JP2004164033A - 流量制御装置 - Google Patents

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Takashi Yamamoto
崇 山本
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Abstract

【課題】流入する流体が脈動していても流量の制御が可能で、流量範囲を大きくとりたい時でも流量制御装置をコンパクトにでき、特にスラリーを輸送するラインにおいて弁の詰まりを防止できる流量制御装置を提供する。
【解決手段】流量制御装置を、流入する流体の圧力を一定圧に調整して流出させる圧力調整弁1と、圧力調整弁1から流出した流体の流量を計測し該流量の計測値を電気信号に変換し出力する流量計測器24と、流量計測器24から流出した流体の流量を制御する他力式自動ピンチ弁26と、流量計測器24からの電気信号に基づいて他力式自動ピンチ弁26の開度調整をフィードバック制御する制御部34とをから構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、化学工場、半導体製造分野、食品分野、バイオ分野などの各種産業における流体輸送において流量を制御する制御装置に関するものであり、さらに詳しくは、装置に流入する流体が脈動している場合でも確実に流量を制御し、かつスラリーを輸送するラインに使用しても詰まることのない制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の制御装置の例として、図8に示すような流量制御弁及びこれを用いた流量制御装置がある。
【0003】
この流量制御装置は、液体の流入部39及び流出部40と接続する弁本体41と、この弁本体41内を上下に移動可能に配置されたニードル状弁体42と、弁体42の外部近傍に設けられ、弁体42をモーターや磁気力などにより移動させる駆動機構43とを具備している流量制御弁44と、流路を流れる液体の流量を検出する超音波式流量計45と、超音波式流量計45からの検出信号を基に流量制御弁44を制御する制御部46が設けられているものであった。
【0004】
その作用は、制御部46が超音波式流量計45で計測した流量に基づいて、流量制御弁44内を流れる液体が予め設定した流量となるように流量制御弁44の制御を行うものであり、流量制御弁44の駆動機構43を制御することで弁体42の位置の制御を行い、弁体42と弁座部47の隙間が調整され、流量制御弁44を流れる流量の調整が行われるものであり、このような構成を用いることにより、この液体の流量が微少である場合の制御も良好に行うことができるものであった(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−303609号公報(第2−8頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の流量制御装置では以下の問題点があった。
(1)本制御装置に流入する流体が圧力変動周期の速い脈動した流れであった場合、流量制御弁44がハンチングを起こし流量制御ができなくなる。
(2)流量制御弁44はその構造上、弁体42と弁座部47の隙間を調整することにより流量を制御するため、流量範囲を広くとりたい場合は流量制御弁44のストロークを大きくする必要がある。ストロークを大きくとると制御システム自体が大きくなるため、コンパクトにすることができなくなる。
(3)流量制御弁44の構造からもわかるように、弁本体41内の流路が複雑で弁体42の摺動部分が接液する構造であり、スラリーなどの流体を流した場合には弁体42の摺動部分や弁座部47にスラリーが固まって付着しやすく、固まったスラリーが弁体42の動作の妨げになり正確な流量制御ができなくなったり、流路を詰まらせてしまう恐れがある。
【0007】
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、流入する流体が脈動していても流量の制御が可能で、流量範囲を大きくとりたい時でも流量制御装置をコンパクトにでき、特にスラリーを輸送するラインにおいて弁の詰まりを防止できる流量制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明の構成を、図1乃至図3を参照して説明する。すなわち、本発明の流入する流体の圧力を一定圧に調整して流出させる圧力調整弁1と、圧力調整弁1から流出した流体の流量を計測し該流量の計測値を電気信号に変換し出力する流量計測器24と、流量計測器24から流出した流体の流量を制御する他力式自動ピンチ弁26と、流量計測器24からの電気信号に基づいて他力式自動ピンチ弁26の開度調整をフィードバック制御する制御部34とを具備したことを第1の特徴とし、流入する流体の圧力を一定圧に調整して流出させる圧力調整弁1と、圧力調整弁1から流出した流体の流量を制御する他力式自動ピンチ弁26と、他力式自動ピンチ弁26から流出した流体の流量を計測し該流量の計測値を電気信号に変換し出力する流量計測器24と、流量計測器24からの電気信号に基づいて他力式自動ピンチ弁26の開度調整をフィードバック制御する制御部34とを具備したことを第2の特徴とし、圧力調整弁1が、内部に第1の弁室4、第1の弁室4の上部に設けられた段差部9及び第1の弁室4と連通する流体流入口5を有する本体3と、第2の弁室11とそれに連通する流体流出口12とを有し本体3上部に接合される蓋体10と、周縁部が第1の弁室4の上部周縁部に接合された第1のダイヤフラム15と、周縁部が本体3と蓋体10とによって挟持された第2のダイヤフラム17と、第1及び第2のダイヤフラム15、17の中央に設けられた両環状接合部16、18に接合され軸方向に移動自在となっているスリーブ19と、第1の弁室4の底部に固定され該スリーブ19の下端との間に流体制御部21を形成しているプラグ20とからなり、また本体3の段差部9の内周面と第1及び第2のダイヤフラム15、17とに包囲された気室22を有し、第2のダイヤフラム17の受圧面積が第1のダイヤフラム15の受圧面積より大きく構成され、気室22に連通するエア供給口6が本体3に設けられていることを第3の特徴とする。
【0009】
また、流量計測器24が、超音波式流量計、カルマン渦式流量計、羽根車式流量計、電磁流量計、差圧式流量計、容積式流量計、熱線式流量計または質量流量計であることを第4の特徴とし、他力式自動ピンチ弁26が、電気駆動式自動ピンチ弁または電空ポジショナを備えたエア駆動式自動ピンチ弁であることを第5の特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様について図1乃至図7を参照して説明するが、本発明が本実施態様に限定されないことは言うまでもない。
【0011】
図1は本発明の第1の実施態様を示す流量制御装置の概念構成図であり、図2は本発明の第2の実施態様を示す流量制御装置の概念構成図である。図3は圧力調整弁の構造を示す縦断面図であり、図4は全閉状態の電気駆動式自動ピンチ弁の部分縦断面図である。図5は流量制御の評価を行うための試験装置を示す概念構成図である。図6は流入する流体が脈動しているときの流量の経時変化を示すグラフである。図7は設定流量値を変えて各々設定したときの流量の経時変化を示すグラフである。
【0012】
本発明の第1の実施態様について図1、図3、図4に基づいて説明する。1は外部配管2から流入する流体の圧力を一定圧に調整して配管23に流出させる圧力調整弁である。圧力調整弁1は、本体3、蓋体10、第1のダイヤフラム15、第2のダイヤフラム17、プラグ20から形成され、その各々の構造は以下の通りである。
【0013】
本体3は略円筒状を有しており、その側面には本体3の内部に設けられた第1の弁室4と連通している流体流入口5と後記気室22と連通しているエア供給口6とが設けられており、第1の弁室4の上部周縁には後記第1のダイヤフラム15の環状突部7が接合される接合部8を有している。さらに第1の弁室4の上部には後記第1及び第2のダイヤフラム15、17と共に後記気室22を形成する段差部9が設けられている。
【0014】
蓋体10は、内部に第2の弁室11を有し外周側面には第2の弁室11と連通した流体流出口12を有し、本体3の上端部に接合されている。下端部の第2の弁室11の周縁部には後記第2のダイヤフラム17の環状突部13が嵌合される環状溝部14が設けられている。
【0015】
第1のダイヤフラム15は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製でドーナツ状に形成されており、中央部には環状接合部16が設けられており、また、外周縁部には環状突部7が設けられている。第1のダイヤフラム15の環状接合部16の内周面にはスリーブ19が螺着され、一方、環状突部7は本体3の内部に設けられた接合部8に接合されている。
【0016】
第2のダイヤフラム17は、第1のダイヤフラム15と同様にPTFE製であり、中央部には環状接合部18、外周縁部には環状突部13が設けられている。環状突部13は蓋体10の環状溝部14に嵌合され且つ、本体3と蓋体10とによって挟持されている。なお、第2のダイヤフラム17の受圧面積は前記第1のダイヤフラム15よりも十分に大きくなるように形成されている。第1及び第2のダイヤフラム15、17は、スリーブ19と螺着されることによって一体化している。
【0017】
プラグ20は、第1の弁室4の底部に螺着等により固定されている。プラグ20の先端は、スリーブ19の下端面との間で流体制御部21を形成しており、スリーブ19の上下動にともなって流体制御部21の開口面積が変化し、第2の弁室11内部の圧力、すなわち2次側の流体圧力を一定に保つように設計されている。
【0018】
22は本体3の段差部9及び第1、第2のダイヤフラム15、17の3者で囲まれて形成された気室である。気室22の内部にはエア供給口6から圧縮空気が注入され、常に一定の圧力に保たれている。なお、圧力調整弁1は背圧弁などを用いても良い。
【0019】
24は圧力制御弁1の流体流出口12と流入口が配管23を介して接続されている流量計測器の一種である超音波式流量計であり、超音波の伝播時間差を利用して流体の流量を計測し計測値を電気信号に変換する働きをしている。超音波式流量計24は後記制御部34に配線接続されており、圧力調整弁1から流量計24に流入してきた流体の流量を計測し、計測した流量を電気信号に変換して後記制御部34に出力する。
【0020】
なお、本実施態様では超音波式流量計を用いているが、カルマン渦式流量計、羽根車式流量計、電磁流量計、差圧式流量計、容積式流量計、熱線式流量計または質量流量計等の他の流量計を用いても良い。
【0021】
26は超音波式流量計24の流出口とその流体流入口27が配管25を介して接続されている他力式自動ピンチ弁の一種である電気駆動式自動ピンチ弁であり、駆動部31、駆動部31下部に接合される本体32、本体32内に収納される管体28、上下動することにより管体28を偏平させ流路面積を変化させる挟圧子29及び挟圧子29と駆動部31とを連結する連結体30とからなり(図4参照)、後記制御部34の信号指示を受けて流路を開閉する作用をしている。なお、本実施態様では駆動部31は電気駆動式を用いているが、電空ポジショナを備えたエア駆動式を用いても良い。
【0022】
34は電気信号に応じてフィードバック制御する制御部である。制御部34は、超音波式流量計24に配線接続され、また電気駆動式自動ピンチ弁26の駆動部31に配線接続されており、超音波式流量計24からの電気信号を受け計測流量と設定流量との偏差をなくすための演算回路と、演算回路からの出力される信号により電気駆動式自動ピンチ弁26の駆動部31に駆動命令するための駆動回路を備えた構成である。
【0023】
次に図1、図3、図4に基づき、本発明の第1の実施態様の作用について説明する。
【0024】
ポンプなどの供給源(図示せず)から供給されるスラリーなどの流体が、外部配管2を介して流量制御装置に供給されると、流体は、まず圧力調整弁1の流体流入口5に流入する。圧力調整弁1は、気室22にエアによって一定の内圧がかけられており、第1のダイヤフラム15が第1の弁室4内部の圧力、すなわち1次側の流体圧力による上向きの力と、気室22内部の圧力による下向きの力を受けている。一方、第2のダイヤフラム17は第2の弁室11内部の圧力すなわち2次側の流体圧力による下向きの力と、気室22内部の圧力による上向きの力を受けており、これら4つの力の釣り合いによって第1及び第2のダイヤフラム15、17と接合されているスリーブ19の位置が決定されている。スリーブ19はプラグ20との間に流体制御部21を形成しており、その面積によって2次側の流体圧力を制御している。
【0025】
この状態において、供給される流体の脈動等により1次側の流体圧力が上昇した場合、一時的に2次側の流体圧力及び流量も増大する。このとき流体圧力により第1のダイヤフラム15には上向きの力、第2のダイヤフラム17には下向きの力が働くが、第2のダイヤフラム17の受圧面積は第1のダイヤフラム15に比べ十分に大きく設計されているため、下向きの力の方が大きくなり、結果としてスリーブ19を下方へ押し下げることとなる。これによって、流体制御部21の開口面積は減少し、2次側の流体圧力は瞬時にもとの圧力まで低下し、再び気室22の内圧と流体圧力による力の釣り合いが保たれる。
【0026】
一方、供給される流体の脈動等により1次側の流体圧力が低下した場合、一時的に2次側の流体圧力及び流量も低下する。このとき第1及び第2のダイヤフラム15、17には、気室22の内圧によってそれぞれ下向き及び上向きの力が働くが、この場合でも受圧面積は第2のダイヤフラム17の方が大きいため、上向きの力のほうが優勢となって、スリーブ19の位置を上方へ押し上げることとなる。これによって、流体制御部21の開口面積は増大し、2次側の流体圧力は瞬時に元の圧力まで上昇し、再び気室22の内圧と流体圧力による力の釣り合いが保たれ、元の流量も保たれる。
【0027】
以上のように圧力調整弁1の1次側の流体圧力が増減しても、瞬時にスリーブ19の位置が変化して、常に2次側の圧力が一定に保たれるため、流入する流体が脈動していても一定に制御された圧力の流体が流出口から流出される。
【0028】
次に圧力調整弁1の流体流出口12から流出した流体は、配管23を介して超音波式流量計24の流入口に流入する。超音波式流量計24は、圧力調整弁1から流出した流体の流量を超音波式流量計24によりリアルタイムに計測し、計測された流量を電気信号に変換して制御部34に出力する。制御部34では任意の設定流量に対して、リアルタイムに計測された流量との偏差から、偏差をゼロにするように信号を電気駆動式自動ピンチ弁26の駆動部31に出力し、電気駆動式自動ピンチ弁26の開度を出力信号に基づいて制御する。
【0029】
超音波式流量計24の流出口から流出した流体は、配管25を介して電気駆動式自動ピンチ弁26の流体流入口27に流入する。
【0030】
電気駆動式自動ピンチ弁26は、制御部34からの出力信号に応じて開度を変化させ、流体の流量を設定された流量値に収束するように調整されるため、流体流出口33から流出される流体の流量を任意に設定された流量で安定して供給することができる。
【0031】
なお、この電気駆動式自動ピンチ弁26は全開から全閉までの広い流量レンジをとることが可能であり、広い流量レンジがとれても電気駆動式自動ピンチ弁26のサイズを大きくすることなくコンパクトにでき、流量制御装置自体もコンパクトにすることができる。さらに電気駆動式自動ピンチ弁26の構造上、流路はストレートであり、摺動部分が接液することが無いので、液だまりが起こりにくくスラリー等の流体を流しても流量制御の動作の妨げになることはなく、詰まることもない。
【0032】
次に、本発明の第2の実施態様について図に基づいて説明する。第1の実施態様に対して第2の実施態様は超音波式流量計24と電気駆動式自動ピンチ弁26との流れ方向に対する配置を変えたものであり、圧力制御弁1の流体流出口12と電気駆動式自動ピンチ弁26の流体流入口27は配管34を介して接続され、電気駆動式自動ピンチ弁26の流体流出口33と超音波式流量計24の流入口とは配管36を介して接続されている。また、超音波式流量計24と制御部34は配線接続され、制御部34と電気駆動式自動ピンチ弁26の駆動部31は配線接続されている。
【0033】
次に図2に基づき、本発明の第2の実施態様の作用について説明する。第1の実施態様と異なる点は、流量制御装置において超音波式流量計24と電気駆動式自動ピンチ弁26の流れ方向に対する配置を変えたことである。これにより、電気駆動式自動ピンチ弁26により制御された流量を超音波式流量計24により計測し、計測された流量は電気信号で制御部34に出力し、任意の設定流量に対し、リアルタイムに計測された流量との偏差から、偏差をゼロにするように電気駆動式自動ピンチ弁26の開度を調整する。その他の点については第1の実施態様と同様であるため説明を省略する。
【0034】
ここで、流量制御装置に流入する流体が脈動しているときの流量の安定性を調べるため、試験装置を用いて流量の経時変化の計測を以下の要領で行った。
【0035】
【本発明の流量制御装置を使用した試験装置】(以下A装置)
図5に示すように本発明の第1の実施態様を用いて、流体を貯留するための貯留槽37、流体を汲み出すためのポンプ38、圧力調整弁1、超音波式流量計24、電気駆動式自動ピンチ弁26を配管によって接続し、制御部34を超音波式流量計24と電気駆動式自動ピンチ弁26に配線接続した。
【0036】
【従来の流量制御装置を使用した試験装置】(以下B装置)
A装置の流量制御装置部分を図8の従来の流量制御装置に変えて、流体を貯留するための貯留槽37、流体を汲み出すためのポンプ38、超音波式流量計45、流量制御弁44を配管によって接続し、制御部46を超音波式流量計45と流量制御弁44に配線接続した。
【0037】
【試験例1】
流体にスラリー(粒子サイズ0.15μm)を用いて、ポンプ38は流体の圧力変動(脈動)が生じるものを使用し、配管の口径を6mmとし、圧力調整弁1に供給するエアの操作圧を0.1MPaと設定した後、A装置、B装置の各々の制御部34、46の設定流量値を200ml/minに設定して、各々の試験装置に流体を流し、超音波式流量計24、45から計測される流量の経時変化を記録した。A装置の流量の経時変化を図6の(a)のグラフに示し、B装置の流量の経時変化を図6の(b)のグラフに示す。
【0038】
図6のグラフからわかるように、(b)のB装置では、流量制御装置に流入する流体が脈動していると、172〜208ml/minの範囲で流量が変化し、安定した流量を得ることができなかった。これに対し(a)のA装置では、流量制御装置に流入する流体が脈動しているのにもかかわらず194〜206ml/minの範囲の流量変化にとどまり、何ら問題なく安定した流量を得ることができた。また、B装置では長時間使用すると、流量制御弁44は安定しない流量を制御しようと開閉動作を繰り返すため駆動機構43に過剰な負荷がかかり故障しやすい上にスラリーが詰まりやすかった。
なお、本発明の第2の実施態様について、図5の試験装置の電気駆動式自動ピンチ弁26と超音波式流量計24の流れ方向に対する配置を変えた制御装置を用いて同様の試験を行った。その流量の経時変化は図6の(a)の第1の実施態様に基づく試験装置で行った試験結果と同等であった。
【0039】
次に、A装置において、第1の実施態様について制御部34の設定流量値を変えて設定し、各々における流量の経時変化の計測を以下の要領で行った。
【0040】
【試験例2】
流体にスラリー(粒子サイズ0.15μm)を用いて、配管の口径を6mmとし、圧力調整弁1に供給するエアの操作圧を0.1MPaと設定した後、制御部34の設定流量値を各々20ml/min、300ml/min、700ml/minに設定して、該流体を60時間連続して流し、超音波式流量計24から計測される流量の経時変化を記録した。その結果を図7のグラフに示す。
【0041】
図7のグラフから明らかなように十分時間が経過しても、圧力調整弁1の操作圧が一定にもかかわらず20〜700ml/minの広い流量範囲で長時間にわたって安定した流量が保持されている。圧力調整弁1に供給するエアの操作圧の設定を変化させることで、さらに微少な流量から大きな流量への設定も可能である。
なお、本発明の第2の実施態様についても、図5の試験装置の電気駆動式自動ピンチ弁26と超音波式流量計24の流れ方向に対する配置を変えた制御装置を用いて同様の試験を行った。その流量の経時変化は図7の第1の実施態様に基づく試験装置で行った試験結果と同等であった。
【0042】
【発明の効果】
本発明は以上説明したような構造をしており、これを使用することにより以下の優れた効果が得られる。
(1)流入する流体が脈動しているときでも、安定した流量制御が可能になる。
(2)広い流量範囲にわたって、安定した流量を供給できる。
(3)流量制御装置自体をコンパクトにできるため、流量制御装置を用いた機器(例えばCMP装置等)自体もコンパクトにできる。
(4)スラリーを輸送するラインに使用しても制御装置の動作を妨げることなく、詰まることもないため、メンテナンスの必要もなく長期使用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施態様を示す流量制御装置の概念構成図である。
【図2】本発明の第2の実施態様を示す流量制御装置の概念構成図である。
【図3】圧力調整弁の構造を示す縦断面図である。
【図4】全閉状態の電気駆動式自動ピンチ弁の部分縦断面図である。
【図5】流量制御の評価を行うための試験装置を示す概念構成図である。
【図6】流入する流体が脈動しているときの流量の経時変化を示すグラフである。
【図7】設定流量値を変えて各々設定したときの流量の経時変化を示すグラフである。
【図8】従来の流量制御装置の概念構成図である。
【符号の説明】
1…圧力調整弁
2…外部配管
3…本体
4…第1の弁室
5…流体流入口
6…エア供給口
7…環状突部
8…接合部
9…段差部
10…蓋体
11…第2の弁室
12…流体流出口
13…環状突部
14…環状溝部
15…第1のダイヤフラム
16…環状接合部
17…第2のダイヤフラム
18…環状接合部
19…スリーブ
20…プラグ
21…流体制御部
22…気室
23…配管
24…流量計測器(超音波式流量計)
25…配管
26…他力式自動ピンチ弁(電気駆動式自動ピンチ弁)
27…流体流入口
28…管体
29…挟圧子
30…連結体
31…駆動部
32…本体
33…流体流出口
34…制御部
35…配管
36…配管
37…貯留槽
38…ポンプ
39…流入部
40…流出部
41…弁本体
42…弁体
43…駆動機構
44…流量制御弁
45…超音波式流量計
46…制御装置
47…弁座部

Claims (5)

  1. 流入する流体の圧力を一定圧に調整して流出させる圧力調整弁(1)と、圧力調整弁(1)から流出した流体の流量を計測し該流量の計測値を電気信号に変換し出力する流量計測器(24)と、流量計測器(24)から流出した流体の流量を制御する他力式自動ピンチ弁(26)と、流量計測器(24)からの電気信号に基づいて他力式自動ピンチ弁(26)の開度調整をフィードバック制御する制御部(34)とを具備したことを特徴とする流量制御装置。
  2. 流入する流体の圧力を一定圧に調整して流出させる圧力調整弁(1)と、圧力調整弁(1)から流出した流体の流量を制御する他力式自動ピンチ弁(26)と、他力式自動ピンチ弁(26)から流出した流体の流量を計測し該流量の計測値を電気信号に変換し出力する流量計測器(24)と、流量計測器(24)からの電気信号に基づいて他力式自動ピンチ弁(26)の開度調整をフィードバック制御する制御部(34)とを具備したことを特徴とする流量制御装置。
  3. 圧力調整弁(1)が、内部に第1の弁室(4)、第1の弁室(4)の上部に設けられた段差部(9)及び第1の弁室(4)と連通する流体流入口(5)を有する本体(3)と、第2の弁室(11)とそれに連通する流体流出口(12)とを有し本体上部に接合される蓋体(10)と、周縁部が第1の弁室(4)の上部周縁部に接合された第1のダイヤフラム(15)と、周縁部が本体(3)と蓋体(10)とによって挟持された第2のダイヤフラム(17)と、第1及び第2のダイヤフラム(15)、(17)の中央に設けられた両環状接合部(16)、(18)に接合され軸方向に移動自在となっているスリーブ(19)と、第1の弁室(4)の底部に固定され該スリーブ(19)の下端との間に流体制御部(21)を形成しているプラグ(20)とからなり、また本体の段差部(9)の内周面と第1及び第2のダイヤフラム(15)、(17)とに包囲された気室(22)を有し、第2のダイヤフラム(17)の受圧面積が第1のダイヤフラム(15)の受圧面積より大きく構成され、前記気室(22)に連通するエア供給口(6)が本体(3)に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の流量制御装置。
  4. 流量計測器(24)が、超音波式流量計、カルマン渦式流量計、羽根車式流量計、電磁流量計、差圧式流量計、容積式流量計、熱線式流量計または質量流量計であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の流量制御装置。
  5. 他力式自動ピンチ弁(26)が、電気駆動式自動ピンチ弁または電空ポジショナを備えたエア駆動式自動ピンチ弁であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の流量制御装置。
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