JPH07329372A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH07329372A
JPH07329372A JP13230694A JP13230694A JPH07329372A JP H07329372 A JPH07329372 A JP H07329372A JP 13230694 A JP13230694 A JP 13230694A JP 13230694 A JP13230694 A JP 13230694A JP H07329372 A JPH07329372 A JP H07329372A
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recording
duster
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Application number
JP13230694A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Yamamoto
順一 山本
Hideaki Shimizu
英明 清水
Chiharu Imazeki
千春 今関
Hiroshi Takarabe
裕氏 財部
Yoshitaka Isogai
嘉孝 磯貝
Kazushige Mitani
和茂 三谷
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07329372A publication Critical patent/JPH07329372A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボーダーレス画像を得ることができる記録装
置を提供する。 【構成】 最終プリントサイズよりも搬送方向サイズが
大きい記録紙18を用いて画像形成すると共に、所定の
画像が形成された記録紙の搬送方向の先端および後端を
切断するカッタユニット23を備えた記録装置である。
特に、前記カッタユニット23は、画像形成の際に記録
紙の一部を保持するグリップ領域を切断するようにし
た。また、前記カッタユニット23によりカットされた
用紙の不要部分を回収するダスタ部24を排紙トレイ1
7と一体的に設け、このダスタ部24の前面部をアクリ
ル樹脂等からなる透明部材で構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、直接発色方式
ないし転写方式によって記録紙に画像を形成する熱記録
装置に関し、特に、いわゆるボーダーレス画像を取得可
能としたものに関する。
【0002】
【従来の技術】画像データに基づいて記録紙に画像等の
情報を形成するために使用される記録装置としては、例
えば、ファクシミリのように直接発色方式による感熱記
録装置や、インクフィルムを用いて記録紙に情報をプリ
ントする熱転写記録装置などの熱記録装置がある。
【0003】このような熱記録装置を使用してカラー記
録する場合にあっては、イエロー、マゼンタ、シアン、
及びブラックなどの色の重ね合わせによってプリントさ
れる。この場合に、画像を記録する際に位置ずれがある
と、各色ごとの画像が搬送方向に前後して印字品位の低
下につながることになる。
【0004】したがって、記録紙のハンドリング技術に
関して、印字精度を向上させるために、1枚の記録紙に
画像形成している間は、画像形成開始から終了に至るま
で常に例えば1つのローラにより、記録紙の一部を確実
にグリップする構成が採用されている。これにより、画
像記録時の位置ずれが防止され、印字品位の高い所定の
画像が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、画像記録中に記録紙の一部を確実に保持するた
めのいわゆるグリップ領域においては、機構上、この領
域に画像を記録することができない。つまり、出来上が
った画像に非印字領域が生じてしまうという欠点があっ
た。
【0006】また、前記グリップ領域と搬送方向反対側
の記録紙端部においても、プラテンローラに印字等され
てしまうことを回避するために、記録紙のギリギリまで
印字等することは実際上困難であり、この部分にも非印
字領域が生じてしまうことになる。
【0007】一方で、近年、写真に見られるようなカラ
ー画像は、記録されていない領域を含まない、いわゆる
ボーダーレス画像が多くなってきており、一般的にもカ
ラー画像のボーダーレス化が強く要請される状況となっ
ている。
【0008】本発明は、このような従来技術における課
題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ボー
ダーレス画像を得ることができる記録装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、最終プリントサイズよりも搬送方向サイズ
が大きい記録紙を用いて画像形成すると共に、所定の画
像が形成された記録紙の搬送方向の先端および/または
後端を切断する用紙カッティング部を備えてなる記録装
置である。
【0010】また、前記用紙カッティング部は、画像形
成の際に記録紙の一部が保持される保持領域を切断する
ように構成した。
【0011】さらに、画像形成後の記録紙が排出される
排紙トレイに隣接して、前記用紙カッティング部により
切断された用紙を回収するダスタ部を設け、このダスタ
部の少なくとも一部を、前記排紙トレイの方向から透視
可能に構成するとよい。
【0012】
【作用】このように構成した本発明にあっては、最終プ
リントサイズよりも搬送方向サイズが大きい記録紙に所
定の画像が形成された後に、用紙カッティング部によ
り、記録紙の搬送方向の先端および/または後端の非印
字領域が切断される。
【0013】これにより、排紙トレイに排出される最終
プリントとして非印字領域を含まないボーダーレス画像
を得ることができる。
【0014】特に、前記用紙カッティング部により、画
像形成の際に記録紙の一部が保持される保持領域が切断
され、従来発生していた大きな非印字領域が装置内で除
去される。
【0015】また、用紙カッティング部により切断され
た不要な用紙は、排紙トレイに隣接して設けられたダス
タ部に回収される。ここで、ダスタ部の少なくとも一部
が排紙トレイの方向から透視可能になっているので、作
業者が画像形成後の記録紙を排紙トレイから取るとき、
必然的にダスタ部内のカットされ堆積した用紙が目に入
る。このため、カットされた用紙の除去を忘れることが
防止され、装置に悪影響を与える虞れもなくなる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の一実施例に係る熱転写記録装
置を示す外観斜視図である。なお、説明の便宜上、記録
紙を排出する際に先端側となる記録紙の縁辺を、記録紙
の先端と称する。
【0017】図示する熱転写記録装置10は、例えば、
写真の焼付を行う現像所などにおいて使用され、ネガフ
ィルムの複数駒に記録された情報を1枚の記録紙上に再
現するいわゆるインデックス・プリントなどを出力する
ために用いられる。熱転写記録装置10には、ネガフィ
ルムに記録された情報に対して種々の画像処理を行う図
示しない制御装置がインターフェースを介して接続さ
れ、制御装置からの画像信号や制御信号がインターフェ
ースを介して入力されるようになっている。
【0018】熱転写記録装置10の本体をなすハウジン
グ11の上面には蓋部材12が揺動軸12a(図2参
照)を中心に開閉自在に取り付けられ、蓋部材12を開
放した状態でインクフィルムカセットがハウジング11
内の所定位置に装填されるようになっている。図中左手
前側が装置10の前面となっており、この前面側に排紙
部が設けられ、背面側に給紙部21が設けられている。
給紙部21には、複数枚の記録紙を収納した給紙トレイ
14が傾斜して設けられている。また、この熱転写記録
装置10内には、画像を再現した後の記録紙の不要部分
(記録紙の先端部分および/または後端部分)をカット
する後述する用紙カッテイング部が設けられており、カ
ットされた用紙片を貯えるダスタ部24が装置前面側に
抜き差し自在に設けられている。不要部分をカットした
後の記録紙は、用紙排出口16を通って、ダスタ部24
の前面に一体的に設けられた排紙トレイ17上に縦方向
に排出される。このように記録紙を縦方向に排出するこ
とから、排紙トレイ17がハウジング11前面から飛び
出す寸法は比較的小さいものとなる。さらには、給紙ト
レイ14は傾斜して設けられている。したがって、熱転
写記録装置10全体の設置スペースは小さいものとな
り、作業空間の狭い場所に設置するのに適した記録装置
となっている。
【0019】また、本実施例の熱転写記録装置10では
熱昇華性のインクが塗布されたインクフィルムが用いら
れており、昇華したインクをトラップする受像紙として
の記録紙は、印画紙のような腰の強い厚手(150〜2
50μm)の用紙が用いられている。
【0020】図2は、熱転写記録装置の蓋部材を開放し
た状態を示す概略断面図、図3は、熱転写記録装置の本
体にインクフィルムカセットを装填した状態を示す概略
断面図、図4(1)〜(3)は、それぞれ、給紙時、印
字開始時、および印字終了時における熱転写記録装置の
作動状態を概略で示す断面図、図5(1)(2)は、先
端カット時および後端カット時における熱転写記録装置
の作動状態を概略で示す断面図である。
【0021】まず、熱転写記録装置10の内部構造を概
説すれば、図2および図3に示すように、略中央部分に
位置すると共に記録紙18の搬送方式を平行搬送方式と
した印字部20と、装置背面側に位置すると共に前記印
字部20よりも上方に約45度の角度を持って傾斜して
設けられた給紙部21と、印字部20をはさんで給紙部
21の反対側に設けられた排紙部22とを有する。印字
部20を平行搬送方式とすることにより、厚手で腰のあ
る記録紙18に対する印字品位の向上が図られている。
給紙部21を傾斜させることにより、前述したように、
設置スペースの小スペース化が図られている。さらに、
排紙部22を印字部20をはさんで給紙部21の反対側
に設けることにより、ファクシミリを使用するような使
い勝手が得られ、装置形態がユーザに受け入れられ易く
なっている。また、排紙部22には、画像を再現した後
の記録紙18の不要部分をカットする用紙カッテイング
部23が設けられ、この下方位置に前記ダスタ部24が
配置されている。
【0022】熱転写記録装置10の内部構造を詳述すれ
ば、ハウジング11内には、プラテンローラ25が回転
自在に支持されており、蓋部材12の内面側には、図示
しない連動部材によって、サーマルヘッド26を有する
ヘッドベース27がプラテンローラ25に対して進退移
動自在に取り付けられている。ヘッドベース27がプラ
テンローラ25に対して前進移動すると、サーマルヘッ
ド26はプラテンローラ25に圧接する位置に移動する
一方、ヘッドベース27がプラテンローラ25に対して
後退移動すると、サーマルヘッド26は圧接を解除する
位置に移動する。ヘッドベース27は、図示しないスプ
リングなどの弾発手段によって、サーマルヘッド26を
プラテンローラ25に対して後退した位置すなわち圧接
解除位置に保持するように、図2中矢印Aで示す方向に
付勢されている。
【0023】蓋部材12に回転自在に取り付けた駆動軸
28には、ヘッドベース27に当接して当該ヘッドベー
ス27を前進移動させ、サーマルヘッド26をプラテン
ローラ25に対して圧接させる圧接用偏心カム29が固
着されている。駆動軸28を回転して圧接用偏心カム2
9を回転駆動するために、パルスモータからなるサーマ
ルヘッド駆動モータM1が駆動軸28に接続されてい
る。図3に示すように、圧接用偏心カム29が回転して
カム中心がヘッドベース27に近付くと、ヘッドベース
27が前進移動し、サーマルヘッド26はプラテンロー
ラ25に圧接する。また、図4(1)に示すように、圧
接用偏心カム29が回転してカム中心がヘッドベース2
7から離反すると、スプリングの弾発力によりヘッドベ
ース27が後退移動し、サーマルヘッド26の圧接が解
除される。蓋部材12にはさらに図示しない冷却ファン
が取付けられており、ここからの冷却風によってサーマ
ルヘッド26は冷却される。なお、蓋部材12を閉じた
ときは、図示しない係合ピンなどの係合手段によって、
蓋部材12はハウジング11に対して締結されるように
なっている。
【0024】図3に示すように、サーマルヘッド26と
プラテンローラ25との間には、供給側リール30から
繰り出されて巻取側リール31に巻き取られることにな
る帯状のインクフィルム32が搬送されるようになって
いる。インクフィルム32は、イエロ、マゼンタ及びシ
アンの3色のインク層が、この順でベースフィルムに塗
布されて形成されている。供給側および巻取側の両リー
ル30、31は、インクフィルムカセット33内に収容
されている。このインクフィルムカセット33は紙パッ
クで供給され、ユーザはこの紙パックからインクフィル
ムカセット33を取り出し、蓋部材12を開けてハウジ
ング11に対して装填可能となっている。そして、ハウ
ジング11内に取り付けた保持プレート34上にセット
することで所定位置に装着され、蓋部材12が閉じられ
る。
【0025】このようにインクフィルムをカセット内に
収容するようにした場合では、1台の熱転写記録装置に
よって種々のサイズのインクフィルムが用いられるのみ
でなく、モノカラーの画像やフルカラーの画像の画像形
成を行うため、複数の種類のインクフィルムカセットが
用意され、プリントする画像に応じてカセットを交換で
きるようになっている。また、カセット形状を工夫する
ことでその種類を判別するようにしている。
【0026】巻取側リール31に取り付けたギア35の
一部がインクフィルムカセット33に形成した開口部に
臨んでおり、カセット装着時には、装置側に設けた駆動
ギア36が前記ギア35と噛み合うようになっている。
駆動ギア36はモータM2により回転駆動され、インク
フィルム32は巻取側リール31に巻き取られて張り状
態となる。本実施例では、制動力を巻取側リール31に
付与する摩擦板などからなる図示しないトルクリミッタ
が、インクフィルムカセット33の側壁内面と巻取側リ
ール31の端面との間に設けられている。また、供給側
リール30にも同様な図示しないトルクリミッタが設け
られており、これらのトルクリミッタにより付与される
制動力は、巻取側の方が供給側より低く設定されてい
る。このため、インクフィルム32が弛み状態のとき
は、巻取側リール31はギア35と共に回転し、前述し
たように、インクフィルム32は巻取側リール31に巻
き取られ、張り状態となる。一方、インクフィルム32
が張り状態のときは、ギア35と前記トルクリミッタの
摩擦板との間に所定値以上のトルクが働き、ギア35は
空転するようになっている。
【0027】カセット装着時にインクフィルム32の搬
送路を形成すべく、プラテンローラ25の近傍には、イ
ンクフィルム巻取ローラ37が設けられている。このイ
ンクフィルム巻取ローラ37は、通常回転フリーである
が、非印字時にインクフィルム32を移動させたいとき
のみ、図示しないクラッチを締結させることによってイ
ンクフィルム巻取モータM3によって駆動せられるよう
になっている。一方、印字時においては、インクフィル
ム32は、記録紙18の搬送に伴って送り出され、サー
マルヘッド26の先端に設けられたインクフィルムガイ
ド板38と、回転フリーの状態にあるインクフィルム巻
取ローラ37とに案内されて巻取側リール31に巻き取
られることになる。
【0028】このようになインクフィルム32の搬送時
にあっては、前述したトルクリミッタの使用により、当
該インクフィルム32に皺が発生することなく、供給側
リール30に制動力を付与しながら、インクフィルム3
2を巻取側リール31に巻き取ることがなされている。
【0029】このようにカセット33内にトルクリミッ
タを組み込むことにより、装置10側にトルクリミッタ
を設ける必要がなくなり、装置10の構成を簡素化する
ことができ、装置10の小型化やコストの低減を図るこ
とができる。また、トルクリミッタを装置側に設ける場
合には長期間の耐久性が当該トルクリミッタに要求され
るが、カセット33内に組み込む場合にあっては、トル
クリミッタは、インクフィルム32の使用が完了する例
えば100画面の画像を形成するまで正常に作動するだ
けの耐久性を有していればよい。このため、比較的安価
なトルクリミッタを使用することができ、部品コスト低
減を通して、装置10全体のコスト低減をより一層図る
ことができる。さらに、消耗品であるインクフィルムカ
セット33を出荷ないし輸送している途中にインクフィ
ルム32が繰り出されて弛むことがないので、弛み防止
用のストッパを別途設ける必要もなくなる。
【0030】給紙部21は装置10の背面側に設けられ
ているが、本実施例のような熱転写記録装置10やTA
方式の記録装置(感熱方式を利用した面順次カラープリ
ンタ)などの給紙部21には、以下の要件を具備するこ
とが要求される。即ち、作業能率の面より、記録紙の残
量が外部から見て容易に判別できるものでなければなら
ず、しかも記録紙が減ってきたとユーザが感じたときに
は、簡単に記録紙をつぎたせるような、記録紙の増量が
容易に行えるものでなければならない。
【0031】また、人通りの多いところで装置を使用し
ても差し支えないように、記録紙に埃等が付着しにくい
ものとしなければならない。サーマルヘッドを保護する
と共に印字抜け等を防止するためである。さらに、用途
上の要求から、厚手(150〜250μm)の用紙を給
紙できることが必要とされる。また、本装置は記録紙と
して特殊な用紙を使用するものであり、誤って用紙表面
に傷を付けると、特殊紙を使用しているため印字抜けが
発生し易くなるので、特に用紙表面に傷を付けないよう
に考慮しなければならない。
【0032】図6は、給紙部の拡大断面図、図7は、給
紙時の紙の捌きの説明図、図8は、給紙部の外観斜視図
である。記録紙18は紙パックで供給され、この紙パッ
クから必要枚数取り出して、給紙トレイ14にセットさ
れる。この記録紙18としては、最終プリントサイズよ
りも搬送方向サイズが大きいものが使用される。本明細
書中では、このように、最終的にユーザに提供される状
態の画像形成後の記録紙のサイズを最終プリントサイズ
と呼ぶことにする。
【0033】図6に示したように、記録紙18は前記給
紙トレイ14の上に傾斜した状態で保持されるが、記録
紙18の幅方向を規制するために、給紙トレイ14には
幅規制板40が設けられている。
【0034】本実施例では、後述するように、1種類の
記録紙を使用して、搬送方向長さが異なる2種類のサイ
ズのプリントに対応可能としている。なお、記録紙18
の幅方向サイズを複数種類用意しておいて、それぞれ最
適なプリントサイズとすることもできる。この場合に
は、幅規制板40は、記録紙18のサイズに応じて幅方
向にスライド移動自在に構成する。また、記録紙18の
サイズに合わせて幅規制板40が停止しやすいように、
この幅規制板40にクリック感が得られる手段を設ける
とよい。さらに、記録紙18のサイズを装置側で認識す
るために、幅規制板40の所定の停止位置にセンサ等を
取り付けるのが好ましい。
【0035】また、給紙トレイ14には、記録紙18に
埃などが付着するのを防止するカバー41が、ヒンジ部
42を中心として矢印方向に開閉自在に取り付けられて
いる。カバー41はアクリル樹脂などの透明部材より形
成され、しかも上述したように、記録紙18は前記給紙
トレイ14の上に傾斜した状態で載置されるため、給紙
トレイ14内に収納した記録紙18の残量を目視で容易
に判別できるようになっている。なお、図中符号「4
3」は、カバー41を開閉する際の把持部を示してい
る。
【0036】給紙トレイ14上の記録紙18は、給紙ロ
ーラ45と、この給紙ローラ45に対して微小なギャッ
プを隔てて配置された捌きローラ46とにより1枚ずつ
最下位の記録紙18から給紙されて、ガイド部材47に
案内されながら搬送される。このように最下位給紙であ
るため、記録紙の増量を行うことが容易となる。また、
印字部20よりも上方に配置される給紙部21からの給
紙であるため、部品点数の多いリフトアップ手段を有す
る給紙方式を採用する必要がなく、部品点数の削減が可
能となる。
【0037】給紙ローラ45は、パルスモータからなる
給紙モータM4により回転駆動されるが、捌きローラ4
6は非回転となっている。捌きローラ46はその硬度を
70度と硬くしてあり、さらに表面には例えばフッ素コ
ート等のコーディング処理を施してある。また、図7に
示すように、前記ギャップSは、紙厚tに所定寸法を加
えた0.3mm程度に設定してある。この捌きローラ4
6による方式にあっては、上記のように、捌きローラ4
6は回転せず、いわばフリクション方式とギャップ方式
との双方を採り入れたものである。また、板よりも接触
抵抗が小さいのでローラを採用している。これによれ
ば、最下位から2枚目以上の記録紙18は、捌きローラ
46によって止められる。一方、1枚目(最下位)の記
録紙18が捌きローラ46に当接したとしても捌きロー
ラ46の表面は滑り易くなっているため記録紙18の表
面に何ら損傷を与えない。このように構成することによ
り、厚手の記録紙18を滑らかに給紙でき、さらに記録
紙18の表面にキズを付けることも防止される。
【0038】図8に示したように、給紙部21の給紙ト
レイ14上の記録紙18が載置される面には、例えば赤
色とか黄色とかの目立つ色が塗られたエンプティ検出部
48が貼着されている。これにより、給紙トレイ14上
に記録紙がなくなったことを容易にユーザの視覚に訴え
て判別できるようになる。なお、このエンプティ検出部
48は、目立つ色に限定されるものではなく、ユーザの
視覚に強く訴えるものであれば、別の何らかの目立つ標
記としてもよい。
【0039】また、本実施例の給紙部21は、カバー4
1の開閉有無検出のための図示しないセンサを有してい
る。そして、カバー41が開放されている場合には、装
置は作動しないように構成されているので、ユーザは確
実にカバー41を閉めてから操作するようになる。これ
により、記録紙に埃等が付着したり不注意で傷付けたり
することなく、記録紙が確実に保護され、ひいては記録
紙が内部に給送される装置本体の保護にもなる。なお、
前記センサは、記録紙の有無検出と共用することも可能
である。また、前記カバー41を閉じる方向にネジリコ
イルスプリングなどの弾発部材で付勢するように構成し
てもよい。このようにすれば、カバー41の開閉有無検
出のための前記センサを用いなくとも、ユーザが意識す
ることなく確実にカバーが閉まることになるので、簡易
かつ確実に記録紙及び装置の保護を図ることができる。
【0040】プラテンローラ25の上流側には当該プラ
テンローラ25に隣接して、グリップローラ50と、こ
のグリップローラ50に対して当接するピンチローラ5
1とが配置され、これら両ローラ50、51の間に、給
紙された記録紙18が送り込まれる。グリップローラ5
0はパルスモータからなるグリップローラ駆動モータM
5により回転駆動され、ピンチローラ51は記録紙の搬
送に伴って従動回転する。
【0041】プラテンローラ50の下流側には、記録紙
18を排紙トレイ17上に排出するために、用紙排出口
16側に位置する第1排出ローラ対53と、プラテンロ
ーラ25側に位置する第2排出ローラ対54とが所定距
離を隔てて取り付けられている。これら排出ローラ対5
3、54は、パルスモータからなる搬送モータM6によ
り回転駆動され、第2排出ローラ対54は、搬送モータ
M6により正逆両方向に回転駆動されるようになってい
る。一方、搬送モータM6の駆動力を第1排出ローラ対
53に伝達する図示しない駆動ギアには、記録紙18を
排出する方向である正回転のみを第1排出ローラ対53
に許容するワンウェイクラッチが組み込まれている。し
たがって、搬送モータM5を逆回転して第2排出ローラ
対54を逆回転させても、第1排出ローラ対53が逆回
転することはない。したがって、第2排出ローラ対54
の逆回転時に作業者が記録紙18を抜き取ることも可能
となっている。
【0042】プラテンローラ25と排出ローラ対54と
の間には、排紙処理の際の記録紙18の搬送を案内する
ガイド部材55が設けられている。このガイド部材55
の下方には、印字動作がなされるときに記録紙18を収
容する収容スペース56が形成されている。
【0043】図示する熱転写記録装置10にあっては、
記録紙18にカラー画像を再現する際には、まず、図4
(1)に示すように、記録紙18を給紙トレイ14から
給紙して矢印Bで示す方向に搬送し、図4(2)に示す
ように、記録紙18を収容スペース56に収容する。次
いで、この状態から矢印Cで示す方向に記録紙18を戻
し搬送しながらイエロの画像を形成するようになってい
る。つまり、戻し印字方式となっている。記録紙18を
戻し搬送しながらイエロの画像を転写した後に、次のマ
ゼンタの画像を再現する準備のために記録紙18は前進
搬送される。このように、面順次方式によって例えば3
色の画像を重ねて転写することにより、記録紙18にカ
ラー画像が形成される。サーマルヘッド26がプラテン
ローラ25に圧接するのは戻し搬送のときのみであり、
記録紙18を前進搬送するときには、サーマルヘッド2
6はプラテンローラ25から離れている。印字動作中に
戻し搬送と前進搬送とを繰り返すときにおいては、グリ
ップローラ50およびピンチローラ51は常に記録紙1
8を挟持し続けている。
【0044】前記ガイド部材55の下側には、グリップ
ローラ50とピンチローラ51により搬送される記録紙
18を、排出ローラ対53、54などが設けられている
排紙部22あるいは収容スペース56のいずれか一方に
選択的に導くために、支持軸57を中心として揺動ガイ
ド58が揺動自在に設けられている。揺動ガイド58は
可撓性素材より形成されている。図4(2)に示すよう
に、揺動ガイド58を上方位置に揺動すると、グリップ
ローラ50などにより搬送される記録紙18は収容スペ
ース56に収容される。一方、図5(1)に示すよう
に、揺動ガイド58を上方位置から下方位置まで支持軸
57を中心として時計方向に揺動すると、記録紙18は
排紙部22に向けて搬送される。
【0045】印字品位の向上のためには印字時に記録紙
18が排出ローラ対53、54に挟まれないようにする
必要があるが、本実施例のように揺動ガイド58を設け
て排紙部22に至る搬送経路の下方位置に収容スペース
56を形成するようにすれば、プラテンローラ25と排
出ローラ対53、54との間の距離を小さくすることが
でき、装置10の床面積が小さくなる。
【0046】前記第1排出ローラ対53と第2排出ロー
ラ対54との間には、用紙カッテイング部としてのカッ
タユニット23が設けられている。このカッタユニット
23は、ロータリーカッタ60と、このカッタ60との
共働により記録紙18をカットする受け台61とを有す
る。カットされた用紙片は、その自重により、カッタユ
ニット23の下方位置に配置されたダスタ部24内に落
下し回収される。このダスタ部24は、ハウジング11
に対して抜き差し自在となっている。
【0047】図9は、本装置のダスタ部及び排紙トレイ
の外観斜視図、図10は、ダスタ部及び排紙トレイの別
の実施例を示す外観斜視図、図11は、ダスタ部及び排
紙トレイ周辺の概略断面図、図12は、カットされた用
紙の除去を説明する図、図13は、ダスタ部及び排紙ト
レイのさらに別の実施例を示す一部外観斜視図、図14
は、排紙トレイの別の実施例を示す一部破断側面図、図
15は、排紙トレイのさらに別の実施例を示す一部破断
側面図である。
【0048】図9に示したように、ダスタ部24は、そ
の上面が開放されると共に、少なくともその前面部はア
クリル樹脂などの透明部材より形成され、内部に貯えら
れた用紙片の量を、記録装置10の外部から目視で判別
できるようになっている。なお、このダスタ部24は、
その前面部が前記透明部材に限定されるものではなく、
ダスタ部24の少なくとも一部が排紙トレイ17の方向
から透視可能に構成されたものであればよい。例えば、
図10に示したように、網状の前面部を有するダスタ部
71(図10(1)参照)や、通孔が形成された板から
なる前面部を有するダスタ部72(同(2)参照)であ
ってもよい。
【0049】また、本実施例の記録装置10では、図示
のように、ダスタ部24と排紙トレイ17とを一体的に
形成してあるため、部品点数を削減することができる。
但し、図9においては、排紙トレイ17の形状を図1の
ものに比して簡略化して記載してある。なお、排紙トレ
イ17の構成も種々改変が可能であり、例えば、図10
に示したように、曲面形状の板材73a(図10(1)
参照)や、平板を屈曲させた形状のもの73b(同
(2)参照)としてもよく、さらには、格子状のもの7
3c(同(3)参照)や、所定形状に折り曲げた枠状の
もの73d(同(4)参照)としてもよい。
【0050】図11に示したように、アクリル樹脂など
の透明部材からなるダスタ部24の前面部は、装置前面
下部に露出しており、記録装置10の外部の排紙トレイ
17の方向からダスタ部24が見える。これにより、図
中における1点鎖線で示すD方向に排出された印字後の
記録紙18を排紙トレイ17から回収する際には、排紙
トレイ17の後方に位置するダスタ部24が作業者の視
界に必然的に入るので(視線を図中の2点鎖線Eで示
す)、作業者はダスタ部24内の用紙片の堆積状況を無
意識のうちに確認することになる。したがって、カッタ
ユニット23によりカットされ、図中矢印F方向に自然
落下し回収された用紙片の除去を忘れることがない。し
たがって、ユーザがカットされた用紙片の除去を忘れた
ために、この用紙片がカッタユニット23にまで達し、
装置に悪影響を与える虞れもない。ここで、図中ダスタ
部24内の斜線で示す部分は、カットされ堆積した用紙
片を示している。
【0051】図1中符号「62」は、ダスタ部24の前
面上方に形成した取っ手として機能する穴部を示す。図
12(1)に示したように、作業者は、この取っ手62
に指を掛けてダスタ部24を排紙トレイ17と共に矢印
方向にハウジング11から抜き取り、ダスタ部24内に
堆積した用紙片を除去する(図12(2)参照)。な
お、ダスタ部に設けられた取っ手62ではなく、図13
に示したように、排紙トレイ17に取っ手74を設ける
ように構成してもよい。このようにすれば、ダスタ部の
着脱がさらに容易になる。
【0052】ここで、図14に示したように、排紙トレ
イ17を支軸75の回りでダスタ部24に対して、図中
矢印方向に揺動自在に構成してもよい。このようにすれ
ば、結果的に記録装置10に対して開閉自在となるた
め、装置を使用しない際に排紙トレイ17を閉じること
により装置本体の寸法を縮め、一層の省スペース化が図
れる。また、閉じた排紙トレイ17が用紙排出口16の
カバーとして機能し、装置内への埃等の侵入を防止する
ことができる。
【0053】さらに、図15に示したように、開閉自在
に構成した排紙トレイ17に、ダスタ部24のロック機
構としての係合凸部76を設け、開放時にこれと係合す
る係合凹部77を装置本体側に設けるように構成しても
よい。このようにすれば、記録装置10の使用時に、ダ
スタ部24が不用意に脱落することを防止することがで
きる。また、装置使用時、即ち、排紙トレイ17の開放
時にロックがかかるため、ダスタ部24が確実に装置本
体に装着された状態を簡易に確保することができる。し
たがって、ダスタ部24の着脱検出用のセンサを別途設
ける必要がないため、部品点数の削減が可能となる。
【0054】図16は、印字部の要部拡大図である。図
示のように、グリップローラ50に隣接して、給紙時に
おける記録紙先端あるいは印字時における記録紙後端を
検出するセンサS1が設置されている。センサS1は、
記録紙18の先端あるいは後端を検出したときにオン信
号を発する。なお、センサS1は印字時には記録紙後端
を検出することから、以下の説明においては便宜上、後
端検出センサS1と称する。
【0055】図2に示したように、カッタユニット23
には、記録紙先端を検出する先端検出センサS2が設置
されている。先端検出センサS2は、記録紙18の先端
を検出したときにオン信号を発する。先端検出センサS
2が記録紙18の先端を検出した時点を基準として、搬
送モータM5を駆動するパルスが管理され、記録紙先端
から所定長さだけ記録紙18をカットする先端カット
と、記録紙後端から所定長さだけ記録紙18をカットす
る後端カットとが行われる。
【0056】図17は、記録紙のカッティング位置を示
す図である。本実施例では、図示のように、標準サイズ
及び横長サイズの2種類に対応可能となっている。即
ち、標準サイズの場合は、先端検出センサS2が記録紙
18の先端を検出した時点からLa1 搬送させて先端カ
ットが行われた後、さらにLa2 搬送させて後端カット
が行われる(図17(1)参照)。一方、横長サイズの
場合は、先端検出センサS2が記録紙18の先端を検出
した時点からLb1 搬送させて先端カットが行われ、次
いで、さらにLb2 搬送させて後端カットとが行われる
(図17(2)参照)。
【0057】図中の符号「78」は、画像記録中に記録
紙18の一部を確実に保持するために、機構上の理由に
より画像を記録することができない部分であって、保持
領域としてのグリップ領域を示す。このグリップ領域7
8は、先端に形成される非印字領域と共にカットされる
ことになる。図中の斜線部分は印字領域を示しており、
記録紙18の両サイドは端縁まで印字可能なため、カッ
ティングする必要はない。記録紙の厚さのためサーマル
ヘッド26とプラテンローラ25とが離間され、プラテ
ンローラ25に印字されてしまう虞れはないからであ
る。このようにして、非印字領域を含まない、いわゆる
ボーダーレス画像を得ることができる。
【0058】なお、図17においては、先端検出センサ
S2による検出を基準として、結果的に後端カットのタ
イミングを共通にしておき、先端カットのタイミングを
異ならせ、同一記録紙で2種のフォーマットに対応可能
としたものであるが、逆に、先端カットのタイミングを
共通にしておき、後端カットのタイミングを異ならせる
ように構成してもよい。
【0059】図16にも拡大して示すように、インクフ
ィルム巻取ローラ37に隣接して、インクフィルム32
に付された頭出しマークを検出するマーク検出センサS
3が設置されている。頭出しマークは、各イエロインク
層の先頭部分に写し込まれている。インクフィルム32
の頭出しは、給紙された記録紙18の後端を後端検出セ
ンサS1で検出するまで当該記録紙18を前進搬送して
いる間に行われる。なお、次ぎの色のインク層の頭出し
は、インクフィルム巻取ローラ37の一端に設けた図示
しないエンコーダでインクフィルム32の搬送量をパル
スカウントすることにより行われる。
【0060】上記各センサS1、S2およびS3として
は、反射型フォトセンサが例示できるが、この場合に限
定されるものではなく、透過型フォトセンサより構成し
ても良い。
【0061】また、本実施例の熱転写記録装置10の内
部下方には、コントロールユニット19が配置されてお
り、このコントロールユニット19は、外部電力を供給
する電源部、装置外部に設けられた図示しない制御装置
からインターフェースを介して信号を受けると共に装置
内各部の制御を行うコントローラ、及び各種基板等を有
している。
【0062】図18は、本装置の概略制御ブロック図で
ある。熱転写記録装置10の内部に設けられたコントロ
ールユニット19には、図示しないコントローラが内蔵
されており、このコントローラには、図18に示したよ
うに、上述した各種センサS1,S2,S3、各種モー
タM1,M3〜M6、サーマルヘッド26のヘッド素子
の駆動を行うサーマルヘッド駆動回路等が接続されてお
り、外部制御装置からの指令や前記センサの検出値等に
基づいて記録装置10内の各部を統括制御するように構
成されている。
【0063】次に、熱転写記録装置の作動を図4(1)
〜(3)および図5(1)(2)に基づいて説明する。
【0064】給紙(図4(1)) イニシャル状態、すなわち記録紙18およびインクフィ
ルムカセット33がセットされた状態において、図示し
ない制御装置から印字指令が出力されると、給紙モータ
M4により給紙ローラ45が回転駆動され、捌きローラ
46との間の微小ギャップを通って記録紙18が1枚だ
け給紙される。
【0065】給紙ローラ45の回転により記録紙18が
矢印B方向に前進搬送され、さらに後端検出センサS1
により記録紙先端を検出すると、給紙モータM4が停止
される。このとき、記録紙18の先端は、グリップロー
ラ50とピンチローラ51との間で挟まれている。次い
で、グリップローラ駆動モータM5によりグリップロー
ラ50が回転駆動され、記録紙18が矢印B方向にさら
に前進搬送され、記録紙18の後端を後端検出センサS
1で検出すると、グリップローラ駆動モータM5が停止
される。記録紙18の前進搬送は、サーマルヘッド26
がプラテンローラ25から離れた状態でなされる。ま
た、揺動ガイド58は、上方位置に揺動しており、記録
紙18は収容スペース56に案内される。
【0066】このような給紙と同時に、インクフィルム
巻取モータM3が回転駆動され、巻取側リール31にイ
ンクフィルム32を巻き取り、インクフィルム32の頭
出しが行われる。即ち、マーク検出センサS3がインク
フィルム32に付された頭出しマークを検出すると、イ
ンクフィルム巻取モータM3が停止される。
【0067】印字開始(図4(2)) サーマルヘッド駆動モータM1により圧接用偏心カム2
9が回転され、サーマルヘッド26がプラテンローラ2
5に対して圧接される。次いで、グリップローラ駆動モ
ータM5によりグリップローラ50が回転されて記録紙
18が矢印C方向に戻し搬送され、後端検出センサS1
により記録紙後端を検出した直後から印字が開始され、
記録紙18にはイエロ画像が形成される。印字中に記録
紙を戻し搬送する搬送系は、グリップローラ50のみで
ある。
【0068】印字終了(図4(3)) 記録紙先端縁まで印字するとプラテンローラ25にイン
クが転写されてしまう可能性があるため、プラテンロー
ラ25とインクフィルム32との間に記録紙18が残っ
たままの状態で印字が停止され、記録紙18の戻し搬送
も停止される。サーマルヘッド駆動モータM1により圧
接用偏心カム29が回転され、サーマルヘッド26のプ
ラテンローラ25に対する圧接が解除される。
【0069】次色の印字、あるいはオーバーコートの印
字が必要な場合には、記録紙18は、図4(2)に示し
たように、グリップローラ50により前進搬送されて収
容スペース56に案内される。印字開始位置への前進搬
送は、グリップローラ駆動モータM5を所定パルス数だ
け回転させることによりなされる。このような次色印字
の準備と同時に、インクフィルム巻取モータM3が回転
駆動され、インクフィルム巻取ローラ37の一端に設け
たエンコーダでインクフィルム32の搬送量をパルスカ
ウントしつつ、次のインク層の頭出しが行われる。そし
て、前述した印字動作が実行されて、次色が印字され
る。この動作を、全ての色について繰り返し、あるいは
オーバーコートを印字する。
【0070】先端カット時(図5(1)) 全色印字あるいはオーバーコート印字が終了すると、サ
ーマルヘッド26のプラテンローラ25に対する圧接が
解除され、揺動ガイド58が下方位置に揺動される。グ
リップローラ50により前進搬送される記録紙18が排
紙部22に向けて案内される。また、搬送モータM6も
所定のタイミングで回転駆動され、第2排出ローラ対5
4により、記録紙18が前進搬送される。
【0071】図19は、カッティング及び排紙処理を示
すフローチャートである。以下、このフローチャートを
も参照して説明する。先端検出センサS2が記録紙18
の先端を検出すると(ステップS1)、グリップローラ
駆動モータM5および搬送モータM6が停止され(ステ
ップS2)、グリップローラ50及び排出ローラ対5
3,54の回転が停止する。
【0072】ステップS3では、記録すべき画像が標準
サイズのもの(標準モード)であるか、横長サイズのも
の(横長モード)であるかが判断される。標準モードの
場合には、記録紙先端から所定長さLa1 に対応したパ
ルス数だけ搬送モータM6を駆動し(ステップS4)、
第2排出ローラ対54により記録紙18をカッタユニッ
ト23に向けて送る。記録紙18の搬送が停止すると、
ロータリーカッタ60と受け台61との共働によって、
記録紙18は、その先端から所定長さだけ先端カットさ
れる(ステップS5、図17(1)参照)。カットされ
た用紙片は、その自重によりダスタ部24内に落下して
回収される。
【0073】一方、横長モードの場合には、記録紙先端
から所定長さLb1 に対応したパルス数だけ搬送モータ
M6を駆動し(ステップS9)、記録紙18の搬送が停
止すると、記録紙18は、その先端から所定長さだけ先
端カットされ(ステップS10、図17(2)参照)、
カットされた用紙片はダスタ部24内に落下して回収さ
れる。
【0074】後端カット(図5(2)) 先端カットが終了すると、標準モードの場合には、所定
長さLa2 に対応したパルス数だけ搬送モータM6を駆
動し(ステップS6)、第1排出ローラ対53および第
2排出ローラ対54により記録紙18を搬送する。その
後、ロータリーカッタ60が作動され、記録紙18は、
その後端から所定長さだけ後端カットされる(ステップ
S7、図17(1)参照)。
【0075】一方、横長モードの場合には、記録紙先端
から所定長さLb2 に対応したパルス数だけ搬送モータ
M6を駆動し(ステップS11)、記録紙18の搬送が
停止すると、記録紙18は、その後端から所定長さだけ
後端カットされる(ステップS7、図17(2)参
照)。
【0076】後端カットが終了した時点では、カラー画
像を再現した製品となる記録紙18は第1排出ローラ対
53で挟持され、カットされた不要な用紙片は第2排出
ローラ対54で挟持されたままの状態となっている。そ
こで、まず、搬送モータM6を所定パルス数だけ逆回転
駆動して第2排出ローラ対54を逆回転駆動し、用紙片
を印字部20に戻すように搬送する。これにより、用紙
片は、第2排出ローラ対54から離れて落下し、ダスタ
部24内に回収される。搬送モータM6を逆回転駆動し
ても、第1排出ローラ対53はワンウェイクラッチの作
用により逆回転することはなく、記録紙18は第1排出
ローラ対53で挟持されたままの状態となっている。搬
送モータM6が逆回転駆動していても、作業者は、記録
紙18を第1排出ローラ対53から引き抜くこともでき
る。
【0077】用紙片の回収が終了すると搬送モータM6
は、所定長さL0 に対応した所定パルス数だけ正回転駆
動され(ステップS8)、記録紙18は、第1排出ロー
ラ対53により搬送されて、排紙トレイ17の上に排出
される。
【0078】このように、本実施例の熱転写記録装置1
0は、最終プリントサイズよりも搬送方向サイズが大き
い記録紙18を用いて画像形成すると共に、所定の画像
が形成された記録紙の搬送方向の先端および後端を切断
するカッタユニット23を備えたので、排紙トレイ17
の上に排出される最終プリントとして、非印字領域を含
まないボーダーレス画像を得ることができる。
【0079】特に、前記カッタユニット23は、画像形
成の際に記録紙の一部を保持するグリップ領域を切断す
るようにしたので、従来発生していた大きな非印字領域
を装置内で除去することができる。
【0080】また、前記カッタユニット23によりカッ
トされた用紙の不要部分を回収するダスタ部24を排紙
トレイ17と一体的に設け、このダスタ部24の前面部
をアクリル樹脂等からなる透明部材で構成したので、前
記排紙トレイの方向からダスタ部24内を見ることがで
きる。これにより、印字終了後の記録紙18を排紙トレ
イ17から取るとき、必然的にダスタ部24内のカット
され堆積した用紙が目に入るので、これの除去を忘れる
ことが防止され、用紙がダスタ部24内に一杯になって
装置に悪影響を与える虞れもなくなる。
【0081】さらに、排紙トレイ17とダスタ部24と
を一体的に構成したことで、部品点数が削減できる。
【0082】図20は、ダスタ部を有する装置のせ台に
載置された熱転写記録装置を示す概略側面図である。こ
の実施例の熱転写記録装置内には、ダスタ落下通路部8
3が設けられるのみで、ダスタ部82は、装置のせ台8
1に設けられている。このように構成すれば、ダスタ部
が記録装置本体から無くなるので、装置本体の小型化を
図ることができる。また、ダスタ部82を大きくするこ
とができるので、カットされた用紙を貯める容量が増大
する。
【0083】なお、以上説明した実施例は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記実施例に開示された各要素は、本発明の技術的
範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0084】たとえば、上述した実施例では、グリップ
ローラ方式の面順次による熱転写記録装置を例に挙げて
説明したが、他の記録装置にも適用可能である。また、
記録紙をドラムに巻き付けるチャッキング方式のプリン
タにおいてもチャッキング部分に非印字領域が生じるの
で、本発明を適用できることは勿論である。
【0085】また、上述した実施例では、排紙トレイ1
7とダスタ部24とを一体的に構成したが、本発明はこ
の構成のみに限定されるものではなく、例えば、排紙ト
レイ17を装置本体と一体化(あるいは装置本体に脱着
可能)して、ダスタ部24のみを別途脱着可能に構成し
てもよい。
【0086】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、最終
プリントサイズよりも搬送方向サイズが大きい記録紙を
用いて画像形成すると共に、所定の画像が形成された記
録紙の搬送方向の先端および/または後端を切断する用
紙カッティング部を備えたので、排紙トレイに排出され
る最終プリントとして非印字領域を含まないボーダーレ
ス画像を得ることができる。
【0087】特に、用紙カッティング部は、画像形成の
際に記録紙の一部が保持される保持領域を切断するよう
にしたので、従来発生していた大きな非印字領域を装置
内で除去することができる。
【0088】また、排紙トレイに隣接して、用紙カッテ
ィング部により切断された用紙を回収するダスタ部を設
け、このダスタ部の少なくとも一部を、排紙トレイの方
向から透視可能に構成したので、作業者が画像形成後の
記録紙を排紙トレイから取るとき、必然的にダスタ部内
のカットされ堆積した用紙が目に入る。このため、カッ
トされた用紙の除去を忘れるような事態が防止され、用
紙がダスタ部内に一杯になって装置に悪影響を与える虞
れもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る熱転写記録装置を示
す外観斜視図である。
【図2】 本装置の蓋部材を開放した状態を示す概略断
面図である。
【図3】 本装置の本体にインクフィルムカセットを装
填した状態を示す概略断面図である。
【図4】 (1)〜(3)は、給紙時、印字開始時、及
び印字終了時における本装置の作動状態を示す断面図で
ある。
【図5】 (1)(2)は、先端カット時及び後端カッ
ト時における本装置の作動状態を示す断面図である。
【図6】 給紙部の拡大断面図である。
【図7】 給紙時の紙の捌きの説明図である。
【図8】 給紙部の外観斜視図である。
【図9】 本装置のダスタ部及び排紙トレイの外観斜視
図である。
【図10】 (1)〜(4)は、ダスタ部及び排紙トレ
イの別の実施例を示す外観斜視図である。
【図11】 ダスタ部及び排紙トレイ周辺の概略断面図
である。
【図12】 (1)(2)は、カットされた用紙の除去
を説明する図である。
【図13】 ダスタ部及び排紙トレイのさらに別の実施
例を示す一部外観斜視図である。
【図14】 排紙トレイの別の実施例を示す一部破断側
面図である。
【図15】 排紙トレイのさらに別の実施例を示す一部
破断側面図である。
【図16】 印字部の要部拡大図である。
【図17】 (1)(2)は、記録紙のカッティング位
置を示す図である。
【図18】 本装置の概略制御ブロック図である。
【図19】 カッティング及び排紙処理を示すフローチ
ャートである。
【図20】 ダスタ部を有する装置のせ台に載置された
熱転写記録装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
17…排紙トレイ、 18…記録紙、 23…カッタユニット(用紙カッティング部)、 24…ダスタ部、 78…保持領域(グリップ領域)、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今関 千春 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 財部 裕氏 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 磯貝 嘉孝 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 三谷 和茂 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最終プリントサイズよりも搬送方向サイ
    ズが大きい記録紙を用いて画像形成すると共に、所定の
    画像が形成された記録紙の搬送方向の先端および/また
    は後端を切断する用紙カッティング部を備えてなる記録
    装置。
  2. 【請求項2】 前記用紙カッティング部は、画像形成の
    際に記録紙の一部が保持される保持領域を切断してなる
    請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 画像形成後の記録紙が排出される排紙ト
    レイに隣接して、前記用紙カッティング部により切断さ
    れた用紙を回収するダスタ部を設け、このダスタ部の少
    なくとも一部を、前記排紙トレイの方向から透視可能に
    構成してなる請求項1又は2に記載の記録装置。
JP13230694A 1994-06-14 1994-06-14 記録装置 Pending JPH07329372A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002137495A (ja) * 2000-11-01 2002-05-14 Seiko Epson Corp テープ印刷装置
JP2015189076A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 三菱電機株式会社 プリンタ

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