JP2007261371A - 車両用空気質成分供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の空気質成分を保持する空気質成分チャンバ120と、空気質成分チャンバ120と連通し、空気砲が放出される放出孔110Aと、基準位置から空気質成分チャンバ120を押し縮める圧縮側に変位することで空気質成分チャンバ120に保持された空気質成分を含む空気を圧縮し、放出孔110Aから空気砲Fを放出させる圧縮手段130と、マグネット141と対をなすコイル142に駆動電流Iを供給することで発生するローレンツ力により圧縮手段130を変位させる駆動手段140と、圧縮手段130が圧縮側に変位するときに圧縮手段130に対して基準位置側への規制力を加えるダンパー150とを備えた。
【選択図】図3
Description
本発明に係る車両用空気質成分供給装置の実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。本実施形態の車両用空気質成分供給装置は、自動車1の車内2に備えられた空気質成分放出手段10A〜10Cから所定の空気質成分を含んだ空気砲Fを放出することで、乗員3,4に対して個別に空気質成分を供給するものである。
本実施形態では、ダンパー150は、ゴム、ウレタン等の自己復帰力を有する可撓性材料を膜状に形成したものを用いて構成するようにしていたが、例えば、図5に示すように、突出部151から外周側にかけて蛇腹状に形成したものを用いても良い。このようにしても、圧縮部材131の変位量に応じて基準位置側への復帰力が発揮されるため、これによって過渡ひずみを効果的に防止することができる。
本実施形態では、駆動手段140を構成するマグネット141とコイル142とのうち、マグネット141を筐体110に固定し、コイル142を押圧部材132に一体化する構成としていたが、たとえば、図6に示すように、コイル142を筐体110に固定し、マグネット141を押圧部材132と一体化した構成としてもよい。これによれば、コイル142に駆動電流Iを供給することで発生するローレンツ力により、マグネット141と一体化された押圧部材132が前方へ付勢されるため、上記と同様に圧縮部材131が圧縮側に変位することとなる。
本発明の第2の実施形態について図7を参照して説明する。尚、上記第1の実施形態と同一の部分についてはその説明を省略し、相違点のみを説明する。本実施形態では、ダンパー150を省略し、図7(A)に示すように、空気砲Fを放出させるための主パルスPmに、この主パルスPmの供給に起因して発生する過渡ひずみによる振動を防止するためのブレーキパルスPbを重畳したものを駆動電流Iとしてコイル142に供給する構成とした。
ブレーキパルスPbのパルス振幅及びパルス周期のうち少なくともいずれか一方を変更しても良い。各ブレーキパルスPbのパルス振幅は、図8(A)に示すように、後続パルスのパルス振幅を先行パルスのパルス振幅よりも小さく設定するようにすれば良い。通常、過渡ひずみにおける圧縮部材131の振動は、目標変位位置に向かって減衰しながら収束するため、この振動の減衰に応じて後続パルスの振幅を先行パルスの振幅よりも小さくすれば、一層効果的に圧縮部材131の振動を防止することができる。
本発明の第3の実施形態について図9(A),(B)を参照して説明する。尚、上記第2の実施形態と同一の部分についてはその説明を省略し、相違点のみを説明する。本実施形態では、駆動電流Iの立ち上がり電流波形及び立ち下がり電流波形を、圧縮手段130が同期して変位可能な電流波形としている。
本実施形態では、駆動電流Iの立ち上がり電流波形を、目標電流に対して漸近的に変化させるようにしていたが、図10に示すように、立ち上がり電流波形において、その立ち上がり電流傾度を予め設定した第1の傾度に設定しても良い。ここで、第1の傾度とは、駆動電流の立ち上がり変化に対して圧縮手段の変位が同期可能(追従可能)な限界の傾度のことである。従って、駆動電流の立ち上がりに対して圧縮部材の変位を同期(追従)させることができるため、駆動電流の立ち上がりに応答することができずに目標となる変位位置付近で振動する過渡ひずみの発生を抑止することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
110A…放出孔(放出部)
120…空気質成分チャンバ
130…圧縮手段
131…圧縮部材
132…押圧部材
132A…テーパ部
140…駆動手段
141…マグネット
142…コイル
150…ダンパー(変位規制部材)
151…突出部
I…駆動電流
Pm…主パルス
Pb…ブレーキパルス
Claims (12)
- 所定の空気質成分を含んだ空気砲を放出することで車内に当該空気質成分を供給する車両用空気質成分供給装置であって、
所定の空気質成分を保持する空気質成分チャンバと、
前記空気質成分チャンバから前記空気砲を放出する放出部と、
基準位置から前記空気質成分チャンバを押し縮める圧縮側に変位することで前記空気質成分チャンバに保持された空気質成分を含む空気を圧縮し、前記放出部から前記空気砲を放出させる圧縮手段と、
マグネットと対をなすコイルに駆動電流を供給することで発生するローレンツ力により前記圧縮手段を変位させる駆動手段と、
前記圧縮手段が前記圧縮側に変位する際に、前記圧縮手段に対して前記基準位置側への規制力を加える変位規制部材とを備えることを特徴とする車両用空気質成分供給装置。 - 前記圧縮手段は、
前記基準位置から前記圧縮側に変位可能な圧縮部材と、前記ローレンツ力を受けて前記圧縮部材を押圧する押圧部材とから構成されており、
前記変位規制部材は、自己復帰力を有する可撓性部材により形成されており、一方側が前記押圧部材に接触して前記圧縮側に変位可能とされているとともに、他方側が前記圧縮側へ変位不能に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気質成分供給装置。 - 前記変位規制部材は弾性材料により構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空気質成分供給装置。
- 前記変位規制部材は、前記一方側と前記他方側との間が蛇腹状に形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両用空気質成分供給装置。
- 所定の空気質成分を含んだ空気砲を放出することで車内に当該空気質成分を供給する車両用空気質成分供給装置であって、
所定の空気質成分を保持する空気質成分チャンバと、
前記空気質成分チャンバから前記空気砲を放出する放出部と、
基準位置から前記空気質成分チャンバを押し縮める圧縮側に変位することで前記空気質成分チャンバに保持された空気質成分を含む空気を圧縮し、前記放出部から前記空気砲を放出させる圧縮手段と、
マグネットと対をなすコイルに駆動電流を供給することで発生するローレンツ力により前記圧縮手段を変位させる駆動手段とを備え、
前記コイルに供給する駆動電流は、前記空気砲を発生させるための主パルスに、ブレーキパルスを重畳したものであることを特徴とする車両用空気質成分供給装置。 - 前記ブレーキパルスのパルス振幅は、主パルスの振幅に応じた振幅とされていることを特徴とする請求項5に記載の車両用空気質成分供給装置。
- 前記ブレーキパルスのパルス振幅は、先行側のパルス振幅よりも後続側のパルス振幅のほうが小さくされていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の車両用空気質成分供給装置。
- 前記ブレーキパルスのパルス周期は、先行側のパルス周期よりも後続側のパルス周期のほうが短くされていることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の車両用空気質成分供給装置。
- 所定の空気質成分を含んだ空気砲を放出することで車内に当該空気質成分を供給する車両用空気質成分供給装置であって、
所定の空気質成分を保持する空気質成分チャンバと、
前記空気質成分チャンバから前記空気砲を放出する放出部と、
基準位置から前記空気質成分チャンバを押し縮める圧縮側に変位することで前記空気質成分チャンバに保持された空気質成分を含む空気を圧縮し、前記放出部から前記空気砲を放出させる圧縮手段と、
マグネットと対をなすコイルに駆動電流を供給することで発生するローレンツ力により前記圧縮手段を変位させる駆動手段とを備え、
前記駆動電流の立ち上がり電流波形又は/及び立ち下がり電流波形を、前記圧縮手段が同期して変位可能な電流波形としたことを特徴とする車両用空気質成分供給装置。 - 前記立ち上がり電流波形は、目標電流に対して漸近的に変化する電流波形であることを特徴とする請求項9に記載の車両用空気質成分供給装置。
- 前記立ち上がり電流波形において、その立ち上がり電流傾度を予め設定した第1の傾度以下としたことを特徴とする請求項9に記載の車両用空気質成分供給装置。
- 前記立ち下がり電流波形において、その立ち下がり電流傾度を予め設定した第2の傾度以下としたことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれかに記載の車両用空気質成分供給装置。
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