- port
- solenoid valve
- chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Fluid-Driven Valves (AREA)
- Details Of Valves (AREA)
- Magnetically Actuated Valves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 パイロット弁の駆動を制御することによ
り、ダイヤフラム弁をスローオープン及びスローシャッ
トさせ、ウォータハンマを防止したパイロット式電磁弁
を提供する。 【構成】 流入ポートと流出ポート間に弁口が形成さ
れた本体と、本体内に弁口の開閉可能に配置されたダイ
ヤフラム式弁体と、ダイヤフラム式弁体の弁口の反対側
に設けられたパイロット室と、パイロット室と流出ポー
トとを連通するパイロットポートを開閉制御する電磁弁
とを備えたパイロット式電磁弁において、前記電磁弁を
開閉させる駆動手段と、その駆動手段を制御する駆動回
路とを有し、その駆動回路が前記電磁弁の開閉時に開閉
信号に従って駆動手段への電力供給量を漸増させ、その
開閉信号が一定レベルに達した後の駆動信号によって開
弁状態にする。
り、ダイヤフラム弁をスローオープン及びスローシャッ
トさせ、ウォータハンマを防止したパイロット式電磁弁
を提供する。 【構成】 流入ポートと流出ポート間に弁口が形成さ
れた本体と、本体内に弁口の開閉可能に配置されたダイ
ヤフラム式弁体と、ダイヤフラム式弁体の弁口の反対側
に設けられたパイロット室と、パイロット室と流出ポー
トとを連通するパイロットポートを開閉制御する電磁弁
とを備えたパイロット式電磁弁において、前記電磁弁を
開閉させる駆動手段と、その駆動手段を制御する駆動回
路とを有し、その駆動回路が前記電磁弁の開閉時に開閉
信号に従って駆動手段への電力供給量を漸増させ、その
開閉信号が一定レベルに達した後の駆動信号によって開
弁状態にする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のパイロット式電磁弁は、
パイロット弁の開閉によりダイヤフラム弁を開閉させて
流体を流動させるものに関し、特に、そのパイロット弁
の開閉制御によってダイヤフラム弁のスローオープン及
びスローシャットを可能としたパイロット式電磁弁に関
する。
パイロット弁の開閉によりダイヤフラム弁を開閉させて
流体を流動させるものに関し、特に、そのパイロット弁
の開閉制御によってダイヤフラム弁のスローオープン及
びスローシャットを可能としたパイロット式電磁弁に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のパイロット式電磁弁に関しては、
実開平4ー32272号公報のものが公知のものとして
知られている。図5は、そのパイロット式電磁弁の断面
を示す図である。以下、そのパイロット式電磁弁50に
ついて説明する。本体51は、流入室52と流出室53
との間には弁座55が形成されて2室に区別され、それ
ぞれ、流入ポート52aと流出ポート53aが形成され
ている。また、弁座55には、流入室52と流出室53
を遮断すべくゴムによって形成されたダイヤフラム弁体
56が弁座55に接離可能に設置されている。このよう
にダイヤフラム弁体56が弁座55に当接するように配
置されたその上部には、パイロット電磁弁65が形成さ
れている。
実開平4ー32272号公報のものが公知のものとして
知られている。図5は、そのパイロット式電磁弁の断面
を示す図である。以下、そのパイロット式電磁弁50に
ついて説明する。本体51は、流入室52と流出室53
との間には弁座55が形成されて2室に区別され、それ
ぞれ、流入ポート52aと流出ポート53aが形成され
ている。また、弁座55には、流入室52と流出室53
を遮断すべくゴムによって形成されたダイヤフラム弁体
56が弁座55に接離可能に設置されている。このよう
にダイヤフラム弁体56が弁座55に当接するように配
置されたその上部には、パイロット電磁弁65が形成さ
れている。
【0003】パイロット電磁弁65は、外周をコイル6
0によって巻かれ、その中心には円柱形の可動鉄心61
が上下動可能に配設されている。そして、その可動鉄心
61の下端にはゴムによって形成されたパイロット弁体
62が設けられ、その上端には、可動鉄心61が下方へ
付勢されるようにスプリング63が嵌合されている。と
ころで、前記ダイヤフラム弁体56には、パイロット室
58と流出室53とを連通するためのパイロットポート
57がその中心に形成されている。そのパイロットポー
ト57は、ダイヤフラム弁体56の中心に筒形状を有し
ている。また、そのパイロットポート57の中心線上に
可動鉄心61の中心が合わせて配設され、パイロットポ
ート57の上端に形成されたパイロット口57aにパイ
ロット弁体62が当接するように設けられている。更
に、ダイヤフラム弁体56には、流入室52とパイロッ
ト室58を連通させる細孔59が形成されている。
0によって巻かれ、その中心には円柱形の可動鉄心61
が上下動可能に配設されている。そして、その可動鉄心
61の下端にはゴムによって形成されたパイロット弁体
62が設けられ、その上端には、可動鉄心61が下方へ
付勢されるようにスプリング63が嵌合されている。と
ころで、前記ダイヤフラム弁体56には、パイロット室
58と流出室53とを連通するためのパイロットポート
57がその中心に形成されている。そのパイロットポー
ト57は、ダイヤフラム弁体56の中心に筒形状を有し
ている。また、そのパイロットポート57の中心線上に
可動鉄心61の中心が合わせて配設され、パイロットポ
ート57の上端に形成されたパイロット口57aにパイ
ロット弁体62が当接するように設けられている。更
に、ダイヤフラム弁体56には、流入室52とパイロッ
ト室58を連通させる細孔59が形成されている。
【0004】次に、上記構成を有する電磁弁の作用につ
いて説明する。コイル60に電圧が印加されると、可動
鉄心61が移動し、その下端に取り付けられた弁体62
によてパイロットポート57の開閉が行われる。コイル
60に電圧が印可されない状態では、図に示すように可
動鉄心61がスプリング63によって押し下げられて、
パイロット弁体62がパイロット口57aに当接してパ
イロットポート57が閉止される。そのため、流体は、
流入室52から細孔59を通ってパイロット室58へ流
入する。そして、パイロット室58へ流入した流体の流
体圧によってダイヤフラム弁体56が上方から弁座55
へ押し付けられ、弁口54が閉じられる。従って、流入
ポート52aから流入した流体は、流出ポート53a側
へは流れない。
いて説明する。コイル60に電圧が印加されると、可動
鉄心61が移動し、その下端に取り付けられた弁体62
によてパイロットポート57の開閉が行われる。コイル
60に電圧が印可されない状態では、図に示すように可
動鉄心61がスプリング63によって押し下げられて、
パイロット弁体62がパイロット口57aに当接してパ
イロットポート57が閉止される。そのため、流体は、
流入室52から細孔59を通ってパイロット室58へ流
入する。そして、パイロット室58へ流入した流体の流
体圧によってダイヤフラム弁体56が上方から弁座55
へ押し付けられ、弁口54が閉じられる。従って、流入
ポート52aから流入した流体は、流出ポート53a側
へは流れない。
【0005】一方、コイル60に電圧が印可されると、
そのコイル60によって磁界が発生し、可動鉄心61
が、スプリング63の下方への付勢力に反し上方へ吸引
される。そのため、パイロット弁体62がパイロット口
57aから離隔して、パイロットポート57が連通され
る。すると、パイロット室58中の流体がパイロットポ
ート57を通過して流出室53側へ流入する。このと
き、細孔59の径よりパイロットポート57の径の方が
大きいので、パイロット室58中の圧力が低下し、流入
ポート52aから流入した流体の圧力でダイヤフラム弁
体56が上方へ押し上げられ、ダイヤフラム弁体56が
弁座55から離隔して弁口54が開かれる。そのため、
流入室52から流出室53へ流体が流れる。
そのコイル60によって磁界が発生し、可動鉄心61
が、スプリング63の下方への付勢力に反し上方へ吸引
される。そのため、パイロット弁体62がパイロット口
57aから離隔して、パイロットポート57が連通され
る。すると、パイロット室58中の流体がパイロットポ
ート57を通過して流出室53側へ流入する。このと
き、細孔59の径よりパイロットポート57の径の方が
大きいので、パイロット室58中の圧力が低下し、流入
ポート52aから流入した流体の圧力でダイヤフラム弁
体56が上方へ押し上げられ、ダイヤフラム弁体56が
弁座55から離隔して弁口54が開かれる。そのため、
流入室52から流出室53へ流体が流れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のパイロット式電磁弁では、パイロットポート57を
連通する際に、コイル60に電圧を印加することにより
上下方向に磁界を発生させていた。しかし、例えば、図
3のaに示すように(図3の詳細は後述する)、コイル
60への電圧が急激に印加あるいは遮断されたのでは、
可動鉄心61の急激な上昇または下降によりパイロット
口57aに当接していたパイロット弁体62が瞬間的に
開閉されることとなる。ここで、図4に本実施例のパイ
ロット式電磁弁と従来のパイロット式電磁弁における流
量の時間的変化を比較したグラフを示したが、パイロッ
ト口57aが瞬間的に開閉されたのでは、図に示すよう
にパイロット室58での流体の急激な流出あるいは流入
が起こり、ダイヤフラム弁体56付近での流体の圧力が
急変することとなる。そして、このダイヤフラム弁体5
6付近の流体の急激な圧力変化は、ウォータハンマを発
生させる原因となる。
来のパイロット式電磁弁では、パイロットポート57を
連通する際に、コイル60に電圧を印加することにより
上下方向に磁界を発生させていた。しかし、例えば、図
3のaに示すように(図3の詳細は後述する)、コイル
60への電圧が急激に印加あるいは遮断されたのでは、
可動鉄心61の急激な上昇または下降によりパイロット
口57aに当接していたパイロット弁体62が瞬間的に
開閉されることとなる。ここで、図4に本実施例のパイ
ロット式電磁弁と従来のパイロット式電磁弁における流
量の時間的変化を比較したグラフを示したが、パイロッ
ト口57aが瞬間的に開閉されたのでは、図に示すよう
にパイロット室58での流体の急激な流出あるいは流入
が起こり、ダイヤフラム弁体56付近での流体の圧力が
急変することとなる。そして、このダイヤフラム弁体5
6付近の流体の急激な圧力変化は、ウォータハンマを発
生させる原因となる。
【0007】即ち、例えば、コイル60への印加電圧を
急に遮断させると、パイロット弁体62が急に下降され
てパイロット口57aが塞がれ、パイロット室58から
流出室53への流体の流れが遮断される。そして、細孔
59からパイロット室58へ流体が流れ込んで、パイロ
ット室58内のダイヤフラム弁体56を押下させる流体
圧力が増し、ダイヤフラム弁体56が押し下げられて流
入室52と流出室53を連通する弁口54が遮断され
る。この一連の動作は、コイル60への印加電圧の遮断
によって瞬時に行なわれる。そのため、ダイヤフラム弁
体56に接していた流入室52内の流体の流動が急に止
められ、そのダイヤフラム弁体56部分の流体の体積が
圧縮され、その部分の流体の圧力が上昇する。そして、
その圧力上昇によってダイヤフラム弁体56部分で圧力
波が発生し、流路内を上流側へ向けて伝播することとな
る。その後、上流端で反射した圧力波は、ダイヤフラム
弁体56側へ向かって伝播するが、再び、ダイヤフラム
弁体56で反射して流路内の圧力波の伝播が繰り返され
る。これが、ウォータハンマであり、この繰り返される
圧力波の伝播により流路管での振動や騒音が発生するこ
ととなる。また、このウォータハンマは、コイル60へ
の電圧の急激な印加によりパイロット弁を急激に開いた
時にも発生し得るものである。
急に遮断させると、パイロット弁体62が急に下降され
てパイロット口57aが塞がれ、パイロット室58から
流出室53への流体の流れが遮断される。そして、細孔
59からパイロット室58へ流体が流れ込んで、パイロ
ット室58内のダイヤフラム弁体56を押下させる流体
圧力が増し、ダイヤフラム弁体56が押し下げられて流
入室52と流出室53を連通する弁口54が遮断され
る。この一連の動作は、コイル60への印加電圧の遮断
によって瞬時に行なわれる。そのため、ダイヤフラム弁
体56に接していた流入室52内の流体の流動が急に止
められ、そのダイヤフラム弁体56部分の流体の体積が
圧縮され、その部分の流体の圧力が上昇する。そして、
その圧力上昇によってダイヤフラム弁体56部分で圧力
波が発生し、流路内を上流側へ向けて伝播することとな
る。その後、上流端で反射した圧力波は、ダイヤフラム
弁体56側へ向かって伝播するが、再び、ダイヤフラム
弁体56で反射して流路内の圧力波の伝播が繰り返され
る。これが、ウォータハンマであり、この繰り返される
圧力波の伝播により流路管での振動や騒音が発生するこ
ととなる。また、このウォータハンマは、コイル60へ
の電圧の急激な印加によりパイロット弁を急激に開いた
時にも発生し得るものである。
【0008】一方、ウォータハンマは、パイロットポー
トの径を小さくすることにより流体の流れを制限した
り、パイロットポートを曲げることによって流体に抵抗
を与えることによって、急激な流体の流れを防止し、ダ
イヤフラム弁体の急激な開閉を防止することにより、急
激な圧力変化をなくすことも考えられる。しかし、パイ
ロットポートの径が、通常では0.7mmであるのに対
し、ウォータハンマを防止するには0.5mm以下にす
る必要があるが、それには成型性に限度があり、また、
曲げることに関しても成型過程を煩雑にし、コストアッ
プの原因となってしまう。
トの径を小さくすることにより流体の流れを制限した
り、パイロットポートを曲げることによって流体に抵抗
を与えることによって、急激な流体の流れを防止し、ダ
イヤフラム弁体の急激な開閉を防止することにより、急
激な圧力変化をなくすことも考えられる。しかし、パイ
ロットポートの径が、通常では0.7mmであるのに対
し、ウォータハンマを防止するには0.5mm以下にす
る必要があるが、それには成型性に限度があり、また、
曲げることに関しても成型過程を煩雑にし、コストアッ
プの原因となってしまう。
【0009】そこで、本発明は、パイロット弁の駆動を
制御することにより、ダイヤフラム弁をスローオープン
及びスローシャットさせ、ウォータハンマを防止したパ
イロット式電磁弁を提供することを目的とする。
制御することにより、ダイヤフラム弁をスローオープン
及びスローシャットさせ、ウォータハンマを防止したパ
イロット式電磁弁を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のパイロット式電
磁弁は、流入ポートと流出ポート間に弁口が形成された
本体と、本体内に弁口の開閉可能に配置されたダイヤフ
ラム式弁体と、ダイヤフラム式弁体の弁口の反対側に設
けられたパイロット室と、パイロット室と流出ポートと
を連通するパイロットポートを開閉制御する電磁弁とを
備えたパイロット式電磁弁において、前記電磁弁を開閉
させる駆動手段と、その駆動手段を制御する駆動回路と
を有し、その駆動回路が前記電磁弁の開閉時に開閉信号
に従って駆動手段への電力供給量を漸増させ、その開閉
信号が一定レベルに達した後の駆動信号によって開弁状
態にするものである。また、望ましくは、本発明のパイ
ロット式電磁弁は、前記パイロット弁を駆動する駆動回
路が、電力供給量を漸次変化させるための遅延回路と、
三角波を形成し発生させるための三角波発生回路とを有
するものである。また、望ましくは、本発明のパイロッ
ト式電磁弁は、前記駆動回路に印加されるパルス電圧の
周波数が5Hz以上である。
磁弁は、流入ポートと流出ポート間に弁口が形成された
本体と、本体内に弁口の開閉可能に配置されたダイヤフ
ラム式弁体と、ダイヤフラム式弁体の弁口の反対側に設
けられたパイロット室と、パイロット室と流出ポートと
を連通するパイロットポートを開閉制御する電磁弁とを
備えたパイロット式電磁弁において、前記電磁弁を開閉
させる駆動手段と、その駆動手段を制御する駆動回路と
を有し、その駆動回路が前記電磁弁の開閉時に開閉信号
に従って駆動手段への電力供給量を漸増させ、その開閉
信号が一定レベルに達した後の駆動信号によって開弁状
態にするものである。また、望ましくは、本発明のパイ
ロット式電磁弁は、前記パイロット弁を駆動する駆動回
路が、電力供給量を漸次変化させるための遅延回路と、
三角波を形成し発生させるための三角波発生回路とを有
するものである。また、望ましくは、本発明のパイロッ
ト式電磁弁は、前記駆動回路に印加されるパルス電圧の
周波数が5Hz以上である。
【0011】
【作用】本発明のパイロット式電磁弁は、流入ポートか
ら流入した流体が流出ポートへ流れる際に、パイロット
ポートが遮断されている時は、パイロット室内の圧力に
よりダイヤフラム弁体は流体の流れに反して弁口を遮断
し、パイロットポートが開口されている時は、パイロッ
ト室内の流体が流出ポート側へ流れて圧力を下げるた
め、流体が弁口を遮断するダイヤフラム弁を押し上げ
て、流入ポートと流出ポートを連通させて流れるもので
あり、前記パイロットポートを開閉させるためのパイロ
ット弁を駆動させる駆動回路が、駆動手段への電力供給
時には開閉信号によって電力供給量を漸増させるために
パイロット弁が除々に開かれ、その開閉信号が一定レベ
ルに達した後には、その一定レベルの駆動信号によって
パイロット弁が開弁状態となる。そして、このパイロッ
ト弁の開弁に伴ってダイヤフラム弁の開弁も除々に行な
われ、圧力波の発生によるウォータハンマを防止する。
ら流入した流体が流出ポートへ流れる際に、パイロット
ポートが遮断されている時は、パイロット室内の圧力に
よりダイヤフラム弁体は流体の流れに反して弁口を遮断
し、パイロットポートが開口されている時は、パイロッ
ト室内の流体が流出ポート側へ流れて圧力を下げるた
め、流体が弁口を遮断するダイヤフラム弁を押し上げ
て、流入ポートと流出ポートを連通させて流れるもので
あり、前記パイロットポートを開閉させるためのパイロ
ット弁を駆動させる駆動回路が、駆動手段への電力供給
時には開閉信号によって電力供給量を漸増させるために
パイロット弁が除々に開かれ、その開閉信号が一定レベ
ルに達した後には、その一定レベルの駆動信号によって
パイロット弁が開弁状態となる。そして、このパイロッ
ト弁の開弁に伴ってダイヤフラム弁の開弁も除々に行な
われ、圧力波の発生によるウォータハンマを防止する。
【0012】また、本発明のパイロット式電磁弁は、前
記駆動回路において、遅延回路が電力供給を漸次変化す
るよう立ち上げ又は立ち下げ、三角波発生回路が三角波
を発生させることにより、パルス信号波形によって駆動
手段への電力供給量が漸増するよう制御されるので、パ
イロット弁が除々に開弁され、その結果、ダイヤフラム
弁の開弁も除々に行なわれ、圧力波の発生によるウォー
タハンマを防止する。また、本発明のパイロット式電磁
弁は、前記駆動回路に5Hz以上のパルス電圧の周波数
を印加することにより、間欠時間の短縮によりパイロッ
ト弁が滑らかに駆動するように制御し、脈流の発生を防
止する。
記駆動回路において、遅延回路が電力供給を漸次変化す
るよう立ち上げ又は立ち下げ、三角波発生回路が三角波
を発生させることにより、パルス信号波形によって駆動
手段への電力供給量が漸増するよう制御されるので、パ
イロット弁が除々に開弁され、その結果、ダイヤフラム
弁の開弁も除々に行なわれ、圧力波の発生によるウォー
タハンマを防止する。また、本発明のパイロット式電磁
弁は、前記駆動回路に5Hz以上のパルス電圧の周波数
を印加することにより、間欠時間の短縮によりパイロッ
ト弁が滑らかに駆動するように制御し、脈流の発生を防
止する。
【0013】
【実施例】次に、本発明のパイロット式電磁弁の一実施
例について説明する。図1は、本発明の実施例のパイロ
ット式電磁弁の断面を示す図である。この電磁弁1は、
本体2と、その本体2にダイヤフラム弁体3を押圧固定
しているカバー部材4と、そのカバー部材4の上部に設
けられたパイロット電磁弁5によって構成されている。
本体2は、流入室6と流出室7との間には弁座8が形成
されて2室に区別され、それぞれ、流入ポート9と流出
ポート10が形成されている。また、弁座8には、流入
室6と流出室7を遮断すべくゴムによって形成されたダ
イヤフラム弁体3が弁座8に接離可能に設置されてい
る。
例について説明する。図1は、本発明の実施例のパイロ
ット式電磁弁の断面を示す図である。この電磁弁1は、
本体2と、その本体2にダイヤフラム弁体3を押圧固定
しているカバー部材4と、そのカバー部材4の上部に設
けられたパイロット電磁弁5によって構成されている。
本体2は、流入室6と流出室7との間には弁座8が形成
されて2室に区別され、それぞれ、流入ポート9と流出
ポート10が形成されている。また、弁座8には、流入
室6と流出室7を遮断すべくゴムによって形成されたダ
イヤフラム弁体3が弁座8に接離可能に設置されてい
る。
【0014】このようにダイヤフラム弁体3が弁座8に
当接するように配置されたその上部には、カバー部材4
が、ダイヤフラム端部を固定するように設けられてい
る。そして、このカバー部材4によってダイヤフラム弁
体3上部にパイロット室11が形成されている。更に、
カバー部材4の上部に設けられたパイロット電磁弁5
は、外周をコイル12によって巻かれ、その中心には円
柱形の可動鉄心13が上下動可能に配設されている。そ
して、その可動鉄心13の下端にはゴムによって形成さ
れたパイロット弁体14が設けられ、一方、上端には可
動鉄心13が下方へ付勢されるようにスプリング15が
嵌合されている。
当接するように配置されたその上部には、カバー部材4
が、ダイヤフラム端部を固定するように設けられてい
る。そして、このカバー部材4によってダイヤフラム弁
体3上部にパイロット室11が形成されている。更に、
カバー部材4の上部に設けられたパイロット電磁弁5
は、外周をコイル12によって巻かれ、その中心には円
柱形の可動鉄心13が上下動可能に配設されている。そ
して、その可動鉄心13の下端にはゴムによって形成さ
れたパイロット弁体14が設けられ、一方、上端には可
動鉄心13が下方へ付勢されるようにスプリング15が
嵌合されている。
【0015】ところで、前記ダイヤフラム弁体3には、
パイロット室11と流出室7とを連通するためのパイロ
ットポート16がその中心に形成されている。そのパイ
ロットポート16は、ダイヤフラム弁体3の中心に筒形
状を有している。また、そのパイロットポート16の中
心線上に可動鉄心13の中心が合わせて配設され、パイ
ロットポート16の上端に形成されたパイロット口17
にパイロット弁体14が当接するように設けられてい
る。更に、ダイヤフラム弁体3には、流入室6とパイロ
ット室11を連通させる細孔18が形成されている。
パイロット室11と流出室7とを連通するためのパイロ
ットポート16がその中心に形成されている。そのパイ
ロットポート16は、ダイヤフラム弁体3の中心に筒形
状を有している。また、そのパイロットポート16の中
心線上に可動鉄心13の中心が合わせて配設され、パイ
ロットポート16の上端に形成されたパイロット口17
にパイロット弁体14が当接するように設けられてい
る。更に、ダイヤフラム弁体3には、流入室6とパイロ
ット室11を連通させる細孔18が形成されている。
【0016】次に、可動鉄心13を駆動させるためにコ
イル12に印加する電流を制御する駆動回路について説
明する。図2は、その駆動回路を示す回路図である。電
圧を印加するための電圧印加端子21が、コイル12の
一端に接続され、他方、分岐して定電圧回路27の一端
へ接続されている。定電圧回路27の他端はグランド端
子23に接続される。一方、定電圧回路27の第3端子
は、オペアンプOP1 へ接続されている。更に、定電圧
回路27の第3端子は、オペアンプOP1 への接続から
分岐してトランジスタTr1 のコレクタに接続されてい
る。また、トランジスタTr1 のベースには抵抗R1 を
介してON/OFF信号を入力する信号入力端子22が
接続されている。電圧印加端子21に接続されたコイル
12の他端は、トランジスタTr2 のコレクタに接続さ
れ、そのコイル12には更にダイオードD1 が並列に接
続されている。トランジスタTr2 のベースには、抵抗
R2 を介してオペアンプOP1 の出力端子に接続されて
いる。更に、トランジスタTr2 のエミッタはグランド
端子23に接続されている。
イル12に印加する電流を制御する駆動回路について説
明する。図2は、その駆動回路を示す回路図である。電
圧を印加するための電圧印加端子21が、コイル12の
一端に接続され、他方、分岐して定電圧回路27の一端
へ接続されている。定電圧回路27の他端はグランド端
子23に接続される。一方、定電圧回路27の第3端子
は、オペアンプOP1 へ接続されている。更に、定電圧
回路27の第3端子は、オペアンプOP1 への接続から
分岐してトランジスタTr1 のコレクタに接続されてい
る。また、トランジスタTr1 のベースには抵抗R1 を
介してON/OFF信号を入力する信号入力端子22が
接続されている。電圧印加端子21に接続されたコイル
12の他端は、トランジスタTr2 のコレクタに接続さ
れ、そのコイル12には更にダイオードD1 が並列に接
続されている。トランジスタTr2 のベースには、抵抗
R2 を介してオペアンプOP1 の出力端子に接続されて
いる。更に、トランジスタTr2 のエミッタはグランド
端子23に接続されている。
【0017】一方、前記トランジスタTr1 のエミッタ
は抵抗R3 を介してグランド端子23と、遅延回路28
を介してオペアンプOP1 の非反転入力端子に接続され
ている。更に、このオペアンプOP1 の反転入力端子に
は三角波発生回路29が接続されている。遅延回路28
は、トランジスタTr1 のエミッタに抵抗R4 を介して
前記したようにオペアンプOP1 の反転入力端子に接続
され、また、抵抗R4 から分岐してコンデンサC1 を介
してグランド端子23へ接続されている。
は抵抗R3 を介してグランド端子23と、遅延回路28
を介してオペアンプOP1 の非反転入力端子に接続され
ている。更に、このオペアンプOP1 の反転入力端子に
は三角波発生回路29が接続されている。遅延回路28
は、トランジスタTr1 のエミッタに抵抗R4 を介して
前記したようにオペアンプOP1 の反転入力端子に接続
され、また、抵抗R4 から分岐してコンデンサC1 を介
してグランド端子23へ接続されている。
【0018】また、三角波発生回路29は、2つのオペ
アンプOP2 ,OP3 から構成されている。そのオペア
ンプOP2 の反転入力端子には入力端子24が接続さ
れ、非反転入力端子には、正帰還をかけるための抵抗R
5 を介して出力端子に接続されている。このオペアンプ
OP2 の出力端子は、抵抗R6 を介してオペアンプOP
3 の反転入力端子に接続されている。オペアンプOP3
の非反転入力端子には、入力端子25が接続されてい
る。そのオペアンプOP3 の出力端子には、この三角波
発生回路29が接続されるオペアンプOP1 の反転入力
端子との接続端子26に接続されている。更に、このオ
ペアンプOP3 の出力端子は2方へ分岐して、一方はコ
ンデンサC2 を介してこのオペアンプOP3 の反転入力
端子に接続されて積分器としての構成をなし、他方は、
帰還をかけるために抵抗R7 を介してオペアンプOP2
の非反転入力端子へ接続されている。
アンプOP2 ,OP3 から構成されている。そのオペア
ンプOP2 の反転入力端子には入力端子24が接続さ
れ、非反転入力端子には、正帰還をかけるための抵抗R
5 を介して出力端子に接続されている。このオペアンプ
OP2 の出力端子は、抵抗R6 を介してオペアンプOP
3 の反転入力端子に接続されている。オペアンプOP3
の非反転入力端子には、入力端子25が接続されてい
る。そのオペアンプOP3 の出力端子には、この三角波
発生回路29が接続されるオペアンプOP1 の反転入力
端子との接続端子26に接続されている。更に、このオ
ペアンプOP3 の出力端子は2方へ分岐して、一方はコ
ンデンサC2 を介してこのオペアンプOP3 の反転入力
端子に接続されて積分器としての構成をなし、他方は、
帰還をかけるために抵抗R7 を介してオペアンプOP2
の非反転入力端子へ接続されている。
【0019】次に、上記構成による本実施例のパイロッ
ト式電磁弁の作用について説明する。先ず、コイル12
に電力が供給されない状態では、可動鉄心13はスプリ
ング15によって下方へ付勢され、パイロット口17に
当接するため、パイロット口17を塞いでパイロットポ
ート16が遮断される。そのため、流入ポート9から流
入室6内に流入した流体は、細孔18からパイロット室
11へ流入し、流入室6とパイロット室11の圧力が同
一となる。しかし、ダイヤフラム弁体3をパイロット室
11側にかかる流体の圧力面積が大きく、またスプリン
グ15によって押下されているため、ダイヤフラム弁体
3を持ち上げることができず流出室7への流れが制限さ
れる。一方、コイル12に電力が供給されると、可動鉄
心13の上下方向に磁界が発生し、可動鉄心13がスプ
リング15の下方への付勢力に反して上方へ持ち上げら
れる。これにより、パイロット弁体14がパイロット口
17から離れ、パイロットポート16が連通される。
ト式電磁弁の作用について説明する。先ず、コイル12
に電力が供給されない状態では、可動鉄心13はスプリ
ング15によって下方へ付勢され、パイロット口17に
当接するため、パイロット口17を塞いでパイロットポ
ート16が遮断される。そのため、流入ポート9から流
入室6内に流入した流体は、細孔18からパイロット室
11へ流入し、流入室6とパイロット室11の圧力が同
一となる。しかし、ダイヤフラム弁体3をパイロット室
11側にかかる流体の圧力面積が大きく、またスプリン
グ15によって押下されているため、ダイヤフラム弁体
3を持ち上げることができず流出室7への流れが制限さ
れる。一方、コイル12に電力が供給されると、可動鉄
心13の上下方向に磁界が発生し、可動鉄心13がスプ
リング15の下方への付勢力に反して上方へ持ち上げら
れる。これにより、パイロット弁体14がパイロット口
17から離れ、パイロットポート16が連通される。
【0020】そして、流入ポート9から流体が供給され
ると、その流体は流入室6を流入し、更に、パイロット
室11内の流体がパイロットポート16から流出室7へ
流出すことにより、パイロット室11内の圧力が下がる
ため、上方から可動鉄心13を押下するスプリング15
に反し、ダイヤフラム弁体3を上方へ押し上げる。ダイ
ヤフラム弁体3が上方へ押し上げられると、弁座8の弁
口8aが開口されて流入室6と流出室7とが連通し、流
体が流入ポート9から流出ポート10へ流れることとな
る。これは、流入側の細孔18の口径よりもパイロット
ポート16の方が大きいため、流体が細孔18からパイ
ロット室11内に流入するよりもパイロットポート16
から流出する量が多く、パイロット室11の圧力が下が
ったところでダイヤフラム弁体3に流体が作用するため
である。
ると、その流体は流入室6を流入し、更に、パイロット
室11内の流体がパイロットポート16から流出室7へ
流出すことにより、パイロット室11内の圧力が下がる
ため、上方から可動鉄心13を押下するスプリング15
に反し、ダイヤフラム弁体3を上方へ押し上げる。ダイ
ヤフラム弁体3が上方へ押し上げられると、弁座8の弁
口8aが開口されて流入室6と流出室7とが連通し、流
体が流入ポート9から流出ポート10へ流れることとな
る。これは、流入側の細孔18の口径よりもパイロット
ポート16の方が大きいため、流体が細孔18からパイ
ロット室11内に流入するよりもパイロットポート16
から流出する量が多く、パイロット室11の圧力が下が
ったところでダイヤフラム弁体3に流体が作用するため
である。
【0021】ところで、本実施例のパイロット式電磁弁
では、上記したようにコイル12にステップ電圧が印加
されることによって制御されるが、図2に示した本実施
例の駆動回路に基づいて、コイル12への電力供給の制
御について説明する。ここで、図3は、駆動回路内の各
信号のタイムチャートを示した図である。aは信号入力
端子22によるのON/OFF信号の状態を示し、bは
三角波発生回路によって発生される三角波の信号を示
し、cは入力端子によるON/OFF信号が遅延回路に
よって遅延させられた状態を示し、更に、dはパイロッ
ト弁を駆動させるパルス信号を示した。
では、上記したようにコイル12にステップ電圧が印加
されることによって制御されるが、図2に示した本実施
例の駆動回路に基づいて、コイル12への電力供給の制
御について説明する。ここで、図3は、駆動回路内の各
信号のタイムチャートを示した図である。aは信号入力
端子22によるのON/OFF信号の状態を示し、bは
三角波発生回路によって発生される三角波の信号を示
し、cは入力端子によるON/OFF信号が遅延回路に
よって遅延させられた状態を示し、更に、dはパイロッ
ト弁を駆動させるパルス信号を示した。
【0022】先ず、信号入力端子22によってON/O
FF電圧が図3のaに示すように立ち上げられると、電
圧印加端子21から入力された印加電圧が定電圧回路2
7によって一定電圧に制限され、トランジスタTr1 を
介して遅延回路28へ供給される。遅延回路28内で
は、コンデンサC1 によって図2中のC位置での信号
が、図3のcに示すように、信号aの立ち上がりから除
々に立ち上げられ、逆に、信号aの立ち下がりからは除
々に立ち下げられる。そして、この遅延回路28によっ
て遅延された信号がオペアンプOP1 の非反転入力回路
に供給される。
FF電圧が図3のaに示すように立ち上げられると、電
圧印加端子21から入力された印加電圧が定電圧回路2
7によって一定電圧に制限され、トランジスタTr1 を
介して遅延回路28へ供給される。遅延回路28内で
は、コンデンサC1 によって図2中のC位置での信号
が、図3のcに示すように、信号aの立ち上がりから除
々に立ち上げられ、逆に、信号aの立ち下がりからは除
々に立ち下げられる。そして、この遅延回路28によっ
て遅延された信号がオペアンプOP1 の非反転入力回路
に供給される。
【0023】一方、三角波発生回路29では、入力端子
24から電圧が印加されると、非反転入力端子に入力さ
れる帰還信号とによって比較された電圧が増幅されて出
力端子から出力される。そして、その出力された信号
は、一方は抵抗R5 を介して非反転入力端子への正帰還
がかけられ、他方は抵抗R6 を介してオペアンプOP3
の反転入力端子及び、コンデンサC2 に供給される。ま
た、オペアンプOP3 の非反転入力端子には、入力端子
25から電圧が印加される。そして、オペアンプOP3
で比較された電圧が増幅されてオペアンプOP2 への正
帰還がかけられる。このように作用する三角波発生回路
29では、オペアンプOP2 ,OP3 に印加される電圧
が出力端子から出力されるに際して、正帰還がかけられ
ることにより回路の増幅度が増し、シュミット・トリガ
動作を起こすことによって三角形状の波形が形成され
る。また、オペアンプOP3 にコンデンサC2 によって
形成された積分器の構成により、図3のbに示すように
直線性のよい三角波が作成され、オペアンプOP1 の反
転入力端子に入力される(図2,B位置)。この三角波
は、三角波発生回路29の各抵抗R5 ,R6 ,R7 及び
コンデンサC2 によって、その周波数が決定される。
24から電圧が印加されると、非反転入力端子に入力さ
れる帰還信号とによって比較された電圧が増幅されて出
力端子から出力される。そして、その出力された信号
は、一方は抵抗R5 を介して非反転入力端子への正帰還
がかけられ、他方は抵抗R6 を介してオペアンプOP3
の反転入力端子及び、コンデンサC2 に供給される。ま
た、オペアンプOP3 の非反転入力端子には、入力端子
25から電圧が印加される。そして、オペアンプOP3
で比較された電圧が増幅されてオペアンプOP2 への正
帰還がかけられる。このように作用する三角波発生回路
29では、オペアンプOP2 ,OP3 に印加される電圧
が出力端子から出力されるに際して、正帰還がかけられ
ることにより回路の増幅度が増し、シュミット・トリガ
動作を起こすことによって三角形状の波形が形成され
る。また、オペアンプOP3 にコンデンサC2 によって
形成された積分器の構成により、図3のbに示すように
直線性のよい三角波が作成され、オペアンプOP1 の反
転入力端子に入力される(図2,B位置)。この三角波
は、三角波発生回路29の各抵抗R5 ,R6 ,R7 及び
コンデンサC2 によって、その周波数が決定される。
【0024】また、この周波数は定電圧回路27により
5Hz以上になるように設定されている。これは、5H
z以下では脈動が発生してしまうためである。即ち、印
加あるいは遮断時のパルス数が5Hz以下では、可動鉄
心13が移動する際、コイル12によって発生する可動
鉄心13を駆動させるための磁界の間欠時間が長くなる
ために、その可動鉄心13を押下するスプリングの付勢
力によて間欠時の移動距離が大きくなり、断続的な運動
をすることとなる。そのため、パイロット室11内の流
体に脈動が発生し、それに伴ってダイヤフラム弁体3も
断続的な移動をすることとなり、流入室6から流出室7
へ流れる流体にも脈動が発生することとなる。この流体
に生じる脈動は、流体の供給を不安定なものとし、供給
側での安定した動作を妨げることとなる。
5Hz以上になるように設定されている。これは、5H
z以下では脈動が発生してしまうためである。即ち、印
加あるいは遮断時のパルス数が5Hz以下では、可動鉄
心13が移動する際、コイル12によって発生する可動
鉄心13を駆動させるための磁界の間欠時間が長くなる
ために、その可動鉄心13を押下するスプリングの付勢
力によて間欠時の移動距離が大きくなり、断続的な運動
をすることとなる。そのため、パイロット室11内の流
体に脈動が発生し、それに伴ってダイヤフラム弁体3も
断続的な移動をすることとなり、流入室6から流出室7
へ流れる流体にも脈動が発生することとなる。この流体
に生じる脈動は、流体の供給を不安定なものとし、供給
側での安定した動作を妨げることとなる。
【0025】そして、このように三角波発生回路29に
よって供給される三角波及び、遅延回路28によって遅
延された信号が、それぞれオペアンプOP1 に反転入力
端子又は反転入力端子に供給され、各電圧が比較、増幅
されて出力端子からトランジスタTr2 のベースへ抵抗
R2 を介して供給される(図2,D位置)。このとき供
給される信号は、図3のdに示すように、駆動回路ON
の際にはパルス幅が除々に広くなり、OFFの際にはパ
ルス幅が除々に狭くなる。そして、このように変化する
パルス信号が、トランジスタTr2 のベースに供給され
ることにより、トランジスタTr2 のコレクターエミッ
タ間に流れる電流が制御され、コイル12に供給される
電力量が制御される。
よって供給される三角波及び、遅延回路28によって遅
延された信号が、それぞれオペアンプOP1 に反転入力
端子又は反転入力端子に供給され、各電圧が比較、増幅
されて出力端子からトランジスタTr2 のベースへ抵抗
R2 を介して供給される(図2,D位置)。このとき供
給される信号は、図3のdに示すように、駆動回路ON
の際にはパルス幅が除々に広くなり、OFFの際にはパ
ルス幅が除々に狭くなる。そして、このように変化する
パルス信号が、トランジスタTr2 のベースに供給され
ることにより、トランジスタTr2 のコレクターエミッ
タ間に流れる電流が制御され、コイル12に供給される
電力量が制御される。
【0026】従って、例えば、図3のdに示すようなパ
ルスの電圧が印加されると、コイル12への電力供給量
が漸増し、発生する磁界が除々に大きくなり、可動鉄心
13を押下するスプリング15の付勢力に反して除々に
上昇させる。すると、パイロット室11内の流体はパイ
ロットポート16から除々に流出室7側へ流出し、その
パイロット室11内のダイヤフラム弁体3を押す流体圧
力が除々に低下するため、ダイヤフラム弁体3も流入室
6内の流体に押し上げられ、除々に開弁されて、ダイヤ
フラム弁体3付近の流体も急激に流れることなく除々に
流出室7側へ流れることとなる。
ルスの電圧が印加されると、コイル12への電力供給量
が漸増し、発生する磁界が除々に大きくなり、可動鉄心
13を押下するスプリング15の付勢力に反して除々に
上昇させる。すると、パイロット室11内の流体はパイ
ロットポート16から除々に流出室7側へ流出し、その
パイロット室11内のダイヤフラム弁体3を押す流体圧
力が除々に低下するため、ダイヤフラム弁体3も流入室
6内の流体に押し上げられ、除々に開弁されて、ダイヤ
フラム弁体3付近の流体も急激に流れることなく除々に
流出室7側へ流れることとなる。
【0027】これは、閉弁時についても同様であり、印
加電圧を遮断させると、図3のdに示すようにコイル1
2への供給電力量が漸減し、発生する磁界が除々に小さ
くなり、可動鉄心13を押下するスプリング15の付勢
力に反発する力をかけながら下降させる。すると、パイ
ロット室11内の流体の流出が除々に減少し、細孔18
からパイロット室11内へ流入する流体によって、ダイ
ヤフラム弁体3を上から押す流体圧力が除々に増大し、
ダイヤフラム弁体3も弁座8へ除々に押し下げられ閉弁
されて、ダイヤフラム弁体3付近の流体も急激に止めら
れることなく除々にその流出が制限されることとなる。
加電圧を遮断させると、図3のdに示すようにコイル1
2への供給電力量が漸減し、発生する磁界が除々に小さ
くなり、可動鉄心13を押下するスプリング15の付勢
力に反発する力をかけながら下降させる。すると、パイ
ロット室11内の流体の流出が除々に減少し、細孔18
からパイロット室11内へ流入する流体によって、ダイ
ヤフラム弁体3を上から押す流体圧力が除々に増大し、
ダイヤフラム弁体3も弁座8へ除々に押し下げられ閉弁
されて、ダイヤフラム弁体3付近の流体も急激に止めら
れることなく除々にその流出が制限されることとなる。
【0028】以上、本実施例のパイロット式電磁弁で
は、コイル12へ供給される電力が図3のdに示すよう
なパルス信号によって制御されるため、従来のように可
動鉄心が急激に移動することなく除々に移動し、パイロ
ット弁体14を上昇又は下降させるため、急激な流体の
流動が防止できた。図4に示したグラフから、従来のも
のでは流体が急激に流動していることが読み取れるのに
対し、本実施例のものでは流体が除々に流れるのが分か
る。従って、ダイヤフラム弁体3部分の圧力波の発生を
なくし、その結果ウォータハンマを防止することが可能
となった。
は、コイル12へ供給される電力が図3のdに示すよう
なパルス信号によって制御されるため、従来のように可
動鉄心が急激に移動することなく除々に移動し、パイロ
ット弁体14を上昇又は下降させるため、急激な流体の
流動が防止できた。図4に示したグラフから、従来のも
のでは流体が急激に流動していることが読み取れるのに
対し、本実施例のものでは流体が除々に流れるのが分か
る。従って、ダイヤフラム弁体3部分の圧力波の発生を
なくし、その結果ウォータハンマを防止することが可能
となった。
【0029】なお、本発明のパイロット式電磁弁につい
てその一実施例を説明したが、本発明はこれに限定され
るわけではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変
更が可能である。例えば、上記遅延回路では抵抗及びコ
ンデンサによって構成されたものを使用したが、直線性
を得るためにオペアンプを用いたものを使用してもよ
い。また、例えば、三角波発生回路にも、ブーストラッ
プ回路やミラー積分回路等を使用するようにしてもよ
い。
てその一実施例を説明したが、本発明はこれに限定され
るわけではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変
更が可能である。例えば、上記遅延回路では抵抗及びコ
ンデンサによって構成されたものを使用したが、直線性
を得るためにオペアンプを用いたものを使用してもよ
い。また、例えば、三角波発生回路にも、ブーストラッ
プ回路やミラー積分回路等を使用するようにしてもよ
い。
【0030】
【発明の効果】以上、本発明のパイロット式電磁弁は、
電磁弁を開閉させる駆動手段と、その駆動手段を制御す
る駆動回路とを有し、その駆動回路が前記電磁弁の開閉
時に開閉信号に従って駆動手段への電力供給量を漸増さ
せ、その開閉信号が一定レベルに達した後の駆動信号に
よって開弁状態にするので、ダイヤフラム弁をスローオ
ープン及びスローシャットさせ、ウォータハンマを防止
したパイロット式電磁弁を提供することが可能となっ
た。
電磁弁を開閉させる駆動手段と、その駆動手段を制御す
る駆動回路とを有し、その駆動回路が前記電磁弁の開閉
時に開閉信号に従って駆動手段への電力供給量を漸増さ
せ、その開閉信号が一定レベルに達した後の駆動信号に
よって開弁状態にするので、ダイヤフラム弁をスローオ
ープン及びスローシャットさせ、ウォータハンマを防止
したパイロット式電磁弁を提供することが可能となっ
た。
【図1】本発明の一実施例のパイロット式電磁弁の断面
を示す図である。
を示す図である。
【図2】本発明の一実施例のパイロット式電磁弁の駆動
回路を示す回路図である。
回路を示す回路図である。
【図3】本発明の一実施例のパイロット式電磁弁の駆動
回路内の各信号のタイムチャートを示した図である。
回路内の各信号のタイムチャートを示した図である。
【図4】本発明の一実施例のパイロット式電磁弁と従来
のパイロット式電磁弁における流量の変化を比較したグ
ラフを示す図である。
のパイロット式電磁弁における流量の変化を比較したグ
ラフを示す図である。
【図5】従来の実施例のパイロット式電磁弁の断面を示
す図である。
す図である。
1 電磁弁 2 本体 3 ダイヤフラム弁体 4 カバー部材 5 電磁弁 12 コイル 27 定電圧回路 28 遅延回路 29 三角波発生回路
Claims (3)
- 【請求項1】 流入ポートと流出ポート間に弁口が形成
された本体と、 本体内に弁口の開閉可能に配置されたダイヤフラム式弁
体と、 ダイヤフラム式弁体の弁口の反対側に設けられたパイロ
ット室と、 パイロット室と流出ポートとを連通するパイロットポー
トを開閉制御する電磁弁とを備えたパイロット式電磁弁
において、 前記電磁弁を開閉させる駆動手段と、 その駆動手段を制御する駆動回路とを有し、 その駆動回路が前記電磁弁の開閉時に開閉信号に従って
駆動手段への電力供給量を漸増させ、その開閉信号が一
定レベルに達した後の駆動信号によって開弁状態にする
ことを特徴とするパイロット式電磁弁。 - 【請求項2】 請求項1に記載のパイロット式電磁弁に
おいて、 前記パイロット弁を駆動する駆動回路が、 電力供給量を漸次変化させるための遅延回路と、 三角波を形成し発生させるための三角波発生回路とを有
することを特徴とするパイロット式電磁弁。 - 【請求項3】 請求項1に記載のパイロット式電磁弁に
おいて、 前記駆動回路に印加されるパルス電圧の周波数が5Hz
以上であることを特徴とするパイロット式電磁弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14243394A JPH07332530A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | パイロット式電磁弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14243394A JPH07332530A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | パイロット式電磁弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07332530A true JPH07332530A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=15315203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14243394A Pending JPH07332530A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | パイロット式電磁弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07332530A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6053416A (en) * | 1997-10-29 | 2000-04-25 | Kci Industries, Inc. | Automatic hydronic zone valve and electric controls therefor |
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JP2008002633A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Inax Corp | 水栓 |
US7552906B2 (en) | 2006-07-17 | 2009-06-30 | Rain Bird Corporation | Valve assembly |
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KR101139382B1 (ko) * | 2010-01-22 | 2012-04-27 | 캄텍주식회사 | 차량용 솔레노이드 밸브 |
CN106020314A (zh) * | 2016-03-11 | 2016-10-12 | 浙江盾安人工环境股份有限公司 | 恒流驱动电路 |
CN106594359A (zh) * | 2016-12-19 | 2017-04-26 | 西安欧中材料科技有限公司 | 电磁阀自动调节电路及其方法 |
CN110725991A (zh) * | 2018-07-16 | 2020-01-24 | 现代自动车株式会社 | 用于控制气体供应的电磁阀 |
Citations (3)
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