JPH0732522A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH0732522A
JPH0732522A JP19919193A JP19919193A JPH0732522A JP H0732522 A JPH0732522 A JP H0732522A JP 19919193 A JP19919193 A JP 19919193A JP 19919193 A JP19919193 A JP 19919193A JP H0732522 A JPH0732522 A JP H0732522A
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JP
Japan
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pva
laminate
paper
fibers
water
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Application number
JP19919193A
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English (en)
Inventor
Munetoshi Tomita
田 宗 利 冨
Akio Kitagawa
川 秋 夫 北
Takuya Honda
田 卓 也 本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、紙等の加工剤の回収性に非常に優
れ、更に溶剤やオイル中での寸法安定性に優れたオキシ
アルキレン基含有ポリビニルアルコールを含有する繊維
からなる積層体を提供することを目的とする。 【構成】 オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコー
ルを含有する繊維からなる布を少なくとも一層とする積
層体

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は再生、再利用のための回
収性に非常に優れた積層体に関し、更に詳しくは耐溶剤
性、耐油性に優れ寸法安定性が向上した積層体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、セメント養生シートや工事用
補強シート等に用いられる加工シートとしては、紙に合
成繊維等の織布、不織布を積層した補強紙が一般に用い
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
水質汚染公害や天然資源の保護が大きな問題となってお
り、かかる解決手段の一つとして紙等の加工シートの再
生、再利用が盛んに行われている。加工材を再生、再利
用するためには、積層体を水中で加熱及び撹拌して元の
繊維状態にまでほぐしてやるか、加工材以外の成分を完
全に水等の溶媒に溶かしてしまわなければならない。し
かし合成繊維等の織布、不織布や接着剤を用いた場合の
エチレン−酢酸ビニル共重合体やポリエチレン等のホッ
トメルト接着剤では疎水性であるため、加工材の再生に
長時間を要したり、また再生紙等の品質が衰える等の問
題が生じ、実質上、回収再生は不可能である。
【0004】又、工事用現場等で用いられる補強シート
や養生シート用途においては、溶剤系の塗料の溶剤や各
種建築・土木用機械の油等の影響を受けることが多く、
耐溶剤性や耐油性も必要となってきている。そのため、
該合成繊維に従来のポリビニルアルコール(以下PVA
と略す。)を用いる研究も行われているが、高ケン化度
のPVA樹脂では繊維の製造においてゲル紡糸で行うた
め生産性に劣り、又低ケン化度のPVA樹脂では耐溶剤
性、耐油性に劣る等、従来のPVA繊維におけるPVA
樹脂のケン化度の制御だけでは回収性や耐溶剤性、耐油
性を同時に満足させることができず実用的には不利であ
る。そこで故紙回収性あるいは加工材の再利用性に優
れ、かつ耐溶剤性、耐油性にも優れた補強シートの出現
が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかるに本発明者等はか
かる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、水溶性繊
維であるオキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール
(以下EO−PVAと略すことがある。)を含有する繊
維からなる布と紙等の加工シートとの積層体が非常に優
れた回収性を示し、更に耐溶剤性、耐油性についても優
れ、寸法安定性が向上したことを見出し、本発明を完成
した。
【0006】また本発明においては、EO−PVAを含
有する繊維からなる布を紙等の加工シートに積層する
際、接着剤として水溶性接着剤、特に水溶性ホットメル
ト接着剤を用いることで故紙回収性にも優れ、さらに加
工性にも一段と優れた補強シートが得られる。以下、本
発明について具体的に説明する。
【0007】本発明で使用されるEO−PVAを含有す
る繊維とは、EO−PVA系樹脂よりなるもので、該E
O−PVA系樹脂としては一般式
【化1】 あるいは
【化2】
【0008】(但しR1、R2、R3、R4は水素又はアル
キル基、Xは水素、アルキル基、アルキルエステル基、
アルキルアミド基、スルホン酸塩基等の有機残基、nは
1〜300の整数を示す)で表わされる構造を有するも
のである。Xは通常は水素である。nの数は有利には2
〜300、特に好ましくは5〜300程度のオキシアル
キレン基が実用的であり、ポリオキシエチレン基、ポリ
オキシプロピレン基、ポリオキシブチレン基等が効果的
である。オキシアルキレン基を有するビニルアルコール
系樹脂は任意の方法で製造できる。例えばポリオキシ
アルキレンの存在下にビニルエステルを重合し、ケン化
する方法、オキシアルキレン基を有する不飽和単量体
とビニルエステルを共重合し、ケン化する方法等が挙げ
られるが、が樹脂の製造面、性能面から実用的であ
る。以下の方法について具体的に説明する。
【0009】オキシアルキレン基を有する不飽和単量体
としては次の様なものが例示される。但し、本発明では
これらのみに限定されるものではない。(メタ)アクリル酸エステル型 一般式
【化3】 あるいは
【化4】 で示される (但しRは水素又はメチル基、R1、R2
3、R4は前記と同様、Aはアルキレン基、置換アルキ
レン基、フェニレン基、置換フェニレン基、mは0又は
1以上の整数、nは1〜100の整数) ものでポリオキ
シエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレ
ン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0010】(メタ)アクリル酸アミド型 一般式
【化5】 あるいは
【化6】 で示される(但しR5は水素又はアルキル基又は
【化7】 ン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシプロピレン
(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシエチレン(1−
(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)
エステル等が挙げられる。
【0011】(メタ)アリルアルコール型 一般式
【化8】 あるいは
【化9】 で示される(R、R、R、R3、R4、nは前記と同
様)ものでポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテ
ル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等が
挙げられる。
【0012】ビニルエーテル型 一般式
【化10】 あるいは
【化11】 で示される(A、R1、R2、R3、R4、m、nは前記と
同様)ものでポリオキシプロピレンビニルエーテル等が
挙げられる。かかる単量体の中で(メタ)アルコール型
のものが好適に使用される。また、ポリオキシエチレン
アリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン等の
ポリオキシアルキレンアリルアミン、ポリオキシエチレ
ンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等
のポリオキシアルキレンビニルアミン等を共重合し、次
いでケン化することによっても得ることができる。ビニ
ルエステルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフ
ルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、
カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック
酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等
が単独又は併用で用いられるが実用上は酢酸ビニルが好
適である。
【0013】本発明においては、かかる重合の際に前述
した如きオキシアルキレン基を有する不飽和単量体、ビ
ニルエステル以外の他の一般の単量体を水溶性を損なわ
ない範囲で少量存在せしめて重合を行なっても良い。こ
れらの単量体を次に例示する。エチレン性不飽和カルボン酸及びそのアルキルエステル
クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、イタコン酸メチ
ル、イタコン酸エチル、ソルビン酸メチル、ソルビン酸
エチル、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸
ジアルキルエステル、オレイン酸アルキルエステル、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリ
ル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)
アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、
(メタ)アクリル酸オクタデシル等が挙げられる。
【0014】飽和カルボン酸のアリルエステル ステアリン酸アリル、ラウリン酸アリル、ヤシ油脂肪酸
アリル、オクチル酸アリル、酪酸アリル等。α−オレフィン エチレン、プロピレン、α−ヘキセン、α−オクテン、
α−デセン、α−ドデセン、α−ヘキサデセン、α−オ
クタデセン等。エチレン性不飽和カルボン酸 (メタ)アクリル酸、クロトン酸、(無水)マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸ならびにこれられのアルカリ
金属塩、アンモニウム塩等。
【0015】アルキルビニルエーテル プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキ
シルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシル
ビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシ
ルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オク
タデシルビニルエーテル等。アルキルアリルエーテル プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキ
シルアリルエーテル、オクチルアリルエーテル、デシル
アリルエーテル、ドデシルアリルエーテル、テトラデシ
ルアリルエーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オク
タデシルアリルエーテル等。 その他、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニ
トリル、スチレン、塩化ビニル等の使用も可能である。
【0016】共重合するに当たっては特に制限はなく公
知の重合方法が任意に用いられるが、普通メタノール、
エタノールあるいはイソプロピルアルコール等のアルコ
ールを溶媒とする溶液重合が実施される。勿論、乳化重
合、懸濁重合も可能である。かかる溶液重合において単
量体の仕込み方法としては、まずビニルエステルの全量
と前記オキシアルキレン基含有不飽和単量体の一部を仕
込み、重合を開始し、残りの不飽和単量体を重合期間中
に連続的に又は分割的に添加する方法、前者を一括仕込
みする方法等任意の手段を用いて良い。共重合反応は、
アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化
ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの公知のラジカル重
合触媒を用いて行われる。又反応温度は50℃〜沸点程
度の範囲から選択される。
【0017】ケン化に当たっては共重合体をアルコール
に溶解しアルカリ触媒の存在下に行なわれる。アルコー
ルとしてはメタノール、エタノール、ブタノール等が挙
げられる。アルコール中の共重合体の濃度は20〜50
重量%の範囲から選ばれる。ケン化触媒としては水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカ
リ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を
用いることが必要である。かかる触媒の使用量はビニル
エステルに対して1〜100ミリモル当量にすることが
必要である。
【0018】好ましいケン化度は30〜100モル%、
特に好ましくは50〜100モル%更に好ましくは80
〜100%の範囲から選択される。尚、上記方法に限ら
ず、例えばPVA(部分ケン化物又は完全ケン化物)に
酸化アルキレン類を付加反応させる方法等も実施可能で
ある。しかして本発明のオキシアルキレン基を有するポ
リビニルアルコールにおいて該基の含有量は特に限定さ
れるものではないが、通常樹脂全体に対し1〜50重量
%、より好ましくは5〜40重量%である。
【0019】更に本発明で用いられるEO−PVA樹脂
は、温度210℃、荷重2160gにおけるメルトイン
デックスが0.5〜200g/10min、好ましくは
10〜100g/10minの範囲であることが望まれ
る。EO−PVA樹脂を用いて、EO−PVA繊維を製
造する方法については特に限定されないが、一般的には
該樹脂の特性を生かして溶融紡糸法が採用される。溶融
紡糸に際しては多価アルコール等の可塑剤を配合するこ
ともできるが、可塑剤を使用しなくてもEO−PVA単
独で充分溶融成型が可能であり、可塑剤の使用は繊維の
性質を悪化させることもあるので、むしろ使用しないほ
うが良い。更に必要に応じて着色剤、酸化防止剤や紫外
線吸収剤、滑剤等の安定剤、難燃剤等公知の配合剤を適
宜添加しても良い。
【0020】溶融紡糸法としては押出成型法等の任意の
溶融成型法が採用される。押出成型機には特に制限はな
く通常の熱可塑性樹脂用の溶融成型機が用いられ、押出
機に任意の形状のノズルを取り付けて繊維が製造され
る。本発明において繊維の太さに特に限定はなく1〜数
デニール程度の細い繊維から10〜数十デニール程度の
中繊維、更には数百デニール程度の比較的太い線状物の
いずれのものであっても差し支えない。
【0021】押出機の運転条件としては200℃以上、
好ましくは200〜230℃の温度範囲で行うのが好ま
しい。更に具体的には、樹脂温度を200〜220℃、
押出機温度を樹脂温度より5〜10℃高い温度に調整す
るのが好ましい。バレルの加熱は電熱、油加熱あるいは
スチーム加熱等の手段によって行われ、加熱器はシリン
ダーを通常3〜5コの部分に区別してそれぞれ独立に温
度調整できるようにセットされる。
【0022】かくして得られた繊維は必要に応じて、延
伸温度50〜200℃、延伸倍率3〜10倍の条件下で
延伸された後、公知の普通シャトル織機により織布とな
る。一方、該EO−PVA繊維からなる不織布は乾式
法、湿式法、メルトブロー式法、溶融式法等種々の方法
により製造されるが、生産性の点から、特に好ましいの
は溶融式法である。更に詳しくは、EO−PVA系樹脂
を溶融した後押出機のノズルよりプレス板上に吐出さ
せ、吐出した繊維をプレスすることで不織布を作製した
り、又溶融紡糸によりフィラメントを作製しこれを一定
の長さに切断して短繊維を得、この短繊維に接着剤を加
えて熱プレスすることで不織布を作製することができ
る。
【0023】本発明において、EO−PVAを含有する
繊維からなる布(織布、不織布)には上記の如く得られ
たEO−PVA繊維を単独で用いる以外に、アセテー
ト、ナイロン、アクリル、ポリエステル、レーヨン等の
樹脂のいずれか一つ又は二つ以上とEO−PVA樹脂と
を溶融ブレンド(ブレンド比は1:99〜99:1)し
て作製した繊維よりなる布、又はアセテート、ナイロ
ン、アクリル、ポリエステル、レーヨン等のいずれか一
つ又は二つ以上とEO−PVA樹脂を溶融押出しにより
芯さや構造をもたせた繊維からなる布、あるいはアセテ
ート、ナイロン、アクリル、ポリエステル、レーヨン等
のいずれか一つ又は二つ以上よりなる繊維とEO−PV
A樹脂よりなる繊維から作製した布等が挙げられる。
【0024】かくして、上記の如く得られたEO−PV
Aを含有する繊維からなる布は紙、プラスチック等の加
工シートに積層される。該加工シートとしては特に制限
はないが、織布、不織布、紙、プラスチックシート等が
挙げられる。例えば紙としてはマニラボール、白ボー
ル、ライナー等の板紙、一般上質紙、グラビア用紙等の
印刷用紙などが用いられ、布としては木綿、羊毛、絹、
麻等の天然繊維、アセテート等の半合成繊維、ナイロ
ン、アクリル等の合成繊維からなる織布、不織布等が用
いられる。
【0025】積層方法は特に限定されるものではない
が、130〜230℃の温度範囲で熱プレスして溶融接
着するか、あるいは接着剤を使って重ね合わせた後13
0〜230℃の温度範囲で熱プレスして接着する方法が
用いられる。接着剤を用いる場合、故紙等の回収性をさ
らに向上させるために水溶性ホットメルト接着剤を用い
るのが有効である。又、水溶性ホットメルト接着剤を用
いた場合、加工時における熱プレス温度が100〜12
0℃と低温度で済み、水溶性ホットメルト接着剤を用い
ない時より生産性が向上するという利点も有する。
【0026】本発明に用いられる水溶性ホットメルト接
着剤としては、特に限定されずポリビニルアルコール系
樹脂又は親水基を有するポリ酢酸ビニル系樹脂にリン酸
系化合物及びフェノール系化合物を含有してなる水溶性
ホットメルト接着剤、あるいはオキシアルキレン基含有
ポリビニルアルコール系樹脂とデンプンとの組成物から
なる水溶性ホットメルト接着剤、オレフィンスルホン酸
あるいはオレフィンスルホン酸アルカリ塩変性ポリビニ
ルアルコール系樹脂からなる水溶性ホットメルト接着剤
等種々の接着剤が用いられるが、水溶性の点からオレフ
ィンスルホン酸アルカリ塩変性ポリビニルアルコール系
樹脂からなる水溶性ホットメルト接着剤が好ましい。
【0027】又、これら水溶性ホットメルト接着剤には
必要に応じて他の添加剤、例えばロジン類、ロジンエス
テル化物類、ピネン系ポリマー、水添加石油樹脂、炭化
水素樹脂等のホットメルト接着剤用の周知の添加剤や可
塑剤、滑剤、充填剤、着色剤、安定剤をはじめ、種々の
添加剤を配合することができ、更には低温域での溶融粘
度を低下させる目的でヒドロキシ脂肪酸等を配合するこ
とができる。
【0028】上記の如く得られた積層体の層構成として
は、EO−PVAを含有する繊維を(a)、紙等の加工
シートを(b)、水溶性ホットメルト接着剤を(c)と
すると、(a)/(b)、(a)/(c)/(b)、
(a)/(b)/(a)、(a)/(c)/(b)/
(c)/(a)、(b)/(a)/(b)、(b)/
(c)/(a)/(c)/(b)、(a)/(b)/
(a)/(b)、(a)/(c)/(b)/(c)/
(a)/(c)/(b)等の様々な層構成を取り得る。
かくして得られたEO−PVAを含有する繊維からなる
布と加工シートとの積層体は、耐溶剤性や耐油性に優れ
るため溶剤やオイル中でも非常に優れた寸法安定性を示
し、更に故紙等の回収性に非常に優れ、再生、再利用が
可能な補強シートとして、セメント養生シート、工事用
補強シート等幅広い用途に用いることができる。又、該
積層体は多孔性の補強シートとして紙オムツや生理用品
のバックシート等にも使用可能である。この場合の層構
成としては(a)/(c)/(b)が特に好ましい。
【0029】
【作用】本発明における積層体は、EO−PVAを含有
する繊維からなる布を紙等の加工シートに積層すること
により、紙等加工剤を有効に再生、再利用することがで
き、又寸法安定性に非常に優れた補強シートとして幅広
い用途に使用可能な積層体である。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは特に断
りのない限り重量基準である。 実施例1 表1に示す如きEO−PVA(210℃、2160g荷
重におけるメルトフローインデックス(MFI):80
g/10min、変性度:15重量%、ケン化度:95
モル%)をスクリュー押出機にて約220℃で溶融し、
孔径0.5mmのノズルから1孔当たり吐出量5g/分
で吐出し、60m/分の速度で巻き取った。次いで該繊
維を常法により180℃で3倍に熱延伸し長さ7mmに
切断して短繊維を得た。これをプレス板上でプレスを施
し不織布(目付3g/m2)を作製し、該不織布を水溶
性ホットメルト接着剤(A)を介してライナー紙(JI
SP 3902−1963に規定されるA級品、坪量2
00g/m2 )に積層し、その後100℃で1秒間熱プ
レスすることにより本発明の積層体を得た(EO−PV
A繊維からなる不織布の厚み30μm、水溶性ホットメ
ルト接着剤の厚み100μm)。かかる積層体について
の回収率、耐溶剤寸法安定性及び耐油寸法安定性を測定
した。
【0031】尚、上記の水溶性ホットメルト接着剤
(A)とは、アリルスルホン酸ナトリウム変性PVA
(変性度:0.1モル%、重合度:230、ケン化度:
52モル%)100部、ソルビットのエチレンオキサイ
ド10モル付加物45部、重合ロジンのマンニットトリ
エステル樹脂35部を170℃で混合機により溶融混合
して、調製した接着剤のことである。
【0032】実施例2 表1に示す如きEO−PVA(MFI:10g/10m
in、変性度:20重量%、ケン化度:96モル%)を
用いて、実施例1と同様にスクリュー押出機にて約22
0℃で溶融し、孔径0.5mmのノズルから1孔当たり
吐出量5g/分で吐出し、60m/分の速度で巻き取っ
た。次いでこの繊維を常法により180℃で3倍熱延伸
することにより、3.7デニールの繊維が得られた。該
繊維からなる織布を水溶性ホットメルト接着剤(A)を
介してライナー紙(上記と同じ)に積層し、その後10
0℃で1秒間熱プレスして本発明の積層体を得た(EO
−PVA繊維からなる織布の厚み50μm、水溶性ホッ
トメルト接着剤の厚み100μm)。かかる積層体につ
いての諸物性を実施例1と同様に測定した。
【0033】実施例3 表1に示す如きEO−PVA(MFI:6g/10mi
n、変性度:15重量%、ケン化度:95モル%)を用
いて、実施例2と同様にEO−PVA繊維を作製し、該
繊維からなる織布を水溶性ホットメルト接着剤(B)を
介してライナー紙(上記と同じ)に積層し、その後10
0℃で0.5秒間熱プレスして本発明の積層体を得た
(EO−PVA繊維からなる織布の厚み50μm、水溶
性ホットメルト接着剤の厚み100μm)。かかる積層
体についての諸物性を実施例1と同様に測定した。尚、
上記の水溶性ホットメルト接着剤(B)とは、アリルス
ルホン酸ナトリウム変性PVA(変性度:0.2モル
%、重合度:230、ケン化度:52モル%)により同
様に調製した接着剤のことである。
【0034】実施例4 実施例1においてライナー紙をポリエステルシートに変
えた以外は同様の方法により本発明の積層体を得た(E
O−PVA繊維からなる織布の厚み50μm、水溶性ホ
ットメルト接着剤の厚み100μm、ポリエステルシー
トの厚み30μm)。かかる積層体についての諸物性を
実施例1と同様に測定した。
【0035】実施例5 実施例3において水溶性ホットメルト接着剤を省いた以
外は同様の方法により本発明の積層体を得た(EO−P
VA繊維からなる織布の厚み50μm)。かかる積層体
についての諸物性を実施例1と同様に測定した。
【0036】実施例6 実施例4において水溶性ホットメルト接着剤を省いた以
外は同様の方法により本発明の積層体を得た(EO−P
VA繊維からなる不織布の厚み50μm、ポリエステル
シートの厚み30μm)。かかる積層体についての諸物
性を実施例1と同様に測定した。
【0037】実施例7 実施例1において水溶性ホットメルト接着剤(A)を水
溶性ホットメルト接着剤(B)に、ライナー紙を綿布ポ
プリン(40番手、縦123本/インチ、横67本/イ
ンチ)にそれぞれ変えた以外は同様の方法により本発明
の積層体を得た(EO−PVA繊維からなる不織布の厚
み40μm、水溶性ホットメルト接着剤の厚み100μ
m)。かかる積層体についての諸物性を実施例1と同様
に測定した。
【0038】実施例8 実施例6においてポリエステルシートをレーヨン人平
(120d、縦95本/インチ、横56本/インチ)に
変えた以外は同様の方法により本発明の積層体を得た
(EO−PVA繊維からなる不織布の厚み40μm)。
かかる積層体についての諸物性を実施例1と同様に測定
した。
【0039】実施例9 6−ナイロンにEO−PVA(MFI:80g/10m
in、変性度:15重量%、ケン化度:95モル%)を
70:30の比率でブレンドし、実施例1と同様に行い
短繊維を得た。これをプレス板上で230℃、1秒間熱
プレスを施し不織布(目付3g/m2)を作製し、更に
実施例1に準じて本発明の積層体を得た(EO−PVA
を含有する繊維からなる不織布の厚み30μm、水溶性
ホットメルト接着剤の厚み100μm)。かかる積層体
についての諸物性を実施例1と同様に測定した。
【0040】実施例10 市販のポリエステルフィラメント(3d)を長さ7mm
に切断して短繊維を得、これに実施例1で得たEO−P
VAの短繊維を混合し(ポリエステルとEO−PVAと
の比率が70:30)、これをプレス板上で220℃、
1秒間熱プレスを施し不織布(目付5g/m2)を作製
し、該不織布をライナー紙に積層しその後210℃で1
秒間熱プレスすることにより本発明の積層体を得た(E
O−PVAを含有する繊維からなる不織布の厚み40μ
m)。かかる積層体についての諸物性を実施例1と同様
に測定した。
【0041】比較例1 実施例1に準じて低密度ポリエチレン(以下LDPEと
略す。)(MFI:80g/10min)の繊維を作製
し、該繊維からなる不織布をライナー紙(上記と同じ)
に120℃で1秒間熱プレスすることにより積層体を得
た。かかる積層体についての諸物性を実施例1と同様に
測定した。
【0042】比較例2 実施例1に準じてポリプロピレン(以下PPと略す。)
(MFI:80g/10min)の繊維を作製し、該繊
維からなる不織布をライナー紙(上記と同じ)に140
℃で1秒間熱プレスすることにより積層体を得た。かか
る積層体についての諸物性を実施例1と同様に測定し
た。
【0043】比較例3 PVA(平均重合度:600、ケン化度:75モル%)
の繊維を実施例1と同様に溶融紡糸することにより作製
し、該繊維からなる不織布をライナー紙(上記と同じ)
に180℃で1秒間熱プレスすることにより積層体を得
た。かかる積層体についての諸物性を実施例1と同様に
測定した。
【0044】比較例4 実施例1に準じて6−ナイロンからなる不織布を作製
し、該不織布をそのままライナー紙(上記と同じ)に熱
プレスにより積層し積層体を得た。かかる積層体につい
ての諸物性を実施例1と同様に測定した。尚、測定方法
は、以下の通りである。
【0045】(回収率)まず使用したライナー紙30c
m×30cmあたりの乾燥重量を求め(W1)、次に該
積層体(30cm×30cm)を過剰の水に浸漬させ2
5℃で20分間撹拌して水中で分離した後15分間放置
し、分離したライナー紙及び水中に分散したパルプを集
めて110℃に設定した熱風乾燥器で3時間乾燥し、乾
燥重量を求め(W2)、次式より回収率(%)を求め
た。 回収率(%)=100×W2/W1 尚、プラスチックシート、布の場合も同様に処理し、浸
漬前のプラスチック、布の乾燥重量(W1)及び処理後
の残存のプラスチック、布の乾燥重量(W2)より回収
率(%)を求めた。
【0046】(耐溶剤寸法安定性)積層体の任意の位置
から5cm×5cmをサンプルとして取り、これをトル
エン中に室温で24時間浸漬した後取り出し、サンプル
の大きさを測定し、元の大きさに対する変化率(%)を
求めた。
【0047】(耐油寸法安定性)積層体の任意の位置か
ら5cm×5cmをサンプルとして取り、これを機械オ
イル中に室温で24時間浸漬した後取り出し、サンプル
の大きさを測定し、元の大きさに対する変化率(%)を
求めた。表1、表2に実施例及び比較例のそれぞれの測
定結果をまとめて示す。
【0048】
【表1】 繊 維 布の形態 水溶性ホットメルト 加工シート MFI 変性度(wt%) SV(wt%) 接着剤 実施例1 EO−PVA 不織布 (A) ライナー紙 80 15 95 2 EO−PVA 織 布 (A) ライナー紙 10 20 96 3 EO−PVA 織 布 (B) ライナー紙 6 15 95 4 EO−PVA 不織布 (A) ポリエステル 80 15 95 5 EO−PVA 織 布 − ライナー紙 6 15 95 6 EO−PVA 不織布 − ポリエステル 80 15 95 7 EO−PVA 不織布 (B) 綿布ポプリン 80 15 95 8 EO−PVA 不織布 − レーヨン人平 80 15 95 9 ナイロン/EO−PVA 不織布 (A) ライナー紙 − − − 10 ホ゜リエステル/EO−PVA 不織布 − ライナー紙 − − − 比較例1 LDPE 不織布 − ライナー紙 80 − − 2 PP 不織布 − ライナー紙 80 − − 3 PVA 不織布 − ライナー紙 − − 75 4 ナイロン 不織布 − ライナー紙 但し MFI:メルトフローインデックス SV:ケン化度(モル%)
【0049】
【表2】 回収率 耐溶媒寸法安定性 耐油寸法安定性 (%) (%)×(%) (%)×(%) 実施例1 100 4 4 1 1 2 100 3 3 1 1 3 100 3 3 1 1 4 100 5 5 3 3 5 100 4 4 1 1 6 100 5 5 3 3 7 100 5 5 4 4 8 100 5 5 4 4 9 100 5 5 3 3 10 100 5 5 3 3 比較例1 28 8 8 7 7 2 23 7 7 6 6 3 100 10 10 6 6 4 11 8 8 7 7
【0050】
【発明の効果】本発明における積層体は、紙等の加工剤
の回収性に優れ、有効に再生、再利用することができ、
又寸法安定性に非常に優れた効果を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】(メタ)アクリル酸アミド型 一般式
【化5】 あるいは
【化6】 で示される(但しR5は水素又はアルキル基又は
【化7】 A、R、R1、R2、R3、R4、m、nは前記と同様)も
ので、ポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド、
ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリ
オキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1
−ジメチルプロピル)エステル等が挙げられる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】ビニルエーテル型 一般式
【化10】 あるいは
【化11】 で示される(A、R1、R2、R3、R4、m、nは前記と
同様)ものでポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリ
オキシプロピレンビニルエーテル等が挙げられる。かか
る単量体の中で(メタ)アリルアルコール型のものが好
適に使用される。また、ポリオキシエチレンアリルアミ
ン、ポリオキシプロピレンアリルアミン等のポリオキシ
アルキレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルア
ミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキ
シアルキレンビニルアミン等を共重合し、次いでケン化
することによっても得ることができる。ビニルエステル
としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸
ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、
パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が単独又は
併用で用いられるが実用上は酢酸ビニルが好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシアルキレン基含有ポリビニルアル
    コールを含有する繊維からなる布を少なくとも一層とす
    ることを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】 オキシアルキレン基含有ポリビニルアル
    コールを含有する繊維からなる布を一層とし紙に積層す
    ることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 オキシアルキレン基含有ポリビニルアル
    コールを含有する繊維からなる布を積層する際、接着剤
    として水溶性接着剤を用いて積層することを特徴とする
    請求項1記載の積層体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009004695A1 (ja) * 2007-06-29 2010-08-26 三菱電機株式会社 全熱交換素子およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009004695A1 (ja) * 2007-06-29 2010-08-26 三菱電機株式会社 全熱交換素子およびその製造方法
JP5503285B2 (ja) * 2007-06-29 2014-05-28 三菱電機株式会社 全熱交換素子およびその製造方法

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