JPH07328712A - ブライドルロール - Google Patents

ブライドルロール

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JPH07328712A
JPH07328712A JP12632994A JP12632994A JPH07328712A JP H07328712 A JPH07328712 A JP H07328712A JP 12632994 A JP12632994 A JP 12632994A JP 12632994 A JP12632994 A JP 12632994A JP H07328712 A JPH07328712 A JP H07328712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
carbide
bridle
bridle roll
coating layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP12632994A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Midorikawa
悟 緑川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP12632994A priority Critical patent/JPH07328712A/ja
Publication of JPH07328712A publication Critical patent/JPH07328712A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼帯エッジの通過部分等、極端に速く摩耗す
る部分がなく長期にわたりスリップの発生しないブライ
ドルロールを実現する。 【構成】 ロール表面に炭化物の溶射被覆層13を形成し
てなるブライドルロール10であって、鋼帯エッジ部が通
過する領域13b の溶射被覆層内の炭化物の割合を88〜94
重量%、それ以外の部分13a の溶射被覆層内の炭化物の
割合を80〜88重量%として構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼帯等の金属ストリッ
プの処理ラインにおいて、金属ストリップに張力を付与
して搬送するブライドルに使用されるブライドルロール
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鋼帯等の金属ストリップ(以
下、鋼帯の例で説明する)を安定に通板しながら、表面
処理を施したり形状を整えたりするためには、処理ライ
ン内の鋼帯に区間毎に適正な張力が作用していることが
必要である。この張力を発生させたり、張力差を付与し
たりする装置の一つとしてブライドルがある。図6は、
テンションレベラの前後に配置されたブライドルを有す
る鋼帯の処理ラインの一部を示す正面図で、1a、1bはブ
ライドル、2はテンションレベラ、10はブライドルロー
ル、Sは鋼帯である。鋼帯Sが矢印方向に移動するもの
として、ブライドル1aの入側では鋼帯の張力は小、ブラ
イドル1a〜テンションレベラ2〜ブライドル1bの区間で
は張力は大、ブライドル1bの出側では張力は小というよ
うにブライドルによって張力差が付与され、テンション
レベラ2における高張力下でのレベリング処理が実現で
きる。
【0003】ブライドルロール10は、外周に鋼帯Sを巻
き付けることによって張力を付与するため、一般のライ
ン内ロールに比較して摩耗が大きく、図7に例示するよ
うに表面凸部が摩耗して平らになり、摩擦係数が低下す
ると鋼帯との間にスリップが発生するようになる。この
ため、従来、耐摩耗性を大きくする目的で、たとえば図
8に示すように、ブライドルロール10の母材11の表面を
ショア硬度(Hs) 80〜90程度に硬化させた上、クロム等
の硬質めっきを施してめっき層12を形成しためっきロー
ルが使用されていたが、これでも十分な寿命が得られ
ず、短期間のロール交換が必要であった。
【0004】そこで、めっき処理に代えて、図9に示す
ように、ブライドルロール10の母材11の表面にショット
加工等により微細な凹凸を形成するダル目つけを行った
上、炭化チタン系、炭化タングステン系等の炭化物と金
属との複合材料であるサーメットやセラミックス等を溶
射して溶射被覆層13を形成した溶射ロールが使用される
ようになった。
【0005】しかし、めっきロールに比較するとロール
全体の摩耗は減少したものの、鋼帯エッジに対応する部
分の局部摩耗によってスリップが発生してしまうため、
品質、寿命のいずれにおいても満足すべき改善にはなっ
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き問題点を解消し、極端に摩耗の速い部分がなく長期に
わたりスリップが発生しないブライドルロールを実現す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロール表面に
炭化物の溶射被覆層を形成してなる金属ストリップの処
理ラインに使用されるブライドルロールであって、この
金属ストリップのエッジ部が通過する領域における前記
溶射被覆層内の炭化物の割合をそれ以外の部分よりも高
くしたことを特徴とし、望ましくは、溶射被覆層内の炭
化物の割合を金属ストリップのエッジ部が通過する領域
については88〜94重量%とし、それ以外の部分について
は80〜88重量%とした前記のブライドルロールである。
【0008】
【作 用】本発明によれば、ブライドルロールのロール
中央部およびロール端部(以下、両者を合わせて「一般
部」という)を除いた部分、すなわち鋼帯のエッジが通
過する部分(以下、「エッジ通過部」という)に対し
て、溶射被覆層の炭化物の割合を高くし、硬度を高めて
摩耗を抑制し、ロールの胴長方向に平均的に摩耗が進行
するようにして、寿命を延長することができた。
【0009】溶射被覆層の炭化物の割合を変化させた摩
耗試験結果を図4に示す。横軸は炭化物の含有率(重量
%)、縦軸は摩耗量を炭化物含有量80%を1とした比の
値で表してある。炭化物含有率97%以上では、通常の爆
発式溶射法による溶射が不可能となり、また94%以上で
も溶射層自体がもろくなり、脱落が激しく、結果的に摩
耗量が増大してしまうので好ましくない。94%までの範
囲では、炭化物含有率が高いほど摩耗量が少なくなるこ
とがわかる。
【0010】一般部に対しては、従来のクロムめっきよ
りも高い硬度が得られる80〜88重量%の範囲とするのが
よい。したがって、エッジ通過部に対する炭化物含有率
の下限は、一般部の上限と考えれば88%となる。板面品
質の厳しい表面処理鋼板製造ライン等におけるブライド
ルロールでは、溶射後に研磨加工して溶射時のうねりを
除去し、さらにラッピング加工により研磨加工時の研磨
マークまでも除去したあと、ショットブラストによって
表面粗度Raを所定範囲におさめる必要がある。
【0011】図5は、横軸は同じく炭化物の含有率(重
量%)、縦軸は表面粗度(Ra) で、炭化物含有率に対し
て形成可能な最大粗度をプロットしたものである。表面
処理鋼板製造ラインのブライドルロールとして要求され
る表面粗度の初期値(1.2 〜1.8 μm)をレベルA、スリ
ップの発生する表面粗度(0.5 〜0.7 )をレベルBとし
て表示してある。炭化物の含有率が88重量%以上では、
一般部でこのレベルAを達成することが難しい。したが
って高品質用ブライドルロールとしては、炭化物の含有
率が88重量%以下であることが必要であり、またコスト
面でも炭化物の含有率を高くすることは不利であるか
ら、一般部の炭化物の含有率の上限は88重量%とするの
が好ましい。一方、少なくとも従来のクロムめっきより
も高い硬度が得られることが必要であるから、炭化物含
有率の下限はおよそ80%であり、したがって一般部の炭
化物含有率の適正範囲は80〜88重量%とするのがよい。
【0012】これに対し、エッジ通過部においては、少
なくとも一般部の最大値以上の耐摩耗性を有することを
条件とすれば、炭化物含有率の下限は、一般部の上限で
ある88%以上必要であり、上限は前記のとおり94%であ
るから、エッジ通過部の炭化物含有率の適正範囲は88〜
94重量%となる。このときエッジ通過部の表面粗度(R
a)は1.0 〜1.2 を確保できるので、スリップが発生す
る表面粗度よりも十分大きく問題がない。
【0013】なお、実操業における鋼帯の蛇行状況を観
察した結果、エッジ通過部としては、片側について少な
くともそのラインの取り扱う鋼帯の(最小幅−30mm)、
(最大幅+30mm)程度が必要である。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例について、図1〜3により
詳細に説明する。図3は、幅1100〜1500mmの鋼帯を処理
する連続亜鉛めっきラインのテンションレベラ前後面に
配置されたブライドルに使用するブライドルロールの寸
法を示す平面図で、ロールの直径は 600mm、胴長は2100
mmであり、中央部1000mmの両脇に、それぞれ 350mmのエ
ッジ通過部13b を形成し、その外側を端部とし、エッジ
通過部13b の目標表面粗度Raは 1.0〜1.2 、中央部およ
び両端部、すなわち一般部13a の目標表面粗度Raは 1.2
〜1.8 とした。
【0015】この表面粗度を実現するため、まずロール
全長にわたり炭化物サーメット(WC−Co) を溶射し、
一般部にはさらに88WC−12Co(炭化物含有率88重量
%)の溶射被覆層を、エッジ通過部には94WC− 6Co
(炭化物含有率94重量%)の溶射被覆層を形成した。溶
射後は研磨加工ならびにラッピング加工を行う。仕上が
り状態における溶射被覆層の残存厚みはおよそ150 μm
である。
【0016】ロール胴長方向の炭化物含有率の分布を図
1に、硬度(ヴィッカース硬度Hv)分布を図2に示す。
溶射被覆層の材質の変化する部分は、ゆるやかに変化さ
せることが望ましいのは、いうまでもない。従来のWC
溶射ロール(88WC−12Co、表面粗度Ra=1.2 〜1.8)の
場合は、約1年の使用により、一般部の表面粗度は 1.0
〜1.2 程度で良好であったもののエッジ通過部が極端に
摩耗して表面粗度が 0.5〜0.7 程度にまで低下しスリッ
プが発生したため、やむをえず交換を行っていたが、本
実施例に示したロールは約1年の使用で一般部の表面粗
度が 1.1〜1.3 、エッジ通過部でも 0.9〜1.1 程度にし
か低下せず、引き続いて使用することができた。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、ロールの摩耗が胴長方
向にほぼ平均化し、使用期間が延長されるとともに鋼帯
の品質も向上するという、すぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における炭化物含有率分布を示
すグラフである。
【図2】本発明の実施例における硬度分布を示すグラフ
である。
【図3】本発明の実施例におけるロールの寸法を示す平
面図である。
【図4】本発明における炭化物含有率と摩耗比の関係を
示すグラフである。
【図5】本発明における炭化物含有率と表面粗度の関係
を示すグラフである。
【図6】本発明に係わる金属ストリップの処理ラインの
一部を示す正面図である。
【図7】本発明に係わるブライドルロールの摩耗状況を
示す正面図である。
【図8】従来の技術を示すブライドルロールの断面図で
ある。
【図9】他の従来の技術を示すブライドルロールの断面
図である。
【符号の説明】
1a、1b ブライドル 2 テンションレベラ 10 ブライドルロール 11 母材 12 めっき層 13 溶射被覆層 13a 一般部 13b エッジ通過部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール表面に炭化物の溶射被覆層(13)
    を形成してなる金属ストリップの処理ラインに使用され
    るブライドルロール(10)であって、この金属ストリッ
    プのエッジ部が通過する領域(13b)における前記溶射被
    覆層内の炭化物の割合をそれ以外の部分 (13a)よりも高
    くしたことを特徴とするブライドルロール。
  2. 【請求項2】 溶射被覆層内の炭化物の割合を金属スト
    リップのエッジ部が通過する領域(13b)については88〜
    94重量%とし、それ以外の部分 (13a)については80〜88
    重量%とした請求項1に記載のブライドルロール。
  3. 【請求項3】 溶射被覆層(13)を形成する炭化物が炭
    化タングステンである請求項1または2に記載のブライ
    ドルロール。
JP12632994A 1994-06-08 1994-06-08 ブライドルロール Pending JPH07328712A (ja)

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JP12632994A JPH07328712A (ja) 1994-06-08 1994-06-08 ブライドルロール

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JP12632994A JPH07328712A (ja) 1994-06-08 1994-06-08 ブライドルロール

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ID=14932497

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JP12632994A Pending JPH07328712A (ja) 1994-06-08 1994-06-08 ブライドルロール

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018087385A (ja) * 2016-11-17 2018-06-07 Jfeスチール株式会社 鋼板の通板方法、薄鋼板の製造設備及び鋼板の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018087385A (ja) * 2016-11-17 2018-06-07 Jfeスチール株式会社 鋼板の通板方法、薄鋼板の製造設備及び鋼板の製造方法

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