JPH07332456A - ボールねじ装置の給油構造 - Google Patents

ボールねじ装置の給油構造

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JPH07332456A
JPH07332456A JP12758194A JP12758194A JPH07332456A JP H07332456 A JPH07332456 A JP H07332456A JP 12758194 A JP12758194 A JP 12758194A JP 12758194 A JP12758194 A JP 12758194A JP H07332456 A JPH07332456 A JP H07332456A
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ball
peripheral surface
ball screw
screw shaft
oil supply
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JP12758194A
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Daisuke Kuroiwa
大輔 黒岩
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ナット回転式ボールねじ装置の運転中でも給油
でき、また給油にあたり給油配管を着脱する必要がない
ボールねじ装置の給油構造を提供する。 【構成】ねじ軸1は固定、ボールナット2は外周面に転
がり軸受の内輪軌道11を有しその軌道内を転動する転
動体14を介して転がり軸受の固定外輪12により回転
可能に支持されたナット回転式のボールねじ装置におい
て、転がり軸受の固定外輪12に外周面から内周面に貫
通する径方向の第1の給油穴20を設け、ボールナット
2に外周面から内周面に貫通すると共に前記第1の給油
穴20と環状のすき間空間SSを介して連通する第2の
給油穴23を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ねじ軸は固定しボール
ナットの方を回転駆動するナット回転式ボールねじ装置
の給油構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ボールねじ装置は、周知のようにねじ軸
に多数のボールを介してボールナットが螺合され、ボー
ルナットはそれらのボールの無限循環回路を備えてい
て、ねじ軸とボールナットとが相対螺旋運動しつつボー
ルナットが軸方向に移動されるようになっている。
【0003】上記の相対螺旋運動においては、転がり軸
受等を介してねじ軸の方が回転自在に支持され、そのね
じ軸を回転駆動することによりボールナットは回転せず
に軸方向に移動するねじ軸回転式と、反対に、ねじ軸は
両端部で固定支持され、ボールナットの方が転がり軸受
を介して回転自在に支持され回転駆動されつつ軸方向に
移動するナット回転式とに大別される。後者のナット回
転式ボールねじ装置は、特にねじ軸が長尺でその回転慣
性モーメントがボールナットの回転慣性モーメントより
大きくなり、ねじ軸の振れ回りが生じ易い場合に有利で
ある。ねじ軸が回転しないので中間サポートが比較的容
易でねじ軸の危険速度対策が立て易い利点があり、例え
ば木工機械とかレーザー加工機、電子部品装着機等の長
い送り距離が要求される場合の送りねじ機構として利用
されている。
【0004】ところで、こうしたボールねじ装置の運転
にあたって、ねじ軸とボールナットの間に介在する多数
のボールが転動を繰り返す。その転動を長期間にわたり
円滑に行わせるためには、ねじ軸とボールナットのそれ
ぞれのボールねじみぞ及びそこを転動するボールへの潤
滑剤の供給が必須である。従来のナット回転式ボールね
じ装置の給油構造としては、例えば図10,11に示す
ようなものが知られている。これは、ねじ軸1に螺合さ
れたボールナット2の軸方向の一端面2aに開口8を有
してねじ軸1とボールナット2との間のすき間Sに連通
する給油路9を設けたもので、開口8の継手ねじに取り
付けた図示しない配管継手を介して接続した図外の給油
配管から潤滑剤を上記すき間Sに供給する構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のボールねじ装置の給油構造にあっては、給油路9を
回転自在に支持されているボールナット2に形成して、
ナットの端面2a設けた開口8から潤滑剤を供給する構
造とされているため、ボールナット2の回転中は給油配
管を接続することができない。したがって給油はボール
ねじ装置の静止時に限られ、運転中に給油が必要になっ
た場合は装置の運転をわざわざ止めなければ給油はでき
ない、また給油の度ごとに給油配管を着脱しなければな
らないという問題点がある。
【0006】そこで、本発明は、上記従来の問題点に着
目してなされたものであり、特にナット回転式ボールね
じ装置の運転中でも給油でき、かつ給油に際して給油配
管をいちいち着脱する必要がないボールねじ装置の給油
構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のボー
ルねじ装置は、外周面にボールねじ溝を有して固定支持
されるねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボ
ールねじ溝を内周面に有し外周面には転がり軸受の内輪
軌道を有し該内輪軌道内を転動する転動体を介して転が
り軸受の固定外輪により回転可能に支持されたボールナ
ットと、前記ねじ軸のボールねじ溝と前記ボールナット
のボールねじ溝との間に嵌合されて前記ねじ軸と前記ボ
ールナットとを相対螺旋運動可能とする多数のボールと
を備えたボールねじ装置において、前記転がり軸受の固
定外輪の外周面から内周面に貫通する径方向の第1の給
油穴と、前記ボールナットの外周面から内周面に貫通す
ると共に前記第1の給油穴と環状のすき間を介して連通
する第2の給油穴とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0008】また、本発明の請求項2のボールねじ装置
は、外周面にボールねじ溝を有して固定支持されるねじ
軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボールねじ溝
を内周面に有し外周面には転がり軸受の内輪軌道を有し
該内輪軌道内を転動する転動体を介して転がり軸受の固
定外輪により回転可能に支持されたボールナットと、前
記ねじ軸のボールねじ溝と前記ボールナットのボールね
じ溝との間に嵌合されて前記ねじ軸と前記ボールナット
とを相対螺旋運動可能とする多数のボールとを備えたボ
ールねじ装置において、前記転がり軸受の固定外輪の一
端に前記ねじ軸が貫通する軸穴を有する外蓋を取り付け
ると共に、該外蓋の外周面から前記ねじ軸の挿通穴の内
径面に貫通して前記ボールナットの内周面とねじ軸の外
周面との間のすき間に連通する給油穴を設けたことを特
徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明の請求項1のボールねじ装置の給油構造
によれば、ボールナットは外周面に形成されている転が
り軸受の内輪軌道内を転動する軸受転動体を介して転が
り軸受の固定外輪により回転可能に支持されており、第
1の給油穴に給油配管を接続して潤滑剤を送りこむ。固
定外輪はテーブル体等に取り付けて固定されているの
で、給油配管は常時接続したままでよい。注入された潤
滑剤はまず転がり軸受の固定外輪の内周面とボールナッ
トの外周面との間の環状のすき間空間に封入される。そ
して、その環状のすき間空間からボールナットに設けら
れた第2の給油穴を通り、ボールナットの内周面とねじ
軸の外周面との間のすき間に供給されてボールねじのボ
ール循環部に給油される。ボールナットが回転中であっ
ても、潤滑剤は環状のすき間空間から第2の給油穴を経
てボール循環部に到達する。
【0010】また、第1の給油穴から転がり軸受の固定
外輪の内周面とボールナットの外周面との間の環状のす
き間空間に封入された潤滑剤は、必要とあれば同時に転
がり軸受の転動体転動部へも供給できる。本発明の請求
項2のボールねじ装置の給油構造によれば、ボールナッ
トは転がり軸受の固定外輪の一端に取り付けた外蓋によ
り固定外輪内に密閉されている。その外蓋に設けた径方
向の給油穴に給油配管を接続して潤滑剤を送りこむ。固
定外輪はハウジング等に取り付けて固定されているの
で、給油配管は常時接続したままでよい。注入された潤
滑剤は給油穴を通って、ボールナットの内周面とねじ軸
の外周面との間のすき間に供給されてボールねじのボー
ル循環部に給油される。ボールナットが回転中であって
も給油可能である。
【0011】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面を参照して
説明する。図1,図2は、本発明のボールねじ装置の給
油構造の一実施例を示したもので、図1はその縦断面
図、図2は図1のII−II線断面で示す一部省略断面図で
ある。
【0012】先ず構成を説明すると、ねじ軸1は、外周
面1aに螺旋状のボールねじみぞ3を有し、図示しない
その両端部は支持部材等で固定されていて回転しない。
ボールナット2は、ねじ軸1のボールねじみぞ3に対向
するボールねじみぞ4を内周面2bに有し、これらの相
対したボールねじみぞ3,4内に装填されている多数の
ボール5を介してねじ軸1に螺合している。ボールナッ
ト2の内周面2bの両端にはボールねじ用シール6が装
着されていて、ねじ軸1とボールナット2との間のすき
間S(ボール5がボールねじみぞ3,4内を転動しつつ
循環螺旋運動するボール循環部7が内蔵される)を密封
している。なお、螺旋運動してボール循環部7の一端側
に到達したボールを他端側に戻して無限循環させるため
のボール循環路(不図示)の形式としてはボールナット
2の外面に循環チューブを取り付けたチューブ式、ボー
ルナット2の端面に彎曲循環路を有するエンドキャップ
を取り付けてナット内部を軸方向に貫通する戻し孔に連
絡せしめたエンドキャップ式等が知られているが、本発
明の場合はそのいずれでも良い。
【0013】上記ボールナット2の外周面2cには転が
り軸受10の内輪軌道11が軸方向に間隔を隔てて二本
形成されており、これによりボールナット2は転がり軸
受の内輪を兼用している。12はこの内輪に対応させた
転がり軸受外輪であって、その内周面12bに前記内輪
軌道11に対応した外輪軌道13を有し、それらの相対
した内外軌道11,13内に転動体14が装填されてい
る。また、転がり軸受の外輪12は外周面12aにフラ
ンジ15が形成されていて、このフランジ15によりハ
ウジング等に固定して取り付けられるようになってお
り、以下固定外輪という。
【0014】この固定外輪12の軸方向端面にはベアリ
ング用シール16が装着されていて、ボールナット2と
固定外輪12との間の環状のすき間SSを密封してい
る。このような構造の本実施例のボールねじ装置の給油
構造は次のように構成されている。すなわち、転がり軸
受10の固定外輪12には、その外周面12a(図示の
ものではフランジ15の外周面)から内周面12bに貫
通する径方向の第1の給油穴20が設けてある。この給
油孔の外周面の入口開口20aには図示されない給油配
管の継手取付け用ねじ孔21が形成されている。また一
方、ボールナット2の外周面2cには、前記第1の給油
穴20の内周面12bの出口開口20bに対向する位置
に、周方向の環状給油みぞ22が形成されると共に、そ
のみぞ底からボールナット2の内周面2bに貫通する第
2の給油穴23が設けてある。第1の給油穴20と第2
の給油穴23とは、転がり軸受10の固定外輪12と可
動内輪であるボールナット2との間の環状のすき間SS
を介して互いに連通している。この実施例の場合、第1
の給油穴20は一本であるのに対して、第2の給油穴2
3は円周等分に4本設けてねじ軸の外周に均一に給油さ
れるように配慮しているが、特に4本に限定する必要は
ない。
【0015】次に作用を説明する。転がり軸受10の固
定外輪12は、例えばテーブル体に固定して取り付けら
れる。一方、可動内輪であるボールナット2は、固定外
輪12の端面から突出している一端部に、図示しない
が、例えばプーリを取り付け、そのプーリに掛け渡した
ベルトを介してテーブル体上に搭載されている駆動モー
タの出力軸と連結される。その駆動モータを回転させる
ことにより、ボールナット2は固定外輪12に支持され
た状態で転動体14の転動を介してねじ軸1の回りに回
転する。このボールナット2の回転と同時にボールねじ
の多数のボール5がボールねじみぞ3,4内を転動しつ
つ螺旋運動して循環しはじめる。この場合、ねじ軸1の
方は固定されているため、ボールナット2がねじ軸1に
沿って固定外輪12ともども直線移動する。かくして、
固定外輪12が取り付けられているテーブル体が駆動モ
ータと共に直線駆動される。駆動モータの回転方向の切
り換えにより、テーブル体を進退自在に移動させること
ができる。
【0016】しかして、給油配管は第1の給油穴20の
ねじ穴21に螺着した図示しない継手を介して固定外輪
12に接続し、ケーブルベア(商品名)等により軸方向
移動に対応可能にしておけば、固定外輪はテーブル体等
に取り付けて非回転に固定されているので、給油配管は
常時接続したままでよく、ボールナット2の回転の有無
にかかわらず(ボールねじ装置の運転中であっても)必
要に応じてボールねじのボール循環部7にいつでも給油
することができる。すなわち、第1の給油穴20に給油
配管から潤滑剤を送りこむ。注入された潤滑剤はまず転
がり軸受10の固定外輪12の内周面12bとボールナ
ット2の外周面2cとの間の環状のすき間空間SSに封
入される。そして、その環状のすき間空間SSからボー
ルナット2に設けられた第2の給油穴23を通り、ボー
ルナット2の内周面2bとねじ軸1の外周面1aとの間
のすき間Sに供給されてボールねじのボール循環部7に
給油される。ボールナット2が回転運動中であっても、
潤滑剤は環状のすき間空間SSから第2の給油穴23を
経てボール循環部7に到達する。
【0017】また、この実施例の場合、第1の給油穴2
0から固定外輪12とボールナット2との間の環状のす
き間空間SSに封入された潤滑剤は、同時に転がり軸受
10の転動体転動部である内輪軌道11,外輪軌道1
3,転動体14等へも給油される。図3に本発明のボー
ルねじ装置の給油構造の第2の実施例を示す。
【0018】この実施例は、転がり軸受10の転動体転
動部である内輪軌道11,外輪軌道13,転動体14等
への給油はしないために、環状のすき間空間SSにおけ
る第1の給油穴20と第2の給油穴23との開口部をボ
ールナット2の外周面2cと転がり軸受の固定外輪12
の内周面12bとの間に装着した二本のオイルシール2
5でシールした点が上記第1の実施例と異なっている。
【0019】こうした転がり軸受10の転動体転動部へ
の給油の洩れ止めは、ボールねじのねじ軸1やボールナ
ット2に対しては潤滑油またはオイルミスト潤滑を行
い、一方転がり軸受10の転動体転動部に対してはグリ
ース潤滑を行う潤滑方式の場合に有用である。その他の
構成及び作用・効果は第1の実施例と同様である。
【0020】図4に本発明のボールねじ装置の給油構造
の第3の実施例を示す。この実施例は、第1の給油穴2
0の出口開口20bの個所において、転がり軸受の固定
外輪12の内周面12bに環状の内側に突の段部26を
設けた構造とした点が第1の実施例と異なっている。こ
うして第1の給油穴20の出口開口20bと第2の給油
穴23との間の環状のすき間空間SSの間隔をせばめた
ことにより、ボールねじのボール循環部7への給油性能
が向上する利点がある。
【0021】その他の構成及び作用・効果は第1の実施
例と同様である。図5に本発明のボールねじ装置の給油
構造の第4の実施例を示す。この実施例は、ボールナッ
ト2に設けられている環状給油みぞ22の個所におい
て、ナット外周面2cに環状の外側に突の段部27を設
けた構造とした点が第1の実施例と異なっている。作用
・効果は第3の実施例の場合と同様である。
【0022】図6に本発明のボールねじ装置の給油構造
の第5の実施例を示す。この実施例は、第3,第4の両
実施例を併合した構造としたもので、転がり軸受の固定
外輪12の内周面12bに環状の内側に突の段部26を
設けるとともに、ボールナット外周面2cに環状の外側
に突の段部27を設けて、第1の給油穴20の出口開口
20bと第2の給油穴23との間の環状のすき間空間S
Sの間隔を一層せばめたことにより、ボールねじのボー
ル循環部7への給油性能をより向上させている。
【0023】図7,図8に本発明のボールねじ装置の給
油構造の第6の実施例を示す。この実施例は、ボールナ
ット2の胴部外周に凹部30を設けて、転がり軸受の固
定外輪12とボールナット2との間の環状のすき間SS
の容積を増大させている。もっとも第1〜第5の実施例
においても、ボールナット2の胴部外周には凹部(3
0)が図示されているが、これらの場合は当該凹部は必
ずしも必要ではない。本実施例では、凹部30が潤滑油
貯蔵用の油溜め30として用いられる。しかして、第1
の給油穴20は固定外輪12に設けられているが、第2
の給油穴23の方は、油溜め30の底部に設けられてお
り、両給油穴20,23は必ずしも対向させる必要はな
い。油溜め30に溜める潤滑油31の量は、図8に示す
ように、油面31aがボール循環部7のボール5の一部
を浸す程度で良い。
【0024】この実施例によれば、外部からの給油は油
溜め30の油量の減少に応じて行えばよく、したがって
外部からの給油頻度が少ないので機械の停止中を見計ら
って給油すれば間に合い、常時給油配管を接続しておか
なくても済む利点がある。図9に本発明のボールねじ装
置の給油構造の第7の実施例を示す。この実施例は、転
がり軸受の固定外輪12の一端にねじ軸1が貫通する軸
穴40を有する外蓋41をボルト44で取り付けて、そ
の外蓋41に外周面41aから内周面41bに及ぶ径方
向の貫通穴からなる給油穴42を設け、固定外輪12の
第1の給油穴20およびボールナット2の第2の給油穴
23は設けない点が上記の各実施例とは異なっている。
外蓋41の軸穴40とねじ軸1の外面とのすき間はシー
ル部材43でシールされ、給油穴42の出口開口42b
は、ボールねじのボール循環部7に連通している。給油
穴42の入口開口42aに設けたねじ孔21に螺着した
継手を介して給油配管を取付けることで、ボールナット
2が回転運動中であってもボールねじのボール循環部7
への給油が可能である。
【0025】この実施例の場合は、給油穴42を有する
外蓋41をアタッチメントして転がり軸受の固定外輪1
2の端面に取り付ければ良く、したがってわざわざ転が
り軸受の固定外輪12に第1の給油穴20を形成し、ボ
ールナット2に第2の給油穴23を形成する必要がない
と共に既納入品の改造も容易に行えるという利点があ
る。
【0026】なお、以上の各実施例において、ボールナ
ット12の回転駆動方式はテーブル上に設置した駆動モ
ータによりベルト駆動で行ってもよく、あるいはねじ軸
1に挿通した中空モータをテーブルにブラケットで取り
付けて、そのモータ出力部にボールナット2を連結して
駆動しても良い。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の発明によれば、固定支持されるねじ軸に螺合したボー
ルナットを転がり軸受の固定外輪で回転自在に保持した
ボールねじ装置の給油構造を、固定外輪の外周面から内
周面に貫通する径方向の第1の給油穴と、ボールナット
の外周面から内周面に貫通すると共に前記第1の給油穴
と環状のすき間を介して連通する第2の給油穴とを備え
た構成とした。そのため給油配管は常時固定外輪に接続
したままでよく、また潤滑剤をボールナットが回転中で
あってもボール循環部に供給できて給油の度に装置を停
止したり分解したりしなくて済み、給油作業が容易かつ
確実にできるという効果を奏する。
【0028】また、本発明の請求項2の発明によれば、
同様のボールねじ装置においてその給油構造を、転がり
軸受の固定外輪の一端にねじ軸が貫通する軸穴を有する
外蓋を取り付けると共に、その外蓋の外周面からねじ軸
の挿通穴の内径面に貫通してボールナットの内周面とね
じ軸の外周面との間のすき間に連通する給油穴を設けた
構成とした。そのため、上記請求項1におけると同様の
効果に加えて、固定外輪及びボールナットに一々給油穴
加工を施す必要がなくて給油穴を予め設けた外蓋をアタ
ッチメントとして固定外輪に着脱するだけでよく、多数
の機種にも容易に即応できると共に既納入品の改造も容
易に行えるという特別の効果をも奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の縦断面図である。
【図2】一部を省略して示す図1のII−II線断面図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例の縦断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例の縦断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例の縦断面図である。
【図6】本発明の第5の実施例の縦断面図である。
【図7】本発明の第6の実施例の縦断面図である。
【図8】一部を省略して示す図7のVIII−VIII線断面図
である。
【図9】本発明の第7の実施例の縦断面図である。
【図10】従来のボールねじ装置の給油構造を示す縦断
面図である。
【図11】一部を省略して示す図10のXI−XI線断面図
である。
【符号の説明】
1 ねじ軸 1a (ねじ軸の)外周面 2 ボールナット 2a (ボールナットの)端面 2b (ボールナットの)内周面 2c (ボールナットの)外周面 3 (ねじ軸の)ボールねじみぞ 4 (ボールナットの)ボールねじみぞ 5 ボール 7 ボール循環部 10 転がり軸受 11 内輪軌道 12 固定外輪 12a (固定外輪の)外周面 12b (固定外輪の)内周面 14 転動体 20 第1の給油穴 22 環状給油みぞ 23 第2の給油穴 40 軸穴 41 外蓋 42 給油穴 SS 環状のすき間空間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面にボールねじ溝を有して固定支持
    されるねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボ
    ールねじ溝を内周面に有し外周面には転がり軸受の内輪
    軌道を有し該内輪軌道内を転動する転動体を介して転が
    り軸受の固定外輪により回転可能に支持されたボールナ
    ットと、前記ねじ軸のボールねじ溝と前記ボールナット
    のボールねじ溝との間に嵌合されて前記ねじ軸と前記ボ
    ールナットとを相対螺旋運動可能とする多数のボールと
    を備えたボールねじ装置において、 前記転がり軸受の固定外輪の外周面から内周面に貫通す
    る径方向の第1の給油穴と、前記ボールナットの外周面
    から内周面に貫通すると共に前記第1の給油穴と環状の
    すき間を介して連通する第2の給油穴とを備えたことを
    特徴とするボールねじ装置の給油構造。
  2. 【請求項2】 外周面にボールねじ溝を有して固定支持
    されるねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボ
    ールねじ溝を内周面に有し外周面には転がり軸受の内輪
    軌道を有し該内輪軌道内を転動する転動体を介して転が
    り軸受の固定外輪により回転可能に支持されたボールナ
    ットと、前記ねじ軸のボールねじ溝と前記ボールナット
    のボールねじ溝との間に嵌合されて前記ねじ軸と前記ボ
    ールナットとを相対螺旋運動可能とする多数のボールと
    を備えたボールねじ装置において、 前記転がり軸受の固定外輪の一端に前記ねじ軸が貫通す
    る軸穴を有する外蓋を取り付けると共に、該外蓋の外周
    面から前記ねじ軸の挿通穴の内径面に貫通して前記ボー
    ルナットの内周面とねじ軸の外周面との間のすき間に連
    通する給油穴を設けたことを特徴とするボールねじ装置
    の給油構造。
JP12758194A 1994-05-30 1994-06-09 ボールねじ装置の給油構造 Pending JPH07332456A (ja)

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