JP4854348B2 - 流体混合装置 - Google Patents

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本発明は2ライン以上の流体を任意の比率で混合させる流体輸送配管に使用される流体混合装置に関するものである。さらに詳しくは、フィードバック制御を行わない少なくとも一つの供給ラインの実流量とフィードバック制御を行う少なくとも一つの他の供給ラインの実流量の実比率が設定比率で一定になるように他の供給ラインの流体を制御することで各ラインの流体を任意の比率で混合させると共に、コンパクトな構成で狭いスペースに設置可能であり、設置における配管及び配線接続が容易であり、脈動した流体が流れても問題なく流体制御を行うことができる流体混合装置に関するものである。
従来、半導体製造工程の一工程として、フッ酸等の薬液を純水で希釈した洗浄水を用いてウェハ表面をエッチングする湿式エッチングが用いられている。これら湿式エッチングの洗浄水の濃度は高い精度をもって管理する必要があるとされている。近年では、洗浄水の濃度を、純水と薬液の流量比で管理する方法が主流となってきており、そのために、純水や薬液の流量を高い精度をもって管理する流体混合装置が適用されている。
流体混合装置として種々提案されているが、図28に示される多系統流量制御装置及びその制御方法があった(例えば、特許文献1参照)。その構成は、複数の流体流入系統601をそれぞれ流量調整する複数のアクチュエータ602に対して、それぞれ、操作信号を出力して制御することで合流流体流量が目標流量となるように制御する流量制御装置において、前記流量制御装置は、前記複数のアクチュエータ602のうちの1つを除いた他のアクチュエータ602b〜602nに流量が略一定となるように操作信号を出力し、前記複数のアクチュエータ602のうちの1つに合流流体流量が目標値となるように操作信号を出力するように構成したものであった。このとき、各々独立した複数の流体流入系統601から合流して流入する合流流体流量を制御する流量制御装置において、各流体流入系統601の検出流量の合算値と目標値との偏差からフィードバック演算して調節信号を出力する演算手段603と、前記演算手段603の調節信号が上下限の値となった場合に流体流入系統601を1系統選択すると共に、他のアクチュエータ602b〜602nから前記選択された1系統のアクチュエータ602aに切替えて前記調節信号を操作信号として出力する制御系統判定手段604を有するものであった。
特開2004−133642号公報
しかしながら、前記従来の多系統流量制御装置及びその制御方法は、各流体流入系統601の流量の合計を目標流量にするものであり、各々の流体流入系統601が単独で制御されないため、少なくとも二つの流体を任意の比率に混合するための制御を行うことはできない。また、各流体流入系統601に脈動した流体が流れた場合、安定した流体制御が行えなくなる問題や、流量範囲を広くとれない構成なので幅広い流量範囲で流量を制御する用途には使いにくいという問題があった。また、制御装置の構成要素が多く分かれているため制御装置自体が大きくなり設置に場所をとる問題や、各構成要素は部材ごとに分かれており、配管接続作業、電気配線やエア配管作業をそれぞれ行なわなくてはならず、作業が複雑で時間を要し、配管や配線が煩わしくミスが起こる恐れがあるという問題があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、主としてフィードバック制御を行わない少なくとも一つの供給ラインの実流量とフィードバック制御を行う少なくとも一つの他の供給ラインの実流量の実比率が設定比率で一定になるように他の供給ラインの流体を制御することで各ラインの流体を任意の比率で混合させると共に、コンパクトな構成で狭いスペースに設置可能であり、設置における配管及び配線接続が容易であり、脈動した流体が流れても問題なく流体制御を行うことができる流体混合装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の流体混合装置は、少なくとも2つの供給ラインに流れる各々の流体を任意の比率で混合させる流体混合装置であって、前記供給ラインの少なくとも一つの供給ラインが、流体の実流量を計測し該実流量の計測値を電気信号に変換し出力する第一流量計測器を具備し、前記供給ラインの少なくとも一つの他の供給ラインが、制御用流体の圧力操作により流体の圧力を制御する流体制御弁と、流体の実流量を計測し該実流量の計測値を電気信号に変換し出力する第二流量計測器とを具備し、該第一流量計測器の実流量の計測値と該第二流量計測器の実流量の計測値との実比率と、設定比率との偏差に基づいて、該流体制御弁の開口面積を制御するための指令信号を、該流体制御弁または該流体制御弁を操作する機器へ出力する制御部とを具備し、
各々の前記供給ラインの中の任意の一つの供給ラインの最上流側に接続される開閉弁が設けられた主ラインと、他の供給ラインの最上流側に接続される開閉弁が設けられた少なくとも一つの他のラインとを具備し、主ラインの開閉弁の上流側と他のラインの開閉弁の下流側とが開閉弁を介して連通されてなるフラッシング装置を具備してなる、ことを特徴とする。
また、請求項2の発明では、各々の前記供給ラインが、流体の流れを開放又は遮断するための開閉弁を少なくとも1つさらに具備する。
また、請求項3の発明では、前記第二流量計測器を有する供給ラインが、開口面積を変化させることにより流体の流量が調節可能な絞り弁を少なくとも1つさらに具備する。
また、請求項4の発明では、前記第一流量計測器を有する供給ラインが、制御用流体の圧力操作により流体の圧力を制御する流体制御弁を少なくとも1つさらに具備する。
また、請求項5の発明では、各々の前記供給ラインの最下流側に、該供給ラインの合流部を有する。
また、請求項6の発明では、前記合流部直前の該供給ラインに、開閉弁、がそれぞれ配置されてなる。
また、請求項7の発明では、前記合流部が、該供給ラインを一つの流路に合流させるマニホールド弁とされる。
また、請求項の発明では、前記各種弁および前記流量計測器が、独立した接続手段を用いずに直接接続されている。
また、請求項の発明では、前記各種弁および前記流量計測器が、一つのベースブロックに配設されている。
また、請求項10の発明では、前記各種弁および前記流量計測器が、一つのケーシング内に収納配設されている。
また、請求項11の発明では、前記流体制御弁が、下部中央に底部まで開放して設けられた第二の空隙と第二の空隙に連通する入口流路と上部に上面が開放して設けられ第二の空隙の径よりも大きい径を持つ第一の空隙と第一の空隙に連通する出口流路と第一の空隙と第二の空隙とを連通し第一の空隙の径よりも小さい径を有する連通孔とを有し、第二の空隙の上面が弁座とされた本体と、側面あるいは上面に設けられた給気孔と排出孔とに連通した円筒状の空隙を内部に有し、下端内周面に段差部が設けられたボンネットと、ボンネットの段差部に嵌挿され中央部に貫通孔を有するバネ受けと、下端部にバネ受けの貫通孔より小径の第一接合部を有し上部に鍔部が設けられボンネットの空隙内部に上下動可能に嵌挿されたピストンと、ピストンの鍔部下端面とバネ受けの上端面で挟持支承されているバネと、周縁部が本体とバネ受けとの間で挟持固定され、本体の第一の空隙に蓋する形で第一の弁室を形成する中央部が肉厚とされた第一ダイヤフラムと、上面中央にピストンの第一接合部にバネ受けの貫通孔を貫通して接合固定される第二接合部と、下面中央に本体の連通孔と貫通して設けられた第三接合部とを有する第一弁機構体と、本体の第二の空隙内部に位置し本体の連通孔より大径に設けられた弁体と、弁体上端面に突出して設けられ第一弁機構体の第三接合部と接合固定される第四接合部と、弁体下端面より突出して設けられたロッドと、ロッド下端面より径方向に延出して設けられた第二ダイヤフラムとを有する第二弁機構体と、本体の下方に位置し第二弁機構体の第二ダイヤフラム周縁部を本体との間で挟持固定する突出部を上部中央に有し、突出部の上端部に切欠凹部が設けられると共に切欠凹部に連通する呼吸孔が設けられているベースプレートとを具備し、ピストンの上下動に伴って第二弁機構体の弁体と本体の弁座とによって形成される流体制御部の開口面積が変化するように構成されている。
また、請求項12の発明では、前記流体制御弁が、流体の入口流路、出口流路及び、入口流路と出口流路が連通するチャンバから形成された本体部と、弁体と第一ダイヤフラム部を有する弁部材と、弁部材の下部及び上部に位置し第一ダイヤフラム部より有効受圧面積が小さい第二ダイヤフラム部及び第三ダイヤフラム部を有し、弁部材及び各ダイヤフラム部が各ダイヤフラム部の外周部が本体部に固定されることによりチャンバ内に取りつけられ、かつ各ダイヤフラム部によってチャンバを第一加圧室、第二弁室、第一弁室、及び第二加圧室に区分し、第一加圧室は第二ダイヤフラム部に対して常時内向きの一定の力を加える手段を有し、第一弁室は入口流路と連通しており、第二弁室は、弁部材の弁体に対応する弁座を有し、また弁座に対して第一ダイヤフラム部側に位置し第一ダイヤフラム部に設けられた連通孔にて第一弁室と連通している下部第二弁室と、第二ダイヤフラム部側に位置し出口流路と連通して設けられた上部第二弁室とに分かれて形成され、弁部材の上下動により弁体と弁座との間の開口面積が変化して下部第二弁室の流体圧力が制御される流体制御部を有し、第二加圧室は、第三ダイヤフラム部に対して常時内向きの一定の力を加える手段を有する。
また、請求項13の発明では、前記絞り弁が、上部に設けられた弁室の底面に弁座面が形成され、弁座面の中心に設けられた連通口に連通する入口流路と弁室に連通する出口流路を有する本体と、ステムの軸方向の進退移動により連通口に挿入可能で接液面の中心から垂下突設された第一弁体と弁座面に接離可能にされ第一弁体から径方向へ隔離した位置に形成された円環状凸条の第二弁体と第二弁体から径方向へ連続して形成された薄膜部とが一体的に設けられた隔膜と、上部にハンドルが固着され下部内周面に雌ネジ部と外周面に雌ネジ部のピッチより大きいピッチを有する雄ネジ部を有する第一ステムと、内周面に第一ステムの雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を有する第一ステム支持体と、上部外周面に第一ステムの雌ネジ部に螺合される雄ネジ部を有し下端部に隔膜が接続される第二ステムと、第一ステム支持体の下方に位置し第二ステムを上下移動自在かつ回動不能に支承する隔膜押さえと、第一ステムと隔膜押さえを固定するボンネットとを具備する。
また、請求項14の発明では、前記流量計測器が、超音波流量計、カルマン渦流量計、超音波式渦流量計、羽根車式流量計、電磁流量計、差圧式流量計、容積式流量計、熱線式流量計または質量流量計とされる。
また、請求項15の発明では、少なくとも2つの供給ラインに流れる各々の流体を任意の比率で混合させる流体混合装置であって、フッ化水素酸または塩酸並びに純水の2種の流体が、フッ化水素酸または塩酸が1に対して純水が10〜200の比率で混合される。
また、請求項16の発明では、少なくとも3つの供給ラインに流れる各々の流体を任意の比率で混合させる流体混合装置であって、アンモニア水または塩酸、過酸化水素水並びに純水の3種の流体が、アンモニア水または塩酸が1〜3に対して、過酸化水素水が1〜5、純水が10〜200の比率で混合される。
また、請求項17の発明では、少なくとも3つの供給ラインに流れる各々の流体を任意の比率で混合させる流体混合装置であって、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム及び純水の3種の流体が、フッ化水素酸が1に対して、フッ化アンモニウムが7〜10、純水が50〜100の比率で混合される。
本発明は以上のような構造をしており、以下の優れた効果が得られる。
(1)フィードバック制御を行わない少なくとも一つの供給ラインの実流量と、フィードバック制御を行う少なくとも一つの他の供給ラインの実流量の実比率が、設定比率で一定になるように、フィードバック制御を行わない供給ラインの流量に応じてフィードバック制御を行う供給ラインの流量を制御するため、各々の供給ラインを流れる流体を任意の比率で混合させることができると共に、流量の比率の設定値を変えることで自動的に流体を任意の比率で混合させることができる。
(2)供給ラインに本発明の流体制御弁を用いると、脈動した流体が流れたとしても流体制御弁によって圧力または流量を一定圧に安定させることができ、コンパクトな構成であるため流体混合装置を小さく設けることができる。
(3)供給ラインに開閉弁を設けると、開閉弁を閉状態にすることで流体混合装置のメンテナンス等を、流体が漏れ出ることなく容易に行なうことができると共に、流路内で何らかのトラブルが発生した際に、開閉弁で流体の緊急遮断を行なうことができる。
(4)流体混合装置に本発明の絞り弁を用いると、広い流量範囲で流量調節を行なうことができ、さらに絞り弁の微小な開度を容易に且つ精密に調節できるので流量の微調節を短時間で行なうことができると共に、高さ方向の場所をとらずにコンパクトな構造であるため流体混合装置を小さく設けることができる。
(5)合流部直前の供給ラインに、開閉弁をそれぞれ配置すると、単独の供給ラインでの流体の供給や、各々の供給ラインから流体を選んで混合することができる。また合流部にマニホールド弁を設けると、さらに流体混合装置をコンパクトに形成することができる。
(6)各々の供給ラインの最上流側にフラッシング装置を配置すると、フラッシング装置の操作により、第一供給ラインに流れる流体で他の供給ラインをフラッシングでき、容易に洗浄を行うことができる。
(7)流体混合装置の各種弁および流量計測器を直接接続すると、流体混合装置をコンパクトにして設置場所のスペースを少なくすることができ、設置作業が容易になり作業時間が短縮でき、流体混合装置内の流路が必要最小限に短くなり流体抵抗を抑えることができる。
(8)流体混合装置を流路の形成された一つのベースブロックに設けると、流体混合装置をコンパクトにして設置場所のスペースを少なくすることができ、設置作業が容易になり作業時間が短縮でき、部品点数を少ないので流体混合装置の組み立てを容易にすることができ、流体混合装置内の流路が必要最小限に短くなり流体抵抗を抑えることができる。
(9)流体混合装置が一つのケーシング内に設置すると、設置作業の作業時間が短縮でき、各弁および流量計測器がケーシングにより保護されると共に、流体混合装置をブラックボックス化することで、不慣れな利用者が流体混合装置を分解することを防ぐため、分解による不具合が生じることを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面に示す実施例を参照して説明するが、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。
以下、図1乃至図3に基づいて本発明の第一の実施例である流体混合装置について説明する。
流体混合装置は二つの供給ライン、すなわち第一供給ライン1と第二供給ライン2から形成されている。第一供給ライン1は第一流量計測器3が接続され、第二供給ライン2は第二流量計測器4、流体制御弁5の順で接続され制御部6が設けられている。第一、第二供給ライン1、2の最下流側には、該供給ライン1、2の合流部10が設けられている。また、第一流量計測器3および第二流量計測器4の各々の超音波振動子(図示せず)から伸びた配線は制御部6の演算部7に繋がっている。その各々の構成は以下の通りである。
3、4は流体の流量を計測する超音波流量計である第一、第二流量計測器である。第一、第二流量計測器3、4は同じ構成であり、入口流路371と、入口流路371から垂設された直線流路372と、直線流路372から垂設され入口流路371と同一方向に平行して設けられた出口流路373とを有し、入口、出口流路371、373の側壁の直線流路372の軸線と交わる位置に、超音波振動子374、375が互いに対向して配置されている。超音波振動子374、375はフッ素樹脂で覆われており、第一流量計測器3および第二流量計測器4の各々の該振動子374、375から伸びた配線は後記制御部6の演算部7に繋がっている。なお、第一、第二流量計測器3、4の超音波振動子374、375以外はPFA製である。
5は操作圧に応じて流体圧力を制御する流体制御弁である。流体制御弁5は本体201、ボンネット202、バネ受け203、ピストン204、バネ205、第一弁機構体206、第二弁機構体207、ベースプレート208で形成される。
201はPTFE製の本体であり、下部中央に底部まで開放して設けられた第二の空隙209と、上部に上面開放して設けられた第二の空隙209の径よりも大きい径を持つ第一の空隙210を有し、側面には第二の空隙209と連通している入口流路211と、入口流路211と対向する面に第一の空隙210と連通している出口流路212と、さらに、第一の空隙210と第二の空隙209とを連通し第一の空隙210の径よりも小さい径を有する連通孔213とが設けられている。第二の空隙209の上面部は弁座214とされている。
202はPVDF製のボンネットであり、内部に円筒状の空隙215と下端内周面に空隙215より拡径された段差部216が設けられ、側面には空隙215内部に圧縮空気を供給するために空隙215と外部とを連通する給気孔217および給気孔217より導入された圧縮空気を微量に排出するための微孔の排出孔218が設けられている。なお、排出孔218は圧縮空気の供給において必要ない場合は設けなくてもかまわない。
203はPVDF製で平面円形状のバネ受けであり、中央部に貫通孔219を有し、略上半分がボンネット202の段差部216に嵌挿されている。バネ受け203の側面部には環状溝220が設けられ、O−リング221を装着することによりボンネット202から外部への圧縮空気の流出を防いでいる。
204はPVDF製のピストンであり、上部に円盤状の鍔部222と、鍔部222の中央下部より円柱状に突出して設けられたピストン軸223と、ピストン軸223の下端に設けられた雌ネジ部からなる第一接合部224を有する。ピストン軸223はバネ受け203の貫通孔219より小径に設けられており、第一接合部224は後記第一弁機構体206の第二接合部229と螺合により接合されている。
205はSUS製のバネであり、ピストン204の鍔部222下端面とバネ受け203の上端面とで挟持されている。ピストン204の上下動にともなってバネ205も伸縮するが、そのときの荷重の変化が少ないよう、自由長の長いものが好適に使用される。
206はPTFE製の第一弁機構体であり、外周縁部より上方に突出して設けられた筒状部225を有した膜部226と肉厚部を中央部に有する第一ダイヤフラム227と、第一ダイヤフラム227の中央上面より突出して設けられた軸部228の上端部に設けられた小径の雄ネジからなる第二接合部229、および同中央下面より突出して設けられ下端部に形成された雌ネジ部からなる後記第二弁機構体207の第四接合部234と螺合される第三接合部230を有する。第一ダイヤフラム227の筒状部225は、本体201とバネ受け203との間で挟持固定されることで、第一ダイヤフラム227下面より形成される第一の弁室231が密封して形成されている。また、第一ダイヤフラム227上面、ボンネット202の空隙215はO−リング221を介して密封されており、ボンネット202の給気孔217より供給される圧縮空気が充満している気室を形成している。
207はPTFE製の第二弁機構体であり、本体201の第二の空隙209内部に配設され連通孔213より大径に設けられた弁体232と、弁体232上端面から突出して設けられた軸部233と、その上端に設けられた第三接合部230と螺合により接合固定される雄ネジ部からなる第四接合部234と、弁体232下端面より突出して設けられたロッド235と、ロッド235下端面より径方向に延出して設けられ周縁部より下方に突出して設けられた筒状突部236を有する第二ダイヤフラム237とから構成されている。第二ダイヤフラム237の筒状突部236は後記ベースプレート208の突出部239と本体201との間で挟持されることにより、本体201の第二の空隙209と第二ダイヤフラム237とで形成される第二の弁室238を密閉している。
208はPVDF製のベースプレートであり、上部中央に第二弁機構体207の第二ダイヤフラム237の筒状突部236を本体201との間で挟持固定する突出部239を有し、突出部239の上端部に切欠凹部240が設けられると共に、側面に切欠凹部240に連通する呼吸孔241が設けられており、ボンネット202との間で本体201を通しボルト、ナット(図示せず)にて挟持固定している。なお、本実施例ではバネ205がボンネット202の空隙215内に設けてピストン204、第一弁機構体206、第二弁機構体207を上方へ付勢するような構成であるが、バネ205をベースプレート208の切欠凹部240に設けてピストン204、第一弁機構体206、第二弁機構体207を上方へ付勢するような構成にしても良い。
6は制御部である。制御部6は第一供給ライン1の第一流量計測器3および第二供給ライン2の第二流量計測器4から出力された信号から各々の実流量を演算する演算部7と、フィードバック制御を行なうコントロール部8を有している。演算部7には、第一流量計測器3および第二流量計測器4の送信側の超音波振動子374に一定周期の超音波振動を各々出力する発信回路と、受信側の超音波振動子375からの超音波振動を各々受信する受信回路と、各超音波振動の伝搬時間を各々比較する比較回路と、比較回路から出力された伝搬時間差から第一供給ライン1と第二供給ライン2の流量を各々演算する演算回路とを備えている。コントロール部8には、演算部7から出力された第一供給ライン1の実流量と第二供給ライン2の実流量の実比率が、設定比率になるように後記電空変換器9の操作圧を制御する制御回路を有している。なお、本実施例では制御部6は別の場所で集中コントロールを行なうために流体混合装置と別体で設けられた構成であるが、流体混合装置と一体的に設けても良い。
9は制御部6内に配置されている圧縮空気の操作圧を調整する電空変換器である。電空変換器9は操作圧を比例的に調整するために電気的に駆動する電磁弁から構成され、前記制御部6からの制御信号に応じて流体制御弁5の操作圧を調整する。なお、電空変換器9は、制御部6内に配置せずに別体で配置してもかまわない。
次に、本発明の第一の実施例である流体混合装置の作動について説明する。
ここでは第一供給ライン1に純水を流入させ、第二供給ライン2にフッ化水素酸を流入させ、純水:フッ化水素酸=10:1になるように混合する。まず、第一供給ライン1に流入した純水は、流量計測器3で実流量が計測され、第二供給ライン2に流入したフッ化水素酸は、流量計測器4で実流量が計測される。純水とフッ化水素酸の流量の実比率が、設定比率である10:1になるように、すなわち第一供給ライン1の純水の実流量に応じて第二供給ライン2の最下流のフッ化水素酸の流量が1/10になるように制御部6で流体制御弁5の操作圧を制御し、流体制御弁5で第二供給ライン2のフッ化水素酸の流量が制御される。第一供給ライン1の純水と、第二供給ライン2で流量が制御されたフッ化水素酸は合流部10で合流して10:1の比率で混合される。混合された混合流体(希フッ酸)は基板の洗浄装置の処理工程で使用され、洗浄装置内で混合流体により基板の酸化膜除去が行なわれる。
次に、第一、第二流量計測器3、4、流体制御弁5、制御部6のそれぞれの作動について、図1乃至図3を参照しながら説明する。
第一供給ライン1において、第一流量計測器3に流入した純水は、直線流路372で流量が計測される。純水の流れに対して上流側に位置する超音波振動子374から下流側に位置する超音波振動子375に向かって超音波振動を伝播させる。超音波振動子375で受信された超音波振動は電気信号に変換され、制御部6の演算部7へ出力される。超音波振動が上流側の超音波振動子374から下流側の超音波振動子375へ伝播して受信されると、瞬時に演算部7内で送受信が切換えられて、下流側に位置する超音波振動子375から上流側に位置する超音波振動子374に向かって超音波振動を伝播させる。超音波振動子374で受信された超音波振動は、電気信号に変換され、制御部6内の演算部7へ出力される。このとき、超音波振動は直線流路372内の純水の流れに逆らって伝播していくので、上流側から下流側へ超音波振動を伝播させるときに比べて流体中での超音波振動の伝播速度が遅れ、伝播時間が長くなる。出力された相互の電気信号は演算部7内で伝播時間が各々計測され、伝播時間差から流量が演算される。第一流量計測器3を通過した流体は合流部10へ流れる。
第二供給ライン2において、第二流量計測器4に流入したフッ化水素酸は、第一流量計測器3と同様に第二流量計測器4で流量が計測され、演算部7で流量が演算される。演算部7で演算された第一供給ライン1の純水と第二供給ライン2のフッ化水素酸の各々の流量は、電気信号に変換されてコントロール部8に出力される。
次に第二流量計測器4を通過したフッ化水素酸は流体制御弁5に流入する。制御部6のコントロール部8では、任意に設定された第一供給ライン1と第二供給ライン2の流量の比率の設定値10:1に対して、リアルタイムに計測された第一供給ライン1および第二供給ライン2の流量の比率の実測値との偏差から、偏差をゼロにするように信号を電空変換器9に出力し、電空変換器9はそれに応じた操作圧を流体制御弁5に供給し駆動させる。ここで第一供給ライン1では純水の流体制御が行われないので、実際には第二供給ラインのフッ化水素酸が第一供給ラインの純水の流量に対して1/10になるように制御される。流体制御弁5から流出するフッ化水素酸の流量は、流体制御弁5で調圧された圧力と、流体制御弁5以降の圧力損失との関係で決定されており、調圧された圧力が高いほど流量は大きくなり、逆に圧力が低いほど流量は小さくなる。このためフッ化水素酸は、純水の流量に対して常に1/10になるように、つまり流量の比率の設定値と計測された第一供給ライン1と第二供給ライン2の流量の比率の実測値の偏差がゼロに収束されるように流体制御弁5で制御される。
ここで、電空変換器9から供給される操作圧に対する流体制御弁5の流体(純水又はフッ化水素酸)に対する作動について説明する(図3参照)。
第二弁機構体207の弁体232は、ピストン204の鍔部222とバネ受け203とに挟持されているバネ205の反発力と、第一弁機構体206の第一ダイヤフラム227下面の流体圧力により上方に付勢する力が働き、第一ダイヤフラム227上面の操作圧の圧力により下方に付勢する力が働いている。さらに厳密には、弁体232下面と第二弁機構体207の第二ダイヤフラム237上面が流体圧力を受けているが、それらの受圧面積はほぼ同等とされているため力はほぼ相殺されている。したがって、第二弁機構体207の弁体232は、前述の3つの力が釣り合う位置にて静止していることとなる。
電空変換機9から供給される操作圧力を増加させると第一ダイヤフラム227を押し下げる力が増加することにより、第二弁機構体207の弁体232と弁座214との間で形成される流体制御部242の開口面積が増加するため、第一の弁室231の圧力を増加させることができる。逆に、操作圧力を減少させると流体制御部242の開口面積は減少し圧力も減少する。そのため、操作圧力を調整することで任意の圧力に設定することができる。
この状態で、上流側の流体圧力が増加した場合、瞬間的に第一の弁室231内の圧力も増加する。すると、第一ダイヤフラム227の上面が操作圧による圧縮空気から受ける力より、第一ダイヤフラム227の下面が流体から受ける力のほうが大きくなり、第一ダイヤフラム227は上方へと移動する。それにともなって、弁体232の位置も上方へ移動するため、弁座214との間で形成される流体制御部242の開口面積が減少し、第一の弁室231内の圧力を減少させる。最終的に、弁体232の位置が前記3つの力が釣り合う位置まで移動し静止する。このときバネ205の荷重が大きく変わらなければ、空隙215内部の圧力、つまり、第一ダイヤフラム227上面が受ける力は一定であるため、第一ダイヤフラム227下面が受ける圧力はほぼ一定となる。したがって、第一ダイヤフラム227下面の流体圧力、すなわち、第一の弁室231内の圧力は、上流側の圧力が増加する前とほぼもとの圧力と同じになっている。
上流側の流体圧力が減少した場合、瞬間的に第一の弁室231内の圧力も減少する。すると、第一ダイヤフラム227の上面が操作圧による圧縮空気から受ける力より、第一ダイヤフラム227の下面が流体から受ける力のほうが小さくなり、第一ダイヤフラム227は下方へと移動する。それにともなって、弁体232の位置も下方へ移動するため、弁座214との間で形成される流体制御部242の開口面積が増加し、第一の弁室231の流体圧力を増加させる。最終的に、弁体232の位置が前記3つの力が釣り合う位置まで移動し静止する。したがって、上流側圧力が増加した場合と同様に、第一の弁室231内の流体圧力はほぼもとの圧力と同じになっている。
これにより、流体制御弁5は上記構成によりコンパクトで安定した流体の圧力制御が得られ、一定の流体圧力になることにより流体流量も一定となる。また、供給ラインに流入する流体の上流側圧力が変動しても流体制御弁5の作動により流量は自立的に一定に保たれるためポンプの脈動など瞬間的な圧力変動が発生しても安定して流量を制御することができる。
以上の作動により、流体混合装置の第一供給ライン1に流入する純水は第一流量計測器3で流量が計測され、第二供給ライン2に流入するフッ化水素酸は第二流量計測器4、流体制御弁5、制御部6によって、フィードバック制御により各々の供給ラインの流量の実比率を、応答性良く設定比率になるように制御されて合流部10で合流し、設定比率で混合されて流出される。つまり常に一定の濃度で純水とフッ化水素酸を混合させることができる。また、制御部6の設定比率を変えることで、第二供給ライン2に流れるフッ化水素酸の流量を自動的に変化させ、任意の比率で混合させることができる。
次に、図4、図5に基づいて本発明の第二の実施例である流体混合装置について説明する。
流体混合装置は二つの供給ライン、すなわち第一供給ライン11と第二供給ライン12から形成されている。第一供給ライン11は第一流量計測器13が接続され、第二供給ライン12は開閉弁14、第二流量計測器15、流体制御弁16の順で接続され制御部17が設けられている。第一、第二供給ライン11、12の最下流側には、該供給ライン11、12の合流部18が設けられている。また、第一流量計測器13および第二流量計測器15の各々の超音波振動子(図示せず)から伸びた配線は制御部17の演算部(図示せず)に繋がっている。その各々の構成は以下の通りである。
14は開閉弁である。開閉弁14は本体101、駆動部102、ピストン103、ダイヤフラム押さえ104、弁体105で形成される。
101はPTFE製の本体であり、軸線方向上端の中央に弁室106と、弁室106と連通した入口流路107と出口流路108とを有しており、入口流路107は各供給ライン11、12の流入口に連通し、出口流路108は流量計測器15に連通している。また、本体101の上面における弁室106の外側には環状溝109が設けられている。
102はPVDF製の駆動部であり、内部に円筒状のシリンダ部110が設けられ、前記本体101の上部にボルト・ナット(図示せず)で固定されている。駆動部102の側面にはシリンダ部110の上側及び下側にそれぞれ連通された一対の作動流体供給口111、112が設けられている。
103はPVDF製のピストンであり、駆動部102のシリンダ部110内に密封状態且つ軸線方向に上下動自在に嵌挿されており、底面中央にロッド部113が垂下して設けられている。
104はPVDF製のダイヤフラム押さえであり、中央部にピストン103のロッド部113が貫通する貫通孔114を有しており、本体101と駆動部102の間に挟持されている。
105は弁室106に収容されているPTFE製の弁体であり、ダイヤフラム押さえ104の貫通孔114を貫通し且つダイヤフラム押さえ104の下面から突出した前記ピストン103のロッド部113の先端に螺着されており、ピストン103の上下動に合わせて軸線方向に上下するようになっている。弁体105は外周にダイヤフラム115を有しており、ダイヤフラム115の外周縁は本体101の環状溝109内に嵌挿されており、ダイヤフラム押さえ104と本体101との間に挟持さている。第二の実施例のその他の構成は第一の実施例と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第二の実施例である流体混合装置の作動について説明する。
開閉弁14の作動は、作動流体供給口112から外部より作動流体として圧縮空気が注入されると、圧縮空気の圧力でピストン103が押し上げられるためこれと接合されているロッド部113は上方へ引き上げられ、ロッド部113の下端部に接合された弁体105も上方へ引き上げられ弁は開状態となる。
一方、作動流体供給口111から圧縮空気が注入されると、ピストン103が押し下げられるのにともなって、ロッド部113とその下端部に接合された弁体105も下方へ押し下げられ、弁は閉状態となる。第二の実施例のその他の作動は第一の実施例と同様なので説明を省略する。
以上の作動により、各供給ラインに開閉弁14を設けることにより開閉弁14を閉状態にすると流体は開閉弁14で遮断されるため、各供給ラインの流量計測器13、15、流体制御弁16、制御部17のメンテナンス等を容易に行なうことができる。また、流路内で何らかのトラブルが発生した際に、開閉弁14を閉状態にすることで流体の緊急遮断することができ、例えば腐食性流体が漏れ出ることで半導体製造装置内の部品を腐食させるなどの二次災害を防止することができる。第二の実施例のその他の作動は第一の実施例と同様なので説明を省略する。
次に、図6乃至図10に基づいて本発明の第三の実施例である流体混合装置について説明する。
流体混合装置は二つの供給ライン、すなわち第一供給ライン19と第二供給ライン20から形成されている。第一供給ライン19は第一流量計測器21が接続され、第二供給ライン20は開閉弁22、第二流量計測器23、流体制御弁24、絞り弁25の順で接続され制御部26が設けられている。第一、第二供給ライン19、20の最下流側には、該供給ライン19、20の合流部27が設けられている。また、第一流量計測器21および第二流量計測器23の各々の超音波振動子(図示せず)から伸びた配線は制御部26の演算部(図示せず)に繋がっている。その各々の構成は以下の通りである。
25は開口面積が調節可能な絞り弁である。絞り弁は本体251、隔膜260、第二ステム269、隔膜押さえ271、第一ステム277、第一ステム支持体282、ボンネット286で形成される。
251はPTFE製の本体である。本体251の上部に後記隔膜260とで形成される略すり鉢形状の弁室253を有しており、弁室253の底面には後記第二弁体262の圧接によって流路の全閉シールを行う弁座面252が形成され、弁座面252の中心に設けられた連通口254に連通する入口流路255と弁室253に連通する出口流路256を有している。弁室253の上方には後記隔膜押さえ271の嵌合部273を受容する凹部258が設けられていて、その底面には後記隔膜260の環状係止部264が嵌合する環状凹部257が設けられている。また本体251の上部外周面には、後記ボンネット286が螺着される雄ネジ部259が設けられている。
260はPTFE製の隔膜であり、隔膜260の下部に接液面の中心から垂下突設された第一弁体261と、第一弁体261から径方向へ隔離した位置に形成された先端が断面円弧状の円環状凸条の第二弁体262と、第二弁体262から径方向へ連続して形成された薄膜部263と、薄膜部263の外周に断面矩形状の環状係止部264と、隔膜260の上部に後記第二ステム269の下端部に接続される接続部266が一体的に設けられている。第一弁体261は、下方に向かって直線部267とテーパ部268とが連続して設けられており、第一弁体261と第二弁体262の間には環状溝部265が形成されている。環状溝部265は、その空間部で流体の流れを抑制させるために、全閉時に環状溝部265と弁座面252とで形成される空間部分の体積が、全閉時に第一弁体261の直線部267と連通口254とで形成される空間部分の体積の2倍以上に設定される。また、図3に示すように、第一弁体261の直線部267の外径D1は、連通口254の内径Dに対して0.97Dで設定され、第一弁体261のテーパ部268のテーパ角度は軸線に対して15°で設定され、第二弁体262の円環状凸条の径D2は、連通口254の内径Dに対して1.5Dで設定されている。隔膜260は、環状係止部264を本体251の環状凹部257に嵌合された状態で本体251と後記隔膜押さえ271とで挟持固定される。
269はPP製の第二ステムである。第二ステム269の上部外周面には後記第一ステム277の雌ネジ部278に螺合される雄ネジ部270が設けられ、下部外周は六角形状に形成され、下端部には隔膜260の接続部266が螺着により接続されている。
271はPP製の隔膜押さえである。隔膜押さえ271の上部には外周が六角形状の挿入部272が、下部には外周が六角形状の嵌合部273がそれぞれ設けられており、中央部外周には鍔部274が設けられている。隔膜押さえ271の内周には六角形状の貫通孔275が設けられ、下端面から貫通孔275に向かって縮径するテーパ部276が設けられている。挿入部272は後記第一ステム支持体282の中空部284に回動不能に嵌合され、嵌合部273は本体251の凹部258に回動不能に嵌合される。貫通孔275には第二ステム269を挿通させ、第二ステム269を上下移動自在かつ回動不能に支承している。
277はPP製の第一ステムである。第一ステム277の下部内周面には第二ステム269の雄ネジ部270が螺合するピッチが1.25mmの雌ネジ部278と、外周面にはピッチが1.5mmの雄ネジ部279が設けられており、雄ネジ部279と雌ネジ部278のピッチ差は0.25mmであり、雄ネジ部279のピッチの6分の1になるように形成されている。第一ステム277の下部外周には径方向に突出して設けられたストッパー部280が設けられ、上部にはハンドル281が固着されている。
282はPP製の第一ステム支持体である。第一ステム支持体282の上部内周面には第一ステム277の雄ネジ部279に螺合される雌ネジ部283が設けられており、下部内周には後記隔膜押さえ271の挿入部272を回動不能に嵌合する六角形状の中空部284が設けられており、下部外周には後記ボンネット286によって固定される鍔部285が設けられている。
286はPP製のボンネットである。ボンネット286の上部には第一ステム支持体282の鍔部285の外径より小さい内径を有する係止部287が設けられ、下部内周面には本体251の雄ネジ部259に螺着される雌ネジ部288が設けられている。ボンネット286は、第一ステム支持体282の鍔部285と隔膜押さえ271の鍔部274を、係止部287と本体251の間で挟持した状態で本体251に螺着していることで各部品を固定することができる。第三の実施例のその他の構成は第二の実施例と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第三の実施例である流体混合装置の作動について説明する。
絞り弁25が微小な開度の調節を行なう作動は、まず、本実施例の絞り弁25が全閉状態(図9の状態)において、入口流路255から流入してきた流体は、弁座面252に圧接された第二弁体262によって閉止される。
ハンドル281を弁が開放する方向に回動させると、ハンドル281の回動に伴なって第一ステム277が外周面の雄ネジ部279のピッチ分だけ上昇し、逆に第一ステム277の内周面の雌ネジ部278に螺合された第二ステム269は第一ステム277の雌ネジ部278のピッチ分だけ下降する。ただし、第二ステム269は回動不能の状態で隔膜押さえ271の貫通孔275に収容されており上下方向のみに移動可能であるため、第二ステム269は本体251に対して第一ステム277外周面の雄ネジ部279と内周面の雌ネジ部278のピッチ差分、本実施例では第一ステム277の雄ネジ部279のピッチが1.5mm、第一ステム277の雌ネジ部278のピッチが1.25mmにしているので、第一ステム277に連動したハンドル281を1回転させることによって第二ステム269は0.25mm(雄ネジ部279のピッチの6分の1)上昇する。これに伴って、第二ステム269と接続された隔膜260が上昇することで最初に本体251の弁座面252に圧接されていた第二弁体262が弁座面252から離間し、第一弁体261は隔膜の上昇に伴なって上昇し、絞り弁25が半開状態となる(図10の状態)。流体は入口流路255から弁室253へと流れ込み、出口流路256を通過して排出される。
次に上記絞り弁25が半開状態(図10の状態)から、さらにハンドル281を開方向に回動させると第一ステム277の下部外周のストッパー部280が第一ステム支持体282の天井面に圧接して回動は停止される。ハンドル281、第一ステム277および第二ステム269の回動と連動して隔膜260が上昇し、第一弁体261と第二弁体262は隔膜260の上昇に伴なって上昇し、弁は全開状態となる(図8の状態)。なお、第一弁体261は、全開状態でも連通口254から抜けることはないので、絞り弁25は全閉から全開まで流量調節が行われる。
上記作用において、絞り弁25が全閉から全開に至るまで、開度によって第一弁体261と連通口254とで形成される第一流量調節部289の開口面積S1と、第二弁体262と弁座面252とで形成される第二流量調節部290の開口面積S2は変化するが、S1とS2の大小関係によって流量を調節する作用がそれぞれ異なる。以下に絞り弁25の開度の全閉から全開に至るまでのS1とS2の関係と流量の調節の仕組みを図8乃至図10に基づいて説明する。
S1>S2の場合、絞り弁25の開度は全閉から微開の時であり、流量は第二流量調節部290によって、つまりS2の大小によって調節される。S1>S2の範囲内では、第一流量調節部289は、第一弁体261の直線部267と連通口254で流量を一定に調節することができ、流体は第一流量調節部289によって流量を一定にされた後、第二流量調節部290に至る前にまず環状溝部265により形成される空間部分に流れ込む。流体は環状溝部265の底面に当たり、径方向へ広がって第二弁体262の内周面に当たり、さらに流れの向きを変えて第二流量調節部290に至るため、空間部分で流体の流れが一旦停滞される。そのため流体は、空間部分で流れが抑制されて急激な流量の増加を抑えることができ、第二流量調節部290で十分制御可能な流れで第二流量調節部290に至り、第二流量調節部290で精度良く流量が調節されるため、絞り弁25が微開時の微小流量の調節が可能となる。このとき、第二弁体262の円環状凸条の径Dは、連通口254の内径Dに対して1.1D≦D≦2Dの範囲内で設けられているため、流量の増加を抑制するのに効果的な環状溝部265を第一弁体261と第二弁体262の間に形成することができ、環状溝部265により形成される空間部分で第一流量調節部289からの流体の流れを抑制することができる。
S1=S2の場合、第一流量調節部289の開口面積S1と第二流量調節部290の開口面積S2が同一となり、この時点を境に流量を調節する部分が第二流量調節部290から第一流量調節部289へと切り替わる。つまりS1の大小によって流量は調節される。
S1<S2の場合、絞り弁25の開度は微開から大きくして全開に至るまでであり、第二流量調節部290では細かい流量調節が困難となり、第一流量調節部289によって、つまりS1の大小によって調節される。S1<S2の範囲内では、第一流量調節部289は第一弁体261のテーパ部268と連通口254で流量を調節しており、第一弁体261のテーパ部268は、絞り弁25の開度に対して開口面積S1が比例して増加するように設定されているため、絞り弁25の開度を大きくするにつれて流量は線形に比例して増加するように調節することができる。
このことから、本発明の絞り弁25は、開度が微小なときには第二流量調節部290によって流量調節を行い、開度を大きくすると第二流量調節部290から第一流量調節部289に切り替わって流量調節を行うので、全閉から全開に至るまで開度に対して流量が良好な比例関係を得ることができ、微小な流量から大きな流量まで確実な流量の調節が可能となり、幅広い流量範囲で流量調節を行うことができる。
次に、絞り弁25が全開状態からハンドル281を逆に閉方向に回動させた場合は、開方向に回動させた場合とは逆の作動で弁体が降下し、絞り弁25の開度に応じて流量調節が行われる。ハンドル281を閉方向に回動させて全閉状態にした時には第二弁体262と弁座面252とが線接触によって確実な全閉シールを行うことができる。絞り弁25が全閉状態のとき、第一弁体261は常に連通口254とは非接触であるため、絞り弁25の長期的な使用により、弁体や弁座面252が摩耗などによって変形することがなく、長期間の使用によって流量調節特性が安定できなくなることを防止できる。
以上の作動により、第二供給ライン20を流れる流体は絞り弁25で流量の微調節を行なうことにより設定流量になるように安定して制御される。また絞り弁25の開度を変化させることにより、各供給ラインを幅広い流量範囲で流量を制御することができる。さらに、絞り弁25は微小な開度の調節を容易に行なうことができる構成であるため、開度の微調節を精密且つ短時間で行なうことができる。第三の実施例のその他の作動は第二の実施例と同様なので説明を省略する。
次に、図11に基づいて本発明の第四の実施例である流体混合装置について説明する。
流体混合装置は二つの供給ライン、すなわち第一供給ライン28と第二供給ライン29から形成されている。第一供給ライン28は開閉弁30、第一流量計測器31、流体制御弁32、絞り弁33の順で接続され、第二供給ライン29は開閉弁34、第二流量計測器35、流体制御弁36、絞り弁37の順で接続され制御部38が設けられている。第一、第二供給ライン28、29の最下流側には、該供給ライン28、29の合流部39が設けられている。また、第一流量計測器31および第二流量計測器35の各々の超音波振動子(図示せず)から伸びた配線は制御部38の演算部(図示せず)に繋がっている。
第一供給ライン28の流体制御弁32の構成は、図3で示される第二供給ライン29の流体制御弁36と同様の構成であるが、流体制御弁32の駆動は制御部38とは接続しておらず、他の制御用空気供給制御装置(図示せず)に接続されてフィードバック制御ではない流体制御が行われる。本実施例の第一供給ライン28の他の弁および流量計測器の構成およびその他の構成は第三の実施例と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第四の実施例である流体混合装置の作動について説明する。
第一供給ライン28に流れる流体は、第一流量計測器31で流量が計測され、電気信号に変換されて、制御部38の演算部(図示せず)へ出力される。第一流量計測器31を通過した流体は、流体制御弁32に流入する。流体制御弁32では、制御用空気供給制御装置(図示せず)からの制御用空気の操作圧に応じて流体の圧力が一定に制御される。流体制御弁32を通過した流体は、絞り弁33に流入する。絞り弁33では、微小な開度を変化することにより流量の微調節が行なわれる。このため、第一供給ライン28の最下流側の流体は一定流量で安定する。本実施例の第二供給ライン29の作動は第三の実施例と同様なので説明を省略する。
ここで、第一供給ライン28の流体制御弁32に供給する制御用空気の操作圧は、制御用空気供給制御装置(図示せず)で行なわれるが、流体制御弁32の制御方法は、手動または開ループ制御することにより制御される。なお、手動とは、操作者が、流体の特性を表すパラメータ(例えば、流量、圧力等)を監視しながら、流体が該パラメータ目標値(設定流量あるいは設定圧力等)になるよう、制御用空気供給制御装置等を操作して、制御用空気の操作圧を手動により制御することを言う。また、開ループ制御とは、入力信号(流体の特性を表すパラメータ)と出力信号(該パラメータ目標値に関連付けられた制御用空気の操作圧)との関係を予めマップ化しておき、計測装置(図示せず)からの入力信号に基づき、出力信号を制御用空気供給制御装置へ送信し、制御用空気の操作圧を自動的に制御することを言う。
開ループ制御式の場合、コントロール部(図示せず)では、流体の所期設定圧力に関連付けられた制御用空気の操作圧と流量のマップに基づき、指令信号を電空変換器(図示せず)に出力し、電空変換器はそれに応じた制御用空気の操作圧を流体制御弁32に供給し駆動させる。手動制御の場合、操作者が、表示部を監視しながら、流体が設定圧力になるよう、制御用空気供給制御装置等(図示せず)を操作して、制御用空気の操作圧を手動により制御する。
以上の作動により、第一供給ライン28を流れる流体は流体制御弁32で一定圧力になるように制御されることで流量が一定となり、絞り弁33でさらに流量の微調整が行われる。第二供給ライン29では、第一供給ライン28の流量に応じてフィードバック制御で流体の流量の制御が行われる。また、各々の供給ラインに脈動した流体が流れても安定して流体制御を行うことができる。このため、第一供給ライン28の流量が安定すると第二供給ライン29の流量の制御が容易となり、流体制御弁36にかかる負荷を低減でき、各々の供給ラインで流体制御を行えるので広い範囲で混合比率を設定して流体を混合することができる。
次に、図12に基づいて本発明の第五の実施例である流体混合装置について説明する。
本実施例の流体混合装置は、第四の実施例において、第一供給ライン28aの合流部39a直前には開閉弁40が設けられ、第二供給ライン29aの合流部39a直前には開閉弁41が設けられた構成である。開閉弁40、41は図5で示される構成であり、各供給ラインの構成は第四の実施例と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第五の実施例である流体混合装置の作動について説明する。
ここでは第一供給ライン28aに純水を流入させ、第二供給ライン29aにフッ化水素酸を流入させ、純水:フッ化水素酸=10:1になるように混合する。開閉弁40、41が開状態のとき、第一供給ライン28aの流量に応じて第二供給ライン29aで流量が制御された純水及びフッ化水素酸は合流部39aで合流し、設定比率(第一供給ライン28aと第二供給ライン29aの流量の比率が10:1)で混合されて流出される。混合された混合流体は流体混合装置から基板の洗浄装置の洗浄槽内に導入され、基板の酸化膜除去が行なわれる。開閉弁40が開状態で開閉弁41が閉状態のとき、第一供給ライン28aで制御された純水のみが流出される。開閉弁40が閉状態で開閉弁41が開状態のとき、第二供給ライン29aで制御されたフッ化水素酸のみが流出される。各供給ラインの作動は第四の実施例と同様なので説明を省略する。
以上の作動により、合流部39a直前に開閉弁40、41を設けることにより、第一供給ライン28aの純水、第二供給ライン29aのフッ化水素酸、純水及びフッ化水素酸の混合流体を選んで供給することができ、また各々任意の流量で流出させることができる。
次に、図13、図14に基づいて本発明の第六の実施例である流体混合装置について説明する。
本実施例の流体混合装置は、第四の実施例において、第一、第二供給ライン28b、29bの合流部にマニホールド弁42が設けられた構成である。各構成は以下の通りである。
42はマニホールド弁である。マニホールド弁42は本体501、第一弁体510、第二弁体511、駆動部512、513で形成される。
501は本体であり、本体501の上部には連結流路502によって連通されている円筒状の第一弁室503と、第二弁室504が設けられている。第一弁室503の底部中央には第一連通口505が設けられ、第一連通口505には第一供給ライン28bに連通する第一流路507が設けられている。第二弁室504の底部中央には第二連通口506が設けられ、第二連通口506には第二供給ライン28bに連通する第二流路508が設けられている。また第一弁室503にはマニホールド42弁内で混合された流体が流出する分岐流路509が連通して設けられている。第一流路507と第二流路508は平行に本体501の同じ側面に設けられ、分岐流路509は該流路507、508に対して直交する方向に設けられている。
510は第一連通口505を開放、遮断を行う第一弁体であり、第一弁室503に収容されている。511は第二連通口506を開放、遮断を行う第二弁体であり、第二弁室504に収容されている。512は第一弁体510の開閉動作を行う駆動部であり、513は第二弁体511の開閉動作を行う駆動部である。駆動部512、513の構成は、図5の開閉弁の駆動部102と同じ構成であるので説明を省略する。各供給ラインの構成は第四の実施例と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第六の実施例である流体混合装置の作動について説明する。
ここでは第一供給ライン28bに純水を流入させ、第二供給ライン29bにフッ化水素酸を流入させ、純水:フッ化水素酸=10:1になるように混合するマニホールド弁42の駆動部512で第一弁体510を上昇させて第一連通口505を開状態とし、駆動部513で第二弁体511を上昇させて第二連通口506が開状態にした場合(図14の状態)、第一供給ライン28bで制御された純水は第一流路507を通って第一弁室503に流入し、第一供給ライン28bの流量に応じて第二供給ライン29bで制御されたフッ化水素酸は第二流路508を通って第二弁室504に流入し、第二弁室504で純水およびフッ化水素酸は合流し、設定比率(第一供給ライン28bと第二供給ライン29bの流量の比率が10:1)で混合されて分岐流路509から流出される。混合された混合流体は流体混合装置から基板の洗浄装置の洗浄槽内に導入され、基板の酸化膜除去が行なわれる。
同様に駆動部512、513を駆動させて、第一連通口505を開状態、第二連通口506を閉状態にした場合、第二供給ライン29bは閉止されて流れずに、第一供給ライン28bで制御された純水は第一流路507、第一弁室503、第二弁室504を通って分岐流路509から流出される。
同様に駆動部512、513を駆動させて、第一連通口505を閉状態、第二連通口506を開状態にした場合、第一供給ライン28bは閉止されて流れずに、第二供給ライン28bで制御されたフッ化水素酸は第二流路508、第二弁室504を通って分岐流路509から流出される。各供給ラインの作動は第四の実施例と同様なので説明を省略する。
以上の作動により、マニホールド弁42を設けることにより、第一供給ライン28bの純水、第二供給ライン29bのフッ化水素酸、純水及びフッ化水素酸の混合流体を選んで供給することができ、また各々任意の流量で流出させることができる。また、上記構成により流体混合装置をコンパクトに合流部での流路の切換を行うことができる。
次に、図15乃至図17に基づいて本発明の第七の実施例である流体混合装置について説明する。
本実施例の流体混合装置は、第四の実施例において、第一、第二供給ライン28c、29cの最上流側にフラッシング装置43が設けられた構成である。フラッシング装置43の構成は以下の通りである。
43は二つの供給ライン28c、29cを有する装置の最上流側に設置されたフラッシング装置である。フラッシング装置43は、流路が形成された本体531と、流路の開閉を行う駆動部A532、駆動部B533、駆動部C534とで形成されている。その各々の構成は以下の通りである。
531はPTFE製の本体である。本体531の上部には略すり鉢形状の弁室A535と弁室B536が設けられ、本体531の下部には弁室C537が設けられており、弁室B536と弁室C537は本体531の上部と下部に略同一軸線上に配置されるように設けられている。弁室A535の底面には後記弁体A550の圧接によって流路の全閉シールを行う弁座が形成され、弁座の中心に設けられた連通口に連通する入口流路A538と弁室A535に連通する出口流路A539を有している。弁室B536および弁室C537も、弁室A535と同様に底面に弁座が形成され、弁室B536にそれぞれ連通する入口流路B540と出口流路B541、弁室C537にそれぞれ連通する入口流路C542と出口流路C543が設けられている。
また、本体531の一方の側の側面には第一流入口544と第二流入口545が設けられ、他方の側の側面には第一流出口546と第二流出口547が設けられている。第一流入口544に連通する流路は、第一分岐部548で二つの流路に分かれ、入口流路A538と入口流路C542とにそれぞれ連通する流路が形成されている。第一流出口546に連通する流路は、出口流路A539に連通している。第二流入口545に連通する流路は、入口流路B540に連通している。第二流出口547に連通する流路は、第二分岐部549で二つの流路に分かれ、出口流路B541と出口流路C543とにそれぞれ連通する流路が形成されている。また、第一流出口546は第一供給ライン28cに連通し、第二流出口547は第二供給ライン29cに連通する。
このとき、第一流入口544から入口流路A538、弁室A535、出口流路A539を通って第一流出口546に連通して形成される流路を主ラインである第一ラインと称し、第二流入口545から入口流路B540、弁室B536、出口流路B541を通って第二流出口547に連通して形成される流路を第二ラインと称し、第一分岐部548から入口流路C542、弁室C537、出口流路C543を通って第二分岐部549に連通して形成される流路を連結ラインと称する。
532、533、534はPVDF製の駆動部A、B、Cである。駆動部A532、駆動部B533、駆動部C534には弁室A535、弁室B536、弁室C537の弁座に圧接離間することで弁の開閉を行う弁体A550、弁体B551、弁体C552が設けられている。該駆動部532、533、534の構成は、図5の開閉弁の駆動部102と同じ構成であるので説明を省略する。
ここで、図15における開閉弁535aは図16、図17における弁室A535と駆動部A532の弁体A550によって形成される部分にあたり、開閉弁536aは弁室B536と駆動部B533の弁体B551によって形成される部分にあたり、開閉弁537aは弁室C537と駆動部C534の弁体C552によって形成される部分にあたる。各供給ラインの構成は第四の実施例と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第七の実施例である流体混合装置の作動について説明する。
ここでは第一供給ライン28cに純水を流入させ、第二供給ライン29cに塩酸を流入させ、純水:塩酸=20:1になるように混合する。通常モードにおいては、弁体A550と弁体B551を上方へ引き上げて弁室A535と弁室B536を開状態とし、弁体C552を下方(図では上方)へ押し下げて弁室C537を閉状態とする(図17の状態)。このとき第一ラインと第二ラインに各々独立して純水および塩酸が流れるようになる。ここで第一流入口544に純水を流入させ、第二流入口545に塩酸を流入させると、第一流入口544に流入した純水は入口流路A538、弁室A535、出口流路A539を通過して第一流出口546から第一供給ライン28cに流入し、第二流入口545に流入した塩酸は入口流路B540、弁室B536、出口流路B541を通過して第二流出口547から第二供給ライン29cに流入することになる。各供給ラインの作用は第四の実施例と同様であるので説明を省略する。このとき、第一供給ライン28cの流量に応じて第二供給ライン29cが制御され、第一供給ライン28cと第二供給ライン29cは20:1の流量比率で混合されて流出される。流出された混合流体は流体混合装置から基板の洗浄装置の洗浄槽内に導入され、基板の酸化膜除去が行なわれる。
フラッシングモードにおいては、弁体A550と弁体B551を下方へ押し下げて弁室A535と弁室B536を閉状態とし、弁体C552を上方へ引き上げて弁室C537を開状態とする。このとき第一ラインと第二ラインが連結ラインによって繋がり、第一流入口544から第二流出口547に流れる流路が形成される。ここで第一供給ライン28cに流れる純水が、第一流入口544から第一分岐部548、入口流路C542、弁室C537、出口流路C543、第二分岐部549を通過して、第二流出口547から第二供給ライン29cに流れることができ、純水が流し続けられることにより第二供給ライン29cを純水でフラッシングして第二供給ライン29c内の洗浄を行うことができる。
以上の作動により、本実施例のフラッシング装置43を設けることにより、通常モードとフラッシングモードを容易に選択でき、フラッシングモードにより各供給ラインをフラッシングすることで洗浄を行うことができる。また、本実施例のフラッシング装置43は本体531である一つのベースブロックに流路が形成されることにより、フラッシング装置43を一つの部材として設けることができ、フラッシング装置43の流路を配管などで設ける必要がないので部品点数が少なくて済み、フラッシング装置43をよりコンパクトに形成でき、流路が短くできるので流体抵抗を抑えることができる。
次に、図18、図19に基づいて本発明の第八の実施例の流体混合装置について説明する。
本実施例の流体混合装置は、第四の実施例において、第一、第二供給ライン28d、29dの開閉弁30d、34dが一つのベースブロック44に配設され、第一、第二供給ライン28d、29dの流体制御弁32d、36dおよび絞り弁33d、37dが一つのベースブロック45に配設され、流量計測器31d、35dが各ベースブロック44、45にそれぞれ接続部材46、47、48、49を介在させて接続されている。これは別体のチューブや管を用いない場合の直接接続する方法である。各構成は以下の通りである。
44は第一、第二供給ライン28d、29dの開閉弁30d、34dが配設されたベースブロックである。ベースブロック45には、第一供給ライン28dの開閉弁30dの流路と、第二供給ライン29dの開閉弁34dの流路がそれぞれ形成されている。
45は第一、第二供給ライン28d、29dの流体制御弁32d、36dおよび絞り弁33d、37dが配設されたベースブロックである。ベースブロック45には第一供給ライン28dの流体制御弁32d、絞り弁33dの流路と、第二供給ライン29dの流体制御弁36d、絞り弁37dの流路が、この順でそれぞれ連通して形成されている。また、第一供給ライン28dの絞り弁33dの出口流路は、第二供給ライン29dの絞り弁37dの出口流路と連通して合流部39dを形成し、合流部39dから流出口50に連通している。なお、合流部39dはベースブロック45内に設けずに、ベースブロック45の各供給ラインから流出した流路を合流するようにしても良い。
46、47、48、49は流路の方向転換を行う接続部材である。開閉弁30d、34dの出口流路から接続部材46、48を介して流路の方向転換が行なわれて流量計測器31d、35dの入口流路に各々直接接続され、流量計測器31d、35dの出口流路から接続部材47、49を介して流路の方向転換が行なわれて流体制御弁32d、36dの入口流路に各々直接接続されて連通している。各供給ラインの弁および流量計測器の構成と作動は第四の実施例と同様なので説明を省略する。
これにより、隣り合う弁および流量計測器が独立した接続手段であるチューブや管を用いずに直接接続されているため、流体混合装置をコンパクトにして設置場所のスペースを少なくすることができる。また、設置作業が容易になり作業時間が短縮することができ、流体混合装置内の流路を短くさせることで流体抵抗を抑えることができる。
次に、図20、図21に基づいて本発明の第九の実施例の流体混合装置について説明する。
本実施例の流体混合装置は、第四の実施例において、第一、第二供給ライン28e、29eの開閉弁30e、34e、流量計測器31e、35e、流体制御弁32e、36eおよび絞り弁33e、37eが一つのベースブロック51に配設されている。各構成は以下の通りである。
51は第一、第二供給ライン28e、29eの開閉弁30e、34e、流量計測器31e、35e、流体制御弁32e、36eおよび絞り弁33e、37eが配設されたベースブロックである。ベースブロック51には、第一供給ライン28eの開閉弁30e流量計測器31e、流体制御弁32eおよび絞り弁33eの流路が、第二供給ライン29eの開閉弁34e、流量計測器35e、流体制御弁36eおよび絞り弁37eの流路が、この順でそれぞれ連通して形成されている。また、第一供給ライン28eの絞り弁33eの出口流路は、第二供給ライン29eの絞り弁37eの出口流路と連通して合流部39eを形成し、合流部39eから流出口52に連通する。なお、合流部39eはベースブロック51内に設けずに、ベースブロック51の各供給ラインから流出した流路を合流するようにしても良い。各供給ラインの弁および流量計測器の構成と作動は第四の実施例と同様なので説明を省略する。
これにより、流体混合装置が流路の形成された一つのベースブロック51に配設されているため、流体混合装置をコンパクトにして設置場所のスペースを少なくすることができる。また、設置作業が容易になり作業時間が短縮でき、流体混合装置内の流路を短くさせることで流体抵抗を抑えることができ、さらに部品点数を少なくすることができるので流体混合装置の組み立てを容易にすることができる。
次に、図22に基づいて本発明の第十の実施例の流体混合装置について説明する。なお、本実施例では図22で示した第二供給ライン側の縦断面図のみで説明する。
本実施例の流体混合装置は、第四の実施例において、第一、第二供給ライン29fの開閉弁34f、流量計測器35f、流体制御弁36fおよび絞り弁37fが一つのケーシング53内に収納配設されている。各構成は以下の通りである。
53はPVDF製のケーシングである。ケーシング53内には、ケーシング53の底面に開閉弁34f、流量計測器35f、流体制御弁36f、絞り弁37fがこの順でボルト、ナット(図示せず)にて固定されている。また、制御部は流量計測器35fの上方にケーシング53の上部に固定設置されている。また、絞り弁37fのハンドル54はケーシング53から突出して設けられている。本実施例の各弁および流量計測器の接続構造は実施例7と同様であり、各供給ラインの弁および流量計測器の構成と作動は第四の実施例と同様なので説明を省略する。
これにより、流体混合装置が一つのケーシング53内に設置されて流体混合装置が一つのモジュールとなるため、設置が容易になり、設置作業の作業時間が短縮でき、各部品がケーシングによって保護されると共に、流体混合装置をブラックボックス化することで安易に流体混合装置を分解させることを防ぎ、不慣れな利用者が流体混合装置を分解することにより不具合が生じることを防止することができる。
次に、図23、図24に基づいて本発明の第十一の実施例について説明する。ここでは第一の実施例の流体制御弁5が、他の流体制御弁である本実施例の流体制御弁5aである場合を説明する。
5aは流体制御弁である。流体制御弁5aは本体部121、弁部材136、第一ダイヤフラム部137、第二ダイヤフラム部138、第三ダイヤフラム部139、第四ダイヤフラム部140で形成される。
本体部121は、内部に後記第一加圧室128、第二弁室129、第一弁室130及び第二加圧室131に区切られるチャンバ127と、流体が外部からチャンバ127へ流入するための入口流路145及びチャンバ127から流出するための出口流路152とを有し、上から本体D125、本体C124、本体B123、本体A122、本体E126に分かれており、これらを一体に組みつけて構成されている。
122は本体部121の内側に位置するPTFE製の本体Aであり、上部に平面円形状の段差部141が設けられ、段差部141の中央には段差部141より小径で、下部第一弁室134となる開孔部142が、また、開孔部142の下には開孔部142の径より大径の平面円形状の下部段差部143が連続して設けられている。本体A122の上面部、すなわち段差部141の周縁部には環状凹溝144が設けられ、また、側面から本体A122の開孔部142に連通する入口流路145が設けられている。
123は本体A122の上面に係合固定されているPTFE製の本体Bであり、上部に平面円形状の段差部146が設けられ、段差部146の中央には段差部146より小径の上部第二弁室133となる開孔部147が設けられている。また、開孔部147の下には開孔部147の径より小径の開口部148と、本体A122の段差部141と同じ径の平面円形状の下部段差部149が連続して設けられている。開口部148の下端周囲は弁座150となっている。本体B123の下面部すなわち下部段差部149の周縁部には本体A122の環状凹溝144と相対する位置に環状凹溝151が設けられ、また、本体A122の入口流路145と反対側に位置する本体B123の側面から開孔部147に連通する出口流路152が設けられている。
124は本体B123の上部に嵌合固定されているPTFE製の本体Cであり、中央に本体C124の上下端面を貫通し上部で拡径した平面円形状のダイヤフラム室153と、ダイヤフラム室153と外部とを連通する呼吸孔154、及び下端面に本体B123の段差部146に嵌合される環状突部155がダイヤフラム室153を中心として設けられている。
125は本体C124の上部に位置するPTFE製の本体Dであり、下部に気室156と、中央に上面を貫通して設けられ、外部から気室156へと圧縮空気を導入するための給気孔157が設けられている。また、側面を貫通して設けられる微孔の排出孔180が設けられている。なお、排出孔180は圧縮空気の供給において必要ない場合は設けなくてもかまわない。
126は本体A122の底部に嵌合固定されるPVDF製の本体Eであり、中央部には上面に開口した、第二加圧室131となる開孔部158が設けられ、開孔部158上面の周囲には、本体A122の下部段差部143に嵌合固定される環状突部159が設けられている。また、本体E126の側面には、そこから開孔部158に連通する小径の呼吸孔160が設けられている。
以上説明した本体部121を構成する5つの本体A122、本体B123、本体C124、本体D125、本体E126はボルト・ナット(図示せず)で挟持固定されている。
136はPTFE製の弁部材であり、中央に鍔状に設けられた肉厚部161と肉厚部161を貫通して設けられた連通孔162、肉厚部161の外周面から径方向に延出して設けられた円形状の薄膜部163及び薄膜部163の外周縁部に上下に突出して設けられた環状リブ部164を有する第一ダイヤフラム部137と、第一ダイヤフラム部137の上部中央に設けられ逆すり鉢状の弁体165と、弁体165の上部より上方に突出して設けられ、上端部が略半球状に形成された上部ロッド166び肉厚部161下端面中央部より下方に突出して設けられ、下端部が略半球状に形成された下部ロッド167有し、かつ、一体的に形成されている。第一ダイヤフラム部137の外周縁部に設けられた環状リブ部164は本体A122と本体B123に設けられた両環状凹溝144、151に嵌合され、本体A122と本体B123に挟持固定されている。また、弁体165の傾斜面と本体B123の開口部148の下端面周縁部との間に形成される空間は流体制御部168になっている。
138はPTFE製の第二ダイヤフラム部であり、中央に円柱状の肉厚部169と肉厚部169の下端面から径方向に延出して設けられた円形状の薄膜部170、及び薄膜部170の外周縁部に設けられた環状シール部171を有し、かつ一体的に形成されている。また、薄膜部170の周縁部の環状シール部171は本体B123の上部の段差部146と、本体C124の環状突部155とに挟持固定されている。なお、第二ダイヤフラム部138の受圧面積は、第一ダイヤフラム部137のそれよりも小さく設ける必要がある。
139はPTFE製の第三ダイヤフラム部で、形状は第二ダイヤフラム部138と同一になっており、上下逆にして配置されている。肉厚部172の上端面は弁部材136の下部ロッド167と接触しており、また、薄膜部173の周縁部の環状シール部174は本体A122の下部段差部143と本体E126の環状突部159とに挟持固定されている。なお、第三ダイヤフラム部139の受圧面積も上記と同様に第一ダイヤフラム部137のそれよりも小さく設ける必要がある。
140は第四ダイヤフラム部であり、周縁部に外径が本体C124のダイヤフラム室153と略同径の円筒形リブ175と、中央に円柱部176、及び円筒形リブ175の下端面内周と円柱部176の上端面外周とをつないで設けられた膜部177を有する。円筒形リブ175は本体C124のダイヤフラム室153に嵌合固定されるとともに、本体B123と本体C124の間で挟持固定され、円柱部176はダイヤフラム室153の中で上下動自在となっている。また、円柱部176の下部は、第二ダイヤフラム部138の肉厚部169が嵌合されている。
178および179は本体E126の開孔部158に配置されたPVDF製のバネ受けとSUS製のバネである。両者は第三ダイヤフラム部139を内向き(図では上向き)に加圧している。
以上説明した各構成により本体部121の内部に形成されたチャンバ127は上から、第四ダイヤフラム部140及び本体D125気室156から形成された第一加圧室128、第一ダイヤフラム部137と本体B123の下部段差部149との間に形成された下部第二弁室132と第二ダイヤフラム部138と本体B123の開孔部147とから形成された上部第二弁室133の両者からなる第二弁室129、第三ダイヤフラム部139と本体A122の開孔部142とで形成された下部第一弁室134と第一ダイヤフラム部137と本体A122の段差部141とで形成された上部第一弁室135からなる第一弁室130、及び第三ダイヤフラム部139と本体E126の開孔部158とで形成された第二加圧室131に区分されていることがわかる。
次に、本発明の第十一の実施例の作動について説明する。
ここで、電空変換器(図示せず)から供給される操作圧に対する流体制御弁5aの作動について説明する。流体制御弁5aの本体A122の入口流路145より第一弁室130に流入した流体は、弁部材136の連通孔162を通ることで減圧され下部第二弁室132に流入する。さらに、流体は、下部第二弁室132から流体制御部168を通り上部第二弁室133に流入する際に流体制御部168での圧力損失により再度減圧され出口流路152から流出する。ここで、連通孔162の直径は充分小さく設けてあるため、弁を流れる流量は連通孔162前後の圧力差によって決まっている。
このとき、各ダイヤフラム部137、138、139が流体から受ける力を見ると、第一ダイヤフラム部137は第一弁室130と下部第二弁室132内の流体圧力差により上方向の、第二ダイヤフラム部138は上部第二弁室133の流体圧力により上方向の、第三ダイヤフラム部139は第一弁室130内の流体圧力により下方向の力を受けている。ここで、第一ダイヤフラム部137の受圧面積は、第二ダイヤフラム部138及び第三ダイヤフラム部139の受圧面積よりも充分大きく設けてあるため、第二、第三ダイヤフラム部138、139に働く力は、第一ダイヤフラム部137に働く力に比べてほとんど無視することができる。したがって、弁部材136が、流体から受ける力は、第一弁室130と下部第二弁室132内の流体圧力差による上方向の力となる。
また、弁部材136は、第一加圧室128の加圧手段により下方へ付勢されており、同時に第二加圧室131の加圧手段により上方へ付勢されている。第一加圧室128の加圧手段の力を第二加圧室131の加圧手段の力より大きく調整しておけば、弁部材136が各加圧手段から受ける合力は下方向の力となる。ここで第一加圧室128の加圧手段とは、電空変換器から供給される操作圧によるものであり、第二加圧室131の加圧手段とは、バネ179の反発力によるものである。
したがって、弁部材136は、各加圧手段による下方向の合力と、第一弁室130と下部第二弁室132内の流体圧力差による上方向の力とが釣り合う位置に安定する。つまり、各加圧手段による合力と流体圧力差による力が釣り合うように、下部第二弁室132の圧力が流体制御部168の開口面積により自立的に調整される。そのため、第一弁室130と下部第二弁室132内の流体圧力差は一定となり、連通孔162の前後の差圧は一定と保たれることにより、弁を流れる流量は常に一定に保たれる。
ここで、流体制御弁5aは、弁部材136に働く各加圧手段の合力と、第一弁室130と下部第二弁室132との圧力差による力とが釣り合って作動するため、弁部材136に働く各加圧手段の合力を調整変更すれば、第一弁室130と下部第二弁室132との流体圧力差はそれに対応した値となる。つまり第一加圧室の加圧手段による下方向への力、すなわち電空変換器から供給される操作圧力を調整することにより、連通孔162前後の差圧を変更調整することができるため、バルブを分解することなく流量を任意の流量に設定することができる。
また、第一加圧室128の加圧手段による力を第二加圧室131の加圧手段による力より小さく調整すれば、弁部材136に働く合力は上方向のみとなり、弁部材136の弁体165を本体B123の開口部148の弁座150に押圧するかたちとなり、流体を遮断することができる。すなわち、電空変換器を調整して操作圧をかけなければ流体制御弁5aは閉塞状態となる。
これにより、流体制御弁5aを用いることで流体混合装置の供給ラインを流れる流体は設定流量で一定になるように制御されされる。さらに、供給ラインに流入する流体の上流側圧力や下流側圧力が変動しても流体制御弁5aの作動により流量は自立的に一定に保たれるためポンプの脈動など瞬間的な圧力変動が発生しても安定して流量を制御することができる。また、流体制御弁5aは背圧変動の影響を受けない構成であるため、背圧が変動するような用途において好適に使用することができる。また、操作圧の調整により流体制御弁5aは開閉弁としても使用することができる。
次に、図25に基づいて本発明の第十二の実施例について説明する。ここでは第一の実施例の第一、第二流量計測器3、4が、他の超音波流量計である本実施例の流量計測器3aである場合を説明する。
3aは流体の流量を計測する流量計測器である。流量計測器3aは、入口流路381と、入口流路381から垂設された第一立上り流路382と、第一立上り流路382に連通し入口流路381軸線に略平行に設けられた直線流路383と、直線流路383から垂設された第二立上り流路384と、第二立上り流路384に連通し入口流路381軸線に略平行に設けられた出口流路385とを有し、第一、第二立上り流路382、384の側壁の直線流路383の軸線と交わる位置に、超音波振動子386、387が互いに対向して配置されている。超音波振動子386、387はフッ素樹脂で覆われており、該振動子386、387から伸びた配線は制御部(図示せず)の演算部(図示せず)に繋がっている。なお、流量計測器3aの超音波振動子386、387以外はPFA製である。
次に、本発明の第十二の実施例の作動について説明する。
流体計測器3aに流入した流体は、直線流路383で流量が計測される。流体の流れに対して上流側に位置する超音波振動子386から下流側に位置する超音波振動子387に向かって超音波振動を伝播させる。超音波振動子387で受信された超音波振動は電気信号に変換され、制御部(図示せず)の演算部(図示せず)へ出力される。超音波振動が上流側の超音波振動子386から下流側の超音波振動子387へ伝播して受信されると、瞬時に演算部内で送受信が切換えられて、下流側に位置する超音波振動子387から上流側に位置する超音波振動子386に向かって超音波振動を伝播させる。超音波振動子386で受信された超音波振動は、電気信号に変換され、制御部内の演算部へ出力される。このとき、超音波振動は直線流路383内の流体の流れに逆らって伝播していくので、上流側から下流側へ超音波振動を伝播させるときに比べて流体中での超音波振動の伝播速度が遅れ、伝播時間が長くなる。出力された相互の電気信号は演算部内で伝播時間が各々計測され、伝播時間差から流量が演算される。演算部で演算された流量は電気信号に変換されてコントロール部(図示せず)に出力される。
これにより、超音波流量計である流量計測器3aは、流体の流れ方向に対する伝播時間差から流量を計測するため、微小流量でも正確に流量を計測できる。
次に、図26に基づいて本発明の第十三の実施例について説明する。ここでは第一の実施例の流量計測器3、4が、超音波式渦流量計である本実施例の流量計測器3bである場合を説明する。
3bは流体の流量を計測する流量計測器である。流量計測器3bは、入口流路391と、入口流路391内に垂設されたカルマン渦を発生させる渦発生体392と、出口流路393とを備える直線流路394を有し、直線流路394の渦発生体392の下流側の側壁に、超音波振動子395、396が流路軸線方向に直交する位置に互いに対向して配置されている。超音波振動子395、396はフッ素樹脂で覆われており、該振動子395、396から伸びた配線は制御部(図示せず)の演算部(図示せず)に繋がっている。流量計測器3bの超音波振動子395、396以外はPTFE製である。
次に、本発明の第十三の実施例の作動について説明する。
流体計測器3bに流入した流体は、直線流路394で流量が計測される。直線流路394内を流れる流体に対して超音波振動子395から超音波振動子396に向かって超音波振動を伝播させる。渦発生体392の下流に発生するカルマン渦は、流体の流速に比例した周期で発生し、渦巻き方向が異なるカルマン渦が交互に発生するため、超音波振動はカルマン渦の渦巻き方向によってカルマン渦を通過する際に進行方向に加速、または減速される。そのため、超音波振動子396で受信される超音波振動は、カルマン渦によって周波数(周期)が変動する。超音波振動子395、396で送受信された超音波振動は、電気信号に変換され、制御部(図示せず)の演算部(図示せず)へ出力される。演算部では、送信側の超音波振動子395から出力された超音波振動と受信側の超音波振動子396から出力された超音波振動との位相差から得られたカルマン渦の周波数に基づいて直線流路394を流れる流体の流量が演算される。演算部で演算された流量は電気信号に変換されてコントロール部(図示せず)に出力される。
これにより、超音波式渦流量計は、流量が大きいほどカルマン渦は多く発生するため大流量でも正確に流量を計測でき、大流量の流体制御に優れた効果を発揮する。
実施例十二、実施例十三の作動により、超音波式渦流量計は、流量が大きいほどカルマン渦は発生するため大流量でも正確に流量を計測でき、大流量の流体制御に優れた効果を発揮する。
次に、3つの供給ラインを有する本発明の第十四の実施例について説明する。
流体混合装置は三つの供給ライン、すなわち第一供給ライン55と第二供給ライン56と第三供給ライン57から形成されている(図27参照)。第一供給ライン55は開閉弁58、第一流量計測器59、流体制御弁60、絞り弁61の順で接続され、第二供給ライン56は開閉弁62、第二流量計測器63、流体制御弁64、絞り弁65の順で接続され制御部66が設けられ、第三供給ライン57は開閉弁67、第三流量計測器68、流体制御弁69、絞り弁70の順で接続され制御部71が設けられている。第一、第二、第三供給ライン55、56、57の最下流側には、該供給ラインの合流部72が設けられている。また、第一流量計測器59および第二流量計測器63の各々の超音波振動子(図示せず)から伸びた配線は制御部66の演算部(図示せず)に繋がり、第一流量計測器59および第三流量計測器68の各々の超音波振動子(図示せず)から伸びた配線は制御部71の演算部(図示せず)に繋がっている。第一供給ライン55の構成は第四の実施例の第一供給ライン28と、第二、第三供給ライン56、57の構成は第四の実施例の第二供給ライン29と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第十四の実施例の作動について説明する。
ここでは第一供給ライン55に純水を流入させ、第二供給ライン56に過酸化水素水を流入させ、第三供給ライン57にアンモニア水を流入させ、純水:過酸化水素水:アンモニア水=50:2:1になるように混合する。第一供給ライン55に流入した純水は第一供給ライン55で流量が制御される。第二供給ライン56に流入した過酸化水素水は第一供給ライン55の純水の実流量に応じて第二供給ライン56の最下流の過酸化水素水の流量が2/50になるように制御され、第三供給ライン57に流入したアンモニア水は第一供給ライン55の純水の実流量に応じて第三供給ライン57の最下流のアンモニア水の流量が1/50になるように制御され、合流部72で合流して設定比率(第一供給ライン55と第二供給ライン56と第三供給ライン57の流量の比率が50:2:1)で混合されて混合流体(アンモニア過水)が流出される。
同様に、本実施例において第三供給ラインにアンモニア水ではなく塩酸を流入させ、純水:過酸化水素水:塩酸=20:1:1になるように混合する場合についても、設定比率で混合されて混合流体(塩酸過水)が流出される。
流出された各々の混合流体(アンモニア過水、塩酸過水)は、基板の洗浄装置の処理工程で使用される。洗浄装置内では、まず基板をアンモニア過水により異物除去の処理を行なった後、純水でリンスし、次に基板を塩酸過水により金属除去の処理を行なった後、純水でリンスし、基板を希フッ酸(実施例1記載の混合流体)により酸化膜除去の処理を行なった後、純水でリンスし、最後に基板が乾燥されるという工程が行われる。このとき、本発明の流体混合装置で混合した混合流体を各々の工程の薬液として洗浄槽内に導入することで、薬液を常に一定の混合比率で供給することができ、基板の洗浄処理が安定して行なわれる。
次に、3つの供給ラインを有する本発明の第十五の実施例について説明する。
本実施例の流体混合装置は、第十四の実施例と同様なので説明を省略する(図27参照)。次に、本発明の第十五の実施例の作動について説明する。
ここでは第一供給ライン55に純水を流入させ、第二供給ライン56にフッ化アンモニウムを流入させ、第三供給ライン57にフッ化水素酸を流入させ、純水:フッ化アンモニウム:フッ化水素酸=50:2:1になるように混合する。第一供給ライン55に流入した純水は第一供給ライン55で流量が制御される。第二供給ライン56に流入したフッ化アンモニウムは第一供給ライン55の純水の実流量に応じて第二供給ライン56の最下流のフッ化アンモニウムの流量が2/50になるように制御され、第三供給ライン57に流入したフッ化水素酸は第一供給ライン55の純水の実流量に応じて第三供給ライン57の最下流のフッ化水素酸の流量が1/50になるように制御され、合流部72で合流して設定比率(第一供給ライン55と第二供給ライン56と第三供給ライン57の流量の比率が50:2:1)で混合されて流出される。流出された混合流体は基板のエッチング装置の処理工程で使用され、エッチング装置内で混合流体により基板の酸化膜エッチングが行なわれる。
本発明の第一、第五、第六、第七、第十四、第十五の実施例の比率で各々の流体を混合した混合流体は、半導体製造工程の前工程における基板の表面処理などを行なう際の薬液として好適に使用され、各々の流体とその混合比率は本発明の範囲内であれば半導体製造工程の前工程における各種処理に適した混合流体を得ることができる。
本発明の流体混合装置は、フィードバック制御を行わない少なくとも一つの供給ラインの実流量と、フィードバック制御を行う少なくとも一つの他の供給ラインの実流量の実比率が、設定比率で一定になるように、フィードバック制御を行わない供給ラインの流量に応じてフィードバック制御を行う供給ラインの流量を制御するため、各々の供給ラインを流れる流体を任意の比率で混合させることができ、各供給ラインの全てにフィードバック制御回路を設けなくて良いので流体混合装置が安価となり、部品点数が少なくなり配線が簡単になるので流体制御装置の製作が容易となる。
本発明において流体制御弁5は、制御用流体の操作圧により圧力制御ができるものであれば特に限定されるものではないが、図3に示すような流体の圧力制御を行なう本発明の流体制御弁5や、図23に示すような流体の流量制御を行なう本発明の流体制御弁5aの構成を有しているものが好ましい。なお、制御用流体とは、例えば作動空気、作動油等を言う。これは安定した流体制御を行なうことができ、脈動した流体が流れたとしても流体制御弁5、5aによって圧力または流量を一定圧に安定させることができ、流体制御弁5、5aのみで流路の遮断を行うことができ、コンパクトな構成であり流体混合装置を小さく設けることができるため好適である。
また、本発明は図4に示すように、流体混合装置の供給ライン12に開閉弁14を設けても良い。これは、開閉弁14を設けることにより、開閉弁14を遮断することで流体混合装置のメンテナンス等(修理、部品交換)を容易に行なうことができるため好適である。また、流体混合装置に開閉弁14を備えておけば、流路を遮断してメンテナンス等のために流体混合装置を分解したときに、流路内に残った流体が分解した部分から漏れ出ることを最小限に抑えることができる、さらに流路内で何らかのトラブルが発生した際に、開閉弁14で流体の緊急遮断を行なうことができるので好適である。
また、開閉弁14は流体の流れを開放又は遮断する機能を有していれば、その構成は特に限定されるものでなく、手動によるものでも良く、エア駆動、電気駆動、磁気駆動などの自動によるものであっても良い。自動の場合、制御回路を設けて流量計測器13、15とリンクさせ計測値に応じて開閉弁14を駆動させるようにしても良く、流体混合装置から独立して駆動させても良い。流体混合装置とリンクさせて駆動させる場合、流体混合装置内で一括制御を行なうことができるので好適である。流体混合装置から独立して駆動させる場合、流体混合装置にトラブルが発生した際に、開閉弁14で流路を緊急遮断させる場合に流体混合装置のトラブルに影響せずに駆動を行うことができるため好適である。
また、開閉弁14の設置位置は、メンテナンス等を行うためには他の弁および流量計測器より上流側に設置することが望ましい。また、開閉弁14は、各供給ライン11、12のうち任意のラインにのみ設けても良く、全てのラインに設けても良い。
本発明の絞り弁25は、開口面積が調節可能であり流路を絞って流量を安定させる構成であれば特に限定されるものではないが、図7に示すような本発明の絞り弁25の構成を有しているものが好ましい。これは幅広い流量範囲で流量調節を行なうことができ、絞り弁25の微小な開度を容易に且つ精密に調節できるので開度の微調節を短時間で行なうことができると共に、高さ方向の場所を取らずにコンパクトな構造であり流体混合装置を小さく設けることができるため好適である。
また、図7において絞り弁25の第一ステム277の外周面に設けられた雄ネジ部279と下部内周面に設けられた雌ネジ部278のピッチ差は、雄ネジ部279のピッチの6分の1になるように形成されているが、ピッチ差は、雄ネジピッチの20分の1から5分の1の範囲に設けるのが望ましい。弁体は全閉から全開までに一定範囲のリフト量を得るので、ハンドル281のストロークが大きくなり過ぎて弁高が大きくならないようするためにピッチ差を雄ネジピッチの20分の1より大きくすると良く、弁を細かいオーダーで精度の良い調節を行うためにピッチ差を雄ネジピッチの5分の1より小さくすると良い。
また、図8において第一弁体261の直線部267の外径Dは、連通口254の内径Dに対して0.97Dで設定されているが、直線部267の外径Dは連通口254の内径Dに対して0.95D≦D≦0.995Dの範囲内であることが望ましい。第一弁体261と連通口254とを摺接させないためにD≦0.995Dが良く、流量調節をスムースに行うために0.95D≦Dが良い。
また、第一弁体261のテーパ部268のテーパ角度は軸線に対して15°で設定されているが、12°〜28°の範囲内であることが望ましい。弁を大きくさせずに広い流量範囲を調節ずるために12°以上が良く、開度に対して流量を急激に変化させないために28°以下が良い。また、第二弁体262の円環状凸条の径Dは、連通口254の内径Dに対して1.5Dで設定されているが、第二弁体262の円環状凸条の径Dは、連通口254の内径Dに対して1.1D≦D≦2Dの範囲内であることが望ましい。第一弁体261と第二弁体262の間には環状溝部265を確実に設け環状溝部265に流体の流れを抑制させる空間部分を得るためには1.1D≦Dが良く、開度に対して第二弁体262と弁座面252とで形成される開口面積の増加率を抑えるためにD≦2Dが良い。
本発明において第一、第二流量計測器3、4は、計測した流量を電気信号に変換して制御部6に出力されるものなら特に限定されず、流量計測器が、超音波流量計、カルマン渦流量計、超音波式渦流量計、羽根車式流量計、電磁流量計、差圧式流量計、容積式流量計、熱線式流量計、質量流量計などが好ましい。特に図2や図25に示すような超音波流量計の場合、微小流量に対して精度良く流量測定ができるため、微小流量の流体制御に好適である。また図26に示すような超音波式渦流量計の場合、大流量に対して精度良く流量測定ができるため、大流量の流体制御に好適である。このように、流体の流量に応じて超音波流量計と超音波式渦流量計を使い分けることで精度の良い流体制御を行うことができる。また、本実施例では制御部6は各供給ラインにそれぞれ個別に設けられているが、一箇所に集中させて設けても良い。
本発明において、第一流量計測器3を有する供給ラインに、フィードバック制御を行わない制御用空気供給制御装置(図示せず)により制御される流体制御弁32を設けても良い。これは、流体制御弁32で流体を安定させることで、より精度の良い比率で流体の混合を行うことができ、フィードバック制御を行う流体制御弁5にかかる負荷を低減できるので好適である。
各々の供給ライン1、2の最下流側には、各供給ライン1、2の合流部10を有することにより、各供給ライン1、2を流れる流体の混合が行われる。また、図12で示すように、合流部39a直前の各供給ライン28a、29aには開閉弁40、41がそれぞれ配置されていることが好ましい。これは、各々の供給ライン28a、29aにおいて単独の供給ラインでの供給や、各供給ライン28a、29aから流体を選んで混合することができ、各々任意の流量で流出させることができると共に、各供給ライン28a、29aのメンテナンス等を行なうときに、開閉弁40、41を閉状態にすることで流体の逆流などが防止され、メンテナンス等を行うときに流体の漏れが確実に防止されるために好適である。また、図13で示すように合流部がマニホールド弁42であることが好ましい。これは前記合流部39a直前の各供給ライン28a、29aに開閉弁40、41を配置した場合と同様の効果が得られると共に、流体混合装置をコンパクトに形成できるため好適である。また、複数の供給ラインを設けて、開閉弁40、41やマニホールド弁42を開閉することにより、各供給ラインのうち一部の流体を選んで混合することもでき、各供給ラインの流量の設定を変化させることで自由に流体とその混合比率を設定することができるので好適である。なお、各供給ライン28b、29bとマニホールド弁42は、独立した接続手段を用いずに直接接続されても良く、一つのベースブロックに配設されても良く、これにより流体混合装置をよりコンパクトに形成できるため好適である。また、合流部10より下流に弁や計測器などを設けても良く、特に限定されない。
また、図15で示すように、各々の供給ラインの最上流側には、本発明のフラッシング装置43を設けることが好ましい。これにより任意の一つの供給ラインに流入する流体を洗浄に用いることができる。例えば図15でフラッシング装置43の開閉弁535a、536aを閉止させ、開閉弁537aを開放させることで他の供給ライン29cに任意の一つの供給ライン28cに流れる純水を流すことができ、他の供給ライン29cを純水でフラッシングして洗浄を行うことができるため好適である。また、本発明のフラッシング装置43は弁を用いて配設されたものなら構成は特に限定されないが、流路の形成された一つのベースブロックに弁が配設してなる構成であることが好ましく、特に図16、図17で示すように流路が形成された一つのベースブロックである本体531に弁体550、551、552の開閉駆動を行う駆動部532、533、534を本体531の上部と下部にそれぞれ設けられた構成であることがより好ましい。これは、開閉弁を集積させてフラッシング装置43をコンパクトに設けることができ、さらに流体混合装置をコンパクトに設けることができるため好適である。
本発明の実施例では供給ラインは二本の場合であるが、供給ラインは二本以上設けても良い。このときの各々の供給ラインは、一つのフィードバック制御を行わない供給ラインと複数のフィードバック制御を行う供給ラインからなり、複数のフィードバック制御を行う各々の供給ラインの実流量とフィードバック制御を行わない供給ラインの実流量の比率が、各々設定比率になるように制御されることが基本であり、本発明の流体混合装置によって常に一定の比率で混合された流体を供給することができる。またフィードバック制御を行わない複数の供給ラインに同じ流体を流すのであれば、複数のフィードバック制御を行わない供給ラインと、該供給ラインの実流量の合計に対して各々一定の比率になるように流量を制御する複数のフィードバック制御を行う供給ラインで構成しても良く、複数のフィードバック制御を行わない供給ラインは任意の供給ラインを選んで使用しても良い。また、二本以上の供給ラインを合流させた後に他の供給ラインと合流させる構成にしても良い。また、複数の供給ラインを設けて、各供給ラインの最下流側に設けられた開閉弁40、41やマニホールド弁42を開閉することにより、混合する流体を選ぶこともでき、各供給ラインの流量の設定を変化させることで自由に混合比率を設定することができるので好適である。
本発明の流体混合装置は、図18、図19に示すように、隣り合う弁および流量計測器が、独立した接続手段を用いずに直接接続されていることが好ましい。ここで言う独立した接続手段を用いずに直接接続されているとは、2通りの概念を持っていて、一方の概念は、別体のチューブや管を用いないことを言う。これは、図18、図19のようにチューブや管を設けずに別個の部材を流路のシールおよび流路の方向転換を行なうための接続部材46、47、48、49を介在させて直接接続する方法である。他方の概念は、別体の継手を用いないことを言う。これは、接続する部材の端面や該部材の接続部の端面を、シール部材を介在させることで直接接続する方法である。これにより、流体混合装置をコンパクトにして設置場所のスペースを少なくすることができ、設置作業が容易になり作業時間が短縮でき、流体混合装置内の流路を必要最小限に短くさせることができるので流体抵抗を抑えることができるため好適である。
本発明の流体混合装置は、図20、図21に示すように、弁および流量計測器が、流路の形成された一つのベースブロック51に配設されていることが好ましい。これは、各構成要素が一つのベースブロック51に配設されることにより、流体混合装置をコンパクトにして設置場所のスペースを少なくすることができ、設置作業が容易になり作業時間が短縮でき、流体混合装置内の流路を必要最小限に短くさせることができるので流体抵抗を抑えることができ、さらに部品点数を少なくすることができるので流体混合装置の組み立てを容易にすることができるため好適である。
本発明の流体混合装置は、図22に示すように、一つのケーシング53内に設置してなる構成であることが好ましい。これは、一つのケーシング53内に設置してなることにより、流体混合装置が一つのモジュールとなるため、設置が容易になり、設置作業の作業時間が短縮できるため好適である。また、ケーシング53によって弁および流量計測器が保護されると共に、流体混合装置をブラックボックス化することで、本発明のようなフィードバック制御を行なうために調整された流体混合装置を半導体製造装置などに設置したときに、半導体製造装置の利用者が流体混合装置を安易に分解することにより不具合が生じることを防止することができるため好適である。
さらに、本発明の流体混合装置は、ケーシング53の外部に絞り弁37fのハンドル54が露出していることが望ましく、操作者が手動等によりハンドル54を操作することが容易になるので好適である。また、必要に応じて、ケーシング53から流量計測器3、4をケーシングから露出した構成にしても良い。
本発明の第一流量計測器3、第二流量計測器4、流体制御弁5、開閉弁14、絞り弁25の設置の順番は、どのような順番に設けても良く特に限定されないが、絞り弁25が流体制御弁5及び第二流量計測器4の下流側に位置することが、流量の調整を容易に安定して行えるので好ましい。
また、本発明の流体混合装置は、少なくとも二つの供給ラインの流体の流量を任意の値で一定に制御させる必要のある用途であれば、化学などの各種工場、半導体製造分野、医療分野、食品分野など、各種産業に使用しても良いが、半導体製造装置内へ配置されることが好適である。半導体製造工程の前工程では、フォトレジスト工程、パターン露光工程、エッチング工程や平坦化工程などが挙げられ、これらの洗浄水の濃度を、純水と薬液の流量比で管理する際に本発明の流体混合装置を用いることが好適である。
また、本発明の流体混合装置で混合される流体とその比率は、少なくとも2つ以上の供給ラインを有する流体混合装置において、フッ化水素酸または塩酸並びに純水の2種の流体が、フッ化水素酸または塩酸が1に対して純水が10〜200の比率で混合されることが好ましい。また、少なくとも3つ以上の供給ラインを有する流体混合装置において、アンモニア水または塩酸、過酸化水素水並びに純水の3種の流体が、アンモニア水または塩酸が1〜3に対して、過酸化水素水が1〜5、純水が10〜200の比率で混合されることが好ましく、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム及び純水の3種の流体が、フッ化水素酸が1に対して、フッ化アンモニウムが7〜10、純水が50〜100の比率で混合されることが好ましい。これらの流体が上記比率で混合された混合流体は、半導体製造工程の前工程において基板の表面処理などを行う際の薬液として好適に使用される。
フッ化水素酸と純水を混合した混合流体や、塩酸と純水を混合した混合流体は、基板の表面処理における自然酸化膜除去、通常の酸化膜除去、または金属(メタルイオン)除去などに用いる薬液として好適である。フッ化水素酸または塩酸1に対する純水の比率は、薬液の濃度が高くなることで基板にムラが発生することを抑えるために10以上であることが望ましく、薬液の濃度が低くなることで酸化膜除去や金属除去の処理効果が低下することを防止するために200以下であることが望ましい。なお、この混合流体は20℃〜25℃の液温で効果的に使用できる。
アンモニア水と過酸化水素水と純水を混合した混合流体は、基板の表面処理における異物(パーティクル)除去などに用いる薬液として、塩酸と過酸化水素水と純水を混合した混合流体は、金属除去などに用いる薬液として好適である。アンモニア水または塩酸1〜3に対する過酸化水素水の比率は、異物除去や金属除去を効果的に行うために1〜5の範囲内であることが望ましい。アンモニア水または塩酸1〜3に対する純水の比率は、薬液の濃度が高くなることで基板にムラや表面荒れが発生することを抑えるために10以上であることが望ましく、薬液の濃度が低くなることで異物や金属除去の処理効果が低下することを防止するために200以下であることが望ましい。なお、この混合流体は25℃〜80℃の液温で効果的に使用でき、60℃〜70℃の液温でより効果的に使用できる。
フッ化水素酸とフッ化アンモニウムと純水を混合した混合流体は、基板の表面処理における酸化膜エッチングに好適である。フッ化水素酸に対するフッ化アンモニウムの比率は、酸化膜エッチングを効果的に行うために7〜10の範囲内であることが望ましい。フッ化水素酸1に対する純水の比率は、薬液の濃度が高くなることで基板にムラや表面荒れが発生することを抑えるために50以上であることが望ましく、薬液の濃度が低くなることで酸化膜エッチングの処理効果が低下することを防止するために100以下であることが望ましい。なお、この混合流体は20℃〜25℃の液温で効果的に使用できる。
また、本発明の流体混合装置は、同じ流体が流れる供給ラインを複数設けた構成でも良い。これは例えば純水を流す一つの供給ラインと、塩酸を流す二つの供給ラインから構成される流体混合装置などであり、塩酸を一つの供給ラインに流す場合と二つの供給ラインに流す場合とを選択して塩酸の流量を広い範囲で設定できるようにすることで、流体混合装置で混合する純水と塩酸の混合比率を広い範囲で設定することができる。
また、本発明の第一、第二流量計測器3、4、流体制御弁5、開閉弁14、絞り弁25の各部品の材質は、流体に接液する流路を形成する部品には、特にポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す)、ポリビニリデンフルオロライド(以下、PVDFと記す)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(以下、PFAと記す)などのフッ素樹脂であれば良く、フッ化水素酸、塩酸、過酸化水素水、アンモニア水、フッ化アンモニウムを液温が20℃〜80℃の範囲で流しても問題なく使用することができ、腐食性流体を流して腐食性ガスが透過したとしても弁および流量計測器の腐食の心配なく使用できるので好適である。他の材質では、ポリプロピレン(以下、PPと記す)、ポリエチレン(以下PEと記す)、塩化ビニル樹脂(以下、PVCと記す)などが挙げられ、PPはフッ化水素酸、塩酸、アンモニア水、フッ化アンモニウムを液温が20℃〜80℃の範囲で流しても問題なく使用でき、PEはフッ化水素酸、塩酸、過酸化水素水、アンモニア水、フッ化アンモニウムを液温が20℃〜60℃の範囲で流しても問題なく使用でき、PVCは塩酸やアンモニア水を液温が20℃〜60℃の範囲で、フッ化水素酸、過酸化水素水、フッ化アンモニウムを液温が20℃〜25℃の範囲で流しても問題なく使用できる。接液しない上記各部品の材質は、必要な強度を有しているのであれば特に限定されない。また、流体制御弁4、10に用いられるバネ205は接液しないが、腐食性流体を流す場合にはフッ素樹脂でコーティングすることで腐食性ガスが透過したときに腐食が防止される。
本発明の流体混合装置の第一の実施例を模式的に示す構成図である。 流量計測器の縦断面図である。 流体制御弁の縦断面図である。 本発明の流体混合装置の第二の実施例を模式的に示す構成図である。 開閉弁の縦断面図である。 本発明の流体混合装置の第三の実施例を模式的に示す構成図である。 絞り弁の縦断面図である。 図7の絞り弁が開状態を示す要部拡大図である。 図7の絞り弁が閉状態を示す要部拡大図である。 図7の絞り弁が半開状態を示す要部拡大図である。 本発明の流体混合装置の第四の実施例を模式的に示す構成図である。 本発明の流体混合装置の第五の実施例を模式的に示す構成図である。 本発明の流体混合装置の第六の実施例を模式的に示す構成図である。 マニホールド弁の断面図である。 本発明の流体混合装置の第七の実施例を模式的に示す構成図である。 本発明のフラッシング装置の流路を模式的に示す斜視図である。 図16のA−A線に沿う縦断面図である。 本発明の流体混合装置の第八の実施例を模式的に示す平面図である。 図18のB−B線に沿う断面図である。 本発明の流体混合装置の第九の実施例を模式的に示す平面図である。 図20のC−C線に沿う断面図である。 本発明の流体混合装置の第十の実施例を模式的に示す断面図である。 本発明の流体混合装置の第十一の実施例の他の流体制御弁の縦断面図である。 図23に他の表示を追加した図23と同一の図である。 本発明の流体混合装置の第十二の実施例の他の流量計測器の縦断面図である。 本発明の流体混合装置の第十三の実施例の他の流量計測器の縦断面図である。 本発明の流体混合装置の第十四の実施例を模式的に示す構成図である。 従来の流量制御装置の構成図である。
符号の説明
1 第一供給ライン
2 第二供給ライン
3 第一流量計測器
4 第二流量計測器
5 流体制御弁
6 制御部
10 合流部
11 第一供給ライン
12 第二供給ライン
13 第一流量計測器
14 開閉弁
15 第二流量計測器
16 流体制御弁
17 制御部
18 合流部
19 第一供給ライン
20 第二供給ライン
21 第一流量計測器
22 開閉弁
23 第二流量計測器
24 流体制御弁
25 絞り弁
26 制御部
27 合流部
28 第一供給ライン
29 第二供給ライン
30 開閉弁
31 第一流量計測器
32 流体制御弁
33 絞り弁
34 開閉弁
35 第二流量計測器
36 流体制御弁
37 絞り弁
38 制御部
39 合流部
40 開閉弁
41 開閉弁
42 マニホールド弁
43 フラッシング装置
44 ベースブロック
45 ベースブロック
46 接続部材
47 接続部材
48 接続部材
49 接続部材
51 ベースブロック
53 ケーシング
55 第一供給ライン
56 第二供給ライン
57 第三供給ライン
58 開閉弁
59 第一流量計測器
60 流体制御弁
61 絞り弁
62 開閉弁
63 第二流量計測器
64 流体制御弁
65 絞り弁
66 制御部
67 開閉弁
68 第二流量計測器
69 流体制御弁
70 絞り弁
71 制御部
72 合流部

Claims (17)

  1. 少なくとも2つの供給ラインに流れる各々の流体を任意の比率で混合させる流体混合装置であって、
    前記供給ライン(1、2)の少なくとも一つの供給ライン(1)が、流体の実流量を計測し該実流量の計測値を電気信号に変換し出力する第一流量計測器(3)を具備し、
    前記供給ライン(1、2)の少なくとも一つの他の供給ライン(2)が、制御用流体の圧力操作により流体の圧力を制御する流体制御弁(5)と、流体の実流量を計測し該実流量の計測値を電気信号に変換し出力する第二流量計測器(4)とを具備し、
    該第一流量計測器(3)の実流量の計測値と該第二流量計測器(4)の実流量の計測値との実比率と、設定比率との偏差に基づいて、該流体制御弁(5)の開口面積を制御するための指令信号を、該流体制御弁(5)または該流体制御弁(5)を操作する機器に出力する制御部(6)とを具備し、
    各々の前記供給ラインの中の任意の一つの供給ラインの最上流側に接続される開閉弁(535a)が設けられた主ラインと、
    他の供給ラインの最上流側に接続される開閉弁(536a)が設けられた少なくとも一つの他のラインとを具備し、
    該主ラインの開閉弁(535a)の上流側と少なくとも一つの該他のラインの開閉弁(536a)の下流側とが開閉弁(537a)を介して連通されてなるフラッシング装置(43)を具備してなる、
    ことを特徴とする流体混合装置。
  2. 各々の前記供給ラインが、流体の流れを開放又は遮断するための開閉弁(14)を少なくとも1つさらに具備することを特徴とする請求項1記載の流体混合装置。
  3. 各々の前記供給ラインが、開口面積を変化させることにより流体の流量が調節可能な絞り弁(25)を少なくとも1つさらに具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体混合装置。
  4. 前記第一流量計測器を有する供給ラインが、制御用流体の圧力操作により流体の圧力を制御する流体制御弁(32)を少なくとも1つさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  5. 各々の前記供給ライン(1、2)の最下流側に、該供給ライン(1、2)の合流部(10)を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  6. 前記合流部直前の該供給ラインに、開閉弁(40、41)がそれぞれ配置されてなることを特徴とする請求項5記載の流体混合装置。
  7. 前記合流部が、該供給ラインを一つの流路に合流させるマニホールド弁(42)であることを特徴とする請求項5記載の流体混合装置。
  8. 前記各種弁および前記流量計測器が、独立した接続手段を用いずに直接接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  9. 前記各種弁および前記流量計測器が、一つのベースブロックに配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  10. 前記各種弁および前記流量計測器が、一つのケーシング内に収納配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  11. 前記流体制御弁が、
    下部中央に底部まで開放して設けられた第二の空隙(209)と第二の空隙(209)に連通する入口流路(211)と上部に上面が開放して設けられ第二の空隙(209)の径よりも大きい径を持つ第一の空隙(210)と第一の空隙(210)に連通する出口流路(212)と第一の空隙(210)と第二の空隙(209)とを連通し第一の空隙(210)の径よりも小さい径を有する連通孔(213)とを有し、第二の空隙(209)の上面が弁座(214)とされた本体(201)と、
    側面あるいは上面に設けられた給気孔(217)と排出孔(218)とに連通した円筒状の空隙(215)を内部に有し、下端内周面に段差部(216)が設けられたボンネット(202)と、
    ボンネット(202)の段差部(216)に嵌挿され中央部に貫通孔(219)を有するバネ受け(203)と、下端部にバネ受け(203)の貫通孔(219)より小径の第一接合部(224)を有し上部に鍔部(222)が設けられボンネット(202)の空隙(215)内部に上下動可能に嵌挿されたピストン(204)と、
    ピストン(204)の鍔部(222)下端面とバネ受け(203)の上端面で挟持支承されているバネ(205)と、
    周縁部が本体(201)とバネ受け(203)との間で挟持固定され、本体(201)の第一の空隙(210)に蓋する形で第一の弁室(231)を形成する中央部が肉厚とされた第一ダイヤフラム(227)と、上面中央にピストン(204)の第一接合部(224)にバネ受け(203)の貫通孔(219)を貫通して接合固定される第二接合部(229)と、下面中央に本体(201)の連通孔(213)と貫通して設けられた第三接合部(230)とを有する第一弁機構体(206)と、
    本体の第二の空隙(209)内部に位置し本体の連通孔(213)より大径に設けられた弁体(232)と、弁体(232)上端面に突出して設けられ第一弁機構体(206)の第三接合部(230)と接合固定される第四接合部(234)と、弁体(232)下端面より突出して設けられたロッド(235)と、ロッド(235)下端面より径方向に延出して設けられた第二ダイヤフラム(237)とを有する第二弁機構体(207)と、
    本体(201)の下方に位置し第二弁機構体(207)の第二ダイヤフラム(237)周縁部を本体(201)との間で挟持固定する突出部(239)を上部中央に有し、突出部(239)の上端部に切欠凹部(240)が設けられると共に切欠凹部(240)に連通する呼吸孔(241)が設けられているベースプレート(208)とを具備し、
    ピストン(204)の上下動に伴って第二弁機構体(207)の弁体(232)と本体(201)の弁座(214)とによって形成される流体制御部(242)の開口面積が変化するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  12. 前記流体制御弁が、
    流体の入口流路(145)、出口流路(152)及び、入口流路(145)と出口流路(152)が連通するチャンバ(127)から形成された本体部(121)と、弁体(165)と第一ダイヤフラム部(137)を有する弁部材(136)と、弁部材(136)の下部及び上部に位置し第一ダイヤフラム部(137)より有効受圧面積が小さい第二ダイヤフラム(138)部及び第三ダイヤフラム部(139)を有し、弁部材(136)及び各ダイヤフラム部(137、138、139)が各ダイヤフラム部(137、138、139)の外周部が本体部(121)に固定されることによりチャンバ(127)内に取りつけられ、かつ各ダイヤフラム部(137、138、139)によってチャンバ(127)を第一加圧室(128)、第二弁室(129)、第一弁室(130)、及び第二加圧室(131)に区分し、第一加圧室(128)は第二ダイヤフラム部(138)に対して常時内向きの一定の力を加える手段を有し、第一弁室(130)は入口流路(145)と連通しており、第二弁室(129)は、弁部材(136)の弁体(165)に対応する弁座(150)を有し、また弁座(150)に対して第一ダイヤフラム部(137)側に位置し第一ダイヤフラム部(137)に設けられた連通孔(162)にて第一弁室(130)と連通している下部第二弁室(132)と、第二ダイヤフラム部(138)側に位置し出口流路(152)と連通して設けられた上部第二弁室(133)とに分かれて形成され、弁部材(136)の上下動により弁体(165)と弁座(150)との間の開口面積が変化して下部第二弁室(134)の流体圧力が制御される流体制御部(168)を有し、第二加圧室(131)は、第三ダイヤフラム部(139)に対して常時内向きの一定の力を加える手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  13. 前記絞り弁(25)が、
    上部に設けられた弁室(253)の底面に弁座面(252)が形成され、弁座面(252)の中心に設けられた連通口(254)に連通する入口流路(255)と弁室(253)に連通する出口流路(256)を有する本体(251)と、
    ステムの軸方向の進退移動により連通口(254)に挿入可能で接液面の中心から垂下突設された第一弁体(261)と弁座面(252)に接離可能にされ第一弁体(261)から径方向へ隔離した位置に形成された円環状凸条の第二弁体(262)と第二弁体(262)から径方向へ連続して形成された薄膜部(263)とが一体的に設けられた隔膜(260)と、
    上部にハンドル(281)が固着され下部内周面に雌ネジ部(278)と外周面に雌ネジ部(278)のピッチより大きいピッチを有する雄ネジ部(279)を有する第一ステム(277)と、
    内周面に第一ステム(277)の雄ネジ部(279)と螺合する雌ネジ部(283)を有する第一ステム支持体(282)と、
    上部外周面に第一ステム(277)の雌ネジ部(278)に螺合される雄ネジ部(270)を有し下端部に隔膜(260)が接続される第二ステム(269)と、
    第一ステム支持体(282)の下方に位置し第二ステム(269)を上下移動自在かつ回動不能に支承する隔膜押さえ(271)と、第一ステム(277)と隔膜押さえ(271)を固定するボンネット(286)とを具備することを特徴とする請求項3乃至請求項12のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  14. 前記流量計測器が、超音波流量計、カルマン渦流量計、超音波式渦流量計、羽根車式流量計、電磁流量計、差圧式流量計、容積式流量計、熱線式流量計または質量流量計であることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  15. 少なくとも2つの供給ラインに流れる各々の流体を任意の比率で混合させる流体混合装置であって、
    フッ化水素酸または塩酸並びに純水の2種の流体が、フッ化水素酸または塩酸が1に対して純水が10〜200の比率で混合されることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  16. 少なくとも3つの供給ラインに流れる各々の流体を任意の比率で混合させる流体混合装置であって、
    アンモニア水または塩酸、過酸化水素水並びに純水の3種の流体が、アンモニア水または塩酸が1〜3に対して、過酸化水素水が1〜5、純水が10〜200の比率で混合されることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の流体混合装置。
  17. 少なくとも3つの供給ラインに流れる各々の流体を任意の比率で混合させる流体混合装置であって、
    フッ化水素酸、フッ化アンモニウム及び純水の3種の流体が、フッ化水素酸が1に対して、フッ化アンモニウムが7〜10、純水が50〜100の比率で混合されることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の流体混合装置。
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