JP4612059B2 - 比例電磁弁 - Google Patents

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    • F16K1/32Details
    • F16K1/34Cutting-off parts, e.g. valve members, seats

Description

本発明は、流路内を流れる圧縮空気や液体の流量や圧力を無段階に変化させるための比例電磁弁に関する。
空気圧制御回路には流路内を流れる圧縮空気の流量や圧力を無段階に制御するために比例電磁弁が使用されている。比例電磁弁は空気圧制御回路を構成する流体流路のバルブ開度を調整する弁体と、コイルに供給される駆動電流に応じた磁力を発生させるソレノイドとを有している。比例電磁弁の弁体にはばね部材により流体流路を閉じる方向または開く方向のばね力が加えられており、ばね力に抗してソレノイドに発生する磁力により弁体は磁力の大きさに応じて流体流路の開度を無段階に変化させる。
比例電磁弁のコイル内部には、特許文献1に記載されるように、固定鉄心つまりコアと可動鉄心つまりプランジャとが組み込まれ、可動鉄心には弁体が設けられている。コイルに通電すると、コイルの外側に配置される磁気フレームを介して固定鉄心と可動鉄心は励磁されて、可動鉄心はばね力に抗して固定鉄心に向けて軸方向に駆動され、弁開度が制御される。
特開2004−324788号公報
弁開度はコイルに供給される駆動電流によって制御されるので、駆動電流と弁開度とを高精度で対応させるようにできれば、流体の流量や圧力を高い精度で制御することができる。しかしながら、可動鉄心の軸方向の位置に応じて、可動鉄心の基端面とこれに対向する固定鉄心の先端面との間の距離が変化するので、固定鉄心と可動鉄心との間に作用する磁力が可動鉄心の位置により変化することになる。このため、可動鉄心のストロークにより設定されるバルブ開度は、駆動電流の変化に対して一定とはならず、駆動電流とバルブ開度との間に直線性が得られなくなる。
固定鉄心の先端部に凹部を形成し、可動鉄心の基端部に形成された小径部を凹部内に入り込ませることにより、固定鉄心の先端部と可動鉄心の基端部とを軸方向に一部オーバーラップさせると、オーバーラップした部分において径方向に横断する磁界が形成されることになり、駆動電流と弁開度との間の直線性が向上することが判明しているが、空気圧作動機器や液体圧作動機器によっては、より十分な直線性を持った比例電磁弁が求められている。
本発明の目的は、弁開度の変化量がコイルに供給される駆動電流の変化量に直線的に変化する高精度の比例電磁弁を提供することにある。
本発明の比例電磁弁は、固定鉄心が内部に固定されるコイルと、前記コイルの内部に前記固定鉄心と同軸状に軸方向に摺動自在に組み込まれる可動鉄心と、前記可動鉄心の先端に設けられるとともに、弁座に接触して一次側流路と二次側流路との連通開度を調整する弁体と、前記可動鉄心と前記固定鉄心との間に配置され前記弁体を初期位置に付勢するばね部材とを有する比例電磁弁であって、前記固定鉄心の先端部に凹部を形成する一方、前記可動鉄心の基端部に前記凹部の内周面に隙間を介して対向する外周面が形成された嵌合部を前記可動鉄心の基端部に形成し、前記固定鉄心の先端部の外周面に先端面に向けて小径となるテーパ面を形成する一方、前記可動鉄心の基端部に前記嵌合部から連なり前記可動鉄心の先端部に向けて大径となるテーパ面を形成し、前記固定鉄心の前記内周面を先端面に向けて大径となる方向に傾斜させる一方、前記嵌合部の前記外周面を基端面に向けて小径となる方向に傾斜させるとともに、前記外周面の傾斜角度を前記内周面の傾斜角度よりも大きく傾斜させ、前記弁体が前記弁座に接触し前記流路が閉じられた状態から前記弁体が前記弁座から離れて前記可動鉄心が前記固定鉄心に向けて吸引されるに従って前記内周面と前記外周面の間を径方向に横断する無効磁界を大きくすることを特徴とする。
本発明の比例電磁弁においては、前記外周面の傾斜角度は5度であり、前記内周面の傾斜角度は4度であることを特徴とする。
本発明の比例電磁弁においては、前記固定鉄心の前記凹部の底面である対向面の深さ寸法は2.5mmであることを特徴とする。
本発明によれば、固定鉄心の凹部の内周面を先端面に向けて大径となる方向に傾斜させる一方、可動鉄心の嵌合部の外周面を基端面に向けて小径となる方向に傾斜させるとともに、可動鉄心の嵌合部の外周面の傾斜角度を固定鉄心の凹部の内周面の傾斜角度よりも大きく傾斜させることにより、弁開度の変化量をコイルに供給される駆動電流の変化量に対し直線的に変化させることができ、比例電磁弁の作動特性を高精度とすることができる。特に、可動鉄心の固定鉄心の外周面の傾斜角度を5度とし内周面の傾斜角度を4度とすることにより、作動特性を高めることができ、さらに、凹部の深さ寸法を2.5mmとすることにより作動特性を高めることができる。
本発明の一実施の形態である比例電磁弁を示す斜視図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 図2の一部拡大断面図である。 圧縮コイルばねを取り除いた状態における図4の一部拡大断面図である。 (A)〜(F)は、比例電磁弁の作動特性を示す特性線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、比例電磁弁10は、流路ブロック11とこれに取り付けられるソレノイド12とを有し、ソレノイド12に固定される締結プレート13を流路ブロック11にねじ止めすることによりソレノイド12は流路ブロック11に取り付けられている。流路ブロック11はほぼ直方体の金属材料により形成されており、図3に示されるように、流路ブロック11には一次側流路つまり一次側ポート14と、二次側流路つまり二次側ポート15とが長手方向に同軸状に形成されている。一次側ポート14は弁室16の中心部に連通孔17を介して連通され、二次側ポート15は弁室16の外周部に連通孔18を介して連通されている。連通孔17の弁室16側の開口部周囲は弁座19となっており、連通孔17の内径Tは弁座19の内径となっている。
図2に示すように、ソレノイド12は樹脂モールド体21により覆われるソレノイド組立体22を有している。ソレノイド組立体22は円筒部23aとこれの両端に一体に設けられたフランジ23b,23cとを備えたボビン23を有し、ボビン23の外側にはコイル24が巻き付けられている。ボビン23は磁気フレーム25の内部に組み込まれており、磁気フレーム25は鉄製の板材を四辺形に折り曲げ加工することにより、正面壁25a、背面壁25bおよび上下の端壁25c,25dとを有する断面四辺形となっている。ボビン23はそのフランジ23bが端壁25cの内面に接触し、フランジ23cが端壁25dの内面に接触した状態となって磁気フレーム25内に組み込まれる。ボビン23は端壁25c,25dに形成された貫通孔26に嵌合する磁気リング27により磁気フレーム25に固定される。
磁気フレーム25の正面壁25aには、2つの給電端子28a,28bが固定されたプリント基板29が配置され、プリント基板29にはコイル24の両端部が接続されるようになっており、プリント基板29にはコイル24の両端部をそれぞれの給電端子28a,28bに電気的に接続するための配線パターンが設けられている。プリント基板29の表面にはL字形状に折り曲げられたアース端子30が配置され、このアース端子30には磁気フレーム25の係合孔に係合する係合片30aが設けられている。プリント基板29とアース端子30は磁気フレーム25にねじ部材31により固定されている。
図2に示すようにねじ部材31の基端部には磁気フレーム25に形成されたねじ孔に締結される雄ねじ部31aが設けられ、先端の露出面32に開口するねじ孔33がねじ部材31の先端部に形成されている。このように、ソレノイド組立体22はボビン23に巻き付けられたコイル24と磁気フレーム25とを有しており、ソレノイド組立体22を樹脂成形用の金型内に配置して溶融樹脂を金型内に充填することによりソレノイド組立体22と樹脂モールド体21とを有するソレノイド12を製造することができる。樹脂成形時には、ねじ部材31の露出面32を金型内面に接触させることにより金型内でのソレノイド組立体22のずれが防止される。ただし、樹脂モールド体21を設けることなく、磁気フレーム25をケースとした比例電磁弁としても良い。
図1に示すように、ソレノイド12の正面には給電端子28a,28bとアース端子30とが突出しており、これらの端子28a,28b,30にはコネクタ34がゴム製のシール部材35を介して装着されるようになっている。コネクタ34には給電ケーブル36a,36bとアースケーブル37とが設けられ、それぞれの端子28a,28b,30をコネクタ34に設けられた凹部に挿入させると、それぞれの端子28a,28b,30はケーブル36a,36b,37にそれぞれ電気的に接続される。コネクタ34をソレノイド12に締結するために、コネクタ34には貫通孔38が形成され、コネクタ34にはねじ部材31に形成されたねじ孔33にねじ止めされるねじ部材39が貫通孔38に取り付けられるようになっている。
図2に示すように、ソレノイド12には固定鉄心40が組み込まれ、固定鉄心40の基端部にねじ止めされるナット41により固定鉄心40はソレノイド12に固定されるようになっている。固定鉄心40には図2および図4に示すように、非磁性であるステンレス製のガイドチューブ42が固定されている。このガイドチューブ42の中には軸方向に移動自在に可動鉄心43が固定鉄心40と同軸状に組み込まれるとともに固定鉄心40と可動鉄心43との間には圧縮コイルばね44つまりばね部材が組み込まれようになっている。圧縮コイルばね44は可動鉄心43に形成された収容孔43a内に先端部が収容されている。
可動鉄心43にはガイドチューブ42の内周面に摺動接触するウエアリング45が装着され、可動鉄心43の先端部には、流路ブロック11に形成された弁座19に接触するポペットタイプの弁体46が取り付けられている。弁体46がばね力に抗して弁座19から離れる距離に応じて弁開度が設定される。したがって、この比例電磁弁10は、弁体46が弁座19に接触する閉弁時を初期位置として、コイル24に通電すると、ばね力に抗して弁体46が弁座19から離れて開弁状態となる。
固定鉄心40は中空部材により形成されており、圧縮コイルばね44のばね力を調整するために、圧縮コイルばね44の端部に接触する調整ねじ47が固定鉄心40の中空孔40aに組み込まれ、固定鉄心40に形成された雌ねじ40bに調整ねじ47の雄ねじ47aがねじ結合されている。したがって、調整ねじ47を回転させて固定鉄心40に対する調整ねじ47の軸方向位置を変化させることによって圧縮コイルばね44により可動鉄心43に加えられるばね力が調整される。可動鉄心43には可動鉄心43と固定鉄心40との間の隙間と弁室16とを連通させるために連通孔48が形成されており、可動鉄心43に加えられる弁室16内の圧力は連通孔48を介して可動鉄心43の両端面に加わる。つまり、可動鉄心43に軸方向に加わる圧力は相殺されるので、可動鉄心43には弁室16内の圧力による軸方向推力は加わらない。
比例電磁弁10の弁開度は駆動電流値を変化させることにより制御され、駆動電流は駆動電圧のパルス幅をPWM制御によって変化される。このように、PWM制御によって駆動電流値を制御すると、可動鉄心43は微振動しながら軸方向に駆動されることになり、駆動電流を変化させることにより、一次側ポート14から二次側ポート15に流れる圧縮空気や液体の圧力や流量が調整され、駆動電流値が所定値以下となると、ばね力によって弁体46が弁座19に接触して流体の流れが遮断される。
図4および図5に示されるように、固定鉄心40の先端部には、環状の先端面50に向かうに従って外径が小径となる固定側のテーパ面51が形成されるとともに中心部に凹部52が形成され、凹部52内には非磁性材料からなるスペーサ53が設けられている。このスペーサ53は凹部52の底面である対向面54に接触している。図5に示すように、固定鉄心40の外径寸法はD1、先端面50の外径寸法はD2、先端面50の内径寸法はD3、凹部52の深さ寸法はPとなっており、スペーサ53の厚み寸法はRとなっている。
一方、可動鉄心43の基端部には固定鉄心40の凹部52内に隙間を介して入り込む嵌合部55が形成されている。この嵌合部55は、凹部52の内周面56に隙間を介してオーバーラップする外周面57を有し、可動鉄心43の基端面58が固定鉄心40の凹部52の対向面54に対向した状態となって、可動鉄心43は軸方向にガイドチューブ42内を移動する。
可動鉄心43には嵌合部55に連なって可動鉄心43の先端部側に向かうに従って外径が大径となる可動側のテーパ面59が形成されており、このテーパ面59は固定鉄心40のテーパ面51に対向している。このようにテーパ面59が形成された部分と嵌合部55とが可動鉄心43の基端部に形成されている。図5に示すように、可動鉄心43の外径寸法はd1、基端面58の外径寸法はd2、基端面58の内径寸法つまり圧縮コイルばね44を収容する収容孔43aの内径はd3となっている。
固定鉄心40の先端部に形成された凹部52の内周面56は、先端面50に向けて内径が大きくなるように傾斜しており、その傾斜角度はα1となっている。これに対して可動鉄心43の嵌合部55の外周面57は、基端面58に向けて外径が小さくなるように傾斜しており、その傾斜角度はα2となっており、傾斜角度α2は傾斜角度α1よりも大きく設定されている。さらに、固定鉄心40の固定側のテーパ面51の傾斜角度はθ1となっており、可動鉄心43の可動側のテーパ面59の傾斜角度はθ2となっている。
図2は、可動鉄心43の先端に設けられた弁体46が圧縮コイルばね44のばね力により弁座19に接触して流路ブロック11内の流路が閉じられている初期状態を示している。この状態のもとでコイル24に通電すると、固定鉄心40と可動鉄心43が励磁されて、可動鉄心43は固定鉄心40に向けてばね力に抗して移動し、弁体46は弁座19から離れて一次側ポート14から二次側ポート15に向けて流体が流れることになる。弁体46が弁座19から離れるに従って、弁体46と弁座19との間により設定される弁開度は徐々に大きくなる。弁体46が所定距離だけ離れた位置が弁開度最大となり、それ以上離れても一次側ポート14から二次側ポート15に流れる流体流量は増加することなくほぼ一定となる。この流量最大値となる弁体46の最大ストロークは、弁座19の内径Tに対応した値となる。
弁開度が最大となる弁体46の最大ストロークSは、図示する弁座19の内径が2mmであるので、寸法のバラツキを考慮して約1.5mmに設定されている。図5において、可動鉄心43は弁体46が弁座19に接触しているときに対応した位置として実線で示されており、可動鉄心43が二点鎖線で示す最大ストロークSの位置まで固定鉄心40に向けて接近すると、弁開度が最大となる。この最大ストロークSの位置は、可動鉄心43の基端面58がスペーサ53には接触しない位置に設定されており、これ以上可動鉄心43が移動すると、基端面58が非磁性のスペーサ53に衝突するので基端面58が直接固定鉄心40に衝突することが防止される。
コイル24に通電することにより、固定鉄心40と可動鉄心43が励磁され、固定鉄心40の先端部と可動鉄心43の基端部は相互に逆極性となり、可動鉄心43は固定鉄心40に向けて磁力により吸引されることになる。この磁力は、コイル24に供給する駆動電流値が大きくなると大きくなるが、駆動電流値が同じであれば、可動鉄心43の基端面58が固定鉄心40に対して軸方向同一の位置となるようにすることが、弁開度の変化量をコイル24に供給される駆動電流の変化量に直線的に変化させて高精度の比例電磁弁とするためには望ましい。
固定鉄心40から可動鉄心43に対して軸方向の推力となる磁力は、両方の鉄心の間を軸方向に形成される磁界の強度に大きく依存しており、固定鉄心40の先端部の内周面56と可動鉄心43の嵌合部55の外周面57とがオーバーラップする領域には径方向に磁界が横断することになり可動鉄心43を軸方向に固定鉄心40に向けて吸引させる推力には寄与しない無効磁界となる。
上述のように、固定鉄心40の先端部には先端面50に向けて小径となるように角度θ1で傾斜した固定側のテーパ面51が形成されるとともに凹部52が形成されている。一方、可動鉄心43の基端部には可動鉄心43の凹部52の内周面56に隙間を介して入り込む嵌合部55が形成されるとともに嵌合部55の外周面57に連なって可動鉄心43の先端部に向けて大径となるように角度θ2で傾斜した可動側のテーパ面59が形成されている。さらに、可動鉄心43の外周面57の傾斜角度α2は、固定鉄心40の内周面56の傾斜角度α1よりも大きく設定されている。
これにより、弁体46が弁座19に接触して流路が閉じられた状態から弁体46が弁座19から離れて固定鉄心40に向けて移動するときには、主として対向面54と基端面58との間を軸方向に横断する磁界によって可動鉄心43は固定鉄心40に向けて吸引されることになるが、可動鉄心43が吸引されるに従い、内周面56と外周面57とのオーバーラップ寸法が大きくなるので、その部分で径方向に横断する無効磁界も大きくなる。
このように、固定鉄心40にテーパ面51が形成され可動鉄心43にテーパ面59が形成されていることと相俟って、外周面57の傾斜角度α2を内周面56の傾斜角度α1よりも大きく設定すると、可動鉄心43が固定鉄心40に接近しても、無効磁界が大きくなることから、可動鉄心43に固定鉄心40から加えられる吸引力は一定に保持される。しかも、外周面57の傾斜角度α2が内周面56の傾斜角度α1よりも大きく設定されているので、可動鉄心43が固定鉄心40に接近するに従って、その基端面58の外周エッジは内周面56から離れることになり、可動鉄心43が駆動電流によって微振動しても、嵌合部55が内周面56に接触することが防止される。これにより、コイル24に供給される駆動電流値の変化量と弁体46の開度とが直線的に変化し高精度の比例電磁弁となる。
図6(A)〜図6(F)は本発明の比例電磁弁の作動特性を示す特性線図である。図6(A)〜図6(F)は実施例1〜6を示し、それぞれの実施例においては、内周面56の傾斜角度α1を4度とし、外周面57の傾斜角度α2をα1よりも1度大きい5度とした。さらに、固定鉄心40の外径寸法D1を12mmとし、先端面50の外径寸法D2を9.5mmとし、先端面50の内径寸法D3を9mmとした。また、可動鉄心43の外径寸法はd1を11.3mmとし、基端面58の外径寸法はd2を8.2mmとし、基端面58の内径寸法d3を4mmとした。傾斜角度θ2はそれぞれの実施例において45度である。
実施例1〜3においてはテーパ面51の傾斜角度θ1を25度とし、実施例4〜6においてはテーパ面51の傾斜角度θ1を30度とした。
実施例1〜3では、凹部52の深さ寸法Pを2.5と3.0と3.5に相違させ、可動鉄心43がスペーサ53に接触したときにおける可動鉄心43の基端面58と固定鉄心40の対向面54との距離が1mmとなるように、凹部52の深さ寸法Pに対応させてスペーサ53の厚みを相違させた。同様に、実施例4〜6においても、凹部52の深さ寸法を2.5と3.0と3.5に相違させ、可動鉄心43がスペーサ53に接触したときにおける可動鉄心43の基端面58と固定鉄心40の対向面54との距離が1mmとなるように、凹部52の深さ寸法Pに対応させてスペーサ53の厚みを相違させた。
図6は、それぞれの実施例1〜6において、300mAと200mAと100mAの3種類の駆動電流をそれぞれ供給し、可動鉄心43をその基端面58がスペーサ53から0.3mm離れた位置から1.5mm離れた位置となるまで可動鉄心43を移動して、それぞれについて0.1mm毎に駆動電流と可動鉄心43に作用する吸引力との関係を測定した。基端面58がスペーサ53から0.3mm離れた位置では基端面58は対向面54から1.3mm離れた位置になり、基端面58がスペーサ53から0.8mm離れた位置では基端面58は対向面54から1.8mm離れた位置になる。
その結果、α1を4度とし、α2を5度とするとともに、凹部52の深さ寸法Pを2.5mmに設定すると、図6(A)(D)に示すようにθ1を25度としても30度としてもいずれも良好な作動特性となった。特に、θ1を25度(図6(A))とする方が、30度(図6(D))とするよりも作動特性が良好であった。また、可動鉄心43のストロークが0.9mmの範囲では、図6(B)に示すように凹部52の深さ寸法Pを3.0mmとしても作動特性は良好であることが判明した。一方、θ1を30度とし、凹部52の深さ寸法Pを3.0mmとした場合には、図6(E)に示すように可動鉄心43の基端面58が対向面54から0.8mm以上離れると、吸引力が一定とならなかった。
弁体46が弁座19に接触している閉弁状態から可動鉄心43が固定鉄心40に向けて移動して弁体46が全開状態となるのは、図6に示すストロークでは1.0mmから0.3mmの範囲であるので、凹部52の深さ寸法Pが2.5mmであって、傾斜角度θ1が25度または30度とすると、最適な作動特性の比例電磁弁10が得られ。特に、傾斜角度θ1を25度とすることが好ましいことが実測値から判明した。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。図示した比例電磁弁10は空気圧回路に使用されるが、油圧回路に使用される比例電磁弁についても同様とすることができる。
産業上の利用分野
空気圧回路等の流体圧回路に使用され流体の流量や圧力を制御するための比例電磁弁として使用することができる。

Claims (3)

  1. 固定鉄心が内部に固定されるコイルと、前記コイルの内部に前記固定鉄心と同軸状に軸方向に摺動自在に組み込まれる可動鉄心と、前記可動鉄心の先端に設けられるとともに、弁座に接触して一次側流路と二次側流路との連通開度を調整する弁体と、前記可動鉄心と前記固定鉄心との間に配置され前記弁体を初期位置に付勢するばね部材とを有する比例電磁弁であって、
    前記固定鉄心の先端部に凹部を形成する一方、前記可動鉄心の基端部に前記凹部の内周面に隙間を介して対向する外周面が形成された嵌合部を前記可動鉄心の基端部に形成し、
    前記固定鉄心の先端部の外周面に先端面に向けて小径となるテーパ面を形成する一方、前記可動鉄心の基端部に前記嵌合部から連なり前記可動鉄心の先端部に向けて大径となるテーパ面を形成し、
    前記固定鉄心の前記内周面を先端面に向けて大径となる方向に傾斜させる一方、前記嵌合部の前記外周面を基端面に向けて小径となる方向に傾斜させるとともに、前記外周面の傾斜角度を前記内周面の傾斜角度よりも大きく傾斜させ
    前記弁体が前記弁座に接触し前記流路が閉じられた状態から前記弁体が前記弁座から離れて前記可動鉄心が前記固定鉄心に向けて吸引されるに従って前記内周面と前記外周面の間を径方向に横断する無効磁界を大きくすることを特徴とする比例電磁弁。
  2. 請求項1記載の比例電磁弁において、前記外周面の傾斜角度は5度であり、前記内周面の傾斜角度は4度であることを特徴とする比例電磁弁。
  3. 請求項1記載の比例電磁弁において、前記固定鉄心の前記凹部の底面である対向面の深さ寸法は2.5mmであることを特徴とする比例電磁弁。
JP2007557692A 2006-02-07 2006-02-07 比例電磁弁 Active JP4612059B2 (ja)

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