JPH07329438A - 記録媒体、記録方法および記録装置 - Google Patents

記録媒体、記録方法および記録装置

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JPH07329438A
JPH07329438A JP6132309A JP13230994A JPH07329438A JP H07329438 A JPH07329438 A JP H07329438A JP 6132309 A JP6132309 A JP 6132309A JP 13230994 A JP13230994 A JP 13230994A JP H07329438 A JPH07329438 A JP H07329438A
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JP
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recording paper
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JP6132309A
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Inventor
Homare Sano
誉 佐野
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボーダーレス画像を得ることができる記録媒
体、記録方法および記録装置を提供する。 【構成】 画像を印字した後の記録紙18の全面に色が
ついていて、不要な白色の部分がないボーダーレス画像
を得るための記録紙18であって、ボーダー部分70に
予め白色以外の色が印刷されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、直接発色方式
ないし転写方式によって記録紙に画像を形成するための
記録媒体、記録方法および記録装置に関し、特に、いわ
ゆるボーダーレス画像を取得可能としたものに関する。
なお、ボーダーレス画像とは、画像を印字した後の記録
媒体の全面に色がついていて、不要な白色の部分がない
画像のことをいう。
【0002】
【従来の技術】画像データに基づいて記録紙に画像等の
情報を形成するために使用される記録装置としては、例
えば、ファクシミリのように直接発色方式による感熱記
録装置や、インクフィルムを用いて記録紙に情報をプリ
ントする熱転写記録装置などの記録装置がある。
【0003】このような熱転写記録装置を使用して記録
紙に対してカラー画像を再現する場合には、薄いフィル
ムベース表面にイエロ、マゼンタおよびシアンなどの色
のインクをこの順で塗布したインクフィルムが用いら
れ、例えば面順次式により色の重ね合わせがなされてい
る。この場合に、画像を印字する際に位置ずれが生じる
と、各色ごとの画像が搬送方向に前後して縞模様などが
表われてしまい、印字品位の低下につながることにな
る。
【0004】したがって、記録紙のハンドリング技術に
関して、印字精度を向上させるために、1枚の記録紙に
カラー画像を再現している間は、画像形成開始から終了
に至るまで常に例えば1つのグリップローラなどによ
り、記録紙の一部を確実にグリップする構成が採用され
ている。これにより、画像印字時の位置ずれがなくな
り、搬送速度が一定に維持されて搬送精度が向上し、印
字品位の高い所定の画像が再現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、画像記録中に記録紙の一部を確実に保持するた
めのいわゆるグリップ領域においては、機構上、この領
域に画像を印字ないし記録することができない。つま
り、出来上がった画像に非印字領域が生じ、印字領域の
周囲にボーダー部分(ボーダ部とも指称される)が残っ
てしまうという欠点があった。
【0006】また、前記グリップ領域と搬送方向反対側
の記録紙端部においても、プラテンローラに印字等され
てしまうことを回避するために、記録紙のギリギリまで
印字等することは実際上困難であり、この部分にも非印
字領域が生じてしまうことになる。
【0007】このようにグリップローラ方式の面順次式
熱転写プリンタでは、グリップ領域に印字できないこと
から、記録紙搬送方向において、グリップ側に20mm
程度、その逆側に数mm程度の余白つまりボーダー部分
が生じている。余白の大きさは記録紙の大きさにはあま
り関係がないことから、特に記録紙が小さくなると、相
対的に余白部分が大きくなり、ボーダー部分の存在が問
題となってくる。また、印字領域とボーダー部分との面
積のバランスが悪いために、見栄えも良好なものとは言
えない。
【0008】さらに、ボーダー部分は記録紙の色である
白色であるので、当該ボーダー部分における光の反射率
が高くてボーダー部分が眩しく、ボーダー部分の内側に
位置する印字された画像自身を集中して見ることが難し
くなる。この結果、ユーザは、プリントの品質・品位が
低いと感じることがある。
【0009】印字できないボーダー部分があるというこ
とは、記録紙に比べて画像が小さくなってしまうという
ことになり、無駄が生じる。
【0010】一方で、近年、銀塩プリント(写真)に見
られるようなカラー画像は、不要な白色の部分がないボ
ーダーレス画像が主流である。この銀塩プリンタでは、
記録媒体としてロール紙を用い、さらにカッタ機構を設
けることにより、ボーダーレス画像を簡単に形成するこ
とができる。
【0011】そのため、一般ユーザは、カット紙に印字
するプリンタにおいても、ロール紙プリンタと同様に、
カラー画像のボーダーレス化を所望するようになった。
【0012】また、1枚の記録紙に、複数の画像をマト
リックス状にプリントする場合、外枠の色と、画像の境
目の色を白以外の色にしたいという市場要求がある。ま
た、見栄えの点から、外枠の色と境目の色は、同じ色に
したいという要求もある。
【0013】本発明は、このような従来技術における課
題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ボー
ダーレス画像を得ることができる記録媒体、記録方法お
よび記録装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1記載の発明は、画像を印字した後の記録媒体の全面
に色がついていて、不要な白色の部分がないボーダーレ
ス画像を得るための記録媒体であって、ボーダー部分に
予め白色以外の色を印刷してなる記録媒体である。
【0015】また、上記目的を達成する請求項2記載の
発明は、画像を印字した後の記録媒体の全面に色がつい
ていて、不要な白色の部分がないボーダーレス画像を得
るための記録媒体であって、表面に印字面が形成された
第1シートと、粘着剤が塗工され前記第1シートの裏面
に剥離自在に粘着される第2シートと、を有し、前記第
1シートに形成した切り込みにより囲まれ、かつ、画像
印字領域よりも小さい部位を前記第2シートから剥離自
在に構成してなる記録媒体である。
【0016】また、上記目的を達成する請求項3記載の
発明は、画像を印字した後の記録媒体の全面に色がつい
ていて、不要な白色の部分がないボーダーレス画像を得
るための記録方法であって、前記記録媒体のボーダー部
分に予め白色以外の色を印刷する工程と、前記ボーダー
部分よりも内方の画像印字領域にカラー画像を印字する
工程と、を有してなる記録方法である。
【0017】また、上記目的を達成する請求項4記載の
発明は、画像を印字した後の記録媒体の全面に色がつい
ていて、不要な白色の部分がないボーダーレス画像を得
るための記録方法であって、切り込みにより囲まれた分
離自在な部位を有する記録媒体に対して、前記分離自在
な部位よりも大きい領域で画像を印字する工程と、前記
記録媒体から前記部位を分離する工程と、を有してなる
記録方法である。
【0018】また、上記目的を達成する請求項5記載の
発明は、白色以外の色がついた記録媒体にカラー画像を
印字する記録装置において、印字すべき画像の領域に対
応して前記記録媒体に白色印字を行なうことを特徴とす
る記録装置である。
【0019】
【作用】請求項1記載の記録媒体によれば、ボーダー部
分に予め白色以外の色が印刷されているため、カラー画
像を印字した後の記録媒体は、その全面に色がつくこと
になり、不要な白色の部分がないボーダーレス画像とな
る。
【0020】請求項2記載の記録媒体によれば、第1シ
ートに形成した切り込みにより囲まれた部位が画像印字
領域よりも小さいことから、カラー画像を印字した後の
記録媒体から前記部位を剥離すれば、当該部位の全面に
色がつくことになり、不要な白色の部分がないボーダー
レス画像となる。
【0021】請求項3記載の記録方法によれば、記録媒
体のボーダー部分に予め白色以外の色を印刷した後に、
前記ボーダー部分よりも内方の画像印字領域にカラー画
像を印字するようにしたので、カラー画像を印字した後
の記録媒体は、その全面に色がつくことになり、不要な
白色の部分がないボーダーレス画像となる。
【0022】請求項4記載の記録方法によれば、切り込
みにより囲まれた分離自在な部位を有する記録媒体に対
して前記分離自在な部位よりも大きい領域で画像を印字
した後に、記録媒体から前記部位を分離するようにした
ので、当該分離した部位の全面に色がつくことになり、
不要な白色の部分がないボーダーレス画像となる。
【0023】請求項5記載の記録装置によれば、白色以
外の色がついた記録媒体に対して、印字すべき画像の領
域に対応して白色印字を行なってカラー画像を印字する
ので、カラー画像を印字した後の記録媒体は、その全面
に色がつくことになり、不要な白色の部分がないボーダ
ーレス画像となる。また、予め白色印字を行なうので、
色再現性も良好になる。
【0024】このように、記録媒体に対して種々の方策
を講じることでボーダーレス画像を簡単に得ることがで
きる。このボーダーレス化により、光の反射率が低くな
るために、印字された画像を見やすくなり、画像の品質
や品位が高められることになる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の一実施例に係る熱転写記録装
置を示す外観斜視図である。なお、説明の便宜上、記録
紙を排出する際に先端側となる記録紙の縁辺を、記録紙
の先端と称する。
【0026】図示する熱転写記録装置10は、例えば、
写真の焼付を行う現像所などにおいて使用され、ネガフ
ィルムの複数駒に記録された情報を1枚の記録紙上に再
現するいわゆるインデックス・プリントなどを出力する
ために用いられる。熱転写記録装置10には、ネガフィ
ルムに記録された情報に対して種々の画像処理を行う図
示しない制御装置がインターフェースを介して接続さ
れ、制御装置からの画像信号や制御信号がインターフェ
ースを介して入力されるようになっている。
【0027】熱転写記録装置10の本体をなすハウジン
グ11の上面には蓋部材12が揺動軸12a(図2参
照)を中心に開閉自在に取り付けられ、蓋部材12を開
放した状態でインクフィルムカセットがハウジング11
内の所定位置に装填されるようになっている。図中左手
前側が装置10の前面となっており、この前面側に排紙
部が設けられ、背面側に給紙部21が設けられている。
給紙部21には、複数枚の記録紙を収納した給紙トレイ
14が傾斜して設けられている。画像を印字した後の記
録紙は、用紙排出口16を通って、ダスタ部24の前面
に一体的に設けられた排紙トレイ17上に縦方向に排出
される。このように記録紙を縦方向に排出することか
ら、排紙トレイ17がハウジング11前面から飛び出す
寸法は比較的小さいものとなる。さらには、給紙トレイ
14は傾斜して設けられている。したがって、熱転写記
録装置10全体の設置スペースは小さいものとなり、作
業空間の狭い場所に設置するのに適した記録装置となっ
ている。
【0028】本実施例の熱転写記録装置10では熱昇華
性のインクが塗布されたインクフィルムが用いられてお
り、昇華したインクをトラップする受像紙としての記録
紙には、印画紙のような腰の強い厚手(150〜250
μm)の用紙が用いられている。
【0029】図2は、熱転写記録装置の内部構成を蓋部
材を開放した状態で示す概略断面図、図3は、熱転写記
録装置の内部構成をインクフィルムカセットを装填した
状態で示す概略断面図、図4(1)〜(3)は、それぞ
れ、給紙時、印字開始時および印字終了時における熱転
写記録装置の作動状態を概略で示す断面図である。
【0030】まず、熱転写記録装置10の内部構造を概
説すれば、図2および図3に示すように、略中央部分に
位置すると共に記録紙18の搬送方式を平行搬送方式と
した印字部20と、装置背面側に位置すると共に前記印
字部20よりも上方に約45度の角度を持って傾斜して
設けられた給紙部21と、印字部20をはさんで給紙部
21の反対側に設けられた排紙部22とを有する。印字
部20を平行搬送方式とすることにより、厚手で腰のあ
る記録紙18に対する印字品位の向上が図られている。
給紙部21を傾斜させることにより、前述したように、
設置スペースの小スペース化が図られている。さらに、
排紙部22を印字部20をはさんで給紙部21の反対側
に設けることにより、ファクシミリを使用するような使
い勝手が得られ、装置形態がユーザに受け入れられ易く
なっている。また、外部の制御装置から入力された画像
信号に対して所定の画像処理を行うと共に記録装置10
の作動の制御を司るコントロールユニット19も内蔵さ
れている。
【0031】熱転写記録装置10の内部構造を詳述すれ
ば、ハウジング11内には、プラテンローラ25が回転
自在に支持されており、蓋部材12の内面側には、図示
しない連動部材によって、サーマルヘッド26を有する
ヘッドベース27がプラテンローラ25に対して進退移
動自在に取り付けられている。ヘッドベース27がプラ
テンローラ25に対して前進移動すると、サーマルヘッ
ド26はプラテンローラ25に圧接する位置に移動する
一方、ヘッドベース27がプラテンローラ25に対して
後退移動すると、サーマルヘッド26は圧接を解除する
位置に移動する。ヘッドベース27は、図示しないスプ
リングなどの弾発手段によって、サーマルヘッド26を
プラテンローラ25に対して後退した位置すなわち圧接
解除位置に保持するように、図2中矢印Aで示す方向に
付勢されている。
【0032】蓋部材12に回転自在に取り付けた駆動軸
28には、ヘッドベース27に当接して当該ヘッドベー
ス27を前進移動させ、サーマルヘッド26をプラテン
ローラ25に対して圧接させる圧接用偏心カム29が固
着されている。駆動軸28を回転して圧接用偏心カム2
9を回転駆動するために、パルスモータからなるサーマ
ルヘッド駆動モータM1が駆動軸28に接続されてい
る。図3に示すように、圧接用偏心カム29が回転して
カム中心がヘッドベース27に近付くと、ヘッドベース
27が前進移動し、サーマルヘッド26はプラテンロー
ラ25に圧接する。また、図4(1)に示すように、圧
接用偏心カム29が回転してカム中心がヘッドベース2
7から離反すると、スプリングの弾発力によりヘッドベ
ース27が後退移動し、サーマルヘッド26の圧接が解
除される。蓋部材12にはさらに図示しない冷却ファン
が取付けられており、ここからの冷却風によってサーマ
ルヘッド26は冷却される。なお、蓋部材12を閉じた
ときは、図示しない係合ピンなどの係合手段によって、
蓋部材12はハウジング11に対して締結されるように
なっている。
【0033】図3に示すように、サーマルヘッド26と
プラテンローラ25との間には、供給側リール30から
繰り出されて巻取側リール31に巻き取られることにな
る帯状のインクフィルム32が搬送されるようになって
いる。インクフィルム32は、イエロ、マゼンタ及びシ
アンの3色のインク層が、この順でベースフィルムに塗
布されて形成されている。また、必要に応じてオーバコ
ート層を設けたインクフィルムも用いられる。オーバコ
ート層とは、印字部分の退色を防止するために印字最終
段階で記録紙18の全面にラミネート用樹脂としてのオ
ーバコート剤を熱転写するためのものである。インクフ
ィルム32が未使用であれば、インクフィルム32は供
給側リール30に巻き付けられており、使用されるに伴
なってインクフィルム32は巻取側リール31に巻き取
られる。
【0034】供給側および巻取側の両リール30、31
は、インクフィルムカセット33内に収容されている。
このインクフィルムカセット33は、ハウジング11に
対して着脱自在となっており、ハウジング11内に取り
付けた保持プレート34上にセットすることで所定位置
に装着される。巻取側リール31に取り付けたギア35
の一部がインクフィルムカセット33に形成した開口部
に臨んでおり、カセット装着時には、装置本体に設けた
インクフィルム巻取駆動ギア36が前記ギア35と噛み
合うようになっている。駆動ギア36は、モータM2に
より回転駆動される。
【0035】インクフィルム32の搬送路を形成すべ
く、カセット装着時にカセット33の内方に入り込む位
置に、インクフィルム巻取ローラ37が回転自在に設け
られている。このインクフィルム巻取ローラ37は、そ
の表面が摩擦抵抗の高いゴム材などから形成されたロー
ラであり、パルスモータからなるインクフィルム巻取モ
ータM3により回転駆動される。インクフィルム巻取モ
ータM3とインクフィルム巻取ローラ37との間には、
図示しない電磁クラッチが設けられている。電磁クラッ
チは、サーマルヘッド26がプラテンローラ25に対し
て圧接解除されている非印字時においてインクフィルム
32の頭出しを行うときにのみオンされ、その他の状
態、例えば印字時などにおいてはオフされる。
【0036】印字時においては、サーマルヘッド26が
プラテンローラ25に対して圧接しており、インクフィ
ルム32は、プラテンローラ25とサーマルヘッド26
との間を搬送される記録紙18との間の摩擦力によっ
て、供給側リール30から引き出され、記録紙18の移
動速度と同じ速度で搬送される。供給側リール30から
繰り出されたインクフィルム32は、モータM2によっ
て駆動ギア36およびギア35を介して巻取側リール3
1を回転駆動することにより、サーマルヘッド26の先
端に設けられたインクフィルムガイド板38と、インク
フィルム巻取ローラ37とに案内されて巻取側リール3
1に巻き取られる。この印字時においては電磁クラッチ
はオフされ、インクフィルム巻取ローラ37はインクフ
ィルム32の移動に伴って従動回転し、インクフィルム
32の搬送を案内するガイドローラとして機能する。
【0037】非印字時においては、サーマルヘッド26
がプラテンローラ25に対して圧接解除しており、頭出
しを行うときには、電磁クラッチがオンされ、インクフ
ィルム巻取ローラ37がインクフィルム巻取モータM3
により回転駆動される。すると、インクフィルム32
は、回転駆動されるインクフィルム巻取ローラ37との
間の摩擦力によって、供給側リール30から引き出さ
れ、巻取側リール31に巻き取られる。
【0038】記録紙18は前記給紙トレイ14の上に傾
斜した状態で保持されるが、記録紙18の幅方向を規制
するために、給紙トレイ14には幅規制板40が設けら
れている。この幅規制板40は、記録紙18のサイズに
応じて幅方向にスライド移動自在となっている。また、
給紙トレイ14には、記録紙18に埃などが付着するの
を防止するカバー41(図1参照)が、図示しないヒン
ジ部を中心として開閉自在に取り付けられている。カバ
ー41はアクリル樹脂などの透明部材より形成され、給
紙トレイ14内に収納した記録紙18の残量を目視で判
別できるようになっている。なお、図1における符号
「43」は、カバー41を開閉する際の把持部を示して
いる。
【0039】給紙トレイ14上の記録紙18は、給紙ロ
ーラ45と、この給紙ローラ45に対して微小なギャッ
プを隔てて配置された捌きローラ46とにより1枚ずつ
給紙されて、ガイド部材47に案内されながら搬送され
る。給紙ローラ45は、パルスモータからなる給紙モー
タM4により回転駆動される。
【0040】プラテンローラ25の上流側には当該プラ
テンローラ25に隣接して、グリップローラ50と、こ
のグリップローラ50に対して当接するピンチローラ5
1とが配置され、これら両ローラ50、51の間に、給
紙された記録紙18が送り込まれる。グリップローラ5
0はパルスモータからなるグリップローラ駆動モータM
5により回転駆動され、ピンチローラ51は記録紙の搬
送に伴って従動回転する。
【0041】プラテンローラ50の下流側には、記録紙
18を排紙トレイ17上に排出するために、用紙排出口
16側に位置する第1排出ローラ対53と、プラテンロ
ーラ25側に位置する第2排出ローラ対54とが所定距
離を隔てて取り付けられている。これら排出ローラ対5
3、54は、パルスモータからなる搬送モータM6によ
り回転駆動される。
【0042】プラテンローラ25と排出ローラ対53、
54との間には、排紙処理の際の記録紙18の搬送を案
内するガイド部材55が設けられている。このガイド部
材55の下方には、印字動作がなされるときに記録紙1
8を収容する収容スペース56が形成されている。
【0043】図示する熱転写記録装置10にあっては、
記録紙18にカラー画像を再現する際には、まず、図4
(1)に示すように、記録紙18を給紙トレイ14から
給紙して矢印Bで示す方向に前進搬送し、図4(2)に
示すように、記録紙18を収容スペース56に収容す
る。次いで、この状態から矢印Cで示す方向に記録紙1
8を戻し搬送しながらイエロの画像を形成するようにな
っている。つまり、戻し印字方式となっている。記録紙
18を戻し搬送しながらイエロの画像を転写した後に、
次のマゼンタの画像を再現する準備のために記録紙18
は前進搬送される。このように、面順次方式によって例
えば3色の画像を重ねて転写することにより、記録紙1
8にカラー画像が形成される。サーマルヘッド26がプ
ラテンローラ25に圧接するのは戻し搬送のときのみで
あり、記録紙18を前進搬送するときには、サーマルヘ
ッド26はプラテンローラ25から離れている。印字の
ために戻し搬送と前進搬送とを繰り返すときにおいて
は、グリップローラ50およびピンチローラ51は常に
記録紙18を挟持し続けている。
【0044】前記ガイド部材55の下側には、グリップ
ローラ50とピンチローラ51により搬送される記録紙
18を、排出ローラ対53、54などが設けられている
排紙部22あるいは収容スペース56のいずれか一方に
選択的に導くために、支持軸57を中心として揺動ガイ
ド58が揺動自在に設けられている。揺動ガイド58は
可撓性素材より形成されている。図4(2)に示すよう
に、揺動ガイド58を上方位置に揺動すると、グリップ
ローラ50などにより搬送される記録紙18は収容スペ
ース56に収容される。一方、揺動ガイド58を上方位
置から下方位置まで支持軸57を中心として時計回り方
向に揺動すると、記録紙18は排紙部22に向けて搬送
される。
【0045】印字品位の向上のためには印字時に記録紙
18が排出ローラ対53、54に挟まれないようにする
必要があるが、本実施例のように揺動ガイド58を設け
て排紙部22に至る搬送経路の下方位置に収容スペース
56を形成するようにすれば、プラテンローラ25と排
出ローラ対53、54との間の距離を小さくすることが
でき、装置10の床面積が小さくなる。
【0046】図5にも拡大して示すように、グリップロ
ーラ50に隣接して、給紙時における記録紙先端あるい
は印字時における記録紙後端を検出するセンサS1が設
置されている。センサS1は、記録紙18の先端あるい
は後端を検出したときにオン信号を発する。なお、セン
サS1は印字時には記録紙後端を検出することから、以
下の説明においては便宜上、後端検出センサS1と称す
る。
【0047】図2に示すように、両排出ローラ対53と
54の間には、記録紙先端を検出する先端検出センサS
2が設置されている。先端検出センサS2は、記録紙1
8の先端を検出したときにオン信号を発する。
【0048】図5にも拡大して示すように、インクフィ
ルムガイドローラ37に隣接して、インクフィルム32
に付された頭出しマークを検出するマーク検出センサS
3が設置されている。頭出しマークは、各イエロインク
層の先頭部分に写し込まれている。インクフィルム32
の頭出しは、電磁クラッチをオンしてインクフィルム巻
取ローラ37をインクフィルム巻取モータM3により回
転駆動し、インクフィルム32をインクフィルム巻取ロ
ーラ37との間の摩擦力で搬送することにより行われ
る。このような頭出しは、給紙された記録紙18の後端
を後端検出センサS1で検出するまで当該記録紙18を
前進搬送している間に行われる。なお、次ぎの色のイン
ク層の頭出しは、電磁クラッチをオンしてインクフィル
ム32をインクフィルム巻取ローラ37により摩擦搬送
しつつ、巻取ローラ31の一端に設けた図示しないエン
コーダでインクフィルム32の搬送量をパルスカウント
することにより行われる。
【0049】上記各センサS1、S2およびS3として
は、反射型フォトセンサが例示できるが、この場合に限
定されるものではなく、透過型フォトセンサより構成し
ても良い。
【0050】次ぎに、図示した熱転写記録装置10の作
動を図4(1)〜(3)に基づいて説明する。
【0051】給紙(図4(1)) イニシャル状態、すなわち記録紙18およびインクフィ
ルムカセット33がセットされた状態において、図示し
ない制御装置から印字指令が出力されると、給紙モータ
M4により給紙ローラ45が回転駆動され、捌きローラ
46との間の微小ギャップを通って記録紙18が1枚だ
け給紙される。
【0052】給紙ローラ45の回転により記録紙18が
矢印B方向に前進搬送され、さらに後端検出センサS1
により記録紙先端を検出すると、給紙モータM4が停止
される。このとき、記録紙18の先端は、グリップロー
ラ50とピンチローラ51との間で挟まれている。次い
で、グリップローラ駆動モータM5によりグリップロー
ラ50が回転駆動され、記録紙18が矢印B方向にさら
に前進搬送され、記録紙18の後端を後端検出センサS
1で検出すると、グリップローラ駆動モータM5が停止
される。記録紙18の前進搬送は、サーマルヘッド26
がプラテンローラ25から離れた状態でなされる。ま
た、揺動ガイド58は上方位置に揺動しており、記録紙
18は収容スペース56に案内される。
【0053】このような給紙と同時に、モータM2およ
びインクフィルム巻取モータM3が回転駆動され、イン
クフィルム巻取ローラ37でインクフィルム32を供給
側リールから引き出しつつ巻取側リール31にインクフ
ィルム32を巻き取り、インクフィルム32の弛みの除
去と、インクフィルム32の頭出しとが行われる。マー
ク検出センサS3がインクフィルム32に付された頭出
しマークを検出すると、モータM2およびインクフィル
ム巻取モータM3が停止される。
【0054】印字開始(図4(2)) サーマルヘッド駆動モータM1により圧接用偏心カム2
9が回転され、サーマルヘッド26がプラテンローラ2
5に対して圧接される。次いで、グリップローラ駆動モ
ータM5によりグリップローラ50が回転されて記録紙
18が矢印C方向に戻し搬送され、後端検出センサS1
により記録紙後端を検出した直後から印字が開始され、
記録紙18にはイエロ画像が形成される。印字中に記録
紙を戻し搬送する搬送系は、グリップローラ50のみで
ある。
【0055】印字終了(図4(3)) 記録紙先端縁まで印字するとプラテンローラ25にイン
クが転写されてしまう可能性があるため、プラテンロー
ラ25とインクフィルム32との間に記録紙18が残っ
たままの状態で印字が停止され、記録紙18の戻し搬送
も停止される。サーマルヘッド駆動モータM1により圧
接用偏心カム29が回転され、サーマルヘッド26のプ
ラテンローラ25に対する圧接が解除される。
【0056】次色の印字、あるいはオーバーコートの印
字が必要な場合には、記録紙18は、図4(2)に示し
たように、グリップローラ50により前進搬送されて収
容スペース56に案内される。印字開始位置への前進搬
送は、グリップローラ駆動モータM5を所定パルス数だ
け回転させることによりなされる。
【0057】このような次色印字の準備と同時に、モー
タM2およびインクフィルム巻取モータM3が回転駆動
され、巻取ローラ31の一端に設けたエンコーダでイン
クフィルム32の搬送量をパルスカウントしつつ、次の
インク層の頭出しが行われる。そして、前述した印字動
作が実行されて、次色が印字される。この動作を、全て
の色について繰り返し、あるいはオーバーコートを印字
する。
【0058】全色印字あるいはオーバーコート印字が終
了すると、サーマルヘッド26のプラテンローラ25に
対する圧接が解除され、揺動ガイド58が下方位置に揺
動される。グリップローラ50により前進搬送される記
録紙18が排紙部22に向けて案内される。そして、搬
送モータM6が所定のタイミングで回転駆動され、第1
と第2排出ローラ対53、54により、記録紙18が、
排紙トレイ17の上に排出される。
【0059】図6および図7は、本実施例で使用される
カット紙である記録紙を示す図である。
【0060】図6に示す記録紙18は、ボーダー部分7
0に白色以外の色、例えば、グレーの色が予め印刷され
ている。画像印字領域71にはグレーの色が印刷されて
おらず、白色のままである。この記録紙18の画像印字
領域71に画像を印字すれば、画像を印字した後の記録
紙18はその全面に色がついており、不要な白色の部分
がなく、画像自身を集中して見やすいボーダーレス画像
となる。なお、図中符号「D」はグリップ領域を示し、
矢印Eは記録紙18を排出するときの搬送方向を示して
ある。
【0061】この記録紙18においては、グレーの色を
印刷しない画像印字領域71は、実際の印字領域よりも
若干小さくしても良い。このようにすれば、印字時にお
ける記録紙18のグリップ状態が多少変動しても、不要
な白色の部分が表われることがない。
【0062】図7に示す記録紙18aは、ボーダー部分
70に白色以外の色、例えば、グレーの色を予め印刷
し、さらにボーダー部分70と画像印字領域71との間
に、濃度傾斜を有する境界領域部72を印刷してある。
【0063】濃度傾斜の概念を図8(1)〜(3)に基
づいて説明する。記録紙18aを図中B軸に沿って切っ
て、その濃度をイメージ化すれば図8(1)のようにな
る。ボーダー部分70と画像印字領域71との間の境界
領域部72は濃度が徐々に薄くなっている。また、記録
装置10で印字するパターンは、図8(2)に示すよう
に、境界領域部72では徐々に濃くなっている。したが
って、記録紙18aに対して境界領域部72に濃度傾斜
を有する印字を行うことにより、図8(3)に示すよう
に、ボーダー部分70は均一な濃度となる。図7中A軸
についても同様である。
【0064】この記録紙18aの画像印字領域71に画
像を印字すれば、画像を印字した後の記録紙18はその
全面に色がついており、不要な白色の部分がなく、画像
自身を集中して見やすいボーダーレス画像となる。ま
た、濃度傾斜を有する境界領域部72を印刷することに
より、印刷済み記録紙18aのボーダー部分70と、画
像を印字する位置とが多少ずれた場合であっても、当該
ずれが目立たなくなり、不要な白色の部分が表われるこ
とがない。
【0065】なお、紙の4辺に対してグレー色を印刷し
た記録紙18、18aを用いて印字した場合に、画像印
字後に幅の異なったボーター部分70になるときがあ
る。このような場合、記録紙の幅方向の両サイドカット
機構と組み合わせることによって、幅の等しいボーター
部分70を持ったバランスの良いプリントにすることが
できる。
【0066】また、図示した記録紙18、18aは紙の
4辺全てに対してグレー色を印刷してあるが、記録紙搬
送方向Eに対して直交する方向(記録紙の幅方向)で
は、プラテンローラ25とサーマルヘッド26との間に
常に記録紙18、18aが存在していることから、記録
紙18、18aの幅方向縁辺まで印字してもプラテンロ
ーラ25にインクが転写される虞はない。したがって、
記録紙搬送方向Eに沿って先端部分(図中下側)と後端
部分(図中上側)とにのみグレー色を印刷したものであ
っても、ボーダーレス画像を得ることができる。
【0067】図9および図10は、本実施例の熱転写記
録装置10による出力例を示す図であり、図9に示す出
力例では、1枚の記録紙18、18aに4個の画像がマ
トリックス状に印字され、図10に示す出力例では、1
枚の記録紙18、18aに4個の画像がマトリックス状
に印字されると共にタイトルとして文字データが外枠部
分に印字されている。文字データを印字する外枠部分
は、グリップ領域Dとは逆側であるため、記録装置10
により支障なく印字することができる。
【0068】図9および図10に示す記録紙18、18
aにあっては、画像の境界をなす十字形状を呈する境目
部分にも、予めグレー色が印刷されている。したがっ
て、1枚の記録紙18、18aに複数個の画像を印字し
た場合には、画像の境目の色は白以外のグレー色とな
り、印字された画像のそれぞれは、画像自身を集中して
見やすいボーダーレス画像となる。また、外枠の色と境
目の色とが同じ色であるので、見栄えの点でも良好なも
のとなる。
【0069】なお、1枚の記録紙18、18aに複数個
の画像を印字する場合の境目部分は、予め印刷しておく
必要は必ずしもなく、画像印字と同時に境目部分に、外
枠の色と同様の例えばグレー色を印字するようにしても
良い。
【0070】図11(1)(2)は、他の実施例に係る
記録紙を示す平面図および拡大断面図である。
【0071】この実施例における記録紙18bは、表面
に印字面75aが形成された第1シート75と、粘着剤
76が塗工され第1シート75の裏面75bに剥離自在
に粘着される第2シート77とを有し、第1シート75
に形成した切り込み78により囲まれる部位75cを第
2シート77から剥離自在に構成してなる記録媒体であ
る。第1シート75の印字面75aは白色である。前記
切り込み78により囲まれる部位75cを、説明の便宜
上、第3シート75cとも指称する。
【0072】本実施例では、第3シート75cを第2シ
ート77から剥離しても、第3シート75cの裏面75
bには粘着剤76が付かないようになっている。なお、
粘着剤76と第2シート77との間に、セパレータ層と
第2の粘着剤層とをさらに積層し、第3シート75cを
剥離した状態で、その裏面75b側に粘着剤76および
セパレータが付着するようにしても良い。この構成によ
れば、セパレータを剥がして第3シート75cを他のも
のに粘着させることができる。
【0073】記録装置10による印字は、図11(3)
に示すように、切り込み78よりも外側部分までなされ
るようになっている。このように第3シート75cの領
域よりも印字領域の方が大きいことから、画像を印字し
た後に第3シート75cを第2シート77から剥離すれ
ば、第3シート75cの印字面75aはその全面に色が
ついており、不要な白色の部分がなく、画像自身を集中
して見やすいボーダーレス画像となる。
【0074】また、この記録紙18bによれば、第3シ
ート75cの印字面75aの全面に渡って印字すること
ができるため、第3シート75cの縁の部分に、日付や
各種データなどの文字を印字したり、縁飾りのように絵
や模様を印字することも可能である。
【0075】上述した記録紙18、18aは、もともと
白色を呈する記録媒体に予め白色以外の例えばグレーの
色を印刷することにより、ボーダレス画像を得ようとし
たものである。このことは、逆に言えば、もともと白色
以外の色を呈する好みの記録媒体を使用し、印字すべき
画像領域に対応した領域にのみ白色再現性を良くするた
めにまず白色印字を行ない、その後に画像を印字すれ
ば、ボーダレス画像を得ることができることを意味す
る。そこで、このような考察に基づいた実施例を以下に
説明する。
【0076】図12は、他の実施例において使用される
インクフィルムを示す平面図である。このインクフィル
ム32aは、前述した実施例におけるインクフィルム3
2と同様に、イエロインク層Y、マゼンタインク層M、
シアンインク層Cを有しているが、イエロインク層Yよ
りも先頭側にさらに白インク塗布領域80が設けられて
いる。この白インク塗布領域80は、不透明な白色の昇
華染料層がコートされた領域である。このインクフィル
ム32aには、オーバコート層をさらに設けても良い。
なお。図中符号「81」は、インクフィルム32に付さ
れマーク検出センサS3により検出される頭出しマーク
を示している。
【0077】このインクフィルム32aもインクフィル
ムカセット33に収容され、前述した記録装置10に装
填自在となっている。記録装置10の作動は、白色印字
の工程が増すが、その動作はイエロ画像などの形成と同
様である。
【0078】図13、図14および図15は、上記イン
クフィルム32aを使用した熱転写記録装置10による
出力例を示す図であり、特に、図13(1)〜(3)で
はその工程をも示してある。
【0079】図13(3)に示す出力例では、白色以外
の色を呈する1枚の記録紙18cに4個の画像がマトリ
ックス状に印字され、図14に示す出力例では、白色以
外の色を呈する1枚の記録紙18cに4個の画像がマト
リックス状に印字されると共にタイトルとして文字デー
タが外枠部分に印字されている。また、図15に示す出
力例では、形状の異なる5個の画像が印字されると共に
タイトルとして文字データが外枠部分に印字されてい
る。文字データを印字する外枠部分は、グリップ領域D
とは逆側であるため、記録装置10によって支障なく印
字することができる。
【0080】本実施例で印字する手順を図13(1)〜
(3)および図16に示すフローチャートに基づいて説
明する。
【0081】まず、ステップS1において、ユーザは、
図13(1)に示されるような白色以外の色(例えば、
グレー色)のついた記録紙18cや、飾り模様などが印
刷された好みの記録紙18cを選択し、給紙トレイ14
にセットする(S1)。
【0082】つぎに、熱転写記録装置10は、画像デー
タを受信し(S2)、コントロールユニット19は、受
信した画像データの大きさと、セットされている記録紙
18cの大きさとに基づいて、画像データの印字される
各画像領域の大きさを計算する(S3)。例えば、図1
3に示すように、1枚の記録紙18cに4個の画像を配
置する場合は、その4個の画像領域を計算する。
【0083】画像領域の計算が終わったら、図13
(2)に示すように、計算された画像印字領域71に対
してのみ、インクフィルム32aの白インク塗布領域8
0により、白色印字し、白地部を形成する(S4)。こ
の白地部は、画像印字領域71の大きさに一致する。
【0084】その後は、通常のカラー画像の印字と同様
に、グリップローラ50により記録紙18cを前進搬送
および戻し搬送しつつ面順次方式により、イエロ画像、
マゼンタ画像、シアン画像を順次形成し、カラー画像を
印字する(S5、S6、S7)。また、必要に応じてオ
ーバコート印字を行なう。カラー画像が再現された記録
紙は、記録装置10から排紙トレー17上に排出される
(S8)。
【0085】このようにして記録紙18cの画像印字領
域71に画像を印字すれば、画像を印字した後の記録紙
18cはその全面に色がついており、不要な白色の部分
がなく、画像自身を集中して見やすいボーダーレス画像
となる。
【0086】白色印字する領域は、実際の印字領域より
も若干小さくしても良い。このようにすれば、印字時に
おける記録紙18cのグリップ状態が多少変動しても、
不要な白色の部分が表われることがない。
【0087】図示したフローチャートでは、画像データ
から画像領域を判別する形態であるが、予め印字フォー
マットを設定しておき、最適なフォーマットを事前に選
択して白色印字を行なうようにしても良い。また、文字
領域については、背景部分を考慮して、文字領域よりも
大きな長方形領域を演算して、白地部を印字すると良
い。
【0088】また、カラー印字の前に、印字すべき画像
に対応して白色印字するので、どのような色の記録紙で
あっても、色バランスのずれない、高品位のカラー画像
を印字することができる。また、ざらざらした平滑度の
低い記録紙にも、カラー印字を行ない易くなる。
【0089】また、予め文字が印刷された記録紙18c
を用いれば、図14のような文字データが入ったボーダ
ーレス画像を得ることができるし、さらに、白インクを
用いて印字領域を作成するものにおいては、画像領域と
同時に文字領域を作成し、その領域に画像形成と同時に
文字を印字するようにしても良い。また、縁飾り印刷さ
れた記録紙18cを用いれば、縁飾り付きのボーダーレ
ス画像を得ることができる。
【0090】なお、図13および図14では、画像印字
領域71を1枚の記録紙18cに4個配置した例を示し
たが、6個や12個などのように多数の画像を印字する
場合でも、各画像印字領域71に対応して白色印字を行
うことにより、同様にしてボーダーレス画像を得ること
ができる。また、図15に示したように、各画像の形状
や大きさが異なる場合でも、各画像印字領域71に対応
して白色印字を行うことにより、ボーダーレス画像を得
ることができる。
【0091】なお、上述した実施例では、グリップロー
ラ方式の面順次による熱転写記録装置を例に挙げて説明
したが、他の記録装置でボーダーレス画像を得るために
も適用可能である。例えば、TA(感熱方式カラー)サ
ーマルプリンタ、インクジェット式プリンタ、レーザプ
リンタなど種々の方式の記録装置に適用することができ
る。
【0092】また、記録紙をドラムに巻き付けるチャッ
キング方式のプリンタにおいてもチャッキング部分に非
印字領域が生じるので、本発明を適用できることは勿論
である。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の記
録媒体によれば、ボーダー部分に予め白色以外の色が印
刷されているため、カラー画像を印字した後の記録媒体
は、その全面に色がつくことになり、不要な白色の部分
がないボーダーレス画像を得ることができる。
【0094】また、請求項2記載の記録媒体によれば、
第1シートに形成した切り込みにより囲まれた部位が画
像印字領域よりも小さいことから、カラー画像を印字し
た後の記録媒体から前記部位を剥離すれば、当該部位の
全面に色がつくことになり、不要な白色の部分がないボ
ーダーレス画像を得ることができる。
【0095】請求項3記載の記録方法によれば、記録媒
体のボーダー部分に予め白色以外の色を印刷するした後
に、前記ボーダー部分よりも内方の画像印字領域にカラ
ー画像を印字するようにしたので、カラー画像を印字し
た後の記録媒体は、その全面に色がつくことになり、不
要な白色の部分がないボーダーレス画像を得ることがで
きる。
【0096】請求項4記載の記録方法によれば、切り込
みにより囲まれた分離自在な部位を有する記録媒体に対
して前記分離自在な部位よりも大きい領域で画像を印字
した後に、記録媒体から前記部位を分離するようにした
ので、当該分離した部位の全面に色がつくことになり、
不要な白色の部分がないボーダーレス画像を得ることが
できる。
【0097】請求項5記載の記録装置によれば、白色以
外の色がついた記録媒体に対して、印字すべき画像の領
域に対応して白色印字を行なってカラー画像を印字する
ので、カラー画像を印字した後の記録媒体は、その全面
に色がつくことになり、不要な白色の部分がないボーダ
ーレス画像を得ることができる。また、予め白色印字を
行なうので、色再現性も良好になる。
【0098】このように、記録媒体に対して種々の方策
を講じることでボーダーレス画像を簡単に得ることがで
きる。このボーダーレス化により、光の反射率が低くな
るために、印字された画像を見やすくなり、画像の品質
や品位が高められることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る熱転写記録装置を示
す外観斜視図である。
【図2】 熱転写記録装置の内部構成を蓋部材を開放し
た状態で示す概略断面図である。
【図3】 熱転写記録装置の内部構成をインクフィルム
カセットを装填した状態で示す概略断面図である。
【図4】 熱転写記録装置の作動状態を概略で示す断面
図であり、(1)は給紙時、(2)は印字開始時、
(3)は印字終了時をそれぞれ示している。
【図5】 熱転写記録装置の印字部の要部を拡大して示
す断面図である。
【図6】 本実施例で使用されるカット紙である記録紙
を示す図である。
【図7】 他の記録紙を示す図である。
【図8】 (1)〜(3)は濃度傾斜の概念の説明に供
する図である。
【図9】 熱転写記録装置による出力例を示す図であ
る。
【図10】熱転写記録装置による他の出力例を示す図で
ある。
【図11】(1)〜(3)は他の記録紙を示す平面図、
C軸およびD軸に沿う拡大断面図および切り込みと画像
印字領域との関係を示す平面図である。
【図12】他の実施例に係るインクフィルムを示す図で
ある。
【図13】図12に示されるインクフィルムを使用した
熱転写記録装置による出力例を示す図であり、(1)〜
(3)はその工程を示す図である。
【図14】図12に示されるインクフィルムを使用した
熱転写記録装置による他の出力例を示す図である。
【図15】図12に示されるインクフィルムを使用した
熱転写記録装置によるさらに他の出力例を示す図であ
る。
【図16】図12に示されるインクフィルムを使用した
熱転写記録装置による印字手順を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10…熱転写記録装置(記録装置) 18、18a、18b、18c……記録紙(記録媒体) 32、32a…インクフィルム 70…ボーダー部分、ボーダー部 71…画像印字領域 75…第1シート 75a…印字面 75c…部位 76…粘着剤 77…第2シート 78…切り込み 80…白インク塗布領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7267−2H B41M 5/26 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を印字した後の記録媒体の全面に色
    がついていて、不要な白色の部分がないボーダーレス画
    像を得るための記録媒体であって、 ボーダー部分に予め白色以外の色を印刷してなる記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 画像を印字した後の記録媒体の全面に色
    がついていて、不要な白色の部分がないボーダーレス画
    像を得るための記録媒体であって、 表面に印字面が形成された第1シートと、 粘着剤が塗工され前記第1シートの裏面に剥離自在に粘
    着される第2シートと、を有し、 前記第1シートに形成した切り込みにより囲まれ、か
    つ、画像印字領域よりも小さい部位を前記第2シートか
    ら剥離自在に構成してなる記録媒体。
  3. 【請求項3】 画像を印字した後の記録媒体の全面に色
    がついていて、不要な白色の部分がないボーダーレス画
    像を得るための記録方法であって、 前記記録媒体のボーダー部分に予め白色以外の色を印刷
    する工程と、 前記ボーダー部分よりも内方の画像印字領域にカラー画
    像を印字する工程と、を有してなる記録方法。
  4. 【請求項4】 画像を印字した後の記録媒体の全面に色
    がついていて、不要な白色の部分がないボーダーレス画
    像を得るための記録方法であって、 切り込みにより囲まれた分離自在な部位を有する記録媒
    体に対して、前記分離自在な部位よりも大きい領域で画
    像を印字する工程と、 前記記録媒体から前記部位を分離する工程と、を有して
    なる記録方法。
  5. 【請求項5】 白色以外の色がついた記録媒体にカラー
    画像を印字する記録装置において、 印字すべき画像の領域に対応して前記記録媒体に白色印
    字を行なうことを特徴とする記録装置。
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