JP2005264166A - 発泡粒子および成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量性および発泡ポリエチレン並みの物性(柔軟性、緩衝性等)、2次加工性を有し、かつ生分解性で環境負荷の少ない発泡成形体を提供する。
【解決手段】L体/D体のモル比が5/95〜95/5なるポリ乳酸系樹脂をビーズ発泡させ、これに乾熱処理を施して、発泡倍率45倍以上の発泡粒子を得、該粒子を成形して、かさ密度が0.030g/cm3以下であり、発泡ポリエチレンに匹敵する柔軟かつ緩衝性の高い成形体を得る。
【選択図】なし
【解決手段】L体/D体のモル比が5/95〜95/5なるポリ乳酸系樹脂をビーズ発泡させ、これに乾熱処理を施して、発泡倍率45倍以上の発泡粒子を得、該粒子を成形して、かさ密度が0.030g/cm3以下であり、発泡ポリエチレンに匹敵する柔軟かつ緩衝性の高い成形体を得る。
【選択図】なし
Description
本発明は、生分解性を有する梱包用緩衝材として用いられる発泡粒子および成形体に関する。
軽量性、緩衝性、成形加工性を生かしたプラスチック発泡体が包装、梱包材として多量に用いられているが、その素材はポリスチレン(PS)、ポリオレフィンといった石油を原料とする化学製品である。このため使用後の処分が困難で、焼却するにしても燃焼カロリーが高く、焼却炉をいためたり、埋め立てをしても分解しない上に容積が大きいため、処分場のスペースを占有してしまうという大きな社会問題となってきている。
又、処分されずに投棄された発泡体が及ぼす、河川、海洋など、自然態系への影響も無視できなくなってきている。そこで、生態系の中で分解し、地球環境への悪影響が少ない樹脂が開発された。
生分解性の素材としてグリコール酸や乳酸などもグリコリドやラクチドの開環重合によりポリマーが得られ、かかるポリマーを使用し、実用上十分な生産性を有する生分解性発泡樹脂組成物を見出し、既に発明提案(特許文献1参照)を行った。該発明で得られる発泡樹脂組成物から得られる発泡粒子あるいは成形体は、成形性、2次加工性が良好であり、通常の梱包用緩衝材として十分使用できるものであった。しかしながら、上記の発明における発泡成形体は、発泡粒子の発泡倍率が低いため、柔軟性、緩衝性等が特に必要な緩衝材(例えば発泡ポリエチレンの代替用途)においては物性が不十分であり、用途が制限されていた。
特願平9−314479号
本発明の目的とするところは、軽量性および発泡ポリエチレン並みの物性(柔軟性、緩衝性等)、2次加工性を有し、かつ生分解性で環境負荷の少ない発泡成形体を提供することにある。
本発明者等は、かかる課題を解決すべく鋭意検討の結果、発泡倍率45倍以上のポリ乳酸系発泡粒子を製造することに初めて成功し、これを成形体にすることによって上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
本発明のポリ乳酸系樹脂を主成分とする発泡倍率45倍以上の発泡粒子の成形体は、生分解性、軽量性、成形性、2次加工性に優れ、発泡ポリエチレン並みの物性(柔軟性、緩衝性)を有するため、広く梱包材として適用でき、地球環境保全に資する発泡体である。
本発明の発泡倍率45倍以上のポリ乳酸系発泡粒子は、発泡方法のみで達成されるものではなく、用いる樹脂組成物の性質との組合わせによって達成される。例えば、以下に記述する樹脂組成物をベースとして(1)発泡剤、発泡助剤等を含浸して予備発泡した後、乾熱処理をする方法、(2)プロパンの如き低沸点のガスを発泡剤として用いて発泡させる方法、(3)発泡剤、発泡助剤を含浸して減圧下で発泡し、樹脂のTg以下に冷却した後、徐々に常圧に戻す方法などによって達成される。
45倍発泡粒子の元となる樹脂組成物について、以下に詳細に記す。本発明で好ましく用いられる樹脂組成物の元となるポリ乳酸は、実質的に非晶性のポリ乳酸、即ち、DSC測定による融解熱(2nd scanΔH)が0.1J/g以下のポリ乳酸であり、L体とD体のモル比が95/5〜5/95、更に好ましくは92/8〜8/92の乳酸である。L体/D体のモル比がこの範囲のものは結晶性が低いため発泡倍率が上がり易く、発泡が均一になるからである。
また、ポリ乳酸は高分子量であることが好ましく、JIS K 7210(荷重21.18N)に準拠したメルトインデックス値(MI)で1〜10の範囲であり、更に好ましくは1〜5の範囲である。その理由は、MIが上記範囲のものは、以下に述べるポリイソシアネートと反応させて超高粘度樹脂を得たとき、適度な架橋密度となり、発泡に適した架橋構造になるためである。
このような高溶融粘度のポリ乳酸を得る手段として、通常の反応釜での高真空下、攪拌効率の良好な状態での溶融重合、二軸混練反応機による溶融重合、溶融重合と固相重合との組み合わせ等があるが、高粘度であるため反応サイクル低下による生産性の低下、樹脂の熱分解による品質低下に十分注意する事が必要である。
しかし、上述のポリ乳酸に発泡剤を含浸、発泡させても発泡倍率は高くすることは困難であり、実用に耐え得るものではない。高発泡倍率を得るには、更に高い溶融粘度の樹脂が必要であり、単なる重合のみでは限界がある。
さらなる高粘度化は、イソシアネート基≧2.0当量/モルのポリイソシアネートを該ポリ乳酸に対して0.1〜5重量%、好ましくは1〜3重量%をポリ乳酸と溶融状態で混合、反応、更に溶融混練後の固体状態で徐々に水分と反応させ、アロハネート結合やユリア結合による架橋を進行させることにより達成され、溶融粘度がJIS K 7210(荷重211.8N)に準拠したメルトインデックス値(MI)で5以下の範囲の発泡性の良好な樹脂組成物を得ることが出来る。イソシアネート基<2.0当量/モルのポリイソシアネートを使用した場合、溶融粘度の上昇が不十分である。ポリイソシアネートが0.1重量%以上で樹脂組成物の溶融粘度が上昇し易く、また5重量%以下で、未反応のポリイソシアネートの残留が少なく、架橋反応が進行したゲル化物の発生が少ないため、発泡性が高くなる。
ポリ乳酸とポリイソシアネートを溶融状態で混合する方法としては、通常の公知の方法を用いることができる。例えば、ペレット化したポリ乳酸にポリイソシアネートを添加混合し、単軸又は二軸混練機等で溶融混合する方法、予めポリ乳酸を単軸又は二軸混練機等で溶融した後ポリイソシアネートを添加する方法、単軸又は二軸混練機等で溶融重合によりポリ乳酸を製造する際にポリイソシアネートを添加する方法などが挙げられる。
使用されるポリイソシアネートとしては芳香族、脂環族、脂肪族系のポリイソシアネートがあり、例えば、芳香族ポリイソシアネートとしてはトリレン、ジフェニルメタン、ナフタレン、トリジン、キシレン、トリフェニルメタンを骨格とするポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートとしてはイソホロン、水素化ジフェニルメタンを骨格とするポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートとしてはヘキサメチレン、リジンを骨格とするポリイソシアネートがあり、いずれも使用可能であるが汎用性、取り扱い性、耐候性等からトリレン、ジフェニルメタン、特にジフェニルメタンを骨格とするイソシアネートが好ましく使用される。
また、均一で微細な発泡セルを形成させるためには発泡核剤を配合することが好ましい。使用する発泡核剤としては、固体状の粒子状物、例えば、タルク、シリカ、カオリン、ゼオライト、マイカ、アルミナ等の無機粒子が好適である。この中でもタルクは本発明の樹脂組成物に対して好ましく使用される。
また、その他の添加剤についても、目的に応じ、適宜添加することが出来、例えば熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、可塑剤等がある。但し、難燃剤等は塩素等のハロゲン化物であることが多く、生分解性や焼却処分時の有害物質発生という観点から最小限に留めておくのがよい。
こうして得られた樹脂組成物を、ペレット又はビーズ状粒子とした後、発泡剤及び発泡助剤を含浸させる。
ここで用いる発泡剤としては、例えばn−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサン等の炭化水素、塩化メチレン、塩化メチル、ジクロロジフルオロメタン等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル等のエーテル類が挙げられ、発泡助剤としては、例えば炭素数1〜4のアルコール、ケトン類、エーテル、ベンゼン、トルエン等が用いられる。
発泡剤と発泡助剤の組み合わせは、使用する樹脂によって適宜選択すれば良い。本発明に使用するL体/D体共重合ポリ乳酸等のポリマーの場合、発泡剤として低分子量アルカンが好ましく用いられるが、これと組み合わせる発泡助剤としては例えばメタノール、エタノール等の単素数1〜4の1価のアルコールが好適である。その他の組み合わせも種々あり、目的や経済性に鑑みて選択することができる。
発泡剤と発泡助剤の使用比率は、発泡剤/発泡助剤=1/2〜20/1が可能であるが、発泡剤と発泡助剤の組み合わせによってこの比率は変わり、1/1〜10/1が一般的である。
発泡剤や発泡助剤を含浸させるペレット及びビーズの大きさ、形状等は必要に応じて適宜選択することができるが、通常、直径0.5〜2mmの大きさのものが用いられる。精密な成形体の場合は直径0.5〜1mmの粒子が好ましい。
通常、発泡剤を含浸した粒子を加熱によって発泡させるが、この場合の発泡倍率は、数倍から40倍程度であり、これを成形しても発泡スチロール並みの性能の成形体は得られるものの、発泡ポリエチレンに匹敵する柔軟かつ緩衝性能の高い成形体は得られなかった。
本願発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、上述の発泡粒子をさらに乾熱処理することにより45倍を越える発泡倍率の予備発泡粒子を作ることに成功し、これを成形することによって発泡ポリエチレンに匹敵する柔軟性と緩衝性能をもったポリ乳酸系発泡成型体を得るに至った。
本発明で用いる発泡粒子の熱処理の方法、装置はいかなる公知のものも使用できるが、温度制御した熱風で熱処理できる装置が好ましい。例えば、オーブン、ホッパードライヤー等が挙げられる。熱処理の温度は、40〜70℃が好ましく、更に好ましくは50〜60℃であり、熱処理の時間は装置、発泡倍率により異なるが、通常、数分〜数日である。
また、45倍以上の発泡倍率を獲得する方法についてさらに検討を行った結果、発泡剤としてその揮散性や取扱いの困難さから通常用いられることが少ないプロパンを発泡剤として用いる方法や予備発泡を減圧環境下で行い、樹脂のTg以下に冷却後、徐々に常圧に戻す方法によっても45倍以上の発泡粒子が得られ、これらを成形しても同様の成形体が得られることを見出した。
本発明で用いる予備発泡時の減圧方法、装置はいかなる公知のものも使用できる。例えば、発泡前に予備発泡機内を0〜0.1MPa減圧にし、水蒸気で一気に発泡倍率45倍以上に発泡させた後、該発泡粒子のTg以下(ポリ乳酸系樹脂の場合、通常60℃以下)に冷却し、徐々に常圧に戻すことにより達成することができる。
本発明の発泡粒子を成形して得られる成形体のかさ密度は、0.030g/cm3以下であることが好ましく、更に好ましくは0.025g/cm3である。0.030g/cm3以下であると、柔軟性に優れるからである。
また、成形体の曲げ弾性率(JIS K−7221)は、発泡ポリエチレン代替を目的とする場合、柔軟性の点で980.7N/cm2以下が好ましく、更に好ましくは784.5N/cm2以下、最も好ましくは588.4N/cm2以下である。
以下に実施例及び比較例により、本発明を更に具体的に説明する。尚、評価は下記の方法で行った。
(評価方法)
(1)MI:JIS K7210に準拠した方法で測定。(測定温度190℃、オリフィス径2mm、荷重 ポリ乳酸:21.18N、混練樹脂:211.8Nの条件)
(2)発泡粒子の発泡倍率:1Lメスシリンダーを用いて、かさ密度(g/L)を測定し、下記のように算出した。
発泡倍率(倍)=1000/かさ密度(g/L)
(3)成形体のかさ密度:300×300×30mmボードの重量、体積を測定し、下記のように算出した。
かさ密度(g/cm3)=重量(g)/体積(cm3)
(4)物性:JISに準拠して測定した。
曲げ応力、初期弾性率:JIS K−7221
動的緩衝係数:JIS Z―0235
(5)生分解性:30×30×30mmの成形体をコンポストに2ヶ月間入れ、外観状態で次のように評価した。
○:原形をとどめない状態まで分解
×:全く変化なし
(6)2次加工性:300×300×30mmボードを用いて、打ち抜き加工性およびドライヤーによる熱溶着性で評価した。
(1)MI:JIS K7210に準拠した方法で測定。(測定温度190℃、オリフィス径2mm、荷重 ポリ乳酸:21.18N、混練樹脂:211.8Nの条件)
(2)発泡粒子の発泡倍率:1Lメスシリンダーを用いて、かさ密度(g/L)を測定し、下記のように算出した。
発泡倍率(倍)=1000/かさ密度(g/L)
(3)成形体のかさ密度:300×300×30mmボードの重量、体積を測定し、下記のように算出した。
かさ密度(g/cm3)=重量(g)/体積(cm3)
(4)物性:JISに準拠して測定した。
曲げ応力、初期弾性率:JIS K−7221
動的緩衝係数:JIS Z―0235
(5)生分解性:30×30×30mmの成形体をコンポストに2ヶ月間入れ、外観状態で次のように評価した。
○:原形をとどめない状態まで分解
×:全く変化なし
(6)2次加工性:300×300×30mmボードを用いて、打ち抜き加工性およびドライヤーによる熱溶着性で評価した。
比較例1
MI1.4、L/D=88.5/11.5のポリ乳酸((株)カーギルジャパン製)にイソシアネート化合物「ミリオネートMR―200」(イソシアネート基2.7〜2.8当量/モル、日本ポリウレタン工業(株))2.0重量%、タルク「LMP―100」(富士タルク工業(株))3.0重量%を二軸混練機(TEM35B、東芝機械(株))にてシリンダー温度185℃で混練し、ペレット状の樹脂組成物を得た。
MI1.4、L/D=88.5/11.5のポリ乳酸((株)カーギルジャパン製)にイソシアネート化合物「ミリオネートMR―200」(イソシアネート基2.7〜2.8当量/モル、日本ポリウレタン工業(株))2.0重量%、タルク「LMP―100」(富士タルク工業(株))3.0重量%を二軸混練機(TEM35B、東芝機械(株))にてシリンダー温度185℃で混練し、ペレット状の樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物のMIを測定した後、オートクレーブに樹脂組成物5000部、発泡剤としてイソブタン2000部、発泡助剤としてメタノール240部を仕込み、密封して昇温し、85℃に3時間保持した。その後、25℃で冷却してから樹脂を取り出し、風乾後、重量を測定し、含浸率を求めた。次いで得られた発泡剤含浸ペレットを水蒸気(94℃、1分)で予備発泡させて発泡粒子とし、発泡倍率を評価した。
1日熟成後、この発泡粒子を密閉金型に充填してスチーム成形機で水蒸気圧0.07MPa、20秒間加熱して成形を行い、300×300×30mmの成形体を得た。この成形体より試験片を切り出し生分解性、物性を評価した。また、この成形体を用いて2次加工性を評価した。評価結果は表1、2の通りであった。
実施例1〜5
比較例1の発泡粒子を50℃のオーブンで各々1時間(実施例1、2)、2時間(実施例3)、12時間(実施例4)、24時間(実施例5)熱処理する以外は比較例1と全く同様な方法で実施し、表1、2の結果を得た。
比較例1の発泡粒子を50℃のオーブンで各々1時間(実施例1、2)、2時間(実施例3)、12時間(実施例4)、24時間(実施例5)熱処理する以外は比較例1と全く同様な方法で実施し、表1、2の結果を得た。
比較例2
イソシアネート化合物「ミリオネートMR−200」の添加量を1.0重量%に変える以外は比較例1と全く同様な方法で実施し、表1、2の結果を得た。
イソシアネート化合物「ミリオネートMR−200」の添加量を1.0重量%に変える以外は比較例1と全く同様な方法で実施し、表1、2の結果を得た。
実施例6
発泡剤をプロパンに変える以外は比較例1と全く同様な方法で実施し、表1、2の結果を得た。
発泡剤をプロパンに変える以外は比較例1と全く同様な方法で実施し、表1、2の結果を得た。
実施例7
比較例1と同様にして、イソブタン含浸発泡性粒子を得た。該発泡粒子を20L試験発泡容器に100g投入し、容器内を0.07MPa減圧にした。次いで水蒸気を容器内に導入して、85℃、1分間保持した状態で一気に発泡させた後、容器内を密閉したまま25℃まで冷却し、24時間かけて徐々に容器内圧力を常圧に戻して発泡粒子を得た。該発泡粒子を密閉金型に充填してスチーム成形機で水蒸気圧0.07MPa、20秒間加熱して成形を行い、300×300×30mmの成形体を得た。この成形体より試験片を切り出し生分解性、物性を評価した。また、この成形体を用いて2次加工性を評価した。評価結果は表1、2の通りであった。
比較例1と同様にして、イソブタン含浸発泡性粒子を得た。該発泡粒子を20L試験発泡容器に100g投入し、容器内を0.07MPa減圧にした。次いで水蒸気を容器内に導入して、85℃、1分間保持した状態で一気に発泡させた後、容器内を密閉したまま25℃まで冷却し、24時間かけて徐々に容器内圧力を常圧に戻して発泡粒子を得た。該発泡粒子を密閉金型に充填してスチーム成形機で水蒸気圧0.07MPa、20秒間加熱して成形を行い、300×300×30mmの成形体を得た。この成形体より試験片を切り出し生分解性、物性を評価した。また、この成形体を用いて2次加工性を評価した。評価結果は表1、2の通りであった。
比較例3、4市販の発泡ポリエチレン(比較例3)、コハク酸と1,4−ブタンジオールからなるポリエステルの発泡体(比較例4)を評価し、表1、2の結果を得た。
評価結果
実施例1〜7は発泡倍率45倍以上であり、生分解性、軽量性、成形性、2次加工性に優れ、発泡ポリエチレン並みの物性(柔軟性、緩衝性)を有するため、発泡ポリエチレンを使用している緩衝材に適用できる。一方、45倍未満のポリ乳酸系樹脂からなる発泡粒子の成形体は(比較例1、2)、柔軟性、緩衝性が不十分であり、発泡ポリエチレンを使用している緩衝材の代替用途には適用できない。また、比較例4の発泡ポリエステルは成形性、2次加工性が不良であり、発泡ポリエチレンを使用している緩衝材の代替用途には適用できない。
実施例1〜7は発泡倍率45倍以上であり、生分解性、軽量性、成形性、2次加工性に優れ、発泡ポリエチレン並みの物性(柔軟性、緩衝性)を有するため、発泡ポリエチレンを使用している緩衝材に適用できる。一方、45倍未満のポリ乳酸系樹脂からなる発泡粒子の成形体は(比較例1、2)、柔軟性、緩衝性が不十分であり、発泡ポリエチレンを使用している緩衝材の代替用途には適用できない。また、比較例4の発泡ポリエステルは成形性、2次加工性が不良であり、発泡ポリエチレンを使用している緩衝材の代替用途には適用できない。
Claims (4)
- ポリ乳酸系樹脂を主成分とする発泡倍率45倍以上の発泡粒子。
- 乳酸のD体/L体モル比率が5/95〜95/5であるポリ乳酸系樹脂を用いる請求項1記載の発泡粒子。
- 請求項1又は2記載の発泡粒子を成形してなる成形体。
- 成形体のかさ密度が0.030g/cm3以下である請求項3に記載の成形体。
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---|---|---|---|---|
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