JPH07332097A - 過給機付内燃機関の過給圧フィードバック制御装置 - Google Patents

過給機付内燃機関の過給圧フィードバック制御装置

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JPH07332097A
JPH07332097A JP6126591A JP12659194A JPH07332097A JP H07332097 A JPH07332097 A JP H07332097A JP 6126591 A JP6126591 A JP 6126591A JP 12659194 A JP12659194 A JP 12659194A JP H07332097 A JPH07332097 A JP H07332097A
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Japan
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value
supercharger
internal combustion
combustion engine
supercharging pressure
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JP6126591A
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Hiroshi Suwahara
博 諏訪原
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【目的】過給圧フィードバック制御装置において、過渡
運転時における各種条件を総合的に反映して制御の応答
性、追従性を向上させる。 【構成】エンジン1の吸気通路6及び排気通路7に排気
流により駆動する過給機21を設ける。排気通路7に過
給機21を迂回する通路24を設け、同通路24に排気
流量を制御するために負圧切替弁(VSV)29等によ
り駆動されるバルブ25を設ける。電子制御装置(EC
U)50は、実際の過給圧値と運転状態に応じた目標過
給圧値とを合致させるべくVSV29を制御することに
より、過給機21による過給圧を制御する。ECU50
は回転数センサ47の検出結果に基づき回転数変化率を
演算する。ECU50はVSV29を制御するための制
御値を、回転数変化率に基づいて補正する。従って、エ
ンジン1の過渡運転時には、そのときの運転条件を総合
的に反映して制御値が補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は過給機を備えた内燃機
関に係り、詳しくはその過給圧を機関の運転状態に応じ
て好適にフィードバック制御するようにした過給圧フィ
ードバック制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、過給機を備えた内燃機関では、そ
の吸気が過給機により昇圧されることにより、機関の圧
縮圧力が高まり出力が増大する。過給機としては、排気
通路に設けられたタービンと、吸気通路に設けられたコ
ンプレッサとが軸で連結されたものが知られている。そ
して、機関からの排気流によりタービンが回されてコン
プレッサが回されることにより、機関に対する過給が行
われる。
【0003】この種の過給機では、タービンに対する排
気流量を可能な範囲内で調節することにより、コンプレ
ッサの回転数が調節されて過給圧が調整可能である。そ
こで、タービン上流の排気通路に排気流の一部をバイパ
スさせる通路を設け、その通路の開度を制御弁により調
節することにより、タービン及びコンプレッサの回転数
を調節して過給圧を調節可能にした過給機も知られてい
る。
【0004】更に、上記のような過給圧制御を可能にし
た過給機を使用して、機関の運転状態に応じて過給圧を
フィードバック制御するようにした制御装置も知られて
いる。この制御装置では、実際の過給圧値が運転状態に
応じて決定された目標値に合致するように、上記制御弁
の開度が制御される。このフィードバック制御の方法と
しては、実際の過給圧値と目標値との差を求め、その差
に応じて制御弁の制御値を決定するのが一般的である。
この制御装置では、機関が定速で運転されるような定常
運転状態のときには、目標値に対する過給圧の追従性が
良く、過給圧制御の良好な応答性が得られる。しかし、
機関が加速されるような過渡運転状態のときには、実際
の過給圧値と目標値との差が大きくなり、目標値に対す
る過給圧の追従性が悪くなる傾向にある。その結果とし
て、過給圧制御の応答性、フィーリングが悪化するおそ
れがある。
【0005】そこで、上記のような加速時における不具
合に対処することのできる「過給機付エンジンの制御装
置」が特願平5−62126号に提案されている。この
制御装置では、エンジンの加速時に過給圧制御のための
制御値に係る初期値が変速機の変速状態に係るギア比の
違いに応じて補正される。この補正は、加速時における
ギア比の違いがエンジン回転数の上昇率、延いてはエン
ジン排気流量の変化に影響を及ぼすことから、過給圧制
御の応答性がギア比の違いに依存することに着目してな
されたものである。従って、この制御装置によれば、加
速時にギア比が小さい(ローギヤ)場合には、過給圧の
上昇率が上げられ、過給圧制御の応答遅れが解消され
る。一方、加速時にギア比が大きい(ハイギヤ)場合に
は、過給圧の上昇率が抑えられ、制御される過給圧が目
標値に対してオーバシュートを起こすことが防止され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特願平
5−62126号の制御装置では、加速時に過給圧制御
に係る制御値がギア比に基づいて補正されるものの、排
気流量の変化度合いの違いをギア比の違いだけで全て補
正することは困難である。
【0007】本来、過給圧の上昇率は過給機の回転数が
大きいほど高くなる。一方、過給機の回転数はエンジン
の排気流量が多いほど大きくなる。そして、定常運転状
態では、エンジンの排気流量の変化が少ないことから、
過給機の回転数がほぼ一定となり、過給圧の変化が少な
くなる。過渡運転状態では、エンジンの排気流量が急激
に変化することから、過給機の回転数も変化するが、排
気流量の変化が過給機の回転数の変化に反映されるまで
に多少の遅れが発生する。そのため、排気流量の変化度
合いによっては、過給圧の変化特性にも違いが出る。
【0008】このように、加速時における排気流量の変
化度合いに影響を与える要因として、ギア比の他に、エ
ンジン負荷に影響を及ぼす道路勾配の違いや、エンジン
吸気量に影響を及ぼすスロットル開度の違い等も考えら
れる。従って、過渡運転時における各種条件を総合的に
反映させて過給圧制御の応答性や追従性を改善すること
が望まれている。
【0009】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、機関の過渡運転時における
各種条件を総合的に反映させて過給圧制御の応答性、追
従性を更に高めることを可能にした過給機付内燃機関の
過給圧フィードバック制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の第1の発明においては、図1に
示すように、排気通路M1に設けられたタービンM2a
と、吸気通路M3に設けられたコンプレッサM2bとを
軸M2cで連結してなり、内燃機関M4から排気通路M
1へ導かれる排気流によりタービンM2aを回してコン
プレッサM2bを回すことにより、吸気通路M3を通じ
て内燃機関M4に供給される吸気を過給するための過給
機M2と、その過給機M2に対して設けられ、過給機M
2の作動により得られる過給圧を調節するために、ター
ビンM2bへ流れる排気流量を調節するための排気流量
調節手段M5と、過給機M2の作動により得られる過給
圧を検出するための圧力検出手段M6と、内燃機関M4
の運転状態を検出するための運転状態検出手段M7とを
備え、圧力検出手段M6により検出される実際の過給圧
値と、運転状態検出手段M7の検出結果に基づき決定さ
れる目標値とを合致させるように、排気流量調節手段M
5を制御値に基づいて制御するようにした過給機付内燃
機関の過給圧フィードバック制御装置であって、実際の
過給圧値と目標値との差を求め、その差に応じて制御値
を演算するための第1の演算手段M8と、運転状態検出
手段M7の検出結果に基づいて運転状態の変化率を演算
するための第2の演算手段M9と、第1の演算手段M8
により演算される制御値を、第2の演算手段M9により
演算される運転状態の変化率に基づいて補正するための
補正手段M10とを備えたことを趣旨としている。
【0011】上記の目的を達成するために、請求項2に
記載の第2の発明では、第1の発明の構成において、第
2の演算手段M9は、内燃機関M4の回転数に係る変化
率、内燃機関M4の吸気量に係る変化率、或いは過給圧
に係る変化率と内燃機関M4の回転数との積算値の少な
くとも一つを運転状態の変化率として演算することを趣
旨としている。
【0012】
【作用】上記第1の発明によれば、図1に示すように、
補正手段M10により補正された制御値に基づき排気流
量調節手段M5が制御されることにより、タービンM2
aに流れる排気流量が調節され、過給機M2により得ら
れる実際の過給圧値が内燃機関M4の運転状態に応じた
目標値と合致するように制御される。
【0013】ここで、第1の演算手段M8では、実際の
過給圧値と目標値との差が求められ、その差に応じて制
御値が演算される。従って、この制御値は内燃機関M4
が定常運転状態である場合には、過給圧の変化を小さく
するような値として求められ、過渡運転状態である場合
には、過給圧の変化を大きくするような値として求めら
れる。そして、補正手段M10では、上記の制御値が第
2の演算手段M9により演算された運転状態の変化率に
基づいて補正される。この変化率はタービンM2aへ流
れる排気流量の変化度合いに相関するパラメータとし
て、内燃機関M1に係る各種条件を総合的に反映したも
のである。
【0014】従って、内燃機関M4の過渡運転時には、
そのときの内燃機関M4の運転条件を総合的に反映して
制御値が補正されることになり、過給機M2により得ら
れる過給圧の上昇率が過剰又は過少になることはない。
【0015】上記第2の発明によれば、回転数に係る変
化率、吸気量に係る変化率、或いは過給圧に係る変化率
と回転数との積算値の少なくとも一つが運転状態の変化
率を示すパラメータとして演算される。そして、各パラ
メータに基づき、内燃機関M4の運転条件を総合的に反
映して制御値が補正されることになり、過給機M2によ
り得られる過給圧の上昇率が過剰又は過少になることは
ない。
【0016】
【実施例】
(第1実施例)以下、第1及び第2の発明における過給
機付内燃機関の過給圧フィードバック制御装置を自動車
のガソリンエンジンシステムに具体化した第1実施例を
図2〜図7に基づいて詳細に説明する。
【0017】図2はこの実施例において自動車に搭載さ
れた過給機付内燃機関のガソリンエンジンシステムを示
す概略構成図である。エンジン1には複数のシリンダ2
が設けられている。各シリンダ2にはピストン3が上下
動可能にそれぞれ設けられている。ピストン3は図示し
ないクランク軸に連結されており、ピストン3が上下動
することにより、クランク軸が回転される。各シリンダ
2内において、ピストン3の頂部に面する側が燃焼室4
となっている。各燃焼室4には点火プラグ5がそれぞれ
設けられている。各燃焼室4には、吸気ポート6a及び
排気ポート7aを通じて、吸気通路6及び排気通路7が
それぞれ連通されている。吸気通路6及び排気通路7
は、それぞれ連結された複数の管より構成されている。
吸気ポート6a及び排気ポート7aには、開閉用の吸気
バルブ8及び排気バルブ9がそれぞれ設けられている。
これらのルブ8,9を開閉するために、吸気側及び排気
側のカムシャフト10,11がそれぞれ設けられてい
る。各カムシャフト10,11の一端には、タイミング
プーリ12,13がそれぞれ設けられている。各タイミ
ングプーリ12,13はタイミングベルト14を介して
クランク軸に駆動連結されている。
【0018】従って、エンジン1の運転時には、クラン
ク軸から各部材14,12,13を介して各カムシャフ
ト10,11に回転力が伝達される。各カムシャフト1
0,11が回転されることにより、各バルブ8,9が開
閉される。各バルブ8,9はクランク軸の回転及びピス
トン3の上下動に同期して所定のタイミングで開閉され
る。
【0019】吸気通路6の入口側にはエアクリーナ15
が設けられている。各シリンダ2の吸気ポート6aの近
傍には、吸気通路6に燃料を噴射するためのインジェク
タ16がそれぞれ設けられている。各インジェクタ16
は通電により開弁される電磁弁である。周知のように、
各インジェクタ16には、図示しない燃料タンク内の燃
料が燃料ポンプの作動に基づいて圧送供給される。
【0020】吸気通路6にはエアクリーナ15を通じて
外気(空気)が取り込まれる。その空気の取り込みと同
時に、各インジェクタ16から燃料が噴射されることに
より、空気と燃料との混合気が、吸入行程における吸気
バルブ8の開きに同期して燃焼室4に吸入される。燃焼
室4に吸入された混合気は点火プラグ5の作動により爆
発・燃焼される。この燃焼によりピストン3に運動力が
付与され、クランク軸に回転力が付与される。そして、
燃焼後の排気ガスは、排気行程における排気バルブ9の
開きに同期して燃焼室4から排気ポート7aへ排出さ
れ、更に排気通路7を通じて外部へと排出される。
【0021】吸気通路6の途中には、図示しないアクセ
ルペダルの操作に連動して開閉されるスロットルバルブ
17が設けられている。このスロットルバルブ17が開
閉されることにより、吸気通路6に対する空気の取り込
み量、即ち吸気量Qが調節される。スロットルバルブ1
7の下流には、吸気脈動を平滑化させるためのサージタ
ンク18が設けられている。一方、排気通路7の途中に
は、排気ガスを浄化するための三元触媒19を内蔵して
なる触媒コンバータ20が設けらている。
【0022】この実施例において、両通路6,7には、
各燃焼室4における吸気を過給するための過給機として
のターボチャージャ21が設けられている。このターボ
チャージャ21はコンプレッサ22及びタービン23を
備え、両者22,23が同一の軸21aにより連結され
ている。コンプレッサ22はエアクリーナ15とスロッ
トルバルブ17との間にて吸気通路6に配設されてい
る。タービン23は触媒コンバータ20より上流側にて
排気通路7に配設されている。周知のように、ターボチ
ャージャ21では排気ガスのエネルギーによりタービン
23が回転される。この回転によりコンプレッサ22が
一体に回転されて吸気が昇圧(過給)される。この過給
により、高密度の空気が各燃焼室4へ送り込まれ、エン
ジン1の出力増大が図られる。
【0023】排気通路7には、タービン23の上流側と
下流側とを連通する排気バイパス通路24が設けられて
いる。この排気バイパス通路24には、開閉用のウェイ
ストゲートバルブ25が設けられている。このウェイス
トゲートバルブ25は、ターボチャージャ21による過
給圧を制御するために開閉される。そして、同バルブ2
5を駆動するために、ダイヤフラム式のアクチュエータ
26が設けられている。このアクチュエータ26は圧力
室26aを備え、その圧力室26aにはコンプレッサ2
2よりも下流側の吸気通路6から延びる第1の圧力通路
27が連通されている。そして、この圧力通路27を通
じて圧力室26aに導入される過給圧が設定値を越える
ことにより、アクチュエータ26が作動してウェイスト
ゲートバルブ25が開かれる。この作動により、タービ
ン23に流入すべき排気ガスの一部が排気バイパス通路
24を通じてバイパスされ、タービン23の出力が抑制
され、もってコンプレッサ22による過給圧の発生レベ
ルが抑制される。従って、バルブ25の開度を制御する
ことにより、過給圧が制御される。
【0024】ウェイストゲートバルブ25の開度を適宜
に制御するために、アクチュエータ26の圧力室26a
には、コンプレッサ22よりも上流側の吸気通路6から
延びる第2の圧力通路28が連通されている。この圧力
通路28には、同通路28を開閉するためのバキューム
・スイッチング・バルブ(VSV)29が設けられてい
る。VSV29はその開度が通電によりデューティ制御
される。そして、VSV29が適宜に開かれることによ
り、過給圧より低い気圧が圧力通路28を通じて圧力室
26aに導入される。この気圧の導入により、圧力室2
6aの圧力が低減され、ウェイストゲートバルブ25は
その開度を小さくする方向へ駆動される。この実施例で
は、排気バイパス通路24、ウェイストゲートバルブ2
5、アクチュエータ26及びVSV29等により排気流
量調節手段が構成されている。
【0025】コンプレッサ22よりも下流側の吸気通路
6には、過給された吸気を冷却するためのインタークー
ラ30が設けられている。ターボチャージャ21で圧縮
された吸気は、断熱圧縮により温度を上昇させて実質空
気量を低減させることになる。このインタークーラ30
は過給された吸気を冷却することにより、その実質空気
量の低減が防止される。
【0026】エアクリーナ15とコンプレッサ22より
も下流側の吸気通路6との間は、吸気バイパス通路31
を通じて連通されている。吸気バイパス通路31には、
ダイヤフラム式のエア・バイパス・バルブ(ABV)3
2が設けられている。このABV32には、サージタン
ク18より延びる第3の圧力通路33を通じて過給圧が
作用する。そして、この圧力通路33を通じてABV3
2に作用する過給圧がある上限値を越えることにより、
ABV32が開かれる。この作動により、エアクリーナ
15よりコンプレッサ22へ流入すべき吸気の一部が吸
気バイパス通路31を通じてバイパスされ、コンプレッ
サ22により過給されるべき吸気量Qが低減されて過給
圧の上昇が抑制される。
【0027】この実施例では、エンジン1の出力を図示
しない駆動輪に伝達するために、エンジン1のクランク
軸には自動変速機34が駆動連結されている。自動変速
機34は電子制御方式のものであり、ロックアップ機構
と、前進4速及び後退1速の変速段のための各種ギア
と、それらロックアップ機構及び各変速段を切り換える
ための複数のソレノイドよりなるアクチュエータ35と
を備えている。
【0028】エアクリーナ15の近傍には、吸気温セン
サ41が設けられている。このセンサ41では、吸気通
路6に取り込まれる吸気の温度(吸気温)THAが検出
され、その大きさに応じた信号が出力される。スロット
ルバルブ17の近傍には、スロットルセンサ42が設け
られている。このセンサ42では、スロットルバルブ1
7の開度(スロットル開度)TAが検出され、その大き
さに応じた信号が出力される。更に、サージタンク18
には、本発明における圧力検出手段としての吸気圧セン
サ43が設けられている。このセンサ43では、サージ
タンク18内における過給圧に相当する吸気圧PMが検
出され、その大きさに応じた信号が出力される。排気通
路7の途中には、酸素センサ44が設けられている。こ
のセンサ44では、排気中の酸素濃度Oxが検出され、
その大きさに応じた信号が出力される。
【0029】エンジン1には、水温センサ45が設けら
れてい。このセンサ45では、エンジン1の内部を流れ
る冷却水の温度(冷却水温)THWが検出され、その大
きさに応じた信号が出力される。更に、自動変速機34
には、車速センサ46が設けられている。このセンサ4
6では、自動車の速度、即ち車速SPDが検出され、そ
れに応じた信号が出力される。
【0030】各点火プラグ5には、ディストリビュータ
36にて分配された点火信号が印加される。ディストリ
ビュータ36ではイグナイタ37から出力される高電圧
がクランク軸の回転、即ちクランク角度に同期して各点
火プラグ5に分配される。そして、各点火プラグ5の点
火タイミングはイグナイタ37からの高電圧出力タイミ
ングにより決定される。
【0031】ディストリビュータ36には、カムシャフ
ト11に連結されて、クランク軸の回転に同期して回転
される図示しないロータが内蔵されている。ディストリ
ビュータ36には、回転数センサ47及び気筒判別セン
サ48が設けられている。回転数センサ47では、ロー
タの回転からクランク軸の回転数(エンジン回転数)N
Eが検出され、その大きさに応じた信号が出力される。
気筒判別センサ48では、同じくロータの回転に応じて
クランク軸の基準位置(クランク角基準位置)GPが所
定の割合で検出され、それに応じた信号が出力される。
この実施例では、エンジン1の一連の4行程に対してク
ランク軸が2回転するものとして、回転数センサ47で
は1パルス当たり30°CAの割合でクランク角度が検
出され、エンジン回転数NEを指示する信号として出力
される。気筒判別センサ48では1パルス当たり360
°CAの割合でクランク角度が検出され、クランク角基
準位置GPを指示する信号として出力される。従って、
エンジン回転数NE及びクランク角基準位置GPの両信
号を併用することにより、各シリンダ2におけるピスト
ン3の上下動位置が検出可能である。
【0032】図2に示すように、各インジェクタ16、
VSV29、アクチュエータ35及びイグナイタ37は
電子制御装置(以下単に「ECU」という)50により
駆動制御される。この実施例では、ECU50により本
発明における第1及び第2の演算手段と補正手段等とが
構成されている。ECU50には各種センサ41〜48
等により検出された信号が入力される。そして、ECU
50はそれら各検出信号に基づき、各部材16,29,
35,37を好適に駆動制御する。この実施例では、ス
ロットルセンサ42、車速センサ46及び回転数センサ
47等により、エンジン1の各種運転状態を検出するた
めの本発明における運転状態検出手段が構成されてい
る。
【0033】次に、上記のECU50に係る電気的構成
について図3のブロック図に従って説明する。ECU5
0は中央処理装置(CPU)51、読み出し専用メモリ
(ROM)52、ランダムアクセスメモリ(RAM)5
3、バックアップRAM54等を備えている。CPU5
1は演算等を実行する。ROM52には所定の制御プロ
グラム等が予め記憶されている。RAM53はCPU5
1の演算結果等を一時記憶する。バックアップRAM5
4は記憶されたデータを保存する。そして、ECU50
はこれら各部材51〜54と、アナログ/デジタル変換
器を含む外部入力回路55と、外部出力回路56等とを
バス57によって接続してなる論理演算回路として構成
されている。
【0034】外部入力回路55には、前述した各センサ
41〜48等がそれぞれ接続されている。外部出力回路
56には、前述した各部材16,29,35,37がそ
れぞれ接続されている。そして、CPU51は外部入力
回路55を介して入力される各センサ41〜48等の検
出信号を入力値として読み込む。CPU51はそれらの
入力値に基づき、燃料噴射量制御、点火時期制御、自動
変速制御及び過給圧制御等をそれぞれ実行するために、
各部材16,29,35,37等を好適に制御する。こ
こで、燃料噴射量制御とは、各インジェクタ16の開弁
期間を制御することより、各インジェクタ16から噴射
される燃料噴射量を制御することである。自動変速制御
とは、アクチュエータ35を制御することにより、自動
変速機34の変速段を制御することである。一方、過給
圧制御とは、VSV29の開度をデューティ制御するこ
とにより、アクチュエータ26を介してウェイストゲー
トバルブ25の開度を適宜に制御することである。特
に、この実施例では、過給圧制御として、実際の過給圧
値と、エンジン1の運転状態に応じて決定される目標値
とを合致させる過給圧のフィードバック制御が行われ
る。
【0035】次に、前述したECU50により実行され
る各種制御のうち、過給圧制御の処理内容につて説明す
る。図4に示すフローチャートはエンジン1の運転状態
に応じた過給圧の目標値(目標過給圧NPa)を設定す
るために、ECU50により実行される「目標過給圧設
定ルーチン」である。このルーチンの処理は所定時間毎
の定時割り込みで実行される。
【0036】処理がこのルーチンへ移行すると、ステッ
プ110において、各センサ42,43,47等の検出
値に基づき、スロットル開度TA、吸気圧PM及びエン
ジン回転数NE等に係る各入力値をそれぞれ読み込む。
【0037】続いて、ステップ120において、読み込
まれた各パラメータTA,PM,NEに係る入力値に基
づき、そのときのエンジン1の運転状態に応じた目標過
給圧NPaの値を演算し、その後の処理を一旦終了す
る。この実施例では、上記「目標過給圧設定ルーチン」
の処理を実行するECU50が目標過給圧設定手段に相
当している。
【0038】従って、このルーチンの処理によれば、エ
ンジン1が定速で運転される定常運転時、或いは加速・
減速される過渡運転時等に応じて、その時々にターボチ
ャージャ21により得られるべき目標過給圧NPaの値
が求められる。
【0039】次に、過給圧フィードバック制御について
図5,6を参照して説明する。図6に示すフローチャー
トは上記の目標過給圧NPaの値に基づいて実際の過給
圧値を制御するためにECU50により実行される「V
SV制御ルーチン」である。このルーチンの処理は所定
時間毎の定時割り込みで実行される。
【0040】処理がこのルーチンへ移行すると、ステッ
プ210において、各センサ42,43,47等の検出
値に基づきスロットル開度TA、吸気圧PM及びエンジ
ン回転数NE等に係る各入力値を読み込む。更に、上記
のように設定される目標過給圧NPaの値を読み込む。
【0041】続いて、ステップ220において、エンジ
ン回転数NEの値に基づきその変化率(回転数変化率)
ΔNEを算出する。この回転数変化率ΔNEはその時々
におけるエンジン1の運転状態の変化率を反映したもの
であり、エンジン1から排気通路7へ導かれる排気流量
の変化度合いに相関している。この値はエンジン回転数
NEに係る前回の入力値と今回の入力値との差により求
められる。
【0042】更に、ステップ230において、回転数変
化率ΔNEの値に基づき、VSV29を制御するための
制御値に係る補正係数ΔNを算出する。この算出は、図
5に示すようなマップを参照して求められる。このマッ
プでは、回転数変化率ΔNEの値がマイナスの値である
場合、即ちエンジン1の減速時には、補正係数ΔNが一
律「1.0」に設定される。回転数変化率ΔNEの値が
プラスの値である場合、即ちエンジン1の加速時には、
補正係数ΔNの値は「2.0」を上限値として回転数変
化率ΔNEの大きさに比例した値に設定されている。こ
の実施例では、両ステップ220,230の処理を実行
するECU50が、本発明における第2の演算手段に相
当する。
【0043】その後、ステップ240において、フィー
ドバック制御のための条件が成立しているか否かを判断
する。ここでは、スロットル開度TAが所定値以上であ
り、エンジン回転数NEが所定値以上であることが同時
に成立したときに、フィードバック制御のための条件が
成立したと判断される。この実施例では、ステップ24
0の処理を実行するECU50が、フィードバック制御
の条件判断手段に相当する。そして、ステップ240に
おいて、フィードバック制御の条件が成立していな場合
には、ステップ250へ移行する。フィードバック制御
のための条件が成立している場合には、ステップ260
へ移行する。
【0044】ステップ250においては、エンジン回転
数NEの値に対して予め一義的に定められたデューティ
値Dutyを算出した後、ステップ320へ移行する。
一方、ステップ260においては、目標過給圧NPaの
値と実際の吸気圧PMの値との差を算出し、その算出結
果を過給圧偏差ΔPaとして設定する。この実施例で
は、ステップ260の処理を実行するECU50が、過
給圧偏差演算手段に相当する。
【0045】続いて、ステップ270において、過給圧
偏差ΔPaが所定値A以上であるか否かを判断する。所
定値Aとは、図5に示す回転数変化率ΔNEにおいてプ
ラスの所定値aに相関する値である。ここで、過給圧偏
差ΔPaが所定値A以上である場合には、ステップ28
0へ移行する。
【0046】そして、ステップ280において、今回の
デューティ値Dutyと過給圧偏差ΔPaの値との乗算
結果に今回のデューティ値Dutyを加算し、更にその
加算結果に補正係数ΔNを乗算して、その乗算結果を新
たなデューティ値Dutyとして設定する。この実施例
では、ステップ280の処理を実行するECU50が、
本発明における第1の演算手段及び補正手段に相当す
る。
【0047】一方、ステップ270において、過給圧偏
差ΔPaが所定値A以上でない場合には、ステップ29
0へ移行する。そして、ステップ290においては、過
給圧偏差ΔPaが所定値B未満であるか否かを判断す
る。所定値Bとは、図5の回転数変化率ΔNEにおいて
マイナスの所定値bに相関する値である。ここで、過給
圧偏差ΔPaが所定値B未満でない場合には、ステップ
300へ移行する。そして、ステップ300において、
今回のデューティ値Dutyを新たなデューティ値Du
tyとして設定して、ステップ320へ移行する。過給
圧偏差ΔPaが所定値B未満である場合には、ステップ
310へ移行する。
【0048】そして、ステップ310において、今回の
デューティ値Dutyに過給圧偏差ΔPaの値を乗算
し、その乗算結果を今回のデューティ値Dutyから減
算し、更にその減算結果に補正件数ΔNを乗算し、その
乗算結果を新たなデューティ値Dutyとして設定す
る。この実施例では、ステップ310の処理を実行する
ECU50が、本発明における第1の演算手段及び補正
手段に相当する。
【0049】そして、各ステップ250,280,30
0,310から移行してステップ320においては、上
記のように求められたデューティ値Dutyに基づきV
SV29の開度を制御した後、その後の処理を一旦終了
する。この実施例では、ステップ320の処理を実行す
るECU50が、デューティ値Dutyに基づきVSV
29を駆動制御するための駆動制御手段に相当する。
【0050】上記のようにVSV29が制御される。こ
の実施例では、前述した「VSV制御ルーチン」の処理
を実行するECU50が、本発明における第1の演算手
段、第2の演算手段及び補正手段に相当している。
【0051】以上説明したように、この実施例の制御装
置によれば、エンジン1の運転時に各種パラメータT
A,PM,NE等の値に基づき、エンジン1の運転状態
に応じた目標過給圧NPaの値が求められる。更に、そ
の目標過給圧NPaの値と実際の過給圧に相当する吸気
圧PMの値とに基づき、制御値としてのデューティ値D
utyが求められる。そして、特に過給圧のフィードバ
ック条件が成立したとき、求められたデューティ値Du
tyに基づきVSV29が制御されることにより、アク
チュエータ26が作動してウェイストゲートバルブ25
の開度が調節され、タービン23に流れる排気流量が調
節される。その結果、ターボチャージャ21により得ら
れる実際の過給圧値がエンジン1の運転状態に応じた目
標過給圧NPaと合致するようにフィードバック制御さ
れる。
【0052】ここで、この実施例の制御装置によれば、
実際の吸気圧PMの値と目標過給圧NPaの値との差、
即ち過給圧偏差ΔPaの値に応じてデューティ値Dut
yが求められる。従って、このデューティ値Dutyは
エンジン1が定常運転状態である場合には、過給圧の変
化を小さくするような値として求められ、過渡運転状態
である場合には、過給圧の変化を大きくするような値と
して求められる。このようなデューティ値Dutyの算
出は、過給圧のフィードバック制御として基本的に行わ
れることである。
【0053】この実施例の過給圧制御が従前の制御と異
なるのは、デューティ値Dutyが運転状態の変化率を
反映した補正係数ΔNに基づいて補正されることであ
る。この補正係数ΔNはタービン23へ流れる排気流量
の変化度合いに相関した回転数変化率ΔNEに応じて求
められるものであり、エンジン1に係る各種条件を総合
的に反映している。そのため、デューティ値Dutyは
エンジン1の各種条件に起因したエンジン回転数NEの
上昇率の違い、延いては排気流量の変化度合いの違いを
反映して求められることになる。
【0054】例えば、過渡運転時にエンジン回転数NE
の上昇率が大きい場合には、タービン23に対する排気
流量の上昇が遅れる傾向にあることから、補正係数ΔN
は相対的に大きく設定され、デューティ値Dutyは排
気流量の変化度合いが大きくなる方向へ補正される。
【0055】従って、エンジン1が定常運転状態から加
速される過渡運転時には、そのときのエンジン1の各種
条件に応じてデューティ値Dutyが補正され、ターボ
チャージャ21により得られる過給圧の上昇率が適正に
補正され、その値が過剰又は過少になることはない。そ
の結果、エンジン1の過渡運転時における各種条件を総
合的に反映して過給圧のフィードバック制御の応答性、
追従性を更に高めることができる。
【0056】図7のタイムチャートは過渡運転時におけ
る過給圧(吸気圧PM)の変化とデューティ値Duty
の変化の関係を示している。このタイムチャートでは、
デューティ値Dutyが補正されない場合を破線で示
し、それと対比されるべき本実施例の場合を実線で示し
ている。このタイムチャートから分かるように、本実施
例のようにデューティ値Dutyを補正係数ΔNで補正
した場合には、目標過給圧NPaに対する過給圧の追従
性及び応答性は良好であり、オーバシュートも小さく、
過渡運転後に過給圧が安定するのも早い。
【0057】そして、この実施例の過給圧制御に係る利
点は、制御値を変速機のギア比のみに基づいて補正する
ように構成した従来技術との比較において明らかであ
る。即ち、この実施例の制御装置によれば、加速時の排
気流量の変化度合いに影響を与える要因として、自動変
速機34の変速段(ギア比)の他に、エンジン1の負荷
に影響を及ぼす道路勾配の違いや、エンジン1の吸気量
Qに影響を及ぼすスロットル開度TAの違い等の条件を
補正係数ΔNに総合的に反映させることができる。しか
も、この実施例では、過渡運転期間中に上記のような各
種条件に係る変化を補正係数ΔNに反映させることがで
きる。そのため、この実施例では、加速期間中に一律な
補正値で制御値を補正するようにした従来技術と比べ
て、デューティ値Dutyを更に精密に補正することが
できる。その意味から、エンジン1の過渡運転時におけ
る過給圧のフィードバック制御の応答性、追従性をより
一層向上させることができる。 (第2実施例)次に、第1及び第2の発明における過給
機付内燃機関の過給圧フィードバック制御装置を自動車
のガソリンエンジンシステムに具体化した第2実施例を
図8に従って説明する。尚、この実施例において、エン
ジンシステムに係る構成は前記第1実施例のそれと基本
的に同じであることから、同一の部材については同一の
符号を付して説明を省略し、同一の内容については説明
を簡略化して異なった点を中心に説明する。
【0058】この実施例では、「VSV制御ルーチン」
の処理内容の点で前記第1実施例と異なっている。即
ち、この実施例では、過給圧フィードバック制御の際
に、デューティ値Dutyの初期値を求め、その初期値
を自動変速機34の変速段(ギア比)の違いに応じて補
正するようにしている。
【0059】図8に示すフローチャートはECU50に
より実行される「VSV制御ルーチン」であり、このル
ーチンの処理は所定時間毎の定時割り込みで実行され
る。処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ410
において、各センサ42,43,47等の検出値に基づ
き、各種パラメータTA,PM,NE等に係る各入力値
を読み込む。更に、目標過給圧NPaの値を読み込むと
共に、別途の「自動変速制御ルーチン」にて設定される
自動変速機34の変速段(ギア比)に係る変速値SPを
読み込む。この変速値SPは車速SPD及びエンジン回
転数NEの値に基づいて求められるものである。
【0060】次に、ステップ420において、変速値S
Pに基づき自動変速機34のギア比に応じた補正係数S
Vを算出する。一般に、加速時におけるエンジン回転数
NEの上昇率は自動変速機34の変速段の違いにより異
なる。この補正係数SVはその違いを補正するためのも
のである。この実施例では、ステップ420の処理を実
行するECU50が、自動変速機34のギア比に応じた
補正係数SVを演算するための演算手段に相当する。
【0061】続いて、ステップ430において、エンジ
ン回転数NEの値に基づきその回転数変化率ΔNEを算
出する。更に、ステップ440において、回転数変化率
ΔNEの値に基づき、前述した図5に示すマップを参照
して補正係数ΔNを算出する。この実施例では、両ステ
ップ430,440の処理を実行するECU50が、本
発明における第2の演算手段に相当する。
【0062】その後、ステップ450において、フィー
ドバック制御のための条件が成立しているか否かを判断
する。この実施例では、ステップ450の処理を実行す
るECU50が、フィードバック制御の条件判断手段に
相当する。ここで、フィードバック制御の条件が成立し
ていない場合には、ステップ460へ移行し、フィード
バック制御の条件が成立している場合には、ステップ4
80へ移行する。
【0063】ステップ460においては、フィードバッ
ク制御の条件が成立していないことから、フィードバッ
ク制御に係る実行フラグXFBを「0」に設定する。続
いて、ステップ470において、デューティ値Duty
を「0%」に設定した後、ステップ580へ移行する。
【0064】一方、ステップ480においては、実行フ
ラグXFBが「1」であるか否かを判断する。即ち、フ
ィードバック制御の条件が今回初めて成立したか否かを
判断する。そして、実行フラグXFBが「1」でない場
合には、フィードバック制御の条件が今回初めて成立し
たものとして、ステップ490へ移行する。
【0065】ステップ490においては、エンジン回転
数NEの値に対して予め一義的に定められたデューティ
値Dutyを算出する。続いて、ステップ500におい
て、上記のステップ490で求められたデューティ値D
utyと補正係数SVを乗算し、その乗算結果をデュー
ティ値Dutyの初期値として設定した後、ステップ5
70へ移行する。この実施例では、ステップ500の処
理を実行するECU50が、デューティ値Dutyを自
動変速機34のギア比に応じて初期化するための初期化
手段に相当する。
【0066】一方、ステップ480において、実行フラ
グXFBが「1」である場合には、フィードバック制御
の条件が既に成立しているものとして、ステップ510
へ移行する。ステップ510においては、目標過給圧N
Paの値と実際の吸気圧PMの値との差を演算し、その
演算結果を過給圧偏差ΔPaとして設定する。
【0067】続いて、ステップ520において、過給圧
偏差ΔPaが所定値A以上であるか否かを判断する。こ
こで、過給圧偏差ΔPaが所定値A以上である場合に
は、ステップ530へ移行する。そして、ステップ53
0において、今回のデューティ値Dutyと過給圧偏差
ΔPaの値との乗算結果に今回のデューティ値Duty
を加算し、更にその加算結果に補正係数ΔNを乗算し
て、その乗算結果を新たなデューティ値Dutyとして
設定する。この実施例では、ステップ530の処理を実
行するECU50が、本発明における第1の演算手段及
び補正手段に相当する。
【0068】そして、ステップ520において、過給圧
偏差ΔPaが所定値A以上でない場合には、ステップ5
40へ移行する。ステップ540においては、過給圧偏
差ΔPaが所定値B未満であるか否かを判断する。ここ
で、過給圧偏差ΔPaが所定値B未満でない場合には、
ステップ550へ移行する。ステップ550において、
今回のデューティ値Dutyを新たなデューティ値Du
tyとして設定する。過給圧偏差ΔPaが所定値B未満
である場合には、ステップ560へ移行する。そして、
ステップ560において、今回のデューティ値Duty
に過給圧偏差ΔPaの値を乗算した結果を今回のデュー
ティ値Dutyから減算し、更にその減算結果に補正件
数ΔNを乗算してその乗算結果を新たなデューティ値D
utyとして設定する。この実施例では、ステップ56
0の処理を実行するECU50が、本発明における第1
の演算手段及び補正手段に相当する。
【0069】続いて、各ステップ500,530,55
0,560から移行してステップ570においてはフィ
ードバック制御の実行フラグXFBを「1」に設定す
る。そして、ステップ470,570から移行してステ
ップ580においては、上記のように求められたデュー
ティ値Dutyに基づきVSV29の開度を制御して、
その後の処理を一旦終了する。この実施例では、ステッ
プ580の処理を実行するECU50が、デューティ値
Dutyに基づきVSV29を駆動制御するための駆動
制御手段に相当する。
【0070】上記のようにしてVSV29が制御され
る。この実施例では、前述した「VSV制御ルーチン」
の処理を実行するECU50が、本発明における第1の
演算手段、第2の演算手段及び補正手段に相当してい
る。
【0071】以上説明したように、この実施例の制御装
置によれば、エンジン1の過渡運転時における過給圧の
フィードバック制御に係り、前記第1実施例の制御装置
と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0072】更に、この実施例では、最初にフィードバ
ック制御の条件が成立したときに、デューティ値Dut
yがそのときの自動変速機34のギア比の違いに応じて
最適な初期値に設定される。そして、エンジン1が定常
運転状態から過渡運転状態へ移行したときには、その初
期値を反映したデューティ値Dutyが運転状態の変化
率を反映した補正係数ΔNに基づいて逐次補正される。
【0073】従って、この実施例の制御装置によれば、
デューティ値Dutyをギア比に応じて最適な値に初期
化している分だけ、自動変速機34のギア比の違いをデ
ューティ値Dutyに直接反映させることができる。そ
の結果、この実施例では、エンジン1の過渡運転時にお
ける過給圧のフィードバック制御の応答性、追従性を、
前記第1実施例のそれと比べて更に向上させることがで
きる。
【0074】尚、この発明は次のような別の実施例に具
体化することもできる。以下の別の実施例においても、
前記各実施例と同様の作用及び効果を得ることができ
る。 (1)前記各実施例では、回転数変化率ΔNEをエンジ
ン1の運転状態の変化率に相当するものとして、その値
に基づいてデューティ値Dutyを補正するように構成
した。
【0075】これに対し、エンジン1の吸気量Qに係る
変化率ΔQ、或いは吸気圧PMに係る変化率ΔPMとエ
ンジン回転数NEとの積算値ΔPM*NEを運転状態の
変化率に相当する値として求め、それらの値に基づいて
デューティ値Dutyを補正するように構成してもよ
い。
【0076】(2)前記各実施例では、図5に示すよう
なマップを参照することにより回転数変化率ΔNEに対
する補正係数ΔNを求めるように構成した。このマップ
では、プラスの回転数変化率ΔNEの値に対してだけ、
その絶対値に応じた補正係数ΔNが設定されている。
【0077】これに対し、図9に示すようなマップを参
照することにより、回転数変化率ΔNEに対する補正係
数ΔNを求めるように構成してもよい。即ち、このマッ
プでは、プラス及びマイナスの回転数変化率ΔNEの値
に対して、その絶対値に応じた補正係数ΔNが設定され
ている。従って、このマップを使用することにより、エ
ンジン1の加速時はもとより減速時にも、そのときの運
転状態の変化率を反映してデューティ値Dutyを補正
することができ、過給圧のフィードバック制御における
応答性、追従性を確保することができる。
【0078】(3)前記各実施例では、排気バイパス通
路24に設けられたウェンストゲートバルブ25をVS
V29により作動するアクチュエータ26により開閉さ
せるように排気流量調節手段を構成した。
【0079】これに対し、排気バイパス通路24に設け
られたバルブをステップモータで開閉させるように排気
流量調節手段を構成してもよい。以上、この発明の各実
施例について説明したが、上記各実施例には特許請求の
範囲に記載した技術的思想に係る次のような各種の実施
態様が含まれることを、以下にそれらの効果と共に記載
する。
【0080】(イ)請求項1に記載の第1の発明におい
て、過給圧のフィードバック制御を開始する際に、内燃
機関に駆動連結された変速機のギア比の違いに応じて前
記制御値を初期化するための初期化手段をけた過給機付
内燃機関の過給圧フィードバック制御装置。
【0081】この構成によれば、ギア比の違いを制御値
に直接反映させることができ、内燃機関の過渡運転時に
おける過給圧のフィードバック制御の応答性、追従性を
更に良好なものにすることができる。
【0082】(ロ)請求項1に記載の第1の発明におい
て、前記補正手段による補正を前記内燃機関の加速時及
び減速時に応じて適合させるように構成した過給機付内
燃機関の過給圧フィードバック制御装置。
【0083】この構成によれば、内燃機関の加速時及び
減速時に応じて過給圧のフィードバック制御の応答性、
追従性を確保することができる。尚、この明細書におい
て、発明の構成に係る手段及び部材は、以下のように定
義されるものとする。
【0084】(a)前記過給機とは、内燃機関の出力を
増大させるために、その吸気を大気圧以上に昇圧させて
高密度の空気を燃焼室内に供給するための装置をいう。
特にこの発明では、コンプレッサを排気タービンの動力
により駆動する排気タービン過給機が採用されている。
【0085】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
第1の発明では、過給機による過給圧をフィードバック
制御するための制御値を、実際の過給圧値と目標値との
差に応じて演算し、その制御値を内燃機関に係る運転状
態の変化率に基づいて補正するようにしている。
【0086】従って、内燃機関の過渡運転時には、その
ときの運転条件を総合的に反映して制御値が補正され
る。その結果、過給圧制御の応答性、追従性を更に向上
させることができるという効果を発揮する。
【0087】請求項2に記載の第2の発明では、回転数
に係る変化率、吸気量に係る変化率、或いは過給圧に係
る変化率と回転数との積算値の少なくとも一つを運転状
態の変化率を示すパラメータとして求めている。
【0088】従って、内燃機関の過渡運転時には、各パ
ラメータに基づきそのときの運転条件を総合的に反映し
て制御値が補正される。その結果、過給圧制御の応答
性、追従性を更に向上させることができるという効果を
発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な概念構成を示す概念構成図
である。
【図2】この発明を具体化した第1実施例において、過
給機付内燃機関を含むガソリンエンジンシステムを示す
概略構成図である。
【図3】第1実施例において、ECU等の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】第1実施例において、ECUにより実行される
「目標過給圧設定ルーチン」を示すフローチャートであ
る。
【図5】第1実施例において、回転数変化率(ΔNE)
に対する補正係数(ΔN)の関係を示すマップである。
【図6】第1実施例において、ECUにより実行される
「VSV制御ルーチン」を示すフローチャートである。
【図7】第1実施例において、デューティ値(Dut
y)と過給圧としての吸気圧(PM)の変化を示すタイ
ムチャートである。
【図8】この発明を具体化した第2実施例において、E
CUにより実行される「VSV制御ルーチン」を示すフ
ローチャートである。
【図9】この発明を具体化した別の実施例において、回
転数変化率(ΔNE)に対する補正係数(ΔN)の関係
を示すマップである。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、6…吸気通路、7…排
気通路、21…過給機としてのターボチャージャ、21
a…軸、22…コンプレッサ、23…タービン、24…
排気バイパス通路、25…ウェイストゲートバルブ、2
6…アクチュエータ、29…VSV(24〜26,29
等により排気流量調節手段が構成されている)、43…
圧力検出手段としての吸気圧センサ、42…スロットル
センサ、47…回転数センサ(42,47等により運転
状態検出手段が構成されている)、50…ECU(50
により第1の演算手段、第2の演算手段及び補正手段が
構成されている)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気通路に設けられたタービンと、吸気
    通路に設けられたコンプレッサとを軸で連結してなり、
    内燃機関から前記排気通路へ導かれる排気流によりター
    ビンを回してコンプレッサを回すことにより、前記吸気
    通路を通じて前記内燃機関に供給される吸気を過給する
    ための過給機と、 前記過給機に対して設けられ、前記過給機の作動により
    得られる過給圧を調節するために、前記タービンへ流れ
    る排気流量を調節するための排気流量調節手段と、 前記過給機の作動により得られる過給圧を検出するため
    の圧力検出手段と、 前記内燃機関の運転状態を検出するための運転状態検出
    手段とを備え、前記圧力検出手段により検出される実際
    の過給圧値と、前記運転状態検出手段の検出結果に基づ
    き決定される目標値とを合致させるように、前記排気流
    量調節手段を制御値に基づいて制御するようにした過給
    機付内燃機関の過給圧フィードバック制御装置であっ
    て、 前記実際の過給圧値と前記目標値との差を求め、その差
    に応じて前記制御値を演算するための第1の演算手段
    と、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づいて前記運転状
    態の変化率を演算するための第2の演算手段と、 前記第1の演算手段により演算される制御値を、前記第
    2の演算手段により演算される運転状態の変化率に基づ
    いて補正するための補正手段とを備えたことを特徴とす
    る過給機付内燃機関の過給圧フィードバック制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の過給機付内燃機関の過
    給圧フィードバック制御装置において、 前記第2の演算手段は、前記内燃機関の回転数に係る変
    化率、前記内燃機関の吸気量に係る変化率、或いは前記
    過給圧に係る変化率と前記内燃機関の回転数との積算値
    の少なくとも一つを運転状態の変化率として演算するこ
    とを特徴とする過給機付内燃機関の過給圧フィードバッ
    ク制御装置。
JP6126591A 1994-06-08 1994-06-08 過給機付内燃機関の過給圧フィードバック制御装置 Pending JPH07332097A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7047740B2 (en) 2004-02-09 2006-05-23 Denso Corporation Boost pressure estimation apparatus for internal combustion engine with supercharger
JP2008151006A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Toyota Motor Corp ターボチャージャの制御装置
US7434397B2 (en) 2005-03-28 2008-10-14 Denso Corporation Control apparatus for internal combustion engine and control method for the same
JP2016200070A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 ボッシュ株式会社 過給機付き内燃機関の制御装置およびその制御方法
JP2021161929A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 本田技研工業株式会社 内燃機関の過給圧制御装置

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