JPH07330338A - 樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン及びその製造方法 - Google Patents
樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン及びその製造方法Info
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- JPH07330338A JPH07330338A JP6148577A JP14857794A JPH07330338A JP H07330338 A JPH07330338 A JP H07330338A JP 6148577 A JP6148577 A JP 6148577A JP 14857794 A JP14857794 A JP 14857794A JP H07330338 A JPH07330338 A JP H07330338A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】日焼け止め化粧料、紫外線防止塗料、プラスチ
ックスなどの紫外線防止(遮蔽)剤として有用な樹枝状
又はヒトデ状の鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンを提
供する。 【構成】含水酸化チタン水性懸濁液をアルカリで処理
し、次いで得られた反応生成物と塩酸とを瞬時の混合下
で反応させ、その後加熱熟成し、次いで得られた反応生
成物の粒子表面に含水酸化鉄又は酸化鉄を被覆し、その
後焼成することによって得られる長さが0.2〜0.5
μmであり、太さが0.05〜0.1μmであって、か
つ、比表面積が10〜40m2 /gである樹枝状又はヒ
トデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン。
ックスなどの紫外線防止(遮蔽)剤として有用な樹枝状
又はヒトデ状の鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンを提
供する。 【構成】含水酸化チタン水性懸濁液をアルカリで処理
し、次いで得られた反応生成物と塩酸とを瞬時の混合下
で反応させ、その後加熱熟成し、次いで得られた反応生
成物の粒子表面に含水酸化鉄又は酸化鉄を被覆し、その
後焼成することによって得られる長さが0.2〜0.5
μmであり、太さが0.05〜0.1μmであって、か
つ、比表面積が10〜40m2 /gである樹枝状又はヒ
トデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、その形状が樹枝状又は
ヒトデ状の鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン、その製
造方法及びこれを用いた化粧料、塗料に関する。
ヒトデ状の鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン、その製
造方法及びこれを用いた化粧料、塗料に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】一次粒子径が0.1
μm以下の微粒子酸化チタンは、樹脂の膜或いは成形物
に配合した場合に可視光線を透過させるので透明性を示
す一方で、紫外線を遮蔽して紫外線により変色、変質す
る物質を保護するといったように、一次粒子径が約0.
15〜0.5μmの顔料級酸化チタンとは異なった有用
な性質を示すことから、日焼け止め化粧料、紫外線防止
塗料、プラスチックスなどの紫外線防止乃至遮蔽剤とし
ての利用が図られつつある。
μm以下の微粒子酸化チタンは、樹脂の膜或いは成形物
に配合した場合に可視光線を透過させるので透明性を示
す一方で、紫外線を遮蔽して紫外線により変色、変質す
る物質を保護するといったように、一次粒子径が約0.
15〜0.5μmの顔料級酸化チタンとは異なった有用
な性質を示すことから、日焼け止め化粧料、紫外線防止
塗料、プラスチックスなどの紫外線防止乃至遮蔽剤とし
ての利用が図られつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、前記微粒子
酸化チタンの透明性と紫外線遮蔽性とは、透明性が粒子
径に反比例して増加するのに対して、紫外線遮蔽性は、
一定の粒径範囲において最大値を示し、粒子径が前記範
囲を逸脱する大きなものであっても、また小さなもので
あっても、その紫外線遮蔽性は低下する。従って、透明
性と紫外線遮蔽性とを同時に満足するような微粒子酸化
チタンが望まれている。本発明者等は、予てより前記要
望に応えるべく種々検討を進めてきており、その過程で
特定条件の下で得られる特定の長さ、特定の太さ、特定
の比表面積を有する特定形状の樹枝状又はヒトデ状微粒
子ルチル型二酸化チタンが、意外にも良好な紫外線遮蔽
能とかつ優れた耐光性とを有するとともに、その用途適
用系で透明性及び表面平滑性のいずれも良好なものであ
ることの知見を得、先に特願平5−305837号を提
案した。
酸化チタンの透明性と紫外線遮蔽性とは、透明性が粒子
径に反比例して増加するのに対して、紫外線遮蔽性は、
一定の粒径範囲において最大値を示し、粒子径が前記範
囲を逸脱する大きなものであっても、また小さなもので
あっても、その紫外線遮蔽性は低下する。従って、透明
性と紫外線遮蔽性とを同時に満足するような微粒子酸化
チタンが望まれている。本発明者等は、予てより前記要
望に応えるべく種々検討を進めてきており、その過程で
特定条件の下で得られる特定の長さ、特定の太さ、特定
の比表面積を有する特定形状の樹枝状又はヒトデ状微粒
子ルチル型二酸化チタンが、意外にも良好な紫外線遮蔽
能とかつ優れた耐光性とを有するとともに、その用途適
用系で透明性及び表面平滑性のいずれも良好なものであ
ることの知見を得、先に特願平5−305837号を提
案した。
【0004】ところで、化粧品や塗料分野などにおいて
は、白色顔料、例えば二酸化チタンと種々の着色剤、例
えば酸化鉄顔料とを混合して黄色で肌色系の色味を付与
することが通常行われている。しかしながら、この場合
着色剤の結晶型、比重、媒体親和性などの相異により、
その適用系での色分かれ、色ムラ等の現象を惹起し易
く、また塗布適用系で肌色が白く浮き上がったようない
わゆる白浮き現象を生じ易く、しかも経時とともにこの
傾向は一層強くなるなど、その解決が希求されている。
は、白色顔料、例えば二酸化チタンと種々の着色剤、例
えば酸化鉄顔料とを混合して黄色で肌色系の色味を付与
することが通常行われている。しかしながら、この場合
着色剤の結晶型、比重、媒体親和性などの相異により、
その適用系での色分かれ、色ムラ等の現象を惹起し易
く、また塗布適用系で肌色が白く浮き上がったようない
わゆる白浮き現象を生じ易く、しかも経時とともにこの
傾向は一層強くなるなど、その解決が希求されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の樹
枝状又はヒトデ状微粒子ルチル型二酸化チタンの用途適
用系において、透明性や表面平滑性などの優れた特性を
損なうことなく、前記の色分かれ、色ムラ現象や白浮き
現象、さらには青み感などを抑制し得る樹枝状又はヒト
デ状微粒子ルチル型二酸化チタンを提供すべく、さらに
検討を進めた結果、本発明を見出したものである。
枝状又はヒトデ状微粒子ルチル型二酸化チタンの用途適
用系において、透明性や表面平滑性などの優れた特性を
損なうことなく、前記の色分かれ、色ムラ現象や白浮き
現象、さらには青み感などを抑制し得る樹枝状又はヒト
デ状微粒子ルチル型二酸化チタンを提供すべく、さらに
検討を進めた結果、本発明を見出したものである。
【0006】すなわち、本発明は、1)長さが0.2〜
0.5μmであり、太さが0.05〜0.1μmであっ
て、かつ、比表面積が10〜40m2 /gである樹枝状
又はヒトデ状微粒子ルチル型二酸化チタンであり、その
結晶内部に鉄成分をFe換算で該二酸化チタンに対して
1〜15重量%の割合で含有する樹枝状又はヒトデ状鉄
含有微粒子ルチル型二酸化チタン、2)その粒子表面に
アルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、ス
ズ及びアンチモンの群から選ばれる少なくとも一種の含
水酸化物又は酸化物の被覆を有する前記1)記載の樹枝
状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン、
3)含水酸化チタンをアルカリで処理し、次いで得られ
た反応生成物と塩酸とを、該反応生成物の酸化チタン1
モルに対して塩酸1〜4モルの割合で瞬時の混合下で反
応させ、その後85℃以上で加熱熟成する第一工程、第
一工程で得られた反応生成物の粒子表面に含水酸化鉄又
は酸化鉄を被覆し、その後焼成する第二工程とを含むこ
とを特徴とする前記1)記載の樹枝状又はヒトデ状鉄含
有微粒子ルチル型二酸化チタンの製造方法、4)焼成を
300〜850℃で行なうことを特徴とする前記3)記
載の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チ
タンの製造方法、5)前記3)又は4)の方法で得られ
た樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタ
ンをスラリーとし、アルミニウム、ケイ素、チタニウ
ム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの各水溶性塩の
群から選ばれた少なくとも一種を酸化物換算総量で、鉄
含有二酸化チタンに対して1〜15重量%添加処理して
該元素の含水酸化物を該鉄含有微粒子ルチル型二酸化チ
タン粒子表面に被覆させることを特徴とする樹枝状又は
ヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンの製造方
法、6)前記1)又は2)の樹枝状又はヒトデ状鉄含有
微粒子ルチル型二酸化チタンを含有する日焼け止め化粧
料及び、7)前記1)又は2)の樹枝状又はヒトデ状鉄
含有微粒子ルチル型二酸化チタンを含有する紫外線防止
塗料、である。
0.5μmであり、太さが0.05〜0.1μmであっ
て、かつ、比表面積が10〜40m2 /gである樹枝状
又はヒトデ状微粒子ルチル型二酸化チタンであり、その
結晶内部に鉄成分をFe換算で該二酸化チタンに対して
1〜15重量%の割合で含有する樹枝状又はヒトデ状鉄
含有微粒子ルチル型二酸化チタン、2)その粒子表面に
アルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、ス
ズ及びアンチモンの群から選ばれる少なくとも一種の含
水酸化物又は酸化物の被覆を有する前記1)記載の樹枝
状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン、
3)含水酸化チタンをアルカリで処理し、次いで得られ
た反応生成物と塩酸とを、該反応生成物の酸化チタン1
モルに対して塩酸1〜4モルの割合で瞬時の混合下で反
応させ、その後85℃以上で加熱熟成する第一工程、第
一工程で得られた反応生成物の粒子表面に含水酸化鉄又
は酸化鉄を被覆し、その後焼成する第二工程とを含むこ
とを特徴とする前記1)記載の樹枝状又はヒトデ状鉄含
有微粒子ルチル型二酸化チタンの製造方法、4)焼成を
300〜850℃で行なうことを特徴とする前記3)記
載の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チ
タンの製造方法、5)前記3)又は4)の方法で得られ
た樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタ
ンをスラリーとし、アルミニウム、ケイ素、チタニウ
ム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの各水溶性塩の
群から選ばれた少なくとも一種を酸化物換算総量で、鉄
含有二酸化チタンに対して1〜15重量%添加処理して
該元素の含水酸化物を該鉄含有微粒子ルチル型二酸化チ
タン粒子表面に被覆させることを特徴とする樹枝状又は
ヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンの製造方
法、6)前記1)又は2)の樹枝状又はヒトデ状鉄含有
微粒子ルチル型二酸化チタンを含有する日焼け止め化粧
料及び、7)前記1)又は2)の樹枝状又はヒトデ状鉄
含有微粒子ルチル型二酸化チタンを含有する紫外線防止
塗料、である。
【0007】本発明の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子
ルチル型二酸化チタンは、図面(電子顕微鏡写真)から
も明らかなように、針状乃至棒状の構成粒子が集合・結
合して束状の形状物を形成し、更にそれら束状のものが
放射状に結合して単一粒子を形成しているものであっ
て、従来の針状、棒状、球状とは全く異なった樹枝状又
はヒトデ状の形状を示している。このような形状を有す
る本発明の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二
酸化チタンの長さとは、個々の単一粒子の最長部分を示
し、かつその太さとは該最長部分を構成する束状物の短
軸方向における最大径を示すものであって、本発明の樹
枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン
は、長さが0.2〜0.5μmであり、太さが0.05
〜0.1μmである。比表面積は、10〜40m2 /g
であり、望ましくは20〜30m2 /gである。
ルチル型二酸化チタンは、図面(電子顕微鏡写真)から
も明らかなように、針状乃至棒状の構成粒子が集合・結
合して束状の形状物を形成し、更にそれら束状のものが
放射状に結合して単一粒子を形成しているものであっ
て、従来の針状、棒状、球状とは全く異なった樹枝状又
はヒトデ状の形状を示している。このような形状を有す
る本発明の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二
酸化チタンの長さとは、個々の単一粒子の最長部分を示
し、かつその太さとは該最長部分を構成する束状物の短
軸方向における最大径を示すものであって、本発明の樹
枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン
は、長さが0.2〜0.5μmであり、太さが0.05
〜0.1μmである。比表面積は、10〜40m2 /g
であり、望ましくは20〜30m2 /gである。
【0008】本発明で得られる鉄含有微粒子ルチル型二
酸化チタンは、第一工程で得られる微小チタニアゾルを
基体粒子としてその表面に含水酸化鉄を被覆した後焼成
したものであり、被覆物である含水酸化鉄又は酸化鉄が
焼成により二酸化チタンの結晶内部に固溶されるため、
強い分散条件で化粧料又は塗料に配合しても、鉄成分と
二酸化チタンの色分かれが惹起せず、また化粧料や塗料
に使用した場合に白浮き現象が回避し得るものであり、
さらにファンデーション使用時の伸び感触に好ましい効
果をもたらし易く、またファンデーションケーキの割れ
防止を図る上で好ましいなど、極めて有用なものであ
る。さらにこのものの粒子表面に、アルミニウム、ケイ
素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンな
どの金属の含水酸化物を沈澱させ、被覆させて、当該二
酸化チタンの分散媒体における分散性、耐光性などを一
層向上させることもできる。
酸化チタンは、第一工程で得られる微小チタニアゾルを
基体粒子としてその表面に含水酸化鉄を被覆した後焼成
したものであり、被覆物である含水酸化鉄又は酸化鉄が
焼成により二酸化チタンの結晶内部に固溶されるため、
強い分散条件で化粧料又は塗料に配合しても、鉄成分と
二酸化チタンの色分かれが惹起せず、また化粧料や塗料
に使用した場合に白浮き現象が回避し得るものであり、
さらにファンデーション使用時の伸び感触に好ましい効
果をもたらし易く、またファンデーションケーキの割れ
防止を図る上で好ましいなど、極めて有用なものであ
る。さらにこのものの粒子表面に、アルミニウム、ケイ
素、チタニウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンな
どの金属の含水酸化物を沈澱させ、被覆させて、当該二
酸化チタンの分散媒体における分散性、耐光性などを一
層向上させることもできる。
【0009】次に本発明の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微
粒子ルチル型二酸化チタンの製造方法について説明す
る。先ず、含水酸化チタン水性懸濁液にアルカリを添加
し、次に90〜100℃の温度に加熱処理して反応生成
物を得、次いで必要に応じてpHを中性に調整した後固
液分離し、固形分を水洗する。 前記アルカリ処理に用
いられるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、炭酸ナ
トリウムなどが挙げられるが、水酸化ナトリウム水溶液
を使用するのが好ましい。前記の水洗した反応生成物の
固形分を水中に懸濁させて懸濁液とし、該懸濁液と塩酸
とを、該懸濁液中の反応生成物の酸化チタン1モルに対
して塩酸1〜4モルの割合となるようにしながら両者を
瞬時に添加、混合して反応させる。より具体的には、例
えば前記懸濁液中の反応生成物の酸化チタン1モルに対
して塩酸1〜4モルを遅くとも2モル/秒の急速で添加
する。また、前記懸濁液と塩酸とを前記割合で瞬時に、
かつ同時に添加、混合したり、或いは、前記割合で塩酸
中に前記懸濁液を瞬時に添加、混合してもよい。次い
で、85〜100℃、好ましくは90〜100℃の温度
で1時間以上加熱熟成して樹枝状又はヒトデ状微粒子ル
チル型二酸化チタンの水性懸濁液を得、濾過、洗浄して
ケーキを得る。次に前記微粒子ルチル型二酸化チタンの
粒子表面に鉄の含水酸化物、酸化物の沈澱を被覆させる
には、種々の方法によって行うことができるが、例えば
前記微粒子ルチル型二酸化チタンの湿ケーキを水性懸濁
液とし、このものに水溶性鉄塩を添加し、次いでアルカ
リを添加して中和することによって行うことができる。
前記処理時の温度は、通常40〜90℃、好ましくは6
0〜80℃であり、また前記被覆量は、二酸化チタンに
対して、Fe換算で1〜15重量%、好ましくは2〜1
0重量%である。該鉄成分の量が前記範囲より多きに過
ぎると、結晶内部に固溶しない鉄成分が多くなり、その
鉄成分による着色が強くなりすぎたり、二酸化チタンの
耐熱性、耐薬品性等が損なわれる等の問題が生じる。ま
た、前記範囲より少なきに過ぎると、十分な青み低減能
力、紫外線A領域遮蔽能力等が得られ難くなる。前記鉄
化合物の沈澱の被覆処理した懸濁液は濾過、洗浄、乾燥
後、400〜700℃で焼成して樹枝状又はヒトデ状鉄
含有微粒子ルチル型二酸化チタン粉末を得る。なお、樹
枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンの
チタン源である含水酸化チタンとしては、例えば硫酸チ
タニル溶液や四塩化チタン溶液の加水分解や中和加水分
解によって得られるものが挙げられる。より具体的に
は、例えば四塩化チタン水溶液を室温の保持しながら水
酸化ナトリウム水溶液で中和してコロイド状の非晶質水
酸化チタンを析出させ、このコロイド状水酸化チタンを
加熱熟成して得られるルチル型の微小チタニアゾルを使
用することができる。
粒子ルチル型二酸化チタンの製造方法について説明す
る。先ず、含水酸化チタン水性懸濁液にアルカリを添加
し、次に90〜100℃の温度に加熱処理して反応生成
物を得、次いで必要に応じてpHを中性に調整した後固
液分離し、固形分を水洗する。 前記アルカリ処理に用
いられるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、炭酸ナ
トリウムなどが挙げられるが、水酸化ナトリウム水溶液
を使用するのが好ましい。前記の水洗した反応生成物の
固形分を水中に懸濁させて懸濁液とし、該懸濁液と塩酸
とを、該懸濁液中の反応生成物の酸化チタン1モルに対
して塩酸1〜4モルの割合となるようにしながら両者を
瞬時に添加、混合して反応させる。より具体的には、例
えば前記懸濁液中の反応生成物の酸化チタン1モルに対
して塩酸1〜4モルを遅くとも2モル/秒の急速で添加
する。また、前記懸濁液と塩酸とを前記割合で瞬時に、
かつ同時に添加、混合したり、或いは、前記割合で塩酸
中に前記懸濁液を瞬時に添加、混合してもよい。次い
で、85〜100℃、好ましくは90〜100℃の温度
で1時間以上加熱熟成して樹枝状又はヒトデ状微粒子ル
チル型二酸化チタンの水性懸濁液を得、濾過、洗浄して
ケーキを得る。次に前記微粒子ルチル型二酸化チタンの
粒子表面に鉄の含水酸化物、酸化物の沈澱を被覆させる
には、種々の方法によって行うことができるが、例えば
前記微粒子ルチル型二酸化チタンの湿ケーキを水性懸濁
液とし、このものに水溶性鉄塩を添加し、次いでアルカ
リを添加して中和することによって行うことができる。
前記処理時の温度は、通常40〜90℃、好ましくは6
0〜80℃であり、また前記被覆量は、二酸化チタンに
対して、Fe換算で1〜15重量%、好ましくは2〜1
0重量%である。該鉄成分の量が前記範囲より多きに過
ぎると、結晶内部に固溶しない鉄成分が多くなり、その
鉄成分による着色が強くなりすぎたり、二酸化チタンの
耐熱性、耐薬品性等が損なわれる等の問題が生じる。ま
た、前記範囲より少なきに過ぎると、十分な青み低減能
力、紫外線A領域遮蔽能力等が得られ難くなる。前記鉄
化合物の沈澱の被覆処理した懸濁液は濾過、洗浄、乾燥
後、400〜700℃で焼成して樹枝状又はヒトデ状鉄
含有微粒子ルチル型二酸化チタン粉末を得る。なお、樹
枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンの
チタン源である含水酸化チタンとしては、例えば硫酸チ
タニル溶液や四塩化チタン溶液の加水分解や中和加水分
解によって得られるものが挙げられる。より具体的に
は、例えば四塩化チタン水溶液を室温の保持しながら水
酸化ナトリウム水溶液で中和してコロイド状の非晶質水
酸化チタンを析出させ、このコロイド状水酸化チタンを
加熱熟成して得られるルチル型の微小チタニアゾルを使
用することができる。
【0010】前記のようにして得られた樹枝状又はヒト
デ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンの粒子表面に、
さらにアルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウ
ム、スズ及びアンチモンなどの金属の含水酸化物を沈澱
させ、被覆させてもよい。この方法は、例えば樹枝状又
はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンを水に分
散させてスラリーとし、必要に応じて湿式粉砕、分級処
理した後、この中にアルミニウム、ケイ素、チタニウ
ム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの各水溶性塩の
群から選ばれた少なくとも一種を酸化チタンに対して酸
化物換算総量で1〜100重量%添加後、該水溶性塩が
スラリー中でアルカリ性を示す場合は硫酸、塩酸等の酸
性溶液で、該水溶性塩がスラリー中で酸性を示す場合は
水酸化ナトリウム、アンモニア水等のアルカリ水溶液で
中和して該酸化チタン粒子の表面に沈澱、被覆させ、こ
のものを分別後、乾燥、粉砕することにより行うことが
できる。この被覆処理により樹枝状又はヒトデ状鉄含有
微粒子ルチル型二酸化チタンの分散媒体における分散
性、耐光性などを一層向上させることができる。
デ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンの粒子表面に、
さらにアルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウ
ム、スズ及びアンチモンなどの金属の含水酸化物を沈澱
させ、被覆させてもよい。この方法は、例えば樹枝状又
はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンを水に分
散させてスラリーとし、必要に応じて湿式粉砕、分級処
理した後、この中にアルミニウム、ケイ素、チタニウ
ム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの各水溶性塩の
群から選ばれた少なくとも一種を酸化チタンに対して酸
化物換算総量で1〜100重量%添加後、該水溶性塩が
スラリー中でアルカリ性を示す場合は硫酸、塩酸等の酸
性溶液で、該水溶性塩がスラリー中で酸性を示す場合は
水酸化ナトリウム、アンモニア水等のアルカリ水溶液で
中和して該酸化チタン粒子の表面に沈澱、被覆させ、こ
のものを分別後、乾燥、粉砕することにより行うことが
できる。この被覆処理により樹枝状又はヒトデ状鉄含有
微粒子ルチル型二酸化チタンの分散媒体における分散
性、耐光性などを一層向上させることができる。
【0011】本発明の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子
ルチル型二酸化チタンは、前記した如く種々の日焼け止
め化粧料や紫外線防止用塗料、紫外線防止プラスチック
ス組成物などに有用なものである。
ルチル型二酸化チタンは、前記した如く種々の日焼け止
め化粧料や紫外線防止用塗料、紫外線防止プラスチック
ス組成物などに有用なものである。
【0012】本発明の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子
ルチル型二酸化チタンを日焼け止め化粧料として利用す
る場合には、例えば油性成分、保湿剤、界面活性剤、顔
料、香料、防腐剤、水、アルコール類、増粘剤等と配合
し、ローション状、クリーム状、ペースト状、ステック
状、乳液状など、各種の形態で用いることができる。
ルチル型二酸化チタンを日焼け止め化粧料として利用す
る場合には、例えば油性成分、保湿剤、界面活性剤、顔
料、香料、防腐剤、水、アルコール類、増粘剤等と配合
し、ローション状、クリーム状、ペースト状、ステック
状、乳液状など、各種の形態で用いることができる。
【0013】紫外線防止プラスチックス或いは導電性プ
ラスチックスとして利用する場合には、例えば塩化ビニ
ル樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナ
イロン、EVA樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド
樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂、フッ
素樹脂などの合成樹脂に配合される。
ラスチックスとして利用する場合には、例えば塩化ビニ
ル樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナ
イロン、EVA樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド
樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂、フッ
素樹脂などの合成樹脂に配合される。
【0014】紫外線防止用塗料として利用する場合に
は、例えばポリビニルアルコール樹脂、塩ビ−酢ビ樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アル
キッド樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン酢酸ビニル共
重合体、アクリル−スチレン共重合体、繊維素樹脂、フ
ェノール樹脂、アミノ樹脂などに配合され、水または溶
媒中で分散される。
は、例えばポリビニルアルコール樹脂、塩ビ−酢ビ樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アル
キッド樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン酢酸ビニル共
重合体、アクリル−スチレン共重合体、繊維素樹脂、フ
ェノール樹脂、アミノ樹脂などに配合され、水または溶
媒中で分散される。
【0015】また、本発明の樹枝状又はヒトデ状鉄含有
微粒子ルチル型二酸化チタンを各種化粧料や塗料として
用いる場合には、化粧品分野や塗料分野で使用される種
々の有機系処理剤、例えばカルボン酸、ポリオール、ア
ミン、シロキサン、シランカップリング剤等の有機物の
少なくとも一種で被覆されても良く、その場合、化粧
料、塗料への分散性及び塗膜の耐久性を一層向上させ得
ることもある。
微粒子ルチル型二酸化チタンを各種化粧料や塗料として
用いる場合には、化粧品分野や塗料分野で使用される種
々の有機系処理剤、例えばカルボン酸、ポリオール、ア
ミン、シロキサン、シランカップリング剤等の有機物の
少なくとも一種で被覆されても良く、その場合、化粧
料、塗料への分散性及び塗膜の耐久性を一層向上させ得
ることもある。
【0016】
実施例1 (1)四塩化チタン水溶液の加水分解により得られた含
水酸化チタンを、TiO2 換算100g/lの濃度の水
性懸濁液とした。この水性懸濁液2リットルに48%水
酸化ナトリウム水溶液1400gを攪拌しながら添加
し、95℃で120分加熱後、濾過し、十分に洗浄を行
った。洗浄ケーキを水でレパルプし、TiO2 換算10
0g/lの水性懸濁液とし、この水性懸濁液1.5リッ
トルを、還流器付フラスコに入れ、35%塩酸570g
を攪拌しながら瞬時(4モル/秒)に添加した後、95
℃で120分間加熱熟成し、ルチル型結晶の長さ0.2
6μm、太さ0.052μm、比表面積79m2 /gの
樹枝状又はヒトデ状微粒子ルチル型二酸化チタンを含む
水性懸濁液を得た。
水酸化チタンを、TiO2 換算100g/lの濃度の水
性懸濁液とした。この水性懸濁液2リットルに48%水
酸化ナトリウム水溶液1400gを攪拌しながら添加
し、95℃で120分加熱後、濾過し、十分に洗浄を行
った。洗浄ケーキを水でレパルプし、TiO2 換算10
0g/lの水性懸濁液とし、この水性懸濁液1.5リッ
トルを、還流器付フラスコに入れ、35%塩酸570g
を攪拌しながら瞬時(4モル/秒)に添加した後、95
℃で120分間加熱熟成し、ルチル型結晶の長さ0.2
6μm、太さ0.052μm、比表面積79m2 /gの
樹枝状又はヒトデ状微粒子ルチル型二酸化チタンを含む
水性懸濁液を得た。
【0017】(2)前記(1)で得られた樹枝状又はヒ
トデ状微粒子ルチル型二酸化チタンを含む水性懸濁液を
70℃に加熱し、よく攪拌しながら、この中にTiO2
に対しFeとして7重量%の硫酸第一鉄水溶液(Fe濃
度50g/l)を30分を要して添加した後、水酸化ナ
トリウム溶液を40分間を要して添加してpH9に調整
して含水酸化チタン粒子表面に含水酸化鉄を沈澱、被覆
させた。その後60分間熟成し、濾過、洗浄した。得ら
れた洗浄ケーキを600℃で3時間焼成した後、流体エ
ネルギーミルで粉砕して、長さ0.28μm、太さ0.
055μm、比表面積27m2 /gの樹枝状又はヒトデ
状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン(試料A)を得
た。
トデ状微粒子ルチル型二酸化チタンを含む水性懸濁液を
70℃に加熱し、よく攪拌しながら、この中にTiO2
に対しFeとして7重量%の硫酸第一鉄水溶液(Fe濃
度50g/l)を30分を要して添加した後、水酸化ナ
トリウム溶液を40分間を要して添加してpH9に調整
して含水酸化チタン粒子表面に含水酸化鉄を沈澱、被覆
させた。その後60分間熟成し、濾過、洗浄した。得ら
れた洗浄ケーキを600℃で3時間焼成した後、流体エ
ネルギーミルで粉砕して、長さ0.28μm、太さ0.
055μm、比表面積27m2 /gの樹枝状又はヒトデ
状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン(試料A)を得
た。
【0018】比較例1 市販の超微粒子酸化鉄粉末(粒子径約0.04μm)
を、硫酸第一鉄水溶液を添加しないこと及び600℃で
3時間焼成する代わりに500℃で1時間焼成したこと
以外は、実施例1と同様にして得られる樹枝状又はヒト
デ状微粒子ルチル型二酸化チタン(長さ:0.27μ
m、太さ:0.053μm、比表面積:28m2 /g)
に対して、Feとして7重量%となるように混合して混
合粉末(試料B)を得た。
を、硫酸第一鉄水溶液を添加しないこと及び600℃で
3時間焼成する代わりに500℃で1時間焼成したこと
以外は、実施例1と同様にして得られる樹枝状又はヒト
デ状微粒子ルチル型二酸化チタン(長さ:0.27μ
m、太さ:0.053μm、比表面積:28m2 /g)
に対して、Feとして7重量%となるように混合して混
合粉末(試料B)を得た。
【0019】比較例2 TiO2 として200g/lの濃度の四塩化チタン水溶
液を室温に保持しながら、水酸化ナトリウム水溶液を添
加し、pHを7.0に調整してコロイド状の非晶質含水
酸化チタンを析出させ、引き続き熟成してルチル型のチ
タニアゾルを得た。このゾルをよく洗浄した後、TiO
2 として200g/lの濃度の含水酸化チタン水性スラ
リーとした。このスラリーを70℃に加熱し、よく攪拌
しながら、この中にTiO2 に対しFeとして7重量%
の硫酸第一鉄水溶液(Fe濃度50g/l)を30分を
要して添加した後、水酸化ナトリウム溶液を40分を要
して添加してpH9に調整して含水酸化チタン粒子表面
に含水酸化鉄を沈澱、被覆させた。その後60分間熟成
し、濾過、洗浄した。得られた洗浄ケーキを600℃で
3時間焼成した後、流体エネルギーミルで粉砕して平均
単一粒子径0.04μm(粒子形状:球状、比表面積:
42m2 /g)の鉄含有超微粒子ルチル型二酸化チタン
(試料C)を得た。
液を室温に保持しながら、水酸化ナトリウム水溶液を添
加し、pHを7.0に調整してコロイド状の非晶質含水
酸化チタンを析出させ、引き続き熟成してルチル型のチ
タニアゾルを得た。このゾルをよく洗浄した後、TiO
2 として200g/lの濃度の含水酸化チタン水性スラ
リーとした。このスラリーを70℃に加熱し、よく攪拌
しながら、この中にTiO2 に対しFeとして7重量%
の硫酸第一鉄水溶液(Fe濃度50g/l)を30分を
要して添加した後、水酸化ナトリウム溶液を40分を要
して添加してpH9に調整して含水酸化チタン粒子表面
に含水酸化鉄を沈澱、被覆させた。その後60分間熟成
し、濾過、洗浄した。得られた洗浄ケーキを600℃で
3時間焼成した後、流体エネルギーミルで粉砕して平均
単一粒子径0.04μm(粒子形状:球状、比表面積:
42m2 /g)の鉄含有超微粒子ルチル型二酸化チタン
(試料C)を得た。
【0020】比較例3 600℃で3時間焼成する代わりに、700℃で3時間
焼成したこと以外は、比較例2と同様にして、平均粒子
径0.053μm(粒子形状:球状、比表面積:27m
2 /g)の鉄含有超微粒子ルチル型二酸化チタン(試料
D)を得た。
焼成したこと以外は、比較例2と同様にして、平均粒子
径0.053μm(粒子形状:球状、比表面積:27m
2 /g)の鉄含有超微粒子ルチル型二酸化チタン(試料
D)を得た。
【0021】
試験例1 前記A〜Dの各試料10g、流動パラフィン300gを
ホモミキサーを用い、20分の分散時間で十分に分散さ
せた後、500ccの試験管に入れて静置させ、5時間
経過後の色分かれの状況を目視判定した。
ホモミキサーを用い、20分の分散時間で十分に分散さ
せた後、500ccの試験管に入れて静置させ、5時間
経過後の色分かれの状況を目視判定した。
【0022】試験例2 前記A〜Dの各試料をそれぞれ下記の処方でクリームと
した。 (1)ステアリン酸 2.5重量部 (2)サラシミツロウ 3.5 〃 (3)セタノール 3.5 〃 (4)スクワラン 17.0 〃 (5)モノステアリン酸グリセリン 3.0 〃 (6)微粒子ルチル型二酸化チタン 3.0 〃 (7)メチルパラベン 0.1 〃 (8)グリセリン 12.0 〃 (9)トリエタノールアミン 1.0 〃 (10)精製水 54.1 〃 (11)香料 0.3 〃
した。 (1)ステアリン酸 2.5重量部 (2)サラシミツロウ 3.5 〃 (3)セタノール 3.5 〃 (4)スクワラン 17.0 〃 (5)モノステアリン酸グリセリン 3.0 〃 (6)微粒子ルチル型二酸化チタン 3.0 〃 (7)メチルパラベン 0.1 〃 (8)グリセリン 12.0 〃 (9)トリエタノールアミン 1.0 〃 (10)精製水 54.1 〃 (11)香料 0.3 〃
【0023】成分(1)〜(6)を80℃で加熱混合し
たものを、成分(7)〜(10)を80℃で加熱混合した
ものに加え、ホモミキサーでよく混合し、強く攪拌す
る。45℃付近で(11)を添加してクリームを調製し
た。
たものを、成分(7)〜(10)を80℃で加熱混合した
ものに加え、ホモミキサーでよく混合し、強く攪拌す
る。45℃付近で(11)を添加してクリームを調製し
た。
【0024】評価方法1 上記各クリームを石英ガラス上に25μmの膜厚になる
ように塗布し、分光光度計にて750〜300nmの透
過光を測定した。
ように塗布し、分光光度計にて750〜300nmの透
過光を測定した。
【0025】評価方法2 上記各クリームを20〜52歳の女性10名に通常に使
用してもらい、肌上での伸びの良さの使用感と、青白さ
及び暗室にてフラッシュを使用して写真撮影を行い、写
真を見て白浮きに関して相互に目視評価してもらった。
以上の評価結果を表1に示した。なお、色分かれの評価
において、○は色分かれが認められない、△は若干認め
られる、×は完全に認められることを示す。また、使用
感、青白さ及び白浮き感は、5段階評価であり、数値が
大きい程、伸びが良く、また青み、白浮き感が顕著なこ
とを示している。
用してもらい、肌上での伸びの良さの使用感と、青白さ
及び暗室にてフラッシュを使用して写真撮影を行い、写
真を見て白浮きに関して相互に目視評価してもらった。
以上の評価結果を表1に示した。なお、色分かれの評価
において、○は色分かれが認められない、△は若干認め
られる、×は完全に認められることを示す。また、使用
感、青白さ及び白浮き感は、5段階評価であり、数値が
大きい程、伸びが良く、また青み、白浮き感が顕著なこ
とを示している。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明は、含水酸化チタン水性懸濁液を
アルカリで処理し、次いで塩酸を急速添加し、加熱熟成
し、その後得られた反応生成物の粒子表面に含水酸化鉄
又は酸化鉄を被覆し、焼成する簡潔な方法でもって得ら
れる樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チ
タンであって、当該二酸化チタンは、紫外線防止又は遮
蔽機能を有する化粧料や塗料として工業的に極めて大き
な効果を奏するものである。
アルカリで処理し、次いで塩酸を急速添加し、加熱熟成
し、その後得られた反応生成物の粒子表面に含水酸化鉄
又は酸化鉄を被覆し、焼成する簡潔な方法でもって得ら
れる樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チ
タンであって、当該二酸化チタンは、紫外線防止又は遮
蔽機能を有する化粧料や塗料として工業的に極めて大き
な効果を奏するものである。
【図1】図1は、実施例1で得た本発明の樹枝状又はヒ
トデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン粉末(試料
A)の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(倍率100,000
倍)である。
トデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン粉末(試料
A)の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(倍率100,000
倍)である。
【図2】図2は、比較例2で得た球状微粒子ルチル型二
酸化チタン粉末(試料C)の粒子構造を示す電子顕微鏡
写真(倍率100,000 倍)である。
酸化チタン粉末(試料C)の粒子構造を示す電子顕微鏡
写真(倍率100,000 倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 7/12 PSK C09K 3/00 104 Z
Claims (7)
- 【請求項1】長さが0.2〜0.5μmであり、太さが
0.05〜0.1μmであって、かつ、比表面積が10
〜40m2 /gである樹枝状又はヒトデ状微粒子ルチル
型二酸化チタンであり、その結晶内部に鉄成分をFe換
算で該二酸化チタンに対して1〜15重量%の割合で含
有する樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化
チタン。 - 【請求項2】その粒子表面にアルミニウム、ケイ素、チ
タニウム、ジルコニウム、スズ及びアンチモンの群から
選ばれる少なくとも一種の含水酸化物又は酸化物の被覆
を有する請求項1記載の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒
子ルチル型二酸化チタン。 - 【請求項3】含水酸化チタンをアルカリで処理し、次い
で得られた反応生成物と塩酸とを、該反応生成物の酸化
チタン1モルに対して塩酸1〜4モルの割合で瞬時の混
合下で反応させ、その後85℃以上で加熱熟成する第一
工程、第一工程で得られた反応生成物の粒子表面に含水
酸化鉄又は酸化鉄を被覆し、その後焼成する第二工程と
を含むことを特徴とする長さが0.2〜0.5μmであ
り、太さが0.05〜0.1μmであって、かつ、比表
面積が10〜40m2 /gである樹枝状又はヒトデ状鉄
含有微粒子ルチル型二酸化チタンの製造方法。 - 【請求項4】焼成を300〜850℃で行なうことを特
徴とする請求項3記載の樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒
子ルチル型二酸化チタンの製造方法。 - 【請求項5】請求項3又は4の方法で得られた樹枝状又
はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタンをスラリ
ーとし、アルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニ
ウム、スズ及びアンチモンの各水溶性塩の群から選ばれ
た少なくとも一種を添加処理して該元素の含水酸化物を
該鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン粒子表面に被覆さ
せることを特徴とする樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子
ルチル型二酸化チタンの製造方法。 - 【請求項6】請求項1又は2の樹枝状又はヒトデ状鉄含
有微粒子ルチル型二酸化チタンを含有する日焼け止め化
粧料。 - 【請求項7】請求項1又は2の樹枝状又はヒトデ状鉄含
有微粒子ルチル型二酸化チタンを含有する紫外線防止塗
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6148577A JPH07330338A (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6148577A JPH07330338A (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07330338A true JPH07330338A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=15455860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6148577A Pending JPH07330338A (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 樹枝状又はヒトデ状鉄含有微粒子ルチル型二酸化チタン及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07330338A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0861806A1 (en) * | 1997-02-28 | 1998-09-02 | Titan Kogyo Kabushiki Kaisha | Fan- or disk-shaped titanium oxide particles, processes for production thereof and uses thereof |
WO2013147012A1 (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-03 | 株式会社 資生堂 | 凹凸補正効果を有する酸化チタン |
JPWO2019225491A1 (ja) * | 2018-05-23 | 2021-05-13 | 株式会社コーセー | 新規酸化チタン粉体及びそれを配合する化粧料 |
-
1994
- 1994-06-06 JP JP6148577A patent/JPH07330338A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0861806A1 (en) * | 1997-02-28 | 1998-09-02 | Titan Kogyo Kabushiki Kaisha | Fan- or disk-shaped titanium oxide particles, processes for production thereof and uses thereof |
US6099634A (en) * | 1997-02-28 | 2000-08-08 | Titan Kogyo Kabushiki Kaisha | Fan- or disk-shaped titanium oxide particles, processes for production thereof and uses thereof |
WO2013147012A1 (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-03 | 株式会社 資生堂 | 凹凸補正効果を有する酸化チタン |
JP2013227207A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-11-07 | Shiseido Co Ltd | 凹凸補正効果を有する酸化チタン |
JPWO2019225491A1 (ja) * | 2018-05-23 | 2021-05-13 | 株式会社コーセー | 新規酸化チタン粉体及びそれを配合する化粧料 |
EP3798191A4 (en) * | 2018-05-23 | 2022-05-04 | Kose Corporation | NEW TITANIUM OXIDE POWDER AND COSMETIC FORMULATED WITH IT |
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