JPH07330939A - ブロック共重合ポリエステルからなる発泡体 - Google Patents

ブロック共重合ポリエステルからなる発泡体

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JPH07330939A
JPH07330939A JP12750194A JP12750194A JPH07330939A JP H07330939 A JPH07330939 A JP H07330939A JP 12750194 A JP12750194 A JP 12750194A JP 12750194 A JP12750194 A JP 12750194A JP H07330939 A JPH07330939 A JP H07330939A
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foam
polyester
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Hodaka Yokomizo
穂高 横溝
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】衝撃エネルギーの吸収性に優れたポリエステル
系エラストマー発泡体の開発。 【構成】融点が100℃以下又は非晶性である。ポリエ
ステルA成分(ソフトセグメント)と融点が150℃以
上の熱可塑性ポリエステルB成分(ハートセグメント)
とからなるポリエステルブロック共重合体であって、室
温での反発弾性が30%以下であると共に損失正接(t
anδ)の極大値が−20℃〜40℃の範囲にある発泡
処理されたものが好ましい緩衝材となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝撃エネルギー吸収性
に優れたポリエステルエラストマーの発泡体に関する。
更に詳しくは、損失係数が高い特定のブロックポリエス
テル共重合体の発泡体を用いた、衝突時の跳ね返りが少
なく、衝撃吸収性が高く、衝撃を緩衝する性能に優れた
衝撃緩衝材用途の発泡体に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器をはじめに家電製品まで
コンピューター化、小型化、高集積高性能化が進んでい
る。その為これらの製品は熱、振動などに対し非常に弱
くなっている。特にコンピューターの磁気記憶装置、光
記憶装置等は外部からの衝撃振動、内部で発生する振動
から各構成部分を守らなければならない。また生活環境
においてもアメニティーを求める意味から振動衝撃が問
題となっている。例えば舗装道路上を走ってもコンクリ
ートからの衝撃が伝わらないジョキングシューズ、開閉
時に衝突音の無いドア、衝撃音が発生しない床板材、振
動騒音を発生しない冷蔵庫用コンプレッサー等多数挙げ
られる。
【0003】これらの振動衝撃問題を解決すべく数多く
の衝撃緩衝材、振動絶縁吸収材等が開発されている。例
えばゴムから成るインシュレーター、ゲル状物質から成
る衝撃吸収材等がある。ゴム系のものは単独で構造体を
保持する強度を兼ね備えているが、微小振動に対しての
緩衝性が悪化すると共に反発弾性が高いため衝撃を吸収
せずに反力を発生してしまい衝撃緩和性は悪い。またゲ
ル系のものは微小振動に対しての緩衝性に優れると共に
衝撃力を吸収し反力を発生しないため衝撃緩和性に優れ
るが、単独では構造体を保持できるほどの強度は有して
いない。この問題を解決するためゴム系/ゲル系の材料
を複合化させて両者の利点を生かす方法が採られてい
る。しかし、この複合体を製造するには、形状が複雑と
なるため、かなりのコストアップにつながると共に小型
化が困難であるため適用できる範囲が限られている。
【0004】また一般的に発泡体が衝撃緩衝材をして優
れていることは公知である。発泡体は発泡倍率を変化さ
せる事によってバネ係数を受ける衝撃力に合わせて調整
する必要がある。つまり発泡倍率(バネ係数)を変える
ことより緩衝時間を長くすることが出来る。しかし、一
方で発泡倍率を上げると機械的強度が低下し、単独で構
造体としては用いることが出来ない。また衝撃を受ける
と塑性変形してしまい、構造支持体には適していない。
【0005】上記の様な用途では構造支持体の一部とし
て衝撃緩衝材を用いた場合、緩衝材に求められる特性と
しては、1)急激な瞬間的衝撃に対しては塑性変形、底
付きしない程度のバネ係数を有し、2)連続的な衝撃に
対しては衝撃の反力をなくし、共鳴振動の発生を防ぐ必
要がある。また構造を支持する用途では、衝撃時の変形
量つまりは衝撃緩衝時間が必要以上に長いと構造体その
ものに歪みを生じ問題となる。一般に構造体に用いた場
合緩衝時間が2ミリ秒程度あれば衝撃緩衝材として十分
である。
【0006】一般的な熱可塑性エラストマーを発泡する
と、上記の機構により衝撃時間を緩和する衝撃緩衝性を
発揮することが出来る。曲げ弾性10MPa以上では構
造体として単独で用いる事が可能であり、構造物を支持
できる程度の発泡倍率ではエラストマーの有するバネ特
性(反発弾性)の影響が高くなり衝撃体に反力が生じ跳
ね返りが生じてしまう。特に緩衝時間が2ミリ秒以下と
なるような荷重に対して十分な肉厚の緩衝材を用いる
と、この傾向は顕著である。その為この様な発泡体を衝
撃緩衝材として構造体に用いると、連続した衝撃力(振
動)に対し共振を起こし特に精密機器などに用いた場合
には障害を生じる。
【0007】
【解決しようとする課題】本発明は、複合化することな
く、射出成形により成形可能であると共に単独で衝撃振
動の緩衝及び吸収性に優れ、衝撃に対し反力を生じない
衝撃緩衝材用途の発泡体を提供する事にある。
【0008】
【課題を解決する方法】かかる課題を解決すべく検討を
重ねた結果、衝撃緩衝材には衝撃を吸収する性能(内部
損失)、衝撃を時間的に緩和する性能(衝撃時のたわみ
量、衝撃緩衝時間)、衝撃力に対して反力を生じない
(低反発)及び構造体となり得る剛性を有する必要があ
ることが認められた。そこで本発明者は上記課題を解決
すべく検討した結果、反発弾性が低く損失係数が高い特
定のブロックポリエステルエラストマーの発泡体が上記
の性能の総てを満足するものであることを見いだし本発
明に至ったものである。
【0009】即ち、本発明は、芳香族ジカルボン酸、好
ましくは全酸残基に対し芳香族ジカルボン酸残基が60
mol%以上である酸成分と炭素数5以上のグリコール成分
とを主たる構成成分とする融点が100℃以下又は非晶
性のポリエステル部分(ア)と、融点150℃以上の熱
可塑性ポリエステル部分(イ)とからなるブロック共重
合ポリエステルに熱分解型有機発泡剤を配合し射出成形
機内で加熱発泡させ射出成形した成型品から成る衝撃緩
衝材である。
【0010】ここにブロックポリエステル共重合体のポ
リエステル部分(ア)を構成する芳香族ジカルボン酸と
は、ベンゼン環、ナフタレン環等の芳香環にカルボキシ
ル基が直接結合したジカルボン酸をいい、例えばイソフ
タル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸類などがあげられるが、特にこのポリエステル部分
(ア)は、低融点または非晶性である事が必要なため、
イソフタル酸、フタル酸などのポリエステルにした際直
線性の少ない芳香族ジカルボン酸が全酸成分に対し60
mol%以上であるポリエステルが好ましく使用される。
【0011】また、炭素数5以上のグリコールとして
は、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコー
ル、3−メチルペンタメチレングリコール、2−メチル
オクタメチレングリコール等が例示され、炭素数12以
下のものが一般的である。
【0012】ポリエステル部分(ア)は、上記の芳香族
ジカルボン酸とグリコールからなるポリエステルである
が、上記以外に例えば脂肪族、脂環族などのジカルボン
酸や、芳香族、脂環族などのジオールが共重合されてい
てもよい。このポリエステル部分(ア)を構成する成分
からなるポリエステルは、融点が100℃未満または非
晶である必要がある。好ましくは、融点が50℃未満ま
たは非晶である。融点が100℃以上の如き高融点の場
合、制振静音性が悪くなるためである。またこのポリエ
ステルのガラス転移温度は製品として使用しようとする
温度、つまり0〜100℃の範囲内で衝撃緩衝効果が得
られる為には該ブロックポリエステル共重合体が動的損
失正接の極大値示す温度を−20℃から40℃の間に適
宜調整する必要がある。例えば室温付近にで衝撃緩衝性
を出したい場合は、−15〜0℃とするのがよい場合が
多い。
【0013】一方、ブロックポリエステル共重合体のポ
リエステル部分(イ)を構成する融点150℃以上のポ
リエステルとは、一般的には、テレフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカル
ボン酸等の直線性の高い芳香族ジカルボン酸と炭素数2
ー4のグリコールまたはシクロヘキサンジメタノールを
主たる構成成分とするポリエステルが使用される。これ
らの中でも、ポリブチレンテレフタレートが最もよく使
用される。他の共重合成分としては、特に限定されるも
のではなく、一般にポリエステルの共重合成分として使
用され得るものであれば使用可能である。この際融点が
150℃以上になるようにすればよい。
【0014】このポリエステル部分(ア)とポリエステ
ル部分(イ)の比率は、通常50/50〜80/20
(重量比)が使用される。ポリエステル部分(イ)の比
率を上げると機械的強度は向上するが動的損失正接は低
下する。また本発明におけるブロックポリエステル共重
合体の損失正接の極大値が0.05以下では該樹脂組成
物からなる発泡体の衝撃時に発生する反力が増加すると
共に衝撃のエネルギー吸収性が低下する。十分な衝撃緩
衝性を得るにはブロックポリエステル共重合体の損失正
接極大値を0.1以上とするのが好ましい。その為上記
のブロックポリエステル共重合体(B)を構成するポリ
エステル部分(ア)とポリエステル部分(イ)の比率は
70/30〜90/10が好ましい。
【0015】本発明の衝撃緩衝材(発泡体)に用いるの
ブロックポリエステル共重合体はかかるポリエステル部
分(ア)とポリエステル部分(イ)とからなるブロック
ポリエステルであるが、このブロックポリエステルは例
えば次のように製造される。つまり、ポリエステル部分
(ア)に相当する高分子量のポリエステルと、ポリエス
テル部分(イ)に相当する高分子量のポリエステルと
を、溶融反応させ、融点がポリエステル部分(イ)に相
当する高分子量ポリエステルの融点より2〜40℃低い
ものとする事により製造できる。しかし、これ以外の製
造法により製造されたものであってもよい事は当然であ
る。ブロックポリエステルは通常オルトクロルフェノー
ル中35℃で測定した固有粘度が、0.6以上、好まし
くは1.0以上である。
【0016】本発明の衝撃緩衝材においてブロックポリ
エステルエラストマーを発泡させるのが必須である。発
泡体を製造する方法として溶融状態の樹脂にガスを吹込
み発泡させた後成形する方法、加熱によりガスを発生す
る物質を予め樹脂組成物に配合し成型時に加熱発泡させ
る方法等が挙げられる。特に好ましい例は後者の加熱に
よりガスを発生する物質を配合する方法である。ガスを
発生する物質、即ち発泡剤は、熱分解化学発泡剤、揮発
液体をカプセルに封入した熱分解型マイクロカプセルな
ど数多く知られているが、ガスを発生する温度が成形温
度、つまりブロックポリエステルエラストマーの溶融温
度以上である必要がある。そこで本発明に用いるブロッ
クポリエステル共重合体の溶融温度は上記方法にて製造
すると180〜220℃の間に存在するので、この温度
以上で分解発泡する発泡剤は以下のものが挙げられる。
【0017】p−フェニレン−ビス(5−テトラゾー
ル)、5−メチルテトラゾール、5−フェニルテトラゾ
ール及び5−(p−トルイル)−テトラゾールから成る
群から選択される5−ヒドロカルビルテトラゾールまた
は該テトラゾールから誘導される金属塩類であり、好ま
しくは分解温度が230〜260℃である5−フェニル
テトラゾールである。
【0018】発泡剤を配合する量は所定の発泡倍率によ
り調整する必要がある。ここで発泡倍率は本発明におい
て好ましくは1.5倍以上である。1.5倍以下では衝
撃緩衝性つまり衝撃を緩和する時間が1ミリ秒以下と短
くなり急激な衝撃を発生する。
【0019】また発泡剤はポリエステルエラストマーに
ドライブレンドし成形に供する事も出来るが、発泡剤の
分解温度以下で軟化する樹脂によるマスターバッチとし
て用いる方が分散性、作業性から好ましい。ここで発泡
核剤として微小無機粒子、発泡促進剤などを併用するの
が好ましい。更に目的に応じて本発明の特性を失わない
範囲で各種安定剤、添加配合剤及び強化材を配合しても
良い。気泡径を一定にするため既知の架橋剤、増粘剤な
どを配合し溶融粘度を上げてもよい。
【0020】成型方法としては特に限定するものではな
く熱分解型化学発泡剤を用いた場合には通常の熱可塑性
樹脂成形機を変更することなく用いることが出来るが、
好ましくはシャトオフバルブをノズルに設置したタイプ
を用いる。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明する。
【0022】衝撃緩衝材に求められる特性として衝撃エ
ネルギー吸収性はtanδ、衝撃力の時間的緩和は衝撃曲
線より求めた衝撃緩和時間、衝撃に対して発生する反力
は反発弾性率と跳ね返り回数、構造支持体として必要な
剛性は曲げ弾性率によって測定評価を行った。
【0023】尚、各測定値は以下の方法によって求め
た。 反発弾性率:JIS−K6301に従い測定した。 tanδ:デュポン社熱解析装置 DMA2001 共振
モードにて測定した。
【0024】上記の試験を行う試験片は射出成形機にて
シリンタ゛ー温度230℃、金型温度40℃にて成形し得たも
のである。
【0025】衝撃緩衝曲線:厚さ1cmの発泡体サンプル
を圧力センサーの感知部分に置き、上方5cmの位置から
質量10gの鉄球を落下させた。そして鉄球が発泡体に
衝突した時に生じる衝撃力の微小時間における変化を圧
力センサーにて測定しコンピューターに記録した。本発
明に用いた衝撃値の値はPCB社ロードセル208Bか
ら出力される直流電圧を示している。出力電圧は1mV
/4.448Nの比例出力特性を有する。
【0026】跳ね返り回数:落下させた鉄球がはねた回
数も記録した。 衝撃緩和時間:鉄球の衝突によって発生した圧力変化が
消えるまでの時間 曲げ弾性率:射出成形にて得られた発泡体ブロックから
ASTM曲げ試験片を削りだしASTM法に従いプラス
チック曲げ試験を行い曲げ弾性率を求めた。
【0027】
【重合例】
ポリエステルブロック共重合体(A)の製造 樹脂1 イソフタル酸ジメチル175重量部(以下単に部と表わ
す)、セバシン酸ジメチル23部及びヘキサメチレング
リコール140部をジブチル錫ジアセテート触媒でエス
テル交換反応後、減圧下に重縮合して、固有粘度1.0
6、DSC法によって結晶の溶融に起因する吸熱ピーク
を有さない非晶性のポリエステルを得た。このポリエス
テルに、別途同様に重縮合して得た固有粘度0.98の
ポリブチレンテレフタレートのチップを乾燥して、その
107部添加し、240℃で更に45分間反応させたの
ち、フェニルフォスフォン酸を0.1部添加して反応を
停止させた。このブロックポリエステルを取り出しチッ
プ化して原料とした。このチップの融点は190℃で、
固有粘度は1.03であった。tanδピークは16℃で
あった。20℃での反発弾性率は12%であった。 樹脂2 イソフタル酸ジメチル125部、セバシン酸ジメチル5
4部及びヘキサメチレングリコール140部をジブチル
錫ジアセテート触媒でエステル交換反応後、減圧下に重
縮合して、固有粘度1.06のポリエステルを得た。こ
のポリエステルを実施重合例1と同様にブロック化した
後チップ化した。この得られたチップのtanδピークは
−8℃であった。20℃での反発弾性率は46%であっ
た。 樹脂3 発泡NBRゴム。 樹脂4 シーゲル社αゲル
【0028】発泡剤1 5−フェニルテトラゾール 大塚化学(株)製ユニフォ
ームHB 以下結果を表、図に示した。 発泡剤2 テトラゾル化合物 C8 8 4 東洋化成(株)製N
o.336−06 発泡剤3 アゾジカルボンアミド 永和化成(株)製 ビニホール
AC 発泡剤4 ジニトロ ペンタメチレンテトラミン 永和化成(株)
製 セルラーD
【0029】[実施例1〜4、比較例1〜7]以下結果
を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】本発明における衝撃緩衝材に必要な特性と
は、 1)反発弾性率が低い(跳ね返りが少なく衝撃エネルギ
ーを収束させる)。 2)衝撃緩和時間が長い。 3)衝撃極大値が低い。(急激に生じる衝撃を緩やかに
て衝撃最大値を低下させる)。 4)機械的強度が適当である(単体で形状保持でき構造
物を保持することが可能である)。
【0032】実施例及び比較例に示したように一般に反
発弾性が高いものは衝撃極大値が低い。これは衝撃エネ
ルギーの大部分が被衝突物(落下体)に返されるためで
ある。この様なものを緩衝材として用いた場合、衝突エ
ネルギーは収束せず反復して緩衝材に作用するため共振
などを生じるため緩衝材として適当ではない。
【0033】実施例1と比較例6を比較することより、
樹脂1を発泡させることより低反発性を損なわずに衝撃
緩衝時間を長くでき、衝撃最大値が低下する効果が発現
する。
【0034】実施例1と比較例1を比較することより損
失係数の高いポリエステルブロック共重合体を用いるこ
とより低反発性で衝撃エネルギーを収束させることが可
能であることが認められた。
【0035】比較例4及び例5では熱可塑性でないため
射出成形が出来ない。この結果、各種形状を簡易に製造
することが出来ない。
【0036】
【発明の効果】本発明のポリエステルブロック共重合体
を発泡させて得られる発泡体は、衝撃吸収性が高く、衝
撃力を時間的に分散緩和させ、衝撃力に対して反力を生
じない緩衝性能を有すると共に、この物は射出成形によ
り簡単に製造でき、単独で十分な機械的強度を有するた
め複合化する必要がなく、構造支持体として用いること
ができ、衝撃緩衝材として有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1及び2、比較例6の試料につ
いての衝撃緩衡曲線を示すグラフであって、縦軸には衝
撃値、横軸には衝撃からの経過時間(単位:ミリ秒)を
示す。
【図2】実施例2、及び比較例5〜7の試料についての
衝撃緩衡曲線を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸残基を60mol%以上
    と炭素数5以上のグリコールとを主たる構成成分とし、
    融点が100℃以下又は非晶性であるポリエステル部分
    (A)と、融点150℃以上の熱可塑性ポリエステル部
    分(B)とからなり、室温での反発弾性が30%以下で
    あると共に損失正接(tanδ)の極大値が−20〜40
    ℃の間にありその極大値が0.05以上であるポリエス
    テルブロック共重合体を発泡せしめてなる発泡体。
  2. 【請求項2】 発泡体の気泡径が1mm以下、発泡倍率
    1.5倍以上であり、衝撃緩衝時間が2ミリ秒以下とな
    る使用条件で使用したとき衝突体の跳ね返りが3回以内
    で収束すると共に発泡体自体の曲げ弾性率が10MPa
    以上である事を特徴とする請求項1記載の発泡体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6227202B1 (ja) * 2016-07-13 2017-11-08 積水化成品工業株式会社 エステル系エラストマー発泡成形体、その用途及びエステル系エラストマー発泡粒子
WO2018012089A1 (ja) * 2016-07-13 2018-01-18 積水化成品工業株式会社 エステル系エラストマー発泡成形体、その用途及びエステル系エラストマー発泡粒子

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US10829607B2 (en) 2016-07-13 2020-11-10 Sekisui Kasei Co., Ltd. Molded foam of ester-based elastomer, uses thereof, and expanded beads of ester-based elastomer
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