JPH07326023A - 磁気ヘッド及びそれを用いた磁気記憶装置 - Google Patents

磁気ヘッド及びそれを用いた磁気記憶装置

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JPH07326023A
JPH07326023A JP11562594A JP11562594A JPH07326023A JP H07326023 A JPH07326023 A JP H07326023A JP 11562594 A JP11562594 A JP 11562594A JP 11562594 A JP11562594 A JP 11562594A JP H07326023 A JPH07326023 A JP H07326023A
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film
magnetic
magnetic head
magnetoresistive effect
soft
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JP11562594A
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English (en)
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公史 ▲高▼野
Koji Takano
Kiyomi Okuda
清美 奥田
Yoshihiro Shiroishi
芳博 城石
Moriaki Fuyama
盛明 府山
Hiroshi Fukui
宏 福井
Shinji Narushige
真治 成重
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部磁界に対してMR膜内の磁化の向きとソ
フト膜内の磁化の向きとが同極性になることを防ぎ、高
感度で、かつ、再生応答の線形性が良好な狭トラック幅
のソフトバイアス型のMRヘッドを提供する。 【構成】 MR膜8及びソフト膜6を備えるMRヘッド
において、ソフト膜6に反強磁性膜又は永久磁石膜5を
隣接させるてソフト膜の磁化を交換結合させる。あるい
はソフト膜として保磁力の比較的高い軟磁性膜を使用す
る。交換結合膜5の着磁方向は、MR素子にバイアス磁
界を印加しやすくする方向とする。 【効果】 ソフト膜が反強磁性膜又は永久磁石膜と磁気
的に交換結合していると、ソフト膜のヒステリシス曲線
は交換結合の大きさだけシフトするため、磁化変化を起
こす磁界を大きくすることができ、動作領域内での線形
性が確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気抵抗効果型素子を利
用した磁気ヘッドに関し、特に大容量磁気ディスク装置
に用いる狭トラック幅の記録再生分離型ヘッド、及びこ
れを用いた磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録に誘導型素子、再生に磁気抵抗効果
型素子(MR素子)を用いた記録再生分離型ヘッドは、
磁気ディスク装置の高密度化を実現するデバイスとして
注目されている。この記録再生分離型ヘッドに用いられ
るMRヘッドは、軟磁性膜(ソフト膜)を用いてMR膜
にバイアス磁界を印加する、いわゆるソフトフィルムバ
イアス型が高感度化を実現するヘッドとして一般的に知
られており、例えばIEEE Transactions on Magnetics,
Vol.26, No.5, September 1990 p.1689-1693"Gigabit D
ensity Recording Using Dual-Element MR/Inductive H
eads on Thin-Film Disks”に記載されている。
【0003】ソフトフィルムバイアス型のMRヘッド
は、MR膜に流れる検出電流が作る磁界でソフト膜を磁
化し、一方、MR膜はソフト膜が磁化されたことにより
これとは逆極性に磁化される。再生応答の線形性は、M
R膜に対するソフト膜の磁性比〔(ソフト膜の磁束密度
と膜厚の積)/(MR膜の磁束密度と膜厚の積)〕、あ
るいは形状を最適化することにより確保される。このよ
うにソフトフィルムバイアス型のMRヘッドは、MR膜
とソフト膜とが互いに反対方向に磁化されていることが
線形動作の基本となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、外部磁界がソ
フト膜の磁化方向と反対方向に印加され、さらに、この
磁界強度がある値を超えると、ソフト膜の磁化の向きと
MR膜の磁化の向きとが同極性になってしまう。この場
合、互いにバイアス磁界をかけあうことができなくな
り、再生時における線形性が崩れてしまうといった問題
が発生する。この現象が記録再生時に起こるとエラーの
原因となる。ソフト膜の磁化の向きとMR膜の磁化の向
きとが同極性になるといった問題は、ソフト膜の磁性比
を増大するほど、あるいはトラック幅、すなわちMR膜
に検出電流を印加するための一対の電極の間隔を狭めて
いくほど顕著に現われる傾向にある。よって、MRヘッ
ドを高感度化、あるいは狭トラック化していく際の障害
となる。
【0005】本発明の目的は、ソフトバイアス型のMR
ヘッドにおいて、外部磁界に対してMR素子内の磁化と
ソフト膜内の磁化とが同極性になるという問題を回避
し、高感度でかつ線形性の良好な狭トラック幅の磁気抵
抗効果型ヘッド、及びこれを用いた磁気記憶装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的は、ソフト膜を
反強磁性膜又は永久磁石膜と磁気的に交換結合させるこ
とによって、あるいはソフト膜の保磁力自体を高めるこ
とによって達成される。本発明による磁気ヘッドは、Δ
V−H特性曲線がただ1つのピークを有することを特徴
とする。
【0007】ΔV−H曲線の測定は、MR素子が磁気シ
ールドに挟まれていない場合には、磁気抵抗効果素子に
一対の電極により一定電流を流した状態で磁気抵抗効果
素子のトラック方向と略直交する方向に印加する外部磁
界(H)を変化させ、一対の電極間の電圧変化(ΔV)
を測定し、その測定値をプロットすることによって得る
ことができる。
【0008】しかし、MR素子が磁気シールドに挟まれ
ている場合には、外部磁界(H)がシールド膜に吸い込
まれるため、シールド膜を完全に磁気飽和させなければ
正確なMR素子の動作特性を測定することができなくな
る。この場合には、微小領域から磁界を発生させ、MR
素子のみに磁界を印加する必要が生じる。これを実現す
るには、一対の電極を介して磁気抵抗効果素子に一定電
流を流した状態で磁気ヘッドを一対の磁気シールド膜の
間隔よりも狭い連続した磁化反転の記録された媒体上で
再生動作させながら、磁気ヘッドのトラック方向と略直
交する方向に一様な外部磁界(H)を印加し、この外部
磁界(H)を変化させ、電極間電圧を測定すればよい。
【0009】前記ただ1つのピークを有するΔV−H曲
線を有する磁気抵抗効果素子は、バイアス磁界を印加す
る軟磁性膜を備え、この軟磁性膜の少なくとも一部を反
強磁性膜又は永久磁石膜と磁気的に交換結合させること
によって得られる。軟磁性膜と磁気抵抗効果膜は間に電
気絶縁膜を介して積層してもよいし、導電性膜を介して
積層してもよい。
【0010】反強磁性膜又は永久磁石膜の着磁方向はト
ラック幅方向から傾斜した斜め着磁とするのが好まし
い。この斜め着磁により、MR膜にバイアス磁界を容易
に印加することができるようになる。前記ただ1つのピ
ークを有するΔV−H曲線を有する磁気抵抗効果素子
は、また磁化困難方向の保磁力又は磁化困難方向の異方
性磁界の少なくとも一方が10Oe以上である軟磁性膜
を用いてバイアス磁界を印加することによって得られ
る。この軟磁性膜の磁化容易軸方向はトラック幅方向か
ら傾斜しているのが好ましい。
【0011】磁気抵抗効果膜は、少なくとも一部を反強
磁性膜又は永久磁石膜と交換結合させてもよい。反強磁
性膜としては、Fe−Mn膜又はFe−Mnを主成分と
する合金膜、Ni−O膜、Cr−Mn膜又はCr−Mn
を主成分とする合金膜を用いることができ、永久磁石膜
としてはCoを主成分とする合金膜を用いることができ
る。
【0012】磁気抵抗効果膜の少なくとも一部に金属膜
を介してCoを主成分とする合金膜等の永久磁石膜を積
層してもよい。前記磁気抵抗効果膜は、Ni−Feを主
成分とする単層膜、2層の磁性薄膜で非磁性金属薄膜を
挟み、前記2層の磁性薄膜のうちの一層の磁性薄膜を反
強磁性膜と磁気的に交換結合させたスピンバルブ素子、
合金系巨大磁気抵抗効果型素子又は多層膜系巨大磁気抵
抗効果型素子等とすることができる。
【0013】磁気抵抗効果素子と同一のスライダ上に一
対の記録磁極とそれに鎖交するコイルからなる記録用誘
導型素子を形成してもよく、その際一対の磁気シールド
膜の片側が記録磁極を兼用していてもよい。記録用誘導
型素子の記録磁極は比抵抗が40μΩ−cm以上の軟磁
性膜とするのが有利である。また、本発明による磁気ヘ
ッドは、保磁力2500Oe以上の磁気ディスクと組み
合わせると、面記録密度が1平方インチ当たり2ギガビ
ット以上である磁気記憶装置を作製することができる。
【0014】
【作用】従来のソフトバイアス型のMR素子のΔV−H
曲線はピークを2つ有する。また、2つめのピーク、す
なわちサブピークの発生する磁界強度はトラック幅を狭
くするに従い動作点(外部磁界H=0)側に近づいてく
るといった性質がある。このようにサブピークの発生す
る磁界強度が外部磁界H=0の点に近づいてくると、動
作点におけるΔV−H曲線の傾きがなだらかになってし
まう。よって、トラック幅の狭小化に伴い磁気ヘッドの
再生感度が低下するという問題が生じる。これに対し、
本発明によるMR素子のΔV−H曲線はただ1つのピー
クしか持たない。そのため、トラック幅の狭小化に伴う
磁気ヘッドの再生感度低下という問題は全く起こらな
い。ソフト膜が反強磁性膜と磁気的に交換結合している
と、ソフト膜のヒステリシス曲線は交換結合の大きさ
(γ)だけ全体的にシフトする。これは、ソフト膜が磁
化変化を起こす磁界がγだけ大きくなったことと等価で
ある。
【0015】ここで、任意のMR形状を有するソフトフ
ィルムバイアス型のMRヘッドを想定し、このヘッドは
外部磁界の大きさ(α)以上でソフト膜の磁化とMR膜
の磁化とが同極性になると仮定する。また、媒体から漏
洩してソフト膜に印加される信号磁界強度の最大値を
(β)とした場合、α<βなる関係が成り立つと、この
ヘッドは記録再生動作中に線形性を保てなくなる。しか
しここで、ソフト膜を反強磁性膜と磁気的に交換結合さ
せ、α+γ>βなる関係が成り立つように交換結合の大
きさ(γ)を規定してやると、動作領域内での線形性は
確保されるようになる。なお、交換結合膜の着磁方向
は、MR素子にバイアス磁界を印加しやすくする方向に
規定してやることにより、バイアス特性の劣化を防ぐこ
とができる。また、反強磁性膜を用いる代わりにソフト
膜の保磁力を高めてソフト膜の磁化変化を起こしにくく
することによっても同等の効果を得ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。トラック幅の異なるソフトフィルムバイアス型のM
R素子を作製し、本発明の効果を検証した。 〔第1の比較例〕まず、従来構造のソフトフィルムバイ
アス型のMR素子を作製し、その特性を測定した。
【0017】作製した従来構造のMRヘッド素子部の概
略図を図13に示す。MR素子は、表面にアルミナ(A
23 )膜をコートしたジルコニア(ZrO2 )を主
成分とするセラミクス基板上に形成してあり、膜厚25
nmのNi−Fe−Nbより成るソフト膜1上に17.
5nmのTa膜2を介して膜厚20nmのNi−Fe合
金膜からなるMR膜3を積層している。
【0018】磁性膜、及び金属膜はすべてスパッタ法に
より形成し、スパッタ後は長辺の長さ20μm、短辺の
長さ3μmの短冊状にパターニングした。なお、MR膜
の磁化容易方向は長軸方向に一致している。パターニン
グ後は、MR素子上に一対のCr/Co−Pt−Cr/
Au電極4をリフトオフ法により形成し、素子を完成し
た。電極下部に形成されているCo−Pt−Cr膜は、
保磁力が500Oeの永久磁石膜であり、MR膜の磁区
を安定化させるために用いた。一対の電極間隔d、すな
わちトラック幅は3μm、2μm、及び1μmとした。
なお、本比較例で作製したMRヘッド素子は、基本的な
電磁変換特性を検討するためのものであるため、シール
ド膜は用いていない。
【0019】このように作製したトラック幅の異なるM
R素子を用いて、基本的な電磁変換特性(ΔV−H曲
線)を測定した結果を図14に示す。このΔV−H曲線
は、電極に10mAの定電流を印加し、外部からヘルム
ホルツコイルを用いて50Hzの磁界を素子の長軸方向
に垂直に印加し、素子両端の電圧変化ΔVを測定した結
果である。外部磁界Hは−200Oeから200Oeの
範囲で変化させており、磁界の正方向は図13における
素子の下面から上面に向かう方向とした。
【0020】図14から、ΔV−H曲線の不連続点はい
ずれのトラック幅においても外部磁界が負の領域に観察
され、かつ、この点はトラック幅を狭めるに従い外部磁
界H=0の方向に移動していく様子がわかる。図15
は、図14に示したΔV−H曲線の電圧値を、トラック
幅1μm当たりの値に規格化してプロットしなおしたも
のである。この図15から、トラック幅を狭めていくこ
とによりΔV−H曲線が不連続となる点、すなわちディ
ップ点が外部磁界H=0の方向に移動していくととも
に、外部磁界H=0における曲線の傾きも減少していく
傾向にあることがわかる。外部磁界H=0における曲線
の傾きの減少は、再生感度の低下を意味しており、実用
上望ましくない。
【0021】〔第1の実施例〕次に、ソフト膜を反強磁
性膜と交換結合させた本発明によるMR素子を作製し
た。シールド膜を用いない場合の本発明による素子構成
を図1に示す。この素子は、表面にアルミナ膜をコート
したジルコニア基板上に、まず膜厚40nmのNi−O
反強磁性膜5を形成し、この上に膜厚25nmのNi−
Fe−Nbより成るソフト膜6、膜厚17.5nmのT
a膜7を介して膜厚20nmのNi−Fe合金膜からな
るMR膜8を積層した構造となっている。
【0022】積層膜はすべてスパッタ法により作製して
おり、スパッタ後は長辺の長さ20μm、短辺の長さ3
μmの短冊状にパターニングしている。なお、MR膜の
磁化容易方向は長軸方向に一致している。パターニング
後、MR膜上に一対のCr/Co−Pt−Cr/Au電
極9をリフトオフ法により形成し、素子を完成した。電
極下部に形成されているCo−Pt−Cr膜は保磁力が
500Oeの永久磁石膜であり、MR膜の磁区を安定化
するために用いられている。
【0023】ここで用いたNi−O反強磁性膜5の交換
結合力をヒステリシス曲線のシフト量から見積もった結
果、40Oeであった。またNi−O反強磁性膜5は図
1中に示したように、MR膜の長軸から45度傾けて着
磁している。この斜め着磁により、MR膜にバイアス磁
界を容易に印加することができるようになる。仮にNi
−O反強磁性膜5の着磁方向を素子の長手方向に揃える
と、MR素子に所定のバイアス磁界がかからなくなると
いった問題が発生する。この素子を用いてΔV−H曲線
を測定し、ソフト膜を反強磁性膜と交換結合させない場
合と比較した結果を図2に示す。トラック幅は2μmと
したが、この結果からソフト膜を反強磁性膜と交換結合
させることにより、ΔV−H曲線の不連続点の発生を防
げることがわかる。
【0024】なお、本実施例ではNi−O反強磁性膜を
用いているが、このかわりにCr−Mn系の反強磁性
膜、Fe−Mn反強磁性膜、あるいは耐食性を高めたF
e−Mn−Ru膜、あるいはCo合金系の永久磁石膜を
用いても同様の効果を得ることができる。Co合金系の
永久磁石膜を形成する場合、Cr、Mo、W、あるいは
これらを主たる成分とした合金を下地膜としても良い。
ただし、Ni−O以外の金属膜を用いると、検出電流が
分流するため、再生感度がわずかに減少するといった問
題が生じる。また、ソフト膜と交換結合させる反強磁性
膜又は永久磁石膜はソフト膜の全面に設けなくとも、ト
ラック部分のみ又は両端部のみに設けても同様の効果が
得られる。
【0025】〔第2の実施例〕第1の実施例では、反強
磁性膜を用いてソフト膜の磁化回転を起こりにくくする
ことによりΔV−H曲線上の不連続点の発生を抑えてい
たが、ソフト膜の保磁力自体を高めても同様の効果を得
ることができる。図3に、本発明における第2の実施例
による素子部の構成を示す。本実施例により試作したM
R素子は、表面にアルミナ膜をコートしたジルコニア基
板上に膜厚20nmのCo−Cr膜10をスパッタし、
この上に膜厚17.5nmのTa膜11を介して膜厚2
0nmのNi−Fe合金膜からなるMR膜12を積層し
た構造となっている。Co−Cr膜10の磁化容易方向
はトラック幅方向に対して傾いており、MR膜12にバ
イアス磁界を印加しやすくなっている。Co−Cr膜1
0の保磁力は30Oeである。なお、Ni−Fe膜12
上にはFe−Mn反強磁性膜13を積層することによ
り、予めNi−Fe膜12内の磁化を傾けておき、再生
動作の線形性を確保している。Fe−Mn反強磁性膜1
3とNi−Fe膜12間の交換結合の大きさは45Oe
である。Fe−Mn反強磁性膜13の着磁方向は図中に
矢印で示す通り、MR素子の長軸から45度傾いた方向
である。
【0026】積層膜はすべてスパッタ法により作製して
おり、スパッタ後は長辺の長さ20μm、短辺の長さ3
μmの短冊状にパターニングした。なお、MR膜の磁化
容易方向は長軸方向に一致している。パターニング後、
一対のCr/Co−Pt−Cr/Au電極14をリフト
オフ法により形成し、素子を完成した。電極下部に形成
されているCo−Pt−Cr膜は保磁力が500Oeの
永久磁石膜であり、MR膜の磁区を安定化するために用
いられている。一対の電極間隔d、すなわちトラック幅
は2μmとした。
【0027】トラック幅を2μmとしてΔV−H曲線を
従来の素子と比較した結果を図4に示す。図4から、ソ
フト膜自体の保磁力を高めた場合でも、ソフト膜を反強
磁性膜と交換結合させた場合と同様にΔV−H曲線上の
不連続点の発生を防げることがわかる。ただしこの場
合、MR膜にバイアス磁界がかかりにくくなる、永
久磁石膜10と反強磁性膜13とに検出電流が分流する
ため、ΔVの最大値が若干減少する、といった問題が生
じる。なお、Co−Cr膜10については、Co−N
i、Co−Ti、Co−Si、Co−Re等の半硬磁性
膜で、その保磁力が10Oe以上のものであればΔV−
H曲線上の不連続点の発生を防げるこも実験的に確認し
ている。
【0028】〔第3の実施例〕MR素子とソフト膜との
間に絶縁中間層を用い、検出電流がMR素子にのみ流れ
る構造とした高感度MRヘッドに本発明を適用した。M
Rヘッド構造の例を図5に示す。MR素子は、表面にア
ルミナ膜をコートしたジルコニア基板上に、まず膜厚4
0nmのNi−O反強磁性膜51を形成し、この上に膜
厚40nmのNi−Fe−Nbより成るソフト膜15を
形成し、膜厚17.5nmのAl23 絶縁膜16を介
して膜厚20nmのNi−Fe合金膜からなるMR膜1
7を積層した構造となっている。Ni−O反強磁性膜5
1は、図5中に矢印で示すように、MR膜の長軸から4
5度傾けて着磁している。
【0029】積層膜はスパッタ法により作製しており、
スパッタ後は長辺の長さ20μm、短辺の長さ3μmの
短冊状にパターニングした。なお、MR膜の磁化容易方
向は長軸方向に一致している。パターニング後、一対の
Cr/Co−Pt−Cr/Au電極18をリフトオフ法
により形成し、素子を完成した。電極下部に形成されて
いるCo−Pt−Cr膜は、保磁力が500Oeの永久
磁石膜であり、MR膜の磁区を安定化するために用いら
れている。一対の電極間隔d、すなわちトラック幅は1
μmとした。
【0030】MR膜とソフト膜との間に絶縁中間層を用
いると検出電流はMR膜のみに流れため、ソフト膜に流
れる電流を利用してMR膜に磁界を印加することはでき
なくなる。この結果として、MR膜のバイアス角度は減
少する。この問題は、ソフト膜のMR膜に対する磁性比
を増大させることにより解決している。図6は、ソフト
膜のMR膜に対する磁性比とバイアス角度との関係を測
定した結果であるが、第1の実施例のようにTa中間層
を用いた場合には磁性比が0.6でMR膜のバイアス角
度は36.5度となる。一方絶縁中間層を用いた場合、
同等以上のバイアス角度を確保するには、磁性比を1.
0以上にまで増大させる必要のあることがわかる。本実
施例ではソフト膜の膜厚を増大することで、磁性比を増
大させている。ただし、磁性比の上限は1.9以下に設
定しないとMR膜の磁化回転角が減少するので好ましく
ない。
【0031】また、ソフト膜の磁化量を増大させると、
ソフト膜の磁化反転がより小さな磁界で起こり、ΔV−
H曲線の不連続点がより小さな外部磁界の印加により発
生するといった問題が生じる。この問題も、ソフト膜の
磁化を反強磁性膜と交換結合させることにより回転しに
くくすることで解決できる。図7は、ΔV−H曲線を従
来構造のヘッドと比較した結果である。電圧変化ΔV
は、外部磁界H=0での値で規格化して表しているが、
ソフト膜の磁化を反強磁性膜と交換結合させることによ
りディップ点は観察されなくなると同時に、外部磁界H
=0における動作点でのΔV−H曲線の傾きを、従来構
造のヘッドよりも約1.5倍急俊にできることがわか
る。これは、絶縁中間層を用いることにより感度が向上
していることを意味している。
【0032】〔第4の実施例〕図8に、本発明の他の実
施例により作製した磁気ヘッドの再生素子部の構造を示
す。本実施例のMR素子は、表面にアルミナ膜をコート
したジルコニア基板上に膜厚20nmのCo−Ni−F
e−Nb膜19をスパッタし、その上に膜厚17.5n
mのTa膜20を介して膜厚20nmのNi−Fe合金
膜からなるMR膜21を積層した多層構造となってい
る。Co−Ni−Fe−Nb膜19の磁化容易方向はト
ラック幅方向から45度傾いており、この膜の異方性磁
界の大きさは30Oeである。
【0033】なお、Co−Ni−Fe−Nb膜19/T
a膜20/MR膜21よりなる積層膜の両端はミリング
法により斜めに削られており、両端の斜面部には膜厚5
nmのCr膜22、膜厚25nmのCo−Cr−Pt膜
23、及びTa/Au/Ta電極膜24が形成されてい
る。Co−Cr−Pt膜23の保磁力は1000Oe、
一対の電極24の間隔により規定されるトラック幅は2
μmである。この素子を用いて測定されるΔV−H曲線
は、前記第1〜第3の実施例で示したものと同様に不連
続点が発生しない。
【0034】〔第5の実施例〕本発明による磁気抵抗効
果素子を高透磁率のシールド膜で挟んで再生用に用い、
記録にはシールド膜の一方を記録部として共用する誘導
型素子を用いる記録再生分離型ヘッドを作製した。ヘッ
ドの構成例を図9に示す。感磁部25には、Ni−Fe
合金、あるいはNi−Co合金より成る磁気抵抗効果
(MR)素子、又はNi−Fe/Cu/Ni−Fe、あ
るいはNi−Fe/Co/Cu/Co/Ni−Fe膜よ
り成るスピンバルブ(SV)素子、又はCo−Ag、C
o−Au、Ni−Fe−Ag、Co−Cu、Fe−Ag
合金、あるいはFe/Cr、Co/Cr、Co/Cu多
層膜より成る巨大磁気抵抗効果(GMR)素子を用いて
おり、それぞれトラック幅は1μmとした。なお、磁気
抵抗効果素子、あるいはスピンバルブ素子、あるいは巨
大磁気抵抗効果素子上にはAl23 絶縁膜を介してN
i−Fe−Nb合金より成るソフト膜を形成している。
【0035】本実施例では、このNi−Fe−Nb合金
より成るソフト膜を、反強磁性膜、あるいは強磁性膜と
交換結合させた場合と交換結合させない場合とで、再生
感度、及びΔV−H曲線の比較を行った。なお、ソフト
膜と交換結合する反強磁性膜、あるいは強磁性膜として
はNi−O、Fe−Mn、Cr−Mn、及びCo−Cr
−Pt合金を使用した。
【0036】シールド膜26及び27にはNi−Fe合
金膜を用いており、シールド膜26と27との間隔は
0.2μmとした。一方、記録磁極28には、飽和磁束
密度が1.7TのCo−Ni−Fe合金を用いた。記録
磁極のギャップ長は0.5μmで、磁極厚みは3μm、
トラック幅は1.5μmとした。なお、記録用コイル2
9のターン数は17とした。
【0037】表1は、磁気抵抗効果素子、及びソフト膜
と交換結合する反強磁性膜、あるいは強磁性膜に任意の
材料を用いた場合の再生感度、及びΔV−H曲線上に現
われるピークの数を比較した結果である。なお、再生感
度は、保磁力が2800エルステッドで保磁力配向比が
1.2、残留磁束密度と膜厚との積Br・δが90ガウ
ス・μmのCo−Cr−Pt(Crの添加量は17at
%)媒体を用い、記録再生実験を行った結果として得ら
れた値であり、磁気抵抗効果素子にNi−Fe合金を用
い、ソフト膜を反強磁性膜(例えばNi−O合金膜)と
交換結合させた場合に得られる値を1とし、規格化して
表している。
【0038】表1から、ソフト膜が反強磁性膜と交換結
合しているとΔV−H曲線上にピークが1つしか現われ
ず、ソフト膜が反強磁性膜と交換結合していない場合に
比べて再生感度が増大する傾向にあることがわかる。ま
た、磁気抵抗効果型素子にCo−Ag合金より成る巨大
磁気抵抗効果素子を用いると、通常のNi−Fe合金を
用いた場合に対して再生感度が5倍に向上することがわ
かった。
【0039】
【表1】
【0040】〔第6の実施例〕本発明による磁気抵抗効
果素子を高透磁率のシールド膜で挟んで再生用に用い、
記録には該シールドの一方を記録部として共用し、か
つ、この記録部として共用するシールド膜の幅を、もう
一方の記録磁極の幅に等しくした誘導型素子を用いた記
録再生分離型ヘッドを作製した。
【0041】ヘッドの構成例を図10に示す。MR部3
0は、図1に示した構成となっており、トラック幅は1
μmである。なお、第1のシールド膜31にはNi−F
e合金膜を用いており、第2のシールド膜32と記録磁
極33には、飽和磁束密度が1.7テスラのCo−Ni
−Fe合金、1.3テスラのCo−Ta−Zr非晶質合
金、1.0テスラのNi−Fe合金、及び1.7テスラ
のNi40−Fe60合金(NiFe’)を用いている。な
お、Co−Ni−Fe合金、Co−Ta−Zr非晶質合
金、Ni−Fe合金、及びNi40−Fe60合金(NiF
e’)の比抵抗は、それぞれ16μΩ−cm、90μΩ
−cm、18μΩ−cm、及び40μΩ−cmである。
なお、一対のシールド膜31、32の間隔は0.2μm
とし、一方記録のギャップ長は0.6μm、トラック幅
は1.5μmとし、記録用コイル34のターン数は17
とした。
【0042】表2は、記録磁極にそれぞれの材料を用い
た場合の記録特性を比較した結果を示している。記録再
生特性の評価に用いた媒体は、保磁力が2700Oeの
Co−Cr−Pt系の媒体で、ヘッド−媒体記録層間の
磁気的なスペーシングは0.05μmに設定した。測定
時には外径が2.5インチの媒体を7200rpm(
ound er inute)で回転させて行っ
た。250kFCI(iro lux hang
e Per nch)での記録周波数は100MHz
である。
【0043】表2には、低密度の50kFCIから高密
度の250kFCIまで線記録密度を変化させた際の書
きにじみ量の変動、及び、再生出力が低密度領域の値の
半分となる点での記録密度、すなわち出力半減記録密度
の違いを示す。この結果から、記録磁極の飽和磁束密度
を高めると、線記録密度の変動に伴う書きにじみの変動
量が減少することがわかる。また、磁極の比抵抗を40
μΩ−cm以上に増大させるか、又は磁極厚みを薄くし
て(Co−Ni−Fe合金薄膜の2層化)うず電流損失
を低減することで、出力半減記録密度の増大が可能とな
ることを確かめた。
【0044】
【表2】
【0045】〔第7の実施例〕第5の実施例に示した記
録再生分離型ヘッドを用いて磁気記憶装置を構成した。
使用したヘッドは、感磁部にNi−Fe合金を用いてお
り、ソフト膜の磁化はNi−O反強磁性膜と交換結合し
ている。また、記録部には2層化したCo−Ni−Fe
合金を用いた。
【0046】図11に、本実施例による磁気ディスク装
置の概略図を示す。図中の36は本実施例による磁気ヘ
ッドを搭載したスライダ、37は磁気ディスク、38は
ディスクを回転させるためのスピンドル、39は磁気ヘ
ッドの位置決め機構、40はハウジングである。外径が
約2.5インチの磁気ディスク37の記録層には、記録
ビット方向の保磁力が3100エルステッド、保磁力配
向比が1.2のCo−Cr−Pt(Crの添加量は17
at%)が用いられている。この磁気ディスクにおける
残留磁束密度と膜厚との積Br・δは90ガウス・μm
である。この記録媒体を用いることにより、線記録密度
特性の向上、及び高線記録密度領域における媒体雑音を
大幅に低減することが可能となる。
【0047】記録再生時におけるスピンドルの回転数は
7200rpmに設定されており、この時の磁気ディス
ク上のデータ記憶領域最外周における磁気ヘッドの浮上
量は0.035μmである。記録周波数は、データ記憶
領域の最内周から最外周にかけて各トラック上での線記
録密度が等しくなるように設定されており、最外周にお
いては90MHzに設定されている。
【0048】本実施例における磁気ディスク装置では、
各トラック上におけるデータの線記録密度は200kB
PI(iro it er nch)、トラッ
ク密度は10kTPI(iro rack er
nch)に設定されており、面記録密度は1平方イ
ンチ当り2ギガビットである。本実施例では磁気ディス
クを5枚用いており、装置のフォーマット容量は5.5
ギガバイト、データの転送速度は1秒間に20メガバイ
トである。なお、本実施例では8/9変換を用いてデー
タの記録を行なった。本実施例により構成した磁気記憶
装置の仕様を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】〔第8の実施例〕第5の実施例に示した記
録再生分離型ヘッドを用いて別の磁気記憶装置を構成し
た。図12に、本実施例による磁気ディスク装置の概略
図を示す。図中の41は本実施例による磁気ヘッドを搭
載したスライダ、42は磁気ディスク、43はディスク
を回転させるためのスピンドル、44は磁気ヘッドの位
置決め機構、45はハウジングである。
【0051】外径が約1.8インチの磁気ディスク42
の記録層には、記録ビット方向の保磁力が2800エル
ステッド、保磁力配向比が1.2のCo−Cr−Pt
(Crの添加量は17at%)が用いられている。この
磁気ディスクにおける残留磁束密度と膜厚との積Br・
δは90ガウス・μmである。この記録媒体を用いるこ
とにより、線記録密度特性の向上、及び高線記録密度領
域における媒体雑音を大幅に低減することが可能とな
る。
【0052】記録再生時におけるスピンドルの回転数は
3200rpmに設定されており、この時の磁気ディス
ク上のデータ記憶領域最外周におけるヘッドの浮上量は
0.035μmである。記録周波数は、データ記憶領域
の最内周から最外周にかけて各トラック上での線記録密
度が等しくなるように設定されており、最外周において
は15MHzに設定されている。
【0053】本実施例における磁気ディスク装置では、
各トラック上におけるデータの線記録密度は200kB
PI、トラック密度は10kTPIに設定されており、
面記録密度は1平方インチ当り2000メガビットであ
る。本実施例では磁気ディスクを1枚用いており、装置
のフォーマット容量は550メガバイト、データの転送
速度は1秒間に5メガバイトである。なお、本実施例で
は1/7変換を用いてデータの記録を行なっている。本
実施例により構成した磁気記憶装置の仕様を表4に示
す。
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】本発明により、トラック幅を狭めても線
形性動作が確保される高感度な磁気抵抗効果型ヘッド、
及びこれを用いた磁気記憶装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるMRヘッド素子部
の概略図。
【図2】本発明の第1の実施例によるMRヘッドのΔV
−H曲線。
【図3】本発明の第2の実施例によるMRヘッド素子部
の概略図。
【図4】本発明の第2の実施例によるMRヘッドのΔV
−H曲線。
【図5】本発明の第3の実施例によるMRヘッド素子部
の概略図。
【図6】従来構造のMRヘッドと本発明の第3の実施例
によるMRヘッドのバイアス特性の比較図。
【図7】本発明の第3の実施例によるMRヘッドのΔV
−H曲線。
【図8】本発明の第4の実施例によるMRヘッド素子部
の概略図。
【図9】本発明によるMRヘッドを用いて構成した記録
再生分離型ヘッドの一例の概略図。
【図10】本発明によるMRヘッドを用いて構成した記
録再生分離型ヘッドの他の例の概略図。
【図11】本発明による磁気ヘッドを用いて構成した磁
気記憶装置の一例の概略図。
【図12】本発明による磁気ヘッドを用いて構成した磁
気記憶装置の他の例の概略図。
【図13】従来構造のMRヘッド素子部の概略図。
【図14】従来構造のMRヘッドのΔV−H曲線とトラ
ック幅との関係を示す図。
【図15】電圧変化を規格化して表した従来構造のMR
ヘッドのΔV−H曲線。
【符号の説明】
1…ソフト膜、2…中間層、3…MR膜、4…電極、5
…反強磁性膜、6…ソフト膜、7…中間層、8…MR
膜、9…電極、10…永久磁石膜、11…中間層、12
…MR膜、13…反強磁性膜、14…電極、15…ソフ
ト膜、16…絶縁中間層、17…MR膜、18…電極、
19…Co−Ni−Fe−Nb膜、20…Ta膜、21
…MR膜、22…Cr膜、23…永久磁石膜、24…電
極、25…MR部、26…下部シールド膜、27…上部
シールド膜、28…記録磁極、29…コイル、30…M
R部、31…下部シールド膜、32…上部シールド膜、
33…記録磁極、34…コイル、35…電極、36…磁
気ヘッドスライダ、37…磁気ディスク、38…スピン
ドル、39…位置決め機構、40…ハウジング、41…
磁気ヘッドスライダ、42…磁気ディスク、43…スピ
ンドル、44…位置決め機構、45…ハウジング
フロントページの続き (72)発明者 府山 盛明 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 福井 宏 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 成重 真治 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果膜を備える磁気抵抗効果素
    子と、該磁気抵抗効果素子に電流を流す一対の電極とを
    含む磁気ヘッドにおいて、 前記一対の電極を介して前記磁気抵抗効果素子に一定電
    流を流した状態で該磁気抵抗効果素子のトラック方向と
    略直交する方向に印加する外部磁界(H)を変化させ、
    前記一対の電極間の電圧変化(ΔV)を測定して得られ
    るΔV−H曲線がただ1つのピークを有することを特徴
    とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁気抵抗効果膜を備える磁気抵抗効果素
    子と、該磁気抵抗効果素子に電流を流す一対の電極とを
    備える感磁部と、該感磁部を挟持する一対の磁気シール
    ドを含む磁気ヘッドであって、 前記一対の電極を介して前記磁気抵抗効果素子に一定電
    流を流した状態で該磁気ヘッドを前記一対の磁気シール
    ド膜の間隔よりも狭い連続した磁化反転の記録された媒
    体上で再生動作させながら、磁気ヘッドのトラック方向
    と略直交する方向に一様な外部磁界(H)を印加し、前
    記一対の電極間の出力電圧の微分値(ΔV)を測定して
    得られるΔV−H曲線がただ1つのピークを有すること
    を特徴とする磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記磁気抵抗効果素子は前記磁気抵抗効
    果膜にバイアス磁界を印加する軟磁性膜を備え、該軟磁
    性膜の少なくとも一部を反強磁性膜又は永久磁石膜と磁
    気的に交換結合させたことを特徴とする請求項1又は2
    記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記軟磁性膜と前記磁気抵抗効果膜は間
    に電気絶縁膜を介して積層されていることを特徴とする
    請求項3記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記反強磁性膜又は永久磁石膜の着磁方
    向はトラック幅方向から傾斜していることを特徴とする
    請求項3又は4記載の磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記磁気抵抗効果素子は前記磁気抵抗効
    果膜にバイアス磁界を印加する軟磁性膜を備え、該軟磁
    性膜は磁化困難方向の保磁力又は磁化困難方向の異方性
    磁界の少なくとも一方が10Oe以上であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記軟磁性膜の磁化容易方向はトラック
    幅方向から傾斜していることを特徴とする請求項6記載
    の磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記磁気抵抗効果膜の少なくとも一部が
    反強磁性膜又は永久磁石膜と交換結合していることを特
    徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の磁気ヘッ
    ド。
  9. 【請求項9】 前記反強磁性膜又は永久磁石膜は、Fe
    −Mn膜又はFe−Mnを主成分とする合金膜、Ni−
    O膜、Cr−Mn膜又はCr−Mnを主成分とする合金
    膜、あるいはCoを主成分とする合金膜であることを特
    徴とする請求項2〜8のいずれか1項記載の磁気ヘッ
    ド。
  10. 【請求項10】 前記磁気抵抗効果膜の少なくとも一部
    に金属膜を介して永久磁石膜が積層されていることを特
    徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の磁気ヘッ
    ド。
  11. 【請求項11】 前記永久磁石膜はCoを主成分とする
    合金膜であることを特徴とする請求項10記載の磁気ヘ
    ッド。
  12. 【請求項12】 前記磁気抵抗効果膜は、Ni−Feを
    主成分とする単層膜であることを特徴とする請求項1〜
    11のいずれか1項記載の磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】 前記磁気抵抗効果素子は2層の磁性薄
    膜で非磁性金属薄膜を挟み、前記2層の磁性薄膜のうち
    の一層の磁性薄膜は反強磁性膜又は永久磁石膜と磁気的
    に交換結合していることを特徴とする請求項1〜10の
    いずれか1項記載の磁気ヘッド。
  14. 【請求項14】 前記磁気抵抗効果素子は合金系巨大磁
    気抵抗効果型素子又は多層膜系巨大磁気抵抗効果型素子
    であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項
    記載の磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】 前記磁気抵抗効果素子と同一のスライ
    ダ上に一対の記録磁極とそれに鎖交するコイルからなる
    記録用誘導型素子が形成されていることを特徴とする請
    求項1〜14のいずれか1項記載の磁気ヘッド。
  16. 【請求項16】 前記感磁部を挟持する一対の磁気シー
    ルド膜の片側が記録磁極を兼用していることを特徴とす
    る請求項2〜15のいずれか1項記載の磁気ヘッド。
  17. 【請求項17】 前記記録用誘導型素子の記録磁極は比
    抵抗が40μΩ−cm以上の軟磁性膜からなることを特
    徴とする請求項15又は16記載の磁気ヘッド。
  18. 【請求項18】 外径3.5インチ以下で保磁力250
    0Oe以上の磁気ディスクと、該磁気ディス駆動手段
    と、請求項1〜17のいずれか1項に記載の磁気ヘッド
    と、該磁気ヘッドの位置決め手段とを含み、面記録密度
    が1平方インチ当たり2ギガビット以上であることを特
    徴とする磁気記憶装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5848088A (en) * 1995-07-11 1998-12-08 Seiko Epson Corporation Surface emission type semiconductor for laser with optical detector, method of manufacturing thereof, and sensor using the same
JP2006172696A (ja) * 2004-12-10 2006-06-29 Headway Technologies Inc Cip−gmr素子、cip−gmr再生ヘッド、cip−gmr再生ヘッドの製造方法、ならびにcip−gmr素子におけるフリー層の形成方法

Cited By (3)

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JP4614869B2 (ja) * 2004-12-10 2011-01-19 ヘッドウェイテクノロジーズ インコーポレイテッド Cip−gmr素子、cip−gmr再生ヘッド、cip−gmr再生ヘッドの製造方法、ならびにcip−gmr素子におけるフリー層の形成方法

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